先天性トキソプラズマ症

出典: meddic

congenital toxoplasmosis, congenital toxoplasma infection
トキソプラズマ症


PED.655改変
  • 妊娠中に母体が感染して生じることが多い小児トキソプラズマ感染症
  • 妊娠初期は経胎盤感染しにくい。感染した場合は流産・死産
  • 妊娠中期・妊娠後期では胎盤感染し多彩な症状を呈する
  • 新生児の症状:脳室拡大、小頭症、脳内石灰化、髄膜炎、精神遅滞、脳性麻痺、けいれん、網脈絡膜炎、黄疸、発疹、貧血、リンパ節腫脹、肝脾腫、低出生体重児
  • 診断:髄液、血液からの原虫の検出。血液中のトキソプラズマ特異的IgM抗体の検出
  • 治療薬:アセチルスピラノマイシン



UpToDate Contents

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和文文献

  • 重症先天性トキソプラズマ症の1例
  • 瀬戸上 貴資,太田 栄治,合志 光史,廣瀬 伸一
  • 福岡大学医学紀要 39(3/4), 257-261, 2012-12-00
  • NAID 110009494828
  • 臨床研究・症例報告 先天性トキソプラズマ症の診断によりピリメタジン/スルファドキシンで治療中,Stevens-Johnson症候群を発症した1例
  • 杉山 謙二,貝沼 圭吾,中村 春菜 他
  • 小児科臨床 64(7), 1653-1658, 2011-07-00
  • NAID 40018848859
  • 症例報告 病理解剖で診断された先天性トキソプラズマ症胎児死亡
  • 星野 達二,北村 幸子,大竹 紀子 他
  • 産婦人科の進歩 62(4), 巻末241-247, 2010-11-00
  • NAID 40017379764

関連リンク

(腸外原虫: トキソプラズマ症も参照 。) 先天性トキソプラズマ症は,トキソプラズマ原虫 の経胎盤的獲得により生じる。徴候は,存在する場合,未熟性,子宮内発育制限,黄疸,肝脾腫,心筋炎,肺臓炎,発疹,脈絡網膜炎 ...
先天性トキソプラズマ感染症に関する正しい知識を身につけましょう。専門家監修の元一般向けのわかりやすいコンテンツをQ&A形式でまとめました。ぜひ妊婦さんは読んでください。
(2012年12月13日) トキソプラズマ症は、トキソプラズマ( Toxoplasma gondii )というアピコンプレクサに属する一属一種の寄生性原生生物(原虫)により起こされる感染症である。トキソプラズマはほぼ全ての温血脊椎動物(哺乳類・鳥類 ...

関連画像

胎児を感染症から守れ!トーチ 先天性トキソプラズマ症 Congenital Toxoplasmosis先天性トキソプラズマ症は 先天性 トキソプラズマ症 先天性トキソプラズマ症 平成10年春、生まれてきたS 最も考えられるのはどれか。


★リンクテーブル★
国試過去問101H018」「082A080
リンク元母子感染」「congenital toxoplasma infection」「congenital toxoplasmosis
関連記事トキソプラズマ症」「先天性」「」「プラズマ」「先天

101H018」

  [★]

  • 生後0日の新生児。在胎39週3日、仮死なく出生した。身長43cm、体重2,010g、頭囲28cm、胸囲30cm。外表奇形は認めない。体幹と四肢とに点状出血斑を認める。眼底に異常は認めない。血液所見:赤血球600万、Hb19.0g/dl、白血球11,000、血小板7.3万。血清生化学所見:IgG1,900mg/dl(基準960~1,560)、IgA5mg/dl(基準0~10)、IgM65mg/dl(基準0~20)、AST135IU/l、ALT1201U/l、LDH1,200IU/l(基準270~480)。頭部単純CTを以下に示す。
  • 最も考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 101H017]←[国試_101]→[101H019

082A080」

  [★]

  • 正しい組み合わせはどれ
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)

母子感染」

  [★]

mother-to-child transmission MTCT
垂直感染, vertical disease transmission, vertical transmission周産期感染症


母子感染において重要なウイルス

資料より(http://www.jsog.or.jp/PDF/56/5609-541.pdf)

