心タンポナーデ

出典: meddic

cardiac tamponade (M)
心膜血腫ベック三徴閉塞性ショック
  • 心膜腔になんらかの液体が充満して心室への血流を制限する状態

病因

  • 心膜腔に漿液、血液、ガス、腫瘍が存在することによる
  • 急性的に心膜液が100-150ml貯留することで症状を呈する(資料によっては150-200ml)。

病態

まとめると、「右心不全」と「左心不全の前方不全」による症状が出現する、と考えられる?   ← 肺にまつわる症状は出現しない?(そもそも右心系から肺循環にうっ血するほど血液が拍出されないから?)
  • 心嚢水の貯留により心臓の低圧部位が圧迫され、虚脱する(心嚢水の貯留により高圧部位の圧力が心嚢水を介して伝わる)。収縮期早期に低圧なchamberは右房、拡張期に低圧なのは右室であり、この部位が虚脱しやすい(出典不明)。


右心型 (SUR.401)
  • 右心系への還流異常による中心静脈圧上昇 → 頚動脈怒張(クスマウル徴候 ← 顕著には出現しないはずだが?)、肝腫大、右心房圧上昇、下大静脈圧上昇


左心系 (SUR.401)
  • 心拍出量低下 → 奇脈、脈圧低下、心音減弱、頻脈、呼吸困難、失神 (SUR.401)



症状

  • ベック三徴 Beck's triad:静脈圧上昇、血圧低下、心拍動微弱
  • 心拍出量低下 → 血圧低下、奇脈

検査

  • 胸部単純X線写真:心拡大
  • 心エコー:心嚢水貯留。右房、右室の虚脱。


治療

  • 心嚢穿刺、開窓術による心嚢内血液除去
  • 支持的療法:(軽症例の場合のみ。だたし、循環動態のモニターをしながら)輸液(血液、血漿、デキストラン、生理食塩水)  (参考2)

やってはいけない治療

静脈還流量を減じる治療 → 利尿薬(サイアザイド系利尿薬、ループ利尿薬)、ニトログリセリン、陽圧換気人工呼吸、カルシウム拮抗薬?
血圧を下げる薬物投与 → ヒドララジン
105C031

参考

  • 1. [charged] 心タンポナーデ - uptodate [1]
  • 2. [charged] 心嚢液貯留の診断および治療 - uptodate [2]

国試



  収縮性心膜炎 心タンポナーデ
奇脈 + +++
クスマウル徴候 +++ -



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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/02/12 04:08:41」(JST)

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和文文献

  • 心穿刺・心切開 (特集 研修医のためのER診療マニュアル(2)基本手技・検査編) -- (胸部)
  • 心・大血管外傷 (特集 外傷診療における最新のエビデンス)
  • 症例 心タンポナーデ,右心不全で発症し,化学療法および手術による集学的治療により全身状態の改善が得られた右房原発血管肉腫の1例
  • 酒井 瞳,五味 大輔,大山 優
  • 腫瘍内科 8(6), 629-633, 2011-12
  • NAID 40019184774
  • 診断のテクニックが必ずアップする心エコー講座(第6回)心タンポナーデと収縮性心膜炎の診断

関連リンク

心タンポナーデとは。意味や解説。 どんな病気か 急性心膜炎(きゅうせいしんまくえん)や心臓の外傷などによって、心臓とその外側の心膜の間の心膜腔(しんまくくう)に心嚢液(しんのうえき)や血液がたまり、心臓の拡張をさ ...
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心タンポナーデ 心タンポナーデ1 概念:何らかの原因で心膜腔の内圧が上昇し、心室の拡張期充満が障害され、心拍出量が低下した状態。心膜腔の内圧上昇は大部分が血液の貯留であるが、稀に空気であることもある。 病因 ...

