急性呼吸窮迫症候群

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急性呼吸促迫症候群 ARDS

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和文文献

  • 特集の理解を深めるMultiple Choice Questions[含 解答と解説] (特集 急性肺損傷/急性呼吸窮迫症候群(ALI/ARDS)--診断と治療の進歩)
  • 座談会 ALI/ARDS--診断と治療の進歩 (特集 急性肺損傷/急性呼吸窮迫症候群(ALI/ARDS)--診断と治療の進歩)
  • 永井 厚志,相馬 一亥,石原 英樹 [他]
  • 日本内科学会雑誌 100(6), 1619-1634, 2011-06-10
  • NAID 40018897427

関連リンク

急性呼吸窮迫症候群 (きゅうせいこきゅうきゅうはくしょうこうぐん、acute respiratory distress syndrome, ARDS) とは、臨床的に重症の状態の患者に突然起こる 呼吸不全の一種である。特に発症前後の状態を急性肺傷害 (acute lung injury, ALI) と 言う。 ...

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ARDS とは急性呼吸窮迫症候群の 急性呼吸窮迫症候群の画像 p1_28急性呼吸窮迫症候群の画像 p1_27急性呼吸窮迫症候群の画像 p1_32急性呼吸窮迫症候群の画像 p1_33急性呼吸窮迫症候群の画像 p1_34


★リンクテーブル★
先読みARDS
国試過去問102G042
リンク元急性呼吸促迫症候群」「卵巣過剰刺激症候群」「パクリタキセル」「右心不全」「レジオネラ症
関連記事症候群」「呼吸窮迫」「」「呼吸」「窮迫

ARDS」

  [★]


102G042」

  [★]

  • 31歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。交通事故で胸部を打撲したが、そのまま帰宅していた。脈拍96/分、整。血圧126/78mmHg。血液所見:赤血球450万、Hb14.2g/dl、Ht42%、白血球11,000(桿状核好中球5%、分葉核好中球62%、好酸球2%、好塩基球2%、単球5%、リンパ球24%)、血小板32万。D-ダイマー6.8μg/ml(基準1.0以下)。CRP9.8mg/dl。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.43、PaO2 54Torr、PaCO2 35Torr、HCO3 25mEq/l。心電図に異常はない。胸部エックス線写真では両側肺野にすりガラス陰影を認める。
  • この患者で正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 102G041]←[国試_102]→[102G043

急性呼吸促迫症候群」

  [★]

distress
acute respiratory distress syndrome, ARDS
急性呼吸窮迫症候群成人呼吸促迫症候群 adult respiratory distress syndrome
肺水腫

概念

  • 様々な原因に続発する急性の肺損傷であり、その本態は血管内皮細胞が傷害されて生じた透過性肺水腫
  • 侵襲により肺の非特異的炎症と肺微小血管内皮の透過性が亢進した非心原性肺水腫
  • 心不全は除外する必要がある

病因

IMD.743
  • 直接肺障害
  • 胃内容物の誤嚥:22-36%
  • 肺挫傷:17-22%
  • 間接肺障害
  • 敗血症:35-45%
  • 頻回の輸血:5-36%
  • 多発性長管骨骨折:-%
ICU.364
  • 頭蓋内圧亢進、血液製剤・カテーテル関連敗血症・薬物、肺炎・肺挫傷、人工心肺、膵炎、bacterial translocation、エンドトキシン血症、尿路感染症からの敗血症、羊水塞栓、長管骨骨折

ARDSの原因と死亡率

ICU.364
  発生率(%) 死亡率(%)
敗血症 41 50
大量輸血 36 35
肺挫傷 22 12
胃内容誤嚥 22 21
多発骨折 11 9
薬物過量 9 4
全ての高リスク状態 26 19

疫学

病理

病理学的にはびまん性肺胞障害(DAD)である。
  • 肺胞隔壁の損傷 ← 炎症による
  • 血管内皮
  • 血管内皮細胞の障害による血管透過性の亢進


症状

診断

診断基準

  • 1. 急性発症,
  • 2. 胸部X線写真で両側浸潤影,
  • 3. PaO2/FIO2≦200  50%O2を吸入させてもPaO2 100 mmHgにしかならないというイメージか
  • 4. 左心不全の否定
上記を満たし、PaO2/FIO2≦300の軽症例は急性肺損傷 ALI acute lung injury

ARDSとALI

  経過 酸素化 単純胸部X線 肺動脈楔入圧
ALI 急性 PaO2/FIO2≦300mmHg 両側性の浸潤影 ≦18mmHg or 理学的に左房圧上昇を認めない
ARDS 急性 PaO2/FIO2≦200mmHg 両側性の浸潤影 ≦18mmHg or 理学的に左房圧上昇を認めない

