ループ利尿薬

出典: meddic

loop diuretic, loop diuretics
利尿薬
sodium-potassium-chloride symporter inhibitor

概念

  • Henleループに作用する強力な利尿薬の一群

種類 (SP.790)

作用機序

  • 太いヘンレの上行脚において、Na+-K+-2Cl-共輸送体を抑制→ 同部位におけるNaCl再吸収の抑制

血清電解質の変化

  Na K Cl H Ca Mg
血清  

副作用

GOO.752
  • Na喪失 → K+,H+喪失:
  • 過剰の投与によりナトリウムを喪失 → 低ナトリウム血症、細胞外液量減少 → 低血圧、GFR低下、循環虚脱、血栓塞栓の発生、(肝臓疾患が存在する場合)肝性脳症
  • 過剰のナトリウムが遠位尿細管に到達する結果、(特にRAA系が体液喪失のために亢進していると)カリウムと水素イオンの排泄が亢進し、低Cl性アルカローシス(代謝性アシドーシス)を生じる。
  • もともと体内にKが欠乏していれば、不整脈が誘発される。特に強心配糖体を摂取していれば顕著となる(ジギタリス中毒)。
  • Mg,Ca喪失
  • 骨粗鬆症を呈する閉経女性への投与は、骨代謝を悪化させうる。
  • その他:耳毒性(難聴眩暈耳鳴)、高尿酸血症、高血糖、LDL上昇、TG上昇、HDL低下、皮疹、光過敏性、錯感覚、骨髄抑制、胃腸症状

禁忌

臨床関連



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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/12/05 13:48:22」(JST)

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和文文献

  • 利尿薬 (特集 救急領域における循環器用薬の使い方) -- (救急現場で必要な循環器用薬)
  • 中間 泰晴,石原 正治
  • 救急医学 34(12), 1621-1624, 2010-11
  • NAID 40017383402
  • 利尿薬(ANP,抗アルドステロン薬以外) (特集 循環器薬--個別に応じた適切な使用法) -- (各薬剤の適切な使用法)

関連リンク

ヘンレのループにおいてNaとClの再吸収を阻害する。腎機能に悪影響を与えないため、 利尿薬の第一選択として使用される。また心不全、高血圧治療薬としても使用される。 フロセミド(ラシックス®,オイテンシン®, 後発品あり) ...
Cl-は、血管側のCl-チャネルにより、汲み出される(再吸収される)。 ループ利尿薬(loop diuretics)のfurosemide(フロセミド)は、近位尿細管に於いて、尿細管腔内に分泌され 、太いヘンレに於いて、管腔側のNa+-K+-2Cl-共輸送体の作用を阻害し、NaClの再 ...

関連画像

3)カリウム保持性利尿薬2. ループ利尿薬3. サイアザイド系利尿薬サイアザイド 系 利尿 薬 図22)ループ利尿薬


★リンクテーブル★
先読みsodium-potassium-chloride symporter inhibitor
国試過去問100C003」「108I067」「098C026」「108A054」「107D060」「106D057」「097A051」「103D025」「104G056」「099F020」「108I037」「102G024」「108G025」「100B060
リンク元カルシウム」「眩暈」「高カルシウム血症」「低マグネシウム血症」「アゾセミド
関連記事利尿薬」「」「利尿

sodium-potassium-chloride symporter inhibitor」

  [★]

loop diuretic


100C003」

  [★]

