抗平滑筋抗体

出典: meddic

anti-smooth muscle antibody ASMA
平滑筋抗体 smooth muscle antibody

概念

疾患との関連



UpToDate Contents

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和文文献

  • リンパ節転移に肉腫成分を認めた真性胃癌肉腫の1切除例
  • 藤國 宣明,江藤 高陽,小出 圭,黒田 慎太郎,大石 幸一,角舎 学行,福田 三郎,先本 秀人,高橋 信
  • 日本消化器外科学会雑誌 43(8), 809-814, 2010-08-01
  • … 異型類円核を有する紡錘形細胞が腺癌細胞を取り囲みながら増殖する肉腫部分の混在よりなり,病理組織学的に真性胃癌肉腫の診断であった.リンパ節転移部分にも癌肉腫を認めた.免疫組織学的にも,肉腫部分はケラチン陰性で,抗平滑筋抗体陽性であった.本邦では,今まで約50例の胃癌肉腫が報告されているが,真性胃癌肉腫の報告は本例を含めて12例のみである.今後の症例の蓄積による疾患概念・治療法の確立が望まれる. …
  • NAID 110007703358
  • 抗平滑筋抗体(ASMA) (広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査(第7版・3)その数値をどう読むか) -- (免疫学的検査 自己抗体)
  • 岩崎 信二,野崎 靖子,西原 利治
  • 日本臨床 68(-) (980), 596-598, 2010-06
  • NAID 40017181846

関連リンク

抗平滑筋抗体 (antismooth muscle antibody, ASMA) は慢性活動性肝炎,ルポイド 肝炎で80~85%, 原発性胆汁性肝硬変で40%程度に高力価で検出される.またルポイド 肝炎とSLEとの鑑別診断の上でも重要な免疫学的因子とされている.
入力コード, 00346. 項目名, 抗平滑筋抗体 antismooth muscle antibody ... 臨床的 意義, 平滑筋に対する自己抗体。自己免疫性肝炎で高率に検出される。 抗平滑筋抗体 は、筋蛋白成分であるアクチンに対する自己抗体である。自己免疫的機序の関与する 肝炎 ...

関連画像

平滑筋の細胞TARDBP/抗TARDBP抗体 ヒト平滑筋 HeLa細胞を抗TARDBP抗体(#H00023435 平滑筋肉腫:大型腫瘍細胞の  平滑筋に陽性反応が見られるpiecemeal necrosis 、 lymphoid aggregate


★リンクテーブル★
国試過去問098D028」「103I077」「100F029」「099D069」「099E034
リンク元原発性胆汁性肝硬変」「自己免疫性肝炎」「抗核抗体」「ASMA
関連記事平滑筋」「抗体」「

098D028」

  [★]

  • 56歳の女性。肝機能異常を主訴に来院した。5年前の市の健康診査では肝機能異常は指摘されなかったが、1か月前の検査ではALTの軽度上昇とγ-GTPの上昇とを指摘された。輸血歴と薬物服用歴とはない。飲酒歴は機会飲酒。手掌紅斑とくも状血管腫とは認めない。、右肋骨弓下に肝は触知しない。血液所見:赤血球420万、Hb 13.6 g/dl、Ht36%、血小板24万。血清生化学所見:総蛋白7.5g/dl、アルブミン4.3g/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST48単位(基準40以下)、ALT65単位(基準35以下)、アルカリホスファターゼ846単位(基準260以下)、γ-GTP326単位(基準8~50)。HBs抗原(-)、HCV抗体(-)。腹部超音波検査とMRCP(磁気共鳴胆管膵管像)とに異常を認めない。診断に最も有用なのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 098D027]←[国試_098]→[098D029

103I077」

  [★]

