ヘモグロビン

出典: meddic

hemoglobin, Hb
血色素
酸素化ヘモグロビン脱酸素化ヘモグロビン赤血球グロビン鎖ヘモグロビン濃度

生化学

  • 67 kDa

血液内科学

  • 2種類のグロビンタンパク質が各2個集まりヘテロ4量体を形成したもの。
  • 発生段階によってできるヘモグロビンが異なる
  • α鎖系はζ→α
  • β鎖系はε→γ→β δ
  • 発生初期:ζ2ε2
  • 胎児期 :α2γ2
  • 乳児期 :α2β2(HbA), α2δ2(HbA2), α2γ2(HbF)
  • 成人
α2β2(HbA) :Hbの97%
α2δ2(HbA2) :Hbの2%
α2γ2(HbF) :Hbの2%
発生初期:ZE
成人  :B > D > G , Aは共通


機能

  • O2運搬
  • CO2運搬
  • 体液pHの調整

CO2運搬

  • 血液中に溶解する :排泄されたCO2の5%(Kaplan Q book p.101)、9%(SP.655)
  • ヘモグロビンのN末のアミノ基でカルバミン酸を形成して :排出されたCO2の15%(HBC.45)、11%(SP.655) カルバミノヘモグロビン
  • 赤血球中のCAによりbicarbonateを産生し、血漿により運搬される :排泄されたCO2のほとんど(HBC.45)、80%(SP.655)

臨床検査

  • 臨床検査では、血液1dl中のヘモグロビンの量(g)を定量する。略号はHb

基準値 (ヘモグロビン濃度)

-2007前期生理学授業プリント
  • 男性:14 - 18 (g/dl)  16±2 (g/dl)
  • 女性:12 - 16 (g/dl)  14±2 (g/dl)
異常値の出るメカニズム第5版 p.79
  • 男:13~19 g/dl
  • 女:12~18 g/dl
HIM. A-2
  • 男:13.3-16.2 g/dl
  • 女:12.0-15.8 g/dl

パニック値

出典不明
  • ≦5 g/dl、≧17.0 g/dl

輸液によるヘモグロビン濃度の上昇

  • 予測方法(1):予測されるヘモグロビン上昇(g/dl) = 投与ヘモグロビン量(g) / 循環血液量(dl)
  • 予測方法(2):濃厚赤血球2単位でおよそヘモグロビン上昇は1(g/dl)

国試





Wikipedia preview

出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/07/25 10:53:55」(JST)

wiki ja

[Wiki ja表示]

UpToDate Contents

全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.

和文文献

  • OAP要旨:Delayed auditory feedbackと近赤外線スペクトロコピーを用いた脳活動計測のプレリミナリー研究
  • 山下 弘毅,笠置 泰史,中澤 健,下山 一郎
  • 千葉医学雑誌 88(1), 71-71, 2012-02-01
  • … タスク実行時の額中央部の皮下血流の総ヘモグロビン値(total Hb),両側前頭葉のtotal Hbおよび酸化ヘモグロビン値(Oxy-Hb)の変化について検討した。 …
  • NAID 120004024983
  • くも膜下出血後の脳血管平滑筋収縮性亢進の分子機構
  • 吉川 雄一郎,佐々木 富男,平野 真弓,平野 勝也,Kikkawa Yuichiro,Sasaki Tomio,Hirano Mayumi,Hirano Katsuya,キッカワ ユウイチロウ,ササキ トミオ,ヒラノ マユミ,ヒラノ カツヤ
  • 福岡医学雑誌 102, 325-332, 2011-12-25
  • … ,攣縮発症の分子機構を明らかにすることが重要と思われる.脳血管攣縮の発症メカニズムは,攣縮誘発因子の産生と血管反応性の増大という二つの側面からとらえることができる.トロンビン,オキシヘモグロビン,エンドセリン(ET-1),トロンボキサンA2(TXA2),血小板由来増殖因子(PDGF),スフィンゴシン-1 リン酸(S1P)など,動物モデルなどで血管収縮作用が認められる様々な血液および血小板由来物質が髄液中に …
  • NAID 120003678722
  • プライマリケア医のための貧血診療
  • ヘモグロビン表記は変更へ(特定健診等)

関連リンク

ヘモグロビン(hemoglobin)とは、ヒトを含む全ての脊椎動物や一部のその他の動物の 血液中に存在する赤血球の中にあるタンパク質である。酸素分子と結合する性質を持ち 、肺から全身へと酸素を運搬する役割を担っている。赤色素であるヘムをもっているため  ...
ヘモグロビンとは、赤血球中の大部分を占めている血色素のことです。ヘモグロビン量と 赤血球数を比較することによって、貧血の種類、性質などを判別することができます。

関連画像

ヘモグロビンとは な色のヘモグロビン代謝産物ヘモグロビンヘモグロビンの中には、鉄分子 èY'0g0B0‹0S0h0nu ri[fv„a ©0oÿヘモグロビン巨大ヘモグロビンの構造機能 と結合した「酸化ヘモグロビン

添付文書

薬効分類名

  • 血漿分画製剤

販売名

ハプトグロビン静注2000単位「ベネシス」

組成

有効成分〔1瓶(100mL)中〕

  • 人ハプトグロビン 2,000単位

添加物〔1瓶(100mL)中〕

  • 塩化ナトリウム 0.9g,水酸化ナトリウム 適量,塩酸 適量

備考

  • 人ハプトグロビンは,ヒト血液に由来する.
    (採血国:日本,採血の区別:献血)
  • ※1単位は1mgのヘモグロビンを結合する.
    本剤は,製造工程(不溶化ヘパリンによる吸着処理)で,ブタ小腸粘膜由来成分(ヘパリン)を使用している.

