副腎皮質ステロイド
出典: meddic
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/07/04 16:51:59」(JST)
wiki ja
[Wiki ja表示]
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
- 1. ステロイドの全身投与の主な副作用 major side effects of systemic glucocorticoids
- 2. ステロイドの薬理学的使用 pharmacologic use of glucocorticoids
- 3. ステロイド用量の決定因子 determinants of glucocorticoid dosing
- 4. ステロイドの中断 glucocorticoid withdrawal
- 5. 免疫系に対するステロイドの影響 glucocorticoid effects on the immune system
和文文献
- 内眼角部皮下に発生した黒褐色の色素を伴う類上皮細胞肉芽腫の1例
- 沼田 沙織,笠井 健一郎,臼井 嘉彦 [他]
- 眼科 53(11), 1649-1654, 2011-10
- NAID 40019044807
- Idiopathic Pure Sudomotor Failureの1例 (特集 付属器疾患)
- 吉村 紫,西島 千博,稲沖 真 [他]
- 皮膚科の臨床 53(10), 1383-1386, 2011-10
- NAID 40019022243
関連リンク
- ステロイド種類 組成 商品名 糖質コルチコイド作用力価比 (糖代謝に与える効果) 電解質コルチコイド作用力価比 (NaClなどの電解質に与える効果) 生物活性半減期 (時間) 特徴 短時間作用 コルチゾール ヒドロコルチゾン
- 当サイトの掲載情報の正確性については万全を期しておりますが、本会は利用者 が当サイトの情報を用いて行う一切の行為について何ら責任を負うものではありません。 副腎皮質ステロイド
- ステロイド(副腎皮質ホルモン)の効果と副作用は? ステロイド薬は、強力な抗炎症作用/免疫抑制作用/抗アレルギー作用を持っています。このため、炎症や免疫の異常により引き起こされるさまざまな疾患(腎臓病/膠原病 ...
関連画像






★リンクテーブル★
国試過去問 | 「105I058」「112F077」「106B054」「112C065」「111E061」「105E062」「112B041」「109H032」「110E068」「110E042」「108D058」「106D048」「111I079」「110H035」「112A023」「108I071」「110F027」「110D031」「110G063」「108D047」 |
リンク元 | 「高血圧」「副腎皮質ホルモン」「浮腫」「副腎皮質ホルモン剤」「脂肪肝」 |
「105I058」
- 3歳の男児。顔色不良と発熱とを主訴に来院した。母親は1か月前から顔色不良に気付いていた。1週前から発熱し、自宅近くの診療所で抗菌薬を投与されていたが、症状が改善しないため紹介されて受診した。体温38.3℃、脈拍120/分、整。呼吸数24/分。皮膚は蒼白で、下肢に点状出血を認める。眼瞼結膜に貧血を認める。眼球結膜に黄染を認めない。心尖部に2/6度の収縮期雑音を聴取する。右肋骨弓下に肝を3cm、左肋骨弓下に脾を4cm触知する。血液所見:赤血球 196万、Hb 5.8g/dl、Ht 18%、網赤血球 0.3%、白血球 5,600(桿状核好中球1%、分葉核好中球6%、好酸球1%、単球2%、リンパ球86%、異常細胞4%)、血小板 1.9万。血液生化学所見:尿素窒素 11mg/dl、クレアチニン 0.3mg/dl、尿酸 6.2mg/dl、AST 72IU/l、ALT 58IU/l、LD 691IU/l(基準335-666)。CRPl.3mg/dl。骨髄検査を行ったところ、骨髄で増加している細胞はペルオキシダーゼ染色陰性で、表面マーカー検査ではB前駆細胞の形質を示す。骨髄染色体所見は51、XY、+4、+6、+10、+17、+21である。脳背髄液検査に異常を認めない。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No.15)を別に示す。
- この疾患の治療について誤っているのはどれか。
- a 多剤併用抗癌化学療法を行う。
- b 副腎皮質ステロイドが有効である。
- c 最も多い治療関連合併症は感染症である。
- d 中枢神経予防療法は必須である。
- e 約半数の症例が造血幹細胞移植の適応となる。
※国試ナビ4※ [105I057]←[国試_105]→[105I059]
「112F077」
- 次の文を読み、75~77の問いに答えよ。
- 49歳の女性。意識障害のため救急車で搬入された。
- 現病歴:2か月前から夕方の買い物中にボーッとなって近くの医療機関を受診し点滴を受けて帰宅することが3回あった。Holter心電図で異常はなく、脳波検査と頭部CTとを受けたが結果はまだ聞いていないという。本日夜、自宅で倒れているのを見つけた夫が救急要請し、総合病院の救急外来に搬入された。
- 既往歴(夫からの情報):特記すべきことはない。月経はよく分からない。持参していた特定健診(3週間前受診)のデータ:Hb 11.4g/dL、白血球 3,100、血糖 68mg/dL、Na 132mEq/L。
- 生活歴:専業主婦。夫と2人暮らし。大学生の子ども2人とは別居。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:閉眼したままで呼びかけには反応しないが、痛み刺激には反応がある。身長 156cm。体重は測定不能だが、夫によると「少し痩せてきたかなぁ」という。脈拍 76/分、整。血圧 102/56mmHg。胸部や腹部に異常を認めない。手足は時折動かし、麻痺や弛緩は認めない。簡易測定した血糖値が35 mg/dLであったので、20%ブドウ糖液20mLを静注したところ、3分後には呼びかけに応じ座位が取れるようになった。経過観察と精査を目的に入院になった。
- 追加情報(本人の意識回復後に聴取した内容):2回の出産後、月経は正常に戻ったが最近は少し不順気味である。魚油系のサプリメントを服用しているが常用薬はない。2年に1度、家族で海外旅行に行っており、直近は1年前にアメリカ西海岸を訪れた。犬を10年以上室内で飼っている。体重はこの1年で5kg減って48kgである。その後の経過:ブドウ糖液静注後、意識障害は改善し再度の悪化を認めなかったため、翌朝まで維持液1,000mLを輸液しながら経過観察することにした。翌朝の診察時、意識状態は再度悪化し意思疎通が取れなくなっていた。バイタルサインは正常である。血液生化学 所見:血糖82 mg/dL、Na 112mEq/L、K 3.9mEq/L、Cl 78mEq/L。CRP 0.3mg/dL。動脈血ガス分析の結果は正常。緊急で行った頭部CTで異常を認めない。
- 輸液を見直すとともに、行うべき対応はどれか。
※国試ナビ4※ [112F076]←[国試_112]→[112F078]
「106B054」
- 次の文を読み、 52-54の問いに答えよ。
- 72歳の女性。発熱と皮疹とを主訴に娘に伴われて来院した。現病歴: 1か月前から上半身の皮疹と発熱とがみられるようになった。発熱とともに皮疹が出現し、解熱とともに皮疹が消失するということが連日繰り返された。2週前から起床時に膝の痛みがあった。一昨日から発熱のピークが39℃を超えるようになったため受診した。
- 既往歴: 18歳時に虫垂炎で手術。 45歳時に子宮筋腫を指摘された。
- 生活歴:夫と娘との3人暮らし。
- 家族歴:母親が心筋梗塞のため75歳で死亡。
