心筋梗塞

出典: meddic

myocardial infarct, MI (M), myocardial infarction
postmyocardial infarction心筋梗塞の心電図冠状動脈

定義

  • 冠循環障害による心筋壊死

原因

  • 血栓の塞栓(冠状動脈粥状硬化巣の破綻、心房細動、心内膜炎、弁膜症)
  • 血管炎、解離性動脈瘤、川崎病

リスクファクター

  • 高脂血症、肥満、糖尿病

分類

時間

筋層の梗塞の深さ

  • 貫壁性心筋梗塞
  • 非貫壁性心筋梗塞

梗塞部位による分類

重症度

STEMI患者における血圧と脈拍(HIM.1533)

  • ST上昇心筋梗塞(STEMI)を起こした患者の多くは、最初の1時間以内では正常な血圧と脈拍を示す。
  • 前壁梗塞を起こした患者の1/4は頻脈と高血圧
  • 下壁梗塞を起こした患者の1/2は徐脈と低血圧

急性心筋梗塞と房室ブロック (HIM.1420)

  • 前壁梗塞より下壁梗塞で2度以上の房室ブロックがよく起こる。下壁梗塞でのブロックの程度は、房室結節の中でより安定で狭い補充調律である傾向にある。これにたいし、前壁梗塞は房室結節複合の遠位、ヒス束、索枝(bundle branch)での房室ブロックと関連しており、広いQRS複合、不安定な補充律動、および高い死亡率を伴う悪い予後に終わる。

検査

心電図

QB CBR vol.3 p.201 I II III aVR aVL aVF V1 V2 V3 V4 V5 V6 冠動脈
前壁中隔 V1-4                 LAD
側壁 I,aVL,V5-6                 LCX
下壁 II,III,aVF                   RCA
後壁 V1(↑R)                        
aVRは正常心電図では幅広いQ波を呈する
 
PHD. 102 I II III aVR aVL aVF V1 V2 V3 V4 V5 V6 冠動脈
下壁 II,III,aVF                   RCA
前壁中隔 V1-V2                     LAD
前壁心尖 V3-V4                     LAD(distal)
前壁側壁 I,aVL,V5-6                 LCX
後壁 V1,V2(↑R)                     RCA
  • 心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.131も参考に

心電図の異常波形と時間経過

PHD.105
  hyper
acute
acute hours day 1-2 days later weeks later
  心筋虚血 心筋壊死      
ST   ST上昇 ST上昇 ST上昇 ST正常化 ST正常
T T波増高 T波増高 T波増高  陰性T T正常
R     ↓R振幅
Q     異常Q出始め 異常Q深くなる 異常Q

心電図の異常波形と時間経過 QB CBT vol3.237

  • 1. 発症直後よりT波の増高(超急性期T波)とSTの上昇が見られる
  • 2. 発症後1-数時間を経過すると貫壁性の心筋壊死が生じ、異常Q波が出現し始める
  • 3. 数日後よりSTは基線に戻り始め、T波の陰転が始まる。およそ1週間後にはSTは基線に戻り、陰性T波(冠性T波)が完成する。この時期になってもST上昇が持続する場合には心室瘤の形成が危惧される。
→also see心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.169-170



心エコー

  • 局所的壁運動低下、心膜液の出現

胸部単純X線

  • 心拡大、肺うっ血

血液検査

  • CK:上昇
  • CK-MB:上昇
  • AST:上昇
  • ALT:正常
  • LDH:上昇
  • 白血球:上昇
  • ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H-FABP):上昇
  • ミオグロビン:上昇
  • 心筋トロポニンT:上昇
  • 心筋トロポニンI:上昇


治療

ガイドライン

  • 1. 急性心筋梗塞(ST上昇型)の診療に関するガイドライン
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2008_takano_h.pdf


国試





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和文文献

  • 心筋梗塞の治療法の変遷と入院期間の短縮(一般演題C,第108回日本保険医学会定時総会)
  • 中嶋 優,福井 堅二,磯部 実
  • 日本保険医学会誌 109(3), 255, 2011-09-17
  • NAID 110008723104
  • 特集心筋梗塞から身を守る : 発作が起こる前と起こってからできること
  • 佐田 政隆,松岡 優
  • 四国医学雑誌 67(3-4), 130-130, 2011-08-25
  • NAID 120003558673
  • 急性心筋梗塞症において冠動脈内より吸引された血栓の病理所見は再灌流療法の予後に関与するか?
  • 齊藤  克己,絹川  千尋,重城  健太郎,新井  清仁,河野  康治,天野  宏,河合  靖,竹内  靖夫,鈴木  慶二
  • 東京女子医科大学雑誌 80(8), 254-254, 2011-08-25
  • 第2回心臓病研究会 2010年5月8日(土) フォーシーズンズホテル椿山荘4階アンフィシアター
  • NAID 120003519094
  • 急性心筋梗塞患者のLDLコレステロール値と急性期および遠隔期予後の関係について(HIJAMIレジストリーより)
  • 中尾  優,貫  敏章,西上  和宏,坂本  知浩,中尾  浩一,本田  喬,小川  洋司,萩原  誠久
  • 東京女子医科大学雑誌 80(8), 253-253, 2011-08-25
  • 第2回心臓病研究会 2010年5月8日(土) フォーシーズンズホテル椿山荘4階アンフィシアター
  • NAID 120003519083

関連リンク

心筋梗塞の前兆 胸の痛み 呼吸困難 吐き気・嘔吐 左手小指の痛み 肩や背中の痛み 冷や汗 心筋梗塞のサイン「胸の痛み」の特徴 1.広範囲 点ではなく、広範囲に痛みが広がる 2.圧迫感 チクチクではなく、押されたような圧迫感
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★リンクテーブル★
先読み冠状動脈
国試過去問100D039」「106B053」「106B054」「106B052」「105C031」「105C030」「098F047」「096F050」「099I011」「104G055」「095C017」「103G046」「105I061」「098G068」「103D058」「098A020」「099D070」「103D001」「099D096」「100G096
リンク元100Cases 71」「結節性多発動脈炎」「降圧薬」「高血圧」「糖尿病

冠状動脈」

  [★]

coronary artery (M)
arteria coronaria
冠動脈
心臓


  • 図:N.212
枝の命名法:http://www.m-junkanki.com/case_study/lecture7/CAGnameRCA.html。http://www.sakai-iin.com/image/CAG.pdf
  • 右冠状動脈
  • 1 proximal
  • 2 middle
  • 3 distal
  • 4
  • 左冠状動脈
  • 5 left main trunk LMT 左主幹部
  • 6 proximal 前下行枝の第一中隔枝(first major septal branch)まで
  • 7 middle septal branch
  • 8 dista
  • 9 first diagonal branch D1 第1対角枝
  • 10 second diagonal branch D2 第2対角枝
  • 11 proximal 回旋枝から鈍縁枝まで
  • 12 obtuse maginal branch OM 鈍縁枝
  • 13 distal 鈍縁枝以遠で後房室間溝を走行するもの
  • 14 posterolateral PL 側壁枝
  • 15 posterior descending artery PD


  • 洞房結節枝
  • 右縁枝
  • 後下行枝 = 後室間枝
  • 房室結節枝
  • 左前下行枝
  • 対角枝
  • 回旋枝
  • 左縁枝

冠動脈の血流 (SPC.227)

  • 冠動脈血からの酸素除去能は高い→酸素需要を上げるためには冠動脈血流量を増やすことによって達成可能
  • 冠動脈血流量∝拡張期大動脈圧&拡張期の時間
  • 冠動脈血流量∝(冠血管抵抗)-1


PHD.102

Localization of Myocardial Infarction
Anatomic Site Lead with Abnormal ECG Complexes Coronary Artery Most Often Responsible
inferior II, III, aVF RCA
anteroseptal V1-V2 LAD
anteroapical V3-V4 LAD(distal)
anterolateral V5-V6, I, aVL CFX
posterior V1-V2(tall R wave, not Q wave) RCA

PHD.191

Blood Supply of the Conduction System
Conduction Pathway Primary Arterial Supply
SA node RCA (70%)
AV node RCA (85%)
Bundle of His LAD
RBB Proximal portion LAD
Distal portion RCA
LBB Left anterior fascicle LAD
Left posterior fascicle LAD
PDA


100D039」

  [★]

