昏蒙

出典: meddic



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こんもう。意識障害(意識混濁)の程度のひとつ。軽度の意識低下がみられる状態。 外部からの刺激に反応はするが、すぐにまた深い眠りに入ってしまう。傾眠とほぼ同義。より症状が進むと嗜眠、昏眠、昏睡となる。
デジタル大辞泉 昏蒙の用語解説 - 1 暗いこと。暗黒。また、おろかであること。「恰も大風の砂を捲き石を飛して四海の内―となりたる有様なり」〈田口・日本開化小史〉2 意識がなく、外部からの刺激に反応はするが、すぐ ...
昏蒙とは : せん妄のひとつで反応が鈍くなる状態をいいます。症状が軽い場合は、平常と変わらないように見えますが、何となくぼんやりして注意散漫に見受けられます。重度になると...

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★リンクテーブル★
リンク元100Cases 71」「意識障害」「意識混濁」「昏眠

100Cases 71」

  [★]

症例
72歳 女性
現病歴胸部感染症ドキシサイクリンGP処方された。関節リウマチ長期間罹患しており、9年間、1日7mgのプレドニゾロン服用している。関節痛のため時々パラセタモール服用GP測定した血圧は138/82mmHgであった。抗菌薬服用し始める2日前からはじまって5日間熱っぽく、食欲不振であり、ベットから動けないでいる。水は十分に飲ませている。5日目に傾眠傾向となり、起こすことが困難になったため、救急車救急部に連れてきた。
主訴傾眠
生活歴:単身。退職した娘が世話をするために引っ越してきている。
家族歴:なし。
身体所見 examination
 小柄である(50kgと評価された)が、最近になって体重が減少したということはない。体温38.8℃。眠たそうであり、命令には応じる。簡単質問にしか答えない。全身性筋緊張低下。局所神経症状無し。脈拍:118/min血圧:104/68mmHg。頚静脈圧上昇せず。足首に腫脹無し。肺底部crackles(ラ音)とwheezes(笛音)を認める。関節にわずかに活動性炎症変形が認められる。これは関節リウマチ既往と合う所見である。
検査 investigation
 ヘモグロビン:軽度低下。MCV正常。白血球増多。ナトリウム低下。カリウム正常。尿素上昇クレアチニン上昇
問題0. □と○に入る言葉を述べよ
 1) 傾眠とは□□障害に含まれ
 2) 傾眠とは、刺激を与えなければ□□が低下するが、刺激を与えれば○○する状態である。
問題1. 患者関連する以下の事項のうち何が傾眠関係あるのだろうか?2つ選べ。
 1) ドキシサイクリン副作用
 2) 関節リウマチの重症化
 3) プレドニゾロン服用
 4) パラセタモール服用
 5) 胸部感染症
問題2. 異常な検査所見をどう説明しますか?口頭で述べてください。ぶっちゃけ、やや低血圧であることと、ナトリウム低値が着目点です。腎機能低下二次的なものです。
意識障害
意識障害 (PSY.38)
 単純意識障害
  明識困難状態 < 昏蒙 < 傾眠 < 昏眠 < 昏睡
傾眠
 昏睡状態分類の一つ
 ・somnolence
  放置すれば意識が低下し、眠ったようになるが、刺激覚醒する。病的場合にのみ用いられる。(BET.130)
  sleepiness; also, unnatural drowsiness. A depressive mental state commonly caused by encephalitis, encephalomalacia, hepatic encephalopathy, hypoxia and some poisonings, e.g. Filix mas, the male fern.
   (Saunders Comprehensive Veterinary Dictionary, 3 ed. c 2007 Elsevier, Inc. All rights reserved)
