テトラサイクリン

出典: meddic

tetracycline TC
tetracyclinum
塩酸テトラサイクリン
アクロマイシンアクロマイシンVオキシテトラコーンテトラサイクリン・プレステロンテラ・コートリルテラマイシンレダマイシン
テトラサイクリン系抗菌薬抗菌薬



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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/12/11 01:22:17」(JST)

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和文文献

  • ハンドウイルカ(Tursiops truncatus)の腸内細菌とその薬剤耐性状況
  • 木嶋 祥子,中馬 猛久,大塚 美加 [他],佐々木 恭子,岡本 嘉六,キジマ ショウコ,チュウマ タケヒサ,オオツカ ミカ,ササキ キョウコ,オカモト カロク,KIJIMA Shoko,CHUMA Takehisa,OTSUKA Mika,SASAKI Kyoko,OKAMOTO Karoku
  • 鹿児島大学農学部学術報告 (62), 65-72, 2012-03-00
  • … coliは6クラスターに分類され, 各個体に固有の株の定着が確認された。一方Vibrio科細菌では大きく5クラスターに分類され, 複数個体で同じクラスターの株を共有しており, 摂取後, 腸管内を通過していくと考えられた。MIC測定の結果, Vibrio科細菌全􀀀株はオキシテトラサイクリン(OTC), オフロキサシン(OFLX)に感受性だった。E. …
  • NAID 40019245024
  • 異なる水環境から単離した大腸菌の抗生物質耐性プロファイル
  • 寺田 翔,三宅 英美,浦瀬 太郎
  • Journal of Japan Society on Water Environment 35(5), 73-80, 2012
  • … 多摩川では降雨の影響のある場合にテトラサイクリン1剤耐性の大腸菌が多く,畜産由来の抗生物質耐性大腸菌の寄与が考えられた。 …
  • NAID 130002115615

関連リンク

テトラサイクリンはテトラサイクリン系に属する抗生物質である。商品名アクロマイシン R(科薬)。化学式C22H24O8N2。数種の放線菌から産生された広範囲抗菌性抗生物質。 黄色結晶、無臭。塩酸塩(塩酸テトラサイクリン)は黄色結晶性粉末。 ...

関連画像

テトラサイクリン,着色 抗生物質(テトラサイクリン 歯のホワイトニングサロン  テトラサイクリン 変色 歯 ですテトラサイクリン系の抗生物質 テトラサイクリン

添付文書

販売名

アクロマイシン末

組成

成分・含量 (1g中)

  • 日本薬局方 テトラサイクリン塩酸塩 1g (力価)

効能または効果

投与経路 経口

適応菌種

  • テトラサイクリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、炭疽菌、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、軟性下疳菌、百日咳菌、ブルセラ属、野兎病菌、ガス壊疽菌群、回帰熱ボレリア、ワイル病レプトスピラ、リケッチア属、クラミジア属、肺炎マイコプラズマ (マイコプラズマ・ニューモニエ)

適応症

  • 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎、淋菌感染症、軟性下疳、性病性 (鼠径) リンパ肉芽腫、子宮内感染、脳膿瘍、涙嚢炎、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、猩紅熱、炭疽、ブルセラ症、百日咳、野兎病、ガス壊疽、回帰熱、ワイル病、発疹チフス、発疹熱、つつが虫病

投与経路 トローチ

適応菌種

  • テトラサイクリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌

適応症

  • 抜歯創・口腔手術創の二次感染、感染性口内炎

投与経路 口腔

〔挿入剤〕

適応菌種

  • テトラサイクリン感性菌

適応症

  • 抜歯創・口腔手術創の二次感染

〔軟膏剤〕

適応菌種

  • テトラサイクリン感性菌

適応症

  • 歯周組織炎、抜歯創・口腔手術創の二次感染、ドライソケット、感染性口内炎

投与経路 外皮

適応菌種

  • テトラサイクリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属

適応症

  • 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染

投与経路 眼科

適応菌種

  • テトラサイクリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、モラクセラ・ラクナータ (モラー・アクセンフェルト菌)、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス (コッホ・ウィークス菌)、トラコーマクラミジア (クラミジア・トラコマティス)

適応症

  • 眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼外傷・眼科周術期の無菌化療法


(経口の場合)

  • 胎児に一過性の骨発育不全、歯牙の着色・エナメル質形成不全を起こすことがある。また、動物実験 (ラット) で胎児毒性が認められているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
  • 小児(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児)に投与した場合、歯牙の着色・エナメル質形成不全、また、一過性の骨発育不全を起こすことがあるので、他の薬剤が使用できないか、無効の場合にのみ適用を考慮すること。