  • 次の文を読み、39、40の問いに答えよ。
  • 58歳の男性。夜間の呼吸困難のため救急車で搬入された。
  • 現病歴: 4年前に狭心症と診断され、アスピリンと硝酸薬とを服薬していたが、半年前から中断していた。3か月前から駅の階段を昇るとき軽度の胸痛を感じていた。2日前冷汗を伴う前胸部絞扼感が数時間持続し、自宅での安静で軽快した。しかし、昨夜就寝後呼吸困難のため覚醒した。横になると呼吸困難が再発するので眠れず、午前3時に来院した。
  • 既往歴: 8年前に糖尿病を指摘された。
  • 現症: 意識は清明。身長169cm、体重75㎏。呼吸数28/分。脈拍104/分、整。血圧102/88mmHg。頸静脈の怒張を認めるが、心雑音はない。両側下肺野にcoarse cracklesを聴取する。右肋骨弓下に圧痛を認める。両側下腿に浮腫を認める。
  • 検査所見: 尿所見: 蛋白1+、糖2+。血液所見: 赤血球430万、Hb14.2g/dl、Ht42%、白血球9,500、血小板30万。血清生化学所見: 血糖150mg/dl、HbA1c8.8%(基準4.3~5.8)、総蛋白7.0g/dl、尿素窒素26mg/dl、クレアチニン1.2mg/dl、総コレステロール224mg/dl、トリグリセライド190mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST60単位、ALT34単位、LDH620単位(基準176~353)、CK960単位(基準10~110)、Na148mEq/l、K4.6mEq/l、Cl103mEq/l。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)96%(酸素3l/分投与下)。入院時の胸部エックス線写真と心電図とを次に示す。
  • この患者の病態の原因はどれか。


心電図

  • 異常Q波:I, aVL, V1-V3
  • 陰性T波:I, aVL, V2-V6
  • R波減高:V4-V6
  • ST上昇:V1-V4
  • 所見
心筋梗塞#心電図の異常波形と時間経過 PHD.105
ST上昇が残存

胸部単純X線写真

心筋梗塞の場合、上昇してくる生化学マーカー

  上昇してくる時間
AST 6-12時間
LDH やんわりと出てくる。
CK  (CK-MBの場合) 3-4時間
[show details] [正答]
※国試ナビ4※ 100D038]←[国試_100]→[100D040

106B053」

  [★]

  • 次の文を読み、 52-54の問いに答えよ。
  • 72歳の女性。発熱と皮疹とを主訴に娘に伴われて来院した。現病歴: 1か月前から上半身の皮疹と発熱とがみられるようになった。発熱とともに皮疹が出現し、解熱とともに皮疹が消失するということが連日繰り返された。2週前から起床時に膝の痛みがあった。一昨日から発熱のピークが39℃を超えるようになったため受診した。
  • 既往歴: 18歳時に虫垂炎で手術。 45歳時に子宮筋腫を指摘された。
  • 生活歴:夫と娘との3人暮らし。
  • 家族歴:母親が心筋梗塞のため75歳で死亡。
  • 現 症:意識は清明。身長155cm、体重58kg。体温39.1℃。脈拍60/分、整。血圧162/70mmHg。呼吸数18/分。 SpO2 96%(room air)。皮膚は湿潤である。咽頭に発赤を認めない。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に黄染を認めない。前頸部から前胸部にかけて淡い紅斑を認める。右後頸部で無痛性のリンパ節腫脹を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を3cm触知する。両側の膝関節に腫脹を認めない。
  • 検査所見:赤沈120mm/1時間。血液所見:赤血球368万、 Hb10.1g/dl、 Ht38%、白血球14,260、血小板41万。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dl、アルブミン2.9g/dl、尿素窒素7.0mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、尿酸7.2mg/dl、総コレステロール226mg/dl、トリグリセリド130mg/dl、総ビリルビン0.9mg/dl、AST 120IU/l、 ALT74IU/l、 LD776IU/l(基準176-353)、 ALP630IU/l(基準115-359)、 γ-GTP108IU/l(基準8-50)、 CK21IU/l(基準30-140)、 Nal37mEq/l、 K4.4mEq/l、 Cl97mEq/l。フェリチン50,800ng/ml(基準20-120)。
  • 免疫学所見: CRP 12mg/dl。 HTLV-1抗体陰性、 HIV抗体陰性、 HA抗体陰性、HBs抗原・抗体陰性、 HCV抗体陰性、 EBV抗体陰性。リウマトイド因子(RF)陰性、抗核抗体20倍(基準20以下)、可溶性IL-2受容体基準範囲内。胸部エックス線写真で心胸郭比50%。骨髄血塗沫染色標本で異常所見を認めない。胸腹部造影CTで頸部、鎖骨上、縦隔、傍大動脈領域および骨盤腔内に多数のリンパ節腫脹を認める。頸部リンパ節生検で悪性所見を認めない。
  • この患者の検査結果として予想されるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106B052]←[国試_106]→[106B054

106B054」

  [★]

  • 次の文を読み、 52-54の問いに答えよ。
  • 72歳の女性。発熱と皮疹とを主訴に娘に伴われて来院した。現病歴: 1か月前から上半身の皮疹と発熱とがみられるようになった。発熱とともに皮疹が出現し、解熱とともに皮疹が消失するということが連日繰り返された。2週前から起床時に膝の痛みがあった。一昨日から発熱のピークが39℃を超えるようになったため受診した。
  • 既往歴: 18歳時に虫垂炎で手術。 45歳時に子宮筋腫を指摘された。
  • 生活歴:夫と娘との3人暮らし。
  • 家族歴:母親が心筋梗塞のため75歳で死亡。
  • 現 症:意識は清明。身長155cm、体重58kg。体温39.1℃。脈拍60/分、整。血圧162/70mmHg。呼吸数18/分。 SpO2 96%(room air)。皮膚は湿潤である。咽頭に発赤を認めない。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に黄染を認めない。前頸部から前胸部にかけて淡い紅斑を認める。右後頸部で無痛性のリンパ節腫脹を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を3cm触知する。両側の膝関節に腫脹を認めない。
  • 検査所見:赤沈120mm/1時間。血液所見:赤血球368万、 Hb10.1g/dl、 Ht38%、白血球14,260、血小板41万。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dl、アルブミン2.9g/dl、尿素窒素7.0mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、尿酸7.2mg/dl、総コレステロール226mg/dl、トリグリセリド130mg/dl、総ビリルビン0.9mg/dl、AST 120IU/l、 ALT74IU/l、 LD776IU/l(基準176-353)、 ALP630IU/l(基準115-359)、 γ-GTP108IU/l(基準8-50)、 CK21IU/l(基準30-140)、 Nal37mEq/l、 K4.4mEq/l、 Cl97mEq/l。フェリチン50,800ng/ml(基準20-120)。
  • 免疫学所見: CRP 12mg/dl。 HTLV-1抗体陰性、 HIV抗体陰性、 HA抗体陰性、HBs抗原・抗体陰性、 HCV抗体陰性、 EBV抗体陰性。リウマトイド因子(RF)陰性、抗核抗体20倍(基準20以下)、可溶性IL-2受容体基準範囲内。胸部エックス線写真で心胸郭比50%。骨髄血塗沫染色標本で異常所見を認めない。胸腹部造影CTで頸部、鎖骨上、縦隔、傍大動脈領域および骨盤腔内に多数のリンパ節腫脹を認める。頸部リンパ節生検で悪性所見を認めない。
  • 現時点の対応として最も適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106B053]←[国試_106]→[106B055

106B052」

  [★]

  • 次の文を読み、 52-54の問いに答えよ。
  • 72歳の女性。発熱と皮疹とを主訴に娘に伴われて来院した。現病歴: 1か月前から上半身の皮疹と発熱とがみられるようになった。発熱とともに皮疹が出現し、解熱とともに皮疹が消失するということが連日繰り返された。2週前から起床時に膝の痛みがあった。一昨日から発熱のピークが39℃を超えるようになったため受診した。
  • 既往歴: 18歳時に虫垂炎で手術。 45歳時に子宮筋腫を指摘された。
  • 生活歴:夫と娘との3人暮らし。
  • 家族歴:母親が心筋梗塞のため75歳で死亡。
  • 現 症:意識は清明。身長155cm、体重58kg。体温39.1℃。脈拍60/分、整。血圧162/70mmHg。呼吸数18/分。 SpO2 96%(room air)。皮膚は湿潤である。咽頭に発赤を認めない。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に黄染を認めない。前頸部から前胸部にかけて淡い紅斑を認める。右後頸部で無痛性のリンパ節腫脹を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を3cm触知する。両側の膝関節に腫脹を認めない。
  • 検査所見:赤沈120mm/1時間。血液所見:赤血球368万、 Hb10.1g/dl、 Ht38%、白血球14,260、血小板41万。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dl、アルブミン2.9g/dl、尿素窒素7.0mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、尿酸7.2mg/dl、総コレステロール226mg/dl、トリグリセリド130mg/dl、総ビリルビン0.9mg/dl、AST 120IU/l、 ALT74IU/l、 LD776IU/l(基準176-353)、 ALP630IU/l(基準115-359)、 γ-GTP108IU/l(基準8-50)、 CK21IU/l(基準30-140)、 Nal37mEq/l、 K4.4mEq/l、 Cl97mEq/l。フェリチン50,800ng/ml(基準20-120)。
  • 免疫学所見: CRP 12mg/dl。 HTLV-1抗体陰性、 HIV抗体陰性、 HA抗体陰性、HBs抗原・抗体陰性、 HCV抗体陰性、 EBV抗体陰性。リウマトイド因子(RF)陰性、抗核抗体20倍(基準20以下)、可溶性IL-2受容体基準範囲内。胸部エックス線写真で心胸郭比50%。骨髄血塗沫染色標本で異常所見を認めない。胸腹部造影CTで頸部、鎖骨上、縦隔、傍大動脈領域および骨盤腔内に多数のリンパ節腫脹を認める。頸部リンパ節生検で悪性所見を認めない。
  • この病態に特徴的な症候はどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106B051]←[国試_106]→[106B053

