急性骨髄性白血病

出典: meddic

acute myeloid leukemia AML, acute myelogenous leukemia, acute myelocytic leukemia
急性骨髄芽球性白血病 acute myeloblastic leukemia
骨髄性白血病白血病急性白血病急性非リンパ性白血病急性非リンパ球性白血病
[show details]
see 白血病まとめ.xls

概念

  • 骨髄で分化に異常をきたした白血球系の腫瘍性増殖により、末梢血に幼弱な細胞(未分化な細胞)が出現する病態である。このため、末梢血で幼弱な白血球と成熟した白血球のみしか観察されない(白血球裂孔)。骨髄では病的な白血球の増加により赤血球系、巨核球系の血球の増殖が抑制される。このような急性白血病の病態の中で、MPO染色において(leukemic blastの)3%以上が陽性の場合に急性骨髄性白血病と呼ばれる。

FAB分類

  免疫組織化学 電子顕微鏡 Auer小体 特徴
MPO α-naphtol acetate esterase PAS MPO
AML 微分化型急性骨髄性白血病 M0   CD13, CD33が少なくとも一つ陽性。一見無顆粒
未分化型急性骨髄芽球性白血病 M1   1 芽球の3%以上MPO陰性、前骨髄球以降の分化無し
分化型急性骨髄芽球性白血病 M2   1 前骨髄球以降の分化
急性前骨髄球性白血病 M3   多数 異型前骨髄球。ファゴット細胞陽性
骨髄単球性白血病 M4     (骨髄)>30%芽球、>20%単球系細胞
単球性白血病 M5     (骨髄)単芽球、前単球、単球>80%
赤白血病 M6     (骨髄)>30%芽球、>50%赤芽球。グリコホリン陽性
巨核芽球性白血病 M7   CD41陽性, CD42陽性
ALL      

治療

M3とそれ以外で異なる。


M3以外

化学療法

  • 多剤併用化学療法による白血病細胞の完全な消失を目指す。寛解導入療法、地固め療法、維持療法/維持強化療法の段階に分けて治療を勧める。

造血幹細胞移植療法

  • 予後不良例など

対症療法

  • 輸血(赤血球、血小板)、G-CSF、利尿薬、アロプリノール、ヘパリン、アンチトロンビン

M3

参考

  • 1.
[display]http://www.sysmex-tmc.co.jp/cd/rinsyou/demo/VI/HTML/6_2130.HTM
  • 2. がん情報サービス
[display]http://ganjoho.jp/public/cancer/data/AML.html




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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/12/13 20:27:09」(JST)

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和文文献

  • 臨床報告 急性白血病患者に発症したTrichosporon asahiiによる内因性真菌性眼内炎
  • 川上 秀昭,犬塚 裕子,望月 清文 [他]
  • 眼科 54(4), 435-440, 2012-04
  • NAID 40019302801
  • 急性骨髄性白血病/慢性骨髄性白血病 (造血器腫瘍学 : 基礎と臨床の最新研究動向) -- (小児造血器腫瘍の臨床)
  • 足立 壮一
  • 日本臨床 70 (1018 増刊2), 676-680, 2012-04
  • NAID 40019283086
  • 小児白血病の分類と特徴 (造血器腫瘍学 : 基礎と臨床の最新研究動向) -- (小児造血器腫瘍の臨床)
  • 足立 壮一
  • 日本臨床 70 (1018 増刊2), 665-669, 2012-04
  • NAID 40019283057
  • 再発・難治急性骨髄性白血病の治療 (造血器腫瘍学 : 基礎と臨床の最新研究動向) -- (骨髄系腫瘍の臨床)
  • 宮脇 修一
  • 日本臨床 70 (1018 増刊2), 399-408, 2012-04
  • NAID 40019282205

関連リンク

急性骨髄性白血病(きゅうせいこつずいせいはっけつびょう、英 acute myelogenous leukemia, AML)とは白血病の一種で、骨髄系の造血細胞が腫瘍化し、分化・成熟能を 失う疾患である。(ICD-10: C92.0) ...
2006年10月1日 ... 急性骨髄性白血病(きゅうせいこつずいせいはっけつびょう) ... 分類方法だけでなく、 FAB分類で骨髄中の芽球の割合を「30%以上」としていた急性骨髄性白血病の定義を、 新しいWHO分類では、「20%以上」としていることも大きな違いです。
急性骨髄性白血病では、未熟な白血球が急速に骨髄に蓄積して、正常な血球をつくる 細胞を破壊します。白血病細胞は血流に放出されて他の臓器に運ばれ、そこで成長と 増殖を続けます。これが皮膚や歯ぐきの表層付近や、眼の中に小さなかたまり(緑色腫) を ...

