全胞状奇胎

出典: meddic

complete hydatidiform mole CHM, total hydatid, complete hydatid, complete mole
全奇胎
胞状奇胎部分胞状奇胎奇胎妊娠


病因

  • 無核の卵子に1/2つの精子が受精して発生する。
1X → ホモ全奇胎(90%)
2X → ヘテロ全奇胎(5%)
1X 1Y → ヘテロ全奇胎(5%)
1Y → 発生しない
2Y → 発生しない

合併症

  • 妊娠高血圧様症状


  • 核を失った卵子と精子による受精でで生じる。X染色体を有する精子が受精し、その後染色体が倍加したものが最も多い。その他に、X染色体を有する2つの精子により同時に受精が起きた場合、あるいはそれぞれX染色体およびY染色体を有する精子により同時に受精が起きた場合にも生じる。

UpToDate Contents

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和文文献

  • P2-15-23 全胞状奇胎特異的microRNAの網羅的解析(Group101 絨毛性疾患,一般演題,第63回日本産科婦人科学会学術講演会)
  • 三浦 清徳,長谷川 ゆり,東島 愛,城 大空,阿部 修平,三浦 生子,山崎 健太郎,吉田 敦,吉村 秀一郎,吉浦 孝一郎,増崎 英明
  • 日本産科婦人科學會雜誌 63(2), 796, 2011-02-01
  • NAID 110008509810
  • K-19 全胞状奇胎不死化細胞株の樹立(高得点演題5 腫瘍,第63回日本産科婦人科学会学術講演会)
  • 山本 英子,新城 加奈子,新美 薫,近藤 紳司,東 真規子,炭竈 誠二,小谷 友美,井箟 一彦,吉川 史隆
  • 日本産科婦人科學會雜誌 63(2), 449, 2011-02-01
  • NAID 110008508774

関連リンク

全胞状奇胎は全部が水ぶくれを起こして、胎児成分が全く存在しない状態で、部分胞状 奇胎は一部に胎児の成分が含まれるものです。 絨毛癌は ... 全胞状奇胎と部分胞状奇 胎は胎児成分があるかないかで分類されますが、発生が全く違います。 全胞状奇胎は ...

関連画像

全胞状奇胎受精の図マクロ像:肉眼像ではほぼ全て 手術は、胎盤が形成されまた 全胞状奇胎の顕微鏡写真pathology次に 部分胞状奇胎 について 全胞状奇胎では胎児は


★リンクテーブル★
国試過去問107D040」「085B071」「096H045」「096H002」「084B071」「090B067」「091B006
リンク元部分胞状奇胎」「奇胎妊娠」「ヘテロ全奇胎」「ホモ全奇胎」「CHM
関連記事胞状奇胎」「奇胎」「胞状

107D040」

  [★]

  • 33歳の2回経妊1回経産婦。無月経を主訴に来院した。経腟超音波検査で子宮内に胎嚢と心拍とが確認され、妊娠6週日の単胎妊娠と診断した。妊娠9週2日に施行した経腟超音波検査で子宮内胎児死亡と絨毛膜の異常とが確認されたため子宮内容除去術を行った。術前の血中hCG値は397,100mIU/ml。妊娠9週2日の経腟超音波像(別冊No.20A)と子宮内組織のH-E染色標本(別冊No.20B、C)とを別に示す。
  • 診断はどれか。




[正答]


※国試ナビ4※ 107D039]←[国試_107]→[107D041

085B071」

  [★]

  • 全胞状奇胎について正しいのはどれか
  • (1) 発生率は40歳以上の女性において上昇する
  • (2) 原因は1精子ないし2精子受精による雄性発生である
  • (3) 全絨毛の水腫性嚢胞化と間質内血管の欠如とが認められる
  • (4) 単純子宮全摘出術により絨毛癌の発生を防止しうる。
  • (5) 奇胎娩出後8週の尿中hCGが100IU/l未満であれば二次管理は必要ない
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

096H045」

  [★]

  • a. 基礎体温測定
  • b. 経膣超音波検査
  • c. 尿中hCG測定
  • d. 血中ヒト胎盤性lactogen(hPL)測定
  • e. 胸部エックス線撮影
[正答]


※国試ナビ4※ 096H044]←[国試_096]→[096H046

096H002」

  [★]

  • 未感作Rh(D)陰性妊婦に分娩後抗Rh(D)ヒトガンマグロブリン投与を考慮しなくてもよいのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 096H001]←[国試_096]→[096H003

084B071」

  [★]

  • (1) 全胞状奇胎は雄性発生により生じる
  • (2) 子宮妊娠週数に比べ大きいとは限らない
  • (3) 血中hPLは妊娠週数に比べ高値である
  • (4) 胎児の存在は認められない
  • (5) 病理組織学的検査で絨毛形態を認める
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

090B067」

  [★]

  • 全胞状奇胎について正しいのはどれか。2つ選べ。
  • a. 1精子または2精子による雄性発生である
  • b. 胎児または臍帯成分の一部がみられる
  • c. 奇胎組織は絨毛形態が破壊されている
  • d. hCGは合胞細胞から分泌される
  • e. 奇胎娩出後6週まで尿中hCGの変化を追跡する。

091B006」

  [★]

  • 正しいのはどれ?

