環状鉄芽球

出典: meddic

ringed sideroblast
鉄芽球性貧血



環状鉄芽球を呈する疾患

UpToDate Contents

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和文文献

  • 慢性腎不全・骨髄異形成症候群合併症例における鉄過剰症に対する経口鉄キレート剤の効果と安全性
  • 福井 真二,鳥本 一匡,影林 頼明,森本 勝彦,山口 惣一,濱野 一將,三馬 省二
  • 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 42(11), 865-869, 2009-11-28
  • … 血清フェリチン値は2,314ng/mLと高値で,前医での輸血および鉄剤投与による鉄過剰症が考えられた.右副腎腫瘍摘除術(病理所見:腎細胞癌の転移)後,骨髄生検が行われた.所見は骨髄異形成症候群で,環状鉄芽球の割合が20%であったことから,鉄芽球性不応性貧血と診断された.高齢かつ複数の重篤な合併症のため,免疫抑制療法より輸血療法の安全性が高いと判断し,2008年6月より鉄芽球性不応性貧血による貧血 …
  • NAID 10026315800
  • VitB6大量療法が著効を呈した原発性後天性鉄芽球性貧血(PASA)の1例
  • 安達 久美子,勝木 俊文
  • 日本内科学会雑誌 81(12), 2007-2009, 1992
  • … 85歳,男性.労作時息切れで発症.入院時Hb 6.0g/dlの著明な貪血を認めた.鉄代謝で%RCU38%と無効造血を示し,骨髄像にて環状鉄芽球を53%認め, PASAと診断. …
  • NAID 130000900016

関連リンク

FAB分類 > 骨髄異形成症候群 (MDS) > 環状鉄芽球を伴う不応性貧血(後天性特発性... 性別 男 年齢 80-84 取得年代 2000-2004 主訴 倦怠感、貧血。 既往歴 特になし。 現病歴 3系統の減少から精査のため骨髄穿刺が施行された。
核外に鉄が蓄積しているため。 鉄芽球性貧血の原因、病態 ・先天性 or 後天性(アルコール、鉛、ビタミンB6欠乏) ⇒ δ-ALA活性↓ ⇒ 赤芽球のミトコンドリア内 で、 ヘムと鉄が結合する過程を阻害 ⇒赤芽球のミトコンドリア ...
【鉄芽球とは】 赤芽球に鉄が取り込まれるとミトコンドリアに運ばれて、ヘムの合成に利用されるが、その一部はアポフェリチンと結合してフェリチンを形成し、細胞質内に貯えられる(フェリチンは鉄染色[ベルリン青反応]により顆 ...

関連画像

画像 id 1963 詳細 データ 診断 環状 鉄 芽 球 と は 細胞 内 の 赤芽 球 fe 染色 赤芽 球 の 核 環状鉄芽球 (鉄染色)


★リンクテーブル★
国試過去問105D009」「102I001
リンク元骨髄異形成症候群」「鉄芽球性貧血」「血液像」「不応性貧血
拡張検索環状鉄芽球性不応性貧血」「非環状鉄芽球性不応性貧血」「環状鉄芽球を伴う不応性貧血
関連記事鉄芽球」「環状」「」「芽球

105D009」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 105D008]←[国試_105]→[105D010

102I001」

  [★]

  • 骨髄異形成症候群でみられないのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 102H038]←[国試_102]→[102I002

骨髄異形成症候群」

  [★]

myelodysplastic syndrome, MDS

まとめ

  • 異常な幹細胞(造血幹細胞レベルでの原因不明の質的異常)から単クローン性に血球が産生される疾患であり、慢性・非可逆性に進行する。治療不応性の経過をとり、予後不良であり、高率に白血病に移行する。汎血球減少がみられ、また形態の異常がみられる。NAPスコアは減少する。骨髄では無効造血がみられ、正形成~過形成となる。症状は無症状であることがあり、ある場合は汎血球減少に基づく症状である。治療は造血幹細胞移植が根治量であるが、適応がない場合は免疫抑制薬、ステロイド、造血因子(蛋白同化ステロイド)の投与、また赤血球、血小板の輸血を行う。

概念

  • 異常な幹細胞(造血幹細胞レベルでの原因不明の質的異常)から単クローン性に血球が産生される
  • 無効造血による血球減少、異形成(血球形態異常)、治療不応性、前白血球病的(白血病への移行)性質
  • 本疾患に含まれる不応性貧血難病に指定されている。

