ビアペネム

出典: meddic

biapenem BIPM
オメガシン



和文文献

  • 敗血症に対するPK/PD理論に基づくビアペネムの4分割投与法に関する前向き検討
  • 荒田 慎寿,高山 和久,森脇 義弘,岩下 眞之,馬場 紀行,鈴木 範行
  • 日本救急医学会雑誌 20(9), 772-780, 2009-09-15
  • NAID 10028250264
  • 小児患者におけるビアペネム投与法の適正化 : モンテカルロシミュレーションによる検討
  • 亀田 敬子,三木 瑞香,猪川 和朗,森川 則文,小林 正夫
  • The Japanese journal of antibiotics 62(1), 1-8, 2009-02-25
  • NAID 10024825206

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添付文書

薬効分類名

  • カルバペネム系抗生物質製剤

販売名

オメガシン点滴用0.3gバッグ

組成

  • オメガシン点滴用0.3gバッグの1キットは、上室(抗生剤部分)と下室(溶解液部分)からなり、下記の成分を含有する。

上室(抗生剤部分)

  • 有効成分:ビアペネム300mg(力価)

下室(溶解液部分)

  • 生理食塩液100mL
    (100mL中 塩化ナトリウム0.9g含有)

禁忌

  • 本剤の成分によるショックの既往歴のある患者
  • バルプロ酸ナトリウムを投与中の患者[てんかん発作が再発するおそれがある。(「相互作用」の項参照)]

効能または効果

適応菌種

  • 本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属(エンテロコッカス・フェシウムを除く)、モラクセラ属、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、フソバクテリウム属

適応症

  • 敗血症、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、腹膜炎、子宮旁結合織炎
  • 通常、成人にはビアペネムとして1日0.6g(力価)を2回に分割し、30〜60分かけて点滴静脈内注射する。
    なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。ただし、投与量の上限は1日1.2g(力価)までとする。

注射液の調製法

  • 使用にあたっては、薬剤側のアルミシールを剥がし、添付の生理食塩液側を手で圧し、隔壁を開通させ、ビアペネムを溶解した後、点滴静脈内注射する。
  • 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
  • 高度の腎障害のある患者では、投与量を減ずるか投与間隔をあけるなど、患者の状態を十分に観察し慎重に投与すること。血液透析患者は1日1回投与が望ましい。(【薬物動態】の項参照)

慎重投与

ビアペネムに関する注意

  • カルバペネム系、ペニシリン系又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
  • 高度の腎障害のある患者[痙攣、意識障害等の中枢神経障害が起こりやすい。(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び【薬物動態】の項参照)]
  • 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
  • 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。]
  • てんかんの既往歴あるいは中枢神経障害のある患者[痙攣、意識障害等の中枢神経障害が起こりやすい。]

生理食塩液に関する注意

  • 心臓、循環器系機能障害のある患者[循環血流量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。]
  • 腎障害のある患者[水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。]


重大な副作用

  • ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー様症状(頻度不明)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 間質性肺炎(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、労作時息切れ、呼吸困難等の異常が認められた場合には速やかに胸部X線検査等を実施し、間質性肺炎が疑われる場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
  • 偽膜性大腸炎等の下痢、血便を伴う重篤な大腸炎(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 痙攣、意識障害(頻度不明)等の中枢神経症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。特に腎障害や中枢神経障害のある患者に起こりやすいので、投与する場合には注意すること。
  • AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、AL-P等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 急性腎不全(0.1%未満)等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 無顆粒球症、汎血球減少症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

薬効薬理

抗菌作用(in vitro

  • ビアペネムは好気性グラム陽性菌・陰性菌及び嫌気性菌に対し幅広い抗菌スペクトルと強い抗菌力を示すとともに、イミペネム、メロペネム、セフタジジム、オフロキサシン、ゲンタマイシンに耐性を示すP.aeruginosaに対しても強い抗菌力を示す。抗菌作用は殺菌的であり、特にP.aeruginosaB.fragilisにはイミペネムと同等以上の強い殺菌作用を示す。
    また、ヒト腎デヒドロペプチダーゼ−I(DHP−I)に対しメロペネムよりも安定である。

マウス実験的感染症に対する治療効果

  • ビアペネムはマウスにおける各種細菌による腹腔内感染、E.coliP.aeruginosaによる混合腹腔内感染、P.aeruginosa白血球減少症感染、K.pneumoniaeP.aeruginosa及びペニシリン耐性S.pneumoniae呼吸器感染並びにE.coliP.aeruginosa尿路感染に対してイミペネムと同等以上の効果を示す。

作用機序

  • 作用機序は細菌の細胞壁合成(ムレイン架橋形成)阻害である。MSSAではペニシリン結合蛋白(PBP)のうちPBP1、4に、また、E.coli並びにP.aeruginosaではPBP2、4に対し特に親和性が高い。

有効成分に関する理化学的知見

性 状

  • ビアペネムは白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。
    本品はギ酸に極めて溶けやすく、水にやや溶けにくく、メタノール、エタノール(99.5)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。

一般名

  • ビアペネム Biapenem

略 号

  • BIPM

化学名

  • (-)-6-[(4R,5S,6S)-2-carboxy-6-[(R)-1-hydroxyethyl]-4-methyl-7-oxo-1-azabicyclo[3.2.0]hept-2-ene-3-yl]thio-6,7-dihydro-5H-pyrazolo[1,2-a][1,2,4]triazol-4-ium hydroxide inner salt

分子式

  • C15H18N4O4S

分子量

  • 350.39

融点(分解)

  • 200℃付近からわずかに褐色味を帯び始め、218℃で黒褐色となり、明確な融点を示さなかった。


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