 ・drowsiness
  正常病的の区別無く眠り込む状態(BET.130)
  a decreased level of consciousness characterized by sleepiness and difficulty in remaining alert but easy arousal by stimuli. It may be caused by a lack of sleep, medications, substance abuse, or a cerebral disorder.
   (Mosby's Medical Dictionary, 8th edition. c 2009, Elsevier.)
意識障害を呈する患者に対してどのような疾患鑑別に挙げるべきか?
1. 脳原発の疾患(一次性)
 a. テント上病変(脳幹の圧迫性病変ないし脳ヘルニアをきたす疾患)
  1) 脳血管障害:脳出血脳梗塞
  2) 硬膜下血腫
  3) 脳腫瘍:原発性転移性
  4) 脳膿瘍
 b. テント下病変(脳幹網様体の障害)
  1) 脳幹出血、脳幹梗塞、小脳出血、小脳梗塞、脳腫痛、多発性硬化症など
 c. びまん性病変
  1) くも膜下出血、中枢神経感染症:髄膜炎脳炎播種性血管内凝固症候群など
2. 全身疾患に伴う病態(二次性)
 a. 代謝性またはびまん性病変
  1) ショック:心筋梗塞大出血など
  2) 薬物毒物
  3) 無酸素ないし低酸素血症
  4) DIC全身性感染症:敗血症など
  5) 肝不全腎不全糖尿病性高血糖重症肝炎、内分泌疾患など
  6) 低血糖ビタミンB1欠乏: Wernicke脳症
  7) 脳振盪てんかん大発作後
  8) 酸塩基平衡および電解質異常
  9) 栄養障害
10) 低体温
 b. 心因性無反応
  1) ヒステリー統合失調症
■低ナトリウム血症
血清ナトリウムが134mEq/L以下の病態。(正常下限は135mEq/Lとされる)
病因 ICU.525
循環血減少性低ナトリウム血症
利尿・副腎不全 :尿中Na > 20mEq
嘔吐下痢     :尿中Na < 20mEq
等容量性低ナトリウム血症:細胞外液増加していないが、水の方が多くなった状態臨床的浮腫が無い。
SIADH     :尿浸透圧 > 100 mOsm/L
心因性多飲症  :尿浸透圧 < 100 mOsm/L
循環血増加性低ナトリウム血症:細胞外液ナトリウムと水が増加しており、なおかつ水の方が多い病態
腎不全 :尿中Na > 20mEq
心不全肝不全 :尿中Na < 20mEq
症状
全身 :無力感全身倦怠感
消化器食欲不振悪心嘔吐
神経 :意識障害(傾眠昏睡)
筋  :痙攣、腱反射低下、筋力低下
アルドステロン
1. 腎の接合尿細管集合管唾液腺乳腺、汗腺等に働いてNa+の再吸収促進し、K+の排出(分泌)を促進する (SP.791,792 によれば、腎接合尿細管を含む)
2. 腎集合管でH+の排出(分泌)を促進する。
Na+/K+-ATPase活性↑@遠位尿細管・皮質集合管 → 管腔側K↑ → K再吸収/H+分泌 (QB CBT vol2 p.360)
■副腎皮質球状層から分泌されるアルドステロン分泌制御
 1. レニン-アンギオテンシン-アルドステロン
 2. 血清カリウム濃度上昇
 3. ACTH(寄与は小さい)
■低アルドステロン症の症状と臨床検査
症状
脱水、低血圧代謝性アシドーシス
検査
ナトリウム血症、高カリウム血症
尿中ナトリウム高値、尿中カリウム低値
血中HCO3-低下
■起こっていることは何か?
 ステロイド突然中断による急性の副腎不全。特に低アルドステロン症が前面に出た病態
 副腎不全原因(病期による分類)(BPT.793)
  急性:ウォーターハウス・フリーデリクセン症候群長期コルチコイド療法突然中断慢性腎不全患者へのストレス
  慢性:(major)自己免疫性副腎炎結核、後天性免疫不全症候群転移性疾患(metastatic disease)
