トランスフェリン

出典: meddic

transferrin, Tf
シデロフィリン siderophilin
TIBCUIBC


概念

  • 肝臓で合成される
  • β1グロブリン分画

*糖タンパク質

  • 80kDa
  • Fe3+を2分子結合できる
  • 通常、トランスフェリンの鉄の飽和度は1/3程度 (SP.499)
  • 基準値:190-320 mg/dl (臨床検査法提要第32版)


  • 生体防御機構の一つとして機能する。ラクトフェリンと同様に鉄を結合して外来生物の増殖を妨げる。

Tf飽和率(%Tf)

基準値

  • 190-320 mg/dL (CRM470)

判定

  • トランスフェリン高値
鉄欠乏性貧血妊娠避妊薬投与、タンパク同化ホルモン投与
鉄欠乏性貧血:代償性
  • トランスフェリン低値
肝臓でのトランスフェリン合成が低下する病態で産生低下。

国試

  • 慢性炎症が持続している病態では血清のFe, UIBC, TIBCがいずれも低下する
  • 慢性炎症下では網内系に鉄が取り込まれて血清鉄が減少する。またTIBCの減少によりUIBCも減少。


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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/05/07 01:40:03」(JST)

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和文文献

  • 招請講演 鉄代謝と鉄過剰 (第108回日本内科学会講演会(2011年))
  • 1P022 トランスフェリントランスフェリン受容体2との複合体形成における結合サイトの予測(蛋白質-構造,第48回日本生物物理学会年会)
  • Sakajiri Tetsuya,Yajima Hirofumi,Kikuchi Takeshi,Shimonaka Motoyuki,Yamamura Takaki
  • 生物物理 50(SUPPLEMENT_2), S22, 2010-08-15
  • NAID 110008102258
  • 血液透析患者における二次性副甲状腺機能亢進症に対するシナカルセト投与が貧血に及ぼす影響
  • 大坪 茂,矢島 愛治,内藤 順代,石原 美和,植田 修逸,杉本 久之,大坪 公子,木全 直樹,内田 啓子,秋葉 隆,新田 孝作
  • 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 43(6), 501-506, 2010-06-28
  • … における赤血球生成刺激剤の反応性を改善させるか検討した.【方法】シナカルセトを1年以上使用した20名を対象とし,開始前,開始後1,4,8,12か月後のintact parathyroid hormone(i-PTH),ヘモグロビン,トランスフェリン飽和率,CRPを比較した.赤血球生成刺激剤はダルベポエチンα(DPO)を使用し,その投与量も比較した.【結果】i-PTH値はシナカルセト開始前854±293 pg/mLと比較し,1か月後503±421 pg/mL(p<0.0001),4か月 …
  • NAID 10026912641

関連リンク

トランスフェリンとは、肝臓で作られる蛋白で、血液中の鉄を体内の各組織に運搬する働きがあります。トランスフェリンは、鉄欠乏性貧血のように体内の鉄が減少するような疾患で高値を示し、トランスフェリンの産生低下や体外へ ...
癌細胞の トランスフェリン 受容体. 発現リズムの制御機構を解明. ∼癌の新規治療法へ 期待∼. 平成 22 年 8 月 1 日. 九州大学大学院薬学研究院薬剤学分野の研究グループ (松永、岡崎、岡崎、宇. 都口、鈴木、丸山、小柳、大戸)は ...
トランスフェリン(Tf)は,主に肝で合成され,鉄の貯蔵,運搬に関与する分子量80,000の鉄結合性糖蛋白である。Tfは,血清鉄,不飽和鉄結合能,フェリチンなどと併せて鉄欠乏性貧血の鑑別診断,治療のモニターとして利用される。

関連画像

トランスフェリン』の画像を オボトランスフェリンの鉄周辺 炭酸塩を含むトランスフェリン トランスフェリン』の画像を 250px-Protein_TF_PDB_1a8e.pngトランスフェリン』の画像を トランスフェリン』の画像を


★リンクテーブル★
先読みUIBC」「TIBC
国試過去問107G034」「106B036」「096G040」「101F039」「095A034」「090A078」「101B064
リンク元」「蛋白分画」「血清鉄」「グロブリン」「糸球体選択指数
拡張検索トランスフェリン受容体」「無トランスフェリン血症
関連記事リン」「トランス