関連画像

急性骨髄性白血病アルゴリズム急性骨髄性白血病(AML)急性前骨髄球性白血病 急性 骨髄 性 白血病 7 急性急性骨髄性白血病急性骨髄性白血病の標準治療 2 急性白血病12 急性骨髄性白血病の看護


★リンクテーブル★
国試過去問100D030」「101G058」「105D027」「099G032」「104I051」「099H016」「095D033」「106E049」「105E069」「097H036」「106H013」「100B038」「088B054」「089A035
リンク元骨髄異形成症候群」「急性リンパ性白血病」「急性白血病」「発作性夜間血色素尿症」「21トリソミー
拡張検索細胞遺伝学的転座を伴う急性骨髄性白血病」「最未分化型急性骨髄性白血病」「未分化型急性骨髄性白血病
関連記事骨髄」「白血病」「」「骨髄性」「急性

100D030」

  [★]

  • 遠山○男、48歳の男性。急性骨髄性白血病と診断され、現在、寛解導入化学療法中である。昨日の血液検査では白血球1,760、血小板2.6万であった。本日午前10時ころ、心窩部痛とともに大量の吐血があり血圧が低下した。救急部と消化器内科とから医師が呼ばれ、緊急の救命処置がとられた。緊急内視鏡検査で胃潰瘍からの動脈性の出血を認め、内視鏡的に止血を試みたが、充分な止血が得られなかった。緊急に輸血が必要と考え、A医師によってO型Rh(+)赤血球濃厚液6バッグが輸血部にオーダーされた。15分後、交叉試験済みの血液6バッグが病棟に届けられ、4バッグがすぐに輸血され、2バッグは病棟の冷蔵庫に保管された。この病棟では、血液保管用冷蔵庫は4つの部分に分けられ血液型ごとに分けて保管することになっていた。患者の血圧がさらに下がったため、A医師の指示で輸血が追加されることになった。冷蔵庫から輸血バッグが看護師によってベッドサイドに運ばれ、B医師によって輸液ルートにつながれた。約10分後、A医師が輸血されている輸血バッグはO型Rh(+)であるものの「遠藤△子」と記されていることに気付いて、直ちに輸血を止めた。
  • この事故において最も重大な過誤はどれか。
  • a. 余分の血液バッグを病棟で保存した。
  • b. 冷蔵庫の内部を血液型ごとに分けた。
  • c. 冷蔵庫から持ち出す際に名前を確認しなかった。
  • d. 輸血を指示した医師と実際につないだ医師が異なった。
  • e. 輸血バッグを輸液ルートにつなぐ際に名前を確認しなかった。
[正答]


※国試ナビ4※ 100D029]←[国試_100]→[100D031

101G058」

  [★]

  • 28歳の女性。急性骨髄性白血病のため、HLA一致の兄から同種骨髄移植を受け、70日が経過している。急性GVHDは皮膚のみI度であったが、移植後56日から38℃前後の発熱と持続する咳とが出現し、右背部痛も伴うようになった。意識は清明。体温38.4℃。脈拍96/分、整。血圧122/74mmHg。心雑音はない。右中肺野にcoarse cracklesを聴取する。肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球324万、Hb10.1g/dl、Ht31%、網赤血球1.2%(12‰)、白血球3,600(桿状核好中球5%、分葉核好中球36%、好酸球3%、好塩基球1%、単球12%、リンパ球43%)、血小板7.3万。血清生化学所見:総蛋白6.1g/dl、アルブミン3.2g/dl、尿素窒素18mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、尿酸4.1mg/dl、総ビリルビン1.2mg/dl、直接ビリルビン0.4mg/dl、AST32IU/l、ALT391U/l、LDH320IU/l(基準176~353)、ALP116IU/l(基準260以下)、Na134mEq/l、K4.2mEq/l、Cl 102mEq/l。免疫学所見:CRP12.8mg/dl、β-D-グルカン35pg/ml(基準20以下)、ツベルクリン反応陰性。胸部エックス線写真を以下に示す。
  • 最も考えられるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 101G057]←[国試_101]→[101G059

