レニン
出典: meddic
■
分類
産生組織
標的組織
- 血中のアンジオテンシノゲン
作用
- アンジオテンシノゲンを分解しアンジオテンシンI(ANG I)を生成する
分泌の調整 (PT. 480)
- 1. 交感神経刺激
- 循環中枢からの刺激→レニン放出↑ β1受容体を介する
- 立位 → 交感神経亢進(おそらく脳への血行を保つため) → レニン放出↑
- 2. 腎動脈圧
- 3. 遠位尿細管濾液中のNaCl濃度↓
- 遠位尿細管濾液中のNaCl濃度↓→レニン放出↑
- 緻密斑細胞により検出される
- 血漿濃度や輸入細動脈圧の減少はGFRを減少させ、それによって遠位尿細管濾液中のNaCl濃度を減少させる
- 4. アンジオテンシンII
- ネガティブフィードバック制御を受ける。
- アンジオテンシンII↑→レニン↓
分子機構
- プロテアーゼであり、アンジオテンシノゲンからアミノ酸を4残基除去する
臨床関連
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/23 21:14:39」(JST)
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UpToDate Contents
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- 1. レニン-アンギオテンシン系の概要 overview of the renin angiotensin system
- 2. 副腎疾患におけるレニン-アンギオテンシン-アルドステロン系の評価 assays of the renin angiotensin aldosterone system in adrenal disease
- 3. 高血圧治療におけるレニン・アンギオテンシン系阻害 renin angiotensin system inhibition in the treatment of hypertension
- 4. Diagnosis of primary aldosteronism
- 5. 低レニン性原発性(本態性)高血圧 low renin primary essential hypertension
和文文献
- ドライ肺モデルによるda Vinciの導入前評価とトレーニング : ロボット手術の時代を迎えて
- 大淵 俊朗,今給黎 尚幸,宮原 聡,濱中 和嘉子,中島 裕康,柳澤 純,濱武 大輔,吉永 康照,白石 武史,岩崎 昭憲
- 福岡大学医学紀要 38(2), 109-111, 2011-06
- NAID 110008447738
- 大学生における速読トレーニングの効果の検証 : 視野拡大トレーニングが効果的なのか? <論文>
- 森田 愛子,石橋 茉奈,小川 咲子,澤成 都子,馬庭 昇平,宮岡 萌実,モリタ アイコ,イシバシ マナ,オガワ サキコ,サワ ナツコ,マニワ ショウヘイ,ミヤオカ モエミ,Morita Aiko,Ishibashi Mana,Ogawa Sakiko,Sawa Natsuko,Maniwa Syohei,Miyaoka Moemi
- 広島大学心理学研究 : Hiroshima Psychological Research (10), 61-70, 2011-03-31
- 本研究の目的は, 視野を広げて一度の注視で広範囲の情報を得る, 視野拡大トレーニングが, 読み速度に及ぼす効果を検証することであった。先行研究では, 眼を素早く流暢に動かす眼球運動トレーニングを実施した後, 視野拡大トレーニングを実施したところ, 読み速度が上昇し, 速読トレーニング効果がみられた。そこで本研究では主に, 視野拡大トレーニング単独で効果がみられるか, 視野拡大トレーニングを反復する …
- NAID 120002970897
- 個別支援を必要とする生徒への支援 ―ピア・サポートトレーニングプログラムを導入して―
- 川畑 惠子,池島 徳大,カワハタ ケイコ,イケジマ トクヒロ,KAWAHATA Keiko,IKEJIMA Tokuhiro
- 教育実践総合センター研究紀要 20, 267-271, 2011-03-31
- 人間関係形成能力の育成を図るために、A中学校B学級生徒全員にピア・サポートトレーニングプログラムの導入(全11セッション)を試みたところ、個別支援を必要とする不登校傾向の生徒に改善の兆しがみられ、学級生徒との人間関係が形成され不登校が改善された。
- NAID 120002923819
関連リンク
- 世界大百科事典 第2版 レニンの用語解説 - 主として腎臓の傍糸球体細胞から放出される一種のタンパク質分解酵素で,高血圧の発症あるいは維持に重要な役割を果たすものとして注目されている。1898年ティゲルシュテットR ...
- レニン分泌の調節 細胞外液量は、Na + 量で決まる。 生体は、水分量を維持する為に、Na + の再吸収量を、調節している。 腎臓は、老廃物を排泄するだけでなく、水・電解質(Na + )の調節と、血圧の調節を、行う。水・電解質の ...