部分胞状奇胎」

  [★]

hydatid
partial hydatidiform mole
部分奇胎 partial mole一部胞状奇胎
胞状奇胎全胞状奇胎奇胎妊娠

診断

  • 超音波所見やhCGにより胞状奇胎が疑われたら診断は組織診断により確定される。組織診断は核型を決定するためのフローサイトメトリーでさらに正確なものとなる。(参考1) → 病理診断が確定診断となる。

参考

  • [charged]Gestational trophoblastic disease: Epidemiology, clinical manifestations and diagnosis - uptodate [1]

全胞状奇胎と部分胞状奇胎の比較

Table 19-3. Features of Complete and Partial Hydatidiform Mole
Feature complete mole partial mole
Karyotype 46,XX (46,XY) Triploid (69,XXY)
Villous edema All villi Some villi
Trophoblast proliferation Diffuse; circumferential Focal; slight
Atypia Often present Absent
Serum hCG Elevated Less elevated
hCG in tissue ++++
Behavior 2% choriocarcinoma Rare choriocarcinoma
AFP
fatus


奇胎妊娠」

  [★]

molar pregnancyhydatid pregnancy
胞状奇胎全胞状奇胎部分胞状奇胎


ヘテロ全奇胎」

  [★]

heterozygous moles
ヘテロ奇胎
全胞状奇胎


ホモ全奇胎」

  [★]

homozygous moles
ホモ奇胎
全胞状奇胎


CHM」

  [★] 全胞状奇胎 complete hydatidiform mole


胞状奇胎」

  [★]

hydatid mole
hydatidiform mole, hydatid mole
mola hydatidosa

概念

  • 妊娠時に、妊卵由来の絨毛が水腫様変化を起こしたもの。
  • 肉眼的に絨毛の嚢胞化がみられる。嚢胞化とは腫大した絨毛の短径が2mmを超えるもの(参考1)。  ⇔  2mm未満で絨毛間質の水腫化が認められるものは顕微鏡的奇胎とし、胞状奇胎とはしないとする(参考1)。

疫学

  • 日本を含む東南アジア、メキシコに多い。
  • 頻度は350分娩に1胞状奇胎である。
  • 発生数は生殖年齢(20-30歳代)に多い。(G9M.182)
  • 発生年齢は40歳以上の高年妊娠に多く発生し(10-30倍)、妊娠可能年齢の終わりに近づくほど高くなる。

分類

発生機序による分類

進展性による分類

病因

  • 雄性接合子:胎盤の形成に関与 → 倍加して二倍体の精子が染色体を欠いた卵子と受精した場合に胎盤のみが増殖 → 全胞状奇胎(complete hydatidiform mole)
  • 雌性接合子:胎芽の形成に関与 → 高齢になるに従い、卵の加齢による染色体を欠いた異常な卵の出現頻度が高まり全胞状奇胎の原因となってくる。

症候

HBEsT (NGY.243)
  • 1. history(病歴): 妊娠の成立を示す所見(無月経、つわりなど)
  • 2. bleeding(子宮出血):切迫流産様の異常出血
  • 3. enlargement and softness(子宮の増大と軟化):妊娠週数に比して過度に腫大して軟化
  • 4. toxemia(妊娠高血圧症候群):浮腫、高血圧、タンパク尿
  • 不正性器出血(90%)、悪阻(30-40%) (G9M.182)
  • 部分胞状奇胎の場合には典型的な症状を示さないことが多い。
  • 黄体嚢胞による卵巣腫大が認められる(NGY.243)

検査

  • 経腟超音波検査:子宮腔内の大小の低輝度・高輝度混在
[show details]

治療

  • 子宮内容除去術を施行し、1週間後に再施行する。hCGを5週(103mIU/ml)、8週(102mIU/ml)、20週(cut off値以下)となれば、経過順調型(I型)とされる。以降、4年以上はhCG測定、基礎体温測定、胸部X撮影を行い、フォローする。(NGY.243)
  • hCG値の低下が悪い場合、子宮内胞状奇胎遺残、進入胞状奇胎、転移性胞状奇胎が考えられ、それぞれ子宮内容除去術、化学療法もしくは子宮摘出術、化学療法を行う。
  • 40歳以上では絨毛癌の頻度が高くなるため、40歳以上で挙児希望の場合は子宮全摘術を考慮。(G9M.182)

続発症

参考

  • 1. D.産科疾患の診断・治療・管理 6.異常妊娠 - 日産婦誌59巻11号
http://www.jsog.or.jp/PDF/59/5911-682.pdf

国試


Table 19-3. Features of Complete and Partial Hydatidiform Mole
Feature complete mole partial mole
Karyotype 46,XX (46,XY) Triploid (69,XXY)
Villous edema All villi Some villi
Trophoblast proliferation Diffuse; circumferential Focal; slight
Atypia Often present Absent
Serum hCG Elevated Less elevated
hCG in tissue ++++
Behavior 2% choriocarcinoma Rare choriocarcinoma
AFP
fatus

奇胎」

  [★]

mole
mola
胞状奇胎


胞状」

  [★]

cystoidhydatidiform




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