105D027」

  [★]

  • 40歳の女性。動悸息切れとを主訴に来院した。 10日前から月経出血が止まらず、出血量もこれまでより多かった。さらに数日前から階段を昇るときに息切れと動悸とを感じるようになった。脈拍96/分、整。血圧120/78mmHg。皮膚は蒼白で前胸部と下腿とに点状出血を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平盤、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 250万、Hb 7.5g/dL、Ht 24%、網赤血球 3%、白血球 8,800(骨髄球1%、桿状核好中球9%、分葉核好中球55%、好酸球1%、単球9%、リンパ球25%)、血小板3,000。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No.6A、B)を別に示す。
  • 最も考えられるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105D026]←[国試_105]→[105D028

099G032」

  [★]

  • 10歳の女児。顔色蒼白と息切れとを主訴に来院した。4か月前から徐々に顔色が蒼白になり、動作時に息切れがある。成長発達は正常。体温37.0℃。呼吸数30/分。脈拍92/分、整。皮膚蒼白。前胸部と下肢とに点状出血を認める。胸骨左縁で2/6度の収縮期雑音を聴取する。呼吸音は正常である。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球215万、Hb6.5g/dl、Ht19%、白血球2,100(好中球30%)、血小板2.6万。血清生化学所見:総蛋白6.1g/dl、アルブミン3.2mg/dl。AST19単位、ALT14単位、LDH265単位(基準176~353)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 099G031]←[国試_099]→[099G033

104I051」

  [★]

  • 57歳の男性。38℃台の発熱倦怠感とを主訴に来院した。頭部に小指頭大のリンパ節を数個触知する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。血液所見: 赤血球 210万、Hb 7.4g/dl、Ht 23%、白血球 16,000(異常細胞60%)。血小板 5.6万。異常細胞のペルオキシダーゼ反応は陰性。骨髄塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No.10)を別に示す。
  • 診断はどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 104I050]←[国試_104]→[104I052

099H016」

  [★]

  • 32歳の女性。妊娠26週。2週前から下腿に点状出血があり来院した。血液所見:赤血球420万、Hb11.9g/dl、Ht38%、網赤血球10‰、白血球5,300、血小板2.2万、プロトロンビン時間11.5秒(基準対照11.3)、APTT32.0秒(基準対照32.2)、フィブリノゲン297mg/dl(基準200~400)、血清FDP8μg/ml(基準10以下)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
  • 最も考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 099H015]←[国試_099]→[099H017

095D033」

  [★]

  • 29歳の男性。発熱と全身倦怠感とを訴えて来院した。体温37.8℃。四肢に紫斑の散在を認める。リンパ節腫脹はなく、肝と脾とを触知しない。血液所見:赤血球203万、Hb 6.5 g/dl、Ht 20 %、白血球16,300、血小板1.3万。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
  • 診断はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 095D032]←[国試_095]→[095D034

106E049」

  [★]

  • 61歳の男性。急性骨髄性白血病に対する抗がん化学療法開始後13日。今朝から悪寒戦慄を伴う39℃台の発熱を認める。白血球1,100(好中球10%、好酸球1%、好塩基球1%、単球7%、リンパ球81%)。 CRP23mg/dL。
  • 発熱の原因として最も考えられるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106E048]←[国試_106]→[106E050

105E069」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 105E068]←[国試_105]→[105F001

097H036」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 097H035]←[国試_097]→[097H037

106H013」

  [★]

  • 急性骨髄性白血病の抗がん化学療法を実施する場所として最も適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106H012]←[国試_106]→[106H014

100B038」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 100B037]←[国試_100]→[100B039

088B054」

  [★]

  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)

089A035」

  [★]

  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

骨髄異形成症候群」

  [★]

myelodysplastic syndrome, MDS

まとめ

  • 異常な幹細胞(造血幹細胞レベルでの原因不明の質的異常)から単クローン性に血球が産生される疾患であり、慢性・非可逆性に進行する。治療不応性の経過をとり、予後不良であり、高率に白血病に移行する。汎血球減少がみられ、また形態の異常がみられる。NAPスコアは減少する。骨髄では無効造血がみられ、正形成~過形成となる。症状は無症状であることがあり、ある場合は汎血球減少に基づく症状である。治療は造血幹細胞移植が根治量であるが、適応がない場合は免疫抑制薬、ステロイド、造血因子(蛋白同化ステロイド)の投与、また赤血球、血小板の輸血を行う。

