承諾解剖

出典: meddic

解剖#解剖の種類篤志解剖
  • 広義には遺族の承諾により行われる解剖であり系統解剖病理解剖・狭義の承諾解剖が含まれる。狭義の承諾解剖とは死体解剖保存法に基づき監察医制度のない地域で行われる行政解剖を指す。
  • 狭義の承諾解剖は司法当局の依頼により死体解剖保存法に基づいて行われる。目的は死因の確定であり、対象となる死体は異状死体であってかつ非犯罪死体である。解剖は警察の委託医、もしくは法医学教室が行う。犯罪性が認められた場合、司法解剖に切り替わることがある。

国試



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投稿日:2014-08-23

県が死因究明にもっと介入し主体的に承諾解剖をするべき


★リンクテーブル★
先読み死体解剖保存法」「異状死体」「解剖#解剖の種類」「病理解剖」「行政解剖
国試過去問108B052」「103G044」「105H025
関連記事解剖

死体解剖保存法」

  [★]

Law concerning Autopsyand Preservation of Corpse
医師が関与する法律死体解剖


第1条

この法律は、死体(妊娠四月以上の死胎を含む。以下同じ。)の解剖及び保存並びに死因調査の適正を期することによつて公衆衛生の向上を図るとともに、医学(歯学を含む。以下同じ。)の教育又は研究に資することを目的とする。

第2条

(死体解剖の資格)

死体の解剖をしようとする者は、あらかじめ、解剖をしようとする地の保健所長の許可を受けなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
一  死体の解剖に関し相当の学識技能を有する医師、歯科医師その他の者であつて、厚生労働大臣が適当と認定したものが解剖する場合 →死体解剖資格認定者?
二  医学に関する大学(大学の学部を含む。以下同じ。)の解剖学、病理学又は法医学の教授又は准教授が解剖する場合
三  第八条の規定により解剖する場合
四  刑事訴訟法 (昭和二十三年法律第百三十一号)第百二十九条 (第二百二十二条第一項において準用する場合を含む。)、第百六十八条第一項又は第二百二十五条第一項の規定により解剖する場合
五  食品衛生法 (昭和二十二年法律第二百三十三号)第五十九条第一項 又は第二項 の規定により解剖する場合
六  検疫法 (昭和二十六年法律第二百一号)第十三条第二項 の規定により解剖する場合

第7条

死体の解剖をしようとする者は、その遺族の承諾を受けなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合においては、この限りでない。
一  死亡確認後三十日を経過しても、なおその死体について引取者のない場合
二  二人以上の医師(うち一人は歯科医師であつてもよい。)が診療中であつた患者が死亡した場合において、主治の医師を含む二人以上の診療中の医師又は歯科医師がその死因を明らかにするため特にその解剖の必要を認め、且つ、その遺族の所在が不明であり、又は遺族が遠隔の地に居住する等の事由により遺族の諾否の判明するのを待つていてはその解剖の目的がほとんど達せられないことが明らかな場合
三  第二条第一項第三号又は第四号に該当する場合
四  食品衛生法第五十九条第二項 の規定により解剖する場合
五  検疫法第十三条第二項 後段の規定に該当する場合

法令

異状死体」

  [★]

unexpected death, unnatural death
異状死監察医制度死体検案死体検案書検案医師法#第21条
  • see SLE.296

定義

  • 異状死体とは犯罪性の有無にかかわらず、全ての外因子、死因が不明な死体、発症や死亡前後の状況に異状のある死体をいう(日本法医学会。異状死ガイドライン)

分類

  • 犯罪死体 :明らかに犯罪に起因した異状死体
  • 非犯罪死体:犯罪とは無関係な異状死体
  • 変死体  :犯罪に起因しているか否かが不明

異状死体に該当する死体

参考1
  • 1. 外因による死亡(診療の有無、診療の期間を問わない)
  • 2. 外因による傷害の続発症、あるいは後遺障害による死亡
  • 3. 上記1.または2.の疑いがあるもの
  • 4. 診療行為に関連した予期しない死亡、およびその疑いがあるもの
  • 5. 死因が明らかでない死亡

異状死体の届け出義務(医師法第21条)

  • 医師は、死体又は妊娠四月以上死産児検案して異状があると認めたときは、二十四時間以内に所轄警察署に届け出なければならない。

参考

  • 1. 異状死ガイドライン - 日本法医学会
[display]http://www.jslm.jp/public/guidelines.html

国試


解剖#解剖の種類」

  [★]

dissectionanatomy
解体解剖学解離精査切開分析解剖学的形態郭清ダイセクション

解剖の種類

SUB12.33改変
  依頼 根拠法 解剖する者 目的 死体の性質 遺族の承諾
法医解剖 司法解剖 主に司法当局 刑事訴訟法 学識経験者(法医学医師) 犯罪調査 異状死体のうち犯罪死体、変死体 不要
行政解剖 監察医制度あり 死体解剖保存法 監察医 死因の確定 異状死体のうち非犯罪死体
(解剖中に司法解剖に切り替わることがある)
監察医制度なし(承諾解剖) 警察の嘱託医、法医学教室 必要
病理解剖 臨床医 病理医 内因死による死体
(異状死体であることが分かれば24時間以内に警察に通報
系統解剖 医学及び歯学の教育のための献体に関する法律 解剖学の教育者 教育   生前の本人の意志と家族の承諾



