癌胎児性抗原

出典: meddic

carcinoembryonic antigen, CEA
癌胎児性蛋白抗原
腫瘍マーカー広域腫瘍マーカー


概念

  • M.W. 180 kDa
  • 大腸粘膜で発現している糖タンパク質。癌患者の血清中の他に、胎児の消化管粘膜にも見いだされたことから命名された。消化器癌の腫瘍マーカーとして使われている。臓器特異性、疾患特異性は高くない。早期癌の診断には役立たない。補助診断、治療のモニターとして使われる。

基準値

  • 5 ng/ml以下
  • 0.0-3.0 ng/ml(nonsmokers), 0.0-5.0 ng/ml(smokers) (HIM.A-4)

注意

  • 類似構造を持つNCA, NCA-2, NFAなどの関連抗原が存在 → 異なるモノクローナル抗体を使っているので、検査キットにより異なるカットオフ値をとる (臨床検査法提要第32版 p.632)

疾患との関連

  • 大腸癌、膵癌で50-60%の陽性率だが、ほとんど進行例で早期発見には有用ではない (臨床検査法提要第32版 p.632)
  • 消化器癌(*大腸癌、胃癌、膵癌) (臨床検査法提要第32版 p.632)
  • 非消化器癌(肺癌甲状腺髄様癌、乳癌、胚細胞腫瘍)。局所再発、肝臓転移で陽性 (臨床検査法提要第32版 p.632)
  • 喫煙者や良性疾患(肺結核など)、慢性肝炎、肝硬変、胆道障害、腎不全、糖尿病などでも上昇しうる (臨床検査法提要第32版 p.633) ← 特異度が低い
  • 消化管粘膜や白血球中にも存在。
  • 正常人の大腸粘膜で産生され、糞便中に検出される
  • 正常人の血中には検出されない

婦人科領域での意義

  • 子宮癌、卵巣癌、粘液性卵巣腫瘍


-carcinoembryonic antigen
CEA

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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/12/10 04:35:03」(JST)

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和文文献

  • ペメトレキセドを含まない化学療法により完全奏効が得られた上皮型悪性胸膜中皮腫の1例
  • 田村 邦宣,大搗 泰一郎,柴田 英輔,金村 晋吾,安光 亮洋,塚本 吉胤,小牟田 清,田端 千春,福岡 和也,中野 孝司
  • 気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 34(3), 228-233, 2012-05-25
  • … 74歳女性,主訴は右胸部痛,アスベスト曝露歴がある.胸部圧迫感を自覚し近医を受診,右胸水貯留の指摘を受け来院した.胸水細胞診では癌胎児性抗原(CEA)染色陰性,カルレチニン染色陽性の悪性細胞が認められ,悪性胸膜中皮腫が強く疑われた.局所麻酔下胸腔鏡検査では,壁側胸膜に多数の顆粒ないし小豆大の腫瘍が散在していたが,臓側胸膜には明らかな腫瘍性病変は認めなかった.壁側胸膜の腫瘍を生検し,上皮型悪性胸膜中 …
  • NAID 110009457535
  • 癌免疫細胞療法実施後にCEA偽高値を呈した患者血清の検討
  • 阿部 正樹,松浦 知和,俵木 美幸,阿部 郁朗,谷川 啓司,海渡 健
  • 臨床病理 59(8), 763-769, 2011-08-25
  • NAID 10029897502
  • 症例 高癌胎児性抗原(CEA)血症を伴う虫垂粘液嚢胞腺腫の1例
  • 古北 由仁,後藤 正和,西野 豪志 [他]
  • 外科 73(6), 648-652, 2011-06
  • NAID 40018847910

関連リンク

健康診断で癌胎児性抗原を測る場合、糖鎖抗原19-9と同様に血液検査で測定します。 癌胎児性抗原は胃癌、大腸癌で高い数値になります。消化器官の悪性腫瘍を中心に、 最も汎用的である腫瘍マーカーです。 健康な人でも基準値を超える場合もありますが、 ...
癌胎児性抗原(がんたいじせいこうげん、英: Carcinoembryonic antigen, CEA)は、 腫瘍マーカーの一つで、細胞接着因子に関係する糖 ... 癌胎児性抗原に関係した細胞 接着因子を構成するヒトの遺伝子はCEACAM1, CEACAM3, CEACAM4, CEACAM5, ...

