右軸偏位

出典: meddic

right axis deviation, RAD
左軸偏位電気軸



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和文文献

  • 心電図上完全右脚ブロックと右軸偏位とが認められた50歳の女性
  • 大手 信之,福田 英克
  • 日本内科学会雑誌 98(7), 1792-1795, 2009-07-10
  • NAID 10025193200
  • 電気軸の求め方 (まずはホップ!心電図の基礎知識)
  • 石毛 圭輝
  • ハートナーシング [20](-) (262), 53-64, 2007
  • NAID 40015463870

関連画像

QRS波/移行帯: V3付近であり 図2、左軸偏位を伴う完全左脚  の場合は,右軸偏位である図8、右軸偏位を伴う完全右脚 ポイント〕軸偏位の定義(NewYorkHeart


★リンクテーブル★
先読み電気軸
国試過去問111E063」「100G096」「110F007
リンク元心電図」「房室中隔欠損症」「右脚ブロック」「左脚ブロック」「左軸偏位
関連記事偏位」「右軸

電気軸」

  [★]

electrical axis
QRS axis
平均電気軸心電図
  • 平均60°、-30°~110°のあいだに収まる(150ECG.33)


111E063」

  [★]

  • 次の文を読み、63~65の問いに答えよ。
  • 46歳の男性。心窩部から左前胸部にかけての痛みを主訴に来院した。
  • 現病歴:本日、午前9時、職場の会議中に心窩部から左前胸部にかけての締め付けられるような痛みが出現した。同時に咽頭部と左肩にも痛みを感じたという。そのまま安静にしていたところ、15分程度で改善したため様子をみていたが、午前9時30分、会議終了時に再び発作が生じた。これも15分程度で治まったが、症状が繰り返すため心配になって、仕事を早退して午前10時30分に来院した。
  • 既往歴:10年前から高血圧症と脂質異常症で内服治療中。
  • 生活歴:妻と2人暮らし。喫煙は40歳まで10本/日を20年間。飲酒は機会飲酒。
  • 家族歴:特記すべきことはない。
  • 現症:意識は清明。身長 162cm、体重 60kg。脈拍 60/分、整。血圧 140/80mmHgで左右差を認めない。呼吸数 16/分。SpO2 99%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。
  • 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 450万、Hb 13.3g/dL、Ht 40%、白血球 6,200(桿状核好中球 2%、分葉核好中球 58%、好酸球 3%、好塩基球 1%、単球 8%、リンパ球 28%)、血小板 18万、Dダイマー 0.6μg/mL(基準 1.0以下)。血液生化学所見:AST 32U/L、ALT 45U/L、LD 260U/L(基準 176~353)、CK 98U/L(基準 30~140)、尿素窒素 11mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL。心筋トロポニンT陰性。胸部エックス線写真(別冊No. 14A)と心電図(別冊No. 14B)とを別に示す。心エコーで前壁から心尖部にかけて軽度の収縮性低下を認める。



  • 心電図所見で認められるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 111E062]←[国試_111]→[111E064

100G096」

  [★]

  • 心電図を以下に示す。
  • 考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 100G095]←[国試_100]→[100G097

110F007」

  [★]

  • 心電図(別冊No. 1)を別に示す。認められる所見はどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 110F006]←[国試_110]→[110F008

心電図」

  [★]

electrocardiogram ECG, electrocardiography
elektrokardiogramm EKG
  • 図:PT.268,279(心臓の構造と興奮伝導系)
  • 心電図の読み方:PHD.108

概念

  • 心臓全体の電気的活動を体表面から経時的に記録したもの。
  • 特殊心筋の活動電位は記録されない。固有心筋の活動電位のみ

医学大事典より

  • 心臓は拍動のたびに電気を発生し、これを心起電力(cardiac electromotive force)と呼ぶ。
  • 心起電力により体表面に電流が流れると四肢や胸壁など、体表面の異なった部位間に電位差が生じる。
  • この電位差を導出するための装置を心電計と呼び、心電計により時間軸に沿って記録された電位の変化を心電図という。

意義

  • 心電図は心臓の電気的興奮の伝達を記録したものである。P波は心房の脱分極を、QRS波は心室の心筋細胞の脱分極を表す。T波は心室の再分極を表す。つまり心筋の異常がある場合何かしらの変化が心電図上に表れるということである。心電図は身体に侵襲的な影響を及ぼさない検査である。このことはこの検査を心臓の疾患を疑ったら即行ってよいということである。
  • 心電図は、不整脈、心筋梗塞、心筋虚血、心膜炎、心房負荷、心室肥大・心室拡大、電解質異常などの判断に有用である。

