尿閉

出典: meddic

urinary retention, ischuria, urodialysis
retentio urinae
尿貯留


定義

  • 膀胱まで移送された尿が尿道より排泄できない状態 ⇔無尿

原因

  • 器質性
  • 非器質性


SURO.39
  • 前立腺肥大を有する患者が飲酒した場合や抗コリン薬の服用による事が多い

症状

SURO.39
  • 急性尿閉:苦痛有。強い尿意、恥骨上部の疼痛、強度の不安感、冷や汗
  • 慢性尿閉:苦痛は少ない。溢流性失禁、両側水腎症

検査

  • 下腹部エコー (無尿との鑑別)
SURO.111
頻度 疾患 好発年齢
前立腺肥大症 60~
  膀胱頸部硬化症 60~
  尿道狭窄 50~60
  尿道結石 40~
  後部尿道弁 先天性~
  膀胱腫瘍 50~
  尿道腫瘍 50~
  陰茎癌 50~
  真性包茎 小児, 70~
神経因性膀胱 60~

臨床関連

  • 中枢神経(上位ニューロン)障害の急性期には脊髄ショックにより排尿中枢が機能しなくなり尿閉に陥るらしい。


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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/09/06 16:21:13」(JST)

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和文文献

  • 尿閉 (特集 泌尿器科救急の実際)
  • 八木橋 祐亮
  • 救急医学 = The Japanese journal of acute medicine 36(13), 1741-1744, 2012-12
  • NAID 40019528011
  • 症例 異食症に伴う巨大な便塊に惹起された尿閉
  • 澤田 康弘,加藤 忍,森 紳太郎
  • 臨床泌尿器科 66(10), 787-789, 2012-09
  • NAID 40019424296
  • 専門医部会 一目瞭然!目で診る症例 問題・解答
  • 須藤 博
  • 日本内科学会雑誌 101(8), 2367-2369, 2012-08-10
  • NAID 40019412353
  • 尿閉 (特集 排尿障害) -- (症候)

関連リンク

尿閉(にょうへい、英:urinary retention)とは、腎臓で尿は作られるものの、排泄機序・ 機能に問題があるため、体外に尿が排泄されないこと。乏尿や無尿とは意義が異なる。 症状 [編集]. 排尿が無くなるが、膀胱の拡張による緊満感が特徴的である。 原因 [編集] ...
尿閉と排尿困難は医薬品によっても起こります。多くの医薬品が原因になりますが、 代表的なものとしては頻尿尿失禁治療薬・過活動膀胱治療薬、抗精神病薬・抗うつ薬、 抗不整脈薬などでみられます。総合感冒薬のような市販の医薬品でもみられることが ...

関連画像

尿閉の画像 p1_37尿閉の画像 p1_32尿閉の画像 p1_11尿閉 ・ Urinary retentionいったい何がおこったの 尿閉の画像 p1_35イメージ 2尿閉の画像 p1_21


★リンクテーブル★
国試過去問107C028」「107C029」「105C012」「106C010」「099D117」「095B045」「096E032」「097E011」「104C013」「086D044」「084A070」「096B045」「100E028
リンク元ムスカリン受容体」「デュロキセチン」「コリンエステラーゼ阻害薬」「トルテロジン」「腎後性腎不全
拡張検索急性尿閉」「慢性尿閉期」「慢性尿閉

107C028」

  [★]

  • 次の文を読み、28、29の問いに答えよ。
  • 84歳の男性。尿閉下腹部痛とを主訴に来院した。
  • 現病歴:以前から尿意を催しても排尿に時間がかかることを自覚していた。2、3日前から鼻水と咳とがあり、昨日の朝から市販の総合感冒薬を服用した。その後さらに尿が出にくくなった。今朝はほとんど尿が出ず、下腹部痛も自覚したため受診した。
  • 既往歴:特記すべきことはない。
  • 生活歴:喫煙は20本/日を60年間。
  • 家族歴:特記すべきことはない。
  • 現症:意識は清明。体温36.4℃。脈拍76/分、整。血圧158/78mmHg。呼吸数14/分。SpO2 97%(room air)。頭頸部と胸部とに異常を認めない。腹部は下腹部が膨隆しており、やや硬い。軽度の圧痛がある
  • 現時点で実施する必要がないのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 107C027]←[国試_107]→[107C029

