バセドウ病眼症

出典: meddic

Basedow ophthalmopathy
グレーブズ病眼症 Graves眼症 Graves ophthalmopathy Graves' ophthalmopathy, 甲状腺機能亢進性眼病変 thyrotoxic ophthalmopathy, 甲状腺眼症状 甲状腺眼症 dysthyroid ophthalmopathy thyroid associated ophthalmopathy thyroid-associated ophthalmopathy TAO浸潤性眼症 infiltrative ophthalmopathy
グレーブス病


概念

  • 眼球突出、眼球運動障害、眼瞼浮腫、結膜充血、視神経障害などの眼病変がバセドウ病患者にみられることをいう。

病態生理

  • 眼窩内組織(外眼筋、球後結合組織)に起こる自己免疫疾患と考えられている。

症状

SOP. 184
眼窩脂肪織・外眼筋の肥大 → 眼窩内容増大
  • 眼瞼腫脹 眼瞼浮腫?
  • 眼瞼後退

徴候

参考

  • 1. [charged] Pathogenesis and clinical features of Graves' ophthalmopathy (orbitopathy) - uptodate [1]
  • 2. [charged] Treatment of Graves' orbitopathy (ophthalmopathy) - uptodate [2]



UpToDate Contents

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和文文献

  • バセドウ病眼症・バセドウ病悪性眼球突出症 (特集 甲状腺疾患 : 診断・治療の最新動向) -- (主要疾患の病態・診断・治療)
  • 廣松 雄治,江口 洋幸,谷 淳一
  • 日本臨床 70(11), 1932-1937, 2012-11
  • NAID 40019468704
  • バセドウ病眼症の斜視に対する手術成績 (特集 第65回日本臨床眼科学会講演集(5))
  • 前田 祥史,関向 大介,安積 淳
  • 臨床眼科 66(7), 981-986, 2012-07
  • NAID 40019385689
  • Rituximabによるバセドウ病眼症の治療
  • 廣松 雄治
  • 内分泌・糖尿病・代謝内科 34(2), 151-155, 2012-02
  • NAID 40019237157
  • バセドウ病の放射性ヨード内用療法とバセドウ病眼症 : ステロイド併用療法導入への課題 (特集 バセドウ病のI内用療法)
  • 野口 靖志
  • 日本甲状腺学会雑誌 2(2), 99-101, 2011-10
  • NAID 40019157561

関連リンク

甲状腺眼症. □甲状腺眼症とは 甲状腺眼症とは、甲状腺に関係した抗体が眼球の周り にある脂肪や目を動かす筋肉の中に存在し、それが標的となって“炎症”が起こるもの です。甲状腺機能亢進症(バセドウ病)でも低下症(橋本病)でも、また甲状腺機能が 正常 ...
バセドウ病の患者様に突眼[とつがん]症などの目の症状が出ることは、この病気が 発見された頃から知られていました。突眼症、内分泌性眼症、甲状腺眼症、甲状腺関連 性眼症などと呼ばれています。バセドウ病の患者様にとっての一番の心配は「目が出る (目 ...

関連画像

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★リンクテーブル★
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Graves眼症」

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Graves ophthalmopathy
グレーブス眼症

グレーブス病」

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Graves' disease, Graves disease
バセドー病 バセドウ病 (国試)Basedow病 Basedow disease Basedow's diseaseグレーヴス病 Graves病、exophthalmic goitre、中毒性びまん性甲状腺腫 toxic diffuse goiterパリー病 Parry disease
morbus Basedowii

概念

病因

  • 自己抗体の出現
  • 甲状腺刺激免疫グロブリン thyroid stimulating immunoglobulin
  • 甲状腺増殖刺激免疫グロブリン thyroid re-growth-stimulating immunoglobulin (TGI)
  • TSH結合阻害免疫グロブリン TSH-binding inhibitor immunoglobulin (TBIIs)
自己抗体であるTSH受容体抗体の産生 → 甲状腺濾胞上皮細胞のTSH受容体に結合して活性化 → 甲状腺ホルモン分泌↑
  • 抗TSH受容体抗体は95-98%の症例で出現する。

疫学

病変形成&病理

  • 自己抗体により、濾胞のホルモン産生が刺激され、甲状腺は瀰漫性に腫大(正常の数倍から200gまで)。

症状

メルゼブルク三徴 Merseburg triad(Merseburgの三主徴)

  • 1. 甲状腺中毒症状
頻脈、体重減少、手指振戦、発汗増加等
心臓肥大、リンパ組織過形成、真皮の肥厚
  • 2. びまん性甲状腺腫大(やわらか、血管雑音)
  • 3. 眼球突出または特有の眼症状
  • バセドウ病眼症

ハシトキシコーシス Hashitoxicosis

  • 未治療or適切な治療が行なわれていなかった状態、感染、外傷などの誘因が加わった時に機能亢進症が急速に増悪する状態。頻脈、ショック。

合併症

検査

  • 1. FT4、FT3のいずれか一方または両方高値
  • 2. TSH低値
  • 3. TSH受容体抗体陽性、または甲状腺刺激抗体陽性
  • 4. 放射線ヨード甲状腺摂取率高値 ← 甲状腺ホルモンの生合成が亢進