UIBC」

  [★] 不飽和鉄結合能 unsaturated iron bindingcapacity


TIBC」

  [★] 総鉄結合能 total iron binding capacity


107G034」

  [★]

  • 体内の鉄動態について正しいのはどれか。2つ選べ。
  • a 2価イオンの形で吸収される。
  • b ヘプシジンは鉄の吸収を促進する。
  • c 腸管からの鉄吸収率は50%を超える。
  • d Hb15g/dlの血液10mlには10mgの鉄が含まれる。
  • e 血清鉄トランスフェリンと結合して細胞に輸送される。


[正答]


※国試ナビ4※ 107G033]←[国試_107]→[107G035

106B036」

  [★]

  • ビタミンB12の代謝について正しいのはどれか。 2つ選べ。
  • a ヒトの体内で合成される。
  • b 内因子と結合して吸収される。
  • c 回腸末端部で吸収される。
  • d トランスフェリンと結合して細胞に輸送される。
  • e RNA合成に利用される。


[正答]


※国試ナビ4※ 106B035]←[国試_106]→[106B037

096G040」

  [★]

  • 代謝について誤っているのはどれか。
  • a. 約70%はヘモグロビンに利用されている。
  • b. 大腸から吸収される。
  • c. 1日の吸収量は約1mgである。
  • d. 血清フェリチンは貯蔵の指標となる。
  • e. 血清中ではトランスフェリンに結合している。
[正答]


※国試ナビ4※ 096G039]←[国試_096]→[096G041

101F039」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 101F038]←[国試_101]→[101F040

095A034」

  [★]

  • 貯蔵鉄の指標として有用なのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 095A033]←[国試_095]→[095A035

090A078」

  [★]

  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

101B064」

  [★]

  • 低栄養の指標となるのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 101B063]←[国試_101]→[101B065

鉄」

  [★]

iron Fe
scissors
ヘモグロビン赤血球血清鉄、iron salts

概念

  • ヘモグロビン、ミオグロビン、およびペルオキシダーゼなどの正常な働きのために必須の元素である。ヒトは一日10-15mgの鉄を摂取しており、そのうちわずか1mgが小腸で吸収される。主に十二指腸でFe2+の形で吸収されるので、胃酸、ビタミンC、クエン酸などによりFe3+→Fe2+になっていると吸収の効率が高まる。生体内には4gの鉄が存在しており、その2/3がヘム鉄(2.5g)(ほぼヘモグロビン鉄、一部ミオグロビン鉄)で存在し、残りのほとんど(1g)は貯蔵鉄(網内系の中。フェリチン・ヘモジデリンとして)として組織に貯蔵される。鉄は受動的に1mgが主に消化管から失われ、その他皮膚、尿路からも失われる。

基準値

血清鉄

鉄の体内分布(SP.499)

  • 成人の体内鉄量:3-4g
[mg] 成人男性 成人女性
総鉄量 4050 2750
ヘモグロビン 2700 2000
貯蔵鉄 1000 450
組織の機能蛋白 350 300
血清トランスフェリン 3 3
血清フェリチン 0.3 0.1

鉄の収支 (SPC.280)

  • 喪失
  • 糞、汗、脱落皮膚:1mg/day
  • 月経中の女性:30mg/月経期間中
  • 妊娠中:500mg/満期まで
  • 必要摂取量
  • 月経中の女性:1.4mg/day
  • 妊娠中:5-6mg/day
  • 男性:0.5-1.0mg/day
  • 食物としての摂取量 (SP. 500)
  • 10-15mg
うち0.9mg程度しか吸収されない

鉄の吸収 (詳しくは図:SP.500)