105C031」

  [★]

  • 次の文を読み、30、31の問いに答えよ。
  • 95歳の男性。呼吸困難のため搬入された。
  • 現病歴   咳嗽が続くため2か月前に自宅近くの診療所を受診した。胸部エックス線写真にて肺野に異常陰影を認めたため、近くの病院を紹介され、精査の結果、肺腺癌、肺内転移、骨転移および心膜転移と診療された。患者本人や家族と相談の結果、積極的治療は行わない方針となり、診療所の医師が主治医となって自宅で療養していた。昨日から呼吸困難が出現し、今朝になって増強したため、主治医に相談した上で、救急車を要請した。
  • 既往歴   7年前に心筋梗塞
  • 生活歴   息子夫婦、孫2人との5人暮らし。喫煙は20本/日を20歳から50年間継続した後、禁煙している。飲酒は機会飲酒。
  • 家族歴   特記すべきことはない。
  • 現症    意識は清明。身長160cm、体重52kg。体温37.5℃。呼吸数32/分、努力様。脈拍120/分、整。血圧72/40mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)88%。頚静脈の怒張を認める。心音に異常を認めない。両側肺底部にcoarse cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側下腿に浮腫を認める。
  • 検査所見  血液所見:赤血球 385万、Hb 11.0g/dl、Ht 36%、白血球 9,500、血小板 22万。血液生化学所見:血糖 86mg/dl、総蛋白 5.4g/dl、アルブミン 2.6g/dl、尿素窒素 24mg/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、AST 24IU/l、ALT 40IU/l、LD 322IU/l(基準176-353)、ALP 158IU/l(基準115-359)、Na 142mEq/l、K 4.2mEq/l、Cl 101mEq/l。CRP 1.2mg/dl。胸部エックス線写真では原発巣の増大、心陰影の拡大および胸水の貯留を認める。心電図では洞性頻脈低電位とを認める。
  • 使用する薬剤として適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105C030]←[国試_105]→[105C032]

105C030」

  [★]

  • 次の文を読み、30、31の問いに答えよ。
  • 95歳の男性。呼吸困難のため搬入された。
  • 現病歴   咳嗽が続くため2か月前に自宅近くの診療所を受診した。胸部エックス線写真にて肺野に異常陰影を認めたため、近くの病院を紹介され、精査の結果、肺腺癌、肺内転移、骨転移および心膜転移と診療された。患者本人や家族と相談の結果、積極的治療は行わない方針となり、診療所の医師が主治医となって自宅で療養していた。昨日から呼吸困難が出現し、今朝になって増強したため、主治医に相談した上で、救急車を要請した。
  • 既往歴   7年前に心筋梗塞
  • 生活歴   息子夫婦、孫2人との5人暮らし。喫煙は20本/日を20歳から50年間継続した後、禁煙している。飲酒は機会飲酒。
  • 家族歴   特記すべきことはない。
  • 現症    意識は清明。身長160cm、体重52kg。体温37.5℃。呼吸数32/分、努力様。脈拍120/分、整。血圧72/40mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)88%。頚静脈の怒張を認める。心音に異常を認めない。両側肺底部にcoarse cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側下腿に浮腫を認める。
  • 検査所見  血液所見:赤血球 385万、Hb 11.0g/dl、Ht 36%、白血球 9,500、血小板 22万。血液生化学所見:血糖 86mg/dl、総蛋白 5.4g/dl、アルブミン 2.6g/dl、尿素窒素 24mg/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、AST 24IU/l、ALT 40IU/l、LD 322IU/l(基準176-353)、ALP 158IU/l(基準115-359)、Na 142mEq/l、K 4.2mEq/l、Cl 101mEq/l。CRP 1.2mg/dl。胸部エックス線写真では原発巣の増大、心陰影の拡大および胸水の貯留を認める。心電図では洞性頻脈低電位とを認める。
  • 次に行う検査として適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105C029]←[国試_105]→[105C031

098F047」

  [★]

  • 次の文を読み、47、48の問いに答えよ。
  • 48歳の男性。夜間の呼吸困難のため救急車で搬入された。
  • 現病歴 : 4年前に狭心症と診断され、アスピリンと亜硝散薬とを服薬していたが、半年前から中断していた。3か月前から通勤途中の駅の階段を昇るとき軽度の胸痛を感じていた。2か月前から、就眠前の安静時にも軽度の胸痛が出現するようになった。2週前の夕方、勤務中に冷汗を伴う前胸部絞扼感を感じたが、30分ほど安静にしていると軽快した。昨夜、就寝後1時間ほどで呼吸困難のため覚醒した。横になると呼吸困難が再発するので眠れず、午前3時に来院した。
  • 既往歴 : 8年前に健康診断で糖尿病を指摘されたことがある。
  • 現症 : 意識は清明。身長169cm、体重68kg。呼吸数28/分。脈拍92/分、整。血圧122/88mmHg。頚静脈の怒張と下腿の浮腫とを認める。心雑音はない。両下肺にcoarse crackles を聴取する。右季肋部に圧痛を認める。
  • 検査所見 : 尿所見:蛋白1+、糖1+。血液所見:赤血球430万、Hb14.2g/dl、Ht42%、白血球6,500、血小板30万。血清生化学所見:血糖150mg/dl、HbA1c6.8%(基準4.3~5.8)、総蛋白7.0g/dl、尿素窒素17mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、総コレステロール204mg/dl、トリグリセライド129mg/dl(基準50~130)、総ビリルビン0.5mg/dl、AST22単位(基準40以下)、ALT34単位(基準35以下)、LDH320単位(基準176~353)、CK40単位(基準10~40)、Na 148mEq/l、K4.6mEq/l、Cl103mEq/l。入院時の心電図を以下に示す。


  • この患者の病態の原因はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 098F046]←[国試_098]→[098F048

096F050」

  [★]

  • 次の文を読み、49、50の問いに答えよ。
  • 58歳の女性。腰背部の激痛を訴え、家族に付き添われ来院した。
  • 現病歴 : 慢性関節リウマチで15年間治療中であり、5年前に右膝人工関節置換術を受け、現在は少量の副腎皮質ステロイド薬と非ステロイド性抗炎症薬とを中心に服用中である。特に誘因なく4日前から増悪する腰背部痛を自覚した。
  • 既往歴 : 特記すべきことはない。
  • 現症 : 身長154cm、体重46kg。円背があり、胸背移行部に強い自発痛と叩打痛とがあり、坐位保持は30分間が限度である。神経学的には明らかな脊髄症状はみられない。手指変形と多発性関節痛とがある。屋内は伝い歩きが可能であるが、屋外歩行は困難である。
  • 検査所見 : 胸腰椎エックス線単純撮影で第7、8、9及び12胸椎に圧迫骨折が認められる。
  • 経過 : 以上の所見から入院となった。体幹装具を作製し、歩行訓練を始め、杖歩行が可能となった。4週経過し退院準備中である。なお本人の自宅居室は1階にある。退院前検査所見:血液所見:赤血球370万、Hb 10.5g/dl、白血球6,000。血清生化学所見:総蛋白5.8g/dl、アルブミン3.5g/dl。CRP2.3mg/dl(基準0.3以下)。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):PaO2 80Torr、PaCO2 40 Torr。胸部エックス線写真で軽度の間質性肺炎の所見がみられる。
  • この患者で今後注意すべき疾患はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 096F049]←[国試_096]→[096G001