概念

  • 異常な幹細胞(造血幹細胞レベルでの原因不明の質的異常)から単クローン性に血球が産生される
  • 無効造血による血球減少、異形成(血球形態異常)、治療不応性、前白血球病的(白血病への移行)性質
  • 本疾患に含まれる不応性貧血難病に指定されている。

疫学

  • 中高年層に好発し、50歳以上が70%以上。男女比は1.6:1。

病因

  • 続発性:ファンコニ貧血
  • 薬剤性・医原性:化学物質、放射線、抗悪性腫瘍薬(アルキル化剤)
放射線や抗悪性腫瘍薬(アルキル化剤)による悪性腫瘍は治療後5-7年後に起こることが多く、MDSを経てAMLとなる。染色体異常は-5/5q or -7/7q-が多い。

分類

  • FAB分類とWHO分類がある。芽球の比率におけるMDSの定義が異なり、FAB分類では芽球の比率30%未満。WHO分類では芽球の比率20%未満としている。これ以上は急性白血病としている。

FAB分類

急性白血病
移行リスク
病型 末梢血中芽球 骨髄中芽球  
low risk 不応性貧血 refractory anemia RA <1% <5%  
環状鉄芽球を伴う不応性貧血 RA with ringed sideroblast RARS <1% <5% 環状鉄芽球>15%
high risk 芽球増加を伴う不応性貧血 RA with excess of blasts RAEB <5% 5~20%  
移行期のRAEB RAEB in transformation RAEB-t ≧5% 20~30% Auer小体
慢性骨髄単球性白血病 chronic myelomonocytic leukemia CMML <5% <20% 末梢血単球>1,000/μl

WHO分類

病態

  • 造血幹細胞に発生した遺伝子異常に基づく血球減少症。
  • 染色体異常は40-60%で認められ、-5、5q-、-7、7q-や第8染色体のトリソミーがある。

検査

末梢血

  • 汎血球減少(1-3系統):(頻度)汎血球減少47.9%、貧血+血小板減少17.7%、貧血+白血球減少17.2%、貧血13.2%
  • 赤血球:
  • 数:正球性~大球性の貧血。ときに小球性。網赤血球数は低下するが、ときに上昇
  • 形態:大小不同や奇形
  • 白血球:
  • 数:好中球減少。
  • 形態:好中球の過分葉。偽ペルゲル・フェット核異常。顆粒の減少。NAPスコア低下
  • 血小板
  • 数:減少
  • 形態:顆粒異常。巨大血小板

骨髄

  • 正形成~過形成 ← 造血能は失われておらず、補償的に過形成となるのではないか?異常な血球が産生される結果、無効造血をきたす。
  • 80-90%の症例:正~過形成骨髄
  • 10-20%の症例:低形成 → 再生不良貧血との鑑別必要
芽球比率は予後を左右する



鉄代謝

無効造血を反映
  • 血漿鉄消失率(PIDT1/2):短縮
  • 赤血球鉄利用率(%RCU):低下 → 末梢血で血球が増えないため

症状

  • 無症状であることがあり、健診の血液検査異常で見つかることがある。
  • 汎血球減少に基づく諸症状。
  • 赤血球減少:貧血(動悸、息切れ、倦怠感)
  • 白血球減少:不明熱、易感染性(発熱、咽頭痛)
  • 血小板減少:出血傾向
  • 肝脾腫は少ない。

合併症

  • 約1/3の症例で急性骨髄性白血病(AML)に進展 ← 異常造血幹細胞の増殖は前白血病状態であり、進展は遺伝子異常の付加がきっかけとなる。
  • Sweet症候群(急性好中球性皮膚症)(発熱、好中球増加、好中球湿潤性紅斑)
  • 壊疽性膿皮症

治療

  • 同種造血幹細胞移植:根治療法。適応は55歳以下。
  • 免疫抑制薬、ステロイド、造血因子(蛋白同化ステロイド)
  • 赤血球、血小板の輸血。
参考1
リスクで治療法が変わる。
  • 低リスク:
  • 保存的治療(対症療法)
  • 貧血:赤血球輸血、(輸血後鉄過剰症に対して)鉄キレート剤、(低EPO例)エリスロポエチン、(del5q例)レナリドミド
  • 血小板減少:(<10,000/ulで出血症状を伴う)血小板輸血
  • 好中球減少:(感染を併発したときに)G-CSF
  • 重篤な造血不全による症状:アザシチジン
  • 免疫抑制療法
  • 高リスク