- 高血圧治療薬(レニン-アンジオテンシン系) 血圧とは 心臓はそのポンプ機能によって血管内に圧力をかけ、絶えず組織へ血液を送っている。この圧力は、以下の二つの因子によって決定される。 血圧 = 心拍出量 ...
関連画像





添付文書
薬効分類名
- 鎮痛剤
販売名
ミグレニン「マルイシ」
組成
- 本品はアンチピリン90、カフェイン9及びクエン酸1の質量の割合からなる。
禁忌
- 本剤又はピラゾロン系化合物(スルピリン等)に対し、過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 頭痛
- 通常、成人1日1.0gを2〜3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
ただし、長期連用は避けるべきである。
慎重投与
- 本人又は両親・兄弟が他の薬物に対するアレルギー、蕁麻疹、気管支喘息、アレルギー性鼻炎又は食物アレルギー等の患者
- 肝又は腎障害のある患者[症状が悪化するおそれがある]
- 血液障害(貧血、白血球減少等)のある患者[症状が悪化するおそれがある]
重大な副作用
- ショック
- ショック(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、胸内苦悶、血圧低下、顔面蒼白、脈拍異常、呼吸困難等があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
- 無顆粒細胞症(初期症状:発熱、咽頭痛、倦怠感等)
- 無顆粒細胞症(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には中止すること。
薬効薬理
- ミグレニンは、アンチピリンの視床での痛覚中枢抑制作用とカフェインの脳血管抵抗性増加による脳血流量の減少により、頭痛を抑える。1),2)
■
★リンクテーブル★
先読み | 「アンジオテンシノゲン」 |
国試過去問 | 「102E068」「096D026」「097G043」「103B014」「104E027」「101F045」「100G044」「089A084」 |
リンク元 | 「100Cases 71」「ホルモン」「アドレナリン受容体」「褐色細胞腫」「腎臓」 |
拡張検索 | 「レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系」「低レニン性本態性高血圧」「レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系」「高レニン性低アルドステロン症」 |
「アンジオテンシノゲン」
「102E068」
- 次の文を読み、67~69の問いに答えよ。
- 76歳の男性。意識障害のため搬入された。
- 現病歴:1週前から食事摂取が不十分となり、隣人が心配して時々様子を見回っていた。本日、自宅で失禁状態で倒れているところを発見された。
- 既往歴 : 特記すべきことはない。
- 生活歴: 3年前に妻に先立たれ、一人暮らし。食事摂取は不規則で、麺類のみの食事のことが多い。日本酒3~5合を毎晩飲んでいる。
- 現症:意識は昏睡。体温34.4℃。呼吸数16/分。脈拍112/分、整。血圧104/60mmHg。皮膚は乾燥しており、前胸部にくも状血管腫を認める。顔面と下腿とに浮腫を認める。瞳孔は正円同大で対光反射は遅延している。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を5cm触知する。
- 検査所見:血液所見:赤血球314万、Hb10.2g/dl、白血球6,700、血小板9万。血液生化学所見:随時血糖102mg/dl、HbAaC5.2%(基準4.3~5.8)、総蛋白5.4g/dl、アルブミン、2.2g/dl、尿素窒素26.0mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、総ビリルビン2.0mg/dl、直接ビリルビン1.6mg/dl、AST162IU/l、ALT120IU/l、Na136mEq/l、K3.5mEq/l。胸部エックス線写真で心胸郭比60%。
- 治療前に調べるべき検査項目はどれか。2つ選べ。
※国試ナビ4※ [102E067]←[国試_102]→[102E069]
「096D026」
- 55歳の男性。食後の冷汗と動悸とを主訴に来院した。4か月前に胃癌で胃全摘術を受けた。2か月前から食後2時間ころに冷汗と動悸とが出現するようになった。最近は手がふるえ、気が遠くなることもある。身長172 cm、体重55kg。脈拍72/分、整。血圧138/74mmHg。眼瞼結膜に軽度貧血を認める。腹部正中線上に手術痕を認めるが、圧痛はない。下腿に浮腫はない。この病態に最も関与するのはどれか。
※国試ナビ4※ [096D025]←[国試_096]→[096D027]
「097G043」
- ホルモンと産生組織の組合せで誤っているのはどれか。
※国試ナビ4※ [097G042]←[国試_097]→[097G044]
