左室肥大

出典: meddic

left ventricular hypertrophy, LV hypertrophy, LVH
心室肥大

概念

  • 左心室(左室)が心肥大を呈した状態を指す。


心電図

  • V1でR増高 ⇔ 左室肥大:V5で増高


心電図 (心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.115)

  • Sokolow-Lyonの基準
  • Rv5 > 26 mm


  • RaVL > 11 mm


  • SV1 + RV5 > 35mm
  • 左心室側で0.04-0.06 s
  • 3. ST-Tの変化
  • ST下降、Tの陰転化(ストレイン型。上に凸のST低下)


Sokolow&Lyon心電図上の診断基準

日本人に用いる場合

  • RV5≧30mm
  • RV5(6)+SV1≧40mm

心電図の例

097D017
[show details]
左室高電位とV5,V6でのST低下が認められるが、VATの延長は微妙。ぎりぎり0.04sか。

UpToDate Contents

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和文文献

  • 臨床ノート 症例から学ぶピットフォール 左室肥大と心筋脂肪酸代謝
  • 人間ドック受診者におけるN-terminal pro-brain natriuretic peptide測定の意義
  • 加藤 公則,中原 寿子,小林 隆司 [他]
  • 人間ドック 26(1), 62-70, 2011-06
  • NAID 40018915064
  • 特別講演(第64回東邦医学会総会) 慢性腎臓病とアテローム動脈硬化の関連

関連リンク

心肥大とはこの心臓の筋肉が肥大し、心筋重量の増加した状態をいいます。 一般に 健康診断や病院を受診した際に「心肥大」といわれるのは、胸部レントゲン写真で心臓が 大きく見える場合、あるいは、心電図検査により左室肥大の所見が認められた場合が ...
心肥大では左室の心筋が分厚くなるため、心臓自体が硬くなります。そのため(1)収縮 するにも ... 左室肥大起こす病態は、(1)スポーツ心臓のように左室に余分な力がかかっ たとき、(2)高血圧性左室肥大、(3)肥大型心筋症 などが考えられます。 軽度の左室 肥大 ...

関連画像

心肥大(右室肥大と左室肥大)左室肥大の心電図所見左室肥大左室肥大では,第Ⅰ誘導のR波  。これは 左室肥大 です肥大型心筋症の心電図左室肥大の心電図左室肥大


★リンクテーブル★
国試過去問105D045」「106A056」「108A042」「097D017」「106D047」「106H024」「106A037」「098I041」「081A073
リンク元降圧薬」「高血圧」「心電図」「ST低下」「U波
関連記事肥大」「

105D045」

  [★]

  • 64歳の男性。浮腫全身倦怠感とを主訴に来院した。 10年前に健康診療で血糖高値と血圧高値とを指摘されたが受診しなかった。半年前から夜間排尿回数の増加を自覚していた。 1か月前から浮腫と全身倦怠感とが出現し、次第に増悪するために受診した。飲酒は日本酒1台/日を40年間。喫煙は15本/日を40年間。身長168cm、体重74kg。体温36.0℃、呼吸数16/分。脈拍80/分、整。血圧166/100mmHg。眼瞼結膜に貧血を認める。心尖部に2/6度の収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は軽度に膨隆し、圧痛を認めない。肝・脾を触知しない。前脛骨部に浮腫を中等度認める。尿検査:蛋白3+、糖1+、潜血1 +。血液所見:赤血球 280万、 Hb 8.2g/dl、 Ht 22%、白血球 5,000、血小板 20万。血液生化学所見:空腹時血糖146mg/dl、HbA1c 6.8%(基準4.3-5.8)、総蛋白 5.8g/dl、アルブミン 3.0g/dl、尿素窒素 30mg/dl、クレアチニン 2.2mg/dl、尿酸 8.2mg/dl, Na 140mEq/l、K 6.0mEq/l, Cl 114mEq/l。胸部エックス線写真で心胸郭比56%であり、心電図左室肥大を認める。
  • 治療として適切でないのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105D044]←[国試_105]→[105D046

106A056」

  [★]