禁忌

  • 本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者

効能または効果

  • 熱傷・火傷,輸血,体外循環下開心術などの溶血反応に伴うヘモグロビン血症,ヘモグロビン尿症の治療
  • 通常,成人では1回4,000単位を緩徐に静脈内に点滴注射するか,体外循環時に使用する場合は灌流液中に投与する.
    症状により適宜反復投与する.
    年齢,体重により適宜増減する.
  • (参考)小児に対する投与量は,通常1回2,000単位を目安とすること.
  • 急速な注入により,血圧降下を起こすことがあるので,注射速度をできるだけ緩徐にすること.

慎重投与

  • ハプトグロビン欠損症の患者〔過敏反応を起こすおそれがある.〕
  • IgA欠損症の患者〔抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こすおそれがある.〕
  • 肝障害のある患者〔ハプトグロビン-ヘモグロビン複合体は肝臓で処理されるため,肝臓に負担がかかるおそれがある.〕
  • 溶血性・失血性貧血の患者〔ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない.感染した場合には,発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある.〕
  • 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者〔ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない.感染した場合には,持続性の貧血を起こすことがある.〕

重大な副作用

ショック(0.1%未満),アナフィラキシー(頻度不明)

  • ショック,アナフィラキシーがあらわれることがあるので,観察を十分に行い,呼吸困難,喘鳴,胸内苦悶,血圧低下,脈拍微弱,チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

薬効薬理

溶血モデルに対するハプトグロビンの効果(家兎)6〜8)

  • 正常家兎に家兎59Fe-ヘモグロビン(Hb)単独投与群,家兎59Fe-ヘモグロビンと人ハプトグロビン(Hb-Hp)の混合液投与群を比較した結果,Hb-Hp投与群では,腎へのヘモグロビンの取り込み及び沈着が軽減され,病理所見においても異常が認められなかった.
    また,Hb-Hp投与群では血色素尿の消失,尿量の確保,腎機能が保持されていた.

溶血液とエンドトキシンによる溶血モデルに対するハプトグロビンの効果(イヌ)9)

  • イヌにエンドトキシンを投与し前処理を行った後,生理食塩液を投与した群(第1群),溶血液と生理食塩液を同時に投与した群(第2群),溶血液とハプトグロビンを同時に投与した群(第3群)について比較検討した.その結果,第2群では尿量やクレアチニンクリアランスなどを指標とした腎機能低下が顕著に認められたが,第3群では第2群に比べ,腎機能低下が抑制された.


★リンクテーブル★
先読み赤血球」「ヘモグロビン濃度
国試過去問099I027」「103F018」「103E056」「098D057」「098E028」「103E029」「104E038」「096G040」「101F039」「100E025」「101B043」「104B018」「097B045」「101B074」「103G037」「102H011」「082C007
リンク元100Cases 71」「神経性食思不振症」「」「血液」「100Cases 52

赤血球」

  [★]

erythrocyte (Z), red blood cell (Z), RBC
血液貧血血液像

赤血球の形状

  • 直径:7.62±0.61μm → 7-8μm
  • 厚さ:1.0-2.0μm
  • 容積:90μm3
  • 表面積:130μm2
  • 比重:1.097

分化

基準値

2007前期解剖学授業プリント
♂:420万 - 570万 (/μl)  495万±75万 x 10^6 (/μl)
♀:380万 - 550万 (/μl)  465万±85万 x 10^6 (/μl)
-2007前期生理学授業プリント
♂:450万 - 610万 /μl
♀:380万 - 530万 /μl
-PT.233
♂:500万 /mm3
♀:450万 /mm3
-異常値の出るメカニズム第5版 p.79
男:400万-700万/ul
女:350万-600万/ul
-HIM
男:430–560 x 10^4/μl
女:400–520 x 10^4/μl

寿命

  • 100-120日 → 4ヶ月


赤血球の増加

  • テストステロン、低酸素、コルチゾール、エリスロポエチン




ヘモグロビン濃度」

  [★]

hemoglobin concentration
血色素濃度
ヘモグロビン#基準値 (ヘモグロビン濃度)


099I027」

  [★]