  • 次の文を読み、1~3の問いに答えよ。
  • 70歳の男性。肺癌の手術目的で入院した。
  • 現病歴 : 3か月前から咳が出現した。近医にて胸部エックス線撮影、胸部CTおよび気管支鏡検査を受け、左上葉原発の肺癌と診断された。
  • 既往歴 : 38歳から高血圧症で降圧薬を服用中である。40歳から腎不全に対して週3回の血液透析を受け、無尿で経過している。
  • 現症 : 身長165cm、体重60kg。脈拍64/分、整。血圧148/88mmHg。皮膚は乾燥し、左前腕に内シャントを認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。
  • 検査所見 : 血液所見:赤血球380万、Hb 10.1g/dl、Ht 35%、白血球6,800、血小板32万。血清生化学所見:尿素窒素72mg/dl、クレアチニン7.6mg/dl、Na
  • 140mEq/l、K 5.1mEq/l、Cl 104mEq/l。心電図上、洞調律であり虚血を疑う所見はない。手術前日に血液透析を受けた。
  • 手術・麻酔経過 : 右側臥位にて左肺上葉切除術を予定した。麻酔は全身麻酔で換気は左右分離肺換気で行った。開胸操作までは脈拍64/分、血圧160/96mmHg前後で推移したが、胸腔内操作が始まって1時間後、肺動脈からの出血が始まり、電解質液、代用血漿製剤1,000mlを投与した。10分後、出血量が1,900mlを超え、血圧が64/48mmHgへと低下した。赤血球濃厚液1,600mlを急速に輸血したところ、心電図上T波が尖鋭化し心室細動となった。純酸素による両肺換気、術者による心マッサージ、電気的除細動によって3分後に回復し、リドカイン1mg/kg/時間と塩酸ドパミン5μg/kg/分の持続投与で、以後洞調律で安定した。心拍再開後の瞳孔径は左右とも2mmであり、麻酔からの覚醒に問題はなかった。心室細動時の動脈血ガス分析(両肺換気、100%酸素)ではpH7.30、PaO2 592Torr、PaCO2 37Torr、BE -6.5mEq/l。Hb 9.6g/dlであった。
  • この患者の心室細動に対する治療薬として最も適切なのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100C002]←[国試_100]→[100C004

108I067」

  [★]

  • 58歳の男性。倦怠感と歩行時の息切れとを主訴に来院した。 20年前に糖尿病を指摘されたが治療は受けていない。 5年前から蛋白尿、 2年前から高血圧を認めていた。母親が糖尿病である。意識は清明。身長 170 cm、体重 68 kg。脈拍 96/分、整。血圧 168/96 mmHg。眼瞼結膜は貧血様である。 II /VIの収縮期心雑音を認める。両側の下胸部に coarse cracklesを聴取する。下腿に浮腫を認める。尿所見:蛋白 2+、糖 (-)、沈渣に赤血球 1~ 4 / 1視野。血液所見:赤血球 270万、 Hb 8.0 g/dl、Ht 25%、白血球 7,200、血小板 12万。血液生化学所見:総蛋白 6.4 g/dl、アルブミン 3.2 g/dl、フェリチン 85 ng/ml(基準 20~120)、尿素窒素 58 mg/dl、クレアチニン 5.1 mg/dl、尿酸 9.5 mg/dl、空腹時血糖 140 mg/dl、HbA1c(NGSP) 7.2% (基準 4.6~6.2)、総コレステロール 190 mg/dl、Na 140 mEq/l、K 5.5 mEq/l、Cl 111 mEq/l、Ca 8.0 mg/dl、 P 5.5 mg/dl、Fe 80μg/dl、総鉄結合能〈TIBC〉300 μg/dl(基準 290~390)。動脈血ガ-ス分析 ( room air): pH 7.34、PaCO2 35 Torr、PaO2 92 Torr、HCO3 16.5 mEq/l。腹部超音波検査で両腎の大きさは正常である。
  • この患者に対する治療薬として適切でないのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 108I066]←[国試_108]→[108I068

098C026」

  [★]

  • 次の文を読み、25~27の問いに答えよ。
  • 64歳の女性。労作時呼吸困難と下腿の浮腫とを主訴に来院した。
  • 現病歴 : 20年前から蛋白尿を指摘され、その時の腎生検でIgA腎症と診断された。近医で治療を受けていたが、最近、階段昇降時や買い物に行ったときに息苦しさを感じるようになった。
  • 既往歴・家族歴 : 特記すべきことはない。
  • 現症 : 意識は清明。身長162cm、体重48kg。脈拍92/分、整。血圧180/96mmHg。眼瞼結膜は蒼白。両側下肺にcoarse crackles を認める。下腿に浮腫を認める。
  • 検査所見 : 尿所見:蛋白3+、糖(-)、沈渣に赤血球10~20/1視野。血液所見:赤血球230万、Hb7.8 g/dl、Ht22%、白血球7,500、血小板30万。血清生化学所見:総蛋白6.0g/dl、アルブミン3.8g/dl、尿素窒素80mg/dl、クレアチニン8.2mg/dl、尿酸7.6 mg/dl、総コレステロール190 mg/dl、Na138mEq/l、K6.5mEq/l、Cl100mEq/l、Ca7.9mg/dl、P6.0mg/dl、動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.32、PaO2 98Torr、PaCO2 30Torr、HCO3 -15mEq/l。
  • この患者の薬物療法で適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 098C025]←[国試_098]→[098C027