  • 43歳の男性。頭重感を主訴に来院した。 1か月前から後頭部の頭重感を自覚していた。 5年前の健康診断で高血圧を指摘されたが、治療を受けていなかった。
  • 身長168cm、体重76kg。脈拍80/分、整。血圧180/106mmHg。胸部と腹部とに血管雑音を聴取しない。下腿に軽度の浮腫を認める。尿所見:蛋白2+、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球460万、 Hb14.0g/dl、 Ht44%、白血球9,800、血小板21万。血液生化学所見:血糖112mg/dl、総蛋白6.8g/dl、アルブミン3.7g/dl、尿素窒素20mg/dl、クレアチニン0.8mg/dl、尿酸6.9mg/dl、総コレステロール240mg/dl、 Na145mEq/l、 K3.0mEq/l、 Cl103mEq/l。胸部エックス線写真で心胸郭比50%である。心電図で左室肥大を認める。
  • この患者の高血圧症のスクリーニングとして行う検査はどれか。 2つ選べ。


[正答]


※国試ナビ4※ 106A055]←[国試_106]→[106A057

108A042」

  [★]

  • 76歳の女性。高血圧脂質異常症および陳旧性心筋梗塞の定期受診のため来院した。 5年前に急性心筋梗塞と診断され、経皮的冠動脈インターベンションを受けている。以後、胸痛発作はないが、階段や長く歩いたときに息切れを感じている。脈拍 64 /分、整。血圧 122/80 mmHg。呼吸数 14/分。 SpO2 97% ( room air)。頸静脈の怒張を認めない。左側臥位で IV音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。両側の下肢に軽度の浮腫を認める。本日の心電図 (別冊 No. 16)を別に示す。
  • 患者への説明として適切なのはどれか。
  • a 「脈が速すぎるようです」
  • b 「左脚ブロック]]が認められます」
  • c 「心房細動]]の状態になっています」
  • d 「高血圧による左室肥大が認められます」
  • e 「心筋梗塞のあとが左心室の前側と下側にあります」



[正答]


※国試ナビ4※ 108A041]←[国試_108]→[108A043

097D017」

  [★]

  • 74歳の男性。労作時の息切れを生じるようになり来院した。20年前に高血圧を指摘されたが治療は受けていない。下肺野にcoarse crackles(水泡音)、心尖部に心室性奔馬調律を聴取する。脈拍76/分、整。血圧162/92mmHg。心電図を以下に示す。心臓カテーテル検査で左室拡張末期圧22mmHg(基準12以下)、心係数3.2l/分/m2(基準2.3~3.6)。心血管造影で左室駆出率56%、冠動脈に狭窄病変はない。適切な薬物はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 097D016]←[国試_097]→[097D018

106D047」

  [★]

  • 81歳の男性。 1か月前からの労作時の呼吸困難を主訴に来院した。生来健康で農作業に従事していた。脈拍76/分、整。血圧126/74mmHg。頸動脈拍動の立ち上がりが遅い。胸骨右縁第2肋間に収縮中期性(収縮期駆出性)雑音が聴取され、頚部に放散する。下腿に浮腫を認めない。心電図左室肥大を認める。胸部エックス線写真で異常を認めない。カラードプラ心エコー図(別冊No. 18A)と連続波ドプラ法で記録した左室駆出血流速パターン(別冊No. 18B)とを別に示す。
  • 治療として適切なのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 106D046]←[国試_106]→[106D048

106H024」

  [★]

  • 58歳の男性。職場の定期健康診断で初めて不整脈を指摘されたため来院した。自覚症状はない。 7年前から高血圧症のため治療中である。家族歴に特記すべきことはない。脈拍64/分、整。血圧134/78mmHg。身体診察所見、 12誘導心電図および胸部エックス線写真に異常を認めない。心エコー検査で軽度の左室肥大を認める。 24時間Holter心電図(別冊No. 2)を別に示す。この心電図にみられる異常波形は1日102回あったが、自覚症状は認められなかった。
  • 対応として適切なのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 106H023]←[国試_106]→[106H025

106A037」

  [★]