RV風疹ウイルス先天性風疹症候群
CMVサイトメガロウイルス巨細胞封入体症
HSV単純ヘルペスウイルス新生児ヘルペス
VZV水痘・帯状疱疹ウイルス先天性水痘帯状疱疹症候群
B19V:パルボウイルス非免疫性胎児水腫
HPVヒトパピローマウイルス:咽頭乳頭症

その他

HBV :B型肝炎ウイルス感染症
HCV :C型肝炎ウイルス感染症
HIV :ヒト免疫不全ウイルス感染
HTLV:ヒトT細胞白血病ウイルス感染症

TORCHS症候群

  • 古典的な母子感染
TO:トキソプラズマ
R :風疹ウイルス
C :サイトメガロウイルス
H :ヘルペスウイルス(単純ヘルペス水痘・帯状疱疹ウイルス
S :梅毒

母子感染の経路

資料2

1. 胎内感染

1. 母体が感染した場合,あるいは持続感染した微生物が再活性化した場合に,母体血を介し胎盤から臍帯を通じ児に感染
2. 胎盤に感染した微生物が増殖し児に感染
3. 子宮頸部や腟から上行性に羊膜や羊水を介し感染

2. 分娩時感染

1. 産道感染:
1. 子宮頸部,腟,外陰部などに感染している微生物が分娩時に産道内で児の粘膜などから感染
2. 産道内の母体血中の微生物が児の粘膜などから感染
2. placental leakage : B 型肝炎ウイルスやHIV の胎内感染率が切迫早産既往群に多いことから推定された.母体血の新生児血中への混入量を胎盤性アルカリフォスファターゼを指標として測定した場合,予定帝切群で0.8ml/kg(新生児体重)、経腟分娩群で1.2ml/kg と有意差があるという報告もある

3. 経母乳感染

母乳中の微生物や感染リンパ球が経口的に児に感染。
サイトメガロウイルスは経母乳感染をするが、成熟児はこの感染により自然免疫を得て,成人してから初感染することは防げる。
1,500g 未満の極低出生体重児では経母乳感染により,肝炎などを発症する可能性がある。

母子感染症

G10M.168
  胎内感染 分娩時感染 母乳時感染
経胎盤感染 上行性感染 経胎盤感染 産道感染 母乳感染
ウイルス 風疹ウイルス × × × ×
サイトメガロウイルス × ×
ヒトパルボウイルスB19 × × × ×
水痘・帯状疱疹ウイルス × × ×
単純ヘルペスウイルス × ×
B型肝炎ウイルス × ×
C型肝炎ウイルス × ×
成人T細胞白血病ウイルス1型 × × ×
ヒト免疫不全ウイルス
細菌 梅毒トレポネーマ × × ×
淋菌 × × × ×
B群連鎖球菌 × × × ×
真菌 カンジダ・アルビカンス × × × ×
原虫 トキソプラズマ × × × ×
クラミジア クラミジア・トラコマチス × × × ×
G10M.182改変
病原体 疾患 感染経路 問題となる感染時期 母体 胎児
ウイルス 風疹ウイルス 先天性風疹症候群 経胎盤感染 妊娠12週未満。18週未満は軽微 初感染妊婦  
サイトメガロウイルス 巨細胞封入体症 経胎盤感染 妊娠前半 初感染妊婦。感冒様症状 小頭症、脳内石灰化、精神遅滞、網脈絡膜炎、感音性難聴、貧血、黄疸、出血斑、低体重児、肝脾腫
ヒトパルボウイルスB19   経胎盤感染 妊娠20週未満 伝染性紅斑 非免疫性胎児水腫、胎児死亡
水痘・帯状疱疹ウイルス 先天性水痘症候群 産道感染 妊娠20週未満 初感染妊婦 精神遅滞、網脈絡膜炎、皮膚瘢痕、四肢低形成、低出生体重児
単純ヘルペスウイルス 新生児ヘルペス 産道感染   中枢神経:小頭症、眼:脈絡網膜炎角結膜炎、皮膚:水疱疹
B型肝炎ウイルス   産道感染   無症候キャリアー化
C型肝炎ウイルス   産道感染    
成人T細胞白血病ウイルス1型   母乳感染    
ヒト免疫不全ウイルス HIV感染症 産道感染 HIV感染症 HIV感染症
細菌 梅毒トレポネーマ 先天梅毒 経胎盤感染 妊娠14週以降 梅毒 水頭症、難聴、老人様顔貌、鼻炎、粘膜斑(梅毒性天疱瘡)、黄疸、貧血、点状出血、パロー仮性麻痺、肝脾腫、骨軟骨炎
晩発性梅毒ハッチンソン三徴
淋菌 淋疾 産道感染 産科合併症(流産・早産、前期破水、絨毛膜羊膜炎、子宮内膜炎) 化膿性結膜炎(膿漏眼)
B群連鎖球菌 B群連鎖球菌感染症 産道感染 常在菌 髄膜炎
真菌 カンジダ・アルビカンス   産道感染 常在菌。カンジダ膣炎 口腔内カンジダ症
原虫 トキソプラズマ 先天性トキソプラズマ症 経胎盤感染 妊娠中後期 初感染妊婦。無症状 脳室拡大、小頭症、脳内石灰化、髄膜炎、精神遅滞、脳性麻痺、けいれん、網脈絡膜炎、黄疸、発疹、貧血、リンパ節腫脹、肝脾腫、低出生体重児
クラミジア クラミジア・トラコマチス   産道感染 無症状。早産・流産 新生児結膜炎、新生児肺炎

