神経因性膀胱

出典: meddic

neurogenic bladder
vesica neurogena
神経原性膀胱、神経障害膀胱 neuropathic bladder
排尿筋neurogenic urinary bladder

概念

神経系に生じた障害により生じる蓄尿・排尿障害

分類

神経因性膀胱

IMD SURO.164
橋排尿中枢より上位の障害 脳血管障害(脳出血、脳梗塞)、パーキンソン病、認知症、脳外傷、脳腫瘍 [橋排尿中枢への抑制が失わる]蓄尿による求心性知覚線維(Aδ)の興奮→(中枢より抑制を受けず)PMCによる排尿指令→仙髄副交感神経中枢による排尿指令→排尿筋収縮 蓄尿障害(排尿筋不随意収縮、切迫尿失禁、頻尿)
核上脊髄障害 脊髄損傷、多発性硬化症、損傷部位に依存して後縦靭帯骨化症、二分脊椎、HAMでも起こる [異常な排尿回路の形成]蓄尿による求心性知覚線維(C)の興奮→(C線維による2つの異常な回路が形成され、求心性知覚情報はここに入力)(1)仙髄副交感神経中枢による排尿指令、(2)オヌフ核による外尿道筋収縮→排尿筋収縮+外尿道筋収縮 蓄尿障害(反射性尿失禁)、排尿障害(排尿筋括約筋協調不全)
仙髄より下位の神経障害 下位脊髄損傷、仙髄以下馬尾神経の障害をきたす二分脊椎、脊髄稽留症候群、腰部脊柱管狭窄症、下位の損傷を起こすような後縦人口骨化症、シャイ・ドレガー症候群、脊髄小脳変性症、多発性硬化症、脊髄癆、HAM   排尿障害、残尿、尿閉




Wikipedia preview

出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/06/16 01:43:16」(JST)

wiki ja

[Wiki ja表示]

UpToDate Contents

全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.

和文文献

  • WFS1複合ヘテロ変異を認めたWolfram症候群女性の長期予後と医療管理
  • 藤巻 理沙,岩崎 直子,山本 弥生,花井 豪,佐藤 麻子,谷澤 幸生,岩本 安彦
  • 東京女子医科大学雑誌 81(E2), E241-E246, 2011-03-31
  • … 症例は女性.7歳時に糖尿病と尿崩症と診断され、18歳時当院初診時には視神経萎縮と難聴を、また21歳時に神経因性膀胱を、さらに44歳時からは神経精神症状と中枢神経症状を認めた.経過中は毎年1回入院し、病状の評価ならびに治療内容の確認を続けた. …
  • NAID 110008441475
  • 神経因性膀胱の診断と治療の進歩 (第47回日本リハビリテーション医学会学術集会/鹿児島) -- (シンポジウム 排尿障害のリハビリテーションの進歩)
  • 井川 靖彦
  • リハビリテーション医学 48(2), 87-94, 2011-02
  • NAID 40018734786

関連リンク

神経因性膀胱。神経因性膀胱とはどんな病気か 膀胱が尿で充満すると、それを感知し て大脳に信号が送られ尿意を感じます。それから、がまんしたり排尿を行います。大脳 から膀胱や骨盤内の筋肉に指令を出しますが、この膀胱から大脳 gooヘルスケア 家庭 ...
神経因性膀胱とは? Q.聞きなれない病名ですが、いったいどんな病気なのですか? Q.どんな病気のときに神経因性膀胱になるのですか? Q.神経因性膀胱になると、 どのような症状があらわれるのですか? Q.実際にどのような病院にかかったらよいの ...

関連画像

byo8_P294.jpg泌尿器科診療 神経因性膀胱神経因性膀胱の症状はさまざま byo8_P303.jpg薬で症状が部分的に良くなって 神経系の役割図:頻尿・神経因性膀胱の検査http://pc.fdoc.jp/img/client_img/news3594


★リンクテーブル★
国試過去問102B055」「102D056」「101H048」「105I034」「095B044」「071B100」「103I034
リンク元過活動膀胱」「尿閉」「尿失禁」「腎後性腎不全」「オヌフ核
拡張検索先天性神経因性膀胱
関連記事膀胱」「神経」「神経因性

102B055」

  [★]