  • 75歳の女性。階段を昇ったときに自覚する前胸部の違和感を主訴に来院した。症状は約1年前からあり、頻度や強さに変化はないという。身体診察所見に異常を認めない。胸部エックス線写真と安静時の12誘導心電図とに異常を認めない。アデノシン負荷201Tl心筋血流SPECTの左室短軸像(別冊No. 14A、 B)を別に示す。
  • 原因として考えられるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 106A036]←[国試_106]→[106A038

098I041」

  [★]

  • 32歳の女性。労作時の胸部圧迫感を主訴に来院した。二峰性脈を認め、心尖部に収縮期駆出性雑音を聴取するが、頚動脈への放散は認めない。心電図で胸部誘導に巨大陰性T波を認める。
  • この患者でみられる心エコー所見はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 098I040]←[国試_098]→[098I042

081A073」

  [★]

  • 心電図所見から考えにくい疾患はどれか

降圧薬」

  [★]

hypotensor, depressor, hypotensive drugs hypotensive agent hypotensive drug
降圧剤血圧降下薬高血圧症治療薬抗高血圧薬 antihypertensive antihypertensive drug, antihypertensive drugs
[show details]

降圧薬

  • (作用部位で分類)
  • 近位尿細管:アセタゾラミド:炭酸脱水酵素を阻害
  • 太いヘンレループ上行脚:フロセミド:Na+-K+-2Cl-共輸送体(NKCC)を阻害
  • 遠位尿細管前半部:チアジド系利尿薬:Na+とCl-の共輸送体を阻害
  • 遠位尿細管後半部と集合管:
スピラノラクトン:アルドステロン受容体に競合的に結合
トリアムチレン:Na+流入を抑制
  • (薬剤で分類)
  • チアジド系薬 thiazide diuretic
  • ヒドロクロロチアジド
  • トリクロルメチアジド
  • ループ利尿薬
  • フロセミド furosemide
  • K保持性利尿薬-抗アルドステロン薬
  • スピロノラクトン spironolactone
  • K保持性利尿薬-尿細管直接作用薬
  • トリアムテレン triamterene
  • 交感神経抑制薬
  • 受容体遮断薬
  • β遮断薬  プロプラノールなど
  • αβ遮断薬 
  • カルベジロール(α1遮断により末梢血管を拡張。β遮断により陽性変力作用を抑制)
  • アムスラロールなど
  • α遮断薬
  • プラゾシン
  • 中枢性交感神経抑制薬(α2受容体刺激薬)
  • クロニジンなど
  • 末梢性交感神経抑制薬 
  • カルシウム拮抗薬
強力な降圧効果を示す
細胞内へのCa流入を抑制することにより血管平滑筋を弛緩させ末梢血管抵抗を下げる
脳、心臓、腎臓への血流を保つ
膜電位依存性Caチャネルに作用して血管平滑筋を弛緩させる
副作用:ジルチアゼムの副作用:洞性徐脈、洞性ブロック
  • ニフェジピン: 血管への親和性が高い→抗高血圧薬として優れる
副作用:反射性交感神経緊張、顔面紅潮、浮腫(静脈拡張より動脈拡張の度合いが大きいため)、便秘
  • 血管拡張薬
  • ACE阻害薬
臓器障害の改善、進展予防 beyond blood pressure
RA系の抑制
アンジオテンシノゲン→(レニン)→アンジオテンシンI→(アンジオテンシン転換酵素)→アンジオテンシンII-(アンジオテンシン受容体遮断薬)-|アンジオテンシン受容体1
ACE阻害薬の腎機能保護
ACE阻害薬:輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 拡張 → 糸球体内圧↓
Ca拮抗薬 :輸入細動脈 拡張、輸出細動脈 なし → 糸球体内圧↑
副作用
ACEはブラジキニンを分解するキニナーゼIIと同一の酵素である。ACE阻害薬はこの酵素を阻害するが、ブラジキニンは血管拡張、決勝滲出決勝進出、発痛作用に関わっている。このため咳を誘発することがある。
禁忌
妊婦。ブラジキニンは胎児の動脈管閉鎖に関わっている。このた、母胎にACE阻害剤を加え、ブラジキニンが増えると胎児の動脈管が閉鎖してしまう。(血管浮腫?)
  • 1型アンジオテンシンII受容体拮抗薬(AT1受容体拮抗薬)


