パズフロキサシン

出典: meddic

pazufloxacin PZFX
メシル酸パズフロキサシン pazufloxacin mesilate
パシルパズクロス



和文文献

  • 注射用抗菌薬 (新薬展望2011) -- (治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉--新薬の広場)
  • 渡邉 珠代,舟田 久
  • 医薬ジャ-ナル 47(S1), 129-136, 2011
  • NAID 40018712236
  • OP-013 前立腺生検における感染予防としてのパズフロキサシン(PZFX)500mg単回投与の有用性についての検討(感染症2,一般演題口演,第98回日本泌尿器科学会総会)
  • 三浦 徹也,玉田 博,山田 裕二,濱見 学
  • 日本泌尿器科學會雜誌 101(2), 236, 2010-02-20
  • NAID 110007867931

関連リンク

2002年9月2日 ... 富山化学工業株式会社(社長:中野 克彦)と三菱ウェルファーマ株式会社(社長:小堀 暉男)は、メシル酸パズフロキサシン注射液(一般名)を2002年9月2日より新発売致し ます。 尚、本製品の原薬は富山化学が製造し、両社がそれぞれ製品 ...

関連画像

高熱,呼吸困難,意識障害で 高熱,呼吸困難,意識障害で 高熱,呼吸困難,意識障害で 添付文書 | パシル点滴静注液 写真1:ICTラウンドの様子Pazucross INJECTION(甲磺酸

添付文書

薬効分類名

  • 注射用ニューキノロン系抗菌製剤

販売名

  • パズクロス点滴静注液300mg

組成

成分

  • パズフロキサシンメシル酸塩

含量

  • 1袋(100mL)中390.6mg(パズフロキサシンとして300mg)

添加物

  • メタンスルホン酸2.7mg,塩化ナトリウム900mg

禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
  • 小児等(「小児等への投与」の項参照)

効能または効果

適応菌種

  • パズフロキサシンに感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,大腸菌,シトロバクター属,クレブシエラ属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア属,インフルエンザ菌,緑膿菌,アシネトバクター属,レジオネラ属,バクテロイデス属,プレボテラ属

適応症

  • ●敗血症

●外傷・熱傷及び手術創等の二次感染
●肺炎,肺膿瘍,慢性呼吸器病変の二次感染
●複雑性膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎(急性症,慢性症)
●腹膜炎,腹腔内膿瘍
●胆嚢炎,胆管炎,肝膿瘍
●子宮付属器炎,子宮旁結合織炎

  • 本剤の使用に際しては,起炎菌と適応患者を十分考慮し,一次選択薬としての要否を検討すること.
  • 通常,成人にはパズフロキサシンとして1日1000mgを2回に分けて点滴静注する.

なお,年齢,症状に応じ,1日600mgを2回に分けて点滴静注するなど,減量すること.
点滴静注に際しては,30分〜1時間かけて投与すること.

〔敗血症,肺炎球菌による肺炎,重症・難治性の呼吸器感染症(肺炎,慢性呼吸器病変の二次感染に限る)の場合〕

  • 通常,成人にはパズフロキサシンとして1日2000mgを2回に分けて点滴静注する.

点滴静注に際しては,1時間かけて投与すること.

  • 本剤の使用にあたっては,細菌学的検査を実施した後に投与すること.また,耐性菌の発現を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること.
  • 本剤の使用に際しては,投与開始後3日を目安として継続投与が必要か判定し,投与中止又はより適切な他剤に切り替えるべきか検討を行うこと.更に,本剤の投与期間は,原則として14日以内とすること.
  • 原則として他剤及び輸液と配合しないこと.(「適用上の注意」の項参照)
  • 本剤の臨床試験において,1日1000mg投与時と比較して1日2000mg投与時では,注射部位反応などの副作用発現率が高い傾向が認められたため,1日2000mg投与は,他の抗菌薬の投与を考慮した上で,必要な患者に限り,副作用の発現に十分注意して慎重に投与すること.(「重要な基本的注意」,「副作用」の項参照)
  • 腎障害のある患者に対して1日2000mgを投与する場合には,患者の状態を十分に観察するなど,血中濃度上昇による副作用の発現に十分注意すること.異常が認められた場合には症状に応じて減量,休薬等の適切な処置を行うこと.(「薬物動態」の項参照)
  • 高度の腎障害のある患者には,投与量及び投与間隔を適切に調節するなど慎重に投与すること.参考として,体内動態試験の結果より,以下の用量が目安として推察されている.(「薬物動態」の項参照)

  • 血液透析施行患者には,投与量及び投与間隔を適切に調節し,患者の状態を観察しながら慎重に投与すること.(「薬物動態」の項参照)

慎重投与

  • キノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 本人又は両親,兄弟に気管支喘息,発疹,蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者〔アレルギー素因を有する患者は過敏症を起こしやすいので,十分な問診を行うこと.〕
  • 腎障害のある患者〔高度の腎障害患者では高い血中濃度が持続することがある(「薬物動態」の項参照).また,塩化ナトリウムを含有するため高ナトリウム血症等の電解質異常を起こすおそれがある.〕
  • 心臓,循環器系機能障害のある患者〔塩化ナトリウムを含有するため水分やナトリウム貯留が生じやすく,浮腫等の症状を悪化させるおそれがある.〕
  • てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣を起こすことがある.〕
  • 重症筋無力症の患者〔類薬で症状を悪化させるとの報告1)がある.〕
  • 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重大な副作用

急性腎不全(0.1%未満)

  • 急性腎不全があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

肝機能障害(0.16%),黄疸(頻度不明)

  • 肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

偽膜性大腸炎(0.1%未満)

  • 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある.腹痛,頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと.