「103B014」
- レニン分泌を促進するのはどれか。2つ選べ。
- a. コルチゾールの増加
- b. 輸入細動脈圧の上昇
- c. 交感神経β受容体遮断
- d. マクラデンサへの低クロール刺激
- e. レニン・アンジオテンシン系の阻害
※国試ナビ4※ [103B013]←[国試_103]→[103B015]
「104E027」
- 主に腎で産生される液性因子はどれか。2つ選べ。
- a レニン
- b カルシトニン
- c アルドステロン
- d エリスロポエチン
- e アンジオテンシノゲン
※国試ナビ4※ [104E026]←[国試_104]→[104E028]
「101F045」
- 分泌亢進が高血圧をきたすのはどれか。2つ選べ。
※国試ナビ4※ [101F044]←[国試_101]→[101F046]
「100G044」
- 遠位尿細管の機能はどれか。
※国試ナビ4※ [100G043]←[国試_100]→[100G045]
「089A084」
- 負荷試験における診断薬と反応するホルモンの組み合わせ。正しい物3つ
「100Cases 71」
- ■症例
- 72歳 女性
- 現病歴:胸部の感染症にドキシサイクリンをGPに処方された。関節リウマチに長期間罹患しており、9年間、1日7mgのプレドニゾロンを服用している。関節痛のため時々パラセタモールを服用。GPが測定した血圧は138/82mmHgであった。抗菌薬を服用し始める2日前からはじまって5日間熱っぽく、食欲不振であり、ベットから動けないでいる。水は十分に飲ませている。5日目に傾眠傾向となり、起こすことが困難になったため、救急車で救急部に連れてきた。
- 主訴:傾眠
- 生活歴:単身。退職した娘が世話をするために引っ越してきている。
- 家族歴:なし。
- 身体所見 examination
- 小柄である(50kgと評価された)が、最近になって体重が減少したということはない。体温38.8℃。眠たそうであり、命令には応じる。簡単な質問にしか答えない。全身性に筋緊張低下。局所神経症状無し。脈拍:118/min。血圧:104/68mmHg。頚静脈圧上昇せず。足首に腫脹無し。肺底部にcrackles(ラ音)とwheezes(笛音)を認める。関節にわずかに活動性の炎症と変形が認められる。これは関節リウマチの既往と合う所見である。
- 検査 investigation
- ヘモグロビン:軽度低下。MCV:正常。白血球増多。ナトリウム低下。カリウム正常。尿素上昇。クレアチニン上昇。
- 問題0. □と○に入る言葉を述べよ
- 1) 傾眠とは□□障害に含まれる
- 2) 傾眠とは、刺激を与えなければ□□が低下するが、刺激を与えれば○○する状態である。
- 問題1. 患者に関連する以下の事項のうち何が傾眠と関係あるのだろうか?2つ選べ。
- 1) ドキシサイクリンの副作用
- 2) 関節リウマチの重症化
- 3) プレドニゾロンの服用歴
- 4) パラセタモールの服用歴
- 5) 胸部感染症
- 問題2. 異常な検査所見をどう説明しますか?口頭で述べてください。ぶっちゃけ、やや低血圧であることと、ナトリウム低値が着目点です。腎機能低下は二次的なものです。
- ■意識障害
- 意識障害 (PSY.38)
- 単純な意識障害
- 明識困難状態 < 昏蒙 < 傾眠 < 昏眠 < 昏睡
- ■傾眠
- 昏睡状態の分類の一つ
- ・somnolence
- 放置すれば意識が低下し、眠ったようになるが、刺激で覚醒する。病的な場合にのみ用いられる。(BET.130)
- sleepiness; also, unnatural drowsiness. A depressive mental state commonly caused by encephalitis, encephalomalacia, hepatic encephalopathy, hypoxia and some poisonings, e.g. Filix mas, the male fern.
- (Saunders Comprehensive Veterinary Dictionary, 3 ed. c 2007 Elsevier, Inc. All rights reserved)
- ・drowsiness
- 正常、病的の区別無く眠り込む状態(BET.130)
- a decreased level of consciousness characterized by sleepiness and difficulty in remaining alert but easy arousal by stimuli. It may be caused by a lack of sleep, medications, substance abuse, or a cerebral disorder.
- (Mosby's Medical Dictionary, 8th edition. c 2009, Elsevier.)
- ■意識障害を呈する患者に対してどのような疾患を鑑別に挙げるべきか?
