巣状分節性糸球体硬化症

出典: meddic

focal segmental glomerulosclerosis, FSGS, focal and segmental glomerulosclerosis
巣状硬化性糸球体腎炎 focal sclerosing glomerulonephritis
巣状糸球体硬化症 focal glomerulosclerosis, FGS


概念

  • 本症は糸球体が巣状かつ分節状に硬化した疾患。
  • ネフローゼの20-30%を占める

疫学

症状

  • 血尿、高血圧
  • 蛋白尿はnonselective

成因

  • 1. 一次性
  • 2. 二次性
  • 1. HIV感染、ヘロイン
  • 2. 他の糸球体腎炎に続発
  • 3. ネフロン喪失に続発するmaladaptation
  • 4. 足細胞に発現する細胞骨格に関連する蛋白質(ネフリン)

病理

  • 光学顕微鏡
  • 巣状かつ分節性の硬化病変
  • メサンギウム基質、毛細管腔の閉塞、ヒアリン・脂質滴の沈着
  • 蛍光抗体法…IgMと補体成分(特にC3)の沈着が認められる
  • 電子顕微鏡…上皮細胞に足突起の融合が見られ、ところどころで上皮細胞そのものが脱落し、基底膜が丸出しになっている所見も認められる

予後

  • 予後不良
  • ステロイドが効かない
  • 腎移植後の再発が多い



UpToDate Contents

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和文文献

  • 12.難治性巣状分節性糸球体硬化症におけるリンパ球除去療法の効果(一般演題2部,日本アフェレシス学会第29回関西地方会抄録)
  • 上川 康貴,篠崎 康之,遠山 直史,原 章規,北川 清樹,吉本 敬一,清水 美保,古市 賢吾,竹田 慎一,和田 隆志
  • 日本アフェレシス学会雑誌 30(2), 173-174, 2011-05-31
  • NAID 110008661275
  • 小児科領域における研究と治療の進歩(2)小児腎臓病-小児末期腎不全診療の現況と課題-
  • 服部 元史
  • 東京女子医科大学雑誌 81(1), 1-6, 2011-02-25
  • … 小児末期腎不全の原因疾患は、先天性腎尿路奇形、原発性巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、遺伝性疾患が多いが、これらのうち後天性疾患である原発性FSGSに関しては、画期的治療法の開発に向けた病因・病態の解明が強く望まれている。 …
  • NAID 110008426930
  • Bertin 柱肥大のため治療が遷延した巣状分節性糸球体硬化症 (collapsing variant) の1例
  • 石田 貴昭,嶋津 啓二,高折 光司,森 慶太,依藤 壮史,西口 健介,江口 恵梨子,越川 真男,田中 敬雄,桑原 隆
  • The Japanese journal of nephrology 53(1), 53-59, 2011-01-25
  • NAID 10029735970

関連リンク

慢性腎臓病 慢性腎臓病の合併症 急性腎障害 糸球体腎炎 ネフローゼ症候群 症状 検査所見・診断 ネフローゼ症候群の原因疾患 腎臓疾患が原因の場合 微小変化型ネフローゼ症候群 巣状分節性糸球体硬化症 膜性腎症 膜性増殖性糸球体腎炎
【概念】 巣状、分節状に傍髄質糸球体から硬化が生じ、次第に進行してゆく腎炎で、ネフローゼ症候群を呈することが多い。巣状とは全糸球体のうち80%以下で病変が認められることで、分節状とはひとつの糸球体の中で、部分的な病変 ...
原発性の原因として最も多いのは,微小変化群,巣状分節性糸球体硬化症および膜性腎症である。続発性の原因は,小児症例では10%未満であるが,成人症例では50 %以上を占め,最も一般的なのは糖尿病性腎症と子癇前 症である ...

関連画像

巣状分節性糸球体硬化症に対 動向 巣状分節性糸球体硬化 nephrotic-syndrome-zu04 巣状分節性糸球体硬化症の治療疾患は、巣状分節性糸球体硬化 図2 巣状分節性糸球体硬化症 図2 巣状分節性糸球体硬化症の治療


★リンクテーブル★
先読みfocal sclerosing glomerulonephritis
国試過去問104E068」「107I015
リンク元巣状糸球体硬化症」「結節性糸球体硬化症」「FSGS」「FGS」「focal segmental glomerulosclerosis
関連記事糸球体」「硬化」「硬化症」「分節性」「分節

focal sclerosing glomerulonephritis」

  [★]

巣状糸球体硬化症

focal glomerulosclerosisfocal segmental glomerulosclerosis


104E068」

  [★]