- 現 症:意識は清明。身長155cm、体重58kg。体温39.1℃。脈拍60/分、整。血圧162/70mmHg。呼吸数18/分。 SpO2 96%(room air)。皮膚は湿潤である。咽頭に発赤を認めない。眼瞼結膜は貧血様である。眼球結膜に黄染を認めない。前頸部から前胸部にかけて淡い紅斑を認める。右後頸部で無痛性のリンパ節腫脹を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を3cm触知する。両側の膝関節に腫脹を認めない。
- 検査所見:赤沈120mm/1時間。血液所見:赤血球368万、 Hb10.1g/dl、 Ht38%、白血球14,260、血小板41万。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dl、アルブミン2.9g/dl、尿素窒素7.0mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、尿酸7.2mg/dl、総コレステロール226mg/dl、トリグリセリド130mg/dl、総ビリルビン0.9mg/dl、AST 120IU/l、 ALT74IU/l、 LD776IU/l(基準176-353)、 ALP630IU/l(基準115-359)、 γ-GTP108IU/l(基準8-50)、 CK21IU/l(基準30-140)、 Nal37mEq/l、 K4.4mEq/l、 Cl97mEq/l。フェリチン50,800ng/ml(基準20-120)。
- 免疫学所見: CRP 12mg/dl。 HTLV-1抗体陰性、 HIV抗体陰性、 HA抗体陰性、HBs抗原・抗体陰性、 HCV抗体陰性、 EBV抗体陰性。リウマトイド因子(RF)陰性、抗核抗体20倍(基準20以下)、可溶性IL-2受容体基準範囲内。胸部エックス線写真で心胸郭比50%。骨髄血塗沫染色標本で異常所見を認めない。胸腹部造影CTで頸部、鎖骨上、縦隔、傍大動脈領域および骨盤腔内に多数のリンパ節腫脹を認める。頸部リンパ節生検で悪性所見を認めない。
- 現時点の対応として最も適切なのはどれか。
- a クーリング
- b 肝庇護薬の投与
- c 経口抗菌薬の投与
- d 副腎皮質ステロイドの投与
- e 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の投与
※国試ナビ4※ [106B053]←[国試_106]→[106B055]
「112C065」
- 次の文を読み、63~65の問いに答えよ。
- 35歳の女性。左上下肢の脱力のため夫に連れられて来院した。
- 現病歴:3年前に複視を自覚したが、疲れ目と考え様子をみたところ、数日で自然軽快した。1年前に右眼のかすみを自覚して自宅近くの眼科診療所を受診したが、眼底検査に異常なく約2週間で軽快した。2日前に左下肢、引き続いて左上肢の脱力を自覚した。本日、歩行も困難になったため受診した。
- 既往歴:特記すべきことはない。
- 生活歴:事務職。会社員の夫と2人暮らしで子どもはいない。喫煙歴と飲酒歴はない。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:意識は清明。身長 156cm、体重 50kg。体温 36.5℃。脈拍 64/分、整。血圧 126/68mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。視力は右0.4(0.8×-1.5 D)、左0.6(1.2×-1.0 D)。他の脳神経に異常を認めない。四肢筋力は、右側は正常、左側は徒手筋力テストで3~4の筋力低下を認める。腱反射は左上下肢で亢進し、左Babinski徴候が陽性である。自覚的に左半身のしびれ感を訴えるが、温痛覚、振動覚および関節位置覚は左右差を認めない。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球 468万、Hb 13.9g/dL、Ht 42%、白血球 5,300、血小板 21万、PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)、APTT 31.4秒(基準対照 32.2)。血液生化学所見:総蛋白 7.5g/dL、アルブミン 3.9g/dL、IgG 1,424mg/dL(基準 960~1,960)、総ビリルビン 0.9mg/dL、直接ビリルビン 0.2mg/dL、AST 28U/L、ALT 16U/L、LD 177U/L(基準 176~353)、ALP 233U/L(基準 115~359)、γ-GTP 32U/L(基準 8~50)、CK 72U/L(基準 30~140)、尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 0.6mg/dL、血糖 98mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.4mEq/L、Cl 97mEq/L。免疫血清学所見:CRP 0.3mg/dL。抗核抗体、抗DNA抗体、抗カルジオリピン抗体、抗アクアポリン4抗体およびMPO-ANCAは陰性。脳脊髄液所見:初圧 80mmH2O(基準 70~170)、細胞数 1/mm3(基準 O~2)、蛋白 60mg/dL(基準 15~45)、糖 60mg/dL(基準 50~75)。頭部MRIのFLAIR像(別冊No. 13)を別に示す。
- 治療は奏効し、症状は軽快した。
- 再発予防に用いるのはどれか。
※国試ナビ4※ [112C064]←[国試_112]→[112C066]
「111E061」
- 次の文を読み、60~62の問いに答えよ。
- 20歳の男性。発熱と右下肢の発赤、疼痛および腫脹とを主訴に来院した。
- 現病歴:4日前、屋外でバスケットボールの練習中に転倒し右下腿を打撲した。次第に打撲した部位の発赤、疼痛および腫脹が出現して急速に拡がり、発熱も出現したため救急外来を受診した。
- 既往歴:3歳時に肺炎で入院。薬物アレルギーはない。
- 生活歴:大学生。バスケットボールのサークルに所属している。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:父親が高血圧症で内服治療中。母親は健康。
- 現症:意識レベルはJCSⅠ-2-R。身長 175cm、体重 63kg。体温 40.6℃。脈拍 120/分、整。血圧 82/40mmHg。呼吸数 22/分。SpO2 96%(room air)。全身に発汗を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。右鼠径部に径2cmで可動性良好なリンパ節を3個触知し、圧痛を認める。右下腿は打撲部位を中心に膝から足首に及ぶ著明な発赤、腫脹および圧痛を認め、皮膚表面には大小の血性水疱を認める。右膝関節および足関節は腫脹と疼痛のため十分な診察ができない。足背動脈は両側とも触知可能である。
- 検査所見:血液所見:赤血球 468万、Hb 13.9g/dL、Ht 42%、白血球 15,300(桿状核好中球 30%、分葉核好中球 55%、好酸球 1%、好塩基球 0%、単球 7%、リンパ球 7%)、血小板 9万、PT-INR 1.6(基準 0.9~1.1)、Dダイマー 3.4μg/mL(基準 1.0以下)。血液生化学所見:総蛋白 6.0g/dL、総ビリルビン 0.9mg/dL、AST 114U/L、ALT 30U/L、LD 602U/L(基準 176~353)、CK 12,200U/L(基準 30~140)、尿素窒素 30mg/dL、クレアチニン 1.9mg/dL、血糖 98mg/dL、Na 134mEq/L、K 5.0mEq/L、Cl 97mEq/L。CRP 22mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.30、PaCO2 32Torr、PaO2 70Torr、HCO3- 14mEq/L。
- 骨盤部・下肢CTで右膝関節周囲から足部にかけての皮下組織と筋肉の強い浮腫像と、下腿の筋肉表面に沿った広範な液体成分の貯留像とを認める。