  • 十二指腸で良く吸収される。 (吸収部位:十二指腸空腸上部(LAB.579))
  • Fe2+は水溶性、Fe3+は難溶性なので、Fe2+であるほうが吸収されやすい。また、ヘム鉄、アミノ酸鉄などキレート状の鉄は吸収が容易である(SP.499)
  • 鉄は摂取量の10%しか吸収されない。腸上皮中ではフェリチンと結合して存在するが、フェリチンが飽和するとそれ以上取り込まない。腸上皮のフェリチンは血清中のトランスフェリンに鉄を渡すが、トランスフェリンが飽和するとそれ以上鉄を渡せなくなる。鉄が飽和した状態の腸上皮はやがて脱落する。これで、必要以上の鉄が吸収されないように厳密に制御されている(←過剰の鉄は生体内でフリーラジカルを産生する反応を触媒するので危険)。ビタミンCは鉄の吸収を促進し、肉に含まれるヘム鉄は食物中の無機鉄より効率よく吸収される。またアルコールやフルクトースは鉄の吸収を促進するが、カルシウムは鉄の吸収を阻害する。(HBC.486)

QB.A-366

  • 鉄の吸収には胃酸の分泌、十二指腸からの吸収が必要。胃全摘が施行された場合には、胃酸の分泌減少と、Billroth II法が施行された場合には食物が十二指腸を通過せず鉄の吸収が障害される。



治療薬

臨床関連



蛋白分画」

  [★]

protein fractionation, PR-F
血清蛋白分画 血清タンパク分画 serum protein fractionation serum protein fraction
  • 表:(血漿蛋白)LAB.473 「蛋白分画.xls」


概念

  • 血清蛋白は電気泳動法により分画すると、易動度の大きい順にアルブミン、α1、α2、β, γグロブリンの5分画に分かれる。これらの分画が蛋白分画と呼ばれる?

Alb

α1分画

α2分画

β分画

  • トランスフェリン Tf:80kDa

β-γ分画

血漿蛋白分画では出現する。

γ分画

  • IgG(150kDa)

血漿蛋白分画

LAB.474
分画 蛋白質 分子量
プレアルブミン トランスサイレチン 55 kDa
アルブミン アルブミン 66.5 kDa
α1 α1-酸性糖タンパク 40 kDa
α1-アンチトリプシン 54 kDa
α1-リポ蛋白 13-36x10^4 kDa
Gc-グロブリン 54 kDa
α1-α2 セルロプラスミン 132 kDa
α2 α2-マクログロブリン 725 kDa
ハプトグロビン 100-400kDa
pre βリポ蛋白(VLDL) 19.6x10^6 kDa
β βリポ蛋白(LDL) 2-3x10^6 kDa
トランスフェリン 79.6 kDa
ヘモペキシン 57 kDa
C3 180 kDa
C4 210 kDa
β~γ フィブリノゲン 334 kDa
γ IgG 160 kDa
IgA 160 kDa
SIgA(2IgA+SC+J) 385 kDa
IgM 971 kDa
CRP ~120kDa


基準値

泳動の方向 分画 出典不明 2007年後期血液 覚えやすく
アルブミン 60.5-73.2% 4.9- 5.1 g/dL 60-70% 65%
α1グロブリン 1.7-2.9% 0.11-0.23 g/dL 2-3% 2.5%
α2グロブリン 5.3-8.8% 0.38-0.73 g/dL 5-10% 7.5%
βグロブリン 6.4-10.4% 0.58-0.62 g/dL 7-12% 10%
γグロブリン 11-21.1% 1.15-1.25 g/dL 10-20% 15%

疾患と蛋白分画の変化


血清鉄」

  [★]

serum iron, SI
総鉄結合能 TIBC

概念

  • 血清Feはすべてトランスフェリンに結合して存在。(LAB.580) → ということは、トランスフェリンに結合した血清中の鉄を定量していることになる。
  • 健常人ではトランスフェリンの1/3がFeと結合し、残りは未結合の形で存在。(LAB.580)
  • 総鉄結合能(TIBC)と血清鉄を測定し、UIBCが求めるられる。従って、検査ではTIBCとFeをオーダーすればよい。UIBCはオーダーする必要なし。

血清鉄が変動させる要因

血清鉄が変動するメカニズムで分類

  • 造血系での赤血球生成の速度を反映
  • Fe濃度が高い:造血系の減退
  • Fe濃度が低い:造血系の亢進
  • 貯蔵組織からの鉄動員の程度を反映
  • Fe濃度が高い:肝炎などでは肝臓から貯蔵鉄が要因されて他の組織に移動する(LAB.580)。肝炎では肝細胞の破壊により鉄が放出される(←鉄は網内系に貯蔵されている)。
  • 赤血球系の細胞内で保持される程度を反映?
  • Fe濃度が高い:無効造血、溶血性貧血により赤血球系細胞内に鉄が保持されず、血液中にleakする?