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心タンポナーデイメージ 1 解説映像「心タンポナーデ心タンポナーデ心タンポナーデ心タンポナーデ 資料2/15:心タンポナーデ心タンポナーデ


★リンクテーブル★
国試過去問105C031」「104H037」「106G065」「105E044」「106I079」「097I035」「098B011」「096A022」「103G046」「099G023」「098B012」「100F026」「101H026」「099D070」「098G075」「108G034」「108A012」「096B033」「102D006」「100B028
リンク元大動脈解離」「慢性腎不全」「心音」「収縮性心膜炎」「シクロホスファミド
関連記事」「タンポナーデ

105C031」

  [★]

  • 次の文を読み、30、31の問いに答えよ。
  • 95歳の男性。呼吸困難のため搬入された。
  • 現病歴   咳嗽が続くため2か月前に自宅近くの診療所を受診した。胸部エックス線写真にて肺野に異常陰影を認めたため、近くの病院を紹介され、精査の結果、肺腺癌、肺内転移、骨転移および心膜転移と診療された。患者本人や家族と相談の結果、積極的治療は行わない方針となり、診療所の医師が主治医となって自宅で療養していた。昨日から呼吸困難が出現し、今朝になって増強したため、主治医に相談した上で、救急車を要請した。
  • 既往歴   7年前に心筋梗塞
  • 生活歴   息子夫婦、孫2人との5人暮らし。喫煙は20本/日を20歳から50年間継続した後、禁煙している。飲酒は機会飲酒。
  • 家族歴   特記すべきことはない。
  • 現症    意識は清明。身長160cm、体重52kg。体温37.5℃。呼吸数32/分、努力様。脈拍120/分、整。血圧72/40mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)88%。頚静脈の怒張を認める。心音に異常を認めない。両側肺底部にcoarse cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側下腿に浮腫を認める。
  • 検査所見  血液所見:赤血球 385万、Hb 11.0g/dl、Ht 36%、白血球 9,500、血小板 22万。血液生化学所見:血糖 86mg/dl、総蛋白 5.4g/dl、アルブミン 2.6g/dl、尿素窒素 24mg/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、AST 24IU/l、ALT 40IU/l、LD 322IU/l(基準176-353)、ALP 158IU/l(基準115-359)、Na 142mEq/l、K 4.2mEq/l、Cl 101mEq/l。CRP 1.2mg/dl。胸部エックス線写真では原発巣の増大、心陰影の拡大および胸水の貯留を認める。心電図では洞性頻脈低電位とを認める。
  • 使用する薬剤として適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105C030]←[国試_105]→[105C032]

104H037」

  [★]

  • 次の文を読み、37、38の問いに答えよ。
  • 68歳の女性。交通事故のため搬入された。
  • 現病歴:夫の運転する乗用車の助手席に座っていた。黄信号で交差点に進入したところ、右折してきた対向車と衝突した。シートベルトは着用していなかった。右胸部痛を訴えている。搬送中に静脈路が確保された。
  • 既往歴:特記すべきことはない。
  • 現 症:意識は清明。脈拍 112/分、整。血圧 90/60mmHg。眼球結膜に異常を認めない。頚静脈怒張冷汗とを認める。心音は微弱。右肺野呼吸音を聴取しない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
  • 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 380万、Hb 10.0g/dl、Ht 35%、白血球 8,500、血小板 30万。血液生化学所見:血糖 82mg/dl、総蛋白 6.2g/dl アルブミン 3.4g/dl、尿素窒素 12mg/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、AST 35IU/l, ALT 18IU/l、LD 176IU/l(基準176-353)、ALP 233IU/l(基準115-359)、Na 138mEq/l、K 4.3mEq/l、Cl 99mEq/l。胸部エックス線写真(別冊No.6)を別に示す。


  • 診断はどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 104H036]←[国試_104]→[104H038

106G065」

  [★]

  • 次の文を読み、 65-67の問いに答えよ。
  • 75歳の男性。重症肺炎で入院中である。
  • 現病歴: 2週前に肺炎低酸素血症のため搬入された。救急室で気管挿管を施行され、集中治療室に入院となった。
  • 既往歴: 53歳から糖尿病で内服加療中。 60歳から高血圧症で内服加療中。
  • 生活歴:長男夫婦と同居。妻が5年前に脳梗塞のため死亡。
  • 家族歴 :父親が糖尿病
  • 入院後、人工呼吸器管理が長期にわたったため、本日気管切開術を行い、引き続き人工呼吸器管理を行った。 1時間後にアラームが鳴ったため駆けつけると、人工呼吸器のモニターで気道内圧が上昇しており、患者の頸静脈は怒張していた。
  • この時点で考えるべき病態はどれか。 2つ選べ。