- 1. 脳原発の疾患(一次性)
- a. テント上病変(脳幹の圧迫性病変ないし脳ヘルニアをきたす疾患)
- 1) 脳血管障害:脳出血、脳梗塞
- 2) 硬膜下血腫
- 3) 脳腫瘍:原発性、転移性
- 4) 脳膿瘍
- b. テント下病変(脳幹網様体の障害)
- 1) 脳幹出血、脳幹梗塞、小脳出血、小脳梗塞、脳腫痛、多発性硬化症など
- c. びまん性病変
- 1) くも膜下出血、中枢神経感染症:髄膜炎、脳炎、 播種性血管内凝固症候群など
- 2. 全身疾患に伴う病態(二次性)
- a. 代謝性またはびまん性病変
- 1) ショック:心筋梗塞、大出血など
- 2) 薬物、毒物
- 3) 無酸素ないし低酸素血症
- 4) DIC、全身性感染症:敗血症など
- 5) 肝不全、腎不全、糖尿病性高血糖、重症肝炎、内分泌疾患など
- 6) 低血糖、ビタミンB1欠乏: Wernicke脳症
- 7) 脳振盪、てんかん大発作後
- 8) 酸塩基平衡および電解質異常
- 9) 栄養障害
- 10) 低体温症
- b. 心因性無反応
- 1) ヒステリー、統合失調症
- ■低ナトリウム血症
- 血清ナトリウムが134mEq/L以下の病態。(正常の下限は135mEq/Lとされる)
- ・病因 ICU.525
- 循環血減少性低ナトリウム血症
- 利尿・副腎不全 :尿中Na > 20mEq
- 嘔吐・下痢 :尿中Na < 20mEq
- 等容量性低ナトリウム血症:細胞外液は増加していないが、水の方が多くなった状態。臨床的に浮腫が無い。
- SIADH :尿浸透圧 > 100 mOsm/L
- 心因性多飲症 :尿浸透圧 < 100 mOsm/L
- 循環血増加性低ナトリウム血症:細胞外液にナトリウムと水が増加しており、なおかつ水の方が多い病態
- 腎不全 :尿中Na > 20mEq
- 心不全・肝不全 :尿中Na < 20mEq
- ・症状
- 全身 :無力感、全身倦怠感
- 消化器:食欲不振、悪心・嘔吐
- 神経 :意識障害(傾眠、昏睡)
- 筋 :痙攣、腱反射低下、筋力低下
- ■アルドステロン
- 1. 腎の接合尿細管と集合管、唾液腺、乳腺、汗腺等に働いてNa+の再吸収を促進し、K+の排出(分泌)を促進する (SP.791,792 によれば、腎接合尿細管を含む)
- 2. 腎集合管でH+の排出(分泌)を促進する。
- Na+/K+-ATPase活性↑@遠位尿細管・皮質集合管 → 管腔側K↑ → K再吸収/H+分泌 (QB CBT vol2 p.360)
- ■副腎皮質球状層から分泌されるアルドステロンの分泌制御
- 1. レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系
- 2. 血清カリウム濃度上昇
- 3. ACTH(寄与は小さい)
- ■低アルドステロン症の症状と臨床検査
- 症状
- 脱水、低血圧、代謝性アシドーシス
- 検査
- 低ナトリウム血症、高カリウム血症
- 尿中ナトリウム高値、尿中カリウム低値
- 血中HCO3-低下
- ■起こっていることは何か?
- ステロイドの突然の中断による急性の副腎不全。特に低アルドステロン症が前面に出た病態。
- 副腎不全の原因(病期による分類)(BPT.793)
- 急性:ウォーターハウス・フリーデリクセン症候群、長期コルチコイド療法の突然の中断、慢性副腎不全患者へのストレス
- 慢性:(major)自己免疫性副腎炎、結核、後天性免疫不全症候群、転移性疾患(metastatic disease)
- (minor)全身性アミロイドーシス、真菌感染、ヘモクロマトーシス、サルコイドーシス
- 症状:
- グルココルチコイドの欠乏 :易疲労感、食欲不振、悪心・嘔吐、体重減少、脱力、嗜眠、低血圧
- ミネラルコルチコイドの欠乏:低血圧、低Na血症、高K血症、味覚の変化(塩分の故意食事を好むようになる)
- ■答え
- (第一パラグラフ)診断とその根拠
- ・二次性急性低アルドステロン症 secondary acute aldosteronism