107C029」

  [★]

  • 次の文を読み、28、29の問いに答えよ。
  • 84歳の男性。尿閉下腹部痛とを主訴に来院した。
  • 現病歴:以前から尿意を催しても排尿に時間がかかることを自覚していた。2、3日前から鼻水と咳とがあり、昨日の朝から市販の総合感冒薬を服用した。その後さらに尿が出にくくなった。今朝はほとんど尿が出ず、下腹部痛も自覚したため受診した。
  • 既往歴:特記すべきことはない。
  • 生活歴:喫煙は20本/日を60年間。
  • 家族歴:特記すべきことはない。
  • 現症:意識は清明。体温36.4℃。脈拍76/分、整。血圧158/78mmHg。呼吸数14/分。SpO2 97%(room air)。頭頸部と胸部とに異常を認めない。腹部は下腹部が膨隆しており、やや硬い。軽度の圧痛がある
  • 最も考えられるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 107C028]←[国試_107]→[107C030

105C012」

  [★]

  • 導尿で誤っているのはどれか。
  • a 在宅自己導尿は通常1日1回行う。
  • b 持続導尿では尿道バルーンカテーテルを留置する。
  • c 膀胱結石はカテーテルを長期留置した場合にみられる。
  • d 男性では陰茎を上方に牽引しながらカテーテルを挿入する。
  • e 尿閉で経尿道的にカテーテルを挿入できない場合は膀胱穿刺を行う。
[正答]


※国試ナビ4※ 105C011]←[国試_105]→[105C013

106C010」

  [★]

  • 腹部診察所見と病態・疾患の組合せで誤っているのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106C009]←[国試_106]→[106C011

099D117」

  [★]

  • 穿刺してよいのはどれか。
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 099D116]←[国試_099]→[099D118

095B045」

  [★]

  • 尿閉の原因となるのはどれか。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 095B044]←[国試_095]→[095B046

096E032」

  [★]

  • 症候と初期対応の組合せで誤っているのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ 096E031]←[国試_096]→[096E033

097E011」

  [★]

  • 誤っている組合せはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 097E010]←[国試_097]→[097E012

104C013」

  [★]

  • 高齢男性で尿閉をきたす可能性があるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 104C012]←[国試_104]→[104C014

086D044」

  [★]

  • 18歳の男子。オートバイを運転中に転倒して腰部を打撲し、下腹部痛尿閉とを主訴として来院した。恥骨上部に軽度の腫脹と圧痛を認める。
  • 必要な検査はどれか?

084A070」

  [★]

  • 薬剤と副作用の組み合わせ
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

096B045」

  [★]

  • 抗コリン薬の副作用でないのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 096B044]←[国試_096]→[096B046

100E028」

  [★]

  • 有機溶剤による急性中毒症状はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100E027]←[国試_100]→[100E029

ムスカリン受容体」

  [★]

muscarinic receptor
ムスカリン性受容体ムスカリン性アセチルコリン受容体 muscarinic cholinergic receptors mAChR
アセチルコリン受容体ニコチン受容体ムスカリン受容体拮抗薬受容体
  • アセチルコリン受容体のサブタイプ
  • 7回膜貫通型のGタンパク質共役型受容体 →ニコチン受容体はイオンチャネル型
β-アドレナリン受容体などと類似の構造と機能を有する (SPC.66)
  • M1受容体は自律神経節の節後ニューロンでslow EPSPの発生に関与 (⇔NNfast EPSPの発生に関与) (SP.412)
  • M2受容体は心臓に抑制的
  • M3受容体は平滑筋収縮、分泌線分泌促進