     (minor)全身性アミロイドーシス真菌感染ヘモクロマトーシスサルコイドーシス
症状
 グルココルチコイド欠乏 :易疲労感食欲不振悪心嘔吐体重減少、脱力嗜眠、低血圧
 ミネラルコルチコイド欠乏:低血圧、低Na血症、高K血症、味覚変化(塩分の故意食事を好むようになる)
■答え
(第一パラグラフ)診断とその根拠
二次性急性アルドステロンsecondary acute aldosteronism
病因:本症例では、長期にわたるステロイドホルモンの使用により視床下部-下垂体-副腎軸の不全を来した。ステロイドホルモンを長期に使用している状態ステロイドホルモンの需要が高まったとき(感染外傷(手術))、あるいは嘔吐などで経口ステロイド服用できないときに起こる。
症状:本症例では傾眠と低血圧として症状が現れている。
(第二パラグラフ)
・本疾患の低ナトリウム血症の解釈 → (1)ナトリウム摂取の低下、(2)水分摂取による希釈
視床下部-下垂体-副腎軸は障害を受けておらずナトリウム補充する治療をすべき。
・一次性急性アルドステロン症(addisonian crisis)では、鉱質コルチコイド糖質コルチコイド分泌不全がおこり、低ナトリウム血症と高カリウム血症を来す。
二次性急性アルドステロン症はしばしば間違ってaddisonian crisisと呼ばれる。
(第三パラグラフ)
感染拡散考慮すべき;一次部位が脳で髄膜炎脳膿瘍を伴っている、あるいは局所的肺膿瘍あるいは膿胸を起こしている。
高齢ステロイド服用ということで免疫力がある程度低下している。
ステロイドの量が多いかもしれない。
(第四パラグラフ)
治療すぐに経験的治療であるヒドロコルチゾン生理食塩水輸液を行う。
患者は(治療に?)反応し、5時間以内に意識レベル正常となった。そして血圧上昇し136/78mmHgとなった。胸部X線では両側の肺に肺炎一致する陰影が見られたが、それ以外に異常は認められなかった。
■KEY POINTS
二次性アルドステロン症はmedical emergency(医学的緊急事態)である、すぐに経験的治療を行うことが求められる。
長期にわたりステロイド投与されている患者では、以下の時にステロイドを増量すべき;別の疾患発症したとき。嘔吐反復する場合には全身投与に切り替える。
■低アルドステロン症ってなによ
 http://enotes.tripod.com/hypoaldosteronism.htm
・時々、低アルドステロン症は副腎不全唯一の、あるいは支配的徴候である
アルドステロン生合成障害 → まれ
アルドステロン生合成の部分的欠損 → 21-ヒドロキシラーゼ欠損による先天性副腎皮質過形成症状としての低アルドステロン
▲特発性低アルドステロンidiopathic hypoaldosteronism
 症状:高カリウム血症に続発する心ブロック顕著な低ナトリウム血症の有無を問わず血液量不足続発する体位性低血圧
 検査血清アルドステロン低値。尿中アルドステロン低値血清レニン高値
▲低レニンアルドステロン
 特発性低アルドステロン症より一般的な低アルドステロン
 疫学:45歳以上の慢性腎臓病。
 病因
  ・腎臓患者において腎臓間質尿細管障害存在 → レニン分泌能が低下。
  ・レニン分泌が低下する原因は分からないけど傍糸球体装置における障害が常に寄与している。
  ・NSAIDによるプログラスタンジン欠乏は、可逆的な低レニンアルドステロン症の原因である。SP.793によればレニン分泌刺激 → Na+再吸収亢進 だそうな。
  ・ヘパリンカルシウムチャネルブロッカー、βブロッカー原因となる。
 症状
  ・腎臓障害原因の低レニンアルドステロン患者では糖尿病一般的みられる所見である。
  ・顕著特徴は、慢性的で著明な高カリウム血症である。これは高血糖突然悪化する。???
  ・高Cl代謝性アシドーシス+正常orナトリウム血症が常に存在
 増悪因子ナトリウム制限
 検査:高カリウム血症、体液量の減少、かつ低ナトリウム血症が存在しているにもかかわらず低レニンであることが特徴的。


