慢性腎盂腎炎
出典: meddic
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UpToDate Contents
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- 1. 急性複雑性膀胱炎および腎盂腎炎 acute complicated cystitis and pyelonephritis
- 2. 黄色肉芽腫性腎盂腎炎 xanthogranulomatous pyelonephritis
- 3. 結核における腎疾患 renal disease in tuberculosis
- 4. 膀胱尿管逆流の症状、診断、および臨床経過 presentation diagnosis and clinical course of vesicoureteral reflux
- 5. ストルバイト結石の病因および臨床症状 pathogenesis and clinical manifestations of struvite stones
和文文献
- 腎性高血圧症 尿細管間質性腎症 (高血圧(第4版)--日本における最新の研究動向(下)) -- (二次性高血圧の治療)
- 末木 志奈,木村 健二郎
- 日本臨床 67(-), 455-458, 2009-11
- NAID 40016874341
- 肘関節炎を主要徴候とし,多彩な全身感染症が判明した2型糖尿病の1例
- 浅野 貴子,川村 光信,陳 里菜,阿部 麻希子,宮崎 滋,平田 結喜緒
- 糖尿病 51(12), 1075-1079, 2008
- … 壊・椎骨前面の腫瘤像,左腸腰筋の腫大と内部に濃度均一な腫瘤影,および左尿管結石・左水腎症・腎実質の造影効果の増強を認めた.化膿性椎間板炎,化膿性脊椎炎,左腸腰筋膿瘍,左尿管結石による慢性腎盂腎炎と診断.治療は抗菌薬投与および腸腰筋膿瘍穿刺により約2カ月間で完治に至った.血糖不良の糖尿病患者の日常診療において局所症状にとらわれず,常に全身的な観察が必要であることを改めて喚起し …
- NAID 130004511066
- 小児の黄色肉芽腫性腎盂腎炎3例における画像検査所見の検討
- 土屋 久美,金子 一成,長岡 理恵子,大友 義之,山城 雄一郎,山高 篤行,宮野 武
- 日本小児腎臓病学会雑誌 = Japanese journal of pediatric nephrology 14(1), 57-63, 2001-04-30
- … 以下,本症) は慢性腎盂腎炎の特殊型で,小児にはまれとされているが,今回私どもは,3例の本症小児例を経験した。 …
- NAID 10013031905
関連リンク
- 慢性腎盂腎炎。慢性腎盂腎炎とはどんな病気か 腎盂や腎臓そのもの(腎実質)に感染 を起こす腎盂腎炎を繰り返すと、慢性腎盂腎炎になります。慢性腎盂腎炎では腎機能 障害が徐々に進行し、腎不全に陥ることがあります。原因は何か gooヘルスケア 家庭 の ...
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★リンクテーブル★
先読み | 「急性腎盂腎炎」 |
国試過去問 | 「108A017」「098E014」「108C005」「067B032」 |
リンク元 | 「高血圧」「悪性高血圧」「多尿」「腎性高血圧」 |
関連記事 | 「腎盂腎炎」「腎盂」「炎」「腎炎」「慢性」 |
「急性腎盂腎炎」
「108A017」
- ネフローゼ症候群をきたしやすいのはどれか。2つ選べ。
※国試ナビ4※ [108A016]←[国試_108]→[108A018]
「098E014」
- 多尿をきたさないのはどれか。
※国試ナビ4※ [098E013]←[国試_098]→[098E015]
「108C005」
- 浸透圧利尿による多尿をきたすのはどれか。
※国試ナビ4※ [108C004]←[国試_108]→[108C006]
「067B032」
- 排泄性腎盂撮影で造影剤投与後30分以後の撮影がしばしば診断上有効である疾患はどれか
「高血圧」
- 英
- hypertension, HT, high blood pressure
- 同
- (国試)高血圧症
- 関
- 低血圧
定義