  • 次の文を読み、25~27の問いに答えよ。
  • 78歳の男性。急にぼんやりしたり、うとうとするようになり妻と一緒に来院した。
  • 現病歴 :これまで比較的元気で身のまわりのことは、ほとんど自分で行っていた。2日前から急にぼんやりしたり、うとうとすることが多くなった。日常の行動や着衣の状態がだらしなくなり、呼びかけには応じるが反応が鈍くなった。今朝、下着に黒色の便が付着しているのに妻が気付いた。2、3日前から胃の調子が悪いと言っていた。食欲はなく、2日前までは焼酎を毎日1合飲んでいた。排便の状態は不明である。数年前から外出時にころぶことがあった。
  • 既往歴 : 40歳代からアルコール性肝障害を指摘されている。約5年前に十二指腸潰瘍に罹患した。
  • 現症 : 意識は傾眠傾向で、表情に乏しく動作は緩慢である。起立・歩行はできる。身長164cm、体重62kg。体温36.4℃。呼吸数14/分。脈拍84/分、整。血圧122/74mmHg。瞳孔は左右同大、対光反射は正常。前頭部に打撲痕がある。項部硬直はない。胸部に心雑音なく、ラ音を聴取しない。腹部は平坦で、腸雑音が減弱している。圧痛と抵抗とを認めない。肝を心窩部に2cm触知する。下肢に浮腫を認めない。両手指に振戦がある。上下肢の腱反射はやや減弱しているが病的反射はない。直腸指診で指先に黒色便の付着を認める。
  • 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。
  • 血液所見:赤血球379万、Hb9.8g/dl、Ht31%、白血球4,200、血小板9万、プロトロンビン時間54%(基準80~120)。
  • 血清生化学所見:総蛋白6.0g/dl、アルブミン3.2g/dl、γ-グロブリン24.7%、尿素窒素35mg/dl、クレアチニン1。2mg/dl、総コレステロール166mg/dl、トリグリセライド80mg/dl、総ビリルビン2.3mg/dl、AST74単位、ALT62単位、γ-GTP96単位(基準8~50)、Na141mEq/l、K4.5mEq/l。免疫学所見:HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。
  • この患者にICG試験を行う予定である。ICG(15分値)の結果に影響を及ぼすのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 099I026]←[国試_099]→[099I028

103F018」

  [★]

  • 45歳の男性。意識障害のため搬入された。身長175cm、体重95kg。体温35.7℃。脈拍112/分、整。血圧 110/70mmHg。尿所見:蛋白(±)、糖(-)。血液所見:赤血球650万、Hb 17.5g/dl、Ht 56%、白血球 13,000、血小板 10万。血液生化学所見:血糖 40mg/dl、HbA1c 10.0%、尿素窒素 30mg/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、尿酸 8.0mg/dl、総コレステロール 250mg/dl、トリグリセリド 300mg/dl、Na 145mEq/l、K 5.2mEq/l、Cl 105mEq/l。CRP 3.0mg/dl。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.50、PaO2 106 Torr、PaCO2 34 Torr、HCO3- 20mEq/l。
[正答]


※国試ナビ4※ 103F017]←[国試_103]→[103F019

103E056」

  [★]

  • 26歳の男性。交通事故のため搬入された。オートバイを運転中に乗用車と衝突したため搬入された。意識は混濁。身長165cm、体重65kg。脈拍120/分、整。血圧78/60mmHg。脾破裂と診断し緊急手術となった。 開腹止血術、輸液および輸血によって循環動態は安定し、術後、集中治療室に収容した。入室時、脈拍76/分、整。血圧110/76mmHg。中心静脈圧は5mmHgであったが、Hb値は6.5g/dlであった。Hb値10g/dlを目標に赤血球濃厚液を投与することにした。
  • 何単位の投与が必要か。
  • ただし、赤血球濃厚液1単位は全血200ml(Hb 14g/dl)に由来する。
  • a. 3
  • b. 6
  • c. 9
  • d. 12
  • e. 15
[正答]


※国試ナビ4※ 103E055]←[国試_103]→[103E057

098D057」

  [★]

  • 72歳の男性。腹部全体の激痛と出血性下痢とを主訴に来院した。昨日昼ころから腹痛と下痢とが始まった。便中からべ口毒素産生菌が検出され入院した。入院後も下痢症状が続いている。血液所見:赤血球 290万、Hb 10.0g/dl、Ht 28%。破砕赤血球を認める。血清生化学所見:尿素窒素 34mg/dl、クレアチニン 1.8mg/dl。適切な治療方針はどれか。
  • a. 強力な止痢薬を投与する。
  • b. 広域スペクトル抗菌薬を投与する。
  • c. 補液で水分と電解質とを補う。
  • d. 透析療法を速やかに行う。
  • e. 輸血ヘモグロビン12g/dlを保つ。
[正答]


※国試ナビ4※ 098D056]←[国試_098]→[098D058

098E028」

  [★]

  • 正しいのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 098E027]←[国試_098]→[098E029

103E029」

  [★]

  • 正しいのはどれか。2つ選べ。
  • a. 妊娠反応は尿中hPLの高値を反映したものである。
  • b. 妊娠中の血圧は上昇する。
  • c. 妊娠中のヘモグロビン濃度は上昇する。
  • d. 妊娠中の血中クレアチニン濃度は低下する。
  • e. 赤色悪露に引き続き褐色悪露がみられる。
[正答]


※国試ナビ4※ 103E028]←[国試_103]→[103E030

104E038」

  [★]

  • 成人と比べた成熟新生児の特徴はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 104E037]←[国試_104]→[104E039

096G040」

  [★]

  • 代謝について誤っているのはどれか。
  • a. 約70%はヘモグロビンに利用されている。
  • b. 大腸から吸収される。
  • c. 1日の吸収量は約1mgである。
  • d. 血清フェリチンは貯蔵の指標となる。
  • e. 血清中ではトランスフェリンに結合している。
[正答]


※国試ナビ4※ 096G039]←[国試_096]→[096G041

101F039」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 101F038]←[国試_101]→[101F040

100E025」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 100E024]←[国試_100]→[100E026

101B043」

  [★]

  • 成人の正常な関節軟骨に存在するのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 101B042]←[国試_101]→[101B044

104B018」

  [★]

  • 灰白色便を呈する患者で尿中排泄が低下するのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 104B017]←[国試_104]→[104B019

097B045」

  [★]

  • 乳児の基準値が成人よりも高いのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 097B044]←[国試_097]→[097B046

101B074」

  [★]

  • 灰白色便を呈する患者で尿中排泄が低下するのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 101B073]←[国試_101]→[101B075