降圧薬の積極的な適応と禁忌

降圧薬 積極的な適応 禁忌
高齢者 糖尿病 狭心症 心不全 脳血管障害 左室肥大 腎障害 心筋梗塞 頻脈 脂質代謝異常 前立腺肥大
Ca拮抗薬               心ブロック(ジルチアゼム)
ACE阻害薬         妊娠、高カリウム血症両側腎動脈狭窄
A-II受容体拮抗薬        
利尿薬                   痛風高尿酸血症
β遮断薬             ○(後)     喘息、心ブロック、末梢循環不良
α遮断薬                 起立性低血圧

  • 合併症を有する高齢者高血圧に対する第一選択薬と併用薬
合併症 Ca拮抗薬 ACE阻害薬 利尿薬 β遮断薬 α遮断薬
脳血管障害慢性期    
虚血性心疾患    
心不全  
腎障害    
糖尿病
高脂血症
痛風(高尿酸血症) ×    
慢性閉塞性肺疾患     ×  
閉塞性動脈硬化症 ×  
骨粗鬆症        
前立腺肥大        

○:第一選択 空欄:適応可 △:注意が必要 ×:禁忌

妊婦への降圧薬 (妊娠中毒症)

理由はACE参照

使用できる降圧薬

α2作動薬
  • 胎児がしっかりしているのなら
  • Ca拮抗薬
β遮断薬
α遮断薬

参考

  • 1. 高血圧治療ガイドライン
[display]http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html



高血圧」

  [★]

hypertension, HT, high blood pressure
(国試)高血圧症
低血圧

定義

  • 収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上 (1999年改正)

原因による分類

高血圧の病因

PHD.319

exogenous cause

  • 1. エストロゲン(避妊薬などに含まれる):肝臓でのアンジオテンシノゲンの産生量を増加させる。)
  • 2. 糖質コルチコイド:鉱質コルチコイド作用
  • 3. シクロスポリン
  • 4. エリスロポエチン:赤血球を増加させることで、血液の粘稠度が上昇したり、末梢の虚血性の血管拡張が解除される事による。
  • 5. 交換刺激刺激薬:例えば、普通感冒薬
  • 6. コカイン・慢性のアルコール過剰摂取:どちらも交感神経の活動性をあげる。

renal cause

mechanical cause

endocrine cause

高血圧のリスクファクター

  • 年齢、ナトリウム過剰摂取、飲酒、肥満、運動不足、妊娠中の高血圧、家族歴

高血圧による病変

PHD.323

  • 通常は無症候であるが、多くの臓器(血管、心臓、網膜、腎臓)に多大な影響を及ぼす

高血圧による細動脈変化 BPT.356

  • 急激な血圧上昇をきたす病態に特徴的(例えば、悪性高血圧(拡張期血圧120mmHg以上))
  • 組織的には細動脈のonion-skinningが特徴的。血管平滑筋の増生、基底膜の肥厚による(血管の構造→血管)
  • 悪性高血圧ではこれらの過形成的な変化に加えて、フィブリノイドの沈着と血管壁の壊死(necrotizing arteriolitis)が特に腎臓で顕著に見られる。

症候

身体所見

  • 胸部:II音の亢進(IIA音)、心基部の収縮期雑音

検査

心電図

  • 左室肥大 ← 求心性左室肥大 ← 後負荷に打ち勝って左室が収縮できるように。
097D017
[show details]

重症度と治療(QB.C-324)

重症度 血圧 治療
I度高血圧 140/90mmHg ライフスタイルの改善、半年-1年で改善しなければ降圧薬投与
II度高血圧 160/100mmHg 降圧薬投与(経口)
III度高血圧 180/110mmHg 降圧薬投与(経口)
高血圧緊急症 臓器障害(脳、心臓、腎臓など) 降圧薬投与(経静脈)