エコー

  • カラードプラ:全体的に著明な血流増加

診断

治療

抗甲状腺薬

の二種類である。薬効の高さや作用持続時間の長さの利点からMMIを第一選択とするが、胎盤移行や乳汁移行、副作用の出現頻度を考慮しPTUを用いることもある。治療中止の時期は甲状腺機能の正常化はもちろんのこと、抗TSH受容体抗体が陰性であることも必要である。

  • 治療期間:長い。1-2年維持量でコントロールし、TSH受容体抗体が陰性化したら減量し、さらに6ヶ月したら休薬(YN.D-31)

治療の中止

4点がそろえば中止。中止後、10-25%が再発する。
  • 1. メルカゾール1錠/日-1錠/隔日で甲状腺機能が正常 (TSH, FT4の両方が正常)
  • 2. 投薬継続期間が2年以上
  • 3. 甲状腺腫が小さくなった
  • 4. TSH受容体抗体が陰性

βブロッカー

  • 脈拍、動悸、振戦を軽減 ← 甲状腺ホルモンの「心筋細胞のカテコールアミン受容体を増加させる作用」に対して

放射性ヨード療法

  • 131Iのβ線により甲状腺組織を破壊
  • 効果は2-3週後に出現し、最大効果は6-12週後。

外科的治療法

  • 甲状腺亜全摘術

比較

  放射性ヨード療法
131療法
外科的治療法 抗甲状腺薬
長所 治療法が簡単   どの年代の患者でも可能(妊娠・妊娠中も可能)
成人合併例でも治療可能   通院での治療可能
比較的短期間で寛解 短期間に治癒  
永続寛解率が高い 高い寛解率  
侵襲が少ない   不可逆的な甲状腺機能低下は稀
短所 特別な施設が必要 手術侵襲 副作用(無顆粒球症・肝障害)
永続的甲状腺機能低下症が年ごとに増加 永続的甲状腺機能低下症  
妊娠、授乳期では禁忌 瘢痕 治療期間が長い
  術後合併症(反回神経麻痺、テタニー) 永続寛解率が低い
  術後再発  
回避・禁忌 30歳以下は避ける    
妊娠予定、妊娠中、授乳中は禁忌    
適応 欧米の第一選択   日本の第一選択
老人で早期治療を望む場合 早期治癒を望む場合(社会的・妊娠希望) 小児、妊婦
抗甲状腺薬で副作用の例 抗甲状腺薬で副作用の例 外科的療法、放射性ヨード療法の明らかな適応外
抗甲状腺薬で永続治癒の可能性低 抗甲状腺薬で永続治癒の可能性低 FT4軽度上昇例
服薬・治療コンプライアンス低 服薬・治療コンプライアンス低  
手術適応だが合併症、患者の意志により回避される場合 通院が困難  
手術後再発例 甲状腺腫が大 甲状腺腫が小

病理

  • 組織像
  • 濾胞上皮の著明な過形成、上皮細胞の丈が増して円柱上となる、濾胞上皮が乳頭状に濾胞腔に突出する、間質の軽度の線維化、リンパ球集簇、リンパ濾胞、腫大した上皮細胞は濾胞中央部のコロイドを活発に吸収するため、コロイドの辺縁部に空泡が見える。


グレーブス病、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎の比較

YN.D-40改変
  破壊性甲状腺炎 グレーブス病 備考
無痛性甲状腺炎 亜急性甲状腺炎
病態 橋本病
(慢性甲状腺炎)の
経過中に濾胞の
崩壊を示す
甲状腺の炎症による
濾胞破壊
TSHRの過剰刺激
炎症 mild severe [-]  
末梢fT3 甲状腺機能亢進もしくは濾胞の破壊で上昇
123I uptake 健全な甲状腺濾胞が存在し、甲状腺ホルモン合成能が高い
血清TSH fT3上昇のため
血清サイログロブリン 甲状腺機能亢進もしくは濾胞の破壊で上昇
TSH受容体抗体 [-] [-] [+]  
抗TPO抗体 [+] [-]/トキニ[+] [+]  
抗サイログロブリン抗体 [+] [-]/トキニ[+] [+]  

参考

  • 1. D.産科疾患の診断・治療・管理 8.合併症妊娠の管理と治療 - 日産婦誌60巻3 号
http://www.jsog.or.jp/PDF/60/6003-041.pdf




グレーフェ徴候」

  [★]

Graefe sign
Graefe徴候フォン・グレーフェ徴候 フォングレーフェ徴候 von Graefe sign
バセドウ病眼症甲状腺眼症メルゼブルク三徴グレーブス病


  • 正常では下方視の際に上眼瞼が下垂する。
  • 本徴候は下方視の際に上眼瞼が下垂せず、結果として上眼瞼下縁と角膜との間に白い強膜が見えるようになる
  • 上眼瞼挙筋の緊張のため起こる。

参考

[display]http://telemedicine.orbis.org/bins/content_page.asp?cid=1-2161-2380-2509-2543
[display]http://omoromachimc.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/von-graefe-dcbe.html


TAO」

  [★]

浸潤性眼症」

  [★]

infiltrative ophthalmopathy
甲状腺眼症グレーブス眼症悪性眼球突出症
(see.→バセドウ病眼症)

グレーブス眼症」

  [★]

Graves ophthalmopathy
バセドウ病眼症Graves眼症
甲状腺眼症浸潤性眼症


眼症」

  [★]

ophthalmopathy

症」

  [★]

sis, pathy
  • 検査や徴候に加えて症状が出ている状態



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