- ・病因:本症例では、長期にわたるステロイドホルモンの使用により視床下部-下垂体-副腎軸の不全を来した。ステロイドホルモンを長期に使用している状態でステロイドホルモンの需要が高まったとき(感染、外傷(手術))、あるいは嘔吐などで経口ステロイドを服用できないときに起こる。
- ・症状:本症例では傾眠と低血圧として症状が現れている。
- (第二パラグラフ)
- ・本疾患の低ナトリウム血症の解釈 → (1)ナトリウム摂取の低下、(2)水分摂取による希釈
- ・視床下部-下垂体-副腎軸は障害を受けておらずナトリウムを補充する治療をすべき。
- ・一次性急性低アルドステロン症(addisonian crisis)では、鉱質コルチコイドと糖質コルチコイドの分泌不全がおこり、低ナトリウム血症と高カリウム血症を来す。
- ・二次性急性低アルドステロン症はしばしば間違ってaddisonian crisisと呼ばれる。
- (第三パラグラフ)
- ・感染の拡散も考慮すべき;一次部位が脳で髄膜炎か脳膿瘍を伴っている、あるいは局所的に肺膿瘍あるいは膿胸を起こしている。
- ・高齢とステロイドの服用ということで免疫力がある程度低下している。
- ・ステロイドの量が多いかもしれない。
- (第四パラグラフ)
- ・治療はすぐに経験的治療であるヒドロコルチゾンと生理食塩水の輸液を行う。
- ・患者は(治療に?)反応し、5時間以内に意識レベルは正常となった。そして血圧は上昇し136/78mmHgとなった。胸部X線では両側の肺に肺炎に一致する陰影が見られたが、それ以外に異常は認められなかった。
- ■KEY POINTS
- ・二次性低アルドステロン症はmedical emergency(医学的な緊急事態)である、すぐに経験的治療を行うことが求められる。
- ・長期にわたりステロイドを投与されている患者では、以下の時にステロイドを増量すべき;別の疾患を発症したとき。嘔吐を反復する場合には全身投与に切り替える。
- ■低アルドステロン症ってなによ
- http://enotes.tripod.com/hypoaldosteronism.htm
- ・時々、低アルドステロン症は副腎不全の唯一の、あるいは支配的な徴候である
- ・アルドステロンの生合成の障害 → まれ
- ・アルドステロン生合成の部分的欠損 → 21-ヒドロキシラーゼ欠損による先天性副腎皮質過形成の症状としての低アルドステロン症
- ▲特発性低アルドステロン症 idiopathic hypoaldosteronism
- 症状:高カリウム血症に続発する心ブロック、顕著な低ナトリウム血症の有無を問わず血液量不足に続発する体位性低血圧。
- 検査:血清アルドステロン低値。尿中アルドステロン低値。血清レニン高値。
- ▲低レニン低アルドステロン症
- 特発性低アルドステロン症より一般的な低アルドステロン症
- 疫学:45歳以上の慢性腎臓病。
- 病因:
- ・腎臓病患者において腎臓の間質、尿細管に障害が存在 → レニン分泌能が低下。
- ・レニン分泌が低下する原因は分からないけど傍糸球体装置における障害が常に寄与している。
- ・NSAIDによるプログラスタンジン欠乏は、可逆的な低レニン低アルドステロン症の原因である。SP.793によればレニン分泌刺激 → Na+再吸収を亢進 だそうな。
- ・ヘパリン、カルシウムチャネルブロッカー、βブロッカーも原因となる。
- 症状:
- ・腎臓の障害が原因の低レニン低アルドステロン症患者では糖尿病が一般的みられる所見である。
- ・顕著な特徴は、慢性的で著明な高カリウム血症である。これは高血糖で突然に悪化する。???
- ・高Cl性代謝性アシドーシス+正常or低ナトリウム血症が常に存在
- 増悪因子:ナトリウム制限
- 検査:高カリウム血症、体液量の減少、かつ低ナトリウム血症が存在しているにもかかわらず低レニンであることが特徴的。
「ホルモン」
古典的な定義
- 特定の内分泌腺から分泌され、血行によって運ばれ、遠隔部の特定の標的器官に作用して特異的効果を現す物質(PT.403)
例外
- 腺構造を持たない組織から分泌されるホルモンがある
- 消化管ホルモン (PT.403)
- 視床下部ホルモン (PT.403)
- 甲状腺濾胞ホルモン?
- カルシトニン?