- 急速大量輸液を開始した。
- 最も優先して行うべきなのはどれか。
- a 高圧酸素療法
- b 右膝関節穿刺
- c 右下肢デブリドマン
- d 副腎皮質ステロイド投与
- e 破傷風ガンマグロブリン投与
※国試ナビ4※ [111E060]←[国試_111]→[111E062]
「105E062」
- 次の文を読み、60-62の問いに答えよ。
- 38歳の女性。強い息苦しさのため搬入された。
- 現病歴 3か月前から歩行時に両下肢の疲労感を自覚していたが、休息にて改善していた。2か月前から家事をする際に、両上肢の疲労感を感じ、特にフライパンを持つのに苦労するようになった。これらの症状は朝に比して夕方に強い傾向があった。1か月前からは両側の眼瞼下垂を自覚するようになった。1週前から風邪気味であったが、昨日から動くと息苦しいと訴えていた。今朝、息苦しさが強くなったため救急車を要請した。
- 既往歴 25歳時に急性虫垂炎で手術。
- 家族歴 特記すべきことはない。
- 現症 意識レベルはJCS II-20。身長156cm.体重51kg。体温37.8℃。呼吸数32/分。脈拍104/分、整。血圧174/66mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)93%。両側の眼瞼下垂を認める。眼球運動はほぼ正常であるが、複視がある。四肢筋力は全体に軽度低下(4/5)している。腱反射は正常。感覚系に異常を認めない。
- 検査所見 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 463万、Hb 13.2g/dl、Ht 40%、白血球 9,800(分葉核好中球55%、好酸球6%、好塩基球1%、単球5%、リンパ球33%)、血小板28万。血液生化学所見:血糖 85mg/dl、HbA1c 5.2%(基準4.3-5.8)、総蛋白 7.5g/dl、アルブミン 4.5g/dl、尿素窒素 11mg/dl、クレアチニン 0.4mg/dl、尿酸7.2mg/dl、総コレステロール 183mg/dl、トリグリセリド 120mg/dl、総ビリルビン 0.5mg/dl、直接ビリルビン0.3 mg/dl、AST 12IU/l、ALT 7IU/l、LD 183IU/l(基準176-353)、ALP288IU/l(基準115-359)、Na 141mEq/l、K 4.5mEq/l、Cl 102mEq/l。CRP 9.8mg/dl、動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.32、PaCO2 59Torr、PaO2 74Torr、HCO3- 29mEq/l。
- この疾患で投与すべきでないのはどれか。
- a 免疫抑制薬
- b ガンマグロブリン
- c 副腎皮質ステロイド
- d 抗コリンエステラーゼ薬
- e アミノグリコシド系抗菌薬
※国試ナビ4※ [105E061]←[国試_105]→[105E063]
「112B041」
- 次の文を読み、40、41の問いに答えよ。
- 22歳の女性。腹痛、嘔吐および発熱を主訴に来院した。
- 現病歴:午前6時ごろから心窩部痛を自覚した。痛みは徐々に右下腹部に移動し、悪心、嘔吐および発熱が出現したため午前9時に救急外来を受診した。
- 既往歴:特記すべきことはない。
- 生活歴:喫煙歴と飲酒歴はない。
- 現症:意識は清明。身長 153cm、体重 48kg。体温 37.6℃。脈拍 100/分、整。血圧 118/62mmHg。呼吸数 24/分。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、右下腹部に圧痛を認める。下腿に浮腫を認めない。
- 検査所見:血液所見:赤血球 368万、Hb 11.9g/dL、Ht 36%、白血球 9,800、血小板 23万。血液生化学所見:尿素窒素 22mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL。CRP 5.2mg/dL。腹部超音波検査と腹部単純 CTとで虫垂の腫大を認める。40直ちに手術は必要ないと判断し、入院して抗菌薬による治療を開始することにした。①抗菌薬投与の指示を出す際に、適切な溶解液が分からず薬剤部に問い合わせた。②末柏静脈へのカテーテルの刺入を2回失敗し、3回目で成功した。③抗菌薬投与前に、点滴ボトルに別の患者の名前が記してあることに気が付いた。④正しい抗菌薬の投与を午前11時に開始したところ、30分後に患者が全身の痒みを訴え全身に紅斑が出現した。⑤抗菌薬を中止し様子をみたところ、午後2時までに紅斑は消退した。
- インシデントレポートの作成が必要なのは下線のどれか。
- その後の経過:腹痛は持続し、午後5時ごろから体温がさらに上昇し、悪寒を訴えた。体温 39.3℃。脈拍 124/分、整。血圧 80mmHg(触診)。
- この時点で直ちに行うべき治療はどれか。
※国試ナビ4※ [112B040]←[国試_112]→[112B042]
「109H032」
- 次の文を読み、31、32の問いに答えよ。
- 62歳の男性。筋力低下を主訴に来院した。
- 現病歴:3か月前から階段の昇降に困難を感じていた。2か月前に顔面と頭皮との皮疹に気付いた。1か月前から整髪がしにくくなった。様子をみていたが改善しないため受診した。
- 既往歴:花粉症。
- 生活歴:喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:父親が脳梗塞。
- 現症:意識は清明。身長 170cm、体重 65kg。体温 36.6℃。脈拍88/分、整。血圧 128/84mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 97%(room air)。顔面、頭皮、体幹、背部および両手の手指の関節背面に皮疹を認める。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内と咽頭とに異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。甲状腺腫と頸部リンパ節とを触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。四肢に浮腫を認めない。徒手筋力テストで上腕二頭筋、上腕三頭筋、腸腰筋および大腿四頭筋は両側とも4と低下している。顔面の写真(別冊No. 5)を別に示す。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)。赤沈 45mm/1時間。血液所見:赤血球 372万、Hb 10.5g/dL、Ht 34%、白血球 8,800、血小板 23万。血液生化学所見:総蛋白 6.6g/dL、アルブミン 2.7g/dL、AST 89IU/L、ALT 35IU/L、LD 480IU/L(基準 176~353)、ALP 220IU/L(基準 115~359)、γ-GTP 27IU/L(基準 8~50)、CK 1,230IU/L(基準 30~140)、尿素窒素 20mg/dL、クレアチニン 0.8mg/dL。免疫血清学所見:CRP 1.6mg/dL、抗核抗体 320倍(基準 20以下)。
- 第一選択として適切なのはどれか。
※国試ナビ4※ [109H031]←[国試_109]→[109H033]
「110E068」
- 次の文を読み、67~69の問いに答えよ。
- 28歳の男性。墜落事故のため工事現場から救急車で搬入された。
- 現病歴:建築作業中に誤って約3mの高さから墜落し、頭部を強打した。意識障害がみられ、救急搬送された。
- 既往歴:生来健康で特記すべきことはない。
- 生活歴:高校卒業後から建築作業員。独身。大酒家で喫煙歴は不明。
- 家族歴:特記すべきことはない。