103G037」

  [★]

  • 採血時の溶血によって検査値が最も影響を受けるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 103G036]←[国試_103]→[103G038

102H011」

  [★]

  • 乳児の血液検査で基準値が成人よりも高いのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 102H010]←[国試_102]→[102H012

082C007」

  [★]

  • 適切な組み合わせ。3つ。

100Cases 71」

  [★]

症例
72歳 女性
現病歴胸部感染症ドキシサイクリンGP処方された。関節リウマチ長期間罹患しており、9年間、1日7mgのプレドニゾロン服用している。関節痛のため時々パラセタモール服用GP測定した血圧は138/82mmHgであった。抗菌薬服用し始める2日前からはじまって5日間熱っぽく、食欲不振であり、ベットから動けないでいる。水は十分に飲ませている。5日目に傾眠傾向となり、起こすことが困難になったため、救急車救急部に連れてきた。
主訴傾眠
生活歴:単身。退職した娘が世話をするために引っ越してきている。
家族歴:なし。
身体所見 examination
 小柄である(50kgと評価された)が、最近になって体重が減少したということはない。体温38.8℃。眠たそうであり、命令には応じる。簡単質問にしか答えない。全身性筋緊張低下。局所神経症状無し。脈拍:118/min血圧:104/68mmHg。頚静脈圧上昇せず。足首に腫脹無し。肺底部crackles(ラ音)とwheezes(笛音)を認める。関節にわずかに活動性炎症変形が認められる。これは関節リウマチ既往と合う所見である。
検査 investigation
 ヘモグロビン:軽度低下。MCV正常。白血球増多。ナトリウム低下。カリウム正常。尿素上昇クレアチニン上昇
問題0. □と○に入る言葉を述べよ
 1) 傾眠とは□□障害に含まれ
 2) 傾眠とは、刺激を与えなければ□□が低下するが、刺激を与えれば○○する状態である。
問題1. 患者関連する以下の事項のうち何が傾眠関係あるのだろうか?2つ選べ。
 1) ドキシサイクリン副作用
 2) 関節リウマチの重症化
 3) プレドニゾロン服用
 4) パラセタモール服用
 5) 胸部感染症
問題2. 異常な検査所見をどう説明しますか?口頭で述べてください。ぶっちゃけ、やや低血圧であることと、ナトリウム低値が着目点です。腎機能低下二次的なものです。
意識障害
意識障害 (PSY.38)
 単純意識障害
  明識困難状態 < 昏蒙 < 傾眠 < 昏眠 < 昏睡
傾眠
 昏睡状態分類の一つ
 ・somnolence
  放置すれば意識が低下し、眠ったようになるが、刺激覚醒する。病的場合にのみ用いられる。(BET.130)
  sleepiness; also, unnatural drowsiness. A depressive mental state commonly caused by encephalitis, encephalomalacia, hepatic encephalopathy, hypoxia and some poisonings, e.g. Filix mas, the male fern.
   (Saunders Comprehensive Veterinary Dictionary, 3 ed. c 2007 Elsevier, Inc. All rights reserved)
 ・drowsiness
  正常病的の区別無く眠り込む状態(BET.130)
  a decreased level of consciousness characterized by sleepiness and difficulty in remaining alert but easy arousal by stimuli. It may be caused by a lack of sleep, medications, substance abuse, or a cerebral disorder.
   (Mosby's Medical Dictionary, 8th edition. c 2009, Elsevier.)
意識障害を呈する患者に対してどのような疾患鑑別に挙げるべきか?
1. 脳原発の疾患(一次性)
 a. テント上病変(脳幹の圧迫性病変ないし脳ヘルニアをきたす疾患)
  1) 脳血管障害:脳出血脳梗塞
  2) 硬膜下血腫
  3) 脳腫瘍:原発性転移性
  4) 脳膿瘍
 b. テント下病変(脳幹網様体の障害)
  1) 脳幹出血、脳幹梗塞、小脳出血、小脳梗塞、脳腫痛、多発性硬化症など
 c. びまん性病変
  1) くも膜下出血、中枢神経感染症:髄膜炎脳炎播種性血管内凝固症候群など
2. 全身疾患に伴う病態(二次性)
 a. 代謝性またはびまん性病変
  1) ショック:心筋梗塞大出血など
  2) 薬物毒物
  3) 無酸素ないし低酸素血症
  4) DIC全身性感染症:敗血症など
  5) 肝不全腎不全糖尿病性高血糖重症肝炎、内分泌疾患など
  6) 低血糖ビタミンB1欠乏: Wernicke脳症
  7) 脳振盪てんかん大発作後
  8) 酸塩基平衡および電解質異常
  9) 栄養障害
10) 低体温
 b. 心因性無反応
  1) ヒステリー統合失調症
■低ナトリウム血症
血清ナトリウムが134mEq/L以下の病態。(正常下限は135mEq/Lとされる)
病因 ICU.525
循環血減少性低ナトリウム血症
利尿・副腎不全 :尿中Na > 20mEq
嘔吐下痢     :尿中Na < 20mEq