施行する目的

  • 心臓疾患疑い(狭心症・心筋梗塞・不整脈など)
  • スクリーニング(学校検診、職場検診など)

心電図の種類

  • 臨床では一般に標準12誘導心電図が良く用いられる

電極の部位による分類

  • 体表の誘導
  • 体内の誘導
  • 食道内心電図
  • 心腔内心電図
  • ヒス束心電図

表現形式による分類

  • ベクトル心電図:心起電力をベクトル環として三次元的に描く
  • スカラー心電図:時間軸に沿った電位の記録

心電図の記録サイズ

  • 縦軸:10mm = 1mV
  • 横軸: 5mm = 0.2s

標準12誘導心電図

  • 標準肢誘導(I,II,III) + 単極肢誘導(aVR, aVF, aVL) + 胸部誘導(V1, V2, V3, V4, V5, V6) = 12誘導

電極の取り付け位置・電極の色

単極肢誘導

右手首 左手首
右足首 左足首

単極胸部誘導

EAB.5改変
V1 右第4肋間
V2 左第4肋間
V3 V2とV4の中点
V4 左第5肋間かつ鎖骨中線
V5 V4と同じ高さで前腋窩線との交点
V6 V4と同じ高さで中腋窩線との交点

心電図の波

6つの棘波よりなる
  • P波:心房の電気的興奮。:0.12-0.20s (3-5mm)
  • QRS複合:心室の電気的興奮:0.06-0.15s :正常; 0.06-0.08s (1.5-2mm), 不完全脚ブロック; 0.08-0.12s (2-3mm), 完全脚ブロック ≧0.12s (≧3mm)
  • T波:心室の再分極(心室筋興奮の回復過程):
  • U波

心電図の波の間隔

  • PQ時間:房室間伝導遅延:0.12-0.20s
  • QT時間:電気的心室収縮時間:心拍数と相関関係がある
QTc=QT/sqrt(RR)
心拍数によらずほぼ一定の値を示す
  • RR:心臓の一周期
  • TP:心臓の弛緩期

正常心電図における波

  • I,IIにおいてP, QRS, Tが全て正 → 100G096


心電図による得られる情報 (SP.536)

  • 心臓における興奮の発生と伝達の過程を可視化
1. 心臓内の興奮伝導の障害
ex. 房室ブロック
2. 不整脈:脈拍のリズムと心拍数の異常
ex. 心房粗動心室細動
3. 冠循環の異常
ex. 心筋梗塞
4. 心室肥大
5. 血漿中の電解質濃度の異常

各誘導で取りやすい所見

  • 第II誘導:P波の描出
  • V5誘導:虚血性変化

特徴的な所見

新生児・幼小児の心電図

SPE.428-
  • 電気軸:右軸偏位 → 左軸偏位  胎児循環では右心系が主に体循環に関わっていたが、成人で見られる循環では左心系が関わる。生後一ヶ月らいまでは+120~130°程度の右軸偏位
  • 呼吸性不整脈:小児では顕著。吸気時に心拍数増加、呼気時に心拍数減少
  • 右室肥大:新生児~乳児では肺血管抵抗がまだ高いために右室肥大が持続。

心電図と心疾患

  • 心臓を栄養している血管が急激に閉塞するため、全く血液が供給されない状態。
  • 急性期と慢性期では異なった心電図をとる。
  • 異常Q、ST上昇、冠性T
  • 心臓に器質的疾患を持たないにもかかわらず、心電図上でQT時間の延長(QT時間が0.46秒以上)を認める病態。

疾患と心電図

  • 心膜炎 心外膜炎:90%の患者に異常が見られる。aVR, V1を除いたST上昇。いくつかの電極でPR部の低下(PR segment depression)
  • 肺性心(肺気腫):肺性P、不完全右脚ブロック、右軸偏位、V1-V3のT波陰転・平坦化、II,III,aVFでST低下。肺高血圧、最初の3つは右室負荷を反映
  • 肥大型心筋症:ST-T変化(ストレイン型の陰性T波は、上に凸のST低下を伴い、非対称性陰性T波)。Sv1, Rv5の増大。QRS時間の延長。
  • 心房中隔欠損症:PR延長、不完全右脚ブロック、右軸偏位。右心系の容量負荷による遠心性心肥大。
  • 心室中隔欠損症
  • ブルガダ症候群:右側胸部誘導(V1-V2(V3))のST上昇(coved型あるいはsaddle back型) 。完全あるいは不完全右脚ブロック様QRS波形(つまり、V1-V3でJ波が見られる)。
  • 脚ブロック
  • WPW症候群:Δ波。PQ短縮、QRS延長。V1に特徴的変化「A型: 高いR波。左室自由壁」「B型: rS型。右側」「C型: Qr/QS。中隔」
  • 肺血栓塞栓症:右側胸部誘導の陰性T波、洞性頻脈、SⅠQⅢTⅢ、右脚ブロック、ST低下、肺性P、時計方向回転
  • 肺気腫:V1,V2でrS/QSパターン