099I011」

  [★]

  • 次の文を読み、10~12の問いに答えよ。
  • 68歳の女性。前胸部痛と呼吸困難とを主訴に来院した。
  • 現病歴 : 3週前から咳嗽と労作時息切れとが出現し、昨日から吸気時に増強する前胸部痛と安静時の呼吸困難とを自覚するようになった。
  • 既往歴 : 2年前に肺癌の手術と化学療法とを受けた。
  • 現症 : 苦悶様顔貌。身長158cm、体重48kg。体温36.6℃。呼吸数24/分。脈拍116/分、整。血圧74/52mmHg。頚静脈の怒張を認める。胸部にラ音を聴取しない。腹部では肝を右肋骨弓下に3cm触知する。両下腿に浮腫を認める。
  • 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。
  • 血液所見:赤血球320万、Hb9.7g/dl、Ht31%、白血球9,600、血小板18万。
  • 血清生化学所見:総蛋白6.2g/dl、アルブミン3.2g/dl、クレアチニン0.8 mg/dl、AST50単位、ALT35単位、LDH380単位(基準176~353)、CK36単位(基準10~40)。CRP2.6 mg/dl。心電図と心エコー図とを以下に示す。
  • 診断はどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 099I010]←[国試_099]→[099I012

104G055」

  [★]

  • 72歳の男性。呼吸困難のため搬入された。1か月前から労作時の息切れを感じていた。1週前から就寝中に咳が出て息苦しくなり目が覚めることがあった。前日から座っていても息苦しさを生じるようになった。高血圧と心筋梗塞との既往がある。喫煙歴はない。診察時には苦悶様であり、咳と喘鳴とを認める。意識は清明。体温36.0℃。脈拍108/分、整。血圧170/104mmHg。心尖部に2/6度の収縮期逆流性雑音を聴取し、両肺でcoarse cracklesを広範囲に聴取する。
  • 診断に有用な診察所見はどれか。3つ選べ。


[正答]


※国試ナビ4※ 104G054]←[国試_104]→[104G056

095C017」

  [★]

  • 36歳の女性。微熱と手足の関節痛とを訴えて来院した。数年前から家事で冷水を使用すると手指が白くなることに気付いた。また最近、労作時の息切れも自覚するようになった。体温36.5℃。脈拍96/分、整。血圧136/88mmHg。手指、手背および顔面皮膚の硬化と舌小帯の短縮とを認める。抗核抗体1,280倍(基準20以下)、抗Scl-70抗体陽性。この疾患でみられるのはどれか。
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 095C016]←[国試_095]→[095C018

103G046」

  [★]

  • 70歳の女性。突然の呼吸困難のため搬入された。足が不自由で家で寝ていることが多い。意識は清明。身長152cm、体重60kg。体温36.5℃。呼吸数40/分。脈拍140/分、整。血圧90/60mmHg。心音でII音亢進。腹部は平坦で、圧痛や抵抗を認めない。肝・脾を触知しない。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.46、PaO2 68Torr、PaCO2 36Torr。
  • 心電図でII、III、aVFのST上昇、V1-3のST変化を認めた。
  • 考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 103G045]←[国試_103]→[103G047

105I061」

  [★]

  • 45歳の男性。動悸を主訴に救急外来を受診した。失神の既往はない。以前から2度にわたる心筋梗塞で入院加療を受けており、最近の心エコー検査による左室駆出率は20%であった。救急外来におけるモニター心電図所見(別冊No.17)を別に示す。
  • 処置として適切でないのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105I060]←[国試_105]→[105I062

098G068」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 098G067]←[国試_098]→[098G069

103D058」

  [★]

  • 60歳の男性。1時間以上持続する胸痛を主訴に来院した。10年前から高血圧症にて内服治療中である。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図を以下に示す。
  • 障害を起こしている臓器に最も特異性の高い血液検査はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 103D057]←[国試_103]→[103D059

098A020」

  [★]

  • 15歳の女子。学校の健康診断で心電図異常を指摘され来院した。
  • 運動時に時々胸部絞扼感があった。
  • 脈拍76/分、整。血圧126/76mmHg。心電図と動脈造影写真とを以下に示す。
  • 診断はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 098A019]←[国試_098]→[098A021

099D070」

  [★]

  • ショックと原因の組合せで誤っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ 099D069]←[国試_099]→[099D071

103D001」

  [★]

  • 心筋梗塞で正しいのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 103C031]←[国試_103]→[103D002

099D096」

  [★]

  • 疾患と血清生化学所見の組合せで誤っているのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 099D095]←[国試_099]→[099D097

100G096」

  [★]

  • 心電図を以下に示す。
  • 考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 100G095]←[国試_100]→[100G097

100Cases 71」

  [★]