ガイドライン

  • 1. 造血細胞移植ガイドライン骨髄異形成症候群(成人)
[display]http://www.jshct.com/guideline/pdf/2009MDS.pdf

参考

  • 1. 難病情報センター | 不応性貧血(骨髄異形成症候群)
[display]http://www.nanbyou.or.jp/entry/327
  • 2. 財団法人国際医学情報センター:がん Info / 骨髄異形成症候群
[display]http://www.imic.or.jp/cancer/c2033.html
  • 3. 骨髄異形成症候群:[がん情報サービス]
[display]http://ganjoho.jp/public/cancer/data/MDS.html
  • 4. [charged] 骨髄異形成症候群の臨床症状および診断 - uptodate [1]
  • 5. IV.􀀕MDS の治療 1. 本邦における診療のガイドライン (京都大学 内山 卓/石川隆之)2005.4.4 改訂
[display]http://plaza.umin.ac.jp/~mhlw-mds/doctor/MDS.pdf

症例

  • 78歳男性。微熱と全身倦怠感のため来院した。赤血球220万、Hb6.2g/dL、Ht23%、白血球2700、骨髄球3%、後骨髄球4%、好酸球3%、好塩基球2%、血小板3.6%、LDH 320IU/dL、CRP 3.4mg/dL、骨髄の過形成像、微小巨核球。

国試




急性リンパ性白血病」

  [★]

acute lymphoblastic leukemia, acute lymphocytic leukemia, acute lymphoid leukemia, ALL
急性リンパ球性白血病
急性白血病急性骨髄性白血病 AML

疫学

  • 小児ALL:B前駆細胞系ALLは75-80%、T前駆細胞系ALLは10-15%

分類

リンパ球の種類

  • T細胞系:T-ALL
  • 前駆T細胞性リンパ芽球性白血病
  • B細胞系:B-ALL
  • 前駆B細胞性リンパ芽球性白血病
[show details]

FAB分類

  • FAB分類L1:小型で均一なリンパ芽球。クロマチン構造繊細。  →  小児型。予後良好
  • FAB分類L2:大小不同で大型のリンパ芽球。クロマチン構造粗造。   →  成人型。予後やや不良
  • FAB分類L3:大型で塩基性の細胞質を有する。クロマチンは細やかな点状で密。細胞質、核に空胞。 → 予後不良

病態

  • リンパ球系の細胞に分化障害が起こり腫瘍性に増殖して、骨髄における異常リンパ球の占拠や臓器への浸潤がみられ

、末梢血中にも認められるようになる。

  • この結果として造血障害や臓器浸潤による症状が認められるようになる。

症状

  • 貧血、易感染性、出血傾向
  • 異常リンパ球の浸潤(肝臓、脾臓、リンパ節、髄膜、精巣、皮膚、歯肉

検査

  • 血算:赤血球減少、血小板減少、白血球減少~増加
  • 骨髄穿刺:20%以上の芽球
  • 免疫染色:PAS染色陽性、MPO染色陰性。

予後

SPE.535改変
  予後良好群 予後不良群
初診末梢血白血球数 1万/μl未満 10万/μl以上
年齢 1歳~10歳 1歳未満。10歳以上
免疫学的細胞形質 B細胞前駆性 T細胞性、
B細胞性、
mixed lineage
胸腺腫大
初診時中枢神経系/精巣浸潤
著明な肝脾腫
著明なリンパ節腫大
染色体 高2倍体、t(12;21) 低2倍体、t(9;22), t(4;11)
治療14日目の骨髄中の芽球 5%未満 25%以上
ステロイドに対する感受性 良好 不良
参考5
  染色体異常 遺伝子異常 予後
B前駆細胞型ALL t(9;22) BCR/ABL融合 不良
t(4;11) MLL/AF4融合 不良
染色体数45本未満   不良
t(12;21) TEL/AML1融合 良好
t(1;19) E2A/PBX1融合 良好
染色体数50本以上   良好
T細胞型ALL t(11;19) TAL1変異 不良
MLL/ENL 良好
HOX11高発現 良好
NOTCH1変異 不明