注意点

  • 胸をさらすことになるので、女性の患者では特に配慮する。誘導の電極が正しい位置に貼られていないと記録される結果が異なってくるので、正確な位置に貼る。また、心電図は筋肉の活動も拾ってしまうので、筋緊張を和らげるため患者にはリラックスしてもらい、リラックスできる状況を作ることを心がける。

参考

[display]http://www.cardiac.jp




房室中隔欠損症」

  [★]

atrioventricular septal defect AVSD
心内膜床欠損症 心内膜床欠損 endocardial cushion defect, ECD
総房室孔開存 common atrioventricular canal
心内膜床欠損症完全型心内膜床欠損症
[show details]


疫学

病型

  • 完全型 :心房中隔一次口閉鎖不全、僧帽弁異常、心室中隔閉鎖不全:ASD, VSD, MR, TR
  • 不完全型::心房中隔一次口閉鎖不全、僧帽弁異常:ASD, MR, TR

病態

  • 完全型では肺血流増加

身体所見

  • 聴診:収縮期逆流性雑音(MR,TR)、収縮期駆出性雑音(相対的PS)

検査

左室造影

心電図

  • 左軸変位:房室結節を含む刺激伝導系の後下方偏位による(参考3)   ← 心房中隔欠損症では右軸偏位、房室中隔欠損症では左軸偏位
  • PQ間隔延長
  • 右室容量負荷による不完全右脚ブロック
  • 一度房室ブロック?

心エコー

  • 心室中隔の奇異性運動

診断

  • 心エコー、心臓カテーテル検査による

予後

  • 不完全型:
  • 完全型:未治療のまま放置すれば、肺高血圧症により死亡。

参考

  • 1. 心内膜欠損症
[display]http://www.nurs.or.jp/~academy/igaku/s1/s153.htm
  • 2.
[display]http://www.geocities.jp/study_nasubi/c/c44.html
  • 3. (2) 先天性心疾患の診断、病態把握、治療選択のための検査法の選択ガイドライン
[display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010_hamaoka_h.pdf



右脚ブロック」

  [★]

right bundle branch block right bundle-branch block RBBB
左脚ブロック束枝ブロック脚ブロック



脚ブロックと心音、電気軸との関係

  心機能の予後 心音 電気軸 原因
右脚ブロック 良好 病的分裂(IIP遅延) 不変(YN.C-50)/右軸偏位  
左脚ブロック   良好ではない 奇異性分裂(IIA遅延)   虚血性心疾患、高血圧、心筋症、心不全、左室肥大
左脚前枝ブロック   左軸偏位
左脚後枝ブロック   右軸偏位

心電図

  • V1でrSR' :R'は右室の興奮を表し幅広く高い波。



左脚ブロック」

  [★]

left bundle branch block, LBBB
右脚ブロック束枝ブロック脚ブロック

分類


脚ブロックと心音、電気軸との関係

  心機能の予後 心音 電気軸 原因
右脚ブロック 良好 病的分裂(IIP遅延) 不変(YN.C-50)/右軸偏位  
左脚ブロック   良好ではない 奇異性分裂(IIA遅延)   虚血性心疾患、高血圧、心筋症、心不全、左室肥大
左脚前枝ブロック   左軸偏位
左脚後枝ブロック   右軸偏位


左軸偏位」

  [★]

left axis deviation
右軸偏位電気軸

定義

医学大事典

QRS波の前額面の平均電気軸の偏位で定める
  • 左軸偏位有り:29≦ ≦-89
  • 病的意義あり:-30≦ ≦-89

最新医学事典

  • 0°~-90°


参考

  • 1.
[display]http://aih-net.com/medical/depart/kensabu/seirikinou/04/200601-2.html


偏位」

  [★]

deviation
異常性逸脱、偏向、偏差




右軸」

  [★]

right axisright axes




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