症例
72歳 女性
現病歴胸部感染症ドキシサイクリンGP処方された。関節リウマチ長期間罹患しており、9年間、1日7mgのプレドニゾロン服用している。関節痛のため時々パラセタモール服用GP測定した血圧は138/82mmHgであった。抗菌薬服用し始める2日前からはじまって5日間熱っぽく、食欲不振であり、ベットから動けないでいる。水は十分に飲ませている。5日目に傾眠傾向となり、起こすことが困難になったため、救急車救急部に連れてきた。
主訴傾眠
生活歴:単身。退職した娘が世話をするために引っ越してきている。
家族歴:なし。
身体所見 examination
 小柄である(50kgと評価された)が、最近になって体重が減少したということはない。体温38.8℃。眠たそうであり、命令には応じる。簡単質問にしか答えない。全身性筋緊張低下。局所神経症状無し。脈拍:118/min血圧:104/68mmHg。頚静脈圧上昇せず。足首に腫脹無し。肺底部crackles(ラ音)とwheezes(笛音)を認める。関節にわずかに活動性炎症変形が認められる。これは関節リウマチ既往と合う所見である。
検査 investigation
 ヘモグロビン:軽度低下。MCV正常。白血球増多。ナトリウム低下。カリウム正常。尿素上昇クレアチニン上昇
問題0. □と○に入る言葉を述べよ
 1) 傾眠とは□□障害に含まれ
 2) 傾眠とは、刺激を与えなければ□□が低下するが、刺激を与えれば○○する状態である。
問題1. 患者関連する以下の事項のうち何が傾眠関係あるのだろうか?2つ選べ。
 1) ドキシサイクリン副作用
 2) 関節リウマチの重症化
 3) プレドニゾロン服用
 4) パラセタモール服用
 5) 胸部感染症
問題2. 異常な検査所見をどう説明しますか?口頭で述べてください。ぶっちゃけ、やや低血圧であることと、ナトリウム低値が着目点です。腎機能低下二次的なものです。
意識障害
意識障害 (PSY.38)
 単純意識障害
  明識困難状態 < 昏蒙 < 傾眠 < 昏眠 < 昏睡
傾眠
 昏睡状態分類の一つ
 ・somnolence
  放置すれば意識が低下し、眠ったようになるが、刺激覚醒する。病的場合にのみ用いられる。(BET.130)
  sleepiness; also, unnatural drowsiness. A depressive mental state commonly caused by encephalitis, encephalomalacia, hepatic encephalopathy, hypoxia and some poisonings, e.g. Filix mas, the male fern.
   (Saunders Comprehensive Veterinary Dictionary, 3 ed. c 2007 Elsevier, Inc. All rights reserved)
 ・drowsiness
  正常病的の区別無く眠り込む状態(BET.130)
  a decreased level of consciousness characterized by sleepiness and difficulty in remaining alert but easy arousal by stimuli. It may be caused by a lack of sleep, medications, substance abuse, or a cerebral disorder.
   (Mosby's Medical Dictionary, 8th edition. c 2009, Elsevier.)
意識障害を呈する患者に対してどのような疾患鑑別に挙げるべきか?
1. 脳原発の疾患(一次性)
 a. テント上病変(脳幹の圧迫性病変ないし脳ヘルニアをきたす疾患)
  1) 脳血管障害:脳出血脳梗塞
  2) 硬膜下血腫
  3) 脳腫瘍:原発性転移性
  4) 脳膿瘍
 b. テント下病変(脳幹網様体の障害)
  1) 脳幹出血、脳幹梗塞、小脳出血、小脳梗塞、脳腫痛、多発性硬化症など
 c. びまん性病変
  1) くも膜下出血、中枢神経感染症:髄膜炎脳炎播種性血管内凝固症候群など
2. 全身疾患に伴う病態(二次性)
 a. 代謝性またはびまん性病変
  1) ショック:心筋梗塞大出血など
  2) 薬物毒物
  3) 無酸素ないし低酸素血症
  4) DIC全身性感染症:敗血症など
  5) 肝不全腎不全糖尿病性高血糖重症肝炎、内分泌疾患など
  6) 低血糖ビタミンB1欠乏: Wernicke脳症
  7) 脳振盪てんかん大発作後
  8) 酸塩基平衡および電解質異常
  9) 栄養障害
10) 低体温
 b. 心因性無反応
  1) ヒステリー統合失調症
■低ナトリウム血症
血清ナトリウムが134mEq/L以下の病態。(正常下限は135mEq/Lとされる)
病因 ICU.525
循環血減少性低ナトリウム血症
利尿・副腎不全 :尿中Na > 20mEq
嘔吐下痢     :尿中Na < 20mEq
等容量性低ナトリウム血症:細胞外液増加していないが、水の方が多くなった状態臨床的浮腫が無い。
SIADH     :尿浸透圧 > 100 mOsm/L
心因性多飲症  :尿浸透圧 < 100 mOsm/L
循環血増加性低ナトリウム血症:細胞外液ナトリウムと水が増加しており、なおかつ水の方が多い病態
腎不全 :尿中Na > 20mEq
心不全肝不全 :尿中Na < 20mEq
症状
全身 :無力感全身倦怠感
消化器食欲不振悪心嘔吐
神経 :意識障害(傾眠昏睡)
筋  :痙攣、腱反射低下、筋力低下
アルドステロン
1. 腎の接合尿細管集合管唾液腺乳腺、汗腺等に働いてNa+の再吸収促進し、K+の排出(分泌)を促進する (SP.791,792 によれば、腎接合尿細管を含む)
2. 腎集合管でH+の排出(分泌)を促進する。
Na+/K+-ATPase活性↑@遠位尿細管・皮質集合管 → 管腔側K↑ → K再吸収/H+分泌 (QB CBT vol2 p.360)
■副腎皮質球状層から分泌されるアルドステロン分泌制御
 1. レニン-アンギオテンシン-アルドステロン
 2. 血清カリウム濃度上昇
 3. ACTH(寄与は小さい)
■低アルドステロン症の症状と臨床検査
症状
脱水、低血圧代謝性アシドーシス
検査
ナトリウム血症、高カリウム血症
尿中ナトリウム高値、尿中カリウム低値
血中HCO3-低下
■起こっていることは何か?
 ステロイド突然中断による急性の副腎不全。特に低アルドステロン症が前面に出た病態
 副腎不全原因(病期による分類)(BPT.793)
  急性:ウォーターハウス・フリーデリクセン症候群長期コルチコイド療法突然中断慢性腎不全患者へのストレス
  慢性:(major)自己免疫性副腎炎結核、後天性免疫不全症候群転移性疾患(metastatic disease)
     (minor)全身性アミロイドーシス真菌感染ヘモクロマトーシスサルコイドーシス
症状
 グルココルチコイド欠乏 :易疲労感食欲不振悪心嘔吐体重減少、脱力嗜眠、低血圧
 ミネラルコルチコイド欠乏:低血圧、低Na血症、高K血症、味覚変化(塩分の故意食事を好むようになる)
■答え
(第一パラグラフ)診断とその根拠
二次性急性アルドステロンsecondary acute aldosteronism
病因:本症例では、長期にわたるステロイドホルモンの使用により視床下部-下垂体-副腎軸の不全を来した。ステロイドホルモンを長期に使用している状態ステロイドホルモンの需要が高まったとき(感染外傷(手術))、あるいは嘔吐などで経口ステロイド服用できないときに起こる。
症状:本症例では傾眠と低血圧として症状が現れている。
(第二パラグラフ)
・本疾患の低ナトリウム血症の解釈 → (1)ナトリウム摂取の低下、(2)水分摂取による希釈
視床下部-下垂体-副腎軸は障害を受けておらずナトリウム補充する治療をすべき。
・一次性急性アルドステロン症(addisonian crisis)では、鉱質コルチコイド糖質コルチコイド分泌不全がおこり、低ナトリウム血症と高カリウム血症を来す。
二次性急性アルドステロン症はしばしば間違ってaddisonian crisisと呼ばれる。
(第三パラグラフ)
感染拡散考慮すべき;一次部位が脳で髄膜炎脳膿瘍を伴っている、あるいは局所的肺膿瘍あるいは膿胸を起こしている。
高齢ステロイド服用ということで免疫力がある程度低下している。
ステロイドの量が多いかもしれない。
(第四パラグラフ)
治療すぐに経験的治療であるヒドロコルチゾン生理食塩水輸液を行う。
患者は(治療に?)反応し、5時間以内に意識レベル正常となった。そして血圧上昇し136/78mmHgとなった。胸部X線では両側の肺に肺炎一致する陰影が見られたが、それ以外に異常は認められなかった。
■KEY POINTS
二次性アルドステロン症はmedical emergency(医学的緊急事態)である、すぐに経験的治療を行うことが求められる。
長期にわたりステロイド投与されている患者では、以下の時にステロイドを増量すべき;別の疾患発症したとき。嘔吐反復する場合には全身投与に切り替える。
■低アルドステロン症ってなによ
 http://enotes.tripod.com/hypoaldosteronism.htm
・時々、低アルドステロン症は副腎不全唯一の、あるいは支配的徴候である
アルドステロン生合成障害 → まれ
アルドステロン生合成の部分的欠損 → 21-ヒドロキシラーゼ欠損による先天性副腎皮質過形成症状としての低アルドステロン
▲特発性低アルドステロンidiopathic hypoaldosteronism
 症状:高カリウム血症に続発する心ブロック顕著な低ナトリウム血症の有無を問わず血液量不足続発する体位性低血圧
 検査血清アルドステロン低値。尿中アルドステロン低値血清レニン高値
▲低レニンアルドステロン
 特発性低アルドステロン症より一般的な低アルドステロン
 疫学:45歳以上の慢性腎臓病。
 病因
  ・腎臓患者において腎臓間質尿細管障害存在 → レニン分泌能が低下。
  ・レニン分泌が低下する原因は分からないけど傍糸球体装置における障害が常に寄与している。
  ・NSAIDによるプログラスタンジン欠乏は、可逆的な低レニンアルドステロン症の原因である。SP.793によればレニン分泌刺激 → Na+再吸収亢進 だそうな。
  ・ヘパリンカルシウムチャネルブロッカー、βブロッカー原因となる。
 症状
  ・腎臓障害原因の低レニンアルドステロン患者では糖尿病一般的みられる所見である。
  ・顕著特徴は、慢性的で著明な高カリウム血症である。これは高血糖突然悪化する。???
  ・高Cl代謝性アシドーシス+正常orナトリウム血症が常に存在
 増悪因子ナトリウム制限
 検査:高カリウム血症、体液量の減少、かつ低ナトリウム血症が存在しているにもかかわらず低レニンであることが特徴的。

結節性多発動脈炎」

  [★]

polyarteritis nodosa PAN PN
特定疾患血管炎
[show details]

疾患概念

    症状 検査 病理 治療
結節性多発動脈炎 polyarteritis nodosa,PN 細動脈に壊死性血管炎を引き起こす。糸球体腎炎なし。 ① 全身症状あり
② 他臓器の虚血障害〈脳出血、肺出血、虚血性心疾患(心臓の冠動脈が虚血)〉
③ 進行性腎機能低下、腎血管性高血圧(炎症動脈狭窄→レニン分泌)
尿所見に乏しい進行性腎機能低下、腰痛 ・ 腎臓を含む多臓器の動脈に炎症が生じる。
・ 腎動脈造影で弓状動脈に生じた結節様病変、糸球体病変は軽度。
ステロイド&免疫抑制剤(シクロホスファミド)
顕微鏡的多発動脈炎 microscopic polyangitis,MPA 小血管の炎症。糸球体腎炎あり。 ①全身症状:発熱、体重減少、多発関節炎、筋肉痛
②多臓器の虚血障害:肺出血(血痰)
③進行性腎機能低下(急性進行性糸球体腎炎)(高齢者のRPGNにMPAが多い)
①RPGN症状が(血尿、蛋白尿、円柱、週単位での腎機能低下)
②MPO-ANCA陽性が85%を占める。
腎の微小血管と糸球体及び、肺の微小血管に炎症が生じる。
① 半月体形成:糸球体係蹄壁の外側に増殖した細胞が半月状の形態をとる。
② 免疫グロブリンや補体の沈着はなし。(p-ANCAがELIZA法で検出される。)
 