等容量性低ナトリウム血症:細胞外液増加していないが、水の方が多くなった状態臨床的浮腫が無い。
SIADH     :尿浸透圧 > 100 mOsm/L
心因性多飲症  :尿浸透圧 < 100 mOsm/L
循環血増加性低ナトリウム血症:細胞外液ナトリウムと水が増加しており、なおかつ水の方が多い病態
腎不全 :尿中Na > 20mEq
心不全肝不全 :尿中Na < 20mEq
症状
全身 :無力感全身倦怠感
消化器食欲不振悪心嘔吐
神経 :意識障害(傾眠昏睡)
筋  :痙攣、腱反射低下、筋力低下
アルドステロン
1. 腎の接合尿細管集合管唾液腺乳腺、汗腺等に働いてNa+の再吸収促進し、K+の排出(分泌)を促進する (SP.791,792 によれば、腎接合尿細管を含む)
2. 腎集合管でH+の排出(分泌)を促進する。
Na+/K+-ATPase活性↑@遠位尿細管・皮質集合管 → 管腔側K↑ → K再吸収/H+分泌 (QB CBT vol2 p.360)
■副腎皮質球状層から分泌されるアルドステロン分泌制御
 1. レニン-アンギオテンシン-アルドステロン
 2. 血清カリウム濃度上昇
 3. ACTH(寄与は小さい)
■低アルドステロン症の症状と臨床検査
症状
脱水、低血圧代謝性アシドーシス
検査
ナトリウム血症、高カリウム血症
尿中ナトリウム高値、尿中カリウム低値
血中HCO3-低下
■起こっていることは何か?
 ステロイド突然中断による急性の副腎不全。特に低アルドステロン症が前面に出た病態
 副腎不全原因(病期による分類)(BPT.793)
  急性:ウォーターハウス・フリーデリクセン症候群長期コルチコイド療法突然中断慢性腎不全患者へのストレス
  慢性:(major)自己免疫性副腎炎結核、後天性免疫不全症候群転移性疾患(metastatic disease)
     (minor)全身性アミロイドーシス真菌感染ヘモクロマトーシスサルコイドーシス
症状
 グルココルチコイド欠乏 :易疲労感食欲不振悪心嘔吐体重減少、脱力嗜眠、低血圧
 ミネラルコルチコイド欠乏:低血圧、低Na血症、高K血症、味覚変化(塩分の故意食事を好むようになる)
■答え
(第一パラグラフ)診断とその根拠
二次性急性アルドステロンsecondary acute aldosteronism
病因:本症例では、長期にわたるステロイドホルモンの使用により視床下部-下垂体-副腎軸の不全を来した。ステロイドホルモンを長期に使用している状態ステロイドホルモンの需要が高まったとき(感染外傷(手術))、あるいは嘔吐などで経口ステロイド服用できないときに起こる。
症状:本症例では傾眠と低血圧として症状が現れている。
(第二パラグラフ)
・本疾患の低ナトリウム血症の解釈 → (1)ナトリウム摂取の低下、(2)水分摂取による希釈
視床下部-下垂体-副腎軸は障害を受けておらずナトリウム補充する治療をすべき。
・一次性急性アルドステロン症(addisonian crisis)では、鉱質コルチコイド糖質コルチコイド分泌不全がおこり、低ナトリウム血症と高カリウム血症を来す。
二次性急性アルドステロン症はしばしば間違ってaddisonian crisisと呼ばれる。
(第三パラグラフ)
感染拡散考慮すべき;一次部位が脳で髄膜炎脳膿瘍を伴っている、あるいは局所的肺膿瘍あるいは膿胸を起こしている。
高齢ステロイド服用ということで免疫力がある程度低下している。
ステロイドの量が多いかもしれない。
(第四パラグラフ)
治療すぐに経験的治療であるヒドロコルチゾン生理食塩水輸液を行う。
患者は(治療に?)反応し、5時間以内に意識レベル正常となった。そして血圧上昇し136/78mmHgとなった。胸部X線では両側の肺に肺炎一致する陰影が見られたが、それ以外に異常は認められなかった。
■KEY POINTS
二次性アルドステロン症はmedical emergency(医学的緊急事態)である、すぐに経験的治療を行うことが求められる。
長期にわたりステロイド投与されている患者では、以下の時にステロイドを増量すべき;別の疾患発症したとき。嘔吐反復する場合には全身投与に切り替える。
■低アルドステロン症ってなによ
 http://enotes.tripod.com/hypoaldosteronism.htm
・時々、低アルドステロン症は副腎不全唯一の、あるいは支配的徴候である
アルドステロン生合成障害 → まれ
アルドステロン生合成の部分的欠損 → 21-ヒドロキシラーゼ欠損による先天性副腎皮質過形成症状としての低アルドステロン
▲特発性低アルドステロンidiopathic hypoaldosteronism
 症状:高カリウム血症に続発する心ブロック顕著な低ナトリウム血症の有無を問わず血液量不足続発する体位性低血圧
 検査血清アルドステロン低値。尿中アルドステロン低値血清レニン高値
▲低レニンアルドステロン
 特発性低アルドステロン症より一般的な低アルドステロン
 疫学:45歳以上の慢性腎臓病。
 病因
  ・腎臓患者において腎臓間質尿細管障害存在 → レニン分泌能が低下。
  ・レニン分泌が低下する原因は分からないけど傍糸球体装置における障害が常に寄与している。
  ・NSAIDによるプログラスタンジン欠乏は、可逆的な低レニンアルドステロン症の原因である。SP.793によればレニン分泌刺激 → Na+再吸収亢進 だそうな。
  ・ヘパリンカルシウムチャネルブロッカー、βブロッカー原因となる。
 症状
  ・腎臓障害原因の低レニンアルドステロン患者では糖尿病一般的みられる所見である。
  ・顕著特徴は、慢性的で著明な高カリウム血症である。これは高血糖突然悪化する。???
  ・高Cl代謝性アシドーシス+正常orナトリウム血症が常に存在
 増悪因子ナトリウム制限
 検査:高カリウム血症、体液量の減少、かつ低ナトリウム血症が存在しているにもかかわらず低レニンであることが特徴的。