  • 56歳の女性。皮膚そう痒感を主訴に来院した。3年前の健康診断で肝機能異常を指摘されたが放置していた。輸血歴と服薬歴とはない。飲酒歴は機会飲酒。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球340万、Hb 11.6 g/dl、血小板14万。血液生化学所見: 総蛋白7.7 g/dl、アルブミン4.2 g/dl、総ビリルビン1.8 mg/dl、AST 56IU/l、ALT 65 IU/l、ALP 935 IU/l (基準 115~359)、γ-GTP 616 IU/l (基準8~50)。免疫学所見:HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。肝生検組織のH-E染色標本を以下に示す。
  • 診断に最も有用なのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 103I076]←[国試_103]→[103I078

100F029」

  [★]

  • 45歳の女性。会社の健康診断で2年連続して肝障害を指摘され来院した。飲酒はしない。身長158cm、体重46kg。腹部所見に異常はなく、肝も触知しない。血清生化学所見:空腹時血糖86mg/dl、総蛋白7.6g/dl、ZTT19.2単位(基準4.0~14.5)、AST62単位、ALT106単位、ALP200単位(基準260以下)、γ-GTP35単位(基準8~50)。
  • 診断に有用な自己抗体はどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 100F028]←[国試_100]→[100F030

099D069」

  [★]

  • 疾患と自己抗体の組合せで正しいのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 099D068]←[国試_099]→[099D070

099E034」

  [★]

  • a. 好発年齢は30歳代である。
  • b. 血清IgMが高値である。
  • c. 抗平滑筋抗体が高率に陽性である。
  • d. HLA-DR4が高頻度に陽性である。
  • e. 胆管細胞癌の合併が多い。
[正答]


※国試ナビ4※ 099E033]←[国試_099]→[099E035

原発性胆汁性肝硬変」

  [★]

primary biliary cirrhosis, PBC
胆汁性肝硬変続発性胆汁性肝硬変慢性非化膿性破壊性胆管炎無症候性原発性胆汁性肝硬変
難病
  • first aid step1 2006 p.280
  • 2009/7/16 III 消化器

まとめ

  • 肝内の小葉間胆管が組織的に慢性非可能性破壊性胆管炎により障害され、肝内に胆汁うっ滞をきたしてうっ血性肝障害を起こす疾患である。発症は中年以降の女性に好発する。またHLA-DR8と関連があるらしい。初期症状は皮膚掻痒感であり、黄疸を示さない無症候性PBCがほとんどである。疾患の進行により、黄疸、全身倦怠感が出現、やがて肝硬変、さらに非代償性の肝硬変に陥り、腹水、門脈圧亢進症などを呈する。病理学的には慢性非化膿性破壊性胆管炎が特徴的であり、門脈域周囲にリンパ球の浸潤、非乾酪性壊死を認める。血清学的には抗ミトコンドリア抗体(M2抗体)が疾患特異的に出現し、抗平滑筋抗体も50%弱の症例で陽性となり、またIgMの上昇が認められる。その他血液検査は胆汁うっ滞による肝障害に特徴的な異常がみられる。合併症として、シェーグレン症候群が多く、関節リウマチ、橋本甲状腺炎、強皮症(あるいはCREST症候群)の合併もありうる。治療は対症療法的にウルソデオキシコール酸、ベサフィブラートを用い、肝障害が末期的になれば肝移植の適応となる。

概念

  • 特定疾患治療研究対象疾患
  • 肝内の中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管が障害される原因不明の慢性肝内胆汁うっ滞症
  • 慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)による慢性の肝内胆汁うっ滞を来す疾患(YN.)。
  • 初発症状は皮膚掻痒感。
  • 末期になると肝硬変像を示す。 → 門脈圧亢進症
  • 血清学的には抗ミトコンドリア抗体(IgM)が特徴的だが、胆管障害機序は不明。 → 自己免疫機序?
  • 胆汁うっ滞に基づく症状を呈さないPBCを無症候性PBC、症状を呈すものを症候性PBCという。

疫学

  • 発症年齢は40から60歳代に集中。約90%は女性。 → 中年以降の女性に好発

YN.