- 現症:来院時、閉眼。身長 170cm(推定)。体重 70kg(推定)。体温 36.4℃。脈拍 48/分、整。血圧 192/104mmHg。呼吸数 12/分。SpO2 92%(リザーバー付マスク10L/分酸素投与下)。左側頭部に皮下血腫を認める。瞳孔径両側3mmで対光反射は正常である。口腔、鼻孔および耳孔からの出血を認めない。他部位の創傷からの外出血はない。心音と呼吸音とに異常を認めない。痛み刺激で開眼し、発語は「あ~」「う~」の発声のみを認める。痛み刺激で手足の逃避的な屈曲を認める。
- 検査所見:尿所見:蛋白(-)、糖(-)、血液所見:赤血球 424万、Hb 13.8g/dL、Ht 48%、白血球 8,600、血小板 21万。血液生化学所見:総蛋白 7.2g/dL、アルブミン 4.0g/dL、総ビリルビン 0.6mg/dL、AST 21IU/L、ALT 28IU/L、尿素窒素 16mg/dL、クレアチニン 0.8mg/dL、血糖 85mg/dL、Na 142mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 102mEq/L。CRP 1.2mg/dL。動脈血ガス分析(リザーバー付マスク10L/分酸素投与下):pH 7.20、PaCO2 64Torr、PaO2 62Torr、HCO3- 24mEq/L。胸部エックス線写真と骨盤部エックス線写真とで異常を認めない。 頭部単純CTで異常を認めない。
- この患者に行うべきなのはどれか。
※国試ナビ4※ [110E067]←[国試_110]→[110E069]
「110E042」
- 41歳の女性。尿路感染症の治療のため入院中である。5日前に38.3℃の発熱で外来を受診した。左の肋骨脊柱角に叩打痛があり、尿検査で白血球が増加しGram陰性桿菌を認めた。即日入院となり、セフェム系抗菌薬の静脈内投与を開始した。入院3日目に一旦解熱したが、入院4日目から再び38.5℃の発熱が出現した。このときは肋骨脊柱角に叩打痛を認めなかった。尿沈渣に白血球を認めず、血液検査にも異常を認めなかった。入院5日目に38.2℃、入院6日目の本日も38.6℃の発熱を認めている。体温は一旦37℃前後に下がるが抗菌薬投与後に38℃以上に上昇することを繰り返している。比較的元気な様子で食欲も良好である。意識は清明。体温 38.5℃。脈拍 72/分、整。血圧 122/76mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。皮疹を認めない。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。咽頭に発赤や滲出液を認めない。項部硬直を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。左右の肋骨脊柱角に叩打痛を認めない。血液所見:赤血球 460万、Hb 13.8g/dL、Ht 39%、白血球 8,600(桿状核好中球 21%、分葉核好中球 45%、好酸球 12%、好塩基球 1%、単球 5%、リンパ球 16%)、血小板 20万。血液培養は陰性。胸部エックス線写真で異常を認めない。腹部超音波検査で肝膿瘍などの異常を認めない。
- 現時点の対応として最も適切なのはどれか。
- a 抗菌薬を中止する。
- b 抗真菌薬を追加する。
- c 副腎皮質ステロイドを追加する。
- d 抗菌薬をカルバペネム系に変更する。
- e 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を追加する。
※国試ナビ4※ [110E041]←[国試_110]→[110E043]
「108D058」
- 72歳の女性。咳と労作時息切れとを主訴に来院した。 1年前から乾性咳嗽と労作時呼吸困難とを自覚し、時に朝方のこわばりも自覚していた。 1か月前から増悪するため受診した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。身長 162 cm、体重62 kg。体温 36.8℃。脈拍 76/分、整。血圧 130/60 mmHg。皮疹を認めない。心音に異常を認めない。両側の背下部に fine cracklesを聴取する。両側手指の変形、腫脹および圧痛は認めない。血液所見:赤血球 269万、 Hb 8.7 g/dl、Ht 25%、白血球9,700(桿状核好中球 5%、分葉核好中球 74%、好酸球 2%、単球 4%、リンパ球 13% )、血小板 22万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dl、アルブミン 2.8 g/dl、AST 22 IU/l、 ALT 12 IU/l、LD 253 IU/l(基準 176~ 353)、尿素窒素 18 mg/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、尿酸 5.9 mg/dl、脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉10 pg/ml(基準 18.4以下 )、 KL-6 996 U/ml(基準 500未満 )。免疫血清学所見: CRP 8.7 mg/dl、リウマトイド因子〈RF〉315 IU/ml(基準 20未満 )、抗 CCP抗体 65 U/ml(基準 4.5未満 )、抗核抗体 80倍 (基準 20以下 )、サーファクタントプロテインD〈SP-D〉178 ng/ml(基準 0~109)。動脈血ガス分析 ( room air): pH 7.47、PaCO2 34 Torr、PaO2 63 Torr、HCO3-24 mEq/l。呼吸機能検査所見:% VC 63%、 FEV1% 79%、% DLco 35.6%。胸部エックス線写真 (別冊 No.29A)と肺野条件の胸部単純 CT(別冊 No.29B)とを別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
- a 利尿薬
- b 抗菌薬
- c 免疫抑制薬
- d 副腎皮質ステロイド
- e ロイコトリエン受容体拮抗薬
※国試ナビ4※ [108D057]←[国試_108]→[108D059]
「106D048」
- 70歳の女性。呼吸困難を主訴に来院した。 3週前に感冒様症状が出現し、自宅近くの診療所で抗菌薬と漢方薬とを処方された。その後も症状は改善せず、乾性咳嗽と呼吸困難とが増悪したため、紹介されて受診した。紹介の時点で、診療所の医師から薬の内服を中止するよう指示されたという。意識は清明。体温36.9℃。脈拍88/分、整。血圧122/86mmHg。呼吸数22/分。 SpO2 92%(room air)。聴診で両側の胸部にfine cracklesを聴取する。喀痰検査: Gram染色で有意な菌を認めない。 Ziehl-Neelsen染色でGaffky0号。血液所見:赤血球456万、 Hb 12.5g/dl、Ht42%、白血球13,140(桿状核好中球10%、分葉核好中球50%、好酸球26%、単球4%、リンパ球10%)、血小板26万。血液生化学所見:総蛋白7.3g/dl、アルブミン3.5g/dl、総ビリルビン1.7mg/dl、 AST85IU/l、 ALT63IU/l、 LD619IU/l(基準176-353)、 ALP385IU/l(基準115-359)、 γ-GTP171 IU/l(基準8-50)。免疫学所見: CRP5.2mg/dl。 KL-6 733U/ml(基準500未満)。サイトメガロウイルス抗原血症(C7-HRP)(-)、 β-D-グルカン8pg/ml(基準10以下)、アスペルギルス抗原陰性。クラミジア・ニューモニエ抗体価とマイコプラズマ抗体価との有意な上昇を認めない。動脈血ガス分析(自発呼吸、 room air) : pH7.50、 PaO2 65Torr、PaCO2 28Torr、 HCO3- 21mEq/l。胸部エックス線写真で両肺野に浸潤影を認める。胸部単純CT(別冊No. 19)を別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。
