ハーセプチン

出典: meddic

トラスツズマブ

Wikipedia preview

出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/11/14 12:04:25」(JST)

wiki ja

[Wiki ja表示]

UpToDate Contents

全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.

和文文献

  • 昨年からハーセプチンも使えるように。新たな新薬登場にも期待 温存と治療予測というメリットも! 乳がんの「術前化学療法」 (乳がん最新特集)
  • 胃がんの個別化医療 ハーセプチンによって、QOLを保ったまま過ごせる人も 個別化治療の幕開け! 胃がんにも分子標的薬が登場 (胃・食道・栄養特集)

関連リンク

新しい治療法(乳癌の抗体療法) 抗HER2ヒト化モノクローナル抗体 ハーセプチン. ハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)は、これまでの抗癌剤とは全く違った仕組みで癌 を抑える、新しいタイプの薬剤です。ですから今までは抗癌剤を色々投与するも転移を 起こし ...
ハーセプチンは、米国において1992年より臨床試験が開始され、1998 年乳癌治療薬 としては世界で最初のヒト化モノクローナル抗体治療薬として、FDAで認可された。なお 、その経緯を描いたノンフィクションに、映画『希望のちから』(原題:Living Proof)がある 。

関連画像


押しても画像が表示されない場合はサーバが混雑しています。2週間ほどあけて、再度押下してください。

添付文書

薬効分類名

  • 抗HER2注1)ヒト化モノクローナル抗体 抗悪性腫瘍剤
    注1)HER2:Human Epidermal Growth Factor Receptor Type 2(ヒト上皮増殖因子受容体2型、別称:c-erbB-2)

販売名

ハーセプチン注射用60(添付希釈液あり)

組成

成分・含有量(1バイアル中)
有効成分

  • トラスツズマブ(遺伝子組換え)注3) 60mg

添加物

  • トレハロース水和物 54.48mg、L-ヒスチジン塩酸塩水和物 1.34mg、L-ヒスチジン 0.86mg、ポリソルベート20 0.24mg
  • 注3)本剤は、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。製造工程の培地成分としてブタの胃組織由来成分(ペプトン)を使用している。

禁忌

  • 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能または効果

  • ○HER2過剰発現が確認された乳癌
  • ○HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌
  • HER2過剰発現の検査は、十分な経験を有する病理医又は検査施設において実施すること。

HER2過剰発現が確認された胃癌の場合

  • 本剤による術後補助化学療法の有効性及び安全性は確立していない。
  • 接合部領域における原発部位、組織型等に関して【臨床成績】の項の内容を熟知し、適応患者の選択を行うこと。
  • HER2過剰発現が確認された転移性乳癌にはA法又はB法を使用する。HER2過剰発現が確認された乳癌における術後補助化学療法にはB法を使用する。HER2過剰発現が確認された乳癌における術前補助化学療法にはA法又はB法を使用する。HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌には他の抗悪性腫瘍剤との併用でB法を使用する。

A法

  • 通常、成人に対して1日1回、トラスツズマブとして初回投与時には4mg/kg(体重)を、2回目以降は2mg/kgを90分以上かけて1週間間隔で点滴静注する。

B法

  • 通常、成人に対して1日1回、トラスツズマブとして初回投与時には8mg/kg(体重)を、2回目以降は6mg/kgを90分以上かけて3週間間隔で点滴静注する。
  • なお、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。
  • HER2過剰発現が確認された乳癌における術後補助化学療法においては、以下の点に注意すること。
  • 1年を超える投与の有効性及び安全性は確立していない。
  • 術後放射線療法との併用における有効性及び安全性は確立していない。
  • 本剤は【臨床成績】の項を熟知した上で投与すること。
  • HER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌においては、以下の点に注意すること。
  • 本剤は、他の抗悪性腫瘍剤との併用により開始すること(【臨床成績】の項参照)。本剤と併用する抗悪性腫瘍剤は、【臨床成績】の項の内容を熟知した上で、選択すること。
  • 併用する抗悪性腫瘍剤の添付文書を熟読すること。
  • 本剤をB法にて投与する場合に、何らかの理由により予定された投与が遅れた際には、以下のとおり投与することが望ましい。
  • 投与予定日より1週間以内の遅れで投与する際は、6mg/kgを投与する。
  • 投与予定日より1週間を超えた後に投与する際は、改めて初回投与量の8mg/kgで投与を行う。なお、次回以降は6mg/kgを3週間間隔で投与する。
  • 本剤の投与時には、添付の日局注射用水(注射用60:3.0mL、注射用150:7.2mL)により溶解してトラスツズマブ21mg/mLの濃度とした後、必要量を注射筒で抜き取り、直ちに日局生理食塩液250mLに希釈し、点滴静注する。[ブドウ糖溶液と混合した場合、蛋白凝集が起こる(「適用上の注意」の項参照)。]