ムスカリン受容体 (SP.412)

アセチルコリン受容体 作動薬 遮断薬 存在部位 作用
ムスカリン性受容体 M1 オキソトレモリン ピレンゼピン 自律神経節 節後細胞脱分極

slow EPSP発生)

ムスカリン アトロピン
M2 ムスカリン トリピトラミン 心臓 心拍数,伝導速度,心房収縮力低下
アトロピン
M3 ムスカリン ダリフェナシン 平滑筋 収縮
アトロピン 分泌腺 分泌促進

ムスカリン性受容体 (出典?)

ムスカリン性受容体 局在 反応 シグナル伝達系
M1 自律神経節 脱分極 Gq→PLC→IP3/DAG
中枢神経  
M2 心臓 洞房結節 脱分極の抑制、過分極 Gi→K+チャネル開
心房 収縮力↓ Gi→cAMP↓→電位依存性L型Caチャネル閉
房室結節 伝導速度↓  
心室 収縮力↓  
M3 平滑筋 収縮 Gq→PLC→IP3/DAG
血管内皮細胞 拡張 NO産生
外分泌腺 分泌促進 Gq→PLC→IP3/DAG

ムスカリン受容体作動薬・拮抗薬の臨床応用

種類 疾患への適応
ムスカリン作動薬 緑内障、手術後の腸管麻痺、尿閉
コリンエステラーゼ阻害薬 緑内障、手術後の腸管麻痺、尿閉重症筋無力症の診断・治療、アルツハイマー病
ムスカリン受容体拮抗薬 鎮痙薬(消化管、胆管、尿路など)、胃・十二指腸潰瘍、散瞳薬、パーキンソン病、麻酔前投与




デュロキセチン」

  [★]

duloxetine
塩酸デュロキセチン duloxetine hydrochloride
サインバルタ Cymbalta, Yentreve
抗精神病薬抗うつ薬セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 SNRI


特徴

構造

作用機序

薬理作用

抗菌スペクトル

動態

適応

用法・用量

  • 通常、成人には1日1回朝食後、デュロキセチンとして40mgを経口投与する。投与は1日20mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量する。
  • なお、効果不十分な場合には、1日60mgまで増量することができる。

注意

禁忌

  • 1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2. モノアミン酸化酵素阻害剤(MAOI)を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者
  • 3. 高度の肝障害のある患者[肝障害が悪化することがある。また、消失半減期が延長し、本剤の血中濃度が上昇することがある。
  • 4. 高度の腎障害のある患者[本剤の血中濃度が上昇することがある。
  • 5. コントロール不良の閉塞隅角緑内障の患者[症状が悪化することがある。]

副作用

副作用等発現状況の概要

  • うつ病・うつ状態の患者を対象とした国内臨床試験において、安全性評価対象例735例中、副作用(臨床検査値異常変動を含む)は663例(90.2%)に認められた。
  • 主なものは、悪心269例(36.6%)、傾眠228例(31.0%)、口渇168例(22.9%)、頭痛154例(21.0%)、便秘102例(13.9%)、下痢87例(11.8%)、めまい80例(10.9%)、トリグリセリド上昇56例(7.6%)、腹部痛52例(7.0%)、ALT(GPT)上昇51例(6.9%)、不眠50例(6.8%)、倦怠感45例(6.1%)、AST(GOT)上昇38例(5.2%)、食欲減退38例(5.2%)であった。(承認時)

