免疫抑制酸性蛋白

出典: meddic

immunosuppressive acidic protein, IAP
腫瘍マーカー広域腫瘍マーカー



  • M.W. = 約50 kDa
  • pI = 3.0
  • 糖タンパク
  • 癌患者の血清から細胞性免疫と液性免疫の抑制因子が同定された (臨床検査法提要第32版 p.642)
  • α1-酸性糖蛋白に関連した物質 (臨床検査法提要第32版 p.642)
  • 癌患者ではマクロファージから産生
  • 腫瘍マーカーとしての特異性は低い
  • 悪性腫瘍で上昇するが、炎症性疾患、感染症などでも高値となる。
  • 適当な腫瘍マーカーがない腎癌(腎細胞癌)で有用性が期待される (臨床検査法提要第32版 p.642)


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免疫抑制酸性蛋白, IAP (immunosuppressive acidic protein) 平成17年3月28日より外注BML 測定機器 : 日立7170自動分析装置 測定試薬 : サンテストIAP-N 三光純薬 測定原理 : IAP+抗ヒトIAP抗体→抗原抗体沈降物→吸 ...
IAP(免疫抑制酸性蛋白)はα1酸性糖蛋白のひとつで、主にマクロファージで産生され宿主の免疫能を抑制する作用を持っている。( e840.net 血液大辞典)
1) 漆崎一朗: 癌と免疫抑制. 臨免疫11: 491-501, 1979 2) 石田名香雄, 田村啓二, 柴田芳実: 免疫抑制酸性蛋白の性状と癌患者における検出意義. 医のあゆみ115: 423-433, 1980 3) 前田迪郎, 泉明夫, 金山博友ほか: 胃癌患者の末梢血 ...

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★リンクテーブル★
先読み腫瘍マーカー」「広域腫瘍マーカー
リンク元腎細胞癌」「IAP」「immunosuppressive acid protein
関連記事免疫」「抑制」「免疫抑制」「

腫瘍マーカー」

  [★]

tumor marker
生物学的腫瘍マーカー biological tumor marker癌マーカー cancer marker、悪性腫瘍特異物質 tumor-specific antigen




肺癌の腫瘍マーカー

  陽性率(疾患があるときに陽性となる確率, 感度)  
肺癌         備考
扁平上皮癌 腺癌 小細胞癌 その他の疾患  
CYFRA21-1 57.5%* 70-80%/73.1%* 30-40% 30-40% 良性疾患:10-15%  
SCC       子宮頸癌、食道癌、皮膚癌  
CEA 40-50%   50-60%      
SLX 70%*   0.4   肝硬変  
NSE 10-30%     70-90%    
proGRP       70-90%/65.1%*   NSEより上昇率が高く、特異性に優れる
KL-6       肺腺癌、膵癌、乳癌で40-50%。間質性肺炎の補助診断  
             
無印:標準呼吸器病学 第1版 p.327。* 臨床検査学第32版 p.634

臨床応用されている腫瘍マーカー (LAB.630)

肝癌関連 AFP, AFP-L3%, PIVKA-II
膵癌ならびにその他の消化器癌 CEA, CA19-9, Dupan-2, CA50, Span-1
肺癌 CEA, sialyl Lex-i (SLX), SCC, SYFRA21-1, NSE, ProGRP
婦人科悪性腫痩
 子宮癌:SCC, CA125
 卵巣癌:CA125, AFP, CEA, CA19-9, GAT
 乳癌 :CA15-3, BCA225, CEA, NCC-ST-439
尿器科悪性腫壕
 前立腺痛:PSA(γ-Sm), PAP
 膀胱癌 :BTA, NMP22
 神経内分泌腫療 NSE
 広範な腫瘍に反応するマーカー
  TPA, BFP, IAP

主な腫瘍マーカー CBT QB vol2 p.297

AFP 肝細胞癌肝芽腫、卵黄脳腫瘍
CEA 消化器系の癌、肺癌乳癌(腺癌の頻度が高く、臓器特異性は低い)
CA19-9 胆道系の癌、膵癌
CA125 卵巣癌
CA15-3 乳癌、卵巣癌
PIVKA-II 肝細胞癌
PSA 前立腺癌