鑑別診断

検査

治療

ICU.368- YN.I-121 参考3
  • 呼吸管理:気管挿管し人工呼吸管理とする。 ⇔ 急性肺障害ではNIPPVでよい(低いPEEPで良いから。ARDSの場合はは高いPEEPが要求されるのであろう)。
  • 低容量換気とする(機能している肺は減少しており、高用量換気では過膨張による末梢の肺胞を破壊しうる)。
  • 管理目標:予測体重を利用した6ml/kgの一回換気量を維持する。30cmH2O未満の呼気終末プラトー圧を維持する。重症呼吸性アシドーシスを避ける。
  • 高二酸化炭素許容:Paco2が60-70mmHgで動脈血pH 7.2-7.25ならば大多数の患者で安全。
  • PaO2=50-80 or SpO2=88-95%となるように管理。
  • PEEP:5-7cmH2Oを付与。
Oxygenation will be maintained in the target ranges using the following PEEP/FiO2 combinations:
FiO2 0.3 0.4 0.4 0.5 0.5 0.6 0.7 0.7 0.7 0.8 0.9 0.9 0.9 1 1
PEEP(cmH2O) 5 5 8 8 10 10 10 12 14 14 14 16 18 18 20-24
  • 循環管理:過剰輸液は肺水腫を増悪させるし、利尿剤による循環血液量減少は静脈圧低下から、(人工陽圧換気により)静脈還流量が減少し心拍出量の減少に繋がる。
  • 心拍出量の維持のために輸液を行うが、輸液投与の適応がなければ、ドブタミンを投与する。(△血管拡張薬(肺内シャントを増加させガス交換を悪化させる。×ドパミン(肺静脈を収縮させる))
  • 血液浄化療法:エンドトキシン吸着療法 + 血液透析:持続的血液濾過透析  敗血症性ショックに対して
  • 薬物治療:
  • 好中球エラスターゼ阻害薬
  • ステロイド:
  • (急性期?)ニューモシスチス肺炎、脂肪塞栓、敗血症性ショック。
  • (発症後7-14日後)線維増殖期であり、生存率を改善する。コラーゲン分解を促進して線維化を防ぐ。
  • 抗菌薬:感染症による場合

参考

  • 1. 胸部単純XP
[display]http://images.emedicinehealth.com/images/4453/4453-13253-51571-51631.jpg
[display]http://en.wikipedia.org/wiki/File%3AAARDS_X-ray_cropped.jpg
  • 2. What Is ARDS? - NHLBI, NIH
http://www.nhlbi.nih.gov/health/health-topics/topics/ards/
  • 3. "Clinical Centers for the Clinical Network for the Treatment of the Adult Respiratory Distress Syndrome (ARDS)"
http://www.nhlbi.nih.gov/funding/inits/archive/HR-01-01.htm



卵巣過剰刺激症候群」

  [★]

ovarian hyperstimulation syndromeOHSS

定義

疫学

病態

参考1

  • OHSSは、多数の卵胞が成熟し黄体となる過程で放出されるいくつかの血管作動性物質の過剰な放出が引き金となり、毛細血管の透過性が増加することによると思われる。
  • 卵胞由来の血管内皮成長因子(VEGF)(これだけではないと思うが)がOHSSの引き金となる。
  • 血管内皮成長因子(VEGF)には2つの作用がある;(1)血管新生の強力なpromoter、(2)(多分)(部分的にNOを介して)血管透過性の亢進作用(→機能的な血管床の整合性/完全性(integrity)が損なわれる)、(3)細胞のアクチン線維を変化させて、接着結合を弱める(かもしれない)。
  • 血液中の血管内皮成長因子はOHSSの発症と重症度と正の相関関係にある。

発症までの流れ

  • 1. 多数の二次卵胞(antral follicle)が発育を始め、ついには排卵を迎える
  • 2. 発育した多くの卵胞から過量の血管内皮成長因子(VEGF)が産生される。
  • 3. 卵胞周囲の透過性の亢進した血管新生がおきる。
  • 4. 多量のVEGFを含んだ濾胞液(follicular fluid)や濾胞周囲の血管が腹腔に流れ込み、VEGFなどが全身の血管床に吸収される。
  • 5. 全身の血管の機能が異常となり、血管内の水分が多量に細胞間質(third space)に移動する
  • 6. 循環血液量減少と共に、浮腫、腹水、胸水、心嚢液貯留をきたす。
  • 7. 心機能、腎機能、肺、肝機能が悪化する

参考5改変

  • ゴナドトロピン製剤の投与により主席卵胞の発育と同時に小卵胞の閉鎖化が抑制され、多数の卵胞発育が起こる。この結果、多数の卵胞からエストラジオールが分泌され、また内因性黄体化ホルモン(LH)の分泌が亢進する。(排卵を誘発するために?)hCGを投与すると、内因性のLHとあいまって黄体細胞から血管透過性を亢進させる物質が過剰に分泌される。