神経性食思不振症」

  [★]

anorexia nervosa, AN
神経性食欲不振症神経性無食欲症
also see KPS. 798

概念

  • 器質的・特定の精神的疾患がないのに、拒食や過食などの食行動の異常、極端なやせ、無月経など種々の身体・精神症状をきたす病態。
  • 身体像(ボディイメージ)の障害、やせ願望や肥満恐怖などによる。

病型

  • 制限型:少食でやせを維持
  • むちゃ食い/排出型:過食しながら自己嘔吐や下剤・利尿薬の乱用でやせを維持

病因

  • 1. 遺伝的要因
  • 2. 環境要因(人格的脆弱性、生活環境、社会文化的要因)など → ストレスを適切に処理できないために発症
  • 性格:内向的、自己中心的、小心、完全癖、潔癖症など
  • 生活環境:家庭内の葛藤、学業や人間関係の悩み
  • 病態的には、心理的ストレスが大脳皮質を介して視床下部摂食中枢のコルチコトロピン放出ホルモン系を活性化することなどにより、食欲抑制や性機能障害をきたす。

疫学

  • 1980年代より増加傾向。日本の有病率は0.4-1.0%(摂食異常調査表による調査)(IMD.922)
  • 12-25歳に好発(YN.D-166)。10代後半-20代前半、15歳以下の発症例も増加傾向(IMD.922)。
  • 99%が女性(YN.D-166)。男性例は5%以下(IMD.922)

症状

  • やせ、無月経
  • 病識なし、活動性亢進、むちゃ食い/排出型の場合は自己嘔吐や下剤・利尿薬乱用の習慣化
  • 飢餓症候群
  • 生活すべてが食とやせの維持に振り回され、ついには飢餓に伴う精神症状が出現
  • 集中力・判断力の低下、抑うつ、不安、過敏性、不眠、自傷行為など

身体所見(IMD.922, YN.D-166)

低栄養だが、性ホルモンは比較的維持。
  • 低血圧、低体温、便秘、徐脈 ← 自律神経失調
  • (背中)うぶ毛密生、貧血、浮腫、肝機能障害、
  • カロチン症
  • 循環障害による皮膚色の変化や凍瘡、末梢神経麻痺
  • やせに比して乳房は比較的保たれ、腋毛・恥毛は脱落しないことが多い。

検査

  • 白血球数減少貧血、血小板減少
  • 肝機能障害、低血糖、低蛋白血症
  • (むちゃ食い/排出型)低Na・低K血症、代謝性アルカローシスや高アミラーゼ血症 ← 低K血症(循環血漿量減少 → RAA系の亢進 → アルドステロンによるKの排出)
  • 血清コレステロール値:(軽症)上昇、(重症)低下
  • 骨密度の低下
  • 甲状腺:T4:→/↑、T3:↓、reverse T3:↑(低T3症候群)。
  • 成長ホルモン:↑、インスリン様成長因子-I(IGF-I):↓  ← 末梢でIGF-Iの産生が低下、負のフィードバックにより成長ホルモンが増加
  • ACTH、コルチゾール:↑
  • 卵胞刺激ホルモン(FSH):→/↑
  • 黄体ホルモン(LH):↓
血算 ヘモグロビン 減少(貧血)
白血球 減少
リンパ球 比較的増加
生化学 Na 低Na血症(自己嘔吐・下剤使用例)
K 低Ka血症(自己嘔吐・下剤使用例)
AST 上昇
ALT 上昇
LDH 上昇
T-Cho 上昇
血糖 低下
血清学 IgG 低下(易感染性はない)
内分泌 T3 低下
reverse T3 上昇
GH
LH
FSH → or ↑
コルチゾール → or ↑

診断

診断基準(厚生省特定疾患・神経性食欲不振症調査研究班, 1990年)

  • (2) 標準体重の -20%以上のやせ
  • (3) 食行動の異常(不食、大食、隠れ食いなど)
  • (4) 体重や体型についての歪んだ認識(体重増加に対する極端な恐怖など)
  • (1) 発症年齢:30歳以下
  • (5) (女性ならば)無月経
  • (6) やせの原因と考えられる器質性疾患がない
  • やせや無月経をきたす器質性疾患:視床下部腫瘍、下垂体機能低下症、糖尿病、慢性膵炎、甲状腺機能亢進症、炎症性腸疾患、結核などの感染症、悪性腫瘍

鑑別診断

食思不振症とか錐体機能低下症の比較 IMD.923改変

  神経性食思不振症 下垂体機能低下症   ANについて
好発年齢 思春期 全年齢    
性差 女>>男 なし    
体重 著明に減少 不定    
食欲不振 高度    
食行動の異常 高頻度 なし    
精神運動異常 活発 無欲状    
月経異常 あり(体重減少に先行) あり    
産毛の増加   あり なし?    
恥毛腋毛脱落 なし あり   LH, FSHが少しは存在するため。
乳腺萎縮 軽度
やせに比して乳房は保たれる
著明  
下垂体機能 GH 正常~高値 低値   IGF-I低値
ACTH 正常~高値 低値    
LH, FSH 低値 低値    
TSH 正常 低値    
甲状腺機能 低T3症候群 機能低下   T4正常、reverse T3上昇
副腎皮質機能 正常
(コルチゾール高値例あり)
機能低下
(コルチゾール低値)
   