  • 次の文を読み、54~56の問いに答えよ。
  • 68歳の男性。尿失禁を主訴に来院した。
  • 現病歴:2年前から就寝後に2回トイレに行くようになった。1か月前から気が付かないうちに尿失禁をきたしている。残尿感と排尿困難とは認めない。
  • 既往歴:10年前から糖尿病で血糖降下薬を内服している。
  • 家族歴:特記すべきことはない。
  • 現症:意識は清明。身長160cm、体重66kg、体温36.4℃。脈拍68/分、整。血圧144/88mmHg。下腹部に弾性軟で手拳大の腰痛を触知する。下肢に浮腫を認めない。直腸診で小鶏卵大の前立腺を触知するが、硬結や圧痛は認めない。
  • 検査所見.尿所見:蛋白(-)、糖2+、潜血(-)、沈さに赤血球と白血球とを認めない。血液所見:赤血球450万、Hb14.6g/dl、Ht44%、白血球5.600。血液生化学所見:血糖146mg/dl、HbA1c 6.8%(基準4.3~5.8)、尿素窒素20.0mg/dl、クレアチニン1.2mg/dl。免疫学所見:CRP O.1mg/dl、PSA1.6ng/ml(基準4.0以下)。
  • 考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ 102B054]←[国試_102]→[102B056

102D056」

  [★]

  • 58歳の女性。排尿時痛を主訴に来院した。2日前から頻尿残尿感および排尿時痛を認めた。発熱はなかった。普段は腹圧を用いて排尿をしていたが、明らかな残尿感は自覚していなかった。10年前から糖尿病を指摘されていたが未治療であった。体温36.5℃。腹部は平坦、軟で、下腹部の圧痛はない。尿所見:蛋白1+、糖2+、沈さに赤血球5~10/1視野、白血球5~10/1視野。血液所見:空腹時血糖186mg/dl、HbA1c 9.0%(基準4.3~5.8)。
  • 次に行う検査はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 102D055]←[国試_102]→[102D057

101H048」

  [★]

  • 30歳の女性。1年前に交通事故で脊髄を損傷した。第12胸髄以下の完全対麻痺、神経因性膀胱が残存した。残尿量は150ml、尿沈渣では白血球20/1視野。静脈性腎盂造影写真では軽度の尿管の拡張がある。
  • 最も適切な尿路管理はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 101H047]←[国試_101]→[101H049

105I034」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 105I033]←[国試_105]→[105I035

095B044」

  [★]

  • a. 長期間の臥床
  • b. 膀胱カテーテルの長期留置
  • c. 神経因性膀胱
  • d. 痛風
  • e. 糖尿病
[正答]


※国試ナビ4※ 095B043]←[国試_095]→[095B045

071B100」

  [★]

  • 神経因性膀胱の尿路造影写真でよく見られる所見はどれか?
  • (1) 蛇頭状像 cobra head
  • (2) 松笠状膀胱 pine tree bladder
  • (3) 膀胱尿管逆流現象 vasicoureterao reflux phenomenone
  • (4) 腎盂外溢流像 extravasation image
  • (5) 多発性小憩室像 cellulae image
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)

103I034」

  [★]

  • 在宅自己導尿法の適応はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 103I033]←[国試_103]→[103I035

過活動膀胱」

  [★]

overactive bladder, OAB
過活動膀胱
神経因性膀胱尿失禁蓄尿症状

概念

  • 蓄尿障害の一種。蓄尿期における排尿筋の過活動により生じる諸症状を呈する病態を表現したもの。
  • 症状としては尿意切迫感、頻尿、切迫性尿失禁がある。
  • 病因としては神経因性膀胱、非神経因性膀胱に大別される。

定義

ただし、上記症状を示す明らかな疾患は除外する
  • 下部尿路の炎症・感染(例えば、細菌性膀胱炎、間質性膀胱炎、尿道炎、前立腺炎)、下部尿路の新生物(例えば、膀胱癌、前立腺癌)、尿路結石(例えば、膀胱結石、尿道結石)、腹圧性尿失禁、多尿など

病因

参考1
  • 過活動膀胱の病態は排尿筋の不随意な収縮、すなわち排尿筋過活動
  • 神経因性過活動膀胱:下部尿路の支配神経の障害による
  • 1. 脳幹部橋排尿中枢より上位の脳障害(脳血管障害、パーキンソン病など)
  • 2. 仙髄より上位の核上型脊髄障害(脊髄損傷、多発性硬化症など)、
  • 非神経因性過活動膀胱:臨床的に明らかな神経障害がないもの
  • 下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大症)、加齢、骨盤底筋障害など。
  • 大部分は病因が特定できない(特発性過活動膀胱)

治療

SURO.168
  • 神経因性過活動膀胱:
  • 1. 脳幹部橋排尿中枢より上位の脳障害:抗コリン薬
  • 2. 仙髄より上位の核上型脊髄障害:抗コリン薬服用/カプサイシンの膀注+間欠導尿
  • 非神経因性過活動膀胱:
  • 前立腺肥大症:α1受容体遮断薬  ×抗コリン薬(尿閉)
  • 混合性尿失禁を伴うOAB:抗コリン薬
  • 特発性:抗コリン薬

ガイドライン?