組織型別に有用な腫瘍マーカー(NEWエッセンシャル産科学・婦人科学 第3版 p.236)

上皮性腫瘍
 漿液性腺癌: CA125 *1
 粘液性腺癌: CA19-9 *2, CA72-4, CEA
胚細胞腫瘍
 卵黄嚢腫瘍: AFP *3
 絨毛癌: hCG
 未分化胚細胞腫: LDH *4
 悪性転化を伴う成熟嚢胞性奇形腫(扁平上皮癌) : SCC
性索間質性腫瘍(ホルモン)
 顆粒膜細胞腫,莢膜細胞腫:工ストロゲン
 Sertoli-間質性腫瘍, Leydig細胞腫(門細胞腫) :テストステロン
*1 上皮性腫瘍中で最も有用.類内膜腺癌,明細胞腺癌でも陽性を示す.子宮内膜症,炎症,妊娠初期も軽度-中等度上昇
*2 成熟嚢胞性奇形腫で陽性を示すことがある
*3 胎芽性癌,混合性腔細胞腫療でも陽性を示す
*4 非特異的
also see →「生殖系チュートリアル症例2_プレゼン.ppt」

産婦人科において重要視される腫瘍マーカー

  • 子宮頚部扁平上皮癌から精製された蛋白質
  • 早期癌でも比較的高い陽性率を示し、経過観察にも有用である。
  • 一般に扁平上皮の存在する部位に広範な重症疾患存在すれば血中のSCCは上昇しうる
  • 皮膚表面、唾液中に大量に存在し、採血時に複数回穿刺する事などによるコンタミネーションの可能性があります。

腫瘍マーカー 臓器別

OLM.372改変

(略)


広域腫瘍マーカー」

  [★]

  • 様々な臓器癌に広く陽性となるマーカー (OLM.376)

腎細胞癌」

  [★]

renal cell carcinoma RCC
Grawiz腫瘍 グラヴィッツ腫瘍 Grawitz tumor
腎癌腎臓腫瘍

疫学

  • 発生率:人口10万人あたり9.7人(1998)
  • 腎腫瘍の85%を占める (EPT.221)
  • 転移のある人が3割
  • 40-70歳代に多発 50-60歳(SURO.237)
  • 男女比=2-3:1 (YN.E-84)

病因

  • 遺伝子異常:VHL遺伝子の変異
  • 癌原物質:タバコ、砒素、石綿、カドミウム、殺虫剤、真菌毒素

リスクファクターと相対危険度

  • VHL病:100  ← VHL病の40%の症例で腎細胞癌を見る
  • 透析患者:32  ←  長期透析患者では後天性嚢胞性腎疾患が見られ、これに合併しやすい
  • 肥満:3.6
  • 喫煙:2.3
  • 高血圧:1.4
  • ドライクリーニング:1.4
  • 利尿薬常用者:1.3
  • フェナセチン中毒:1.1

由来

分類

悪性-腎細胞癌 renal cell carcinoma
  • 1. 淡明細胞癌 clear cell carcinoma  ← RCCの3/4を占める(APT.260)
  • 2. 顆粒細胞癌 granular cell carcinoma
  • 3. 嫌色素細胞癌 chromophobe cell carcinoma
  • 4. 紡錘細胞癌 spindle cell carcinoma  ← 予後不良
  • 5. 嚢胞随伴性腎細胞癌 cyst-associated renal cell carcinoma
  • 6. 乳頭状腎細胞癌 papillary renal cell carcinoma  ← 予後は比較的良好

病理

  • 組織由来は近位尿細管上皮であり、一部に髄質集合管由来の物がある(YN.E-84)
  • 異型性は軽度。
  • 肉眼的所見は黄色、分葉、出血、偽膜、血管に富む、脂肪分に富む
  • 血管性間質に被胞される→血行性転移しやすい
  • 腫瘍細胞の細胞質は明るくぬける→脂肪と糖原が多いから
  • 腎静脈内を発育し、下大静脈、右心房まで伸展する腫瘍塞栓を見ることがある。

