呼吸性アシドーシス

出典: meddic

respiratory acidosis
アシドーシス酸塩基平衡異常


酸塩基平衡異常とその代償 SP.660

  HCO3- pCO2
呼吸性アシドーシス
呼吸性アルカローシス
代謝性アシドーシス
代謝性アルカローシス

原因


pocket medicine
  • CNS抑制:鎮静薬、CNS外傷、慢性高CO2血症での酸素使用(低酸素による換気ドライブ低下)
  • 神経筋疾患:重症筋無力症、GBS、ポリオ関連脊髄炎、ALS、筋ジストロフィ、重症点リン酸血症
  • 上気道異常:急性気道閉塞、喉頭痙攣、閉塞性睡眠時無呼吸、食道挿管
  • 下気道異常:喘息、COPD
  • 肺実質障害(頻繁に低酸素血症を起こす→RR↑→呼吸性アルカローシス。最終的には呼吸筋疲労により呼吸性アシドーシス):肺炎、肺水腫、拘束性肺障害
  • 胸郭構造異常→気胸、動揺胸郭(フレイルチェスト)、後側彎症
  • 分時換気量改善能に限界のあるアシドーシス患者へのHCO3 IV後


代償変化

  • 腎臓でのHCO3-の再吸収亢進


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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/06/19 17:15:13」(JST)

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和文文献

  • 後腹膜鏡下腎尿管全摘除術後に気道閉塞を伴う喉頭浮腫をきたした1例
  • 八木橋 祐亮,沖波 武,福澤 重樹
  • 日本泌尿器科學會雜誌 100(4), 540-544, 2009-05-20
  • 76歳女性の右腎盂癌患者に対して後腹膜到達法による腹腔鏡下腎尿管全摘除術を施行した.二酸化炭素による気腹をした300分間,血圧,体温,酸素飽和度は安定していたが終末呼気二酸化炭素分圧(ETCO_2)は徐々に上昇し55mmHgのピークに達した.血液ガスは急性呼吸性アシドーシスの所見であった.ETCO_2の上昇に伴って調節呼吸の換気回数を増加させたがPCO_2の上昇を防ぎ得なかった.手術部位から頚部, …
  • NAID 110007226750
  • 高齢者における呼吸不全に対する非侵襲的陽圧換気療法の有用性
  • 喜田 洋平,山田 陽一
  • 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 19(2), 146-150, 2009-10
  • NAID 40016982185
  • Bohr 効果と呼吸性アシドーシス

関連リンク

アシデミアがある時点で、呼吸性アシドーシスか代謝性アシドーシス、あるいはその両方 が最初に起こったと考えてよい。 アシデミアあるいはアルケミアが代謝性のものなのか、 あるいは呼吸性のものなのかを考える。
呼吸性アシドーシスは一次性のPco2上昇で,代償性のHCO3 -増加を伴うときと伴わ ないときがある;pHは通常低いが,基準範囲に近いこともある。原因は,中枢神経系 疾患,肺疾患,または医原性疾患に起因する呼吸数および/または呼吸量の減少(低 換気)で ...

関連画像

 性アシドーシス(による酸血症糖尿病性昏睡1呼吸性アシドーシス チャレンジクイズ画像の説明begin{table}[htbp]\par\scriptsize 酸塩基平衡障害の診断


★リンクテーブル★
国試過去問106B059」「095C029」「100F041」「101F046」「103A016」「082C007
リンク元代謝性アシドーシス」「代謝性アルカローシス」「酸塩基平衡異常」「呼吸性アルカローシス」「血液ガス分析
関連記事アシドーシス」「呼吸」「呼吸性」「

106B059」

  [★]