ホルモンの一覧表
「アドレナリン受容体」
平滑筋臓器における傾向
受容体 | 反応 | 例外 |
α受容体 | 興奮 | 小腸運動:抑制 |
β受容体 | 抑制 | 心臓 :興奮 |
- 注:心臓は平滑筋臓器じゃありません。
アドレナリン受容体
- SP.412改変
受容体 | 作動薬 | 遮断薬 | 存在部位 | 作用 | |||||
α | α1 | A≧NA>ISP | [直接作用] ノルアドレナリン アドレナリン ドーパミン [間接作用] チラミン [直接・間接作用] エフェドリン アンフェタミン メタンフェタミン | メトキサミン フェニレフリン | フェノキシベンザミン フェントラミン | プラゾシン タムスロシン | 血管平滑筋 | 収縮 | |
腸平滑筋 | 弛緩 | ||||||||
膀胱括約筋 | 収縮 | ||||||||
肝臓 | グリコーゲン分解 | ||||||||
α2 | A≧NA>ISP | クロニジン グアンファシン グアナベンズ メチルドパ | ヨヒンビン | NA作動性神経終末 | NAの放出抑制 | ||||
血管平滑筋 | 収縮 | ||||||||
膵臓β細胞 | インスリン分泌抑制 | ||||||||
β | β1 | ISP>A=NA | イソプロテレノール | ドブタミン | [第一世代]:ISA有 ピンドロール [第二世代]:ISA無 プロプラノロール [第三世代]:β1特異的 アテノロール ビソプロロール [第四世代]:有用な特性 カルベジロール | 心臓 | 心拍数↑ 心収縮↑ 心伝導速度↑ | ||
腎臓(傍糸球体細胞) | レニン分泌促進 | ||||||||
β2 | ISP>A>NA | サルブタモール テルブタリン リトドリン | 骨格筋血管 気管支 胃腸 尿路 子宮平滑筋 | 弛緩 | |||||
肝臓、骨格筋 | グリコーゲン分解 | ||||||||
膵臓β細胞? | インスリン分泌促進? | ||||||||
β3 | ISP=NA>A | 脂肪組織 | 脂肪分解促進 |
- イソプロテレノールはβ受容体のアゴニスト
- β1受容体、β3受容体を除き、アドレナリンの方がノルアドレナリンより効力が高い
- β1受容体では、アドレナリンとノルアドレナリンは同等
- β3受容体では逆転し、ノルアドレナリンの方がアドレナリンより効力が高い
- α1受容体、α2受容体共に血管平滑筋に存在
- α1受容体は肝臓のグリコーゲン分解を促進する → 血糖値が上昇
- α2受容体は腎臓のインスリン分泌を抑制する → 血糖値が上昇
- α2受容体はアドレナリン作動性ニューロンのシナプス前膜に存在する
- β1受容体は昇圧作用:心↑、腎レニン分泌↑
- β2受容体は肝臓と骨格筋のグリコーゲン分解を促進 → 血糖値上昇
- β3受容体は脂肪細胞に作用
- 皮膚や粘膜にはα受容体のみ存在
- 体のどの部位にどんな受容体があるかはGOO.143-144を参照せよ
- epinehrine relaxes the detrusor muscle of the bladder as a result of activation of β receptors and contracts the trigone and shincter muscles owing to its α agonist activity. This can result in hesitancy in trination and may contribute to retention of urine in the bladder. Activation of smooth muscle contractino in the prostate promotes urinary retention.(GOO.246)
- 排尿筋弛緩→β受容体。括約筋弛緩→α受容体
- 膀胱頚部から尿道にはα受容体が分布しており、尿道平滑筋の収縮に関与 (SP.818) (cf.プラゾシン)
シグナル伝達の経路 (GOO.238)
- 全て7回膜貫通Gタンパク質共役型受容体
- α1:Gq:Gq-PCL-IP3
- α2:多様(アデニル酸シクラーゼの抑制、K+チャネルとの開口、Ca2+チャネルの閉鎖)
- β1, β2, β3:Gs
「褐色細胞腫」
- 英
- pheochromocytoma PC, phaeochromocytoma
- 同
- クロム親和細胞腫 chromaffin cell tumor chromaffinoma
- 関
- 副腎外褐色細胞腫、傍神経節腫 paraganglioma。アドレナリン受容体
概念
- 副腎髄質や傍神経節などのクロム親和性細胞から発生する腫瘍。
- カテコールアミン分泌する
病型
- 臨床像:発作型・持続型
- 腫瘍発生様式:散発性、家族性(10%) : :*家族性発生のものはMEN2の可能性あり。