- 収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上 (1999年改正)
原因による分類
高血圧の病因
PHD.319
exogenous cause
- 1. エストロゲン(避妊薬などに含まれる):肝臓でのアンジオテンシノゲンの産生量を増加させる。)
- 2. 糖質コルチコイド:鉱質コルチコイド作用
- 3. シクロスポリン
- 4. エリスロポエチン:赤血球を増加させることで、血液の粘稠度が上昇したり、末梢の虚血性の血管拡張が解除される事による。
- 5. 交換刺激刺激薬:例えば、普通感冒薬
- 6. コカイン・慢性のアルコール過剰摂取:どちらも交感神経の活動性をあげる。
renal cause
mechanical cause
endocrine cause
高血圧のリスクファクター
- 年齢、ナトリウム過剰摂取、飲酒、肥満、運動不足、妊娠中の高血圧、家族歴
高血圧による病変
PHD.323
- 通常は無症候であるが、多くの臓器(血管、心臓、網膜、腎臓)に多大な影響を及ぼす
高血圧による細動脈変化 BPT.356
- hyaline arteriolosclerosis
- hyperplastic arteriolosclerosis
症候
身体所見
- 胸部:II音の亢進(IIA音)、心基部の収縮期雑音
検査
心電図
- 左室肥大 ← 求心性左室肥大 ← 後負荷に打ち勝って左室が収縮できるように。
重症度と治療(QB.C-324)
重症度 | 血圧 | 治療 |
I度高血圧 | 140/90mmHg | ライフスタイルの改善、半年-1年で改善しなければ降圧薬投与 |
II度高血圧 | 160/100mmHg | 降圧薬投与(経口) |
III度高血圧 | 180/110mmHg | 降圧薬投与(経口) |
高血圧緊急症 | 臓器障害(脳、心臓、腎臓など) | 降圧薬投与(経静脈) |
治療
- まず生活指導を行った上で、薬物治療の必要がある場合にこれを開始する。ただし、高リスク群に関しては直ちに薬物治療を開始する。
- 生活習慣の修正(参考1より)
1. 減塩(→ナトリウム) | 6g/日未満 |
2. 食塩以外の栄養素 | ・野菜・果物の積極的摂取* ・コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える ・魚(魚油)の積極的摂取 |
3. 減量 | ・BMI<25未満 |
4. 運動 | ・心血管病のない高血圧患者が対象で、中等度の強度の有酸素運動を中心に定期的に(毎日30分以上を目標に)行う |
5. 節酒 | ・エタノールで男性は20-30ml/日以下、女性は10-20ml/以下 |
6. 禁煙 | |
生活習慣の複合的な修正はより効果的である | |
*重篤な腎障害を伴う患者では高K血症をきたすリスクがあるので、野菜・果物の積極的摂取は推奨しない。糖分の多い果物の過剰な摂取は、特に肥満者や糖尿病などのカロリー制限が必要な患者では勧められない。 |
降圧目標
- 参考4 JSH2014
患者背景 | 年齢 | 診察室 | 家庭血圧 |
血圧 | |||
若年、中年、 | <75 | 140/90mmHg未満 | 5 ポ イ ン ト 低 く |
前期高齢者 | |||
後期高齢者 | ≧75 | 150/90mmHg未満 | |
(忍容性があれば収縮期血圧140mmHgで) | |||
糖尿病 | 130/80mmHg未満 | ||
蛋白尿陽性の慢性腎臓病 | |||
脳血管障害 | 140/90mmHg未満 | ||
冠動脈疾患 |
- 参考1
診察室血圧 | 家庭血圧 | |
若年者・中年者 | 135/85mmHg未満 | 125/80mmHg未満 |
高齢者 | 140/90mmHg未満 | 135/85mmHg未満 |
糖尿病患者 腎臓病患者 心筋梗塞後患者 | 130/80mmHg未満 | 125/75mmHg未満 |
脳血管障害患者 | 140/90mmHg未満 | 135/85mmHg未満 |
注:診察室血圧と家庭血圧の目標値の差は、診察室血圧140/90mmHg、家庭血圧135/85mmHgが、高血圧の診断基準であることから、この二者の差を単純にあてはめたものである。
JNC-7
- 一般的:140/90mmHg未満
- DM,CKD:130/80mmHg未満
幼児・小児の高血圧
- 参考2 参考3