意識障害」

  [★]

consciousness disturbance, disturbance of consciousness
意識


分類

時間による分類

急性/慢性, 持続性/一過性

PSY.38

  • 単純な意識障害
明識困難状態 < 昏蒙 < 傾眠 < 昏眠 < 昏睡
  • 複雑な意識障害
  • せん妄     意識混濁 + (高度)精神運動興奮
  • 意識障害に関連した特殊な病態

意識レベルの分類 覚醒度

Mayo Clinicの分類

救急 意識障害をみたら

  • AIUEOTIPS (also see DIF.96)
  症候学プリント DIF.95
A alcohol アルコール関連 accidents, arterial occlusions, arteriosclerosis, aneurysms, autoimmune disorders
I insulin インスリン関連(低血糖、糖尿病性ケトアシドーシス非ケトン性高浸透圧性昏睡) inflammatory, intoxication (encephalitis, cerebral abcess, meningitis, alcoholism, opiates, barbiturates)
U uremia 尿毒症電解質異常、内分泌異常、肝性脳症 undefined disorders (narcolepsy, conversion hysteria)
E encephalopathy, endocrinopathy, electrolyte 脳症(脳炎、脳血管障害)、てんかん後 endocrine disorders(myxedema coma, hyperparathyroidism, diabetic coma, insulin shock), epileptic coma
O opiate, other overdose of O2 & CO2 薬物中毒 organ failure(hepatic coma, respiratory failure, uremia)
T trauma, tumor, temparature 頭部外傷、脳挫傷、硬膜外血腫、硬膜下血腫  
I infection 感染症、髄膜炎
P psychogenic 精神疾患
S syncope, seizure, stroke, shock, senile 失神クモ膜下出血

意識障害を来した患者が来た場合:どのような疾患を鑑別に挙げるべきか(IMD.237)

  • 1. 脳原発の疾患(一次性)
  • a. テント上病変(脳幹の圧迫性病変ないし脳ヘルニアをきたす疾患)
  • 1) 脳血管障害:脳出血、脳梗塞
  • 2) 硬膜下血腫
  • 3) 脳腫瘍:原発性、転移性
  • 4) 脳膿瘍
  • b. テント下病変(脳幹網様体の障害)
  • 1) 脳幹出血、脳幹梗塞、小脳出血、小脳梗塞、脳腫痛、多発性硬化症など
  • c. びまん性病変
  • 1) くも膜下出血、中枢神経感染症:髄膜炎、脳炎、 播種性血管内凝固症候群など
  • 2. 全身疾患に伴う病態(二次性)
  • a. 代謝性またはびまん性病変
  • 1) ショック:心筋梗塞、大出血など
  • 2) 薬物、毒物
  • 3) 無酸素ないし低酸素血症
  • 4) DIC、全身性感染症:敗血症など
  • 5) 肝不全、腎不全、糖尿病性高血糖、重症肝炎、内分泌疾患など
  • 6) 低血糖、ビタミンB1欠乏: Wernicke脳症
  • 7) 脳振盪、てんかん大発作後
  • 8) 酸塩基平衡および電解質異常
  • 9) 栄養障害
  • b. 心因性無反応
  • 1) ヒステリー、統合失調症


意識障害をきたす電解質異常

QB.D-345
カリウムは静止膜電位にかかわるが、ニューロンの活動にはそれほど関わらないから、意識障害はきたしにくいのかもしれない。
pHの異常も局所的に干渉されるため意識障害をきたしにくいのかもしれない。

意識障害の評価法

evaluation of consciousness disturbance


意識混濁」

  [★]

clouding of consciousness, consciousness clouding
意識意識障害明識困難状態


意識混濁

BET 130改変
軽度な
意識混濁
意識不鮮明
錯乱
confusion 周囲に対する認識や理解は低下し、思考の清明さや、記憶の正確さが失われる
昏蒙 benumbness 軽い意識障害で、注意力低下、無関心、自発力低下の状態
 
中程度・高度の
意識混濁
昏睡 coma 外界からの強い刺激にも運動反応はない
半昏睡 semicoma 外界からの強い刺激に対する反応は残っている
昏迷 stupor 強い刺激に短時間は覚醒し運動反応がある
傾眠 somnolence 病的に名場合に用いられ、放置すれば意識が低下し、眠ったようになるが、刺激で覚醒する
 
昏眠 sopor comaより軽く、stuporに近い状態で用いられる。
嗜眠 lethargy somnolenceより意識低下傾向が強い場合に用いられる
傾眠 drowsiness 正常、病的の区別なく眠り込む場合に用いられる
過眠 hypersomnia 不眠症の対義語として用いられる


昏眠」

  [★]

sopor
  • 昏蒙昏睡の中間の状態。






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