特定疾患

出典: meddic

specific disease
指定難病 designated intractable disease
難病 ← 特定疾患一覧はこれ

定義

難病のうち、原因不明で、治療方法が確立していないなど治療が極めて困難
病状も慢性に経過し後遺症を残して社会復帰が極度に困難もしくは不可能
医療費も高額で経済的な問題や介護等家庭的にも精神的にも負担の大きい
症例が少ないことから全国的規模での研究が必要

資料

http://www.nanbyou.or.jp/what/nan_itiran_121.htm

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和文文献

  • [平成]21年度特定疾患治療研究事業費は1030億円で7.3%増
  • 特定疾患診断用MRIの可能性 (総特集 新規導入MRIに求めた私の「要件」)
  • 我が国の難病研究の成果等について (第38回内科学の展望(平成22年度) 難治性内科疾患の克服に向けて)
  • 中田 勝己
  • 日本内科学会雑誌 100(3), 657-667, 2011-03-10
  • NAID 40018759401

関連リンク

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特定疾患という国が認定した難病の医療情報を患者向けに判りやすく公開。
特定疾患は、医療費が高額になるため、医療保険の自己負担について 一部又は、全額を公費負担し、患者さんや家族の方の負担軽減をはかっています。 現在医療費を公費負担している疾患は45疾患となっています。 現在は ...

関連画像

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★リンクテーブル★
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関連記事疾患」「特定

原発性胆汁性肝硬変」

  [★]

primary biliary cirrhosis, PBC
胆汁性肝硬変続発性胆汁性肝硬変慢性非化膿性破壊性胆管炎無症候性原発性胆汁性肝硬変
難病
  • first aid step1 2006 p.280
  • 2009/7/16 III 消化器

まとめ

  • 肝内の小葉間胆管が組織的に慢性非可能性破壊性胆管炎により障害され、肝内に胆汁うっ滞をきたしてうっ血性肝障害を起こす疾患である。発症は中年以降の女性に好発する。またHLA-DR8と関連があるらしい。初期症状は皮膚掻痒感であり、黄疸を示さない無症候性PBCがほとんどである。疾患の進行により、黄疸、全身倦怠感が出現、やがて肝硬変、さらに非代償性の肝硬変に陥り、腹水、門脈圧亢進症などを呈する。病理学的には慢性非化膿性破壊性胆管炎が特徴的であり、門脈域周囲にリンパ球の浸潤、非乾酪性壊死を認める。血清学的には抗ミトコンドリア抗体(M2抗体)が疾患特異的に出現し、抗平滑筋抗体も50%弱の症例で陽性となり、またIgMの上昇が認められる。その他血液検査は胆汁うっ滞による肝障害に特徴的な異常がみられる。合併症として、シェーグレン症候群が多く、関節リウマチ、橋本甲状腺炎、強皮症(あるいはCREST症候群)の合併もありうる。治療は対症療法的にウルソデオキシコール酸、ベサフィブラートを用い、肝障害が末期的になれば肝移植の適応となる。

概念

  • 特定疾患治療研究対象疾患
  • 肝内の中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管が障害される原因不明の慢性肝内胆汁うっ滞症
  • 慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)による慢性の肝内胆汁うっ滞を来す疾患(YN.)。
  • 初発症状は皮膚掻痒感。
  • 末期になると肝硬変像を示す。 → 門脈圧亢進症
  • 血清学的には抗ミトコンドリア抗体(IgM)が特徴的だが、胆管障害機序は不明。 → 自己免疫機序?
  • 胆汁うっ滞に基づく症状を呈さないPBCを無症候性PBC、症状を呈すものを症候性PBCという。

疫学

  • 発症年齢は40から60歳代に集中。約90%は女性。 → 中年以降の女性に好発

YN.