疫学

  • 中高年層に好発し、50歳以上が70%以上。男女比は1.6:1。

病因

  • 続発性:ファンコニ貧血
  • 薬剤性・医原性:化学物質、放射線、抗悪性腫瘍薬(アルキル化剤)
放射線や抗悪性腫瘍薬(アルキル化剤)による悪性腫瘍は治療後5-7年後に起こることが多く、MDSを経てAMLとなる。染色体異常は-5/5q or -7/7q-が多い。

分類

  • FAB分類とWHO分類がある。芽球の比率におけるMDSの定義が異なり、FAB分類では芽球の比率30%未満。WHO分類では芽球の比率20%未満としている。これ以上は急性白血病としている。

FAB分類

急性白血病
移行リスク
病型 末梢血中芽球 骨髄中芽球  
low risk 不応性貧血 refractory anemia RA <1% <5%  
環状鉄芽球を伴う不応性貧血 RA with ringed sideroblast RARS <1% <5% 環状鉄芽球>15%
high risk 芽球増加を伴う不応性貧血 RA with excess of blasts RAEB <5% 5~20%  
移行期のRAEB RAEB in transformation RAEB-t ≧5% 20~30% Auer小体
慢性骨髄単球性白血病 chronic myelomonocytic leukemia CMML <5% <20% 末梢血単球>1,000/μl

WHO分類

病態

  • 造血幹細胞に発生した遺伝子異常に基づく血球減少症。
  • 染色体異常は40-60%で認められ、-5、5q-、-7、7q-や第8染色体のトリソミーがある。

検査

末梢血

  • 汎血球減少(1-3系統):(頻度)汎血球減少47.9%、貧血+血小板減少17.7%、貧血+白血球減少17.2%、貧血13.2%
  • 赤血球:
  • 数:正球性~大球性の貧血。ときに小球性。網赤血球数は低下するが、ときに上昇
  • 形態:大小不同や奇形
  • 白血球:
  • 数:好中球減少。
  • 形態:好中球の過分葉。偽ペルゲル・フェット核異常。顆粒の減少。NAPスコア低下
  • 血小板
  • 数:減少
  • 形態:顆粒異常。巨大血小板

骨髄

  • 正形成~過形成 ← 造血能は失われておらず、補償的に過形成となるのではないか?異常な血球が産生される結果、無効造血をきたす。
  • 80-90%の症例:正~過形成骨髄
  • 10-20%の症例:低形成 → 再生不良貧血との鑑別必要
芽球比率は予後を左右する
  • (MDSの一部で)環状鉄芽球の増加  ←  鉄芽球における鉄の利用障害による



鉄代謝

無効造血を反映
  • 血漿鉄消失率(PIDT1/2):短縮
  • 赤血球鉄利用率(%RCU):低下 → 末梢血で血球が増えないため

症状

  • 無症状であることがあり、健診の血液検査異常で見つかることがある。
  • 汎血球減少に基づく諸症状。
  • 赤血球減少:貧血(動悸、息切れ、倦怠感)
  • 白血球減少:不明熱、易感染性(発熱、咽頭痛)
  • 血小板減少:出血傾向
  • 肝脾腫は少ない。

合併症

  • 約1/3の症例で急性骨髄性白血病(AML)に進展 ← 異常造血幹細胞の増殖は前白血病状態であり、進展は遺伝子異常の付加がきっかけとなる。
  • Sweet症候群(急性好中球性皮膚症)(発熱、好中球増加、好中球湿潤性紅斑)
  • 壊疽性膿皮症

治療

  • 同種造血幹細胞移植:根治療法。適応は55歳以下。
  • 免疫抑制薬、ステロイド、造血因子(蛋白同化ステロイド)
  • 赤血球、血小板の輸血。
参考1
リスクで治療法が変わる。
  • 低リスク:
  • 保存的治療(対症療法)
  • 貧血:赤血球輸血、(輸血後鉄過剰症に対して)鉄キレート剤、(低EPO例)エリスロポエチン、(del5q例)レナリドミド
  • 血小板減少:(<10,000/ulで出血症状を伴う)血小板輸血
  • 好中球減少:(感染を併発したときに)G-CSF
  • 重篤な造血不全による症状:アザシチジン
  • 免疫抑制療法
  • 高リスク