  • 有病率:3-4人/10万人。欧米より低いと推定されている。
  • 40-60歳の女性。女性が90%

病型と症状

初発症状:皮膚掻痒が最も多い。門脈圧亢進症に基く消化管出血が初発症状の場合がある。
  • 無症候性PBC:皮膚掻痒感、黄疸など症状を欠く。新規症例の2!3
  • 症候性PBC-S1:倦怠感、掻痒感
  • 症候性PBC-S2:非代償性。黄疸,腹水

病理

[show details]

病理所見

胆管上皮の増殖性変化,胆管上皮細胞の壊死, 胞体の腫大や好酸性変化
基底膜の破壊、核の非偏在化、核の重層化、門脈域にリンパ球、形質細胞が浸潤
門脈域主体の炎症細胞浸潤
小葉内胆管の障害像
非乾酪性類上皮肉芽腫
好酸球


病態

  • 自己免疫機序によると思われる胆管の傷害 → 胆汁うっ滞 → 肝細胞傷害および線維化 → 門脈圧亢進症 → 肝硬変
肝内の中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管が障害されることによる肝内性胆汁うっ滞 ← これは「肝内胆管が拡張しない」ことの説明になるの?(QB.B-339)

症状(YN., HIM.chapter 302)

  • 初発症状:皮膚掻痒感(診断された症例の50%に見られる)、皮膚黄色腫
  • 疲労感:肝臓の状態や年齢にそぐわないようなひどい疲労感
  • 黄疸

身体所見

  • 門脈圧亢進症に基づく症状:肝腫大、脾腫大、腹水、浮腫
  • 原発性胆汁性肝硬変に特有:色素沈着(皮膚を掻爬するため)、黄色腫・眼瞼周囲の黄色腫(高脂血症による)

合併症

YN.

検査(YN.)

血液一般

  • 赤血球、白血球、血小板:減少 → 門脈圧亢進症による脾腫が原因

生化学 - 脂質

生化学 - 銅

  • 体内Cu:増加
  • 血清Cu:上昇、尿中Cu:上昇、肝組織内銅含有量:上昇
  • 血清セルロプラスミン:上昇

肝障害

  • ALT、AST:中等度上昇

胆汁

  • T-bil:上昇。直接ビリルビン優位
  • 胆汁うっ滞の所見が特徴的。ただし総ビリルピンの上昇は末期

免疫血清学

  • 抗ミトコンドリア抗体(AMA):陽性。臓器特異性はない ← 90%の患者で陽性。PBCに特異的。
  • M2抗体:PBCに特異的。 AMA陰性患者でもほとんどの場合M2抗体が陽性。
  • M2の主要対応抗原はミトコンドリア内膜のpyruvate dehydrogenase (PDH) E2 component。
  • 抗PDH抗体:陽性。抗PDH-E2抗体と反応する分子がPBCの胆管上皮に高濃度に存在。
  • IgM:上昇:70%の症例  ←  PBCではIgM産生能が高まったB細胞が末梢血中に存在する。PBCの発症機序との関連が示唆されている。(参考3)
  • ANA、抗平滑筋抗体は50%の症例で陽性
  • AMA陽性 + ANA陽性 = オーバーパップ症候群

AMAのターゲット(HIM.chapter.302)

これらの抗原に対する自己抗体は病態形成には関与していないが、疾患のマーカーとなる。
  • pyruvate dehydrogenase complex
  • branched chain-2-oxoacid dehydrogenase complex
  • 2-oxogluterate dehydrogenase complex

超音波検査・CT・MRI

  • 胆道の閉塞がないか確認 → 続発性胆汁性肝硬変

診断

  • 組織像 + 抗ミトコンドリア抗体陽性
  • 臨床症状、血清学的検査、エコー、CTで疑い、肝生検による組織診で確定診断する。
ALP、γ-GTP → エコーで胆道閉塞性疾患を否定 → AMA、IgM検査 → 肝生検
AMA陰性の場合は肝生検が決め手