  • 有病率:3-4人/10万人。欧米より低いと推定されている。
  • 40-60歳の女性。女性が90%

病型と症状

初発症状:皮膚掻痒が最も多い。門脈圧亢進症に基く消化管出血が初発症状の場合がある。
  • 無症候性PBC:皮膚掻痒感、黄疸など症状を欠く。新規症例の2!3
  • 症候性PBC-S1:倦怠感、掻痒感
  • 症候性PBC-S2:非代償性。黄疸,腹水

病理

[show details]

病理所見

胆管上皮の増殖性変化,胆管上皮細胞の壊死, 胞体の腫大や好酸性変化
基底膜の破壊、核の非偏在化、核の重層化、門脈域にリンパ球、形質細胞が浸潤
門脈域主体の炎症細胞浸潤
小葉内胆管の障害像
非乾酪性類上皮肉芽腫
好酸球


病態

  • 自己免疫機序によると思われる胆管の傷害 → 胆汁うっ滞 → 肝細胞傷害および線維化 → 門脈圧亢進症 → 肝硬変
肝内の中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管が障害されることによる肝内性胆汁うっ滞 ← これは「肝内胆管が拡張しない」ことの説明になるの?(QB.B-339)

症状(YN., HIM.chapter 302)

  • 初発症状:皮膚掻痒感(診断された症例の50%に見られる)、皮膚黄色腫
  • 疲労感:肝臓の状態や年齢にそぐわないようなひどい疲労感
  • 黄疸

身体所見

  • 門脈圧亢進症に基づく症状:肝腫大、脾腫大、腹水、浮腫
  • 原発性胆汁性肝硬変に特有:色素沈着(皮膚を掻爬するため)、黄色腫・眼瞼周囲の黄色腫(高脂血症による)

合併症

YN.

検査(YN.)

血液一般

  • 赤血球、白血球、血小板:減少 → 門脈圧亢進症による脾腫が原因

生化学 - 脂質

生化学 - 銅

  • 体内Cu:増加
  • 血清Cu:上昇、尿中Cu:上昇、肝組織内銅含有量:上昇
  • 血清セルロプラスミン:上昇

肝障害

  • ALT、AST:中等度上昇

胆汁

  • T-bil:上昇。直接ビリルビン優位
  • 胆汁うっ滞の所見が特徴的。ただし総ビリルピンの上昇は末期

免疫血清学

  • 抗ミトコンドリア抗体(AMA):陽性。臓器特異性はない ← 90%の患者で陽性。PBCに特異的。
  • M2抗体:PBCに特異的。 AMA陰性患者でもほとんどの場合M2抗体が陽性。
  • M2の主要対応抗原はミトコンドリア内膜のpyruvate dehydrogenase (PDH) E2 component。
  • 抗PDH抗体:陽性。抗PDH-E2抗体と反応する分子がPBCの胆管上皮に高濃度に存在。
  • IgM:上昇:70%の症例  ←  PBCではIgM産生能が高まったB細胞が末梢血中に存在する。PBCの発症機序との関連が示唆されている。(参考3)
  • ANA、抗平滑筋抗体は50%の症例で陽性
  • AMA陽性 + ANA陽性 = オーバーパップ症候群

AMAのターゲット(HIM.chapter.302)

これらの抗原に対する自己抗体は病態形成には関与していないが、疾患のマーカーとなる。
  • pyruvate dehydrogenase complex
  • branched chain-2-oxoacid dehydrogenase complex
  • 2-oxogluterate dehydrogenase complex

超音波検査・CT・MRI

  • 胆道の閉塞がないか確認 → 続発性胆汁性肝硬変

診断

  • 組織像 + 抗ミトコンドリア抗体陽性
  • 臨床症状、血清学的検査、エコー、CTで疑い、肝生検による組織診で確定診断する。
ALP、γ-GTP → エコーで胆道閉塞性疾患を否定 → AMA、IgM検査 → 肝生検
AMA陰性の場合は肝生検が決め手