症状

3主徴がそろうのは5%以下。実質に腫瘍ができるため、初期には症状がほとんど無い
無症状で健康診断・人間ドックで見つかることが3割弱、他疾患治療中に見つかるのが5割弱。 → ほとんど気づかれない
  • 血尿:40-50% (無症候性肉眼的血尿)
  • 疼痛:10-40%
  • 腹部腫瘤:20-40%
  • 精索静脈瘤、発熱(10-20%)、全身倦怠感、体重減少、貧血(15-40%)、高血圧(15-40%)、転移症状

検査

診断

画像診断

最初にエコー、次にCT
  • 腎の変形、腫瘍輪郭の不整、中心部エコー像の変形、可動性の制限、静脈腫瘍血栓像
  • 2. 静脈性腎盂造影
  • 腎内占拠病変、輪郭の変化、腎盂腎杯の圧排偏位
  • 3. CTスキャン
  • 診断上最も重要
  • 造影CTでは腫瘍は造影早期に造影され、内部が不均一に造影される。  ←  腎臓より弱く造影される
  • 腫瘍の有無と病気診断(静脈内腫瘍塞栓の有無、後腹膜リンパ節、隣接臓器への浸潤、多臓器への転移の有無)
[show details]



  • 4. MRI
  • 腫瘍血栓の進展の高さを診断するのに有用
  • 腎細胞癌は下大静脈、腎静脈に腫瘍血栓を作る
  • 5. 血管造影


臨床病気分類

  • Robson分類 ←簡単
  • TMN分類
(腎癌取扱い規約 第3版 日本泌尿器科学会・日本病理学会・日本医学放射線学会/編 1999年金原出版(株) 東京)
  • T 原発腫瘍
  • TX 原発腫瘍の評価が不可能
  • T0 原発腫瘍を認めない
  • T1 最大径が7.0cm以下で、腎に限局する腫瘍
  • T1a 最大径が4.0cm以下で、腎に限局する腫瘍
  • T1b 最大径が4.0cmを越えるが7.0cm以下で、腎に限局する腫瘍
  • T2 最大径が7.0cmを越え、腎に限局する腫瘍
  • T3 腫瘍は主静脈内に進展、または副腎に浸潤、または腎周囲脂肪組織に浸潤するが、Gerota筋膜を越えない
  • T3a 腫瘍は副腎または腎周囲脂肪組織または腎洞脂肪組織に浸潤するが、Gerota筋膜を越えない
  • T3b 腫瘍は腎静脈または横隔膜下までの下大静脈内に進展する
  • T3c 腫瘍は横隔膜を越える下大静脈内に進展する
  • T4 腫瘍はGerota筋膜を越えて浸潤する
  • N 所属リンパ節
  • NX 所属リンパ節の評価が不可能
  • N0 所属リンパ節転移なし
  • N1 1個の所属リンパ節転移
  • N2 2個以上の所属リンパ節転移
  • M 遠隔転移
  • MX 遠隔転移があるかどうか評価不能
  • M0 遠隔転移なし
  • M1 遠隔転移あり

転移臓器

腎癌の剖検時の転移臓器と頻度
  • :50-60%
  • :30-40%
  • リンパ節:30-55%
  • 肝臓:20-40%
  • 脳:5-8%
  • 副腎:20-25%
  • 対側腎:10-20%

治療

診断は画像診断のみ
組織診をしない→禁忌:転移したら有効な治療方法がないから(薬物療法はほとんど効かない)
既存の悪性腫瘍薬や放射線に抵抗性!!
  • 1.手術療法、2.動脈塞栓術、3.免疫療法、4.分子標的薬

1.手術療法、

  • 開放手術、体腔鏡(腹腔鏡、後腹膜鏡)、体腔鏡補助
  • 到達法:経腹的が今のところ一般的:「経腰的」-腰部斜切開で後腹膜に入る、「経腹的」-腹腔を開く、「経胸腹的」-胸腔、腹腔共に開く

術式

  • 根治的腎摘出術
  • 腎動脈を処置、Georta筋膜ごと腎、周囲脂肪識、副腎をまとめて摘出 ← 経腰的だと腎門までの距離が長く適さない
  • 単純腎摘出術
  • 遠隔転移のある例。
  • 腎部分切除術
  • 核出術
  • 追加の術式:リンパ節郭清(リンパ節転移が疑われる例に関しては推奨される(参考1))、腫瘍血栓摘除術(下大静脈腫瘍血栓を有する患者で、所属リンパ転移、遠隔転移を認めない例に対して推奨される(参考1))