- 健診用の高血圧基準
収縮期血圧 (mmHg) | 拡張期血圧 (mmHg) | ||
乳児(注) | ≧110 | ≧70 | |
幼児 | ≧120 | ≧70 | |
小学校 | 低学年 | ≧130 | ≧80 |
高学年 | ≧135 | ≧80 | |
中学校 | 男子 | ≧140 | ≧85 |
女子 | ≧135 | ≧80 | |
高等学校 | ≧140 | ≧85 |
- 注:乳児の値は検診用の基準かは不明
女性と高血圧
妊娠期間と降圧薬
参考
- 1. 高血圧治療ガイドライン
- 2. 高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)
- 3. 高血圧 日本高血圧学会高血圧治療GL作成委員会/医療・GL(09年)/ガイドライン 第10章 小児の高血圧
- 4. 高血圧治療ガイドライン2014 電子版
- [display]http://www.jpnsh.jp/guideline.html
高血圧と糖尿病を合併する病態
- クッシング症候群:糖質コルチコイドによる糖新生亢進・インスリン拮抗作用と鉱質コルチコイド様作用による。
- 先端巨大症:成長ホルモンの抗インスリン作用と電解質代謝作用(Na,K,Cl濃度増加、細胞外液増加)
- 褐色細胞腫:交感神経緊張亢進によるα1,β1作用による血圧上昇、α2, β2作用による血糖上昇
- 原発性アルドステロン症:過量のアルドステロンによるナトリウム再吸収、カリウム排泄亢進により体液量貯留、低カリウムによるインスリン作用低下
救急外来での高血圧
- 研修医当直御法度 第5版 p.33
救急
準急球
- 拡張期血圧115以上であるが、臓器障害がない。
- → 経口降圧薬を処方し外来受診。
収縮期高血圧 | 動脈コンプライアンス低下 | 動脈硬化 | |
大動脈の人工血管置換術後 | |||
心拍出量の変化 | 大動脈弁閉鎖不全症 | ||
甲状腺機能亢進症 | |||
発熱 | |||
動静脈瘻 | |||
動脈管開存症 | |||
過動心症候群 | |||
拡張期高血圧 | 体液量の増加 | 腎実質性高血圧 | 糸球体腎炎 |
糖尿病性腎症 | |||
慢性腎盂腎炎 | |||
多発性嚢胞腎 | |||
膠原病 | |||
など | |||
副腎皮質疾患 | Cushing症候群 | ||
原発性アルドステロン症 | |||
薬物性 | 経口避妊薬 | ||
副腎皮質ステロイド | |||
エリスロポエチン | |||
レニン-アンジオテンシン系の亢進 (循環血液量・末梢血管抵抗の増大) | 腎血管性高血圧 | 腎動脈硬化症 | |
線維筋性異形成 | |||
レニン産生腫瘍 | |||
血管抵抗の増大 | 交感神経系の亢進 | 褐色細胞腫 | |
急性ストレス反応 | |||
薬物中断症候群 | |||
多発性神経炎 | |||
大血管の狭窄・閉鎖 | 大動脈狭窄症 | ||
解離性大動脈瘤 | |||
原因不明(多因子) | 本態性高血圧 |
「悪性高血圧」
概念
- 拡張期血圧が120-130mmHg以上であり、腎機能障害が急進行し、放置すると全身症状が急激に増悪し、心不全、高血圧性脳症、脳出血などを発症する予後不良の病態である。長期の高度の高血圧による細動脈の内皮障害、血管壁への血漿成分の浸入に続くフィブリノイド壊死、増殖性内膜炎が病理学的特徴であり、腎の病理所見は悪性腎硬化症と呼ばれる。腎臓の小動脈の狭窄・閉塞に伴い腎血流量が低下し、RAA系の亢進により血圧を生じるなど、この病態では進行性の腎機能障害と昇圧の悪循環を生じる。眼底では網膜出血、軟性白斑、網膜浮腫や乳頭浮腫を認める。脳においては、血管障害によって血流の自動調節能が破綻し、脳浮腫が生ずれば、高血圧性脳症となりうる。(参考1を改変)
疫学
- 高血圧患者の1%。(YN.C-165)
- 男性、黒人に多い。(YN.C-165)
- 男性で40-50に多い。女性で30-40歳代に多い。(YN.C-165)
基礎疾患
- 本態性高血圧症(腎硬化症)、慢性糸球体腎炎、慢性腎盂腎炎、糖尿病性腎症、褐色細胞腫、クッシング症候群、腎血管性高血圧症、レニン産生腫瘍、原発性アルドステロン症など
- 悪性高血圧症をきたしやすい病態:高レニン性本態性高血圧、腎血管性高血圧症、褐色細胞腫、末期腎不全、強皮症腎、妊娠高血圧症候群