参考2より抜粋

  • 次のいずれか1つに該当するものをPBCと診断する。
  • 1. 組織学的にCNSDCを認め,検査所見がPBCとして矛盾しないもの。
  • 2. AMAが陽性で,組織学的にはCNSDCの所見を認めないが,PBCに矛盾しない組織像を示すもの。
  • 3. 組織学的検索の機会はないが,AMAが陽性で,しかも臨床像及び経過からPBCと考えられるもの。

鑑別診断

病期分類(Scheuer分類)

  • 1期: florid duct lesion - 無症候性
慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)といわれる所見、すなわち、胆管上皮細胞の変性、壊死、脱落と、胆管周囲へのリンパ球、形質細胞の浸潤
  • 2期: ductular prliferation - 無症候性
細胆管の増生と門脈域より肝実質へのリンパ球浸潤。
  • 3期: scarring - 症候性-s1]
架橋壊死と線維性隔壁を伴った瘢痕。
  • 4期: cirrhosis - 症侯性-s2
肝硬変

予後

  • 黄疸が出現したら肝臓の予後は不良 → つまり進行性
  • 無症候性PBCの予後はおおむね良好、15-20年間経過観察された無症候性PBCの約10%が症候性PBC(黄疸あり)へ移行
  • 症候性PBCの5年生存率は約40%、総ビリルビン>2.0mg/mlで数年以内に腹水貯留などの肝不全の徴候があらわれてくることが多い

冶瞭

  • UDCA(ウルソデオキシコール酸)、ベサフィブラート、肝移植(scheuer stage IV)

薬物療法

  • UDCA(ウルソデオキシコール酸)
  • ウルソデオキシコール酸:胆汁排泄を促進して胆道系酵素を低下させる。 → 病態の進行を遅らせるだけに過ぎない

臓器移植

  • 進行例に対して肝移植を施行
  • 肝移植: 1年生存率 75-90%、 5年生存率 75-85%
  • 再発は20-30%(確診), 28-90%(compartible)

禁忌

  • ステロイド:骨粗鬆症の増悪を招くため! → 自己免疫性肝炎ではステロイドを使用(よく反応するらしい)。  PBCに対するステロイド療法は症状緩和のみで根治できず、長期投与が必要になるということか???

合併症

鑑別診断

他疾患との比較

PBCとPSCの比較

  • see BPT.659
Table 16-7. Main Features of Primary Biliary Cirrhosis and Primary Sclerosing Cholangitis
Parameter primary biliary cirrhosis primary sclerosing cholangitis
Age Median age 50 years (30-70) Median age 30 years
Gender 90% female 70% male
Clinical course Progressive Unpredictable but progressive
Associated conditions Sjogren syndrome (70%) inflammatory bowel disease (70%)
scleroderma (5%) pancreatitis (≦25%)
thyroid disease (20%) idiopathic fibrosing disease (retroperitoneal fibrosis)
Serology 95% AMA positive 0% to 5% AMA positive (low titer)
20% ANA positive 6% ANA positive
60% ANCA positive 82% ANCA positive
Radiology normal strictures and beading of large bile ducts; pruning of smaller ducts
duct lesion florid duct lesion; loss of small ducts concentric periductal fibrosis; loss of small ducts

自己免疫性肝炎と原発性胆汁性肝硬変

  自己免疫性肝炎 原発性胆汁性肝硬変
AIH PBC
疫学 年齢 中年女性 中年女性
HLA HLA-DR4 HLA-DR8
自己抗体 抗核抗体 ANA 抗ミトコンドリア抗体 AMA
抗平滑筋抗体 ASMA
検査 ↑血清IgG ↑血清IgM
胆道系酵素上昇
合併症 各種自己免疫疾患 Sjogren症候群
関節リウマチ
慢性甲状腺炎
強皮症
治療 ステロイド ウルソデオキシコール酸
肝移植
禁忌   ステロイド