[正答]


※国試ナビ4※ 106G064]←[国試_106]→[106G066

105E044」

  [★]

  • 65歳の男性。1時間前からの胸内苦悶を主訴に来院した。10年前から脂質異常症を指摘され内服治療中である。意識は清明。呼吸数20/分。脈拍60/分、整。血圧108/72mmHg。12誘導心電図でII、III、aVF誘導でST上昇を認めた。直ちに緊急冠動脈造影を行ったところ、右冠動脈に99%の狭窄を認めたため、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行した。再潜流直後に脈拍が120/分に上昇しショック状態となり、意識レベルが低下した。
  • この患者に発生した可能性が高いのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105E043]←[国試_105]→[105E045

106I079」

  [★]

  • 75歳の女性。2時間持続する激しい前胸部痛を主訴に来院した。意識は清明。脈拍88/分、整。血圧104/88mmHg。呼吸数16/分。心音と呼吸音とに異常を認めなかった。心電図のV1-V5誘導でST上昇を認めたため、緊急入院し、治療を行った。入院後3日、突然の呼吸困難を自覚した。脈拍104/分、整。血圧90/70mmHg。呼吸数24/分。心音の聴取で、入院時に認めなかった全収縮期雑音を認める。
  • この時点の病態として考えられるのはどれか。 2つ選べ。


[正答]


※国試ナビ4※ 106I078]←[国試_106]→[106I080

097I035」

  [★]

  • 22歳の男性。バイク走行中にトラックと衝突し全身を強打した。呼吸困難を訴え救急車で搬入された。意識JCS10。呼吸数24/分。脈拍104/分、微弱。血圧74/34mmHg。瞳孔径に左右差なく、対光反射は両眼で正常である。眼瞼結膜に貧血はなく、眼球結膜に黄疸はない。外頚静脈は怒張している。心音は減弱し、呼吸音に異常はない。腹部は平坦、軟である。四肢に運動障害はない。
  • 血圧低下の原因として最も考えられるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 097I034]←[国試_097]→[097I036

098B011」

  [★]

  • 60歳の女性。子宮頸癌のため入院し、広汎子宮全摘術を受けた。術後3日目に初めて歩行を開始したところ、突然呼吸困難を訴え、間もなく意識を消失しチアノーゼが出現した。すぐに酸素吸入を開始した。身長154cm、体重65kg。呼吸数38/分。脈拍140/分、整。血圧60/40mmHg。胸部聴診で心雑音はなく、呼吸音は正常である。動脈血ガス分析(自発呼吸、マスクO2 3l/分):PaO2 70Torr、PaC02 28Torr。最も考えられるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 098B010]←[国試_098]→[098B012

096A022」

  [★]

  • 53歳の女性。突然の強い胸腹部痛を主訴に救急車で来院した。10年前から高血圧の治療を受けている。来院時の脈拍92/分、整。上肢の血圧180/92mmHg。下肢は冷感を伴い、脈拍動は微弱,血液所見:赤血球360万、Hb10.2g/dl、Ht31%。胸部造影CTを以下に示す。
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)


[正答]
※国試ナビ4※ 096A021]←[国試_096]→[096A023

103G046」

  [★]

  • 70歳の女性。突然の呼吸困難のため搬入された。足が不自由で家で寝ていることが多い。意識は清明。身長152cm、体重60kg。体温36.5℃。呼吸数40/分。脈拍140/分、整。血圧90/60mmHg。心音でII音亢進。腹部は平坦で、圧痛や抵抗を認めない。肝・脾を触知しない。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.46、PaO2 68Torr、PaCO2 36Torr。
  • 心電図でII、III、aVFのST上昇、V1-3のST変化を認めた。
  • 考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 103G045]←[国試_103]→[103G047

099G023」

  [★]

  • 56歳の女性。突然の強い胸背部痛のため救急車で搬送された。10年前から高血圧の治療を受けている。脈拍92/分、整。上肢の血圧180/92mmHg。下肢は冷たく、脈拍は微弱である。血液所見:赤血球360万、Hb10.2g/dl、Ht31%。胸部造影CTを以下に示す。この疾患に合併するのはどれか。
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)