参考2より抜粋

  • 次のいずれか1つに該当するものをPBCと診断する。
  • 1. 組織学的にCNSDCを認め,検査所見がPBCとして矛盾しないもの。
  • 2. AMAが陽性で,組織学的にはCNSDCの所見を認めないが,PBCに矛盾しない組織像を示すもの。
  • 3. 組織学的検索の機会はないが,AMAが陽性で,しかも臨床像及び経過からPBCと考えられるもの。

鑑別診断

病期分類(Scheuer分類)

  • 1期: florid duct lesion - 無症候性
慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)といわれる所見、すなわち、胆管上皮細胞の変性、壊死、脱落と、胆管周囲へのリンパ球、形質細胞の浸潤
  • 2期: ductular prliferation - 無症候性
細胆管の増生と門脈域より肝実質へのリンパ球浸潤。
  • 3期: scarring - 症候性-s1]
架橋壊死と線維性隔壁を伴った瘢痕。
  • 4期: cirrhosis - 症侯性-s2
肝硬変

予後

  • 黄疸が出現したら肝臓の予後は不良 → つまり進行性
  • 無症候性PBCの予後はおおむね良好、15-20年間経過観察された無症候性PBCの約10%が症候性PBC(黄疸あり)へ移行
  • 症候性PBCの5年生存率は約40%、総ビリルビン>2.0mg/mlで数年以内に腹水貯留などの肝不全の徴候があらわれてくることが多い

冶瞭

  • UDCA(ウルソデオキシコール酸)、ベサフィブラート、肝移植(scheuer stage IV)

薬物療法

  • UDCA(ウルソデオキシコール酸)
  • ウルソデオキシコール酸:胆汁排泄を促進して胆道系酵素を低下させる。 → 病態の進行を遅らせるだけに過ぎない

臓器移植

  • 進行例に対して肝移植を施行
  • 肝移植: 1年生存率 75-90%、 5年生存率 75-85%
  • 再発は20-30%(確診), 28-90%(compartible)

禁忌

  • ステロイド:骨粗鬆症の増悪を招くため! → 自己免疫性肝炎ではステロイドを使用(よく反応するらしい)。  PBCに対するステロイド療法は症状緩和のみで根治できず、長期投与が必要になるということか???

合併症

鑑別診断

他疾患との比較

PBCとPSCの比較

  • see BPT.659
Table 16-7. Main Features of Primary Biliary Cirrhosis and Primary Sclerosing Cholangitis
Parameter primary biliary cirrhosis primary sclerosing cholangitis
Age Median age 50 years (30-70) Median age 30 years
Gender 90% female 70% male
Clinical course Progressive Unpredictable but progressive
Associated conditions Sjogren syndrome (70%) inflammatory bowel disease (70%)
scleroderma (5%) pancreatitis (≦25%)
thyroid disease (20%) idiopathic fibrosing disease (retroperitoneal fibrosis)
Serology 95% AMA positive 0% to 5% AMA positive (low titer)
20% ANA positive 6% ANA positive
60% ANCA positive 82% ANCA positive
Radiology normal strictures and beading of large bile ducts; pruning of smaller ducts
duct lesion florid duct lesion; loss of small ducts concentric periductal fibrosis; loss of small ducts

自己免疫性肝炎と原発性胆汁性肝硬変

  自己免疫性肝炎 原発性胆汁性肝硬変
AIH PBC
疫学 年齢 中年女性 中年女性
HLA HLA-DR4 HLA-DR8
自己抗体 抗核抗体 ANA 抗ミトコンドリア抗体 AMA
抗平滑筋抗体 ASMA
検査 ↑血清IgG ↑血清IgM
胆道系酵素上昇
合併症 各種自己免疫疾患 Sjogren症候群
関節リウマチ
慢性甲状腺炎
強皮症
治療 ステロイド ウルソデオキシコール酸
肝移植
禁忌   ステロイド

症例

  • 52歳女性。3ヶ月前から皮膚の掻痒感と軽度の黄疸が出現したため来院した。抗ミトコンドリア抗体が陽性である。

参考

  • 1. 原発性胆汁性肝硬変 - 難病情報センター
[display]http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/029_i.htm
  • 2.
[display]http://www.nanbyou.or.jp/pdf/029_s.pdf
  • 3. [charged] Pathogenesis of primary biliary cirrhosis - uptodate [1]