症候スペクトル

病態 レイノー現象 抗核抗体 リウマトイド因子 抗好中球細胞質抗体 皮疹 皮下結節 関節炎 筋炎 漿膜炎 自己抗体
                   
 
病理 壊死性血管炎 糸球体腎炎 間質性肺炎 心炎 唾液腺炎 オニオンスキン病変 ワイヤーループ病変 ヘマトキシリン体 LE細胞  
                 

HIM.2125より

定義

  • 中程度の筋性血管を冒す全身性の壊死性血管炎。抗好中球抗体とは無関係。(参考1)
  • 多発動脈炎は1866年にKussmaulとMaierによって記載された。結節性多発動脈炎は複数の臓器に分布する小~中程度の筋性動脈に壊死性血管炎を起こす。典型的には腎臓や内臓の血管が冒される。結節性多発動脈炎では肺動脈は冒されないが、気管支の血管は冒されることがある。肉芽腫、著明な好酸球増多、あるいはアレルギー素因は見られない。

罹患率(incidence)と有病率(prevalence)

  • 米国でのしっかりした統計はない。非常にまれな病気に感じられる。
(日本では特定疾患に指定されており、登録患者数は5,753名(2007年時点)。10万人あたり患者が4~5名とまれな病気である)

病理と病因

  • 結節性多発動脈炎の血管病変は中小の筋性動脈における壊死性血管炎である。病変は節性で(とびとびに存在する。つまり連続性ではない)、血管の分岐部や分岐した枝を冒す傾向がある。病変は動脈周囲に広がり近くの静脈も冒すかもしれないが、細静脈は冒さない。もし冒されていれば、顕微鏡的多発血管炎(MPA)である。病期の初期では多核白血球が血管壁の全層と血管周囲領域に浸潤する。これにより血管内膜の増殖と血管壁の変性が起こる。病変が亜急性から慢性に進むと、単核球はその病変部位に浸潤してくる。血管のフィブリノイド壊死は血管腔を傷つけ、血栓を形成し、血液を供給している臓器に梗塞を起こし、症例によっては出血をきたす。病変が治癒すると、コラーゲンが蓄積する。これはさらに血管腔を閉塞させるかもしれない。血管の病変部位に沿って1cm程度までの血管瘤の拡大が結節性多発動脈炎の特徴である。肉芽腫や好酸球の組織浸潤を伴う顕著な好酸球増多は特徴的ではなく、この場合はチャーグ-ストラウス症候群を疑う。
  • 複数の臓器が影響を受け、臨床病理所見は血管病変の程度や部位、あるいは結果としての虚血性変化を反映する。前述したように肺の血管は影響を受けないし、気管支動脈の損傷はよく見られるわけではない。古典的結節性多発動脈炎の病理は糸球体腎炎を伴わない腎臓の血管炎である。著明納高血圧をともなう患者では糸球体硬化の典型的な病理像が見られる。加えて高血圧の続発としての病理像が体のどこかで見られるかもしれない。
  • 循環血液中に、B型肝炎の抗原と面隙グロブリンの免疫複合体が単離され、また血管壁におけるB型肝炎抗原、IgM、補体の免疫蛍光により証明される事にくわえ、全身性の血管炎、特に結節性多発動脈炎タイプの血管炎を有する患者の10-30%にB型肝炎の抗原血症が見られとこれは結節性多発動脈炎の疾患の原因として免疫現象が関わっていることを示唆している。発病のメカニズムは不明だが、ヘアリー細胞白血病も結節性多発動脈炎と関係している。

臨床症状と検査所見

  • 非特異的な徴候が結節性多発動脈炎の特徴である(つまり、診断しづらい)。半分以上の症例で発熱、体重減少、倦怠感がある。患者は普通脱力、倦怠感、頭痛、腹痛、および筋痛のような漠然とした症状を訴えて受診する。このような症状は急激に劇症の病態に進展することがある。特定の臓器系に関わる血管と関連した特異的な主訴もまた結節性多発動脈炎の全経過と同様来院時の病像を左右する。結節性多発動脈炎では、一般的に腎病変は高潔悦、腎不全あるいは微小血管瘤による出血として現れる。
  • 結節性多発動脈炎の診断を付けることができる血清学的な検査はない。75%以上の患者で好中球優位の白血球増多が見られる。好酸球増多は希であり、もし高レベルに増加していればチャーグ-ストラウス症候群を示唆する。慢性の経過では貧血が見られるかもしれない、またESRの上昇は常に見られる。他の主要な検査所見は特定の臓器の関与を反映している。高ガンマグロブリン血症が見られることがあり、また30%までの患者はHBs抗原陽性である。MPO-ANCAやPR3-ANCAは結節性多発動脈炎で陽性になることは希である。

診断

  • 結節性多発動脈炎の診断は病変部位の臓器を生検し、そこに特徴的な血管炎を証明することが基となる(つまり、一番大切な所見である)。生検で簡単に到達できる組織が無いときは、病変部位の血管を動脈造影して病変をとらえる。特に、人道、肝臓、あるいは内臓の中小動脈における動脈瘤を証明することは診断するのに十分である。動脈瘤は結節性多発動脈炎に特徴的なものではない。さらに、動脈瘤はいつも存在するわけでないし、血管造影所見は血管の狭窄や閉塞に限られるかもしれない。結節性の皮膚病変、有痛性の精巣、あるいは神経/筋のような症状が出ている臓器は最も診断的な結果を与えてくれる。

治療

  • 未治療の結節性多発動脈炎の予後はきわめて悪く、5年生存率は10-20%である。死亡する場合、大抵胃腸合併症、特に腸梗塞、腸穿孔、そして心血管原性のもの原因となる。難治性の高血圧は肝臓、心臓、あるいは中枢神経系のような他の臓器における機能不全を複合しており、晩期における罹患率と死亡率に相加的に作用する。治療の導入によって生存率は著しく向上する。結節性多発動脈炎の良好な治療結果はプレドニゾンとシクロホスファミドの組み合わせで報告されている。比較的重症でない症例では、グルココルチコイド単剤で寛解に至っている。B型肝炎が関係する結節性多発動脈炎の治療ではグルココルチコイド、血漿交換に抗ウイルス薬を組み合わせて良好な治療結果が得られている。高血圧に対して慎重に治療することで、腎臓、心臓、中枢神経に関連した急性期と晩期の有病率と死亡率を低減させることができる。良好な治療の継続で、結節性多発動脈炎の再発は10%の患者でのみ起こると見積もられている。

古典的結節性多発動脈炎にともなう臓器病変とその症候

HIM. Table 319-5より
臓器系 有症率 臨床症状
腎臓 60 腎不全腎性高血圧
筋骨格系 64 関節炎関節痛筋肉痛
末梢神経系 51 末梢神経ニューロパチー、多発性単神経炎
消化器系 44 複数悪心嘔吐出血腸梗塞腸穿孔胆嚢炎肝梗塞、膵梗塞
皮膚 43 皮疹紫斑結節、皮膚梗塞、網状皮斑レイノー現象
心臓 36 うっ血性心不全心筋梗塞心膜炎
生殖器・泌尿器系 25 精巣・卵巣・精巣上体痛
中枢神経系 23 脳血管イベント、精神状態の変調、てんかん発作

参考

  • 1. [charged]Clinical manifestations and diagnosis of polyarteritis nodosa - uptodate [1]


-PN


降圧薬」

  [★]

hypotensor, depressor, hypotensive drugs hypotensive agent hypotensive drug
降圧剤血圧降下薬高血圧症治療薬抗高血圧薬 antihypertensive antihypertensive drug, antihypertensive drugs
[show details]