- 悪性高血圧症に占める割合:本態性高血圧症(40%)、慢性糸球体腎炎(15%)、慢性糸球体腎炎(15%)(QB.C-525)
病態生理
診断基準
- 病態で定義され、臨床診断される。
- 血圧、眼、腎、全身(脳、心臓)で診断する。
- 高血圧の基礎疾患に関係なく、次の症候を示す重症高血圧をいう。
悪性高血圧A群
- 定型的悪性高血圧
- 下記1)~4)のすべてを満たすもの
- 1) 治療前の拡張期血圧が常に130mmHg以上
- 2) 眼底所見はキース・ワグナー分類(Kieth-Wagener分類) IV度で、乳頭浮腫及び網膜出血を示す。
- 3) 腎機能障害をきたし、腎不全(血清クレアチニン5.0mg/dl以上)に至ったもの
- 4) 全身症状の急激な悪化を示し、特に脳症状(運動失調、知覚障害、頭痛、めまい、悪心など)や心症状(呼吸困難、胸痛、不整脈など)を伴うもの
悪性高血圧B群
- 非定型的悪性高血圧
- 次の3つの条件のどれかに該当すれば
- 1) 拡張期血圧が120mmHg以上、130mmHg未満で、上記1の2)、3)、4)のすべてを満たすもの
- 2) KW III度の高血圧性網膜症(眼底写真添付)で、上記1の1)、3)、4)のすべてを満たすもの
- 3) 腎機能障害(血清クレアチニン3.0mg/dl以上)はあるが腎不全には至らないもので、上記1の1)、2)、4)のすべてを満たすもの
症状
診断基準以外
- 溶血性貧血
- Extrinsic nonimmune hemolytic anemia due to mechanical damage: Fragmentation hemolysis and hypersplenism - uptodate
診断基準の解説
- 眼底:高血圧により網膜細動脈の狭小に始まり、細動脈の攣縮、血管からの漏出による火炎状出血、軟性白斑、視神経乳頭浮腫をきたす(SOP.209)
- 腎機能:血清クレアチニン5.0mg/dl以上というと、GFRは20ml/min/1.73m2程度?CKDガイドラインでは<15で腎不全と定義していたが?
治療
- 高血圧:降圧薬。高血圧の病歴が長い患者が多いため,急速な降圧は重要臓器の虚血をきたす危険を伴う。最初の24時間の降圧は拡張期血圧100-110mmHgまでにとどめる(参考1)。
参考
- 1. 第11章 特殊条件下高血圧の治療 - 日本高血圧学会高血圧治療GL作成委員会/医療・GL(09年)/ガイドライン
- 2. 診断基準
- http://www8.ocn.ne.jp/~halfboil/criteria/tab-c7.html
- [display]http://homepage3.nifty.com/mickeym/No.101_200/183akuaeikou.html
「多尿」
定義
3,000 mL/dayを超える場合 ← 文献は?- 1日の尿量が2500mlを越える病態 (YN.E-5)
- 24時間尿量が40ml/kg以上 (参考1)
病因
- OLM.17 YN.E-5
- 等張性利尿:
- 低張性利尿:
- 電解質異常
- 腎尿細管障害
- その他
標準的な尿量
- 男性:1500 mL/day
- 女性:1200 mL/day
参考
- 1.
- 夜間多尿、夜間頻尿についての講演内容
- [display]http://www.kanazawa-med.ac.jp/~urol/lecture.pdf
「腎性高血圧」
分類
- 腎実質性高血圧:糸球体損傷によるGFRの低下に起因
「腎盂腎炎」
概念
- 細菌感染による腎実質および腎盂・腎杯の炎症。
病因
- 上行性感染:グラム陰性桿菌:ほとんど
- 血行性感染:グラム陽性球菌
症状
- 全身:悪寒、戦慄、高熱、悪心、嘔吐、全身倦怠感
- 局所:腎部痛、腎部圧痛、腰痛、下腹部痛、膀胱炎症状
「腎盂」
- 英
- renal pelvis (Z)
- 関
- 腎盤
神経 (KL.402)
- 尿管と同じ
自律神経
求心性線維
- 交感神経と共に走行 → L1, L2へ
「炎」
- n.
- comb form.
- (炎症の接尾辞)itis
「腎炎」
「慢性」
- 英
- chronicity
- 関
- 慢性的、慢性型
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