国試


自己免疫性肝炎」

  [★]

autoimmune hepatitis AIHA, AIH
類狼瘡肝炎(ルポイド肝炎)、難病

まとめ

  • 中年の女性に好発する慢性経過の肝炎であり、自己免疫機序が関与していると考えられる。HLA-DR4陽性例に多いといわれている。診断は除外診断であり、ウイルス性肝炎や原発性胆汁性肝硬変などをを除外する。

概念

疫学

  • 男女比=1:7で女性に多く、発症は10-30歳での発症もみられるが、多くは40歳以降。

病型

AIH 自己抗体 HCV感染
抗核抗体 抗平滑筋抗体 抗LKM-1抗体 抗SLA抗体
ANA ASMA
I型
IIa型
IIb型
III型
IV型

病型と病態

LAB.894
  • II型は抗LKM-1抗体の存在で特徴づけられる
  • IIa型は女性に多く、高力価を示し、肝硬変への進展が早い
  • IIb型は中年男性に多く、力価はそれほど高くない

病態生理

  • 自己免疫機序により肝細胞が障害されるらしいが、詳細は不明である。

病理

症状

  • 自覚症状に乏しく、血液検査で偶然発見される
  • 肝障害:黄疸、全身倦怠感、食欲不振。重症例では腹水、肝性脳症、肝不全。

検査

  • 血液検査
  • AST, ALT:高値
  • γ-グロブリン:高値(2g/dl以上)
  • 免疫グロブリンG:高値(2g/dl以上)
  • ウイルスマーカー:陰性 (除外診断)
  • 免疫血清学的検査
  • 抗核抗体:I型で陽性
  • 抗平滑筋抗体:I,IV型で陽性
  • 抗LKM-1抗体:II型で陽性
  • 抗SLA抗体:III型で陽性
  • 肝生検:piecemeal necrosisの所見をもつ慢性肝炎の像

診断基準

参考3
1. 血中自己抗体(特に抗核抗体抗平滑筋抗体など)が陽性。
2. 血清γグロブリン値またはIgGの上昇 (2g/dl以上)。
3. 持続性または反復性の血清トランスアミナーゼ値の異常。
4. 肝炎ウィルスマーカーは原則として陰性。
5. 組織学的には肝細胞壊死所見およびpiecemeal necrosisに伴う慢性肝炎あるいは肝硬変であり、しばしば著明な形質細胞浸潤を認める。時に急性肝炎像を呈する。

* 本邦ではHLA-DR4陽性症例が多い
** 本邦ではC型肝炎ウィルス血症を伴う自己免疫性肝炎がある。
*** C型肝炎ウィルス感染が明らかな症例では、インターフェロン治療が奏功する例もある。

診断

  • 病歴により、アルコール性肝炎、薬物性肝障害、超音波検査にて脂肪肝を除外。
  • 免疫血清学検査を行いウイルス性肝炎を除外。自己抗体や免疫グロブリンの変動、サブタイプの変動をみて絞り込み、病理組織学検査で確定診断する。

鑑別疾患

治療

副腎皮質ステロイドが著効する
  • ステロイド:十分量の後、維持量を継続する
  • ウルソデオキシコール酸:ステロイドの減量に有効。また、軽症例での経過観察に用いられる(IMD)。
  • 免疫抑制薬:(ステロイド抵抗性例に対して)アザチオプリン
インターフェロンは自己免疫を賦活化させる方向に作用するので不適

合併症

  • 肝癌:ウイルス性肝炎よりも発癌リスクが少なく、肝細胞癌のリスクへの影響はあるとはいえない。
  • 自己免疫疾患:ウイルス肝炎でもありうるが、自己免疫性肝炎の方がより高頻度で起こる(ウイルス性肝炎(22%)vs自己免疫性肝炎(38%)(参考1))