[正答]
※国試ナビ4※ 099G022]←[国試_099]→[099G024

098B012」

  [★]

  • 76歳の男性。呼吸困難を主訴に救急車で来院した。4日前に強い前胸部圧迫感が数時間持続した。今朝、急に呼吸困難が出現した。呼吸数26/分。脈拍116/分、整。血圧80/50mmHg。胸部で心尖部に最強点を有する汎収縮期雑音を聴取する。四肢末梢の冷感が著明である。Swan-Ganzカテーテル検査での肺動脈楔入圧(PCWP)を以下に示す。診断はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 098B011]←[国試_098]→[098B013

100F026」

  [★]

  • 74歳の女性。前胸部痛で緊急入院した。
  • 前胸部痛は4日前に起こり、徐々に改善したが、悪心を伴う胸部圧迫感が持続している。
  • 20年来高血圧の治療を受けている。
  • 入院翌日、突然胸部苦悶感が出現し、血圧72/40mmHgまで低下した。前胸部に全収縮期雑音を新たに聴取する。
  • 心電図と心エコー図とを以下に示す。
  • 診断はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 100F025]←[国試_100]→[100F027

101H026」

  [★]

  • 35歳の男性。乗用車を運転中にトレーラーに追突しハンドルで胸部を強く打撲し搬入された。意識は混濁。呼吸数40/分。脈拍120/分、整。血圧66/46mmHg。皮膚蒼白、発汗、四肢末梢冷感および頸静脈の怒張を認める。心音は微弱である。呼吸音に異常を認めない。心エコー図を以下に示す。
  • みられる所見はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 101H025]←[国試_101]→[101H027

099D070」

  [★]

  • ショックと原因の組合せで誤っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ 099D069]←[国試_099]→[099D071

098G075」

  [★]

  • 正しい組合せはどれか。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 098G074]←[国試_098]→[098G076

108G034」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 108G033]←[国試_108]→[108G035

108A012」

  [★]

  • Stanford A型急性大動脈解離が原因とならないのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 108A010]←[国試_108]→[108A012

096B033」

  [★]

  • 脈圧が大きくなるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 096B032]←[国試_096]→[096B034

102D006」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 102D005]←[国試_102]→[102D007

100B028」

  [★]

  • 高拍出性心不全をきたすのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100B027]←[国試_100]→[100B029

大動脈解離」

  [★]

aortic dissection
解離性大動脈瘤

大動脈解離の病態

  拡張 破裂 末梢の循環不全
上行大動脈 大動脈弁不全
上行大動脈瘤
上大静脈症候群
心膜腔出血
心タンポナーデ
胸腔内出血
 
  冠状動脈     狭心症心筋梗塞
弓部大動脈 弓部大動脈瘤
嗄声嚥下障害
縦隔出血  
  弓部分枝     脳血管障害
上肢虚血
下行大動脈 下行大動脈瘤
嚥下障害
胸腔出血
縦隔出血
 
  肋間動脈腰動脈     対麻痺
腹部大動脈 腹部大動脈瘤    
  腹部分枝   腹腔出血
後腹膜出血
腸管虚血
腎動脈     腎虚血
腸骨動脈     下肢虚血
その他の病態 発熱DIC、胸水貯溜    


ガイドライン

  • 1. 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2006年改訂版)
[display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_takamoto_h.pdf

文献

  • 腹部大動脈瘤の血管内手術と開腹手術、長期死亡率に差なし
  • 腹部大動脈瘤(AAA)の修復を血管内手術または開腹手術によって受けた患者の転帰を8年間にわたって調べた試験(EVER1)で、両者の全死因死亡率、動脈瘤関連死亡率に差はないことが明らかになった。また、開腹手術が適用にならないAAA患者を対象に、血管内手術を受けた患者と介入なしの患者の長期的な転帰を比較した試験(EVER2)では、両者の全死因死亡率にも差はないことが明らかになった。
  • Endovascular repair of aortic aneurysm in patients physically ineligible for open repair.
N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1872-80. Epub 2010 Apr 11.
United Kingdom EVAR Trial Investigators et al.
PMID 20382982
  • Endovascular versus open repair of abdominal aortic aneurysm.
N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1863-71. Epub 2010 Apr 11.
United Kingdom EVAR Trial Investigators et al.
PMID 20382983
  • Long-term outcome of open or endovascular repair of abdominal aortic aneurysm.
N Engl J Med. 2010 May 20;362(20):1881-9.
De Bruin JL et al.
PMID 20484396

