ノイラミニダーゼ

出典: meddic

neur-aminidase, NA
シアリダーゼ
インフルエンザウイルス
  • 複合糖質糖鎖を切断し、シアル酸(ノイラミン酸のアシル誘導体の総称)を遊離させる酵素。
  • インフルエンザウイルスの出芽から遊離にかけて、宿主の複合糖鎖とインフルエンザウイルスのHAとの接着を切り離すために、ノイラミニダーゼが作用し複合糖鎖のシアル酸の部分を切断する。
  • sialic acidと隣接するオリゴ糖間の結合, α(2,6)-ケトシド結合, α(2-3)-ケトシド結合を切断する


  • ヘマグルチニンが結合している受容体のシアル酸と隣接糖類との結合を切断し、ウイルスを宿主細胞から遊離させる
  • 遊離後のウイルスの自己凝縮を阻害する
  • 気道内に分泌された粘液のシアル酸関連部位を切断し、ウイルス核酸を促進する
  • ヘマグルチニンの糖鎖を直接分解・修飾し、ウイルスの病原性に影響を及ぼす
  • 潜在型TGF-βの糖鎖部分を分解し、宿主細胞に細胞死を引き起こす活性化TGF-βに転換する。


  • ガラクトースとシアル酸の結合
  • α(2,6)結合:ニワトリ、カモ
  • α(2-3)結合:人の呼吸器上皮細胞

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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/06/30 18:00:05」(JST)

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和文文献

  • 抗ウイルス薬,抗真菌薬 (特集 エキスパートが教える研修医のための薬の使いかた)
  • 治療 小児インフルエンザウイルス感染症患者に対する長時間作用型ノイラミニダーゼ阻害薬ラニナミビルオクタン酸(イナビル)の効果
  • インフルエンザウイルス肺炎 (AYUMI 肺炎--臨床と研究の最新動向)

関連リンク

ウイルス・ノイラミニダーゼ (英: viral neuraminidase) は、インフルエンザウイルスの 表面に存在するノイラミニダーゼの一種であり、宿主細胞内で産生された複製ウイルス の、細胞からの遊離を可能にする。ノイラミニダーゼは一般にシアル酸類を糖タンパク質 ...
ノイラミニダーゼ阻害薬(ノイラミニダーゼそがいやく、Neuraminidase inhibitors)は 細胞膜表面にあるノイラミニダーゼ(NA)を阻害する抗ウイルス薬の総称である。体内で のインフルエンザウイルスの増殖過程において、感染細胞からのインフルエンザ ウイルス ...
デジタル大辞泉 ノイラミニダーゼの用語解説 - 糖鎖の末端に結合したシアル酸を 切り離す作用を持つ酵素。微生物・植物・動物の細胞膜の表面に存在する。 インフルエンザウイルスでは、ヒトなどの宿主の細胞内で増殖したウイルス粒子が、 細胞膜から離脱して ...

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ノイラミニダーゼ阻害薬  ノイラミニダーゼ について のAB型はA型、B型の両方の糖が  ノイラミニダーゼ阻害剤の作用ノイラミニダーゼの模式図Description Virus Replication large.svgFor more information:


★リンクテーブル★
先読みインフルエンザウイルス
リンク元麻疹ウイルス」「ザナミビル」「オセルタミビル」「シアリドーシス」「ミクソウイルス
拡張検索ノイラミニダーゼ阻害薬」「ヘムアグルチニン・ノイラミニダーゼ蛋白質」「ノイラミニダーゼ阻害剤

インフルエンザウイルス」

  [★]

influenza virus Flu
インフルエンザ急性呼吸器感染症感染症法


ウイルス学

  • A型インフルエンザウイルス属
  • B型インフルエンザウイルス属
  • C型インフルエンザウイルス属

A型とB型の比較

  A型インフルエンザ B型インフルエンザ
自然宿主 水鳥(カモなど) ヒト
感染 トリ、ブタとの人獣共通感染 ヒト
変異 変異しやすい 変異しにくい
 自然宿主がヒトだけなので
 不連続変異がない
流行 世界的大流行を起こす 地域的な流行が多い