- 発生部位:副腎原発(90%)(片側性、両側性(10%))、副腎外発生(10%)
- 腫瘍の数:単発性、多発性(10%)
- 腫瘍の正常:良性、悪性(10%)
病因
- 10% disease
- embfc ← なんか適当な語呂にして
- extraadrenal:副腎外10%
- malignancy:悪性10%
- bilateral:両側10%
- familial:家族性10%
- child:小児10%
疫学
- 20-40歳
遺伝形式
原因となる遺伝子
Location | Phenotype | Phenotype | Gene/Locus | Gene/Locus |
MIM number | MIM number | |||
1p36.22 | Pheochromocytoma | 171300 | KIF1B | 605995 |
1p36.13 | Pheochromocytoma | 171300 | SDHB | 185470 |
2q11.2 | {Pheochromocytoma, susceptibility to} | 171300 | TMEM127 | 613403 |
3p25.3 | Pheochromocytoma | 171300 | VHL | 608537 |
5p13.2 | {Pheochromocytoma, modifier of} | 171300 | GDNF | 600837 |
10q11.21 | Pheochromocytoma | 171300 | RET | 164761 |
11q23.1 | Pheochromocytoma | 171300 | SDHD | 602690 |
14q23.3 | {Pheochromocytoma, susceptibility to} | 171300 | MAX | 154950 |
病態生理
- 起立性低血圧:慢性的な血管収縮により体液が減少して生じやすくなる。また、慢性的なカテコラミン過剰により自律神経の血圧調節能力低下。
病理
- 悪性褐色細胞腫ではコハク酸脱水素酵素サブユニットB(SDHB)遺伝子に変異が存在するものがある。
症状
- カテコールアミンの過剰分泌による症状
- 高血圧、頭痛、発汗、動悸・頻脈、高血糖 → 5H
- 起立性低血圧、起立性めまい、蒼白、不安・神経過敏、体重減少
- YN.D-69
- HT,HM,HG,Hhidr,Head
高血圧
- α1作用により末梢血管収縮。
- β1作用によりレニン分泌
代謝亢進
高血糖
- α2作用:インスリン分泌抑制
- β2作用:肝臓によるグリコーゲン分解
頭痛
発汗
検査
- 画像検査
検査禁忌
- 副腎静脈造影、副腎静脈サンプリング ← 褐色細胞腫の場合に高血圧クリーゼの恐れ
診断
治療
- 薬物療法と手術療法がある。
薬物療法
- αβ遮断薬
手術療法
- αブロッカー(プラゾシン)とβブロッカーを併用、あるいはαβ遮断薬(ラベタロール)を使用し血圧を安定させてから手術を行う。手術は静脈結紮を先に行いカテコラミンの体循環への流入を防ぐ。
- 腹腔鏡下副腎摘除術
禁忌となる薬物
- グルカゴン:以下のような目的でグルカゴンが用いられるが、褐色細胞腫の患者においては「カテコールアミンの遊離を刺激して、急激な血圧の上昇を招くおそれがあ」ため、禁忌
- 成長ホルモン分泌能検査、インスリノーマの診断、肝糖原検査、低血糖時の救急処置、消化管のX線および内視鏡検査の前処置
- β受容体遮断薬:α受容体遮断薬と併用することなしに単独で用いるのは禁忌。α受容体の血管収縮作用を相対的に増強させるため、逆に血圧が上昇してしまう危険がある。(QB.D-289)
参考
- 1. PHEOCHROMOCYTOMA - OMIM
- [display]http://omim.org/entry/171300
国試
「腎臓」
- 図:N.265(水平断,上部) N.320(背面) N.332(水平断)
- 図:Z.92、M.173(体表解剖)、N.321,322
解剖
大きさ
- 長さ:11cm
- 幅:4-5cm
- 厚み:2-3cm
重量
- 115-170g(PT.461), 160g(♂)/140g(♀)(KL.395)
血管尿管との関係
- 腎臓を内側から見るとき、腹側から静脈、動脈、尿管の順に並んでいる
位置
- 腹腔の後壁で、脊椎の両側にある(PT.461)
- 右腎:T11-L2椎体、左腎:T12-L3椎体 (M.173)。T12-L3椎体。右腎は左腎より約1.5cm低位 (KL.395)
- 両方の腎も幽門平面を貫くが、右腎は腎の上方で貫いている (M.173)
- 尋問は中面より5cm離れた場所にある (M.173)
- 腸骨稜の高いところを通る矢状面を貫く。この面は第12肋骨の先端をかすめる (M.173)