症例

  • 52歳女性。3ヶ月前から皮膚の掻痒感と軽度の黄疸が出現したため来院した。抗ミトコンドリア抗体が陽性である。

参考

  • 1. 原発性胆汁性肝硬変 - 難病情報センター
[display]http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/029_i.htm
  • 2.
[display]http://www.nanbyou.or.jp/pdf/029_s.pdf
  • 3. [charged] Pathogenesis of primary biliary cirrhosis - uptodate [1]

国試


クローン病」

  [★]

Crohn disease, Crohn's disease
Crohn病
限局性回腸炎 regional ileitis回腸末端炎終末回腸炎 terminal ileitis
潰瘍性大腸炎炎症性腸疾患 inflammatory bowel disease
  • first aid step1 2006 p.113,140,276,280,283,326,427
  • see also 消化器系チュートリアルの材料.xls

まとめ

  • 特定疾患治療研究事業に含まれる疾患である(特定疾患)。消化管のあらゆる部位に非連続性に起こる原因不明・全層性の慢性肉芽腫性炎症疾患である。10歳後半から20歳代の若年者に多く、また男性に多い(男女比2:1)。病因は不明であるが、炎症反応の亢進であるかもしれない。病理学的にはリンパ球、形質細胞浸潤を伴う全層性炎症像がみられる。また、非乾酪性類上皮細胞肉芽腫が特徴的である。症状は腹痛、下痢、発熱、体重減少などあり、肛門病変(痔瘻や裂肛)が初発することがある。血液検査では炎症所見(WBC,CRP上昇、赤沈亢進)が見られ、貧血、低栄養の所見、またα1アンチトリプシン試験で異常となる。画像検査では、非連続性の病変が認められ、またアフタ状潰瘍、腸間膜付着側の縦列潰瘍、敷石像、瘻孔形成、肛門病変が認められる。治療は内科的治療が中心である。絶食、栄養療法(成分栄養剤による経腸栄養療法、経静脈栄養。小腸ok)、薬物療法(サラゾスルファピリジン(大腸only)、メサラジン(小腸・大腸ok)。ステロイド(栄養療法・5-アミノサリチル酸不応例)、インフリキシマブ、免疫抑制薬、顆粒球吸着療法(GCAP)が行われる。外科療法は狭窄、膿瘍、肛門病変に対して行われる。(SSUR.535 YN A-62)

比較

Table 15-10. Distinctive Features of Crohn Disease and Ulcerative Colitis*
Feature Crohn Disease
(Small intestine)
Crohn Disease
(Colon)
Ulcerative Colitis
Macroscopic
Bowel region Ileum ± colon† Colon ± ileum Colon only
Distribution Skip lesions Skip lesions Diffuse
Stricture Early Variable Late/rare
Wall appearance Thickened Variable Thin
Dilation No Yes Yes
Microscopic
Pseudopolyps None to slight Marked Marked
Ulcers Deep, linear Deep, linear Superficial
Lymphoid reaction Marked Marked Mild
Fibrosis Marked Moderate Mild
Serositis Marked Variable Mild to none
Granulomas Yes (40% to 60%) Yes (40% to 60%) No
Fistulas/sinuses Yes Yes No
Clinical
Fat/vitamin malabsorption Yes Yes, if ileum No
Malignant potential Yes Yes Yes
Response to surgery‡ Poor Fair Good


概念

  • 原因不明の炎症性疾患
  • 腸壁全層に肉芽腫形成が見られる
  • 小腸や大腸に縦走潰瘍、敷石像、アフタの形成

病型

  • 病変の存在部位により分類(小腸型、小腸大腸型、大腸型、特殊型など)
頻度:小腸大腸型>小腸型>>大腸型

病理

  • 全層に及ぶ縦走潰瘍、敷石像、アフタの形成
クローン病 腸結核 腸管ベーチェット病
縦走潰瘍 輪状潰瘍 打ち抜き状潰瘍
敷石像 帯状潰瘍 下掘れ状潰瘍

病因

  • 遺伝的因子 + 環境因子(食餌抗原や細菌、ウイルス感染など) → 免疫異常 → 腸管に慢性炎症性変化

症状

  • 主要症状:腹痛、下痢、発熱、体重減少 ← 水様性下痢が一般的で血便が見られることは少ない(QB.A-142)
  • 腹痛(臍周囲部および回盲部痛)、間欠性発熱、下痢、嘔吐、肛門部病変。体重減少、貧血

