月経困難症

出典: meddic

dysmenorrhea
月経痛月経困難


概念

  • 月経期間中に月経に随伴して起こる病的症状であり、就労などの社会生活に障害をきたし、治療を要するもの (NGY.156)
  • 下腹痛、腰痛、腹部膨満感、嘔気、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、いらいら、下痢、憂鬱
  • 月経時には何らかの症状は60-80%の女性に見られるので、社会生活に障害をおこすものを月経困難症とする


Wikipedia preview

出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/27 15:20:11」(JST)

wiki ja

[Wiki ja表示]

UpToDate Contents

全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.

和文文献

  • 月経関連不定愁訴(月経困難症・月経前症候群) (医学生のための漢方医学(臨床篇)産婦人科疾患(1))
  • 病気について知りたい! 臨床講座(60)月経困難症治療薬 : 最近の考え方と治療動向
  • 原田 省
  • Pharma tribune : なりたい薬剤師になる! 5(12), 15-21, 2013-12
  • NAID 40019923651
  • 婦人科疾患 : 月経困難症,運動性無月経 (特集 スポーツドクターと薬の処方 : スポーツ外来での実際)
  • 難波 聡
  • 臨床スポーツ医学 30(11), 1085-1089, 2013-11
  • NAID 40019842510

関連リンク

月経困難症。月経困難症とはどんな病気か 月経困難症とは、いわゆる生理痛のことです。月経時に下腹部痛、腰痛などの疼痛を訴え、仕事や学業などの社会生活が困難になることもあります。器質的な異常を伴わない機能性月経困難症 ...
月経困難症の概要。月経困難症とは、いわゆる生理痛のことです。月経時に下腹部痛、腰痛などの疼痛を訴え、仕事や学業などの社会生活が困難になることもあります。器質的な異常を伴わない機能性月経困難症(原発性月経困難症 ...

関連画像

月経困難症の画像月経困難症の薬剤治療(概略)月経困難症は、その性質により 10.器質性月経困難症メニューにもどる場合 を 器 質的 月経 困 難症


★リンクテーブル★
国試過去問106H021」「099E046」「107D005
リンク元プロゲステロン」「子宮内膜症」「子宮腺筋症」「下腹部痛」「月経異常
拡張検索機能性月経困難症」「原発性月経困難症」「続発性月経困難症」「器質性月経困難症
関連記事困難」「」「月経」「月経困難

106H021」

  [★]

  • 18歳の女子。月経時の下腹部痛を主訴に来院した。 15歳ころから月経時の下腹部痛を自覚するようになった。下腹部痛は月経開始日から始まり、軽い頭痛悪心とを伴う。今回は特に症状が強かったため、月経3日目に受診した。初経は13歳。月経周期は28日型、整。経血量は正常範囲内である。体温36.0℃。脈拍84/分、整。血圧112/72mmHg。内診所見上、子宮は正常大で可動性は良好である。卵巣を触知しない。血液所見:赤血球380万、 Hb11.8g/dL、 Ht36%、白血球7,800、血小板18万。 CRP0.7mg/dL。
  • 診断として最も考えられるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106H020]←[国試_106]→[106H022

099E046」

  [★]

  • 子宮内膜症に特徴的なのはどれか。
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 099E045]←[国試_099]→[099E047

107D005」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 107D004]←[国試_107]→[107D006

プロゲステロン」

  [★]

progesterone (Z), P4
黄体ホルモン corpus luteum hormoneプロジェステロン
プロゲホルモン ルテウム プロゲストン, Crinone, Prochieve, Progestasert
エストロゲン月経周期ホルモン

分類

性状

産生組織

G10M.37

標的組織

生理作用

  エストロゲン プロゲステロン
子宮内膜 増殖期:増殖
分泌期:プロゲステロンと協調して分泌期維持

分泌期:分泌期誘導
卵巣 卵胞の成長
顆粒細胞に作用してエストロゲン受容体発現↑
エストロゲンの正のフィードバック
エストロゲンの大量分泌
 
子宮筋 オキシトシンに対する感受性↓
肥大増殖
オキシトシンに対する感受性↑
中枢神経への作用 視床下部下垂体
 少量→負のフィードバック
 多量→正のフィードバック
視床下部体温中枢
 刺激
その他 子宮頚管粘液
 量:↑、牽引性:↑、羊歯葉状結晶:↑
・膣スメアの変化
 成熟した表層細胞の出現
  角化、核濃縮、好酸性
・乳腺
 腺房発育
  • 子宮内膜:プロスタグランジンの合成を制御(増殖期には低値、月経期には高値) → 月経前症候群月経困難症との関連
  • 妊娠中には下垂体前葉に作用してLHの分泌を抑制し、排卵を抑制する。(G10M.37)
  • 乳腺組織のPRL受容体を減少させ、乳汁分泌を抑制する。(G10M.37)