参考

  • 1. [charged] Extrahepatic manifestations of autoimmune hepatitis - uptodate [2]
  • 2. 自己免疫性肝炎 - 難病情報センター
[display]http://www.nanbyou.or.jp/entry/268
  • 3. 難病ドットコム
[display]http://jpma-nanbyou.com/Category.aspx?view=c&oid=10&sid=3&kid=1
  • 4.
[display]http://www8.ocn.ne.jp/~halfboil/criteria/tab-b5.html


抗核抗体」

  [★]

antinuclear antibody ANA, anti nuclear antibodies ANAs
SLE自己抗体


  • 検査法:HEp-2細胞を器質に用いる。
  • 頻度についてはsee REU.14
  • 正常値:40倍以下(REU.13)
  • 高齢者では80,160倍と言った値が見られることがある。
  • 20-60歳の健常人を調べた検査で、40倍での陽性率30%、80倍は13%、160倍は3%。
参考1
染色型 主な関連検査 主な関連疾患
Homogeneous型 (均質型) 抗DNA抗体 全身性エリテマトーデス
抗ss-DNA IgG抗体
抗ss-DNA IgM抗体
抗ds-DNA IgG抗体
抗ds-DNA IgM抗体
抗ヒストン抗体 全身性エリテマトーデス薬剤性ループス
抗核抗体 全身性エリテマトーデス
Peripheral型 (辺縁型) 抗DNA抗体 全身性エリテマトーデス
抗ds-DNA IgG抗体
抗ds-DNA IgM抗体
Speckled型 (斑紋型) 抗RNP抗体 混合性結合組織病強皮症全身性エリテマトーデス
抗Sm抗体 全身性エリテマトーデス
抗SS-A/Ro抗体 シェーグレン症候群全身性エリテマトーデス関節リウマチ
抗SS-B/La抗体 シェーグレン症候群
抗Ki抗体 全身性エリテマトーデス
抗Ku抗体 筋炎・強皮症重複症候群
抗Scl-70抗体 強皮症
Nucleolar型 (核小体型) 抗U3RNP抗体 強皮症
抗7-2RNP抗体
抗RNAポリメラーゼIII抗体
抗PM-Scl抗体 筋炎・強皮症重複症候群
抗リボゾームP抗体 全身性エリテマトーデス(CNSループス)
Discrete-Speckled型 (セントロメア型) 抗セントロメア抗体 強皮症 (CREST症候群) 、原発性胆汁性肝硬変
Cytoplasmic型 (細胞質型) 抗ミトコンドリア抗体 原発性胆汁性肝硬変
抗ミトコンドリアM2抗体
抗Jo-1抗体 多発性筋炎・皮膚筋炎
抗SS-A/Ro抗体 シェーグレン症候群全身性エリテマトーデス関節リウマチ
抗リボゾームP抗体 全身性エリテマトーデス (CNSループス)
抗平滑筋抗体 自己免疫性肝炎
PCNA型 抗PCNA抗体 全身性エリテマトーデス
PCNA様型 抗Na抗体 全身性エリテマトーデスなど
核膜型 抗核膜ラミン抗体 原発性胆汁性肝硬変自己免疫性肝炎など
抗gp210抗体
Granular型 抗p80 coilin抗体 原発性胆汁性肝硬変シェーグレン症候群など
抗Sp-100抗体
紡錘体型 NuMa-1 抗NuMa-1抗体 シェーグレン症候群など
紡錘体型 NuMa-2 抗NuMa-2抗体 全身性エリテマトーデスなど
中心体型 抗中心体抗体 レイノー病強皮症など
ゴルジ体型 抗golgin-97抗体 シェーグレン症候群全身性エリテマトーデス関節リウマチなど

参考

  • 1.
[display]http://www.srl.info/srlinfo/kensa_ref_CD/otherdata/127-P77-0361.html