合併症

  • 1. 消化管合併症:狭窄、瘻孔、痔瘻、肛門周囲膿瘍
  • 2. 消化管外合併症

続発症

検査

  • 腹部単純X線写真:イレウスを疑う症例ではニボーの確認のために重要。クローン病の確定診断にはやくにたたない。
  • 上部消化管内視鏡
  • 下部消化管内視鏡
  • 小腸造影:小腸病変の評価。特に回腸末端の病変、程度、潰瘍、狭窄、瘻孔
  • 腹部造影CT:TNFα阻害薬やステロイドを用いる際には、腹部から触知下腫瘤が腸管の癒着か、膿瘍の合併によるものかを評価する必要がある(QB.A-144)
  • 注腸造影:大腸病変の描出
[show details] [show details]

診断

[show details]

鑑別診断

IMD

治療

YN.A-66

  クローン病 潰瘍性大腸炎
病因??? 炎症反応亢進 免疫応答の異常
寛解導入 栄養療法  
5-アミノサリチル酸(大: サラゾスルファピリジン、小: メサラジン) 5-アミノサリチル酸(大: サラゾスルファピリジン、小: メサラジン)
ステロイド ステロイド
抗TNF-α抗体  
シプロフロキサシンメトロニダゾール ATM療法
顆粒球吸着療法(白血球除去療法) 顆粒球吸着療法(白血球除去療法)
  免疫抑制薬
緩解維持 在宅経腸栄養法 無治療~5-アミノサリチル酸(大: サラゾスルファピリジン)
5-アミノサリチル酸  
免疫抑制薬  
外科 狭窄、難治性痔瘻 大出血、狭窄、穿孔、中毒性巨大結腸症、癌化

外科療法

  • 狭窄、瘻孔形成、痔瘻の場合に適応となる。
  • 腸切除の後遺症:吸収障害(脂肪>蛋白>糖)、[回盲部切除]胆汁酸ビタミンB12の吸収不良、小腸内細菌異常増殖(結腸からの侵入?)

USMLE

  • Q book p.290


参考

  • 1.
  • [display]http://homepage3.nifty.com/mickeym/No.101_200/163kuro.html
  • 2. 病理学コア UC
[display]http://jsp.umin.ac.jp/corepictures2007/09/c01/index.html
  • 3. 株式会社JIMRO IBDの診断と治療
[display]http://www.jimro.co.jp/ibd/index_ibd.htm
  • 4. クローン病の治療指針 活動期の治療2010
[display]http://mimibukuro.org/cd/medical-guideline08/2
  • 5. クローン病 注腸造影
アフタ病変
[display]http://www.ajronline.org/content/179/4/1029/F14.expansion
縦走潰瘍
[display]http://www.ajronline.org/content/179/4/1029/F12.expansion
偽ポリープ
[display]http://rfs.acr.org/gamuts/data/images/ID1143.htm

国試



結節性多発動脈炎」

  [★]

polyarteritis nodosa PAN PN
特定疾患血管炎
[show details]