病理解剖」

  [★]

autopsy
剖検
死体解剖
  • 根拠となる法令:死体解剖保存法第7条
  • 条件:(1)病死、(2)遺族の同意


行政解剖」

  [★]

administrative autopsy
解剖#解剖の種類



108B052」

  [★]

  • 次の文を読み、 50~ 52の問いに答えよ。
  • 78歳の男性。意識障害のため搬入された。
  • 現病歴:昨日から 37.4℃の発熱、頭痛および悪心を訴えていた。今朝になって意識がもうろうとしているところを家族に発見され、救急搬送された。
  • 既往歴: 30年前から高血圧症の治療を受けている。
  • 生活歴:喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
  • 家族歴:父親が脳出血のため 82歳で死亡。
  • 現症:意識レベルは JCSIII-200。身長 167 cm、体重 68 kg。体温 38.1 ℃。脈拍104/分、整。血圧 106/78 mmHg。呼吸数 20/分。 SpO2 98% (マスク 5 l/分酸素投与下 )。眼瞼結膜に貧血を認めない。咽頭に軽度発赤を認める。項部硬直を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。顔面と四肢とに明らかな麻痺を認めない。腱反射に異常を認めない。意識障害のため感覚障害は不明。血液検査と同時に血液培養の検体を提出した。
  • 検査所見:血液所見:赤血球 428万、 Hb 13.6 g/dl、Ht 42%、白血球 14,300(桿状核好中球 16%、分葉核好中球 64%、単球 4%、リンパ球 16% )、血小板 23万。血液生化学所見:総蛋白 6.9 g/dl、アルブミン 3.4 g/dl、AST 24 IU/l、ALT 19 IU/l、 LD 277 IU/l(基準 176~353)、 ALP 283 IU/l(基準 115~359)、 γ -GTP 46 IU/l(基準 8~50)、 CK 124 IU/l(基準 30~140)、尿素窒素 22 mg/dl、クレアチニン 1.0 mg/dl、血糖 106 mg/dl、Na 134 mEq/l、K 4.2 mEq/l、Cl 96 mEq/l。CRP 2.4 mg/dl。翌日、患者の病態は悪化し死亡が確認された。病態の解明のため、遺族の同意の下で、この病院に勤務する病理医による解剖が行われた。
  • 当てはまるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 108B051]←[国試_108]→[108B053

103G044」

  [★]

  • 1歳5か月の女児。保育所から心肺停止のため搬入された。3日前に感冒様症状で近医を受診し、
  • 抗ヒスタミン薬と鎮咳去痰薬とを処方されていた。保育所では当日の午前中は元気であったが、
  • 午後1時半に突然39℃台の発熱に気付き水分を摂取させ、父親が迎えに来るまで眠らせていた。
  • 午後4時に父親が迎えに来て患児を見たところ顔面蒼白に気付き、救急車を要請した。
  • 救急隊到着時には患児は心肺停止状態にあった。救急車内および病院とで蘇生を試みたが午後5時32分に死亡が確認された。
  • 気管挿管時に気管内に吐物は認めなかった。病院到着後に実施したインフルエンザ迅速検査でA型インフルエンザ抗原陽性であった。
  • 検視の結果、事件性はないと判断された。担当医が行うのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 103G043]←[国試_103]→[103G045

105H025」

  [★]

  • 86歳の女性。監察医制度の指定地域にある自宅で死亡した。所轄の警察署が死因について犯罪との関連性はないと判断したので、死亡診断書の作成のため、2日前に初めて往診した医師が自宅に呼ばれた。しかし、前回の診療内容からは死に至った経過を説明できないことから、死因を明らかにするためには解剖が必要と考えられた。
  • この解剖はどれにあたるか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105H024]←[国試_105]→[105H026

解剖」

  [★]

dissectionanatomy
解体解剖学解離精査切開分析解剖学的形態郭清ダイセクション

解剖の種類

SUB12.33改変
  依頼 根拠法 解剖する者 目的 死体の性質 遺族の承諾
法医解剖 司法解剖 主に司法当局 刑事訴訟法 学識経験者(法医学医師) 犯罪調査 異状死体のうち犯罪死体、変死体 不要
行政解剖 監察医制度あり 死体解剖保存法 監察医 死因の確定 異状死体のうち非犯罪死体
(解剖中に司法解剖に切り替わることがある)
監察医制度なし(承諾解剖) 警察の嘱託医、法医学教室 必要
病理解剖 臨床医 病理医 内因死による死体
(異状死体であることが分かれば24時間以内に警察に通報
系統解剖 医学及び歯学の教育のための献体に関する法律 解剖学の教育者 教育   生前の本人の意志と家族の承諾





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