頭部CT・MRI 異常なし 異常例有り
(下垂体腫瘍, empty sellaなど)
   
症状 背部のうぶ毛の増加、便秘
低血圧徐脈下腿浮腫
循環障害による皮膚色の変化や
凍瘡末梢神経麻痺
カロチン症など
     
神経性食思不振症では成長ホルモンと糖質コルチコイドの上昇、末梢の甲状腺ホルモンの異常(reverse T3↑のこと?)、インスリン分泌の異常が認められることがある。(参考6)  ← 甲状腺、副腎機能は正常と言い切っている書物もあるが、、、

治療

  • 医師と患者の信頼関係が重要。体重増加を受け入れてもらう
  • 栄養療法:少量・低エネルギー食より開始。栄養不良が著しい場合には静脈栄養/経腸栄養
  • 心理社会的療法(認知行動療法)

予後

  • 改善50%、不変25%、悪化25%、死亡率5-8%(YN.D-167) ← 過食性食思不振症に比して予後が悪い

参考

  • 1. 思春期やせ症
[display]http://www.aiiku.or.jp/aiiku/jigyo/contents/kaisetsu/ks0712/ks0712_4.pdf
  • 5. [charged] Patient information: Anorexia nervosa (TheBasics) - uptodate [1]
  • 6. [charged] 成人における神経性食思不振症:診断、随伴する臨床的特徴、および評価 - uptodate [2]
  • 7. [charged] 成人における神経性食思不振症:合併症の評価およびこれらの合併症管理のための入院基準 - uptodate [3]
  • 8. [charged] 成人における神経性食思不振症:薬物療法 - uptodate [4]
  • 9. [charged] 成人および思春期における神経性食思不振症:再栄養症候群 - uptodate [5]
  • 10. [charged] 成人および思春期における神経性食思不振症:内科的合併症およびその管理 - uptodate [6]
  • 11. [charged] 摂食障害:疫学、病因、および臨床的特徴の概要 - uptodate [7]
  • 12. [charged] 摂食障害:治療および転帰 - uptodate [8]



鉄」

  [★]

iron Fe
scissors
ヘモグロビン赤血球血清鉄、iron salts

概念

  • ヘモグロビン、ミオグロビン、およびペルオキシダーゼなどの正常な働きのために必須の元素である。ヒトは一日10-15mgの鉄を摂取しており、そのうちわずか1mgが小腸で吸収される。主に十二指腸でFe2+の形で吸収されるので、胃酸、ビタミンC、クエン酸などによりFe3+→Fe2+になっていると吸収の効率が高まる。生体内には4gの鉄が存在しており、その2/3がヘム鉄(2.5g)(ほぼヘモグロビン鉄、一部ミオグロビン鉄)で存在し、残りのほとんど(1g)は貯蔵鉄(網内系の中。フェリチン・ヘモジデリンとして)として組織に貯蔵される。鉄は受動的に1mgが主に消化管から失われ、その他皮膚、尿路からも失われる。

基準値

血清鉄

鉄の体内分布(SP.499)

  • 成人の体内鉄量:3-4g
[mg] 成人男性 成人女性
総鉄量 4050 2750
ヘモグロビン 2700 2000
貯蔵鉄 1000 450
組織の機能蛋白 350 300
血清トランスフェリン 3 3
血清フェリチン 0.3 0.1

鉄の収支 (SPC.280)

  • 喪失
  • 糞、汗、脱落皮膚:1mg/day
  • 月経中の女性:30mg/月経期間中
  • 妊娠中:500mg/満期まで
  • 必要摂取量
  • 月経中の女性:1.4mg/day
  • 妊娠中:5-6mg/day
  • 男性:0.5-1.0mg/day
  • 食物としての摂取量 (SP. 500)
  • 10-15mg
うち0.9mg程度しか吸収されない

鉄の吸収 (詳しくは図:SP.500)

  • 十二指腸で良く吸収される。 (吸収部位:十二指腸空腸上部(LAB.579))
  • Fe2+は水溶性、Fe3+は難溶性なので、Fe2+であるほうが吸収されやすい。また、ヘム鉄、アミノ酸鉄などキレート状の鉄は吸収が容易である(SP.499)
  • 鉄は摂取量の10%しか吸収されない。腸上皮中ではフェリチンと結合して存在するが、フェリチンが飽和するとそれ以上取り込まない。腸上皮のフェリチンは血清中のトランスフェリンに鉄を渡すが、トランスフェリンが飽和するとそれ以上鉄を渡せなくなる。鉄が飽和した状態の腸上皮はやがて脱落する。これで、必要以上の鉄が吸収されないように厳密に制御されている(←過剰の鉄は生体内でフリーラジカルを産生する反応を触媒するので危険)。ビタミンCは鉄の吸収を促進し、肉に含まれるヘム鉄は食物中の無機鉄より効率よく吸収される。またアルコールやフルクトースは鉄の吸収を促進するが、カルシウムは鉄の吸収を阻害する。(HBC.486)

QB.A-366

  • 鉄の吸収には胃酸の分泌、十二指腸からの吸収が必要。胃全摘が施行された場合には、胃酸の分泌減少と、Billroth II法が施行された場合には食物が十二指腸を通過せず鉄の吸収が障害される。