※国試ナビ4※ [106D047]←[国試_106]→[106D049]
「111I079」
- 43歳の女性。意識障害を主訴に救急車で搬入された。一昨日の午後から上腹部痛、背部痛および悪心が出現し、自宅近くの医療機関を受診し鎮痛薬と制吐薬とを処方されたが無効だった。本日早朝から呼びかけに返答できなくなり夫が救急車を要請した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。喫煙歴と飲酒歴はない。意識は傾眠状態だが唸り声をあげながらうずくまってしまい仰臥位で診察を受けられない。身長 162cm、体重 60kg。体温 37.2℃。心拍数 56/分、整。血圧 106/58mmHg。呼吸数 20/分、深い大きな呼吸で呼気には異臭がする。臍周囲に青紫色の着色斑を認める。尿所見:蛋白(-)、糖4+、ケトン体3+。血液所見:赤血球 468万、Hb 14.8g/dL、白血球 18,000、血小板 10万。血液生化学所見:アルブミン 3.2g/dL、アミラーゼ 820U/L(基準 37~160)、クレアチニン 1.3mg/dL、血糖 1,080mg/dL、HbA1c 5.6%(基準 4.6~6.2)、ケトン体 8,540μmol/L(基準 28~120)、総コレステロール 310mg/dL、トリグリセリド 840mg/dL、Na 143mEq/L、K 4.9mEq/L、Cl 93mEq/L、Ca 6.8mg/dL。CRP 24mg/dL。動脈血ガス分析(room air):pH 7.11、PaCO2 27Torr、PaO2 86Torr、HCO3- 15.2mEq/L。胸部エックス線写真で両側に軽度の胸水を認める。頭部CTで異常を認めない。腹部造影CT(別冊No. 27)を別に示す。
- 静脈路を確保し生理食塩液とともに投与を開始すべきなのはどれか。3つ選べ。
- a 速効型インスリン
- b 副腎皮質ステロイド
- c 蛋白分解酵素阻害薬
- d グルコン酸カルシウム
- e 広域スペクトル抗菌薬
※国試ナビ4※ [111I078]←[国試_111]→[111I080]
「110H035」
- 次の文を読み、35、36の問いに答えよ。
- 70歳の女性。発熱、咳嗽、喀痰および呼吸困難を主訴に来院した。
- 現病歴:3日前から咳嗽と喀痰とを自覚していた。その後、徐々に呼吸困難を感じるようになり、昨晩から発熱も認めたため、家族の運転する車で受診した。
- 既往歴:32歳時に虫垂炎。気管支喘息のため、5年前から時々吸入薬を使用している。
- 生活歴:長女夫婦と孫との4人暮らし。喫煙歴と飲酒歴はない。ADLは自立している。家事を分担しながら近所の児童館で読み聞かせのボランティアをしている。この1年間で特記すべき旅行歴はない。
- 現症:意識は清明。身長 153cm、体重 48kg。体温 38.1℃。脈拍 92/分、整。血圧 118/62mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 93%(room air)。頸静脈の怒張を認めない。心音に異常を認めない。右側の下胸部でcoarse cracklesを聴取する。下腿に浮腫を認めない。
- 検査所見:血液所見:赤血球 368万、Hb 11.9g/dL、Ht 36%、白血球 9,800、血小板 23万。血液生化学所見:尿素窒素 22mg/dL、クレアチニン 1.2mg/dL。CRP 5.2mg/dL。
- その後の経過:酸素投与を開始し、胸部エックス線撮影を行った。撮影室から車椅子で救急外来に戻ったところで突然意識レベルがJCSⅡ-30に低下した。橈骨動脈の脈拍は触知不能。すぐにベッドに移した。脈拍(頸動脈)124/分、整。
- 直ちに行うべきなのはどれか。
※国試ナビ4※ [110H034]←[国試_110]→[110H036]
「112A023」
- 71歳の女性。発熱と下腿浮腫とを主訴に来院した。65歳時から2型糖尿病のため自宅近くの医療機関に通院中である。これまで網膜症は指摘されていない。1か月前から37℃台の微熱があり、両側の下腿浮腫を自覚するようになった。かかりつけ医で血尿と蛋白尿とを指摘され、精査のために紹介されて受診した。体温 37.6℃。脈拍 92/分、整。血圧 146/88mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。両側の下腿に浮腫と網状皮斑とを認める。左下腿の温痛覚の低下を認める。尿所見:蛋白3+、潜血3+、沈渣に赤血球 50~100/1視野、白血球 10~20/1視野、赤血球円柱を認める。血液所見:赤血球 324万、Hb 10.0g/dL、Ht 31%、白血球 10,300(桿状核好中球 20%、分葉核好中球 52%、好酸球 1%、好塩基球 1%、単球 3%、リンパ球 22%)、血小板 22万。血液生化学所見:総蛋白 6.0g/dL、アルブミン 2.3g/dL、尿素窒素 40mg/dL、クレアチニン 2.5mg/dL、血糖 98mg/dL、HbA1c 5.8%(基準 4.6~6.2)、Na 138mEq/L、K 5.0mEq/L、Cl 100mEq/L。免疫血清学所見:CRP 6.5mg/dL、リウマトイド因子(RF)陰性、抗核抗体陰性、MPO-ANCA 84U/mL(基準 3.5未満)、PR3-ANCA 3.5U/mL未満(基準 3.5未満)。胸部エックス線写真で異常を認めない。腎生検のPAS染色標本(別冊No. 5)を別に示す。
- この患者でまず行うべき治療はどれか。
※国試ナビ4※ [112A022]←[国試_112]→[112A024]
「108I071」
- 42歳の女性。発熱と乏尿とを主訴に来院した。半年前から右示指と中指の中手指節関節、左示指の近位指節間関節および左環指の中手指節関節に腫脹と疼痛とを自覚していた。 1か月前からは両側手関節にも腫脹と疼痛とを自覚した。 2週前に受診し非ステロイド性抗炎症薬が処方され著効したが、 3日前から発熱と乏尿とが出現した。意識は清明。体温 38.0 ℃。脈拍 84/分、整。血圧 144/88 mmHg。呼吸数18/分。 2週前と比べ 5 kgの体重増加を認める。両側の下腿に浮腫を認める。尿所見:蛋白 1+、糖 (-)、潜血 1+、沈渣に白血球円柱 1~ 4 / 1視野。血液所見:赤血球 408万、 Hb 10.9 g/dl、Ht 32%、白血球 12,300(桿状核好中球 6%、分葉核好中球 63%、好酸球 4%、好塩基球 1%、単球 6%、リンパ球 20% )、血小板 38万。血液生化学所見:総蛋白 6.8 g/dl、アルブミン 3.0 g/dl、尿素窒素 86 mg/dl、クレアチニン 6.6 mg/dl、尿酸 10.2 mg/dl、Na 132 mEq/l、K 5.2 mEq/l、Cl 104 mEq/l。免疫血清学所見: CRP 10 mg/dl、リウマトイド因子〈RF〉80 IU/ml(基準 20未満 )、抗CCP抗体 245 U/ml(基準 4.5未満 )。手の単純エックス線撮影で関節にびらんを認めた。入院後、非ステロイド性抗炎症薬を中止したところ解熱した。入院 6日目にクレアチニンは 3.0 mg/dlに低下したが関節痛は悪化した。
- 現時点での治療薬として最も適切なのはどれか。
- a 抗菌薬
- b オピオイド
- c 副腎皮質ステロイド
- d 抗TNF-α抗体製剤
- e 非ステロイド性抗炎症薬〈NSAIDs〉
※国試ナビ4※ [108I070]←[国試_108]→[108I072]
「110F027」
- 次の文を読み、26、27の問いに答えよ。
- 89歳の女性。左膝の痛みを主訴に来院した。
- 現病歴:3日前から左膝の痛みと38℃の発熱が出現した。様子をみていたが症状が改善しないため家族とともに受診した。
- 既往歴:右変形性膝関節症。
- 生活歴:息子家族と同居。自宅周辺は押し車で散歩する。
- 家族歴:妹が関節リウマチ。