ガイドライン

  • 1. 造血細胞移植ガイドライン骨髄異形成症候群(成人)
[display]http://www.jshct.com/guideline/pdf/2009MDS.pdf

参考

  • 1. 難病情報センター | 不応性貧血(骨髄異形成症候群)
[display]http://www.nanbyou.or.jp/entry/327
  • 2. 財団法人国際医学情報センター:がん Info / 骨髄異形成症候群
[display]http://www.imic.or.jp/cancer/c2033.html
  • 3. 骨髄異形成症候群:[がん情報サービス]
[display]http://ganjoho.jp/public/cancer/data/MDS.html
  • 4. [charged] 骨髄異形成症候群の臨床症状および診断 - uptodate [1]
  • 5. IV.􀀕MDS の治療 1. 本邦における診療のガイドライン (京都大学 内山 卓/石川隆之)2005.4.4 改訂
[display]http://plaza.umin.ac.jp/~mhlw-mds/doctor/MDS.pdf

症例

  • 78歳男性。微熱と全身倦怠感のため来院した。赤血球220万、Hb6.2g/dL、Ht23%、白血球2700、骨髄球3%、後骨髄球4%、好酸球3%、好塩基球2%、血小板3.6%、LDH 320IU/dL、CRP 3.4mg/dL、骨髄の過形成像、微小巨核球。

国試




鉄芽球性貧血」

  [★]

sideroblastic anemia SA
anemia sideroblastica
鉄不応性貧血 sideroachrestic anemia
環状鉄芽球貧血、続発性鉄芽球性貧血

概念

  • ヘム合成障害による無効造血によって貧血を来す症候群

病因

  • 原発性
  • 後天性
  • 先天性
  • 続発性

検査

(根拠無き解釈)骨髄では鉄が赤芽球に取り込まれてはアポトーシスに至り無効造血が続いており、鉄の需要はない。このため、末梢血中の鉄は使用されないため増加、また網内系の貯蔵鉄も使用されないまま蓄積するので血清フェリチンが増加する。総鉄結合能はトランスフェリンの全体量は変化せず不変。骨髄ではなんとか赤血球を作ろうと、過形成となっており、赤芽球が著明にみられる。

血液検査

  • 血清鉄:増加
  • 血清不飽和鉄結合能:減少 ← 要するに鉄で飽和してしまったと言うこと
  • 血清フェリチン:増加

骨髄

  • 環状鉄芽球:核周の1/3以上に鉄顆粒が配列。ミトコンドリアへの鉄の沈着。ミトコンドリアは核周囲に分布



血液像」

  [★]

blood profileblood picturehemogram
血球像 blood cell morphologyヘモグラム hemogram
末梢血液像

参考

  • 1. 血液像アトラス
タイ語?
[display]http://medtech.mahidol.ac.th/mtthai/eLearning/AutomateReport/Page2.html


不応性貧血」

  [★]

refractory anemia, RA
難治性貧血
エリスロポエチン
  • 骨髄異形成症候群に含まれる疾患概念である。
  • 鉄剤、葉酸、ビタミンB12、エリスロポエチン?反応しない貧血であり、異常な赤芽球の分化障害に基づく(?)貧血である。
  • 骨髄では赤芽球系の異形成がみられ、また環状鉄芽球(ringed sideroblast)がみられる。



環状鉄芽球性不応性貧血」

  [★]

refractory anemia with ringed sideroblast, refractory anemia with ringed sideroblasts, RARS
骨髄異形成症候群



非環状鉄芽球性不応性貧血」

  [★]

refractory anemia with non-ringed sideroblast??
環状鉄芽球性不応性貧血不応性貧血


環状鉄芽球を伴う不応性貧血」

  [★]

refractory anemia with ringed sideroblastsRARS


鉄芽球」

  [★]

sideroblast, sideroblasts
担鉄赤芽球、シデロブラスト
赤芽球
[show details]
  • HIM. Figure e11-39
  • Ringed sideroblast. An orthochromatic normoblast with a collar of blue granules (mitochondria encrusted with iron) surrounding the nucleus.




環状」

  [★]

cycliccircularannularcyclo
円形環式サイクリックサイクロシクロ周期性循環式輪状回覧物


球」

  [★]

bulbus (KH)
bulbus cerebri
延髄


  • 延髄はその膨らんだ感じから「球」とも呼ばれる


芽球」

  [★]

blast cell, blast
イモチ病芽細胞芽球細胞

骨髄芽球性白血病




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