関連画像

抗癌胎児性抗原モノクロ ヒストファイン染色例 卵巣癌(胎児性癌):腫瘍細胞 抗癌胎児性抗原ポリクロ 癌胎児性抗原(CEA) - 胃がんや


★リンクテーブル★
先読み腫瘍マーカー」「広域腫瘍マーカー
リンク元乳房外パジェット病」「CEA」「carcinoembryonic antigen
関連記事胎児」「抗原」「胎児性」「癌胎児性」「

腫瘍マーカー」

  [★]

tumor marker
生物学的腫瘍マーカー biological tumor marker癌マーカー cancer marker、悪性腫瘍特異物質 tumor-specific antigen




肺癌の腫瘍マーカー

  陽性率(疾患があるときに陽性となる確率, 感度)  
肺癌         備考
扁平上皮癌 腺癌 小細胞癌 その他の疾患  
CYFRA21-1 57.5%* 70-80%/73.1%* 30-40% 30-40% 良性疾患:10-15%  
SCC       子宮頸癌、食道癌、皮膚癌  
CEA 40-50%   50-60%      
SLX 70%*   0.4   肝硬変  
NSE 10-30%     70-90%    
proGRP       70-90%/65.1%*   NSEより上昇率が高く、特異性に優れる
KL-6       肺腺癌、膵癌、乳癌で40-50%。間質性肺炎の補助診断  
             
無印:標準呼吸器病学 第1版 p.327。* 臨床検査学第32版 p.634

臨床応用されている腫瘍マーカー (LAB.630)

肝癌関連 AFP, AFP-L3%, PIVKA-II
膵癌ならびにその他の消化器癌 CEA, CA19-9, Dupan-2, CA50, Span-1
肺癌 CEA, sialyl Lex-i (SLX), SCC, SYFRA21-1, NSE, ProGRP
婦人科悪性腫痩
 子宮癌:SCC, CA125
 卵巣癌:CA125, AFP, CEA, CA19-9, GAT
 乳癌 :CA15-3, BCA225, CEA, NCC-ST-439
尿器科悪性腫壕
 前立腺痛:PSA(γ-Sm), PAP
 膀胱癌 :BTA, NMP22
 神経内分泌腫療 NSE
 広範な腫瘍に反応するマーカー
  TPA, BFP, IAP

主な腫瘍マーカー CBT QB vol2 p.297

AFP 肝細胞癌肝芽腫、卵黄脳腫瘍
CEA 消化器系の癌、肺癌乳癌(腺癌の頻度が高く、臓器特異性は低い)
CA19-9 胆道系の癌、膵癌
CA125 卵巣癌
CA15-3 乳癌、卵巣癌
PIVKA-II 肝細胞癌
PSA 前立腺癌

組織型別に有用な腫瘍マーカー(NEWエッセンシャル産科学・婦人科学 第3版 p.236)

上皮性腫瘍
 漿液性腺癌: CA125 *1
 粘液性腺癌: CA19-9 *2, CA72-4, CEA
胚細胞腫瘍
 卵黄嚢腫瘍: AFP *3
 絨毛癌: hCG
 未分化胚細胞腫: LDH *4
 悪性転化を伴う成熟嚢胞性奇形腫(扁平上皮癌) : SCC
性索間質性腫瘍(ホルモン)
 顆粒膜細胞腫,莢膜細胞腫:工ストロゲン
 Sertoli-間質性腫瘍, Leydig細胞腫(門細胞腫) :テストステロン
*1 上皮性腫瘍中で最も有用.類内膜腺癌,明細胞腺癌でも陽性を示す.子宮内膜症,炎症,妊娠初期も軽度-中等度上昇
*2 成熟嚢胞性奇形腫で陽性を示すことがある
*3 胎芽性癌,混合性腔細胞腫療でも陽性を示す
*4 非特異的
also see →「生殖系チュートリアル症例2_プレゼン.ppt」

産婦人科において重要視される腫瘍マーカー

  • 子宮頚部扁平上皮癌から精製された蛋白質
  • 早期癌でも比較的高い陽性率を示し、経過観察にも有用である。
  • 一般に扁平上皮の存在する部位に広範な重症疾患存在すれば血中のSCCは上昇しうる
  • 皮膚表面、唾液中に大量に存在し、採血時に複数回穿刺する事などによるコンタミネーションの可能性があります。

腫瘍マーカー 臓器別

OLM.372改変

(略)


広域腫瘍マーカー」

  [★]

  • 様々な臓器癌に広く陽性となるマーカー (OLM.376)