ゲノム

  • 分節構造を有する。A,B型は8分節。C型は7分節。
  • 遺伝子再集合を起こす

亜型

  • A型とB型はウイルス表面に赤血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)を有している。
  • HAは16亜型。NAは9亜型。
  • A型インフルエンザウイルスでは、HAは16種類、NAは9種類知られており、この組み合わせで亜型が決定される。
同一のHAであっても抗原決定基が5箇所存在するために、変異により獲得抗体の中和を逃れる。
H1N1(ソ連A型)、H3N2(香港A型)がヒトに感染する。H2N2(アジアA型)もヒトに感染するが、流行が見られていない。
  • B型インフルエンザウイルスはHAは1種類のみしか存在しない。

感染症

まとめ

インフルエンザの特徴について

  • インフルエンザはオルソミクソウイルス科に分類され、エンベロープを有し、一本鎖かつマイナス鎖のRNAをゲノムにもつ。インフルエンザはA型インフルエンザウイルス属、B型インフルエンザウイルス属、C型インフルエンザウイルス属の三つに分類されている。A型及びB型インフルエンザウイルス属に属するウイルスはインフルエンザ粒子の外面にヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)を有しており、これらはそれぞれ16種類、9種類あり、これらの組み合わせで一つのウイルスの亜型をなす。ヘマグルチニンは宿主細胞のシアル酸をレセプターとして結合し、またエンドソーム内でエンベロープとエンドソームの脂質二重膜を融合して宿主内への侵入に関わっている。ノイラミニダーゼはシアル酸を切断する酵素であり、この酵素がヘマグルチニンに結合したシアル酸を分解することで宿主細胞から出芽できる。なお、C型インフルエンザウイルス属はHAとNAの代わりにhemaglutinin-esterase(HE)タンパク質がこの機能を担っており亜系はない。

抗原変異:shift(抗原不連続変異)とdrift(抗原連続変異)

  • shiftは遺伝子再集合により亜型が変化する変異であり、16種類あるHAと9種類あるNAの組み合わせが異なった新な亜型のウイルスが生まれることである。この変異により生じたインフルエンザウイルスに対する抗体は誰も有していないことが考えられ、世界的な流行が起こりうる。driftは同一亜型内の変異であって、HAあるいはNAにアミノ酸置換変異が生じるなどにより起こる。この変化により抗原性が変化するため、ワクチンが効かなかったりあるいは抗体抗原反応が生じなかったりして流行が起こりうる。しかしながら抗原性が全く変わるわけではないためワクチンや抗インフルエンザウイルス抗体が無効になるわけではない。

高病原性鳥インフルエンザ

  • カモは16種類あるHAのどの亜型のインフルエンザウイルスに感染しても不顕性であるのに対し、ニワトリに感染しうるH5とH7は高病原性であり致死率は100%である。この型のインフルエンザウイルスのHAはニワトリで全身に感染しうる。H5のHAは全ての細胞のゴルジ装置中に存在するFurinというプロテアーゼでHA1とHA2に切断される。つまり、全身の細胞で増殖しうるウイルスである。これゆえにH5あるいはH7を持つ鳥インフルエンザウイルスは高病原性鳥インフルエンザと呼ばれている。

高病原性鳥インフルエンザの流行の可能性

  • カモは16種類あるHAのどの亜型のインフルエンザウイルスにも不顕性感染する。また、カモは渡り鳥であり、季節性に地球の半球の南北を往来する。このため、カモが停留する池の周辺からニワトリなどの家禽に高病原性鳥インフルエンザがもたらされ家禽類の間で流行しうる。さらに家禽類の飼育者も高病原性鳥インフルエンザに感染しうる。この時点ではH5N1はヒトに対する効率よく感染できないが、2つの変化によって感染の効率が上昇しうる。一つはHAがトリ型レセプターからヒト型レセプターを認識するように変異することであり、もう一つはRNA依存性RNAポリメラーゼの至適温度が42℃から36℃に変わるよう変異することである。これらの変化が起こればトリ型のH5N1はヒト型に変化し、ヒトに対して全身性そしてより高い感染伝播性を獲得しヒトで大流行を起こしうる。