降圧薬

  • (作用部位で分類)
  • 近位尿細管:アセタゾラミド:炭酸脱水酵素を阻害
  • 太いヘンレループ上行脚:フロセミド:Na+-K+-2Cl-共輸送体(NKCC)を阻害
  • 遠位尿細管前半部:チアジド系利尿薬:Na+とCl-の共輸送体を阻害
  • 遠位尿細管後半部と集合管:
スピラノラクトン:アルドステロン受容体に競合的に結合
トリアムチレン:Na+流入を抑制
  • (薬剤で分類)
  • チアジド系薬 thiazide diuretic
  • ヒドロクロロチアジド
  • トリクロルメチアジド
  • ループ利尿薬
  • フロセミド furosemide
  • K保持性利尿薬-抗アルドステロン薬
  • スピロノラクトン spironolactone
  • K保持性利尿薬-尿細管直接作用薬
  • トリアムテレン triamterene
  • 交感神経抑制薬
  • 受容体遮断薬
  • β遮断薬  プロプラノールなど
  • αβ遮断薬 
  • カルベジロール(α1遮断により末梢血管を拡張。β遮断により陽性変力作用を抑制)
  • アムスラロールなど
  • α遮断薬
  • プラゾシン
  • 中枢性交感神経抑制薬(α2受容体刺激薬)
  • クロニジンなど
  • 末梢性交感神経抑制薬 
  • カルシウム拮抗薬
強力な降圧効果を示す
細胞内へのCa流入を抑制することにより血管平滑筋を弛緩させ末梢血管抵抗を下げる
脳、心臓、腎臓への血流を保つ
膜電位依存性Caチャネルに作用して血管平滑筋を弛緩させる
副作用:ジルチアゼムの副作用:洞性徐脈、洞性ブロック
  • ニフェジピン: 血管への親和性が高い→抗高血圧薬として優れる
副作用:反射性交感神経緊張、顔面紅潮、浮腫(静脈拡張より動脈拡張の度合いが大きいため)、便秘
  • 血管拡張薬
  • ACE阻害薬
臓器障害の改善、進展予防 beyond blood pressure
RA系の抑制
アンジオテンシノゲン→(レニン)→アンジオテンシンI→(アンジオテンシン転換酵素)→アンジオテンシンII-(アンジオテンシン受容体遮断薬)-|アンジオテンシン受容体1
ACE阻害薬の腎機能保護
ACE阻害薬:輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 拡張 → 糸球体内圧↓
Ca拮抗薬 :輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 なし → 糸球体内圧↑
副作用
ACEはブラジキニンを分解するキニナーゼIIと同一の酵素である。ACE阻害薬はこの酵素を阻害するが、ブラジキニンは血管拡張、決勝滲出決勝進出、発痛作用に関わっている。このため咳を誘発することがある。
禁忌
妊婦。ブラジキニンは胎児の動脈管閉鎖に関わっている。このた、母胎にACE阻害剤を加え、ブラジキニンが増えると胎児の動脈管が閉鎖してしまう。(血管浮腫?)
  • 1型アンジオテンシンII受容体拮抗薬(AT1受容体拮抗薬)


降圧薬の積極的な適応と禁忌

降圧薬 積極的な適応 禁忌
高齢者 糖尿病 狭心症 心不全 脳血管障害 左室肥大 腎障害 心筋梗塞 頻脈 脂質代謝異常 前立腺肥大
Ca拮抗薬               心ブロック(ジルチアゼム)
ACE阻害薬         妊娠、高カリウム血症両側腎動脈狭窄
A-II受容体拮抗薬        
利尿薬                   痛風高尿酸血症
β遮断薬             ○(後)     喘息、心ブロック、末梢循環不良
α遮断薬                 起立性低血圧

  • 合併症を有する高齢者高血圧に対する第一選択薬と併用薬
合併症 Ca拮抗薬 ACE阻害薬 利尿薬 β遮断薬 α遮断薬
脳血管障害慢性期    
虚血性心疾患    
心不全  
腎障害    
糖尿病
高脂血症
痛風(高尿酸血症) ×    
慢性閉塞性肺疾患     ×  
閉塞性動脈硬化症 ×  
骨粗鬆症        
前立腺肥大        

○:第一選択 空欄:適応可 △:注意が必要 ×:禁忌

妊婦への降圧薬 (妊娠中毒症)

理由はACE参照

使用できる降圧薬

α2作動薬
  • 胎児がしっかりしているのなら
  • Ca拮抗薬
β遮断薬
α遮断薬

参考

  • 1. 高血圧治療ガイドライン
[display]http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html



高血圧」

  [★]

hypertension, HT, high blood pressure
(国試)高血圧症
低血圧

定義

  • 収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上 (1999年改正)

原因による分類

高血圧の病因

PHD.319

exogenous cause

  • 1. エストロゲン(避妊薬などに含まれる):肝臓でのアンジオテンシノゲンの産生量を増加させる。)
  • 2. 糖質コルチコイド:鉱質コルチコイド作用
  • 3. シクロスポリン
  • 4. エリスロポエチン:赤血球を増加させることで、血液の粘稠度が上昇したり、末梢の虚血性の血管拡張が解除される事による。
  • 5. 交換刺激刺激薬:例えば、普通感冒薬
  • 6. コカイン・慢性のアルコール過剰摂取:どちらも交感神経の活動性をあげる。

renal cause

mechanical cause

endocrine cause

高血圧のリスクファクター

  • 年齢、ナトリウム過剰摂取、飲酒、肥満、運動不足、妊娠中の高血圧、家族歴

高血圧による病変

PHD.323

  • 通常は無症候であるが、多くの臓器(血管、心臓、網膜、腎臓)に多大な影響を及ぼす

高血圧による細動脈変化 BPT.356

  • 急激な血圧上昇をきたす病態に特徴的(例えば、悪性高血圧(拡張期血圧120mmHg以上))
  • 組織的には細動脈のonion-skinningが特徴的。血管平滑筋の増生、基底膜の肥厚による(血管の構造→血管)
  • 悪性高血圧ではこれらの過形成的な変化に加えて、フィブリノイドの沈着と血管壁の壊死(necrotizing arteriolitis)が特に腎臓で顕著に見られる。

症候

身体所見

  • 胸部:II音の亢進(IIA音)、心基部の収縮期雑音

検査

心電図

  • 左室肥大 ← 求心性左室肥大 ← 後負荷に打ち勝って左室が収縮できるように。
097D017
[show details]

重症度と治療(QB.C-324)

重症度 血圧 治療
I度高血圧 140/90mmHg ライフスタイルの改善、半年-1年で改善しなければ降圧薬投与
II度高血圧 160/100mmHg 降圧薬投与(経口)
III度高血圧 180/110mmHg 降圧薬投与(経口)
高血圧緊急症 臓器障害(脳、心臓、腎臓など) 降圧薬投与(経静脈)

治療

  • まず生活指導を行った上で、薬物治療の必要がある場合にこれを開始する。ただし、高リスク群に関しては直ちに薬物治療を開始する。
  • 生活習慣の修正(参考1より)
1. 減塩(→ナトリウム) 6g/日未満
2. 食塩以外の栄養素 ・野菜・果物の積極的摂取*
・コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える
・魚(魚油)の積極的摂取
3. 減量 ・BMI<25未満
4. 運動 ・心血管病のない高血圧患者が対象で、中等度の強度の有酸素運動を中心に定期的に(毎日30分以上を目標に)行う
5. 節酒 ・エタノールで男性は20-30ml/日以下、女性は10-20ml/以下
6. 禁煙  
 生活習慣の複合的な修正はより効果的である
*重篤な腎障害を伴う患者では高K血症をきたすリスクがあるので、野菜・果物の積極的摂取は推奨しない。糖分の多い果物の過剰な摂取は、特に肥満者や糖尿病などのカロリー制限が必要な患者では勧められない。

降圧目標

参考1
  診察室血圧 家庭血圧
若年者・中年者 135/85mmHg未満 125/80mmHg未満
高齢者 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満
糖尿病患者
腎臓病患者
心筋梗塞後患者
130/80mmHg未満 125/75mmHg未満
脳血管障害患者 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満

注:診察室血圧と家庭血圧の目標値の差は、診察室血圧140/90mmHg、家庭血圧135/85mmHgが、高血圧の診断基準であることから、この二者の差を単純にあてはめたものである。

JNC-7

  • 一般的:140/90mmHg未満
  • DM,CKD:130/80mmHg未満

幼児・小児の高血圧

参考2 参考3
健診用の高血圧基準
  収縮期血圧
(mmHg)
拡張期血圧
(mmHg)
乳児(注) ≧110 ≧70
幼児 ≧120 ≧70
小学校 低学年 ≧130 ≧80
高学年 ≧135 ≧80
中学校 男子 ≧140 ≧85
女子 ≧135 ≧80
高等学校 ≧140 ≧85
  • 注:乳児の値は検診用の基準かは不明

参考

  • 1. 高血圧治療ガイドライン
[display]http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html
  • 2. 高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)
[display]http://www.jpnsh.org/manuscript080920.html
  • 3. 高血圧 日本高血圧学会高血圧治療GL作成委員会/医療・GL(09年)/ガイドライン 第10章 小児の高血圧
[display]http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0019/1/0019_G0000180_0063.html