メモ

参考

  • 1. 急性リンパ性白血病 (ALL) - 血液腫瘍画像データベース
[display]http://www.midb.jp/blood_db/db.php?module=FAB&action=Index&id=2
  • 2. 急性リンパ性白血病:[がん情報サービス]
[display]http://ganjoho.jp/public/cancer/data/ALL.html
  • 3. wiki ja
[display]http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%80%A5%E6%80%A7%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%91%E6%80%A7%E7%99%BD%E8%A1%80%E7%97%85
  • 4. 急性リンパ性白血病 | がんプロ.com
[display]http://www.gan-pro.com/public/cancer/hemat/acute-lymphoid-leukemia.html
  • 5. 小児の白血病 受診から診断、治療、経過観察への流れ - がん情報サービス
[display]http://ganjoho.jp/public/qa_links/brochure/odjrh3000000puq6-att/leukemia01.pdf
  • 6. 急性リンパ性白血病の予後

http://www.news-medical.net/health/Acute-Lymphoblastic-Leukemia-Prognosis-(Japanese).aspx

  • 7. [charged] Risk group stratification and prognosis for acute lymphoblastic leukemia in children - uptodate [2]


国試



急性白血病」

  [★]

acute leukemia, AL
白血病FAB分類


概念

  • 未分化の白血球の腫瘍性増殖

分類

  • 急性リンパ性白血病:MPO染色において(leukemic blastの)3%未満が陽性の場合
  • 急性骨髄性白血病 :MPO染色において(leukemic blastの)3%以上が陽性の場合

FAB分類

M0   minimally differentiated acute myeloblastic leukemia AML
M1   acute myeloblastic leukemia, without maturation
M2   acute myeloblastic leukemia, with granulocytic maturation
M3   promyelocytic, or acute promyelocytic leukemia APL
M4   急性骨髄単球性白血病 acute myelomonocytic leukemia AMMoL
M4eo   myelomonocytic together with bone marrow eosinophilia
M5 M5a 急性単芽球性白血病 acute monoblastic leukemia AMoL
M5b 急性単球性白血病 acute monocytic leukemia
M6 M6a 赤白血病 acute erythroid leukemias, including erythroleukemia  
M6b and very rare pure erythroid leukemia  
M7 急性巨核芽球性白血病 acute megakaryoblastic leukemia  
M8 急性好塩基球性白血病 acute basophilic leukemia  
L1 小細胞型    
L2 大細胞型    
L3 Burkitt型    

病態

  • 白血球系芽球の腫瘍性増殖
  • 骨髄機能障害
  • 腫瘍細胞の臓器浸潤
  • 腫瘍細胞の破壊亢進

徴候

  • 全身:息切れ、全身倦怠感、発熱(免疫力低下による感染症、腫瘍細胞の崩壊)
  • 皮膚:点状出血、紫斑
  • 口腔内:歯肉出血
  • 骨・関節:骨痛、関節痛  ← 腫瘍細胞の関節への浸潤
  • 肝臓・脾臓:肝脾腫
  • リンパ節:腫脹(頚部リンパ節、鼡径リンパ節)
  • 唾液腺:顎下唾液腺腫大

検査

  • 血算
  • 白血球:増加
  • 血小板:減少
  • 赤血球:減少 (正球性正色素性貧血)
  • 血液生化学
  • LDH↑
  • ビタミンB12↑
  • 尿酸↑

治療

小児

  • 化学療法:小児のALLでは著効する
  • 骨髄移植:小児のALLでは再発例に行う

成人

急性骨髄性白血病

急性前骨髄球性白血病

急性リンパ性白血病

VACAP

予後

小児急性白血病の予後不良因子

YN.G-44改変

小児急性白血病の予後不良因子

  • 1. 年齢:1歳以下、10歳以上
  • 2. 男児
  • 3. FAB分類L2, L3
  • 4. 非リンパ球性
  • 5. WBC:2万以上
  • 6. Ph染色体 t(9;22) (小児のALLの数%)