  • 1.
[display]http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1030&btnDownload=yes&hdnSeqno=0000005859

国試


尿閉」

  [★]

urinary retention, ischuria, urodialysis
retentio urinae
尿貯留


定義

  • 膀胱まで移送された尿が尿道より排泄できない状態 ⇔無尿

原因

  • 器質性
  • 非器質性
  • 神経因性膀胱
SURO.39
  • 前立腺肥大を有する患者が飲酒した場合や抗コリン薬の服用による事が多い

症状

SURO.39
  • 急性尿閉:苦痛有。強い尿意、恥骨上部の疼痛、強度の不安感、冷や汗
  • 慢性尿閉:苦痛は少ない。溢流性失禁、両側水腎症

検査

  • 下腹部エコー (無尿との鑑別)
SURO.111
頻度 疾患 好発年齢
前立腺肥大症 60~
  膀胱頸部硬化症 60~
  尿道狭窄 50~60
  尿道結石 40~
  後部尿道弁 先天性~
  膀胱腫瘍 50~
  尿道腫瘍 50~
  陰茎癌 50~
  真性包茎 小児, 70~
神経因性膀胱 60~

臨床関連

  • 中枢神経(上位ニューロン)障害の急性期には脊髄ショックにより排尿中枢が機能しなくなり尿閉に陥るらしい。


尿失禁」

  [★]

incontinence
urinary incontinence
incontinentia urinae
神経因性膀胱

定義

  • 尿が無意識のうちに漏れる病態

分類

  • 真性尿失禁 true incontinence:尿道から漏出
  • 真性尿失禁(狭義?) true incontinence:尿道括約筋の不全により尿の常時流出。先天異常、外傷、骨髄内手術などの合併症。
  • 緊張性尿失禁 stress incontinence:尿道括約筋の軽度不全により腹圧の上昇により少量の尿が漏れる。妊娠・分娩、運動不足。
  • 切迫性尿失禁 urge incontinence:膀胱過敏状態/橋での脱抑制/オヌフ核への異常経路の形成により強い尿意を有して耐えきれず尿流出。膀胱炎、神経因性膀胱(求心路(+)。大脳~橋 or 橋~仙髄の障害)。
  • 反射性尿失禁 reflex incontinence:オヌフ核への異常経路の形成により強い尿意を有して耐えきれず尿流出。神経因性膀胱(求心路(-)。橋~仙髄の障害)。
  • 溢流性尿失禁 overflow incontinence:慢性尿閉で残尿が大量となり、膀胱内圧が上昇し、尿道内圧より高くなった場合に尿が流出。前立腺肥大症、高度尿道狭窄、神経因性膀胱。


参考

  • 1. 高齢者尿失禁ガイドライン
[display]http://www.ncgg.go.jp/hospital/pdf/sec16/guidelines.pdf
  • 2. 高齢者排尿管理マニュアル 尿失禁・排尿困難
[display]http://www.pref.aichi.jp/korei/Zaitaku/hainyo/hainyomanual.pdf



腎後性腎不全」

  [★]

postrenal failure
腎不全急性腎不全尿閉

病因

機械的閉塞

  • 尿管(急性腎不全を生じるには両側の閉塞でなければならない)
  • 結石
  • 腫瘍
  • 血腫
  • 後腹膜リンパ節腫脹または線維化
  • 膀胱頚部
  • 狭窄
  • 腫瘍
  • 留置カテーテル閉塞

神経因性膀胱

オヌフ核」

  [★]

Onuf's nucleus, Onuf nucleus
オヌフロヴィッツ核 nucleus of Onufrowicz仙髄オヌフ核Onuf核
神経因性膀胱
  • 外尿道括約筋を支配する運動ニューロン。
  • 平時は興奮して外尿道括約筋を収縮させ、蓄尿に関わっている。
  • 筋ジストロフィーでは変性しない。



先天性神経因性膀胱」

  [★]

congenital neurogenic bladder


膀胱」

  [★]

urinary bladder (M,N), bladder (Z)
vesica urinaria
膀胱容量
  • 図:N.353

組織

  • 粘膜には多くのヒダが存在し、膀胱が伸展すると消える (HIS.388)
  • 被蓋細胞+移行上皮細胞 (HIS.388)
女性 上部 移行上皮
下部 非角化重層扁平上皮
男性 前立腺部 移行上皮
隔膜部 重層円柱上皮
多列円柱上皮
海綿体部 重層円柱上皮
多列円柱上皮
非角化重層扁平上皮

血管(M.210)

  • 図:N.327,328
  男性 女性
膀胱の前上部 上膀胱動脈 上膀胱動脈
膀胱底、膀胱頚 下膀胱動脈 膣動脈






神経」

  [★]

nerve
nervus
ニューロン


解剖で分類

情報で分類

機能で分類


神経因性」

  [★]

neuropathicneurogenic
神経原性神経障害神経障害性神経性ニューロパチー




★コメント★

[メモ入力エリア]
※コメント5000文字まで
ニックネーム:
コメント:




表示
個人用ツール


  meddic.jp

リンク
連絡