作用機序

分泌調節

性周期・月経・妊娠との関連

非妊時

  • 卵胞期:低値
  • 排卵期~黄体期:高値
  • 黄体期後期:漸減

妊娠時

  • 妊娠時には0-10週にかけてなだらかに上昇してから下降するが、以降漸増する。(NGY.47)
  • 妊娠時には10週までなだらかに増加し、以降増加。(G10M.37)

LAB.724

  エストロゲン プロゲステロン
エストロン エストラジオール エストリオール  
(pg/ml) (pg/ml) (pg/ml) (ng/ml)
女性 卵胞期 10~60 10~150 0~20 0.5~1.5
排卵期 25~100 50~380 5~40 1.5~6.8
黄体期 25~80 30~300 5~40 5.0~28.0
更年期 20~80 10~50 0~20 0.3~0.4
男性 30~60 10~60 0~15 0.2~0.4






子宮内膜症」

  [★]

endo metr
endometriosis
異所性子宮内膜症, heterotopic endometriosis, endometriosis heteropica骨盤内子宮内膜症, pelvic endometriosis、エンドメトリオーシス
子宮腺筋症

概念

  • 子宮内膜組織(子宮内膜様組織)が異所性に存在するもの。

病型

疫学

  • 婦人科で、新規外来患者の5%、開腹手術の5-15%程度、。腹腔鏡施行令では、不妊症の30%、原因不明の不妊症の50%、月経困難症の50%、腹痛・腰痛などの15%。 (NGY.195)
  • 好発年齢
  • 子宮腺筋症:30代後半-40代
  • 骨盤子宮内膜症:20代後半-30代

病態

症状

  • 骨盤子宮内膜症:疼痛、不妊
  • 疼痛:月経困難症、下腹部痛、腰痛、性交時痛、排便時痛。重症例では不妊を伴う。
  • 性交時痛、排便時痛:Douglas窩周辺の病変がひどくなると癒着してDouglas窩が閉鎖するため、月経痛以外にも性交痛や排便痛を生じる。
  • 症状の特徴は、以前より明らかに強くなっている痛み不妊である。

診断

臨床的子宮内膜症

  • 1. 問診:(月経困難症性交痛不妊腰痛
  • 2. 内診直腸診可動性不良(癒着性子宮後屈)、ダグラス窩の圧痛や硬結
  • 3. 画像診断:超音波断層撮影、MRI
  • 4. 血液検査:CA125

確定診断

  • 直接観察:腹腔鏡検査・手術 → 組織診断

治療

(妊娠希望)保存的手術、生殖補助医療技術 ART
(挙児希望)ホルモン療法 + 保存的手術
(挙児希望しないor進行例)子宮全摘 + 両側付属器摘出

内科的治療

  • ホルモン療法

外科的治療

  • 保存的手術:嚢胞開放切開・嚢胞壁焼灼、嚢胞摘出・病巣摘出、癒着剥離
  • 根治手術:子宮摘出、両側卵巣摘出

症例

  • 33歳女性。不妊と昨年よりも増強する月経痛のため来院した。最近では夫婦生活の時に痛みを感じるようになった。内診では、子宮は鶏卵大だが可動性はやや不良で、Douglas窩に圧痛を認めた。血中CA125は上昇していた。


子宮腺筋症」

  [★]

adenomyosis, adenomyosis of uterus
adenomyosis uteri
腺筋症 adenomyosis内性子宮内膜症 endometriosis interna
腺筋症子宮内膜症

概念

  • 子宮筋層子宮内膜症病変が認められるもの

疫学

症状 NGY.195

検査

画像診断

超音波エコー(経膣超音波)

  • 辺縁不明瞭な腫瘤を認める ⇔ 子宮筋腫:辺縁明瞭な低エコー像

MRI

  • T2強調画像
  • 境界不明瞭な低信号領域  ⇔  子宮筋腫:明瞭
  • 点状高信号域が認められる(出血)
[show details]