- 腎臓の背側側は上方では横隔膜を挟む。さらにその下層では第11胸神経、肋下神経、腸骨下腹神経、腸骨鼡径神経が下外側に走行している (M.173)
血管
- 腎動脈前枝
- 上区動脈
- 上前区動脈
- 下前区動脈
- 前区動脈
- 下区動脈
- 腎動脈後枝
- 後区動脈
- それぞれから以下の通りに分岐する
部位名
- 上端
- 肝門
- 腎門
- 内側縁
- 下端
- 前面
- 後面
- 腎洞
- 腎葉
- 腎髄質
- 腎皮質
- 腎盂
- 腎盤
- 腎杯
- 大腎杯
- 小腎杯
- 腎錐体
- 錐体底
- 腎乳頭
- 腎柱
- 腎動脈
- 葉間動脈
- 弓状動脈
- 小葉間動脈
- 腎静脈
- 葉間静脈
- 弓状静脈
- 小葉間静脈
- ネフロン
- 腎小体
- 尿細管
- 傍髄質ネフロン
- 皮質ネフロン
- 皮質迷路
- 髄放線
- 肝門
- オトガイ唇溝
- 内帯
- 腎単位
- 内層
- 集合管
- 乳頭管
- 乳頭孔
- 篩状野
- 乳頭孔
- 星状細静脈
- 曲尿細管
- 直尿細管
- 近位尿細管
- 遠位尿細管
- ヘンレ係蹄
- 下行脚
- 上行脚
- 尿細管周囲毛細血管
- 血管極
- 糸球体
- 尿細管極
- 輸入細動脈
- 輸出細動脈
- 糸球体傍装置
- 緻密斑
- 糸球体外メサンギウム細胞
- 顆粒細胞
- メサンギウム細胞
- 糸球体包
- ボウマン嚢
- ボウマン腔
- 糸球体毛細血管
- 有窓内皮細胞
- 基底膜
- 足細胞
生理
機能 (SP.776 2007年度後期生理学授業プリント)
- 1. 代謝により生じた老廃物の濾過・排出
- 1-1. 酸の排泄
- リン酸の排泄
- NH4+の分泌
- 重炭酸イオンの分泌
- 尿中酸総排泄量 = 滴定酸(リン酸, 硫酸など) + NH4+ - HCO3-(重炭酸イオンの再吸収)
- 1-2. 尿素・尿酸・クレアチニンの排泄
- 1-3. 異物の排泄
- 肝臓でP450やグルクロン酸抱合された解毒物の排泄
- 2. 体液恒常性の維持 (腎機能参照)
- 体液のNa,Kなどの電解質濃度
- 浸透圧
- pH
- 3. 内分泌機能(ホルモン分泌・オータコイド分泌)
- 3-1. ビタミンD3
- 活性型ビタミンDの産生(腎小体で濾過したビタミンDを近位尿細管で再吸収し、活性型に転換して血中に戻す)
- 3-2. エリスロポエチン
- pO2↓→近位尿細管近傍の線維芽細胞が分泌~
- 赤血球を作る増殖因子
- 3-3. レニン
- 輸入細動脈顆粒細胞から分泌される
- レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の最初に位置する
- 副腎皮質を刺激して鉱質コルチコイド(アルドステロン)を放出させる & 血管の平滑筋を刺激して血圧を上昇させる。
- 4. 代謝機能
- 糖新生
ホルモンによる調節
- バソプレシン[視床下部後葉]により、遠位尿細管で水の再吸収が促進される
- 鉱質コルチコイド(アルドステロン)[副腎皮質]により、遠位尿細管でのNa( H2O)の再吸収が促進される
- 重炭酸イオン(HCO3-)の再吸収[近位尿細管、CO2が細胞内に拡散]
- ナトリウムイオン(Na+)の再吸収[近位尿細管、遠位尿細管]
- アンモニア(NH3)の排出[細胞外に拡散]
- 水素イオンH+の排出[近位尿細管、遠位尿細管のNa+-H+交換輸送体]
神経による調節 (SP.784)
- 交感神経により腎血流が調節されている
- 弱い刺激:輸出細動脈が収縮→RPF↓、濾過圧↑→GFRほぼ不変
- 強い刺激:輸入細動脈も収縮→RPF↓、GFR↓
尿の生成 (生理学実習1 実習テキストp.3)
- 腎を流れる血流量 1L/min = 1440L/day
- 原尿生成 0.1L/min = 160L/day
- 尿生成 0.7-1.0ml/min = 1-1.5L/day
-kidney
「レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系」
- 英
- renin-angiotensin-aldosterone system RAA
- 同
- レニン-アルドステロン系 renin-aldosterone system
- 関
- アンギオテンシノゲン、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII、アンギオテンシンIII。レニン-アンギオテンシン系
「低レニン性本態性高血圧」
「レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系」
「高レニン性低アルドステロン症」
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