  • 次の文を読み、 58-60の問いに答えよ。
  • 78歳の男性。意識障害のため家族に伴われて来院した。
  • 現病歴:3日前から発熱と黄色痰を伴う咳とが続いていたが、病院に行くのを嫌がっていた。いつもの時間に起きてこないため家族が部屋に様子をみに行ったところ、呼びかけに対する反応が悪い患者を発見し、家族が乗用車で救急外来に連れてきた。
  • 既往歴: 43歳から高血圧症で内服加療中。 55歳から糖尿病で内服加療中。
  • 生活歴 :長男家族と同居。
  • 現 症:意識レベルはJCSⅡ-10。体温39.0℃。心拍数118/分、整。血圧84/42mmHg。呼吸数28/分。 SpO2 90%(room air)。四肢末梢の皮膚は温かく、軽度の発赤を認める。刺激に対する上下肢の動きは良好である。左の背部下方にcoarse cracklesを聴取する。
  • 検査所見:血液生化学所見: Na144mEq/l、 K4.5mEq/l、 Cl108mEq/l。動脈血ガス分析(自発呼吸、 room air) : pH7.21、 PaCO2 26Torr、 PaO2 60Torr、 HCO3-10mEq/l。
  • この患者の酸塩基平衡状態の診断として正しいのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106B058]←[国試_106]→[106B060

095C029」

  [★]

  • 24歳の初産婦。妊娠39週に自然陣痛が発来し入院した。妊娠経過中に異常は指摘されていない。入院後の臨床経過は順調で子宮ロ全開大後約1時間半で経膣分娩した。新生児出生時体重は2,980gで外見上異常はなかったが、1分後のApgarスコアは4点であった。
  • その後、酸素投与のみで5分後のApgarスコアは9点となった。分娩直前の胎児心拍数陣痛図を以下に示す。
  • 分娩直後、第1啼泣前に採られた臍帯動脈血の酸塩基平衡で最も考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 095C028]←[国試_095]→[095C030

100F041」

  [★]

  • 48歳の女性。2か月前から両手のしびれが持続するため来院した。尿所見:
  • pH7.6。血清生化学所見:Na145mEq/l、K2.7mEq/l、Cl115mEq/l。動脈血
  • ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.35、PaO2 98Torr、PaCO2 33Torr、HCO3- 18mEq/l。
  • 基礎にある酸塩基平衡障害はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100F040]←[国試_100]→[100F042

101F046」

  [★]

  • 病態と酸塩基平衡障害の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 101F045]←[国試_101]→[101F047

103A016」

  [★]

  • 組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ 103A015]←[国試_103]→[103A017

082C007」

  [★]

  • 適切な組み合わせ。3つ。

代謝性アシドーシス」

  [★]

metabolic acidosis
アシドーシス酸塩基平衡異常

酸塩基平衡異常とその代償 SP.660

  HCO3- pCO2
呼吸性アシドーシス
呼吸性アルカローシス
代謝性アシドーシス
代謝性アルカローシス

原因

アニオンギャップによる分類

a. アニオンギャップの開大するアシドーシス 有機酸の蓄積

  • 代謝アシドーシスをきたしているとき、HCO3-によりH+を滴定するため、HCO3-が減少する。HCO3-の減少を、Cl-ではない陰イオンが増加することで生体内の電気的中性を保つような病態ではアニオンギャップが開大する。
  • (病態の形成機序としては不揮発酸が増大した結果としてHCO3-が減少しているのだが)
  • (1)腎不全時のリン酸、硫酸の増加、(2)低酸素血症時の乳酸の増加[ 乳酸アシドーシス ]、(3)ケトン体増加[ 糖尿病性ケトアシドーシス ]

b. アニオンギャップの開大しない代謝性アシドーシス プロトン過剰 or HCO3-喪失

水・電解質と酸塩基平衡 改訂第2版
  • メカニズム:代謝アシドーシスでは、HCO3-によりH+を滴定されておりHCO3-が減少する。代償的にCl-が増加してアニオンジャップが正常になっている(Cl-の値に注意する)。
(不揮発性酸の過剰産生ではなく、代謝的にHCO3-の過剰喪失、H+の過剰産生、H+の排泄障害が考えられる)
  • 分類
  • HCO3-喪失
  • NH4Cl負荷などの外因性H+摂取</span>

症状

検査

  • 血液ガス:pH↓
  • 尿検査:カルシウム排泄増加 ← 遠位尿細管でのカルシウム再吸収が抑制されるため。

治療

  • 重炭酸ナトリウム投与:volume overload、イオン化カルシウムの減少によりテタニーに注意
後者は、急激にpHを上げると、アルブミンが負に帯電、イオン化カルシウムが急激に減少することでテタニーを生じる。このような場合にはグルコン酸カルシウムの投与を行う。(QB.D-354)

