核黄疸

出典: meddic

kernicterus, nuclear jaundice, nuclear icterus
ビリルビン脳症 bilirubin encephalopathy
新生児黄疸



小児科学第2版 p.423-

概念

  • 新生児において高度の高間接ビリルビン血症(5mg/dL異常)の持続により、血管脳肝門を通過したビリルビンが脳に蓄積して生じる。生後3-7日で症状が出現する。

症状

ビリルビン脳症の症状である
  • 急性ビリルビン脳症(核黄疸)
  • 1期(発病約2-3日)
  • 嗜眠、筋緊張低下、吸啜反射減弱
  • 2期(発病約3-1週)
  • 3期(発病約1週以降)
  • 筋緊張亢進症状消失
  • 慢性ビリルビン脳症(核黄疸後遺症)
  • 過渡的症状(約1年以内)
  • ほ乳不良、甲高い鳴き声、筋緊張低下(深部反射亢進)、運動発達千円
  • 核黄疸後遺症(約1.5年以降)

核黄疸の臨床所見(Praaghの分類)

第1期 筋緊張低下、哺乳力減退、嗜眠傾向
第2期 四肢強直、後弓反張落陽現象
第3期 第2期の症状減弱または消失
第4期 アテトーゼ、凝視麻痺、聴力障害、エナメル質異形成などの永続的後遺症が明らかとなる

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治療

出生体重  光線療法  交換療法
<1,500g 0.3μg/dl 0.8μg/dl
≧1,500g 0.6μg/dl 1.0μg/dl
  • 光線療法
  • 光によりビリルビンが光学異性体となり、血流に入る
  • 適応

予後

  • 第1期症状(Moro反射が消失し元気がなくなる)で治療を行えば、障害は防ぐことができる。
  • 後弓反張や落陽現象、痙攣など神経学的所見が明らかになった症例では、アテトーゼを伴う脳性小児麻痺、高温域の感音性難聴の後遺症を残すリスクが高い。


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和文文献

  • 未熟児新生児の黄疸管理 (特集 新生児医療の最前線--産婦人科医が知っておきたい新生児の新知識)
  • 核黄疸(ピリルビン脳症)の発症予知と予防 (特集 周産期医療の向上を目指して--予知・予防・治療とシステムの最前線(新生児編)) -- (予知・予防の進歩)
  • 新生児の黄疸 (産婦人科救急のすべて) -- (胎児・新生児救急)

関連リンク

核黄疸とはどんな病気か. 血液中のビリルビン値が上昇し脳内に沈着した結果、脳細胞 が侵される病気です。特有な中枢神経症状を示し、後遺症を残すことがあります。 現在、 この病気は日本では光線療法や交換輸血によって著しく減っています。一方、米国 ...
核黄疸とは 新生児期に黄疸が出現し、その値が異常に高くなることによって脳の、特定 部位の基底核、海馬回を中心にビリルビンの沈着、黄染がみられ、神経細胞が破壊され ることにより、脳性麻痺、あるいは死亡の原因になるものです。 新生児期に間接 ...

関連画像

新生儿核黄疸新生儿核黄疸新生儿核黄疸核 黄疸 也 叫 胆红素 脑病 由于 新生儿核黄疸表3.Praaghの核黄疸の症状核黄疸22.小児病理 (8)核黄疸


★リンクテーブル★
国試過去問098H003」「080A060」「086B065
リンク元脳性麻痺」「新生児黄疸」「落陽現象」「アテトーゼ」「血液脳関門
関連記事黄疸

098H003」

  [★]

  • 嗄声がみられるのはどれか
[正答]


※国試ナビ4※ 098H002]←[国試_098]→[098H004

080A060」

  [★]

  • 生後1日の新生児が痙攣を起こした。考えられる原因はどれか。あてはまる物全てえらべ
[正答]

086B065」

  [★]

  • 核黄疸の原因となりうるのはどれ
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

脳性麻痺」

  [★]

cerebral palsy, CP
脳性小児麻痺 cerebral infantile palsy脳原性麻痺脳性マヒ

定義

  • 「受胎から新生児までの間に生じた脳の非進行性病変に基づく、永続的な、しかし変化しうる運動および姿勢の異常である。その症状は満2歳までに発現する。進行性疾患や一過性運動障害、または将来正常化するであろうと思われる運動発達遅延は除外する」(厚生省脳性麻痺研究班(1968))
  • てんかんや精神遅滞などの随伴症状があってもよい。

疫学

  • 1000生出産に対して2 (PED.1462)

主要な原因

PED.1462
  • 周生期の仮死:胎生期仮死51%、出生児仮死40%、出生後仮死9%
  • 4. 低出生体重児:超低出生体重児の3歳時の脳性麻痺発生率は16.3%、らしい。

分類

  • 原因:重症仮死、広範な脳障害
  • 原因:一側半球の血管障害,
  • 原因:核黄疸(間脳障害)、周産期仮死。周産期(65-85%)
  • 原因:小脳障害
  • 6. 混合型脳性麻痺

参考

uptodate

  • 1. [charged] 脳性麻痺の臨床的特徴 - uptodate [1]
  • 2. [charged] 脳性麻痺の疫学および病因 - uptodate [2]
  • 3. [charged] 脳性麻痺の診断 - uptodate [3]
  • 4. [charged] 脳性麻痺の管理および予後 - uptodate [4]