感染時期と胎児影響

  • 妊娠初期:早産、先天性胎児奇形:風疹ウイルス、水痘ウイルス、麻疹ウイルス、HHV-6、パルボウイルスB19
  • 妊娠中期~末期:新生児ウイルス感染:単純ヘルペスウイルス、水痘ウイルス、サイトメガロウイルス、梅毒トレポネーマ(妊娠13週までは胎児感染しにくい)

資料

  • 1. 各種感染症の母子感染予防
[display]http://www.jsog.or.jp/PDF/58/5809-416.pdf
  • 2. 母子感染の経路と主な病原微生物
[display]http://www.jsog.or.jp/PDF/56/5609-535.pdf


congenital toxoplasma infection」

  [★]

  • 先天性トキソプラズマ症
congenital toxoplasmosis

congenital toxoplasmosis」

  [★] 先天性トキソプラズマ症

トキソプラズマ症」

  [★]

toxoplasmosis
トキソプラズマToxoplasma gondii


概念

病原体

病型

  • 先天性
  • 初感染の妊婦を介した胎児の先天性トキソプラズマ症
  • 後天性
  • 健常者におけるトキソプラズマ症
  • 免疫不全患者におけるトキソプラズマ症

症状

先天性トキソプラズマ症 congenital toxoplasmosis

  • (1) 網脈絡膜炎、(2) 水頭症、(3) 脳内石灰化、(4) 精神・運動障害

後天性トキソプラズマ症 acquired toxoplasmosis

健常者におけるトキソプラズマ症

  • 多くは不顕性感染。発熱、リンパ節腫脹、皮疹(rash)
  • (少数例)筋肉痛、暈疼痛、腹痛、斑状丘疹状皮疹(maculopapular rash)、脳脊髄炎、混乱(HIM.1308)
  • (まれ)肺炎、心筋炎、脳症、心膜炎、多発筋炎
  • 網膜、脈絡叢に瘢痕や、脳に小さい炎症性の病変を残すことあり(CASES)。
  • 急性感染の症状は数週間で消失 筋肉や中枢神経系に緩増虫体が残存

HIV感染者、臓器移植例、がん化学療法例

  • シスト内緩増虫体→急増虫体→播種性の多臓器感染
  • AIDSでは、トキソプラズマ脳炎が指標疾患 AIDS-defineing illness(CASES)




先天性」

  [★]

congenitalcongenitacongenitally
先天先天的


症」

  [★]

sis, pathy
  • 検査や徴候に加えて症状が出ている状態

プラズマ」

  [★]

plasma
血漿新鮮凍結血漿


先天」

  [★]

congenital
先天性先天的




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