慎重投与

  • アントラサイクリン系薬剤を投与中の患者又はその前治療歴のある患者[心不全等の心障害があらわれやすい。]
  • 胸部へ放射線を照射中の患者[心不全等の心障害があらわれやすい。]
  • 心不全症状のある患者又はその既往歴のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
  • 左室駆出率(LVEF)が低下している患者、コントロール不能な不整脈のある患者、臨床上重大な心臓弁膜症のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
  • 冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症等)の患者又はその既往歴のある患者[症状が悪化するおそれがある。又は心不全等の心障害があらわれやすい。]
  • 高血圧症の患者又はその既往歴のある患者[心不全等の心障害があらわれやすい。]
  • 安静時呼吸困難(肺転移、循環器疾患等による)のある患者又はその既往歴のある患者[Infusion reactionが重篤化しやすい(「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照)。]
  • 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重大な副作用

心障害

(頻度不明)

  • 心不全(症候:呼吸困難、起座呼吸、咳嗽等、症状・異常:S3ギャロップ、駆出率低下、末梢性浮腫等)、心原性ショック、肺浮腫、心嚢液貯留、心筋症、心膜炎、不整脈、徐脈等が報告されているので、本剤投与中は心症状の発現状況・重篤度等に応じて必ず心機能検査(心エコー等)を行い、患者の状態(左室駆出率(LVEF)の変動を含む)を十分に観察すること。また、アントラサイクリン系薬剤を投与中の患者では本剤投与により心障害の発現頻度が上昇することが報告されているので、特に注意すること。
    異常が認められた場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与継続を検討し、適切な処置を行うこと。
    ただし、症状が重篤な場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

アナフィラキシー様症状

(頻度不明)

  • 低血圧、頻脈、顔面浮腫、眩暈、耳鳴、呼吸困難、喘息、喘鳴、血管浮腫、咽頭浮腫、気管支痙攣、呼吸不全、非心原性肺浮腫、胸水、低酸素症等があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと(【警告】、「重要な基本的注意」の項参照)。

間質性肺炎・肺障害

(頻度不明)

  • 間質性肺炎、肺線維症、肺炎(アレルギー性肺炎等を含む)、急性呼吸促迫症候群等の肺障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと(【警告】、「重要な基本的注意」の項参照)。

白血球減少、好中球減少、血小板減少、貧血

(以上頻度不明)

  • このような症状があらわれることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行うこと。

肝不全、黄疸、肝炎、肝障害

(以上頻度不明)

  • このような症状があらわれることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行うこと。

腎障害

(頻度不明)

  • 腎障害があらわれることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行うこと。

昏睡、脳血管障害、脳浮腫

(以上頻度不明)

  • このような症状があらわれることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行うこと。

敗血症

(頻度不明)

  • 敗血症があらわれることがあるので患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行うこと。

薬効薬理

  • ヒト癌遺伝子HER2/neu(c-erbB-2)の遺伝子産物であるHER2蛋白は、ヒト上皮増殖因子受容体ファミリーに属する増殖因子受容体であり、その細胞質側にチロシンキナーゼ活性領域を有する分子量約185kDaの膜貫通型蛋白質である22)。ヒト乳癌細胞において、HER2の高発現が認められているものもある23)。HER2遺伝子を導入しHER2蛋白が高発現したヒト乳癌細胞MCF7では、親株に比べ腫瘍増殖速度の亢進が観察されている24)

抗腫瘍効果24,25,26,27)