無顆粒球症(頻度不明),血小板減少(0.1%未満)

  • 無顆粒球症,血小板減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

横紋筋融解症(頻度不明)

  • 横紋筋融解症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.また,横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること.

錯乱,幻覚等の精神症状(頻度不明)

  • 錯乱,幻覚等の精神症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

痙攣(0.1%未満)

  • 痙攣があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

ショック,アナフィラキシー様症状(呼吸困難,浮腫,発赤等)(いずれも頻度不明)

  • ショック,アナフィラキシー様症状(呼吸困難,浮腫,発赤等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)

  • 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

間質性肺炎(0.1%未満)

  • 発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと.

低血糖(頻度不明)

  • 重篤な低血糖があらわれることがある(高齢者,腎障害患者であらわれやすい)ので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

アキレス腱炎,腱断裂等の腱障害(いずれも頻度不明)

  • アキレス腱炎,腱断裂等の腱障害があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.

薬効薬理

抗菌スペクトルと抗菌活性16)

  • パズフロキサシンは,好気性,通性嫌気性及び偏性嫌気性のグラム陽性菌並びにグラム陰性菌に対して広い抗菌スペクトルを有し,ブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス,大腸菌,シトロバクター属,クレブシエラ属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア属,インフルエンザ菌,緑膿菌,アシネトバクター属,レジオネラ属,バクテロイデス属,プレボテラ属に対し抗菌活性を示した.

また,セファゾリン(CEZ)若しくはセフタジジム(CAZ)耐性腸内細菌科菌群,アンピシリン(ABPC)耐性インフルエンザ菌,イミペネム(IPM),ゲンタマイシン(GM)単剤あるいはCAZを加えた2,3剤に耐性を示す緑膿菌,IPM分解性βラクタメース産生セラチア・マルセスセンス及び緑膿菌に対して抗菌活性を示した.
肺炎球菌ではPSSP,PISP,PRSPに対してペニシリン耐性の有無注)にかかわらず同等の抗菌活性を示した.

  • 注)CLSI(Clinical and Laboratory Standards Institute)の判定基準に基づき,ペニシリンGに対するMICが0.06μg/mL以下の場合をPSSP,0.125〜1μg/mLの場合をPISP,2μg/mL以上の場合をPRSPと判定した.

作用機序17)

  • 黄色ブドウ球菌由来DNAジャイレース,トポイソメレースIVに対して阻害活性を示した.また,ヒト由来トポイソメレースII阻害作用は弱かった.

殺菌作用18)

  • 黄色ブドウ球菌,大腸菌,緑膿菌に対して,殺菌的に作用した.また,緑膿菌の初期静止期,対数増殖期,定常期に作用させたときはいずれの時期でもCAZ,GMより強い殺菌作用を示した.黄色ブドウ球菌の定常期ではCAZ,GMと同様に殺菌作用がみられなかったが,初期静止期,対数増殖期に作用させたときは,CAZより強い殺菌作用を示した.

耐性菌の選択17,18)

  • 黄色ブドウ球菌,大腸菌,緑膿菌において自然耐性菌出現頻度は低かった.継代培養法でのMIC上昇度は黄色ブドウ球菌ではIPM,GM,シプロフロキサシン(CPFX)より小さく,また,緑膿菌ではCAZより小さかった.

緑膿菌によるラットポーチ内感染系では,耐性菌選択頻度はIPMと有意差はなく,CAZに比べ有意(p<0.01)に低かった.

実験的感染症モデルに対する治療効果17,18,19)

  • 黄色ブドウ球菌によるマウス全身感染,大腸菌によるマウス全身感染,肺炎桿菌,プロテウス・ミラビリスによるマウス全身感染に対して優れた治療効果を示した.また,GM,CAZ,IPM単剤耐性及びIPM,GM耐性菌を含む緑膿菌によるマウス全身感染に対して優れた治療効果を示した.
  • 黄色ブドウ球菌と緑膿菌によるマウス混合全身感染に対してCAZ,IPM,CPFX,バンコマイシン(VCM),アルベカシン(ABK)より優れた治療効果を示した.
  • 緑膿菌によるマウス呼吸器感染,マウス尿路感染,ラット背部皮下ディスク感染及び熱傷感染モデルに対して優れた治療効果を示した.


有効成分に関する理化学的知見

一般名

  • パズフロキサシンメシル酸塩,Pazufloxacin Mesilate(JAN)

略号

  • PZFX(パズフロキサシン)

化学名

  • (−)-(S )-10-(1-aminocyclopropyl)-9-fluoro-3-methyl-7-oxo-2,3-dihydro-7H -pyrido[1,2,3-de ][1,4]benzoxazine-6-carboxylic acid monomethanesulfonate

分子式

  • C16H15FN2O4・CH4O3S

分子量

  • 414.41

性状

  • 白色〜淡黄色の結晶性の粉末である.水に溶けやすく,メタノール又はNN -ジメチルホルムアミドにやや溶けやすく,エタノール(99.5)に溶けにくく,アセトニトリルに極めて溶けにくい.

融点

  • 約258℃(分解)


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