治療

  • まず生活指導を行った上で、薬物治療の必要がある場合にこれを開始する。ただし、高リスク群に関しては直ちに薬物治療を開始する。
  • 生活習慣の修正(参考1より)
1. 減塩(→ナトリウム) 6g/日未満
2. 食塩以外の栄養素 ・野菜・果物の積極的摂取*
・コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える
・魚(魚油)の積極的摂取
3. 減量 ・BMI<25未満
4. 運動 ・心血管病のない高血圧患者が対象で、中等度の強度の有酸素運動を中心に定期的に(毎日30分以上を目標に)行う
5. 節酒 ・エタノールで男性は20-30ml/日以下、女性は10-20ml/以下
6. 禁煙  
 生活習慣の複合的な修正はより効果的である
*重篤な腎障害を伴う患者では高K血症をきたすリスクがあるので、野菜・果物の積極的摂取は推奨しない。糖分の多い果物の過剰な摂取は、特に肥満者や糖尿病などのカロリー制限が必要な患者では勧められない。

降圧目標

参考1
  診察室血圧 家庭血圧
若年者・中年者 135/85mmHg未満 125/80mmHg未満
高齢者 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満
糖尿病患者
腎臓病患者
心筋梗塞後患者
130/80mmHg未満 125/75mmHg未満
脳血管障害患者 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満

注:診察室血圧と家庭血圧の目標値の差は、診察室血圧140/90mmHg、家庭血圧135/85mmHgが、高血圧の診断基準であることから、この二者の差を単純にあてはめたものである。

JNC-7

  • 一般的:140/90mmHg未満
  • DM,CKD:130/80mmHg未満

幼児・小児の高血圧

参考2 参考3
健診用の高血圧基準
  収縮期血圧
(mmHg)
拡張期血圧
(mmHg)
乳児(注) ≧110 ≧70
幼児 ≧120 ≧70
小学校 低学年 ≧130 ≧80
高学年 ≧135 ≧80
中学校 男子 ≧140 ≧85
女子 ≧135 ≧80
高等学校 ≧140 ≧85
  • 注:乳児の値は検診用の基準かは不明

参考

  • 1. 高血圧治療ガイドライン
[display]http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html
  • 2. 高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)
[display]http://www.jpnsh.org/manuscript080920.html
  • 3. 高血圧 日本高血圧学会高血圧治療GL作成委員会/医療・GL(09年)/ガイドライン 第10章 小児の高血圧
[display]http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0019/1/0019_G0000180_0063.html

高血圧と糖尿病を合併する病態

救急外来での高血圧

研修医当直御法度 第5版 p.33

救急

準急球

  • 拡張期血圧115以上であるが、臓器障害がない。
→ 経口降圧薬を処方し外来受診。


収縮期高血圧 動脈コンプライアンス低下 動脈硬化
大動脈の人工血管置換術後
心拍出量の変化 大動脈弁閉鎖不全症
甲状腺機能亢進症
発熱
動静脈瘻
動脈管開存症
過動心症候群
拡張期高血圧 体液量の増加 腎実質性高血圧 糸球体腎炎
糖尿病性腎症
慢性腎盂腎炎
多発性嚢胞腎
膠原病
など
副腎皮質疾患 Cushing症候群
原発性アルドステロン症
薬物性 経口避妊薬
副腎皮質ステロイド
エリスロポエチン
レニン-アンジオテンシン系の亢進
(循環血液量・末梢血管抵抗の増大)
腎血管性高血圧 腎動脈硬化症
線維筋性異形成
レニン産生腫瘍
血管抵抗の増大 交感神経系の亢進 褐色細胞腫
急性ストレス反応
薬物中断症候群
多発性神経炎
大血管の狭窄・閉鎖 大動脈狭窄症
解離性大動脈瘤
原因不明(多因子) 本態性高血圧





心電図」

  [★]

electrocardiogram ECG, electrocardiography
elektrokardiogramm EKG
  • 図:PT.268,279(心臓の構造と興奮伝導系)
  • 心電図の読み方:PHD.108

概念

  • 心臓全体の電気的活動を体表面から経時的に記録したもの。
  • 特殊心筋の活動電位は記録されない。固有心筋の活動電位のみ

医学大事典より

  • 心臓は拍動のたびに電気を発生し、これを心起電力(cardiac electromotive force)と呼ぶ。
  • 心起電力により体表面に電流が流れると四肢や胸壁など、体表面の異なった部位間に電位差が生じる。
  • この電位差を導出するための装置を心電計と呼び、心電計により時間軸に沿って記録された電位の変化を心電図という。