その他

  • 代謝性アシドーシスでは、呼吸性代償が機能していれば、PaCO2=pHの小数点以下2桁、となる。pH 7.34の代謝性アシドーシスではPaCO2 34Torrが期待されるが、34を大きく上回る場合、呼吸性代償が機能していないと判断される。(出典不明)


代謝性アルカローシス」

  [★]

metabolic alkalosis
アルカローシス酸塩基平衡異常


酸塩基平衡異常とその代償 SP.660

  HCO3- pCO2
呼吸性アシドーシス
呼吸性アルカローシス
代謝性アシドーシス
代謝性アルカローシス

原因

  • 低カリウム性代謝性アルカローシス:H+とCl-の喪失:嘔吐、利尿薬など
  • 嘔吐
  • 細胞内からH+が供給され、K+が細胞内に移動しカリウムが低下する。H+の減少は遠位尿細管におけるHCO3-の排泄を抑制し代謝性アシドーシスが完成する。
  • 塩素欠乏は腎臓におけるHCO3-再吸収を刺激(ICU.489)
アニオンギャップ(AG=[Na+] - [HCO3-] - [Cl-])を保つようにHCO3-が増加したと考えればよいのか。

原因による分類

ICU.493
  • 塩素反応性:尿中塩素<15mEq/L
  • 1. 胃酸の喪失 → H+, Cl-の喪失
  • 2. 利尿薬 → 多くの利尿剤でCl-を喪失(see. 利尿薬)
  • 3. 循環血液量不足
  • 4. 高二酸化炭素症に対する腎性の代償:CO2↑ → 腎で代償的にHCO3-排泄↓ → (おそらく)HCO3-の代替としてCl-が排泄
  • 塩素抵抗性:尿中塩素>25mEq/L
  • 1. ミネラルコルチコイド過剰:尿細管でNa+再吸収、K+排泄亢進。体内では代償的に細胞外へのK+放出、細胞内へのH+取り込みが起こる → 代謝性アルカローシス
  • 2. カリウム欠乏
YN.D-155
  • 腎からのH+喪失、重炭酸再吸収の亢進:糖質コルチコイド鉱質コルチコイド投与、アルドステロン症、クッシング症候群、腎血管性高血圧、バーター症候群、ギテルマン症候群
  • 細胞内へのH+移動:
  • 消化管からのH+喪失:嘔吐、胃管による消化液吸引、慢性下痢、先天性塩類漏出症
  • NaCl喪失に伴う細胞外液の喪失
  • その他
水・電解質と酸塩基平衡 改訂第2版 p.163
  • I. H+の喪失
  • 1. 消化管からの喪失
胃液への排出(嘔吐、胃液吸引)
  • 2. 尿中への喪失
鉱質コルチコイド過剰
利尿薬
多量のカルベニシリンなどのペニシリン誘導体等よ
高カルシウム血症
  • 3. H+の細胞内への移行
低カリウム血症
  • II. HCO3-の投与
大量の輸液(大量のクエン酸摂取による)
NaHCO3の投与
ミルク・アルカリ症候群
  • III. contraction alkalosis
出典不明
  • 腎でのH+再吸収低下(硫酸イオン、高カルシウム血症、副甲状腺機能低下症、ペニシリン)

症例

  • 16歳女性、神経過食症であり、自己誘発性嘔吐を制御できなかった。この女性で予想されるK, HCO3-の状態は?

国試


酸塩基平衡異常」

  [★]

acid-base imbalance, acid-base balance disturbance, acid-base balance disorder
酸塩基平衡障害
酸塩基平衡


酸塩基平衡異常

LAB.675,1651
  pH PaCO2 HCO3- Cl- K+ 原因 症状
呼吸性アシドーシス ↑(腎代償) ↑→ 呼吸不全(上気道閉塞気管支喘息重症発作、慢性閉塞性肺疾患、肺結核後遺症(胸郭形成術後)、神経筋疾患) 表存性呼吸、脱力感、意識障害・昏睡
呼吸性アルカローシス ↓(腎代償) 過換気(過換気症候群間質性肺炎肺血栓塞栓症) 表存性呼吸、チアノーゼ、脱力感、意識障害・昏睡
代謝性アシドーシス ↑(呼吸代償) ↑→ ↑→ 消化管からのHCO3-喪失(下痢)・腎からのHCO3-喪失(低アルドステロン症)
有機酸の蓄積(乳酸アシドーシス糖尿病性ケトアシドーシス腎不全)
周期性深呼吸、脱力感、意識障害・昏睡
代謝性アルカローシス ↓(呼吸代償) 消化管からのH+の喪失(嘔吐下痢?)
腎からのH+喪失(原発性アルドステロン症低カリウム血症、利尿剤の使用)
過深呼吸、筋緊張・反射亢進、痙攣