身体所見

検査

  • 超音波検査:多数の卵胞・黄体濾胞、胸水、腹水
  • 血液検査:(血液濃縮の所見)、低蛋白血症、凝固能亢進

症状

G9M.88
  • 腹部膨満感、悪心、嘔吐、乏尿、呼吸困難

治療

G9M.88
  • 補液、アルブミン投与、低用量ドパミン持続投与

参考

  • 1. [charged] Pathogenesis of ovarian hyperstimulation syndrome - uptodate [1]
  • 2. [charged] Classification and treatment of ovarian hyperstimulation syndrome - uptodate [2]
  • 3. 〔産科合併症とその対策〕OHSS の発生原因とその管理 - 日産婦誌50巻6号
http://www.jsog.or.jp/PDF/50/5006-135.pdf
  • 4. 重篤副作用疾患別対応マニュアル 卵巣過剰刺激症候群(OHSS) -
http://www.info.pmda.go.jp/juutoku/file/jfm1104011.pdf
  • 5. 〔各種専門委員会コーナー〕卵巣過剰刺激症候群(OHSS)のリスク因子と対策 - 日産婦誌52巻5号
http://www.jsog.or.jp/PDF/52/5205-097.pdf



パクリタキセル」

  [★]

paclitaxel
タキソール taxol TXL、(アルブミン添加)アブラキサン
抗悪性腫瘍薬

分類

  • 抗悪性腫瘍薬
  • タキサン系

適応

パクリタキセル注
  • 卵巣癌、非小細胞肺癌、乳癌、胃癌、子宮体癌、再発又は遠隔転移を有する頭頸部癌、再発又は遠隔転移を有する食道癌、血管肉腫、進行又は再発の子宮頸癌

作用機序

  • チューブリンの脱重合を抑制して、中間径フィラメントを安定化させることで有糸分裂期(M期)を停止させ、これにより細胞分裂を阻害 (⇔ ビンクリスチン)

重要な基本的注意

  • 骨髄抑制。過敏反応。低血圧、高血圧、徐脈。関節痛(高頻度)、筋肉痛(高頻度)。発熱(高頻度)。末梢神経障害(高頻度)。感染症、出血傾向。

重大な副作用





右心不全」

  [★]

right heart failure, right-sided heart failure RHF
左心不全うっ血腎心不全


  • 右室は左室よりコンプライアンスが高い(低圧で拡張できる)。このため幅広良い血液量の変化に対応できる。反面、高負荷の急激な増加には脆弱である。例えば、肺塞栓など。(PHD.234)
  • ほとんどの右心不全の原因が左心不全によるもので、右心不全が一次的なものはあまり一般的ではない。
  • 肺性心 cor pulmonaleは肺に原発的する過程から生じる右心系の心疾患のことを差している。肺性心から右心不全に至ることは良くある。(PHD.235)

原因

PHD.235
  • 肺間質性疾患 parenchymal pulmonary disease

症状

  • 頚静脈怒張
  • 下肢の浮腫
  • 胸水 → 壁側胸膜で産生されるが、静脈系のうっ滞により胸水産生量が増えすぎるため、かも?
  • 腹水
  • 肝腫大
  • 蛋白漏出性胃腸症

国試



レジオネラ症」

  [★]

Legionnaires' disease Legionnaires disease, legionellosis
在郷軍人病レジオネラ病Legionnaires病レジオネラ感染症
レジオネラ属


分類

概念

  • 好気性、細胞内増殖を特徴とする特定のレジオネラ属による感染症

病原体

病型

  • 発熱、頭痛、筋肉痛。インフルエンザ様症状。軽症。潜伏期:1-2日?
  • 重症。潜伏期:3-10日?

治療

  • 一般的にレジオネラ肺炎の軽症例はまれで、急速に重症化することが多いため、基本的には入院のうえ、早期に適切な抗菌薬の十分量を経静脈的投与で治療を開始。重症例に対しては2-3剤併用とする。
  • 細胞内に移行しづらいβラクタム系やアミノグリコシド系は無効。
  • 細胞内移行が良好な抗菌薬を選択:マクロライド系/ケトライド系、フルオロキノロン系/ニューロキノロン系、テトラサイクリン、リファンピシン、

合併症


症候群」

  [★]

syndrome, symptom-complex
症状群
[[]]
  • 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患


内分泌

先天的代謝異常

高プロラクチン血症

分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。

性腺機能低下

嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長

性早熟

思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。

脳神経外科・神経内科

  • Wallenberg症候群 ワレンベルグ症候群:椎骨動脈、後下小脳動脈の血栓塞栓症などで生じる。頚部より下位で温度覚の障害が健側に出現するのに対し、頚部より上位では障害側に温度覚の障害が出現する。



呼吸窮迫」

  [★]

respiratory distress
呼吸促迫
呼吸困難呼吸促迫呼吸窮迫症呼吸困難症呼吸促迫症


群」

  [★]

group
グループ集団分類群れグループ化


呼吸」

  [★]

respiration, breathing
呼吸数呼吸中枢呼吸パターン



窮迫」

  [★]

distress
困難悩み悩ます、苦しめる、苦悩




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