- 現症:意識は清明。体温 38.7℃。脈拍 96/分、整。血圧 138/56mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 97%(room air)。咽頭に発赤を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。左膝関節に発赤、熱感、腫脹、圧痛および膝蓋跳動を認める。
- 検査所見:血液所見:赤血球 404万、Hb 12.1g/dL、Ht 36%、白血球 6,300、血小板 16万。血液生化学所見:総蛋白 6.8g/dL、アルブミン 3.4g/dL、総ビリルビン 0.6mg/dL、AST 14IU/L、ALT 11IU/L、LD 168IU/L(基準 176~353)、尿素窒素 20mg/dL、クレアチニン 0.5mg/dL、尿酸 5.3mg/dL。CRP 2.1mg/dL。左膝関節エックス線写真を撮影後に左膝関節を穿刺し、関節液は黄色混濁である。左膝関節エックス線写真(別冊No. 4A)と膝関節穿刺液のGram染色標本(別冊No. 4B)とを別に示す。
- まず選択すべき治療はどれか。
- a 抗菌薬の内服
- b 抗リウマチ薬の内服
- c ヒアルロン酸の関節内投与
- d 副腎皮質ステロイドの関節内投与
- e 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服
※国試ナビ4※ [110F026]←[国試_110]→[110F028]
「110D031」
- 34歳の女性。労作時の息切れと易疲労感とを主訴に来院した。1か月前から、階段昇降時に息切れと疲労感とを自覚するようになった。その後、症状が続くため心配になって受診した。意識は清明。体温 36.1℃。脈拍 64/分、整。血圧 110/76mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 97%(room air)。左の鎖骨上窩に径1cmのリンパ節を3個触知する。胸部の聴診でⅢ音を聴取するが、呼吸音に異常を認めない。眼所見と神経学的所見とに異常を認めない。血液所見:赤血球 512万、Hb 14.6g/dL、白血球 3,900、血小板 28万。血液生化学所見:総蛋白 6.5g/dL、アルブミン 3.8g/dL、AST 27IU/L、ALT 42IU/L、LD 151IU/L(基準 176~353)、CK 37IU/L(基準 30~140)、クレアチニン 0.9mg/dL、Ca 9.8mg/dL、P 4.5mg/dL。免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL、抗核抗体陰性、ACE 41.2U/L(基準 8.3~21.4)、可溶性IL-2受容体 726U/mL(基準 550以下)。胸部エックス線写真で両側の肺門リンパ節の腫脹を認める。心電図は洞調律で心拍数 68/分、不完全右脚ブロックを認める。心エコーで左室拡張末期径 64mm、左室駆出率 34%、左室壁厚は中隔、後壁とも9mmで心室中隔基部の菲薄化を認める。左の鎖骨上リンパ節の生検組織のH-E染色標本(別冊No. 9A、B)を別に示す。
- この患者で、心不全の治療とともに行うべきなのはどれか。
※国試ナビ4※ [110D030]←[国試_110]→[110D032]
「110G063」
- 次の文を読み、63~65の問いに答えよ。
- 63歳の男性。上行結腸癌の経過観察と腹部造影CT検査のため来院した。
- 現病歴:1年前に上行結腸癌に対して右半結腸切除術を受けている。術後の経過観察のため来院し、外来診察、採血検査および腹部造影CT検査を受けた。
- 既往歴:高血圧症に対し内服治療中。薬物アレルギーはない。
- 生活歴:酒店経営。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
- 家族歴:父親は心筋梗塞で死亡。母親は膵癌で死亡。
- 検査所見:血液所見:赤血球 309万、Hb 10.4g/dL、Ht 32%、白血球 4,200、血小板 16万。血液生化学所見:総蛋白 6.8g/dL、アルブミン 3.8g/dL、AST 34IU/L、ALT 40IU/L、尿素窒素 21mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、Na 139mEq/L、K 4.4mEq/L、Cl 107mEq/L。
- その後の経過:腹部造影CT検査の直後から、全身の掻痒感と呼吸困難が生じ、声がかすれてきた。
- 症状出現時の現症:意識は清明。体温 36.3℃。脈拍 88/分、整。血圧 80/68mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 92%(room air)。四肢の伸側に膨疹を認める。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。心音に異常を認めない。胸部全体にwheezesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下腿に浮腫を認めない。
- 気道と呼吸の補助を開始した。次に行うべき治療はどれか。
※国試ナビ4※ [110G062]←[国試_110]→[110G064]
「108D047」
- 61歳の男性。手のこわばりを主訴に来院した。 4か月前から Raynaud現象と手のこわばりとを自覚していた。意識は清明。体温 37.3 ℃。脈拍 72/分、整。血圧 130/84 mmHg。呼吸数 16/分。 SpO2 95% ( room air)。上肢と体幹に皮膚硬化を認める。心音に異常を認めない。呼吸音は両側の背下部に fine cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白 1+、潜血 (-)、沈渣に硝子円柱 1 /数視野。血液所見:赤血球 383万、 Hb 12.0 g/dl、Ht 35%、白血球 9,200、血小板 28万。血液生化学所見:総蛋白 6.9 g/dl、アルブミン 3.5 g/dl、IgG 1,686 mg/dl(基準 960~1,960)、 IgA 255 mg/dl(基準 110~410)、 IgM 70 mg/dl(基準 65~350)、 AST 20 IU/l、ALT 12 IU/l、LD 177 IU/l(基準 176~353)、尿素窒素 11.1 mg/dl、クレアチニン 0.9mg/dl、尿酸 6.9 mg/dl、血糖 98 mg/dl、Na 139 mEq/l、K 3.9 mEq/l、Cl 104 mEq/l。免疫血清学所見: CRP 1.3 mg/dl、抗核抗体 1,280倍 (基準 20以下 )、抗 Scl-70抗体陽性。胸部 CTで両側下葉に網状影を認める。皮膚硬化に対してプレドニゾロン 30mg/日を投与した。 1週後に血圧が 180/100 mmHgに上昇し、クレアチニン 1.9 mg/dl、尿酸 9.0 mg/dl、Na 138 mEq/l、K 4.5 mEq/l、Cl 106 mEq/lとなった。
- 現時点での治療法として最も適切なのはどれか。
- a 利尿薬の投与
- b 免疫抑制薬の投与
- c 尿酸排泄促進薬の投与
- d 副腎皮質ステロイドの増量
- e アンジオテンシン変換酵素阻害薬〈ACE〉の投与
※国試ナビ4※ [108D046]←[国試_108]→[108D048]
「高血圧」
- 英
- hypertension, HT, high blood pressure
- 同
- (国試)高血圧症
- 関
- 低血圧
定義
- 収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上 (1999年改正)
原因による分類
高血圧の病因
PHD.319
exogenous cause
- 1. エストロゲン(避妊薬などに含まれる):肝臓でのアンジオテンシノゲンの産生量を増加させる。)
