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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/08/21 18:19:26」(JST)
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化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律 |
日本の法令 |
通称・略称 |
化学兵器禁止法 |
法令番号 |
平成7年4月5日法律第65号 |
効力 |
現行法 |
種類 |
法律 |
主な内容 |
化学兵器の禁止及び特定物質の規制について |
関連法令 |
生物兵器禁止法、サリン防止法 |
条文リンク |
総務省法令データ提供システム |
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化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律(かがくへいきのきんしおよびとくていぶっしつのきせいとうにかんするほうりつ)は、日本の法律。公布は、1995年。
目的は、化学兵器禁止条約及び爆弾テロ防止条約の適確な実施確保のため、化学兵器の製造等の禁止・特定物質の製造等の規制等をすることにある(1条)。
目次
- 1 概要
- 2 定義
- 3 処罰される行為
- 4 脚注
- 5 関連項目
- 6 外部リンク
概要
化学兵器等の製造、所持等を禁止するとともに、化学兵器等を使用する行為についての罰則及びそれによる被害が発生した場合の措置等を定め、もって化学兵器等による人の生命及び身体の被害の防止並びに公共の安全の確保を図ることを目的として1995年(平成7年)に制定された法律である。
定義
- 毒性物質 - 人が吸入し、又は接触した場合に、これを死に至らしめ、又はその身体の機能を一時的若しくは持続的に著しく害する性質(毒性)を有する物質
- 化学兵器 - 砲弾、ロケット弾やその他兵器[1]であって、毒性物質又はこれと同等の毒性を有する物質を充てんしたもの
- 特定物質 - 毒性物質及び毒性物質の原料となる物質(原料物質)のうち、化学兵器の製造の用に供されるおそれが高いもの
- 指定物質 - 特定物質以外の毒性物質及び原料物質のうち、化学兵器の製造の用に供されるおそれがあるもの
- 第一種指定物質 - 指定物質のうち化学兵器以外の用途に使用されることが少ないもの
- 第二種指定物質 - 第一種指定物質以外の指定物質
処罰される行為
- 化学兵器使用罪(第38条第1項・第3項) - 化学兵器等を使用して毒性物質等を発散させた者は、無期又は2年以上の懲役に処する。未遂罪も同様に処する。
- 毒性物質等発散罪(第38条第2項・第3項) - 毒性物質等をみだりに発散させて人の生命、身体又は財産に危険を生じさせた者は、10年以下の懲役又は500万円以下の罰金に処する。未遂罪も同様に処する。
- 化学兵器製造罪(第39条第1項・第4項) - 化学兵器を製造した者は、1年以上の有期懲役又は700万円以下の罰金に処する。未遂罪も同様に処する。未遂罪も同様に処する。
- 化学兵器所持等罪(第39条第2項・第4項) - 化学兵器を所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者は、10年以下の懲役又は500万円以下の罰金に処する。未遂罪も同様に処する。
- 化学兵器製造目的毒性物質等製造等罪(第39条第3項・第4項) - 化学兵器の製造の用に供する目的をもって、毒性物質等を製造し、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者は、7年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する。未遂罪も同様に処する。
- 化学兵器使用部品等製造等罪(第39条第3項・第4項) - 専ら化学兵器に使用される部品又は専ら化学兵器を使用する場合に用いられる機械器具であって、政令で定めるものを製造し、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者は、7年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する。未遂罪も同様に処する。
- 化学兵器使用予備罪(第40条) - 化学兵器等を使用して毒性物質等を発散させる予備をした者は、5年以下の懲役又は200万円以下の罰金に処する。
- 毒性物質等発散予備罪(第41条) - 毒性物質等をみだりに発散させて人の生命、身体又は財産に危険を生じさせる予備をした者は、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
- 特定物質製造罪(第43条) - 無許可で特定物質の製造をした者は、3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 特定物質製造許可取消し等命令違反罪(第43条) - 特定物質の製造許可の取消し等命令に違反した者は、3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 特定物質使用罪(第43条) - 無許可で特定物質の使用をした者は、3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 特定物質許可製造者無許可変更罪(第44条) - 特定物質許可製造者として無許可でして事業所所在地等の事項[2]を変更した者は、1年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 特定物質許可製造者譲渡目的特定物質製造罪(第44条) - 特定物質許可製造者として許可使用者に譲り渡すためにその使用の許可に係る特定物質の製造をする場合以外で特定物質の製造をした者は、1年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 特定物質譲渡等罪(第44条) - 特定物質を譲り渡し、又は譲り受けた者は、1年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 特定物質所持罪(第44条) - 特定物質を所持した者は、1年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 特定物質破棄違反罪(第44条) - 特定物質を破棄すべきであるのに破棄しない者は、1年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 特定物質不当破棄罪(第44条) - 不適当な特定物質の廃棄の変更命令に違反して破棄した者は、1年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 書類等虚偽等罪(第45条) - 同法に定められた書類等について届けなかったり虚偽の記載をした者は、30万円以下の罰金に処する。
- 特定物質製造関連書類虚偽等罪(第47条) - 特定物質製造関連書類等について届けなかったり虚偽の記載をした者は、20万円以下の罰金に処する。
- 検査等命令違反罪(第49条) - 経済産業大臣の検査命令に違反した独立行政法人製品評価技術基盤機構役員は、20万円以下の過料に処する。
脚注
- ^ 「砲弾又はその弾体」「ロケット弾又はその弾体」「地雷又はその外殻」「爆弾又はその弾体」
- ^ 「製造をしようとする事業所の所在地」「製造をしようとする特定物質」「製造の方法及びこれに用いる器具、機械又は装置」
関連項目
外部リンク
- 経済産業省 - テロリストによる爆弾使用の防止に関する国際条約(爆弾テロ防止条約)
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Japanese Journal
- 化学兵器の禁止及び特定物質の規制等に関する法律(化学兵器禁止法)について (第132回国会主要成立法律<特集>)
Related Links
- 第二条 この法律において「毒性物質」とは、人が吸入し、又は接触した場合に、これを死に至らしめ、又はその身体の機能を一時的若しくは持続的に著しく害する性質(以下「毒性」という。)を有する物質であって、化学兵器禁止 ...
- 国内規制の概要 法律の概要 法律体系図(PDF形式:23KB) 国会附帯決議 化学兵器禁止法(PDF形式:67KB) 化学兵器禁止法施行令(特定物質、指定物質一覧等) (PDF形式:10KB) 化学兵器禁止法施行規則 本文(PDF ...
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★リンクテーブル★
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- 英
- prohibition、ban、prohibit、ban、forbid、interdict、abstinent、prohibitive
- 関
- 禁欲的、阻害、禁制的、禁ずる
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- 英
- chemistry、chemical、chemo、chem
- 関
- 化学製品、化学的、化学薬品、ケミカル、ケミストリー
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- 英
- method、law
- 関
- 測定法、測定方法、訴訟、方法、法律学、手法、方式、法律
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- 武器