血清鉄の増減で分類

  • 低下:鉄の喪失、需要の増大、貯蔵鉄利用不可(慢性炎症)
  • 増加:鉄が過剰摂取(輸血)、需要の低下、貯蔵鉄の放出

基準値

  • ♂:44-192 ug/dL (LAB)
  • ♀:29-164 ug/dL (LAB)
  • 41-141 ug/dL (HIM.A-6)
  • 70-160 ug/dL (QB)

判定

  • 高値:ヘモクロマトーシス、急性肝炎、再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、溶血性貧血
  • 低値:鉄欠乏性貧血、悪性腫瘍、膠原病などの慢性炎症、妊娠後期、子宮筋腫

その他

  • 日内変動あり:朝高値、夕方低値。


グロブリン」

  [★]

globulin (Z)
ヴェノグロブリンガンマーグロブリンガンマガードガンマグロブリングロブリングロベニンサイモグロブリンサングロポールゼットブリンテタノセーラテタノブリンテタノブリンIHヒスタグロビンベニロンヘパトセーラヘブスブリンヘブスブリンIHポリグロビン乾燥HBグロブリン乾燥はぶ抗毒素乾燥まむし抗毒素抗Dグロブリン抗D人免疫グロブリン抗HBs人免疫グロブリン破傷風グロブリン
アルブミンフィブリノーゲン
  • 肝臓で産生される

機能 (PT.234)

  • α1-グロブリン
    • 組織分解産物や脂質を運搬
  • α2-グロブリン
    • ビタミンやホルモンを運搬
    • α2-グロブリンの一種であるハプトグロビンは溶血により生じたヘモグロビンを捕捉し、尿細管の閉塞を防ぐ
  • βグロブリン
    • トランスフェリン:鉄を運搬
    • β-リポタンパク質:脂質を運搬
  • γグロブリン


糸球体選択指数」

  [★]

glomerular selectivity index
選択指数 selectivity index
蛋白尿
尿蛋白質選択性 selectivity of urine protein
非選択性蛋白尿 nonselective proteinuria

定義

  • 選択指数(S.I.) = CIgG()/Ctransferrin
  • SI(selectivity index)=(尿中IgG/血清IgG)/(尿中Tf/血清Tf)。
M.W.: IgG=150kDa, トランスフェリン=80kDa
  • Cはクリアランスで、大きいほどよく尿中から排泄されていることを示す。

判定

  • SI < 0.1 → 高選択性
  • SI > 0.5 → 低選択性
  • 選択性の高い疾患:
  • 選択性の低い疾患:

必要なパラメータ

  • 血清中Ig濃度、血清中トランスフェリン濃度
  • 尿中Ig濃度、尿中トランスフェリン濃度

参考

  • 計算できる
[display]http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/imed3/lab_2/page4/page4-7.html
[display]http://www.muikamachi-hp.muika.niigata.jp/ClinCal/SI.html



トランスフェリン受容体」

  [★]

transferrin receptor, TfR
トランスフェリンレセプター
トランスフェリン
[show details]

概念

  • 赤芽球などヘム合成の盛んな細胞に発現

判別

高値

低値

  • 慢性疾患に伴う二次性貧血 ACD



無トランスフェリン血症」

  [★]

atransferrinemia
低トランスフェリン血症 hypotransferrinemia


リン」

  [★]

phosphorus P
serum phosphorus level

分子量

  • 30.973762 u (wikipedia)

基準値

血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
  • (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
  • 2.5-4.5 mg/dL (QB)

尿細管での分泌・再吸収

近位尿細管 70%
遠位尿細管 20%
排泄:10%

尿細管における再吸収の調節要素

臨床関連

参考

  • 1. wikiepdia
[display]http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3





トランス」

  [★]

transt-、(心理)trance = 催眠状態 = トランス状態




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