意義

  • 心電図は心臓の電気的興奮の伝達を記録したものである。P波は心房の脱分極を、QRS波は心室の心筋細胞の脱分極を表す。T波は心室の再分極を表す。つまり心筋の異常がある場合何かしらの変化が心電図上に表れるということである。心電図は身体に侵襲的な影響を及ぼさない検査である。このことはこの検査を心臓の疾患を疑ったら即行ってよいということである。
  • 心電図は、不整脈、心筋梗塞、心筋虚血、心膜炎、心房負荷、心室肥大・心室拡大、電解質異常などの判断に有用である。

施行する目的

  • 心臓疾患疑い(狭心症・心筋梗塞・不整脈など)
  • スクリーニング(学校検診、職場検診など)

心電図の種類

  • 臨床では一般に標準12誘導心電図が良く用いられる

電極の部位による分類

  • 体表の誘導
  • 体内の誘導
  • 食道内心電図
  • 心腔内心電図
  • ヒス束心電図

表現形式による分類

  • ベクトル心電図:心起電力をベクトル環として三次元的に描く
  • スカラー心電図:時間軸に沿った電位の記録

心電図の記録サイズ

  • 縦軸:10mm = 1mV
  • 横軸: 5mm = 0.2s

標準12誘導心電図

  • 標準肢誘導(I,II,III) + 単極肢誘導(aVR, aVF, aVL) + 胸部誘導(V1, V2, V3, V4, V5, V6) = 12誘導

電極の取り付け位置・電極の色

単極肢誘導

右手首 左手首
右足首 左足首

単極胸部誘導

EAB.5改変
V1 右第4肋間
V2 左第4肋間
V3 V2とV4の中点
V4 左第5肋間かつ鎖骨中線
V5 V4と同じ高さで前腋窩線との交点
V6 V4と同じ高さで中腋窩線との交点

心電図の波

6つの棘波よりなる
  • P波:心房の電気的興奮。:0.12-0.20s (3-5mm)
  • QRS複合:心室の電気的興奮:0.06-0.15s :正常; 0.06-0.08s (1.5-2mm), 不完全脚ブロック; 0.08-0.12s (2-3mm), 完全脚ブロック ≧0.12s (≧3mm)
  • T波:心室の再分極(心室筋興奮の回復過程):
  • U波

心電図の波の間隔

  • PQ時間:房室間伝導遅延:0.12-0.20s
  • QT時間:電気的心室収縮時間:心拍数と相関関係がある
QTc=QT/sqrt(RR)
心拍数によらずほぼ一定の値を示す
  • RR:心臓の一周期
  • TP:心臓の弛緩期

正常心電図における波

  • I,IIにおいてP, QRS, Tが全て正 → 100G096


心電図による得られる情報 (SP.536)

  • 心臓における興奮の発生と伝達の過程を可視化
1. 心臓内の興奮伝導の障害
ex. 房室ブロック
2. 不整脈:脈拍のリズムと心拍数の異常
ex. 心房粗動心室細動
3. 冠循環の異常
ex. 心筋梗塞
4. 心室肥大
5. 血漿中の電解質濃度の異常

各誘導で取りやすい所見

  • 第II誘導:P波の描出
  • V5誘導:虚血性変化

特徴的な所見

新生児・幼小児の心電図

SPE.428-
  • 電気軸:右軸偏位 → 左軸偏位  胎児循環では右心系が主に体循環に関わっていたが、成人で見られる循環では左心系が関わる。生後一ヶ月らいまでは+120~130°程度の右軸偏位
  • 呼吸性不整脈:小児では顕著。吸気時に心拍数増加、呼気時に心拍数減少
  • 右室肥大:新生児~乳児では肺血管抵抗がまだ高いために右室肥大が持続。

心電図と心疾患

  • 心臓を栄養している血管が急激に閉塞するため、全く血液が供給されない状態。
  • 急性期と慢性期では異なった心電図をとる。
  • 異常Q、ST上昇、冠性T
  • 心臓に器質的疾患を持たないにもかかわらず、心電図上でQT時間の延長(QT時間が0.46秒以上)を認める病態。