高血圧と糖尿病を合併する病態

救急外来での高血圧

研修医当直御法度 第5版 p.33

救急

準急球

  • 拡張期血圧115以上であるが、臓器障害がない。
→ 経口降圧薬を処方し外来受診。


収縮期高血圧 動脈コンプライアンス低下 動脈硬化
大動脈の人工血管置換術後
心拍出量の変化 大動脈弁閉鎖不全症
甲状腺機能亢進症
発熱
動静脈瘻
動脈管開存症
過動心症候群
拡張期高血圧 体液量の増加 腎実質性高血圧 糸球体腎炎
糖尿病性腎症
慢性腎盂腎炎
多発性嚢胞腎
膠原病
など
副腎皮質疾患 Cushing症候群
原発性アルドステロン症
薬物性 経口避妊薬
副腎皮質ステロイド
エリスロポエチン
レニン-アンジオテンシン系の亢進
(循環血液量・末梢血管抵抗の増大)
腎血管性高血圧 腎動脈硬化症
線維筋性異形成
レニン産生腫瘍
血管抵抗の増大 交感神経系の亢進 褐色細胞腫
急性ストレス反応
薬物中断症候群
多発性神経炎
大血管の狭窄・閉鎖 大動脈狭窄症
解離性大動脈瘤
原因不明(多因子) 本態性高血圧





糖尿病」

  [★]

diabetes mellitus (SP), DM
糖尿病治療薬
  • first aid step1 2006 p.first aid step1 2006 p.256,423

定義

インスリンの不足

病型

インスリン分泌の低下
血中インスリン濃度:低
遺伝や生活習慣病に関係なく発症。治療はインスリンの注射
インスリン受容体や細胞内情報伝達系の質的・量的変化
一般に血中インスリン濃度:高
肥満、喫煙、運増などが関連
中高年に多い
運動療法と食事療法

参考1

  • NIDDM:インスリン不要
  • NIDDM:高血糖是正にインスリン必要
  • IDDM:ケトーシス防止や生存にインスリン必要
  • DM type1
  • 治療にインスリンが必要~生存にインスリンが必要
  • DM type2
  • 境界領域~インスリン不要~治療にインスリンが必要

症状

  • 慢性的な高血糖状態
  • 尿糖陽性
  • 血糖値が170-180mg/dl以上で尿糖陽性となる。
血糖150mg/dlでも尿糖陽性であれば腎性尿糖が疑われる
  • 口渇、多飲、多尿
  • ケトーシス、アシドーシス体重減少

合併症

  • 多発神経障害(広汎性左右対称性神経障害)
  • 単神経障害
  • 栄養血管の閉塞による脳神経障害
  • 外眼筋(動眼神経、滑車神経、外転神経)麻痺、顔面神経麻痺
  • 認知症
  • 皮膚病変

医療系の雑誌より(日経カデット11月?)

表5 糖尿病患者にみられる筋骨格系症状を呈する疾患と臨床的特徴

糖尿病との関係 疾患 臨床的特徴
糖尿病が直接病因に関与する疾患 糖尿病性手関節症(diabetic cheiroarthropathy) コントロール不良の糖尿病に多い。原因不明の皮膚硬化が徐々に進行し、手指の屈曲拘縮を来し手全体に及び、強皮症と誤診される。手指を合わせることができない(Prayer徴候)。
シャルコー関節 頻度は低い(1%)が、長期糖尿病コントロール不良患者に多い。通常、足根中足関節などの中足部が多く、足底表面、前足部、中足部に潰瘍形成の合併を認めることがあり、骨髄炎との鑑別が困難な例あり。
糖尿病性骨溶解(diabetic osteolysis) 原因不明の足趾の末節骨や基節骨の骨吸収が起こリ、足痛の原因となる。X線ではickedcandy変形を呈し、骨髄炎との鑑別が困難。
糖尿病性筋梗塞 外傷、感染、腫瘍がなく大腿部などに急激に増大する疼痛を伴う腫瘤を認める。生検は出血の危険があるため行わない。通常1~2カ月で自然寛解する
糖尿病性筋萎縮症(diabetic amyotrophy) 糖尿病性末梢神経障害の一型。大腿前部の痛みで、時に脱力や萎縮が非対称性に起きる。CPKの上昇はなく、脳脊髄液で軽度蛋白上昇以外の有意な所見はない。神経伝導速度.筋電図では神経原性変化を認め、筋生検では炎症細胞浸潤を伴わない筋線経の萎縮あり。
直接の関係は不明だが糖尿病患者に頻度が高い疾患 癒着性関節包炎(凍結肩または五十肩) 糖尿病患者の10-33%にみられる。長期2型糖尿病を有する女性に多く、肩の痛みと可動域障害を呈する。約半数が両側性だが非利き手側で症状が強い。炎症反応やX線異常を認めず、数週~数カ月で自然寛解する。
複合性局所疼痛症候群1型(complex regional pain syndrome CRPS) 四肢の疼痛、皮膚色変化、皮膚温の変化、浮腫、可動域制限などの症候を呈するまれな症候群。
手掌屈筋鍵炎 糖尿病患者の5-33%に認められる。長期に罹患した女性に多く、利き手側の母指に頻度(75%)が高いが、どの指にもみられる。
Dupuytren拘縮 手掌筋膜の短縮と肥厚(有痛性結節)を生じ、第4、5指の屈曲拘縮を呈する。1型糖尿病で長期に罹患した患者に多いが、血糖コントロールとの関係はない。
手根管症候群 手根管症候群の全患者の最大15%に糖尿病を認める。
広汎性特発性骨増殖症(diffuse idiopathic skeletal hyperostosis DISH) 2型糖尿病患者の約20%にみられ、50才以上の肥満患者に多い。頭部、腰部のこわばリ、関節の可動域制限を呈する。全身の腱付着部痛を呈することもある。
その他 感染性関節炎や骨髄炎 血糖上昇による免疫力低下が感染症リスクを上昇させることによる

診断

血糖値検査による分類

             正常           糖尿病型
 空腹時血糖値      <110mg/dL         ≧126mg/dL
                         and                        or
 75g OGTT2時間値   <140mg/dL         ≧200mg/dL
  • 正常型、境界型、糖尿病型に分類する
正常型であっても、食後1時間値が180mg/dL(10.0mmol/l)以上の場合には、180mg/dl未満のものに比べて糖尿病に進展する可能性が高いので、境界型に準じた取り扱い(経過観察)を行う(参考1)。

診断基準

参考2-4
  • 1) 初回検査で、①空腹時血糖値≧126mg/dl、②75gOGTT2時間値≧200mg/dl、③随時血糖値≧200mg/dl、④HbA1c(国際標準値)≧ 6.5%のうちいずれかを認めた場合は、「糖尿病型」と判定する。別の日に再検査を行い、再び「糖尿病型」が確認されれば糖尿病と診断する。但し、HbA1cのみの反復検査による診断は不可とする。また、血糖値とHbA1cが同一採血で糖尿病型を示すこと(①~③のいずれかと④)が確認されれば、初回検査だけでも糖尿病と診断してよい。
  • 2)血糖値が糖尿病型(①~③のいずれか)を示し、かつ次のいずれかの条件がみたされた場合は、初回検査だけでも糖尿病と診断できる。
  • 糖尿病の典型的症状(口渇、多飲、多尿、体重減少)の存在
  • 確実な糖尿病網膜症の存在
  • 3)過去において、上記1)ないしは2)の条件がみたされていたことが確認できる場合には、現在の検査値が上記の条件に合致しなくても、糖尿病と診断するか、糖尿病の疑いを持って対応する必要がある。
  • 4)上記1)~ 3)によっても糖尿病の判定が困難な場合には、糖尿病の疑いをもって患者を追跡し、時期をおいて再検査する。
  • 5)初回検査と再検査における判定方法の選択には、以下に留意する。
  • 初回検査の判定にHbA1cを用いた場合、再検査ではそれ以外の判定方法を含めることが診断に必須である。検査においては、原則として血糖値とHbA1cの双方を測定するものとする。
  • 初回検査の判定が随時血糖値≧200mg/dlで行われた場合、再検査は他の検査方法によることが望ましい。
  • HbA1cが見かけ上低値になり得る疾患・状況の場合には、必ず血糖値による診断を行う。
[show details]

予後

  • 糖尿病の死因の一位は心筋梗塞(Q book p.259)。

USMLE

  • Q book p.245 38(死因)

高血圧と糖尿病を合併する病態

参考

  • 1. 糖尿病の分類
http://www.uemura-clinic.com/dmlecture/newcriteria.htm
  • 2. 糖尿病の新診断基準2010
[display]http://d.hatena.ne.jp/bonbokorin/20100608/p1
  • 3. 糖尿病の新しい診断基準を7月に施行 日本糖尿病学会-糖尿病NET-資料室
[display]http://www.dm-net.co.jp/calendar/2010/010167.php
  • 4. 委員会報告 糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告 2010
[display]http://www.jds.or.jp/jds_or_jp0/uploads/photos/635.pdf







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