- 2. 糖質コルチコイド:鉱質コルチコイド作用
- 3. シクロスポリン
- 4. エリスロポエチン:赤血球を増加させることで、血液の粘稠度が上昇したり、末梢の虚血性の血管拡張が解除される事による。
- 5. 交換刺激刺激薬:例えば、普通感冒薬
- 6. コカイン・慢性のアルコール過剰摂取:どちらも交感神経の活動性をあげる。
renal cause
mechanical cause
endocrine cause
高血圧のリスクファクター
- 年齢、ナトリウム過剰摂取、飲酒、肥満、運動不足、妊娠中の高血圧、家族歴
高血圧による病変
PHD.323
- 通常は無症候であるが、多くの臓器(血管、心臓、網膜、腎臓)に多大な影響を及ぼす
高血圧による細動脈変化 BPT.356
- hyaline arteriolosclerosis
- hyperplastic arteriolosclerosis
症候
身体所見
- 胸部:II音の亢進(IIA音)、心基部の収縮期雑音
検査
心電図
- 左室肥大 ← 求心性左室肥大 ← 後負荷に打ち勝って左室が収縮できるように。
重症度と治療(QB.C-324)
重症度 | 血圧 | 治療 |
I度高血圧 | 140/90mmHg | ライフスタイルの改善、半年-1年で改善しなければ降圧薬投与 |
II度高血圧 | 160/100mmHg | 降圧薬投与(経口) |
III度高血圧 | 180/110mmHg | 降圧薬投与(経口) |
高血圧緊急症 | 臓器障害(脳、心臓、腎臓など) | 降圧薬投与(経静脈) |
治療
- まず生活指導を行った上で、薬物治療の必要がある場合にこれを開始する。ただし、高リスク群に関しては直ちに薬物治療を開始する。
- 生活習慣の修正(参考1より)
1. 減塩(→ナトリウム) | 6g/日未満 |
2. 食塩以外の栄養素 | ・野菜・果物の積極的摂取* ・コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える ・魚(魚油)の積極的摂取 |
3. 減量 | ・BMI<25未満 |
4. 運動 | ・心血管病のない高血圧患者が対象で、中等度の強度の有酸素運動を中心に定期的に(毎日30分以上を目標に)行う |
5. 節酒 | ・エタノールで男性は20-30ml/日以下、女性は10-20ml/以下 |
6. 禁煙 | |
生活習慣の複合的な修正はより効果的である | |
*重篤な腎障害を伴う患者では高K血症をきたすリスクがあるので、野菜・果物の積極的摂取は推奨しない。糖分の多い果物の過剰な摂取は、特に肥満者や糖尿病などのカロリー制限が必要な患者では勧められない。 |
降圧目標
- 参考4 JSH2014
患者背景 | 年齢 | 診察室 | 家庭血圧 |
血圧 | |||
若年、中年、 | <75 | 140/90mmHg未満 | 5 ポ イ ン ト 低 く |
前期高齢者 | |||
後期高齢者 | ≧75 | 150/90mmHg未満 | |
(忍容性があれば収縮期血圧140mmHgで) | |||
糖尿病 | 130/80mmHg未満 | ||
蛋白尿陽性の慢性腎臓病 | |||
脳血管障害 | 140/90mmHg未満 | ||
冠動脈疾患 |
- 参考1
診察室血圧 | 家庭血圧 | |
若年者・中年者 | 135/85mmHg未満 | 125/80mmHg未満 |
高齢者 | 140/90mmHg未満 | 135/85mmHg未満 |
糖尿病患者 腎臓病患者 心筋梗塞後患者 | 130/80mmHg未満 | 125/75mmHg未満 |
脳血管障害患者 | 140/90mmHg未満 | 135/85mmHg未満 |
注:診察室血圧と家庭血圧の目標値の差は、診察室血圧140/90mmHg、家庭血圧135/85mmHgが、高血圧の診断基準であることから、この二者の差を単純にあてはめたものである。
JNC-7
- 一般的:140/90mmHg未満
- DM,CKD:130/80mmHg未満
幼児・小児の高血圧
- 参考2 参考3
- 健診用の高血圧基準
収縮期血圧 (mmHg) | 拡張期血圧 (mmHg) | ||
乳児(注) | ≧110 | ≧70 | |
幼児 | ≧120 | ≧70 | |
小学校 | 低学年 | ≧130 | ≧80 |
高学年 | ≧135 | ≧80 | |
中学校 | 男子 | ≧140 | ≧85 |
女子 | ≧135 | ≧80 | |
高等学校 | ≧140 | ≧85 |
- 注:乳児の値は検診用の基準かは不明
女性と高血圧
妊娠期間と降圧薬
参考
- 1. 高血圧治療ガイドライン
- 2. 高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)
- 3. 高血圧 日本高血圧学会高血圧治療GL作成委員会/医療・GL(09年)/ガイドライン 第10章 小児の高血圧
- 4. 高血圧治療ガイドライン2014 電子版
- [display]http://www.jpnsh.jp/guideline.html
高血圧と糖尿病を合併する病態
- クッシング症候群:糖質コルチコイドによる糖新生亢進・インスリン拮抗作用と鉱質コルチコイド様作用による。
- 先端巨大症:成長ホルモンの抗インスリン作用と電解質代謝作用(Na,K,Cl濃度増加、細胞外液増加)
- 褐色細胞腫:交感神経緊張亢進によるα1,β1作用による血圧上昇、α2, β2作用による血糖上昇
- 原発性アルドステロン症:過量のアルドステロンによるナトリウム再吸収、カリウム排泄亢進により体液量貯留、低カリウムによるインスリン作用低下
救急外来での高血圧
- 研修医当直御法度 第5版 p.33
救急
準急球
- 拡張期血圧115以上であるが、臓器障害がない。
- → 経口降圧薬を処方し外来受診。
収縮期高血圧 | 動脈コンプライアンス低下 | 動脈硬化 | |
大動脈の人工血管置換術後 | |||
心拍出量の変化 | 大動脈弁閉鎖不全症 | ||
甲状腺機能亢進症 | |||
発熱 | |||
動静脈瘻 | |||
動脈管開存症 | |||
過動心症候群 | |||
拡張期高血圧 | 体液量の増加 | 腎実質性高血圧 | 糸球体腎炎 |
糖尿病性腎症 | |||
慢性腎盂腎炎 | |||
多発性嚢胞腎 | |||
膠原病 | |||
など | |||
副腎皮質疾患 | Cushing症候群 | ||
原発性アルドステロン症 | |||
薬物性 | 経口避妊薬 | ||
副腎皮質ステロイド | |||
エリスロポエチン | |||
レニン-アンジオテンシン系の亢進 (循環血液量・末梢血管抵抗の増大) | 腎血管性高血圧 | 腎動脈硬化症 | |
線維筋性異形成 | |||
レニン産生腫瘍 | |||
血管抵抗の増大 | 交感神経系の亢進 | 褐色細胞腫 | |
急性ストレス反応 | |||
薬物中断症候群 | |||
多発性神経炎 | |||
大血管の狭窄・閉鎖 | 大動脈狭窄症 | ||
解離性大動脈瘤 | |||
原因不明(多因子) | 本態性高血圧 |
「副腎皮質ホルモン」
- 英
- adrenocortical hormone
- 同
- 副腎皮質ステロイド adrenocorticoids
- 関
- 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン
- ステロイド
- 関
- 副腎、副腎皮質、ステロイド、コルチコステロイド、ステロイドホルモン、コルチコイド。副腎皮質ホルモン剤
種類(主要なもののみ)
- 網状層から分泌される。アンドロステンジオン
臨床関連
- 21-hydroxylaseが正常に機能しないことにより生じる (L.320)
薬理学
副腎皮質から分泌されるホルモン (SP.895)
名称 | 血漿濃度 (ng/ml) | 1日分泌量 (mg/day) | |
糖質コルチコイド | コルチゾール | 40~180 | 15~20 |