呼吸性アルカローシス」

  [★]

respiratory alkalosis
アルカローシス酸塩基平衡酸塩基平衡異常

酸塩基平衡異常とその代償 SP.660

  HCO3- pCO2
呼吸性アシドーシス
呼吸性アルカローシス
代謝性アシドーシス
代謝性アルカローシス

病態生理

急性呼吸性アルカローシス

  • Na+, K+, PO4-の細胞内シフトを引き起こす。アルブミンの負電荷が減少するため血清遊離Ca2+濃度が減少する。低炭酸ガス血症から低カルシウム血症に陥ることは少ない(minor)。(HIM.295)

慢性呼吸性アルカローシス

呼吸性アルカローシスをきたす病態 HIM.294 OLM.216

症状 IMD.763

  • 過換気症候群によりもたらされる症状とオーバーラップするものがあるが、原疾患によって修飾される(IMD.763, HIM.294)。
  • 消化器症状:腹痛、腹部膨満感、悪心 ← 過呼吸発作により空気を消化器に飲み込むことによる胃拡張
  • 心症状:胸部絞扼感、胸痛、心悸亢進、心電図変化
  • 末梢神経症状:四肢・顔面または全身のしびれ
  • 筋肉系症状:筋硬直、テタニー型痙攣
  • 脳症状意識水準低下、失神、意識喪失
  • 表存性呼吸、チアノーゼ、脱力感、意識障害・昏睡(LAB.675,1651)


血液ガス分析」

  [★]

blood gas analysis BGA
動脈血ガス分析動脈血ガス分析法 arterial blood gas analysis
動脈血ガス血液ガス
[show details]
  • pH   : 7.35-7.45
  • paCO2  :35-45 mmHg              :換気状態
  • paO2  :80-95 mmHg (100 - age/4 mmHg)  :酸素化能
  • HCO3- :24±2

血液ガスの読み方

内科レジデントの鉄則 第2版 p.223
  • 1. 各項目に目を通す
  • 2. pH
  • 3. HCO3- 優位か? PCO2 優位か?
  • 4. アニオンギャップの計算
AG = Na - Cl - HCO3- = 12±2
ΔAG = AG - 12
補正[HCO3-] = 実測[HCO3-] + ΔAG
  • 5. 代償性変化
  代償性変化の範囲 代償の限界
代謝性アシドーシス ΔPCO2 = 1.2 x Δ[HCO3-] ± 5 PCO2 ≧ 15 torr
代謝性アルカローシス ΔPCO2 = 0.8 x Δ[HCO3-] ± 5 PCO2 ≦ 60 torr
呼吸性アシドーシス Δ[HCO3-] = 0.4 x ΔPCO2 ± 3 (慢性期) [HCO3-] ≦ 42 mEq/l
呼吸性アルカローシス Δ[HCO3-] = 0.4 x ΔPCO2 ± 3 (慢性期) [HCO3-] ≧ 12 mEq/l
Δ[HCO3-] = 実測[HCO3-] - 24
ΔPCO2 = 実測PCO2 - 40


アシドーシス」

  [★]

acidosis
アルカローシス


  • pHが下がること。

産科

  • 胎児では7.0未満でアシドーシスと判断する。
  • 胎児末梢血pH7.20以下で急遂分娩の適応

治療

  • 重炭酸ナトリウムによるpHの補正は必要に迫られない限り行わないらしい。組織の酸素化を障害したり、脳血流を減少させたりするため、らしい。


呼吸」

  [★]

respiration, breathing
呼吸数呼吸中枢呼吸パターン



呼吸性」

  [★]

respiratory
呼吸呼吸器

性」

  [★]

sex, gender





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