国試

  • 105I059:Stanford A偽腔閉塞型急性大動脈解離。ガイドライン1では内科的治療が良いか外科的治療が良いかはどちらともいえないと記載がある。いずれにせよ、早急な降圧が重要である。
[show details]




慢性腎不全」

  [★]

chronic renal failure, CRF
腎不全急性腎不全

概念

  • 数ヶ月から数十年に及ぶ緩徐な経過で腎機能障害が進行し、末期腎不全に至る不可逆的疾患。
  • 濾過される原尿の量が減少するので、血液中の不要物を排泄したり、電解質・水分の調節能が低下する。

定義 (日本人腎臓学会 CKD診断ガイド)

  • 1.-2.のいずれか、または両方が3ヶ月以上持続する。
  • 1. 尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害の存在が明らか。特に尿蛋白が存在
  • 2. GFR < 60 ml/min/1.73m3

病態

  • カリウム↑:GFR低下によりカリウム分泌が不十分となる。
  • リン↑:近位尿細管での排泄障害(YN.E-25)?、酸分泌障害?
  • カルシウム↓:尿細管機能低下???により、PTHの作用を受けて遠位尿細管で再吸収されるべきカルシウムが排泄される。
  • 細胞性免疫能の低下 → 結核のリスク(FSRFでは正常人比10倍)
  • 出血傾向 → 尿毒症により凝固系機能低下
  • 低カルシウム血症
  • 尿細管での再吸収不全、1,25-dihydroxy-vitamin D3不足により腸管からのCa吸収低下、無機リン増加によりカルシウムの減少([Ca][P]積が一定になるように保たれているらしい)、骨のPTHに対する感受性低下???(なぜ?)

慢性腎不全におけるカルシウムリン代謝

PRE.355
上記の病態と矛盾する点があり。
  • 慢性腎不全においては、上記の通りカルシウムの吸収が低下するため、二次性の副甲状腺機能亢進症となっている。このため、慢性に骨よりカルシウムとリン酸が動員される。このため嚢胞性線維性骨炎 osteitis fibrosa cysticaを呈する。
  • 転移性石灰化 metastatic calcification(=異所性石灰化症)も生じる。リン酸カルシウムの結晶が血管外に形成され、血管壁、軟部組織、内臓に蓄積する。この病態は血清のカルシウムリン積が60-70を越える時に起こりやすい。
  • 慢性腎不全における過剰のPTHは次の状態を引き起こす:(1)比較的高値な血清カルシウム(高リン酸血症と活性ビタミンD3欠乏があるにもかかわらず!)、(2)高リン酸血症(骨からのリン酸の動員にもかかわらず、腎で排泄しきれないため)。

症状

  • 脳 :不眠、意識障害、麻痺
  • 眼 :眼底出血、視力低下
  • 口 :アンモニア臭
  • 心臓:心膜炎心筋症心タンポナーデ
  • 肺 :呼吸困難、咳、血痰
  • 胃腸:嘔気、食欲低下、潰瘍
  • 腎臓:尿量減少? 尿濃縮能障害、等張尿(多尿夜間尿) 
  • 血管:高血圧、動脈硬化
  • 血液:貧血、高カリウム血症
  • 末梢神経:感覚異常
  • 皮膚:掻痒感
  • 骨:腎性骨異形成症

検査

血液検査

治療

  • 糸球体高血圧
  • 腎性貧血
  • エリスロポエチン
  • 高窒素血症
  • 経口吸着用炭素製剤。腸肝循環中で窒素化合物を吸着
  • 炭酸カルシウム製剤などのリン吸着薬。消化管の中で不溶性の塩を形成