疾患概念

    症状 検査 病理 治療
結節性多発動脈炎 polyarteritis nodosa,PN 細動脈に壊死性血管炎を引き起こす。糸球体腎炎なし。 ① 全身症状あり
② 他臓器の虚血障害〈脳出血、肺出血、虚血性心疾患(心臓の冠動脈が虚血)〉
③ 進行性腎機能低下、腎血管性高血圧(炎症動脈狭窄→レニン分泌)
尿所見に乏しい進行性腎機能低下、腰痛 ・ 腎臓を含む多臓器の動脈に炎症が生じる。
・ 腎動脈造影で弓状動脈に生じた結節様病変、糸球体病変は軽度。
ステロイド&免疫抑制剤(シクロホスファミド)
顕微鏡的多発動脈炎 microscopic polyangitis,MPA 小血管の炎症。糸球体腎炎あり。 ①全身症状:発熱、体重減少、多発関節炎、筋肉痛
②多臓器の虚血障害:肺出血(血痰)
③進行性腎機能低下(急性進行性糸球体腎炎)(高齢者のRPGNにMPAが多い)
①RPGN症状が(血尿、蛋白尿、円柱、週単位での腎機能低下)
②MPO-ANCA陽性が85%を占める。
腎の微小血管と糸球体及び、肺の微小血管に炎症が生じる。
① 半月体形成:糸球体係蹄壁の外側に増殖した細胞が半月状の形態をとる。
② 免疫グロブリンや補体の沈着はなし。(p-ANCAがELIZA法で検出される。)
 

症候スペクトル

病態 レイノー現象 抗核抗体 リウマトイド因子 抗好中球細胞質抗体 皮疹 皮下結節 関節炎 筋炎 漿膜炎 自己抗体
                   
 
病理 壊死性血管炎 糸球体腎炎 間質性肺炎 心炎 唾液腺炎 オニオンスキン病変 ワイヤーループ病変 ヘマトキシリン体 LE細胞  
                 

HIM.2125より

定義

  • 中程度の筋性血管を冒す全身性の壊死性血管炎。抗好中球抗体とは無関係。(参考1)
  • 多発動脈炎は1866年にKussmaulとMaierによって記載された。結節性多発動脈炎は複数の臓器に分布する小~中程度の筋性動脈に壊死性血管炎を起こす。典型的には腎臓や内臓の血管が冒される。結節性多発動脈炎では肺動脈は冒されないが、気管支の血管は冒されることがある。肉芽腫、著明な好酸球増多、あるいはアレルギー素因は見られない。

罹患率(incidence)と有病率(prevalence)

  • 米国でのしっかりした統計はない。非常にまれな病気に感じられる。
(日本では特定疾患に指定されており、登録患者数は5,753名(2007年時点)。10万人あたり患者が4~5名とまれな病気である)

病理と病因

  • 結節性多発動脈炎の血管病変は中小の筋性動脈における壊死性血管炎である。病変は節性で(とびとびに存在する。つまり連続性ではない)、血管の分岐部や分岐した枝を冒す傾向がある。病変は動脈周囲に広がり近くの静脈も冒すかもしれないが、細静脈は冒さない。もし冒されていれば、顕微鏡的多発血管炎(MPA)である。病期の初期では多核白血球が血管壁の全層と血管周囲領域に浸潤する。これにより血管内膜の増殖と血管壁の変性が起こる。病変が亜急性から慢性に進むと、単核球はその病変部位に浸潤してくる。血管のフィブリノイド壊死は血管腔を傷つけ、血栓を形成し、血液を供給している臓器に梗塞を起こし、症例によっては出血をきたす。病変が治癒すると、コラーゲンが蓄積する。これはさらに血管腔を閉塞させるかもしれない。血管の病変部位に沿って1cm程度までの血管瘤の拡大が結節性多発動脈炎の特徴である。肉芽腫や好酸球の組織浸潤を伴う顕著な好酸球増多は特徴的ではなく、この場合はチャーグ-ストラウス症候群を疑う。
  • 複数の臓器が影響を受け、臨床病理所見は血管病変の程度や部位、あるいは結果としての虚血性変化を反映する。前述したように肺の血管は影響を受けないし、気管支動脈の損傷はよく見られるわけではない。古典的結節性多発動脈炎の病理は糸球体腎炎を伴わない腎臓の血管炎である。著明納高血圧をともなう患者では糸球体硬化の典型的な病理像が見られる。加えて高血圧の続発としての病理像が体のどこかで見られるかもしれない。
  • 循環血液中に、B型肝炎の抗原と面隙グロブリンの免疫複合体が単離され、また血管壁におけるB型肝炎抗原、IgM、補体の免疫蛍光により証明される事にくわえ、全身性の血管炎、特に結節性多発動脈炎タイプの血管炎を有する患者の10-30%にB型肝炎の抗原血症が見られとこれは結節性多発動脈炎の疾患の原因として免疫現象が関わっていることを示唆している。発病のメカニズムは不明だが、ヘアリー細胞白血病も結節性多発動脈炎と関係している。