  • 次の文を読み、67-69の問いに答えよ。
  • 58歳の男性。体重増加下肢浮腫とを主訴に来院した。
  • 現病歴: 3年前から降圧薬の投与を受けていた。3か月前から尿の泡立ちに気付き、1か月前から下肢の浮腫と3kgの体重増加とを認めている。
  • 既往歴: 特記すべきことはない。
  • 生活歴: 喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
  • 家族歴: 父に高血圧がある。
  • 現症:  意識は清明。身長167cm、体重72kg。体温36.4℃。脈拍68/分、整。血圧146/90mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾・腎を触知しない。前脛骨部に圧痕を伴う浮腫を認める。
  • 検査所見: 尿所見:蛋白(4+)、糖(-)、尿潜血(1+)。24時間尿蛋白4.2g/day.尿赤血球5-10/HPF、尿沈渣(超生体染色)の写真(別冊No.16A)を別に示す。血液所見:赤血球 420万、Hb l2.4g/dl、Ht 38%。血液生化学所見:血糖 98mg/dl、HbA1c 5.2、総蛋白 5.0g/dl、アルブミン 2.4g/dl、尿素窒素 18mg/dl、クレアチニン 1.0mg/dl、尿酸 6.2mg/dl、総コレステロール 325mg/dl、Na l42mEq/l、K 3.6mEq/l、Cl 108mEq/l、Ca 8.4mg/dL、P 2.7mg/dl。腎生検のH-E染色標本(別冊No.16B)、蛍光抗体基底膜(緑)とIgG(赤)染色標本(別冊No.16C)及び電子顕微鏡写真(別冊No.16D)を別に示す。
  • 診断はどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 104E067]←[国試_104]→[104E069

107I015」

  [★]

  • 感染症と腎病変の組合せで正しいのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 107I014]←[国試_107]→[107I016

巣状糸球体硬化症」

  [★]

focal glomerulosclerosis, FGS
巣状分節性糸球体硬化症、巣状分節状糸球体硬化症


概念

  • 糸球体病変に対する病理診断名
  • (1)IgM・C3が糸球体ループに沈着、(2)巣状、分節状の硬化性病変を形成。 → と言う意味で学術的には「巣状分節性糸球体硬化症」だが国試的には「巣状糸球体硬化症」・・・
  • 治療に抵抗性のネフローゼ症候群を来す疾患。

病因

  • 何らかの液性因子により糸球体基底膜の透過性が増加することが原因


結節性糸球体硬化症」

  [★]

nodular glomerulosclerosis
キンメルスティール・ウィルソン病変 Kimmelstiel-Wilson lesion
びまん性糸球体硬化症巣状糸球体硬化症巣状分節性糸球体硬化症
  • 糖尿病で見られる糸球体の病変



FSGS」

  [★] 巣状分節性糸球体硬化症

focal segmental glomerulosclerosis
focal segmental glomerulosclerosis
focal and segmental glomerulosclerosis


FGS」

  [★]

focal segmental glomerulosclerosis」

  [★] 巣状分節性糸球体硬化症 FSGS


糸球体」

  [★]

glomerulus (Z)
ボウマン嚢腎小体腎臓輸出細動脈#調節

概念

  • 1個の腎臓に100万個存在。
  • 房状の毛細血管からなる
  • 糸球体の毛細血管は有窓型毛細血管である

糸球体の微細構造 (SP.785)

  • 血管内皮細胞
  • 基底膜
  • 上皮細胞間隙

詳細には

  • 糸球体内皮細胞 endothelium
  • 基底膜 basement membrane, glomerular basement membrane
  • 糸球体上皮細胞 visceral epithelium, podocyte
  • ボウマン嚢の壁側板 parietal epithelium

血流の調節 (HIM.1742)

  • 輸入細動脈:autonomous vasoreactive reflex in afferent arteriole, tubuloglomerular feedback
緻密斑でのCl-の低下 = 原尿流速が早い → 腎灌流量の低下と解釈
  • 腎灌流圧↑→輸入細動脈の平滑筋収縮
  • 腎灌流圧↓→輸入細動脈の平滑筋弛緩
緻密斑はNaClの再吸収にとともにATP、(アデノシン)を細胞外に放出。細胞外のecto-5'-nucleotidaseがATPからアデノシンを産生。アデノシンが輸入細動脈のvasoconstrictorとして作用
  • loop diureticsは緻密斑でのNaClの再吸収を妨げるので、尿細管糸球体フィードバックを阻害→糸球体濾過量は高レベルに保たれる
  • アンジオテンシンIIと活性酸素種は尿細管糸球体フィードバックを増強 → 輸入細動脈収縮 → 糸球体濾過量低下
  • NOは尿細管糸球体フィードバックを減弱 → 輸入細動脈弛緩 → 糸球体濾過量上昇
  • 輸出細動脈:angiotensin II-mediated casoconstriction of the efferent arteiole

臨床関連

  • 糸球体疾患







硬化」

  [★]

consolidationstiffeningcuringhardeningindurationsclerosishardenindurated
加硫強化硬化症固定治療ハードニング圧密硬結
コンソリデーション


硬化症」

  [★]

sclerosisscleroma
硬化
  • 臓器や組織が硬くなること。
  • 皮膚 → 皮膚硬化症(強皮症など)
  • 肝臓 → 肝硬変


分節性」

  [★]

segmental, (生物)metamerism
区域体節分節分節状分節型体節性



分節」

  [★]

segmentsegmental
区域セグメント体節分節性分節状分節型




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