国試




心音」

  [★]

heart sound
過剰心音心雑音心拍数

心音

過剰心音

拡張期過剰心音 extra diastolic heart sound PHD.36

open snap

  • 三尖弁や肺動脈弁が開く音。三尖弁領域や僧帽弁領域で聴取。高音。僧帽弁狭窄症、三尖弁狭窄症。呼吸で変動しにくい。
  • 僧帽弁狭窄症:左胸骨縁~心尖。A2~P2~OSの順に聞こえる。吸気ではS1,,,A2, P2, OS、呼気ではS1,,,S2,OSと聴取される。病状が進行するほどS2~OSは狭くなる(左心房の圧上昇を反映)。

III音

IV音

  • 左房が固くなった左室に対して強力に収縮するときの音 PHD.37

qudruple rhythm or summation gallop

pericardial knock

  • まれ
  • 高音
  • 収縮性心膜炎
  • 拡張期早期
  • S2の後(S3やOSと混同しやすい。OSより若干遅めで、音が大きい。ventricular gallopよりタイミングは早い)
  • 心室への血流充満が急激に止まる(abrupt cessation)ことにより生じる

収縮期過剰心音 extra systolic heart sound PHD.35

収縮期早期

  • ejection click:大動脈弁や肺動脈弁が開く音。大動脈弁領域・肺動脈弁領域で聴取。高音。大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症、大動脈の拡張、肺動脈の拡張。
  • 大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症:硬くなった弁が急に開くため?
  • 大動脈の拡張、肺動脈の拡張  :大動脈・肺動脈基部が急激に緊張するため?
  • aortic ejection click  :心基部、心尖部聴取。呼吸変動無し
  • pulmonic ejection click:心基部のみで聴取 。吸気で減弱

収縮期中期~末期

心音と過剰心音のまとめ QB.C-360

  音を発する構造 聴診部位 疾患
*I音 房室弁 心尖部 MS
*II音 肺動脈弁、大動脈弁 心基部 HT, PH
*III音 拡張早期に血液が心臓に充満する音   容量負荷(心不全)、生理的
*IV音 拡張後期に心房収縮により心室壁が振動する音   圧負荷(拡張不全)

呼吸性変動

  • 吸気時:心拍数
  • 呼気時:心拍数
  • I音-II音の間隔の変化は小さい。

II音の分裂

まとめ

  心拍数 II音分裂
吸気 A2-P2
呼気 S2

心音減弱

  • 心タンポナーデ
  • 胸水貯留

記載方法の例

  • I音(→) II音(→) III音(-) IV音(-)
I音亢進減弱無し(=normal intensity) II音normal splitting



収縮性心膜炎」

  [★]

constrictive pericarditis, CP
pericarditis constrictiva
収縮性心外膜炎
心膜炎

概念

  • 急性心膜炎のちに、心膜に線維性肥厚と癒着、あるいは石灰化を来し、心臓拡張期の血流充満が障害され、拍出量低下と右心系にのうっ滞を生じる
  • 肥厚した心膜が線維化・石灰化して慢性的に心臓を覆う状態が心膜癒着

病因

分類

  • 結核:最も多かった
  • 特発性
  • ウイルス性

病理

  • 心膜に石灰化が認められることが多い

症状

  • 脱力感、倦怠感、体重増加、腹囲の増加、腹部不快感、腹部の突出(protuberant abdomen)、浮腫 (HIM.1494)
  • (重症の症例)全身性浮腫、筋廃用、cachexia (HIM.1494)
  • 労作時呼吸困難。きざ呼吸もあり得るが、重度ではない (HIM.1494)

病態生理と症状

  • 静脈圧上昇 :肝うっ血、頚静脈怒張、浮腫
  • 肺静脈圧上昇:心不全(呼吸困難、起坐呼吸)

  • 心拍出量低下

身体所見

  • 脈:脈圧:正常 or 低下。1/3の症例で奇脈 (HIM.1494)
  • うっ血性肝腫大:腹水(浮腫より顕著)、黄疸 (HIM.1494)
  • 心尖拍動減弱、may retract in systole(Broadbent's sign)
  • 心膜ノック音 → 半数の症例で聴取?(QB.C-361) → 拡張早期過剰音/拡張早期過剰心音 と表現される