治療薬

臨床関連



血液」

  [★]

blood (PT,Z)
sanguis
全血球計算値循環血液量血球血液量

概念

  • 血液は45%の細胞成分と55%の血漿成分から構成される。
  • 弱アルカリ性(pH7.4)でやや粘稠の鮮紅色から暗赤色の体液 (HIS.189)
  • 成人の血液量は約5L (HIS.189)
  • 体重の1/13 (SP.484),体重の約7% (HIS.189), 体重の約8% (2007年度前期解剖学授業)
  • 全血液量の約1/3が失われると死亡する

構成

血液の量

091208II 麻酔
  新生児 乳児 幼児以降 高齢者
循環血液量(ml/kg) 90 80 70 60
体重に対する血液量(%) 9 8 7 6

血液に関する標準値

SP.484
  男性 女性 単位など
ヘマトクリット 45 40 %
血液量 75 65 ml/kg
比重 1.057 1.053 (血漿1.027)
浸透圧 275-290 mOsm/Kg・H2O

基準値

  • 赤血球 (2007前期解剖学プリント)
♂:4.95±0.75 x 10^6 (/μl)
♀:4.65±0.85 x 10^6 (/μl)
  • 白血球 (2007前期解剖学プリント)
  • 血小板 (2007前期解剖学プリント)
  • ヘマトクリット
♂:40-50 (%) 45%
♀:35-45 (%) 40%

LAB.1790

項目名   性別/
種類
 
赤血球   414~563 x10^4/ul
373~495
ヘモグロビン Hb 12.9~17.4 g/dl
10.7~51.3
ヘマトクリット Ht 38.6~50.9 %
33.6~45.1
平均赤血球容量 MCV 84.3~99.2 fl
80.4~101.0
平均赤血球血色素量 MCH 28.2~33.8 pg
25.5~34.6
平均赤血球血色素濃度 MCHC 32.2~35.5 %
30.8~35.4
網赤血球   0.5~1.8 %
0.4~1.6
血小板 Plt 14.3~33.3 x10^4/ul
13.7~37.8
白血球 WBC 2970~9130 /ul
3040~8720
好中球桿状核 0~9 %
好中球分葉核 28~68 %
好酸球 0~10 %
好塩基球 0~2 %
リンパ球 17~57 %
単球 0~10 %





100Cases 52」

  [★]

☆case52 全身性筋力低下
glossary
筋力低下筋無力筋脱力 muscle weakness, muscular weakness
denture 義歯
leg 脚、下肢
bruising 打撲打撲傷
hair follicle 毛包
edentulous adj. 歯のない。歯を失った、全歯欠損
症例
82歳、男性
主訴筋力低下全身倦怠感
現病歴:(以前から続く)筋痛関節痛(特に肘、手首、膝)。3週間前に転倒して足を打ち、足に局所的な痛みがある。喫煙歴なし。飲酒歴なし。服用薬なし。
既往歴:12年前に心筋梗塞になった。心筋梗塞βブロッカー処方されていたが、過去6年間は処方薬を持ってなかった。20年前に胆嚢摘出術
家族歴
社会歴労働者として働いていた。63歳に退職。2階のアパート(in a second-floor flat)に単身で住んでいる。妻は5年前に死亡。息子が一人おり、アイルランドに在住している。息子とは3年間会っていない。
診察 examination
 肢帯周辺の筋肉圧痛。肘、手首、肘周辺にも圧痛。口には異常がないが舌がかなり平坦化。歯はなく、義歯は無くしている。循環器系呼吸器系消化器系に異常なし。下肢では右脚の脛の前面に(superficial laceration)が認められる。このlacerationは血かにじみ出ており治癒していない。下肢には出血斑が認められる部分がある。腕や脚に打撲傷がみとめられる広い範囲がある。彼が言うには、この打撲傷はどんな外傷とも関係がないとのことである。
検査 investigation
 ヘモグロビン低値MCV低値
■答え
(第一パラグラフ)
dietary history重要historyの中でも重要部分
・特に今回のような症例では重要
・今回の症例では、多くの特徴栄養的問題を示している。
 ・家族援助が無く、5年間widowerである。
 ・2階のアパートに独りで住んでいる。get outが困難である。
 ・義歯を無くしており、食べるのが痕案である。
(第二パラグラフ)
凝固異常関係しうる点状出血皮疹(petechial rash)が見られるが、血小板数正常
毛包の周りに分布しているかどうかを見るために皮疹を注意深く診察することが重要。 ← どういうこと?
・多くの特徴壊血病示唆
体内ビタミンCストックは2-3ヶ月。
壊血病特徴皮疹筋肉関節の痛みと圧痛、創傷治癒遅延小球性貧血
全歯欠損している患者では、古典的壊血病特徴である歯肉出血はないであろう(would not be present)
(第三パラグラフ)
・血清中のビタミンCレベル正常患者で広い範囲にあるので、測定は難しい。
・この患者ではアスコルビン酸を経口的ビタミンCレベル正常に戻すことで(replacement)することで、2週間で症状が消えた。
・この状況で(in this situation)、他の栄養欠乏を探したり、退院後再発しない状況保証するための手続きをすることが重要である。
■KEY POINTS
・特に老人では栄養歴は臨床的評価に入れるべき
ビタミン不足はあらゆる栄養吸収不良の問題がない場合、貧しい食生活を送っている患者に起こる。




★コメント★

[メモ入力エリア]
※コメント5000文字まで
ニックネーム:
コメント:




表示
個人用ツール


  meddic.jp

リンク
連絡