108A054」

  [★]

  • 62歳の男性。今年の健康診断で高血糖を指摘され来院した。 10年前から健康診断で毎年、高血糖と高血圧とを指摘されていたが受診しなかった。喫煙は 15本/日を40年間。身長 168 cm、体重 70 kg、腹囲 88 cm。脈拍 80/分、整。血圧 188/96 mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。下腿に浮腫を認めない。アキレス腱反射は両側で消失している。尿所見:蛋白 2+、糖 4+、ケトン体 (-)。血液生化学所見:アルブミン 3.8 g/dl、AST 36 IU/l、ALT 45 IU/l、尿素窒素 16 mg/dl、クレアチニン 0.8 mg/dl、尿酸 8.3 mg/dl、空腹時血糖 212 mg/dl、HbA1c(NGSP)9.8% (基準 4.6~6.2)、トリグリセリド 170 mg/dl、LDLコレステロール 139 mg/dl、Na 139 mEq/l、K 4.8mEq/l、Cl 104 mEq/l。眼底検査で単純網膜症を認める。摂取エネルギーと塩分とを制限する食事療法と運動療法とを開始した。
  • 治療薬として適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 108A053]←[国試_108]→[108A055

107D060」

  [★]

  • 52歳の男性。事務職。下肢の浮腫を主訴に来院した。12年前に糖尿病を発症しかかりつけ医で治療を続けてきたが、腎機能低下が出現したため紹介され受診した。仕事はデスクワーク主体で運動習慣はない。アンジオテンシンII受容体拮抗薬ループ利尿薬とを処方されている。身長168cm、体重70kg。体温36.2℃。脈拍72/分、整。血圧150/92mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。下肢に軽度の浮腫を認める。尿所見:蛋白3+、潜血1+。血液所見:赤血球320万、Hb8.5g/dl、Ht 29%、白血球5,600、血小板25万。血液生化学所見:空腹時血糖136mg/dl、HbA1c(NGSP)7.2%(基準4.6~6.2)、総蛋白6.1g/dl、アルブミン2.9g/dl、尿素窒素37mg/dl、クレアチニン2.2mg/dl、尿酸7.8mg/dl、Na135mEq/l、K 5.4mEq/l、Cl 110mEq/l。
  • この患者の食事療法として適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 107D059]←[国試_107]→[107E001

106D057」

  [★]

  • 58歳の女性。胸部圧迫感を主訴に来院した。 1か月前から、早朝に前胸部の圧迫感を感じるようになった。圧迫感は冷や汗を伴い、 5分程度で自然に消失するという。労作時には同様の症状はないという。喫煙は40本/日を38年間。飲酒は機会飲酒。身長163cm、体重72kg。体温36.5℃。脈拍72/分、整。血圧126/78mmHg。呼吸数20/分。心雑音を聴取しない。下腿に浮腫を認めない。尿所見と血液生化学所見とに異常を認めない。入院時の心電図に異常を認めない。入院後に施行した冠動脈内アセチルコリン負荷時の右冠動脈造影写真(別冊No. 25A、 B)を別に蝣j;->"
  • 治療薬として適切なのはどれか。 2つ選べ。



[正答]


※国試ナビ4※ 106D056]←[国試_106]→[106D058

097A051」

  [★]

  • 49歳の男性。高カルシウム血症のため入院した。1か月前から食欲不振全身倦怠感とが強くなったため近医を受診し、血清Ca16.7mg/dl、血清PI.8mg/dlが判明した。入院後、血清生化学検査でPTH1,500pg/ml(基準10~60)、超音波検査で甲状腺右下極に直径1.5cmの腫瘤が描出された。入院後2日目から意識障害が出現し、時間・場所・人に対する見当識が失われている。血清Caは17.5mg/dlこ上昇していた。まず行う治療として適切でないのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 097A050]←[国試_097]→[097A052