検査

  • 心カテーテル検査:右室圧曲線において、拡張期早期の急峻な圧低下とその後のプラトーが特徴的。dip and plateau pattern

治療

方針:症状が持続的/増悪傾向にあればpericardiectomyを行う。心膜の拘縮や一時的/可逆的である例も少数ながら存在するため、診断がついた患者であって慢性症状がなく、血行動態が安定していれば、手術を行う前に2-3ヶ月間保存的に経過を観察する。(参考1)
  • 対症療法
  • 利尿薬、塩分制限
  • 根治療法:心膜切除術
心拍数を下げる薬はよくない(カルシウム拮抗薬、β遮断薬)
  収縮性心膜炎 心タンポナーデ
奇脈 + +++
クスマウル徴候 +++ -
  • In constrictive pericarditis, the negative intrathoracic pressure generated by inspiration is not easily transmitted through the rigid pericardial shell to the right-sided heart chambers; therefore, inspiratory augmentation of RV filling is more limited.
  • 収縮性心膜炎では胸腔内圧の陰圧に心臓が影響されにくい。このために静脈還流量の変動は少なく、呼吸によらず頚静脈が怒張する? 左室への血流量も呼吸の影響を受けにくいために奇脈は心タンポナーデと比べて見られる頻度は低い?

参考

  • 1. [charged] Constrictive pericarditis - uptodate [3]



シクロホスファミド」

  [★]

cyclophosphamide, CPA CPM
cyclophosphamidum
Cytoxan, Neosarエンドキサン
  • first aid step1 2006 p.207,257,309,324,326,386
  • アルキル化薬


特徴

  • プロドラッグであり、肝臓で加水分解を受けて薬効を及ぼす

構造

作用機序

薬理作用

抗菌スペクトル

動態

適応

  • non-Hodgkin’s lymphoma, breast and ovarian carcinomas
  • immunosuppressants

注意

禁忌

副作用

  • 出血性膀胱炎、骨髄抑制
  • myelosuppression; hemorrhagic cystitis, which can be partially prevented with mesna

副作用(再評価結果より)

  • 再評価結果時の自覚的並びに他覚的症状緩和における安全性評価対象例5021例(経口投与を含む)中,主なものは,白血球減少1903例(37.90%),悪心嘔吐1041例(20.73%),脱毛1221例(24.32%)等であった。また,急性白血病等の造血幹細胞移植の前治療における本剤の第2相臨床試験の安全性評価対象例67例中,主なものは悪心嘔吐61例(91%),下痢口内炎各42例(各63%),脱毛38例(57%)であった。

重大な副作用

再評価結果における安全性評価例の集計

種類頻度 5%以上 5%未満 頻度不明
肝臓   肝機能異常,黄疸 コリンエステラーゼ低下
腎臓   蛋白尿浮腫 食欲不振味覚異常,胸やけ,おくび腹部膨満感
消化器 悪心嘔吐 口渇潰瘍性口内炎腹痛便秘下痢  
過敏症   発疹  
皮膚 脱毛 皮膚炎,色素沈着,爪の変形・変色  
精神神経系   頭痛眩暈不眠運動失調 倦怠感
呼吸器     肺水腫
循環器   心電図異常,心悸亢進低血圧  
内分泌系   副腎皮質機能不全 甲状腺機能亢進
性腺   無月経 無精子症卵巣機能不全
その他   発熱,注射時熱感,局所痛CKCPK上昇 創傷の治癒遅延,高血糖

添付文書

  • 注射用エンドキサン100mg/注射用エンドキサン500mg
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4211401D1033_1_10/4211401D1033_1_10?view=body



心」

  [★]

heartmindcardiac
核心強心心臓心臓性
精神心陰影
心虚


漢方医学

機能

  • 1. 意識水準を保つ
  • 2. 覚醒・睡眠のリズムを調節する
  • 3. 血を循環させる

失調症状

→ 心虚
  • 焦燥感、不安感、集中力の低下、不眠、嗜眠、情緒不安定、顔面紅潮、舌尖の真紅、動悸、脈の結代、胸内苦悶感、息切れ


タンポナーデ」

  [★]

tamponade
タンポン充填





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