インフルエンザの予防と治療

  • インフルエンザの予防はうがいと手洗いである。そして、人混みを避け人混みに出る必要に迫られれば、花粉症用のマスクを着用する。また、毎年年末から流行し、免疫系が立ち上がるのに数週間はかかることを考え、11月上旬に1回目、11月下旬に2回目を接種してもらうのがよい。治療には日本ではアマンタジン、ザナミビル、オセルタミビルが使われてる。アマンタジンはA型ウイルスのみの適用であることに注意すべきである。ザナミビルは12歳以上が適用であり、吸入で用いる。A,B型の両方に適用できる。オセルタミビルは服用剤であり、A,B型の両方に適用できる。

参考

  • 国立感染症研究所 感染症情報センター
http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/index.html
  • 東京都 - 感染症情報センター
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/index-j.html
  • 東京都 - 感染症情報センター 季節性インフルエンザ
図あり
http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/flu/index.html
  • 鳥インフルエンザウイルスのヒトへの感染に重要なアミノ酸変異を発見
図あり
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20061116/index.html
  • 新型インフルエンザに対応するためのタンパク質立体構造データベースを全世界に公開- 抗インフルエンザウイルス薬剤開発促進へ -
http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2006/060120/detail.html


麻疹ウイルス」

  [★]

measles virus, rubeola virus
はしかウイルス
麻疹ウイルス


ウイルス学

構造

  • NA(-)

感染症

  • 麻疹
  • 遅発性ウイルス感染症
  • 自然麻疹では10万人に1人、ワクチン接種者では100万人に1人の割合


ザナミビル」

  [★]

zanamivir
ザナミビル水和物 zanamivir hydrate
リレンザ Relenza
抗ウイルス薬ウイルスインフルエンザウイルスオセルタミビル

作用機序

  • ノイラミニダーゼを阻害

薬理作用

適応

処方

  • インフルエンザ感染症の症状が出現したのち24-36時間以内に投与で、インフルエンザ感染症の症状を軽減できる。

注意

禁忌

副作用

オセルタミビル」

  [★]

oseltamivir
リン酸オセルタミビル oseltamivir phosphate
タミフル Tamiflu
抗ウイルス薬ウイルスインフルエンザウイルスザナミビル


作用機序

  • ノイラミニダーゼを阻害

適応

処方

  • インフルエンザ感染症の症状が出現したのち24-36時間以内に投与で、インフルエンザ感染症の症状を軽減できる。



シアリドーシス」

  [★]

sialidosis
I細胞病ムコリピドーシスムコリピドーシスIV型ムコ脂質症I型ムコリピドーシスI型ムコ脂質症II型ムコリピドーシスII型ムコ脂質症III型ムコリピドーシスIII型偽性ハーラー・ポリジストロフィーさくらんぼ赤色斑ミオクローヌス症候群ムコリピド症
ノイラミニダーゼ



ミクソウイルス」

  [★]

  • 細胞表面のシアル酸を含む特定の複合糖鎖をレセプターとして認識して結合 (SMB.462)
  • シアル酸を含む特定の複合糖鎖を切断・遊離させる酵素活性を有する (SMB.462)
赤血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)を有する


ノイラミニダーゼ阻害薬」

  [★]

neuraminidase inhibitor, neuraminidase-inhibiting drug
ノイラミニダーゼ阻害薬インフルエンザ



ヘムアグルチニン・ノイラミニダーゼ蛋白質」

  [★]

hemagglutinin-neuraminidase protein
HN蛋白質 HN protein


ノイラミニダーゼ阻害剤」

  [★]

neuraminidase inhibitor
ノイラミニダーゼ




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