国試


CP
-cerebral palsy


新生児黄疸」

  [★]

neonatal jaundice
黄疸核黄疸、生理的黄疸、病的黄疸

黄疸の定義

  • 血液中のビリルビンの増加によって皮膚が黄染して見える状態。
  • 成人 > 2 mg/dl
  • 新生児 > 5-7 mg/dl →新生児黄疸

新生児黄疸の種類

  • 生理的黄疸
  • 生後2-3日で可視的黄疸が出現 (G10M.330)
  • 血清ビリルビン濃度は4-6日にピーク (小児科学第2版 p.421)
  • 新生児の特異性によって生じる(ビリルビン産生亢進、ビリルビン代謝・排泄の未熟性、腸肝循環の亢進)
  • 病的黄疸 (小児科学第2版 p.422)
  • 1. 早期黄疸:生後24時間以内に出現する黄疸
  • 2. 急速な血清総ビリルビン値の上昇
  • 3. 血清ビリルビンの異常高値
  • 4. 遷延性黄疸
  • 生後1週間以上遷延する黄疸

原因

  • 生理的黄疸
  • 赤血球数が多い
  • 赤血球の寿命が短い 70-90日 ←成人100-120日 (小児科学第2版 p.421)
  • 無効造血の割合が高い
  • 肝のグルクロン酸抱合能・胆汁への排泄能が未熟
  • 新生児に特有の腸肝循環による:新生児の消化管にはβグルクロニダーゼがあり、ビリルビンの一部を脱抱合する。この非抱合型ビリルビンが再吸収され、腸管内から循環へと戻るため(出典要確認)。
  • 病的黄疸 (小児科学第2版 p.422)
  • 新生児溶血性疾患
  • 母児血液型不適合
  • 母乳栄養に伴う黄疸(母乳性黄疸)
  • 早発型の母乳性黄疸
  • 授乳量やの回数の不足、摂取エネルギー不足
  • 遷延型の母乳性黄疸
  • 未熟性、感染、心不全など

リスクファクター

治療

  • 適応:
  • 禁忌:高直接ビリルビン血症
  • 適応:重篤な高ビリルビン血症、著明な血液型不適合溶血性貧血、光線療法が無効な場合
  • 合併症:感染症、出血傾向、低カルシウム化粧、高カリウム血症、低体温、酸血症、移植片対宿主反応





落陽現象」

  [★]

setting sun phenomenon, sunset phenomenon, sun-down phenomenon
落陽徴候 sunset sign, setting-sun sign setting sun sign落日現象日没現象
水頭症核黄疸


概念

  • 地平線に太陽が沈んでいくように、両側眼球が下転して瞳の虹彩下部が下眼瞼に隠れて、10~20秒くらいの間そのまま固定する現象
  • 核黄疸水頭症で見られる
  • 誘発方法:
  • 1. 仰臥位の乳児を抱きかかえて頭部を急に背屈させる
  • 2. 眼に光を当てておき、急にその光を除く

参考

  • 1.
[display]http://1.bp.blogspot.com/-wucT0D1HsbQ/TfyB8pewcZI/AAAAAAAACmA/iI8KutwMvHo/s320/2460.1.jpg
  • 2.
右端
[display]http://www.pumch.net/downaton502/prof/ebook/duanes/pages/v2/ch003/012f.html
  • 3. Sunset Sign in Hydrocephalus
誘発方法が・・・いいの?カメラ目線のような気が。


アテトーゼ」

  [★]

athetosis
アテトーシスアテトーゼ運動 アテトーゼ様運動 athetotic movement
不随意運動


  • 不随意運動
  • 部位:顔面、四肢遠位部(手指、手首、足)
  • 運動:不規則な、ゆっくりとした絶え間ない動き。一定の姿位を維持することが困難
  • 病変部位:(文献によりばらつきがある)
  • 赤核被殻淡蒼球
  • 線条体を中心として、中脳被蓋、視床下核、視床腹外側部、淡蒼球、内包など広範な部位
  • 薬物:精神安定剤、筋弛緩薬
  • 機能訓練
  • 外科的療法は適応が難しい。


血液脳関門」

  [★]

blood brain barrier,blood-brain barrier, BBB
血液-脳関門
胎盤関門血液空気関門


概念

  • 図:SCN.146(血液脳関門が存在しない部位)
  • 脂溶性の物質は通過しやすい
  • アストロサイトは血管周囲を連続的に覆って層を形成し、血液脳関門を維持している (HIS.166)
  • 脳の血管内皮細胞から排出ポンプであるP-glycoproteinが薬物を除去している (HAR.30,32f)

血液脳関門が存在しない部位

新生児における血液脳関門の機能低下(SPE.110)

  • 未熟性、低酸素血症、アシドーシス、低血糖など 
→ 核黄疸(ビリルビン脳症)のリスクファクター (G10M.331)


黄疸」

  [★]

jaundice (prejndiceと似ている?), choloplania
icterus
ビリルビン新生児黄疸


  • 基準値:総ビリルビン(TB) 0.2-1.2 mg/dl
総ビリルビンが2.0 mg/dl を超えると肉眼的に黄疸が認められる

黄疸の原因 (内科診断学 第2版)

間接ビリルビン優位 産生過剰 網内系赤血球破壊 先天性溶血性貧血
後天性溶血性貧血
血管内溶血 発作性夜間血色素尿症
寒冷凝集素症
血液型不適合溶血
血栓性血小板減少性紫斑病
骨髄内無効造血 シャントビリルビン血症
悪性貧血
肝臓摂取障害 シャント形成 肝硬変
抱合障害 Crigler-Najjar症候群(I,II型)
Gilbert症候群
直接ビリルビン優位 排泄障害 Rotor症候群
Dubin-Johnson症候群
肝細胞障害 急性肝炎
慢性肝炎
肝硬変
胆管障害 肝内胆汁うっ滞 原発性胆汁性肝硬変
原発性硬化性胆管炎
薬物性胆汁うっ滞
閉塞性黄疸


jaundice
付録16




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