重大な副作用

  • 不安、焦燥、興奮、錯乱、発汗、下痢、発熱、高血圧、固縮、頻脈、ミオクローヌス、自律神経不安定等があらわれることがある。セロトニン作用薬との併用時に発現する可能性が高くなるため、特に注意すること。異常が認められた場合には投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理と共に適切な処置を行うこと。
  • 低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。
  • 3. 痙攣(0.27%)、幻覚(頻度不明※1)
  • 痙攣、幻覚があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 4. 肝機能障害、肝炎、黄疸(頻度不明※1)
  • AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、総ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害、肝炎、黄疸があらわれることがあるので、適宜肝機能検査を行うとともに、患者の症状を十分に観察し、異常が認められた場合には、減量、休薬又は中止するなど適切な処置を行うこと。
  • 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 呼吸困難、痙攣、血管浮腫、蕁麻疹等を伴うアナフィラキシー反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 高血圧クリーゼがあらわれることがあるので、高血圧又は心疾患のある患者においては血圧の推移等に十分注意しながら投与すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 8. 尿閉(頻度不明※1)
  • 尿閉があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には投与を中止し、導尿を実施するなど適切な処置を行うこと。

添付文書

[display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1179052M1022_2_03


コリンエステラーゼ阻害薬」

  [★]

cholinesterase inhibitor cholinesterase inhibitors
抗コリンエステラーゼ薬 anticholinesterase
アセチルコリンアセチルコリン受容体副交感神経

コリンエステラーゼ阻害薬=

アルツハイマー病の治療薬

作用機序

  • 図:GOO.203

活性部位に結合

エドロフォニウムは四級アミンなので腎臓より速やかに排泄され、持続時間が短い。

酵素ををカルバモイル化

酵素をリン酸化

  • 有機リン化合物系

薬理作用

動態

適応

臨床応用

種類 疾患への適応
ムスカリン作動薬 緑内障、手術後の腸管麻痺、尿閉
コリンエステラーゼ阻害薬 緑内障、手術後の腸管麻痺、尿閉重症筋無力症の診断・治療、アルツハイマー病
ムスカリン受容体遮断薬 鎮痙薬(消化管、胆管、尿路など)、胃・十二指腸潰瘍、散瞳薬、パーキンソン病、麻酔前投与

注意

禁忌

副作用

トルテロジン」

  [★]

tolterodine
酒石酸トルテロジン, tolterodine tartrate
デトルシトール

概念

  • 抗コリン薬の一種で、膀胱に選択性の高いムスカリン受容体拮抗薬。

適応

禁忌

デトルシトールカプセル

用法用量

デトルシトールカプセル
  • 健常成人には酒石酸トルテロジン4mg 1T
  • 腎障害、肝障害、CYP3A4阻害のマクロライド系抗生物質・アゾール系抗真菌薬の服用の場合には、酒石酸トルテロジン2mg 1T



腎後性腎不全」

  [★]

postrenal failure
腎不全急性腎不全尿閉

病因

機械的閉塞

  • 尿管(急性腎不全を生じるには両側の閉塞でなければならない)
  • 結石
  • 腫瘍
  • 血腫
  • 後腹膜リンパ節腫脹または線維化
  • 膀胱頚部
  • 狭窄
  • 腫瘍
  • 留置カテーテル閉塞

神経因性膀胱

急性尿閉」

  [★]

acute urinary retention
前立腺肥大症尿閉急性腎不全
  • 高齢男性に最も多い。その原因としては前立腺肥大に伴う膀胱頚部閉塞(70代男性の10%、80代男性の33%(非日本人のデータ))
  • リスク因子:高齢男性、中等度~高度の下部尿路症状、尿の流速が12ml/s未満、経直腸超音波で前立腺容量30ml超。
  • 女性では神経因性膀胱、若年者の場合、神経疾患に寄ることが多い。
  • 尿閉を誘発しやすい薬物としては、抗ヒスタミン薬抗コリン薬鎮痙薬三環系抗うつ薬オピオイドαアドレナリン作動薬


慢性尿閉期」

  [★]

前立腺肥大症
  • 自力排尿不能で完全尿閉に至る。完全尿閉は緊急手術適応。



慢性尿閉」

  [★]

chronic urinary retention
尿閉




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