コルチコステロン | 2~6 | 2~5 | |
鉱質コルチコイド | アルドステロン | 0.05~0.20 | 0.05~0.15 |
11-DOC | 0.05~0.30 | 0.10~0.20 | |
副腎アンドロジェン | DHEA | 2~8 | 7~15 |
DHEA-S | 1~4 | ||
アンドロステンジオン | 1~2 | 2~3 |
「浮腫」
分類
圧痕性浮腫 | 非圧痕性浮腫 | ||
pitting edema | nonpitting edema | ||
病態 | 水のみが間質に貯留 圧痕を残す | 水分+血漿由来物質の蓄積(ムコ多糖、蛋白質)・炎症細胞の浸潤 圧痕を残さない | |
疾患 | fast edema | slow edema | 甲状腺機能低下症 局所性炎症(蜂窩織炎、虫さされ) 強皮症 |
低アルブミン血症 | 心不全 腎不全 |
- 低アルブミン血症はfast edema と覚えておく
浮腫の原因
- IMD.518
- 全身性
- 局所性
- 内科診断リファレンス p.4
- 循環血漿量の増加:心不全、腎疾患(急性腎炎、腎不全)、薬剤(ミノキシジル、NSAID、ピオグリタゾン、フルドロコルチゾン、エストロゲン、甘草)、refeeding edema
- 低アルブミン血症:ネフローゼ症候群、蛋白漏出性胃腸症、肝疾患、低栄養
- 血管透過性亢進:熱傷、外傷、炎症・敗血症、アレルギー反応(血管性浮腫など)、好酸球増多、糖尿病、IL-2治療、ビタミンB1欠乏。血管内増殖因子(systemic capillary leak syndrome, POEMS症候群, Castleman病などの血管疾患、卵巣過剰刺激症候群)
- リンパ管閉塞:リンパ節切除、癌のリンパ管浸潤
- 間質膠質浸透圧増加:甲状腺機能低下症
- 静脈還流不全:深部静脈血栓症、IVC閉塞、SVC症候群、静脈弁不全
- その他:カルシウム拮抗薬(細動脈抵抗の低下)、特発性浮腫(血管透過性亢進+循環血漿量増加)
浮腫を来す疾患
- IMD.519改変
- 局所性浮腫
- 全身性浮腫
- 心性:うっ血性心不全
- 肝性:肝硬変、門脈圧亢進症
- 腎性:急性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、腎不全
- 内分泌性:甲状腺機能低下症(粘液水腫)、Cushing症候群、月経前期緊張症候群
- 妊娠性:正常妊娠、妊娠高血圧症候群
- 栄養失調性:吸収不良症候群、蛋白質漏出性胃腸症、悪液質
- 薬剤性:
- 内科外科マニュアルp.212
- 片側性 common
- 蜂窩織炎
- 深部静脈血栓症
- 表在静脈瘤(慢性静脈還流不全)
- 両側性 common
- 片側性 important
- 両側性 important
肝性浮腫と腎性浮腫
- 肝性浮腫は下肢に、腎性浮腫では眼瞼に浮腫が初発する?(出典不明)
漢方薬
- 口渇(+)
- 口渇(-)
参考
「副腎皮質ホルモン剤」
- 英
- corticosteroid
- 関
- 副腎皮質ステロイド、コルチコステロイド、ステロイド薬、副腎皮質ステロイド薬、副腎皮質ホルモン、副腎皮質ステロイドホルモン、副腎皮質ステロイド剤
副腎皮質ホルモン剤
- ベタセレミン、プラデスミン、ヒスタブロック、セレスタミン、セレスターナ、サクコルチン、クロコデミン、エンペラシン(ベタメタゾン、クロルフェニラミン)
- プリドール、メドロール、デポ・メドロール、ソル・メルコート、ソル・メドロール(メチルプレドニゾロン)
- ハイドロコートン、ソル・コーテフ、サクシゾン、クレイトン、コートリル(ヒドロコルチゾン)
- レナデックス、リメタゾン、メサドロン、デキサメサゾン、デキサート、デカドロン、ソルコート、オルガドロン(デキサメタゾン)
- レダコート、ケナコルト(トリアムシノロン)
- コートン(コルチゾン)
- (注腸)プレドネマ、プレドハン、プレドニン、プレロン、コハクサニン(プレドニゾロン
- リンデロン、リノロサール、リネステロン、ハイコート、(注腸)ステロネマ(ベタメタゾン)
- フロリネフ(フルドロコルチゾン)
副作用
重大な副作用
- 1. 誘発感染症、感染症の増悪
- 誘発感染症、感染症の増悪があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
- 2. 続発性副腎皮質機能不全、糖尿病
- 3. 消化性潰瘍、膵炎
- 4. 精神変調、うつ状態、痙攣
- 5. 骨粗鬆症、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死、ミオパシー*6. 緑内障、後のう白内障
- 連用により眼内圧亢進、緑内障、後のう白内障を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。
- 7. 血栓症
その他の副作用
- 1. 内分泌:5%以上又は頻度不明:月経異常
- 2. 消化器:5%以上又は頻度不明:下痢、胃痛、胸やけ、口渇、食欲亢進
- 3. 消化器:5%未満:悪心・嘔吐、腹部膨満感
- 4. 精神神経系:5%以上又は頻度不明:多幸症、不眠、頭痛、めまい
- 5. 筋・骨格:5%以上又は頻度不明:筋肉痛、関節痛
- 6. 脂質・たん白質代謝:5%以上又は頻度不明:野牛肩、窒素負平衡、脂肪肝
- 7. 脂質・たん白質代謝:5%未満:満月様顔貌
- 8. 体液・電解質:5%以上又は頻度不明:血圧上昇、低カリウム性アルカローシス
- 9. 体液・電解質:5%未満:浮腫、高ナトリウム血症、低カリウム血症
- 10. 眼:5%以上又は頻度不明:中心性漿液性網脈絡膜症等による網膜障害、眼球突出
- 11. 血液:5%以上又は頻度不明:白血球増多
- 12. 皮膚:5%以上又は頻度不明:ざ瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下溢血、紫斑、線条、そう痒、発汗異常、顔面紅斑、創傷治癒障害、皮膚菲薄化・脆弱化、脂肪織炎
- 13. 過敏症:5%未満:発疹
- 14. その他:5%以上又は頻度不明:発熱、疲労感、息切れ、ステロイド腎症、体重増加、精子数及びその運動性の増減
「脂肪肝」
概念
- 脂肪滴を含んだ肝細胞が、小葉の1/3以上に及んだ病態で、肝臓全体としては脂肪が10%以上蓄積する(正常2-4%)。
- おそらく、脂肪肝(=?非アルコール性脂肪性肝疾患 nonalcoholic fatty liver disease NAFLD)は高位の概念で、この中に非アルコール性脂肪肝炎 NASHが含まれ、NASHはNASLDの極端な病態(障害が高度という意味か)である。(参考1)
病態生理
- see BPT.654 uptodate.2
原因
- YN.B-36改変 uptodate.1
- 栄養不良状態:クワシオルコル
- 過剰栄養摂取・状態
- 内分泌・代謝異常
- 甲状腺機能亢進症 ← 高トリグリセリド血症となるため(uptodate.1)
- クッシング症候群
- 薬剤性
- 副腎皮質ステロイド、テトラサイクリン系抗菌薬
- 妊娠:急性妊娠脂肪肝
- その他
検査
- 血液検査
- AST・ALT:正常かやや上昇(ALT優位) (YN.B-36) ⇔ アルコール性脂肪肝ではAST優位
- 思うに、小葉辺縁(門脈域)にはALTが多いが、脂肪滴を蓄えた肝細胞はこの領域に多いのでは?だとすれば、lipid peroxidation productによる肝障害によりALTがleakしてALT優位となる説明がつくのだが。どうなの?
CT
- 脂肪肝:単純CTで肝実質のCT値が脾臓よりも低くなる。正常な肝臓は脈管より高CT値を示すが、脂肪肝の場合はより低CT値を示すようになる
- 肝臓CT値低下の鑑別診断:肝炎に伴う浮腫、肝臓の線維化、腫瘍浸潤(悪性リンパ腫、びまん性肝細胞癌)、アミロイドーシス
==参考==liver disease - wiki en
uptodate
★コメント★
[メモ入力エリア]■