臨床症状と検査所見

  • 非特異的な徴候が結節性多発動脈炎の特徴である(つまり、診断しづらい)。半分以上の症例で発熱、体重減少、倦怠感がある。患者は普通脱力、倦怠感、頭痛、腹痛、および筋痛のような漠然とした症状を訴えて受診する。このような症状は急激に劇症の病態に進展することがある。特定の臓器系に関わる血管と関連した特異的な主訴もまた結節性多発動脈炎の全経過と同様来院時の病像を左右する。結節性多発動脈炎では、一般的に腎病変は高潔悦、腎不全あるいは微小血管瘤による出血として現れる。
  • 結節性多発動脈炎の診断を付けることができる血清学的な検査はない。75%以上の患者で好中球優位の白血球増多が見られる。好酸球増多は希であり、もし高レベルに増加していればチャーグ-ストラウス症候群を示唆する。慢性の経過では貧血が見られるかもしれない、またESRの上昇は常に見られる。他の主要な検査所見は特定の臓器の関与を反映している。高ガンマグロブリン血症が見られることがあり、また30%までの患者はHBs抗原陽性である。MPO-ANCAやPR3-ANCAは結節性多発動脈炎で陽性になることは希である。

診断

  • 結節性多発動脈炎の診断は病変部位の臓器を生検し、そこに特徴的な血管炎を証明することが基となる(つまり、一番大切な所見である)。生検で簡単に到達できる組織が無いときは、病変部位の血管を動脈造影して病変をとらえる。特に、人道、肝臓、あるいは内臓の中小動脈における動脈瘤を証明することは診断するのに十分である。動脈瘤は結節性多発動脈炎に特徴的なものではない。さらに、動脈瘤はいつも存在するわけでないし、血管造影所見は血管の狭窄や閉塞に限られるかもしれない。結節性の皮膚病変、有痛性の精巣、あるいは神経/筋のような症状が出ている臓器は最も診断的な結果を与えてくれる。

治療

  • 未治療の結節性多発動脈炎の予後はきわめて悪く、5年生存率は10-20%である。死亡する場合、大抵胃腸合併症、特に腸梗塞、腸穿孔、そして心血管原性のもの原因となる。難治性の高血圧は肝臓、心臓、あるいは中枢神経系のような他の臓器における機能不全を複合しており、晩期における罹患率と死亡率に相加的に作用する。治療の導入によって生存率は著しく向上する。結節性多発動脈炎の良好な治療結果はプレドニゾンとシクロホスファミドの組み合わせで報告されている。比較的重症でない症例では、グルココルチコイド単剤で寛解に至っている。B型肝炎が関係する結節性多発動脈炎の治療ではグルココルチコイド、血漿交換に抗ウイルス薬を組み合わせて良好な治療結果が得られている。高血圧に対して慎重に治療することで、腎臓、心臓、中枢神経に関連した急性期と晩期の有病率と死亡率を低減させることができる。良好な治療の継続で、結節性多発動脈炎の再発は10%の患者でのみ起こると見積もられている。