103D025」

  [★]

  • 26歳の女性。脱力感を主訴に来院した。小児期の成長は正常。意識は清明。身長160cm、体重46kg。血圧96/60mmHg。血液生化学所見:Na 140mEq/l、K 2.4mEq/l、Cl 89mEq/l、血漿レニン活性<PRA>4.0ng/ml/時間(基準1.2~2.5)、アルドステロン25ng/dl(基準5~10)、動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.51、PaO2 98Torr、PaCO2 44Torr、HCO3- 36mEq/l。
  • 診断はどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 103D024]←[国試_103]→[103D026

104G056」

  [★]

  • 76歳の男性。尿回数の減少と腹部膨満感とを主訴に来院した。昨年までの健康診断で異常を指摘されたことはない。4日前から尿量が減少し、2日前から排尿がない。本日から腹部膨満感も自覚するようになった。意識は清明。血圧 148/76mmHg。下腹部の膨隆と下腿の軽度の圧痕浮腫とを認める。血液生化学所見:尿素窒素 30mg/dl、クレアチニン 2.2mg/dl、Na 136mEq/l、K 5.1mEq/l、Cl 108mEq/d。
  • まず行うのはどれか。
  • a 腹部単純CT
  • b 腹部超音波検査
  • c 経静脈的腎盂造影
  • d 腹部エックス線撮影
  • e ループ利尿薬静注による利尿確認
[正答]


※国試ナビ4※ 104G055]←[国試_104]→[104G057

099F020」

  [★]

  • 65歳の男性。2週前から徐々に全身倦怠感と四肢脱力とが出現し、起立が困難になったので来院した。1か月前から心不全による両下肢の浮腫に対してループ利尿薬が処方され、毎日服用していた。意識は清明で、四肢近位筋優位の筋力低下を認めるが、感覚と深部腱反射とは正常である。甲状腺機能検査に異常を認めない。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 099F019]←[国試_099]→[099F021

108I037」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 108I036]←[国試_108]→[108I038

102G024」

  [★]

  • 高カリウム血症の原因となるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 102G023]←[国試_102]→[102G025

108G025」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 108G024]←[国試_108]→[108G026

100B060」

  [★]

  • 低カリウム血症をきたさないのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100B059]←[国試_100]→[100B061

カルシウム」

  [★]

calcium
カルシウムイオンリン
calcium channel blockers, calcium channels

基準値

  • 血清総Ca 8.6-10.1 mg/dl(臨床検査法提要第32版)
  • 8.6-10.2 mg/dL (QB)   だいたい  9.4 ± 0.8
  • 血清Caイオン 1.15-1.30 mmmol/l(臨床検査法提要第32版), 4.6-5.1 mg/dl

血液ガス

  • 血液ガスでは (mEq/l)で出されるが 4倍すれば (mg/dl)に変換できる  原子量が約40ゆえ

溶解度積

リン酸カルシウム 366x10-6 (30℃)
リン酸カルシウム 0.35x10-6 (38℃)
炭酸カルシウム 0.0087x10-6 (25℃)
酒石酸カルシウム 0.0077x10-6 (25℃)
シュウ酸カルシウム 0.00257x10-6 (25℃)
オレイン酸カルシウム 0.000291x10-6 (25℃)
パルチミン酸カルシウム 0.000000161x10-6 (23℃)

カルシウムの吸収(SP.744)

  • +健康成人の1日あたりの食物Ca摂取0.6g
  • +消化管分泌物と脱落上皮細胞のCa 0.6g
  • -吸収されるCa          0.7g
  • -そのまま排泄          0.5g
  • 正味吸収されるCa 0.1g

カルシウムの吸収部位

  • 十二指腸

カルシウム代謝の調節機構

副甲状腺ホルモン

  • 血中Ca上昇+血中P低下を行う。
  • 1. 破骨細胞に作用してCa,Pが血中へ。
  • 2. 腎の遠位尿細管に作用してCa再吸収の亢進、近位尿細管でのP再吸収の抑制。
  • 3. 近位尿細管に作用して酵素を活性化し、1,25水酸化ビタミンD3の産生亢進。