比較

子宮筋腫 30歳代の女性で過多月経をきたし、内診で硬く腫大した子宮を触れ、超音波で子宮体部に充実性の腫瘤を認める。MRI T2では境界明瞭な低信号を認め、JZは保たれる。
子宮腺筋症 過多月経をきたし、内診ではびまん性に腫大した弾性の子宮を触知。エコーでは子宮筋層の肥厚。MRI T2では境界不明瞭な低信号域(筋層)の中に半流動性の出血を反映する点状の高信号を認め、JZは不明瞭化する。
子宮体癌 中年~高齢女性。子宮内膜(高信号)の増殖、肥厚が見られる。境界明瞭な腫瘤ではない。MRI T2ではJZが断裂している。
子宮頚癌 子宮体部は腫大しない。

腫瘍マーカー

  子宮筋腫 子宮腺筋症
T2強調画像 低信号
境界 明瞭 不明瞭
変性 さまざまな高信号
異所性内膜 点状高信号
flow void sign


治療

  • 症状がない場合、また軽症の場合や妊娠希望の場合は治療の必要は無し、あるいは対象治療

薬物療法

  • ダナゾール
  • GnRHアゴニスト
  • 低用量ピル
  • 避妊以外の副効用として月経痛改善がある

手術療法

  • 腺筋症核出術
  • 妊娠希望の場合に行う
  • 再発のリスクがある
  • 腫瘤形成型が対象となる ← びまん性の場合、取りきれない
  • 子宮全摘術
  • 根治的

国試



下腹部痛」

  [★]

lower abdominal pain
下腹痛腹痛

診療エッセンシャルズ.271 改変

  • 右下腹部+左下腹部
消化器 虫垂炎腸炎憩室炎炎症性腸疾患虚血性大腸炎ヘルニア嵌頓(内鼠径/外鼠径、閉鎖孔大腿)、過敏性腸症候群、S状結腸捻転、腸結核
婦人科 子宮外妊娠卵巣腫瘍茎捻転骨盤内炎症性疾患子宮内膜症
泌尿器 尿管結石膀胱炎精巣捻転

産婦人科疾患

NGY.138

急性かつ重篤な下腹痛

中等度の下腹痛

  • 1. 鎖陰
  • 2. 卵巣嚢腫破裂
  • 3. 子宮内膜症
  • 4. 月経困難症
  • 5. 子宮筋腫
  • 6. 急性付属器炎、子宮内膜炎:子宮内膜炎は子宮内操作や流産後などに起こり、ほとんどが上行性感染と考えられ、発熱や不正出血などの随伴症状を伴うことが多い。卵管に炎症が波及し付属器炎になると下腹痛も増悪し、骨盤腹膜炎を来すことがある。起因菌はクラミジアの頻度が増加している。(参考1)
  • 7. 流産

産婦人科の下腹部痛の鑑別疾患

参考1

妊娠の有無による鑑別

参考

  • 1. (12)日本産婦人科医会研修プログラム;痛みの診断と治療

3)急性腹症,がん性疼痛への対応 - 日産婦誌58巻9号

http://www.jsog.or.jp/PDF/58/5809-395.pdf


月経異常」

  [★]

menstrual abnormality
異常月経


  • 月経発来の異常
  • 月経周期の異常:25-38日
  • 月経量の異常
  • 過短月経:過少月経と合併することがあり、月経2日以内
  • 過長月経:過多月経と合併することがあり、月経8日以上


機能性月経困難症」

  [★]

functional dysmenorrhea
原発性月経困難症本態性月経困難症
月経困難症


原発性月経困難症」

  [★]

primary dysmenorrhea
機能性月経困難症


続発性月経困難症」

  [★]

secondary dysmenorrhea
月経困難症


器質性月経困難症」

  [★]

organic dysmenorrhea
月経困難症


困難」

  [★]

difficultydistresstroubledifficulthardintractablerecalcitrantarduouslabored
窮迫硬性故障障害心配難治難治性不応性難しい悩み悩ます硬い硬質強情、苦しめる、トラブル苦悩

症」

  [★]

sis, pathy
  • 検査や徴候に加えて症状が出ている状態

月経」

  [★]

menstruation, menses
月経周期



月経困難」

  [★]

dysmenorrhea
月経困難症



★コメント★

[メモ入力エリア]
※コメント5000文字まで
ニックネーム:
コメント:




表示
個人用ツール


  meddic.jp

リンク
連絡