  • HER2高発現のヌードマウス可移植性ヒト乳癌(MCF7-HER2、BT-474(細胞当たりのHER2レセプター数=1.0×106))、ヒト胃癌(NCI-N87)及び卵巣癌(CAOV3-HER2)注11)に対し抗腫瘍効果が認められた。また、NCI-N87において、他の抗悪性腫瘍剤との併用により、抗腫瘍効果の増強が認められた。
    MCF-7-HER2、CAOV3-HER2に対しては総投与量3〜100mg/kg(3回投与)の範囲で、NCI-N87に対しては総投与量70〜280mg/kg(6回投与)の範囲で用量依存的に増殖抑制効果を示した。一方、BT-474に対しては、1日投与量0.1〜30mg/kg(8〜10回投与)の範囲で用量依存的に増殖抑制効果を示し、1mg/kg以上の高用量投与群では腫瘍の完全退縮も観察された。
    *注11)承認された効能・効果は、HER2過剰発現が確認された乳癌及びHER2過剰発現が確認された治癒切除不能な進行・再発の胃癌である。

作用機序23,28,29)

  • 本薬はHER2に特異的に結合した後、NK細胞、単球を作用細胞とした抗体依存性細胞障害作用(ADCC)により抗腫瘍効果を発揮する。ヒトInterleukin-2で処理したヒト末梢血単核球を作用細胞として、Na51CrO4で予めラベルした下記の標的細胞を作用細胞:標的細胞=25:1、12.5:1、6.25:1、3.13:1の比率で混合し、0.1μg/mLのトラスツズマブを添加し、4時間培養した(37℃、5%CO2)。chrome release assayによりADCC活性を測定した。
  • ヒト乳腺上皮細胞184A1株(HER2発現レベル注12)=0.3)
    ヒト乳癌細胞MCF7株(HER2発現レベル=1.2)
    ヒト大腸癌細胞COLO201株注11)(HER2発現レベル=8.3)
    ヒト胃癌細胞MKN7株(HER2発現レベル=16.7)
    ヒト乳癌細胞SK-BR-3株(HER2発現レベル=33.0)
  • 注12)ヒト乳腺上皮細胞184株のHER2発現レベルを1.0としたときの相対値
  • その結果、いずれの作用細胞:標的細胞比率においても、細胞障害活性とHER2発現レベルの間には高い相関が認められ(作用細胞:標的細胞=25:1、12.5:1、6.25:1、3.13:1の時、それぞれR2=0.93、0.92、0.87、0.66)、トラスツズマブはHER2高発現細胞に、より強い細胞障害活性を発揮することが示された。
    また、ヒト乳癌細胞SK-BR-3(HER2高レベル発現株(細胞当たりのHER2レセプター数=9.0×105))及びMCF7(HER2低レベル発現株(細胞当たりのHER2レセプター数=2.2×104))を本薬150μg/mLの存在、非存在下で1日あるいは5日間培養した後、細胞のHER2数を求めたところ、いずれの細胞でもHER2のレベルが低下した。この結果より、HER2分子数を低下させることにより細胞増殖シグナルが低減し、その結果本薬が直接的に細胞増殖を抑制するとの機序も考えられる。
    ただし、HER2低発現の腫瘍株(MCF7)では、in vitroの試験において、トラスツズマブ惹起のADCC活性は極めて微弱であり、また、直接的な細胞増殖抑制作用(トラスツズマブのマウス親抗体である4D5を用いて行われた)は認められなかった。


有効成分に関する理化学的知見

一般名

  • トラスツズマブ(遺伝子組換え)
    (Trastuzumab(Genetical Recombination))(JAN)

分子式

  • 軽鎖(C1032H1603N277O335S6)
    重鎖(C2192H3387N583O671S16)

分子量

  • 148,000


★リンクテーブル★
リンク元その他の腫瘍用薬」「トラスツズマブ」「Herceptin

その他の腫瘍用薬」

  [★]

商品


トラスツズマブ」

  [★]

trastuzumab
ハーセプチン Herceptinトラツズマブ
分子標的薬剤乳癌




Herceptin」

  [★]

ハーセプチン

trastuzumab




★コメント★

[メモ入力エリア]
※コメント5000文字まで
ニックネーム:
コメント:




表示
個人用ツール


  meddic.jp

リンク
連絡