1,25(OH)2D3

  • 血中Ca上昇+血中P上昇
  • 1. 空腸からのCaとPの吸収。
  • 2. 骨形成促進。
  • 3. 遠位尿細管でのCaとPの再吸収促進。
  • 4. 副甲状腺ホルモンの合成を抑制

尿細管における部位別カルシウム輸送

  • 糸球体で濾過されるのはイオン化Caと陰イオン複合型Ca(蛋白結合型Caは濾過されない)
  • 濾過されたカルシウムのうち95%が再吸収される。
  • 近位尿細管:60-70%
  • ヘンレループ:20-25%
  • 遠位尿細管、集合管:10-15%

近位尿細管

  • Na+依存的に再吸収。受動輸送80%、能動輸送20%
  • 基底側のCa2+ ATPase, 3Na+-Ca2+逆輸送系

ヘンレループ

  • 太いヘンレループ上行脚で
  • 受動輸送:管腔内電位が正であるため
  • 基底側のCa2+ ATPase

遠位尿細管~集合管

  • 糸球体濾過量の10-15%が再吸収されている → 量としては少ないが能動的に吸収が行われる部位。
  • 能動輸送:管腔内電位が負であるため。
  • PTHカルシトニンに調節されている
  • チアジド系利尿薬により細胞内Na↓となるとCa再吸収↑となる!!!! ← ループ利尿薬と違う点。よって高カルシウム血症が起こることがある。

接合尿細管

  • 管腔側:Ca2+チャネル/非選択的カチオンチャネル
  • 基底側:Na+-K+ ATPase, 3Na+-Ca2+交換系

尿細管におけるカルシウムの輸送の調節 SP.796

  • 循環血漿量
  • Ca2+の尿中排泄量はNa+の尿中排泄量と比例。循環血漿量が増加するとCa2+排泄も増加
  • 血漿電解質濃度
  • Ca2+の尿中排泄量は血漿Ca2+濃度と比例する。
  • 酸塩基平衡

血清カルシウム濃度

  • 血液中でCa2+は調節を受けて一定に保たれるが、蛋白と結合しているCaはアルブミンの量によって増減する。
血清アルブミン濃度 4 g/dl、血清Ca濃度 9mg/dl。補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
血清アルブミン濃度 2 g/dl、血清Ca濃度 7mg/dl。 → 大変!!低カルシウム血症!! → ホント? ってことになる。アルブミンの量が減ってAlb-Caが減っただけで生理的に重要なCa2+は保たれているのではないか。 → こんな時に補正Ca濃度を用いるのである
                       →補正Ca濃度 9mg/dl → 正常
つまり、低アルブミン血症ではCa2+は保たれているにもかかわらず、血清Caは低値となりそのままでは評価できないために補正を行う。
補正Ca濃度(mg/dl)=Ca実測値(mg/dl)+(4-血清アルブミン濃度(g/dl)) ・・・Payneの式
アルブミンのpIは7より小さく、アシデミアでは負に帯電しているアルブミンが減少、アルカレミアでは負に帯電しているアルブミンが増加する。すなわち、pHが下がるとアルブミンとくっつなくなったCaが増加するので、血液pH0.1の低下につきfreeイオン化Ca(Ca2+)は0.12mg/dl増加する???????????

循環血液量

  • 循環血液量↑→尿中Na排泄↑、尿中Ca排泄↑

血清Ca濃度

  • 血清Ca濃度↑→PTH↓
  • 生理活性のあるのはイオン化Ca(Ca2+)のみ
血清Ca濃度=イオン化Ca(45%) + 蛋白結合型Ca(40%) + 陰イオン複合型Ca(15%)
イオン化Caは一定に保たれる

pH

アシドーシス :pHが小さくなると負電荷減少:蛋白のCa結合能↓、イオン化Ca↑
アルカローシス:pHが大きくなると負電荷増加:蛋白Caの結合能↑、イオン化Ca↓→Ca欠乏(低カルシウム血症)