ASMA」

  [★] 抗平滑筋抗体 anti-smooth muscle antibody


平滑筋」

  [★]

smooth muscle (K)
横紋筋(骨格筋心筋)
  • 収縮の制御(SP.125-

概念

  • 横紋を有さない
  • 非随意筋

平滑筋の構造 SP.125

  • 紡錘型
  • 直径:数μm, 長さ:数百μm
  • 単一の核が中央部に存在
  • Ca2+を貯蔵する筋小胞体を有する
  • ギャップ結合を有する
  • アクチンが束を造り細胞膜に付着
  • 活動電位を発生する興奮性の平滑筋細胞 :消化管、門脈、膀胱、尿管、輸精管、子宮など
  • 活動電位を発生しない興奮性の平滑筋細胞:大動脈、気管
  • チャネル
  • 膜電位依存性:Ca2+チャネル、Na+チャネル、K+チャネル
  • Ca2+依存性:K+チャネル
  • 細胞に対する直接の機械刺激、とりわけ伸展刺激によっても脱分極する。

平滑筋の筋収縮

  • 収縮のモード:膜電位依存性、膜電位非依存性
  • A. 膜電位依存性
  • 1) 機械受容チャネル or 受容体共役型チャネルを介して脱分極
  • 2) L型膜電位依存性Ca2+チャネルによりCa2+流入
  • 3) Ca2+流入がリアノジン受容体を活性化して筋小胞体からCa2+放出
  • 4) 筋収縮
  • B. 膜電位非依存性
  • 1) 7回膜貫通型受容体(Gq)を介してホスホリパーゼCβ(PLCβ)が活性化
  • 2) ホスホリパーゼCβによりIP3が産生される
  • 3) 筋小胞体上のIP3受容体に結合して、細胞内にCa2+が放出される

平滑筋の収縮制御

  • 平滑筋ミオシンのリン酸化によりミオシンとアクチンが結合 (⇔横紋筋ではアクチンフィラメント上にトロポニン(Ca2+依存的にミオシンの結合を許容するように制御)とトロポミオシン(ミオシンの結合を阻害)
  • 平滑筋ミオシン(重鎖(229kDa)x2 + 20kDa軽鎖(リン酸化の制御を受ける) x2+ 17kDa軽鎖 x2)はミオシン軽鎖キナーゼによってリン酸化を受ける。ミオシン軽鎖キナーゼはCa2++カルモジュリン依存的にリン酸化を行う。

軽鎖ミオシンとカルモジュリン

cAMP

  • 平滑筋のミオシンはミオシン軽鎖キナーゼによりリン酸化を受け、アクチンと相互作用できるようになり筋収縮が起こる。ミオシン軽鎖キナーゼは単独では不活性であり、Ca2+・カルモジュリン複合体の存在下で活性型となる。ミオシン軽鎖キナーゼはcAMP依存性キナーゼによりリン酸化を受けるとCa2+・カルモジュリン複合体との親和性が低下する。すなわち、細胞内cAMP濃度が上昇すると細胞内Ca2+が上昇しても筋収縮せずに弛緩したままとなる。これがβ2受容体作動薬→Gsα↑→[cAMP]i↑により平滑筋弛緩をもたらすメカニズムである。(HBC)


アセチルコリンによる血管平滑筋の弛緩

アセチルコリン→血管内皮細胞の受容体に作用→phosphoinositide cycleの作動→inositol triphosphate↑→細胞内Ca2+↑→endothelium-derived relaxing factor(EDRF)の放出-(diffuse into the adjacent smooth muscle)→EDRFが可溶性のguanylyl cyclaseを活性化→細胞内cGMP↑→cGMP依存性蛋白キナーゼ→muscle proteinをリン酸化→筋弛緩




抗体」

  [★]

antibody, Ab
γ-globline、免疫グロブリン
  • 抗原を特異的に認識する糖蛋白質である免疫グロブリンの一種。
  • 血液・リンパ液中で抗原と非結合状態のものを指す
  • 液性免疫に関与




体」

  [★]

body
corpuscorpora
肉体身体本体コーパスボディー




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