成人急性白血病の予後不良因子

YN.G-44改変

AMLの予後不良因子

  • 染色体核型、年齢、初発時白血球数、FAB分類、3系統の形態異常、二次性白血病
  • 染色体核型:最大の予後因子

NCCNガイドラインに基づくAMLの予後分類

参考1
  染色体核型 遺伝子異常
予後良好群 inv(16), t(8;21), t(15;17)(付加的染色体異常の有無を問わない) 正常核型におけるNPM1のみの異常
中間群 正常核型, +8, t(9;11),その他の予後良好にも不良にも属さない染色体異常 t(8;21), inv(16)患者におけるc-kit異常
予後不良群 複雑核型(3以上の異常), -5, -7, 5q-, 7q-,11q23異常(t(9;11)を除く), inv(3), t(3;3),t(6;9), t(9;22) 正常核型におけるFLT3-ITDのみの異常

参考

  • 1. 造血細胞移植ガイドライン - 急性骨髄性白血病
http://www.jshct.com/guideline/pdf/2009AML.pdf



発作性夜間血色素尿症」

  [★]

paroxysmal nocturnal hemoglobinuria PNH
発作性夜間ヘモグロビン尿症 *難病 http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/116_2_i.htm
マルキアファーヴァ-ミケリ症候群 Marchiafava-Micheli syndrome
難病
  • first aid step1 2006 p.187
red urine in the morning

概念

疫学

  • 100万人に1-10人

原因

  • 補体活性化異常、活性化経路制御分子の欠損 → 造血幹細胞レベルの異常
  • 発作性夜間血色素尿症 PNH:paroxysmal nocternal hemglobulinemia
CD55 DAF decay accelerating factor C3b,C5bの酵素阻害
CD59 HRF homologous restriction factor MAC形成阻害
=Protectin, Mac inhibitor
PIG-A GPIアンカー型蛋白質の欠損

病態

  • 静脈血栓症:原因は不明。血小板膜上の補体が小胞化による補体複合体の除去を活性化する。循環中に流れ出たこのmicroparticleはホスファチジルセリンに富んでおり、血栓原性が高い。(参考1)

症状

  • 貧血黄疸、夜間の溶血発作(血中CO2濃度の上昇が原因)

合併症

  • 再生不良性貧血
  • 急性骨髄性白血病 (HIM.661によれば症例の1-2%)
  • 静脈血栓
  • ヘモジデローシス(長期間の輸血による臓器への鉄沈着)

検査

血算

  • 汎血球減少
→ 正球性正色素性貧血、慢性経過で鉄が不足し小球性低色素性貧血
  • 網赤血球:増加→減少
  • 好中球アルカリフォスファターゼスコア:低値(NAPスコア:低下)

血液生化学

  • LDH:上昇
  • ハプトグロビン:減少
  • 間接ビリルビン:上昇
  • 慢性の血管内溶血により鉄が欠乏 → 血清鉄↓、血清フェリチン↓

尿検査

血管内溶血によりヘム鉄は糸球体濾過されて、ヘモグロビンは尿細管で再吸収され、鉄はヘモジデリンとして尿中に排泄される。 (ポルフィリンどこいった?)
発作時に認められる
  • 発作時でなくとも認められる

補体感受性亢進の検査

治療

  • ほとんどの患者で生涯にわたる支持療法(suppertive care)を受ける人が多い。(HIM.661)
  • 若い患者で重症のPNHであれば同種骨髄移植を提案すべき(should be offered) (HIM.661)

支持療法

  • 輸血
  • フィルターで白血球を除去した赤血球製剤を使用。伝統的に溶血を引き起こすwhite cell reaction(白血球に対する抗HLA抗体による抗原抗体反応、のこと?)を防止するために洗浄赤血球が用いられてきたが、これは無駄である。(HIM.661)(also see. 参考2)
  • 葉酸
  • 鉄剤
  • 補体成分C5に対するヒト化モノクローナル抗体 エクリズマブ eclizumab
  • ×糖質コルチコイド:長期にわたる使用におけるエビデンスなし

根治療法

  • 骨髄移植

USMLE

  • Q book p.291 19

参考

  • 1. [charged] Clinical manifestations of paroxysmal nocturnal hemoglobinuria - uptodate [3]
  • 2. [charged] Diagnosis and treatment of paroxysmal nocturnal hemoglobinuria - uptodate [4]



21トリソミー」

  [★]

trisomy 21
ダウン症候群 Down症候群 Down syndrome Down's syndromeトリソミー2121番染色体トリソミー 21-トリソミー trisomie 21 autosomale、trisomy G syndrome、蒙古人症 蒙古症 mongolismus モンゴリスムス
染色体核型トリソミー
[show details]