低蛋白血症

  • 低蛋白血症の際、蛋白結合型Caは減少するが、イオン化Ca一定。

尿中カルシウム

血中カルシウムと尿中カルシウム

  • 薬剤などの影響がなければ、血中カルシウムと尿中カルシウムは相関がありそうである → 副甲状腺ホルモン

血清カルシウムと心電図

  • QT時間と血清カルシウムは負の相関関係にある

元素

  • 金属元素。周期表第2族アルカリ土類金属元素
  • 原子番号:20
  • 元素記号:Ca
  • 原子量 40.078  g/mol

臨床関連

参考

  • カルシウム製剤の特徴
[display]http://www.orth.or.jp/osteoporose/caseizai.html







眩暈」

  [★]

げんうん、めまい
vertigo, dizziness
vertigo
めまい発作 dizzy spell
めまい、耳鳴り

めまいの分類

IMD. 276

SOD.134

原因部位による分類

めまいをきたしうる疾患

IMD.277

原因部位と眼振

原因部位の鑑別

研修医当直御法度 症例帳 p.22
  末梢性めまい 中枢性めまい
眼振 水平性 水平性
回転性 回転性
  垂直性
耳鳴、難聴
頭位 増強 軽度変化
カロリックテスト 陰性/低下 正常
意識消失 なし あり
神経症状 あり
IMD.279
  末梢前庭性めまい 中枢性めまい
性状 回転性が多い 回転性は少ない
強さ 強い 軽度
持続時間 数日まで 数日以上
眼振の方向 一方向性 注視方向性
自発眼振の性状 水平回旋性が多 純回旋性、垂直性
固視の影響 抑制される 抑制されない
注視眼振の増強する方向 健側 患側
蝸牛症状 多い
中枢神経症候 なし あり
悪心・嘔吐 軽度~重度 ない or 軽度

疫学

IMD.277
  • 1. 末梢前庭性眩暈:4-5割 → 良性発作性頭位眩暈が多い。
  • 2. 中枢性眩暈  :3割

眩暈、難聴をきたす疾患

    前庭症状 蝸牛症状 特徴
眩暈 難聴 耳鳴
薬剤性 ループ利尿薬 投与歴
アミノグリコシド系抗菌薬 投与歴
感染症 内耳炎  
新生物 小脳橋角部腫瘍 CT, MRI異常
特発性 突発性難聴 単発
特発性 メニエール病 発作性、反復性
特発性 良性発作性頭位眩暈症 ×   特定の頭位で発生。眩暈頭位の反復で減衰
炎症 前庭神経炎 × × 単発

検査

  • 中枢性めまいを疑う → 頭部単純CT
  • 末梢性めまいを疑う → Dix-Hallpike test

参考

  • 1. [charged] Benign paroxysmal positional vertigo - uptodate [1]



高カルシウム血症」

  [★]

hypercalcemia
高Ca血症
カルシウム低カルシウム血症
研修医当直御法度 症例帳 p.32
  • 組織へのカルシウム蓄積を引き起こしうる (BPT.27)

病因

  • 肉芽の構成成分であるマクロファージがビタミンD3を産生?
  • チアジド系利尿薬の慢性使用により体液量が減少し、近位尿細管での再吸収が亢進するため (GOO.755) ??
  • チアジド系利尿薬自体のDCTでの作用による;NCCTを阻害すると細胞内のNa濃度低下、これにより側底膜でのNa+-Ca2+交換系が亢進することでCa2+の再吸収↑ (GOO.755)  → ループ利尿薬と違ってチアジド系利尿薬ははCaを排泄しない!! see.利尿薬
  • 5. 家族性低Ca尿性高Ca血症
  • 6. その他(リチウム???? (ICU.558))
ECGP.223

USMLEより

  • Calcium ingestion
  • Hyperparathyroid/Hyperthyroid
  • Iatrogenic
  • Multiplemyeloma
  • Paget's disease
  • Addison's disease
  • Neoplasms
  • Zollinger-Ellison syndrome: ZES単独ではなく、MEN Iによるparathyroid tumorに続発した病態
  • Excessive vitamin D
  • Excessive vitamin A
  • Sarcoidosis