進行期、病期別

参考1
  • I期:T1a(腫瘍径4cm以下)であれば腎部分切除術が推奨される。
  • I,II期:腹腔鏡下での腎摘除術が推奨される。
  • M1:転移巣があっても、PSが良好でインターフェロンが可能な例では腎摘除術が推奨される。また、転移巣を有する患者で、PSが良好かつ転移巣が切除可能であれば、転移巣に対する外科治療が推奨される。

2.動脈塞栓術

  • 保存療法

3.免疫療法

  • マクロファージの貪食作用増強、MHC class I分子発現増強
  • 奏効率は10-15%程度
  • 副作用:食欲不振、全身倦怠感、発熱、うつ症状
  • T細胞の増殖、サイトカイン(IL-1, IL-6, INF-γ)の分泌誘導
  • 奏効率は10-15%程度

4.化学療法(分子標的薬)

いずれも完全寛解には至らない
  • スニチニブ:部分寛解が5割弱。
  • ソラフェニブ:部分寛解が1割。病状安定率が7割
  • 副作用:手足症候群(疱疹など)、脱毛、骨髄抑制、下痢、高血圧、心血管系障害、甲状腺機能障害など

予後

  • Robson分類による5年生存率
  • Stage1:70-90%
  • Stage2:60-70%
  • Stage3:30-60%
  • Stage4:10-30%

腎への転移 (1983-1985年日本病理解剖統計)

  • 総数上位
  • 原発部位:肺、骨髄、リンパ系
  • 転移率上位
  • 原発部位:リンパ系(30.0%)、精巣(28.6%)、骨髄(27.4%)、副腎(25.7%)、後腹膜(22.5%)、皮膚(20.5%)、対側腎(19.3%)、肝臓(19.0%)

参考

  • 1. 腎癌ガイドライン
[display]http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0057/1/0057_G0000158_GL.html
  • 2. 腎細胞がん - がん情報サービス
http://ganjoho.jp/public/cancer/data/renal_cell.html
  • 3. wiki ja
  • [display]http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%8E%E7%B4%B0%E8%83%9E%E7%99%8C
  • 4. 財団法人国際医学情報センター:がん Info / 腎細胞がん
http://www.imic.or.jp/cancer/c2027.html

国試




IAP」

  [★]

immunosuppressive acid protein」

  [★] 免疫抑制酸性蛋白


免疫」

  [★]

immunity, immune
免疫系

免疫の種類 (PT.246-251)

  主に関与するリンパ球 働き リンパ節での局在
細胞免疫 T細胞 (1)免疫の活性化 傍皮質
(2)抗原を有する細胞への攻撃
液性免疫 B細胞 抗体産生 皮質

T細胞の種類

細胞の種類 補レセプター 抗原を提示する細胞 MHC抗原
キラーT細胞(Tc) CD8 抗原提示細胞 MHCクラスI
ヘルパーT細胞(Th) CD4 全ての細胞 MHCクラスII

ヘルパーT細胞の種類

T細胞 関連する因子 産生する物質 機能
Th1 IL-12

 増殖

IL-2,IFN-γなど 細胞性免疫を促進'

 (1)キラーT細胞NK細胞マクロファージを活性化  (2)遅延型過敏反応により自己免疫疾患に関与

Th2 IL-4

 Th→Th2

IL-4,IL-5,IL-6,IL-10など 液性免疫を促進'

 (1)B細胞好酸球肥満細胞に作用。  (2)即時型アレルギーに関与



抑制」

  [★]

inhibitionsuppressiondepressionrestraintinhibitsuppressdepressabrogaterestrain
うつ病拘束、制限、阻害阻止、低下、撤廃抑圧抑欝廃止取り消す抑止抑えるうつうつ状態サプレス制圧鬱病抑うつ抑うつ状態





免疫抑制」

  [★]

immunosuppressionimmunodepressionimmunosuppressiveimmunosuppressed
免疫抑制薬免疫抑制性免疫抑制剤抗拒絶反応療法免疫抑制的


白」

  [★]

whiteleukoleuco
白色白人ロイコ白い




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