古典的結節性多発動脈炎にともなう臓器病変とその症候

HIM. Table 319-5より
臓器系 有症率 臨床症状
腎臓 60 腎不全腎性高血圧
筋骨格系 64 関節炎関節痛筋肉痛
末梢神経系 51 末梢神経ニューロパチー、多発性単神経炎
消化器系 44 複数悪心嘔吐出血腸梗塞腸穿孔胆嚢炎肝梗塞、膵梗塞
皮膚 43 皮疹紫斑結節、皮膚梗塞、網状皮斑レイノー現象
心臓 36 うっ血性心不全心筋梗塞心膜炎
生殖器・泌尿器系 25 精巣・卵巣・精巣上体痛
中枢神経系 23 脳血管イベント、精神状態の変調、てんかん発作

参考

  • 1. [charged]Clinical manifestations and diagnosis of polyarteritis nodosa - uptodate [2]


-PN


混合性結合組織病」

  [★]

mixed connective tissue disease MCTD
混合性結合組織疾患混合性結合織病混合結合組織病
膠原病

概念

  • 難病特定疾患:公費対象
  • 1972年 シャープ(Sharp GC)らが提唱
  • 抗RNP抗体強陽性者の中に、全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎・多発性筋炎の病態を有する患者群が見いだされた。

疫学

  • 若年女性
  • 男女比1:13-15。発症ピークは30歳

症状 (%は概数)

  • 100%:レイノー現象
  • 80% :多発性関節炎、手指の腫脹
  • 40% :筋力低下
  • 30% :顔面紅斑、リンパ節腫脹、肺線維症、食道機能低下
病態 レイノー現象 抗核抗体 リウマトイド因子 抗好中球細胞質抗体 皮疹 皮下結節 関節炎 筋炎 漿膜炎 自己抗体
                  U1-RNP  
 
病理 壊死性血管炎 糸球体腎炎 間質性肺炎 心炎 唾液腺炎 オニオンスキン病変 ワイヤーループ病変 ヘマトキシリン体 LE細胞  
                 

全身

皮膚

発熱

関節炎

筋炎

心臓病変

  • 心エコーで20%の患者に異常が見られる。(参考1)
  • 心電図では右心肥大、右房拡張、伝導障害(参考1)
  • 心膜炎は一般的な症状で10-30%の患者に見られる(参考1)
  • MTCDの主要な死因は肺高血圧による。この原因は内膜の軽度増殖と肺細動脈の中膜肥厚によるものである。(参考1)

肺病変

  • 75%の患者で肺病変が見られる:胸水、胸膜痛、肺高血圧、間質性肺疾患、血栓塞栓、肺胞出血、横隔膜の不全、誤嚥性肺炎、気道閉塞、肺感染症、肺血管炎 (参考1)

腎病変

消化管病変

中枢神経病変

造血系異常

血管病変

妊娠

合併症

  • 肺高血圧症(膠原病による肺高血圧症のうち、最も本疾患で見られる)、腎症(膜性腎症)、無菌性髄膜炎

検査

  • 免疫学的検査

診断

出典不明

  • I.共通所見:1.2.のいずれか
  • 1. レイノー現象
  • 2. 指、手背の腫脹
  • II. 抗U1-RNP抗体陽性:陽性所見
  • III. 混合所見:A,B,Cの混合所見のうち2項目以上陽性
  • A. 全身エリテマトーデス様所見
  • B. 強皮症様所見
  • C. 多発筋炎様所見

予後

  • Sharpが提唱したMCTDは重篤な人症状を起こさず、ステロイドによく反応し、予後良好な疾患とされた(REU.220)
  • 5-10%に肺高血圧症をきたし、この場合、予後は著しく不良である。

参考

  • 1.uptodate: Clinical manifestations of mixed connective tissue disease




特定疾患治療研究事業」

  [★]

指定疾患

参考

  • 1.
[display]http://www.nanbyou.or.jp/entry/512


疾患」

  [★]

disease, disorder, disturbance, illness, sickness, malady
疾病病気
疾病障害乱れ無秩序病害病気病弊



特定」

  [★]

specificationspecifydetermineparticular
決定諸元測定定量特異化特徴特定化判定特別規格確定




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