定義

  • 血清カルシウムが正常上限を超える場合。
  • 疑い:常に≧10.3 mg/dl
  • 確実:≧10.5 mg/dl

基準値

  • 血清総Ca 8.6-10.1 mg/dl(臨床検査法提要第32版)
  • 血清Caイオン 1.15-1.30 mmmol/l(臨床検査法提要第32版), 4.6-5.1 mg/dl

症候

軽度(11-11.5 mg/dL):通常は無症状。(HIM.285)
重度(>12-13 mg/dL):傾眠、昏迷、昏睡、消化器症状が出現。(HIM.285)
  • 精神・神経症状:錯乱、昏迷、昏睡。イライラ感、うつ傾向(QB.D-339)
  • 消化器:食欲不振、悪心・嘔吐、便秘膵炎消化性潰瘍腹部膨満(腸管運動抑制による(QB.D-339))
  • 消化性潰瘍:高カルシウム血症は胃酸分泌を促進する
  • 急性膵炎:高カルシウム血症は膵液の分泌を亢進する。(YN.B-78) ← 過剰に出ちゃうと炎症が起こってしまうらしい
  • 泌尿器:多尿、腎結石(血清Ca 12mg/dLでできやすくなるらしい) ← 多尿は浸透圧利尿による(ICU.558)
  • 急性腎不全
  • 腎不全は一般的に低カルシウム血症となるが、高カルシウム血症に起因する腎不全は例外。
高カルシウム血症性腎症 hypercalcemic nephropathy
  • 腎の石灰化→髄質に蓄積→尿細管圧迫→尿濃縮力障害 ← 続発性尿崩症の原因???
  • 高カルシウム血症は腎の濃縮力を低下させる(HIM.286) ← 腎集合管におけるADHの作用を阻害(QB.D-339)
  • 心血管:血管収縮による高血圧(出典不明!!)。徐脈、房室ブロック、QT短縮(HIM.284)。 ← YN.D-147には血圧上昇、ICU.558には低血圧とある。
  • 筋 :筋力低下、筋痛
  • 全身:易疲労感
  • 異所性石灰化 red eye 強膜にカルシウムが沈着
  • 多尿による脱水、高血圧、徐脈

心電図

EAB.114 SP.94,524
  • QT短縮、ST短縮 ← 活動電位持続時間が短縮したことを示す。QRS幅については延長する場合もある(EAB.114)
  • ↑細胞外カルシウム濃度→↑内向きカルシウム電流(↑流入速度)→さらに脱分極するように思えるが↑外向きカリウム電流により打ち消される→正味、カルシウムの移動が無くなるまでの時間が早まる→↓活動電位持続時間
  • PR間隔延長??
高カルシウム血症→QT短縮: ←高カリウム血症
低カルシウム血症→QT延長: ←低カリウム血症 低マグネシウム血症

治療

  • 症状が出たときか、症状無く血清Ca 14mg/dL以上の場合(ICU.558)

生理食塩水

  • 1. 細胞外液の補充
  • 2. ナトリウム利尿によるカルシウム排泄の促進

ループ利尿薬

カルシトニン

ビスホスホン酸

血液透析

高カルシウム血症の鑑別

		尿中のCa排泄	PTH	PTHrP	1,25(OH)2D3
原発性甲状腺機能亢進症	↑	↑	↓	→ or ↑
腫瘍のPTH関連蛋白分泌	↑	↓	↑	↓
	 腫瘍の骨破壊	↑	↓	↓	↓
	 肉芽腫症		↓	↓	↓	→ or ↑

参考

  • [display]http://akimichi.homeunix.net/~emile/aki/html/medical/endocrine/node52.html

国試



低マグネシウム血症」

  [★]

hypomagnesemia
マグネシウム高マグネシウム血症電解質異常

定義

  • 血清中のマグネシウム値低下による症状。
  • 正常範囲以下(1.5mg/dl以下)となった病態  正常範囲は 1.5-2.3 mg/dl

病因

  • 食事摂取量不足
  • 消化管(腸管)からの吸収障害:飢餓状態嘔吐、長期の胃腸液吸引、吸収不良症候群*、急性膵炎*、肝硬変
  • 腎からの排泄増加
  • 体内分布異常