疾患と心電図

  • 心膜炎 心外膜炎:90%の患者に異常が見られる。aVR, V1を除いたST上昇。いくつかの電極でPR部の低下(PR segment depression)
  • 肺性心(肺気腫):肺性P、不完全右脚ブロック、右軸偏位、V1-V3のT波陰転・平坦化、II,III,aVFでST低下。肺高血圧、最初の3つは右室負荷を反映
  • 肥大型心筋症:ST-T変化(ストレイン型の陰性T波は、上に凸のST低下を伴い、非対称性陰性T波)。Sv1, Rv5の増大。QRS時間の延長。
  • 心房中隔欠損症:PR延長、不完全右脚ブロック、右軸偏位。右心系の容量負荷による遠心性心肥大。
  • 心室中隔欠損症
  • ブルガダ症候群:右側胸部誘導(V1-V2(V3))のST上昇(coved型あるいはsaddle back型) 。完全あるいは不完全右脚ブロック様QRS波形(つまり、V1-V3でJ波が見られる)。
  • 脚ブロック
  • WPW症候群:Δ波。PQ短縮、QRS延長。V1に特徴的変化「A型: 高いR波。左室自由壁」「B型: rS型。右側」「C型: Qr/QS。中隔」
  • 肺血栓塞栓症:右側胸部誘導の陰性T波、洞性頻脈、SⅠQⅢTⅢ、右脚ブロック、ST低下、肺性P、時計方向回転
  • 肺気腫:V1,V2でrS/QSパターン

注意点

  • 胸をさらすことになるので、女性の患者では特に配慮する。誘導の電極が正しい位置に貼られていないと記録される結果が異なってくるので、正確な位置に貼る。また、心電図は筋肉の活動も拾ってしまうので、筋緊張を和らげるため患者にはリラックスしてもらい、リラックスできる状況を作ることを心がける。

参考

[display]http://www.cardiac.jp




ST低下」

  [★]

ST segment depression
ST下降、ST部分下降
STST上昇


病態

  • QRS幅正常
  • 高いR
  • QRS幅延長
  • 二次的ST低下
  • 未分類
  • ST上昇の鏡像

形態による分類

(心電図の読み方パーフェクトマニュアル p.219,239)

  • 下降型傾斜型(down-sloping type)
  • 水平型(horizontal type)
  • 緩徐上行型(slowly upsloping type)

図:LAB.1520

  • 1. junctional depression
  • 2. slow-rising depression
  • 3. horizontal depression
  • Master2段階試験のdouble test判定基準では、以下のST低下で陽性としている。
  • 0.5mm異常のischemic depression(1., 2.)
  • 3.でQX/QT 50% (つまり低下部分の方が長い) または QT比が1.08以上
  • トレッドミル検査では1mm以上の虚血性ST変化の出現(1.または2.)でendpointとしている。

注意

  • ST低下は心筋の虚血を表す場合があるが、この場合虚血が起こっている場所を同定できない。


U波」

  [★]

U wave
心電図


概念

  • T波に続いてみられる波で、プルキンエ線維や心室の拡張が原因と考えられる。(心電図パーフェクトマニュアル.40)
  • 通常T波と同じ向きにふれ、振幅はT波を超えることはない。(心電図パーフェクトマニュアル.40)
  • 一番、V2,V3で振幅が高いとされる。(心電図パーフェクトマニュアル.40)
  • 振幅は1mm以下で波は丸い

正常

  • aVR以外は陽性U波aVRは陰性U波
  • 振幅は肢誘導<1mm、胸部誘導<2mm

異常

  • aVR以外での陰性U波
著しく増高したU波はトルサード・ド・ポワンツ型の心室性頻拍を来たしやすさの指標となる(HIM.1391)

U増高

  • 低カリウム血症
  • 薬剤性:defetilide, amiodarone, sotalol, quinidine, procainamide, disopyramide(HIM.1391)

陰性U


肥大」

  [★]

hypertrophy
hypertrophia
過形成増殖
  • 組織や臓器が反応性に一定以上に容積を増すこと。


大」

  [★]

macro
マクロ




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