乳房外パジェット病」

  [★]

extramammary Paget disease, extramammary Paget's disease
乳房外Paget病乳房外Paget癌
パジェット病
[show details]


概念

  • 老齢者の外陰部に発生する表皮腫瘍病変。
  • 表皮内癌である。
  • アポクリン腺由来と考えられている。
  • 皮膚に発生する腺癌で皮膚がんの約8%
  • 高齢者の外陰、腋窩、肛囲に好発。

疫学

  • 高齢、男性に多い。

病理

  • 表皮内、汗管、毛包内に大型で明るい胞体を有するPaget細胞が認められる。(→参考1)

病態

  • 比較的長い表皮内癌期から進行し、浸潤(基底膜から下に零れ落ちる事)癌期へ移行

身体所見

  • 皮膚所見
  • 紅色局面や結節、茶斑、白斑を呈し、正常との境界がわかりにくい。

検査

photodynamic diagnosis, PDP

  • 20% 5-ALA親水性軟膏を塗布し、4hr後、Wood's light(360nm)で赤色蛍光を確認
  • mapping biopsy???

組織化学染色

Paget's cellは細胞内に産生および中性ムコ多糖を有する。HE染色では白く抜けて見える。ムコ多糖はグリコゲンと異なりジアスターゼ抵抗性

免疫組織化学

  • 陽性を示す。腺癌のマーカーとしてつかわれている
  • ケラチンK8、ケラチンK18陽性
low molecular weight keratin

腫瘍マーカー

  • CEA陽性  ← 腺癌

治療

治療のmodality:(基本は)手術療法、放射線療法、化学療法、ホルモン療法
  • 3cm marginで摘出術&中間層植皮術

予後

  • 早期の治療では予後がよい

参考

  • 1. 病理写真
[display]http://www.uptodate.com/contents/images/OBGYN/15915/Extramammary_Paget_disease2.jpg?title=Extramammary%2BPaget%2Bdisease2
[display]http://www.dermpedia.org/files/images/Extramammary_Pagets_Disease_he_2.jpg
[display]http://www.dermpedia.org/files/images/Extramammary_Pagets_Disease_he_3.jpg
[display]http://www.dermpedia.org/files/images/Extramammary_Pagets_Disease_he_4.jpg



CEA」

  [★]


carcinoembryonic antigen」

  [★] 癌胎児性抗原 CEA

胎児」

  [★]

fetus
胎児の発生
  • 産科学:妊娠8週以降の児を指す。
  • 区別すること!!

成長

およそのめやすね。正確ではない。(SPE.68)
25週: 750g
30週:1500g
35週:2000g ←だいたい2200gだけど
40週:3000g
25週から5週間で230週から10週で2

循環器

  • 胎児心拍動は妊娠6週で認められ、妊娠7週目では100%確認できる。(G10M.6 QB.P-209)

感覚系

  • 妊娠10週ごろから刺激に反応して口、指、趾、目を動かす。(NGY.285)

聴覚

  • 妊娠中期には聴覚が発達。(NGY.285)
  • 妊娠28-30週(妊娠後期の始め)には音の刺激により心拍数が増加。(QB.P-190)

胎児の成長

G10M.6改変
妊娠月数
(月)
妊娠週数
(週)
胎児のイベント
1 2 肺胞期着床(受精後6日後)
2 5 中枢神経系、心臓形成開始
6 肺形成開始
7 胚形成、胎盤形成開始
3 9 胎児心拍最速(170-180bpm)
10 躯幹と四肢の運動が超音波で測定可能
11 外陰の性差が決まる(が超音波では分からない)
4 12 排尿が超音波で観察可能、胎便形成開始。
15 胎盤完成。呼吸様運動が不規則に観察可能(10週から始まっているが観察は容易ではない)。
5 16 嚥下が超音波で観察可能。 → 胎盤完成以降に羊水量が(急に)増えるが、嚥下が観察可能になるのはこれと関係ある?
17 外陰の性差が超音波で観察可能
18 胎動を感ずる(18-20週)
6 20 肺サーファクタント産生開始
7 26 肺の構造完成
8 28 肺サーファクタント増加
9 34 胚が成熟、腎の発生完了

国試



抗原」

  [★]

antigen Ag
抗体


分類


胎児性」

  [★]

胎仔胎児胎性胚性胚芽胚体胎生期胎仔型


癌胎児性」

  [★]

carcinoembryoniconcofetal
がん胎児性


原」

  [★]

proto
プロト




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