疫学

  • 母体の年齢と関係がある。
  • 20-25歳:1/1600
  • 25-30歳:1/870
  • 30-35歳:1/300

病因

  • 21番染色体が3コピーになる21トリソミーが基本病態。大多数は自然発生する。3種類の核型が存在する。
  • 1.標準型 95% 21番染色体が1本多く、全体が47本となる。
  • 2.転座型  4% 14あるいは21番染色体にRobertson転座する。
  • 3.モザイク型  1% 正常細胞とトリソミー細胞が混在する。

ロバートソン転座による14q,21qを有する21trisomy保因者

  • 13,14,15,,21,22は短腕が短くrRNAしかコードされていないので、これらの染色体の間でロバートソン転座により短腕が失われても問題が起きにくい。ロバートソン転座により染色体が45本になっている人は1000人に1人の割合で存在する。(参考1)
  • 14番と21番染色体でロバートソン転座が起きたとすると、核型はder(14;21)(q10;q10)と表記される。この場合染色体は、14番染色体、21番染色体、der(14;21)(q10;q10)の3本を有することになる。配偶子が減数分裂の際に作られるとき、6つの組み合わせができるという。すなわち、1本のみ( 14, 21, der(14;21)(q10;q10) )の場合および2本( 14+21, der(14;21)(q10;q10) + 14, der(14;21)(q10;q10) + 21 )の場合ができる。このうち、14, 21, der(14;21) + 14 の場合は受精後にモノソミーが生じることになり致死的である。14+21、der(14;21)(q10;q10)の場合は正常となる。問題はder(14;21)(q10;q10) + 21の場合であり、この場合受精後に21の長腕が3つ存在することになりダウン症候群を発症しうる。
  • 転座型ダウン症候群の場合、同胞発生するリスクがある。経験的な危険率は母が保因者の場合10-15%、父親が保因者の場合は2%である。(参考1)

形態

特有な顔貌

  • 眼裂斜上
  • 内眼角贅皮
  • 両眼間解離、耳介低位
  • 鼻根部平坦(鞍鼻)
  • 手掌の猿線

合併症

  • 1. 先天的心疾患
出現頻度:約50% ←特徴
肺高血圧症が合併
動脈管開存症もありうる
  • 2. 消化器奇形
  • 3. 血液疾患
  • transient abnormal myelopoiesis(類白血病反応)
  • 生下時末梢血に芽球細胞が見られる。症状はM7と同じ。2割以下で白血病を引き起こす。
  • blast cell, LDH, WBCが高値であるが2-6ヶ月で正常となる。


参考

  • 1. [charged]Chromosomal translocations, deletions, and inversions - uptodate [5]
  • 2. DOWN SYNDROME
[display]http://omim.org/entry/190685
  • 3. [charged] ダウン症の臨床的特徴および診断 - uptodate [6]




細胞遺伝学的転座を伴う急性骨髄性白血病」

  [★]

AML with recurrent genetic abnormalities
急性骨髄性白血病。再現性のある染色体転座を伴うAML AMLs with recurrent cytogenetic translocations


最未分化型急性骨髄性白血病」

  [★]

AML, minimally differentiated AML-M0 M0
最小分化型急性骨髄性白血病 最小分化型AML
急性骨髄性白血病 AML


未分化型急性骨髄性白血病」

  [★]

M0× → M1?


骨髄」

  [★]

bone marrow (Z)
medulla ossium
骨髄組織
  • 髄腔を埋めるように存在

分類

性状

細胞成分の過少

  • 過形成
  • 正形成
  • 低形成

造血

加齢変化

  • 6歳以後は加齢とともに脂肪化が進み、黄色骨髄が増加
  • 長管骨の末端から黄色骨髄に置換されていく。成人では脊椎骨、胸骨、肋骨などで造血が起こる
  • 乏血、低酸素状態では黄色骨髄が赤色骨髄に置換され、造血ができるようになる。


白血病」

  [★]

leukemia
造血器腫瘍
see 白血病まとめ.xls, 造血器腫瘍マップ.ppt

疫学

  • 小児:ALL > AML >>> CML, CLL(小児では無)  ← 急性型が多い

分類




病」

  [★]

diseasesickness
疾病不調病害病気疾患


骨髄性」

  [★]

myeloidmyelogenous
骨髄骨髄球性ミエロイド


急性」

  [★]

acute
急性的鋭い鋭形急性型




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