病態生理

症状

  • 神経筋機能の異常:テタニー振戦てんかん発作筋脱力、運動失行、眼振めまい感情鈍麻、うつ、易刺激性、譫妄(delirium)、精神症状 (HIM.2373)
  • 心血管系:不整脈(洞性頻脈、上室性頻拍、心室性不整脈)、PR/QT延長、T波平坦化/陰性T波、ST straightening (HIM.2373)
  • 電解質:低カルシウム血症低カリウム血症 ← 個別に治療しても無駄。マグネシウムを補正する必要がある。1,25(OH)2Dの産生を阻害、細胞にPTHへの耐性をもたせ、さらに<1mg/dLではPTHの分泌を阻害する。 (HIM.2373) また、低マグネシウム血症では尿細管でのカリウム再吸収が低下するらしい。
  • その他:ジギタリス毒性上昇(MgはATPaseの補酵素だからね)

低マグネシウム血症と高マグネシウム血症の比較

低Mg血症、Mg欠乏症 高Mg血症
神経・筋肉 クボステック徴候トルソー徴候テタニー痙攣、筋肉振戦、筋力低下易疲労性アテトーゼ様運動舞踏病様運動眼振めまい運動失調 深部反射低下・消失、瞳孔拡大、平滑筋麻痺、呼吸筋抑制
精神 抑うつ、無欲、著明な不安、興奮 錯乱昏迷
心血管 頻脈、不整脈 PR/QT時間延長、T波平低化、T波拡大、ジギタリス作用増強 徐脈起立性低血圧、心室内伝導障害、PR/QRS/QT時間延長、心停止
消化器 食欲不振嚥下困難 嘔気嘔吐
その他 貧血 皮膚潮紅、末梢温暖


検査

心電図

HIM.2373
  • PR延長
  • QT延長
  • T波:平坦/陰転
  • ST:平坦

合併症



アゾセミド」

  [★]

azosemide
アゾセリックダイアートダイタリック
利尿薬ループ利尿薬
  • 持効型のループ利尿薬。
  • 旧来のループ利尿薬との差異
  • 健康成人では経口投与後1時間以内に作用が発現し、9時間後まで持続((株)三和化学研究所 社内資料(薬物動態に関する資料))。
  • 浮腫患者においては12時間後まで作用が持続した(山田和生 他:基礎と臨床 18(9):4471,1984)。


利尿薬」

  [★]

diuretic, diuretics
尿細管

適応

利尿薬の種類 (GOO.744)

  CATIONS ANIONS 尿酸 腎血液動態
Na+ K+ H+ Ca2+ Mg2+ Cl- HCO3- H2PO4- 急性 慢性 RBF GFR FF TGF
炭酸脱水酵素阻害薬 炭酸脱水酵素阻害 近位尿細管
 
++ NC V (+) ++ ++ I NC
浸透圧利尿薬 浸透圧 ヘンレループ
 
++ I ++ I NC I
ループ利尿薬 Na+-K+-2Cl- symport阻害 太い上行脚
 
++ ++ ++ ++ ++ (1) (1) V(+) NC V(-)
チアジド系利尿薬 Na+-Cl-symport阻害 遠位尿細管
 
++ V(-) V(+) (1) (1) NC V(-) V(-) NC
カリウム保持性利尿薬 上皮性ナトリウムチャネル阻害 遠位尿細管後部と集合管
 
(+) NC I NC NC NC NC
アルドステロン受容体拮抗 遠位尿細管後部と集合管
 
I (+) I I NC NC NC NC

利尿薬の例

  • ループ利尿薬
  • 上皮性ナトリウムチャネル阻害薬
  • アルドステロン受容体阻害薬

利尿薬の作用部位

  • ホルモンと利尿薬の作用部位についての簡単なまとめは→尿細管

参照

http://hobab.fc2web.com/sub4-Diuretics.htm



薬」

  [★]

drug, agent
薬物
作用薬ドラッグ媒介物病原体麻薬薬剤薬物代理人薬品



利尿」

  [★]

diuresis
多尿利尿剤利尿薬





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