投与経路 経口

  • テトラサイクリン塩酸塩として、通常成人1日1g (力価) を4回に分割経口投与する。小児には、1日体重1kgあたり30mg (力価) を4回に分割経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減する。

投与経路 トローチ

  • 通常、1日4?9錠〔1錠中テトラサイクリン塩酸塩として15mg (力価) を含有〕を数回に分け、口中、舌下、頬腔で溶かしながら用いる。

投与経路 口腔

〔挿入剤〕

  • 抜歯創、口腔手術創に1?3個〔1個中テトラサイクリン塩酸塩として、5mg (力価) を含有〕挿入する。

なお、創面の状態により、必要に応じて追加挿入する。

〔軟膏剤〕

  • 通常、適量を1日1?数回患部に塗布する。

投与経路 外皮

〔軟膏剤 (3%) としての使用〕

  • 通常、症状により適量を1日1?数回、直接患部に塗布または無菌ガーゼにのばして貼付する。

投与経路 眼科

〔末〕

  • 眼軟膏として用いる場合には、通常、無刺激性の軟膏基剤を用いて0.5?1.0%眼軟膏とし、適量を1日1?数回塗布する。

なお、症状により適宜回数を増減する。
点眼液として用いる場合には、通常、滅菌精製水等の水性溶剤または植物油等の非水性溶剤を用いて0.5?1.0%点眼液とし、適量を1日1?数回点眼する。
なお、症状により適宜回数を増減する。
本剤は調製後は、冷所に保存し、1週間以内に使用すること。

  • 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最少限の期間の投与にとどめること。

慎重投与

(経口の場合)

  • 肝障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
  • 腎障害のある患者[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
  • 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
  • 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]


薬効薬理

作用機序2)

  • 細菌の蛋白合成系において、aminoacyl t-RNAがm-RNA・リボゾーム複合物と結合するのを妨げ、蛋白合成を阻止させることにより抗菌作用を発揮する。

また、本剤は動物のリボゾームには作用せず、細菌のリボゾームの30Sサブユニットに特異的に作用することから、選択毒性を有すると報告されている。

有効成分に関する理化学的知見

一般名:

  • テトラサイクリン塩酸塩 (Tetracycline Hydrochloride) 〔JAN〕

略号: TC

化学名:

  • (4S , 4aS , 5aS , 6S , 12aS )-4-Dimethylamino-3, 6, 10, 12, 12a-pentahydroxy-6-methyl-1, 11-dioxo-1, 4, 4a, 5, 5a, 6, 11, 12a-octahydrotetracene-2-carboxamide monohydrochloride
  • 本品は、黄色の結晶又は結晶性の粉末である。本品は、水に溶けやすく、エタノール (95) にやや溶けにくい。


★リンクテーブル★
国試過去問106D043」「095G056」「095D058」「107D011」「100B072」「091A071」「088B060
リンク元重症筋無力症」「薬物性肝障害」「性感染症」「ATM療法」「クロラムフェニコール
拡張検索テトラサイクリン系抗菌薬」「テトラサイクリン塩酸塩パスタ」「テトラサイクリン系耐性肺炎球菌」「デメチルクロルテトラサイクリン塩酸塩
関連記事リン

106D043」

  [★]

  • 64歳の女性。皮膚の黄染を主訴に来院した。 5年前から肝機能異常を指摘されていたが、自覚症状がなかったためそのままにしていた。 3週前から皮膚の痒みが出現し、 1週前に皮膚が黄色いことに気付いたという。服薬歴に特記すべきことはない。輸血歴はない。飲酒は機会飲酒。身長163cm、体重57kg。眼球結膜に黄染を認める。右肋骨弓下に肝を4cm、左肋骨弓下に脾を3cm触知する。血液所見:赤血球335万、 Hb10.8g/dl、 Ht35%、白血球3,300、血小板8.5万。血液生化学所見:総蛋白 7.8g/dl、アルブミン 3.2g/dl、総ビリルビン 2.8mg/dl、直接ビリルビン 1.8mg/dl、 AST 186IU/l、 ALT 148IU/l、 LD 184IU/l(基準176-353)、ALP 559IU/l(基準115-359)、 γ-GTP 253IU/l(基準8-50)。免疫学所見: CRP 2.4mg/dl。 HBs抗原 陰性、HCV抗体 陰性。リウマトイド因子(RF) 陰性、抗核抗体 40倍(基準20以下)、抗ミトコンドリア抗体 80倍(基準20以下)。
  • 治療薬として適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106D042]←[国試_106]→[106D044

095G056」

  [★]

  • 25歳の初産婦。重症妊娠中毒症のため入院中であったが、妊娠38週で肝機能異常を伴うようになったので分娩誘発が行われた。遷延したものの経膣分娩で出産した。産褥3日に38℃を超える発熱が6時間持続している。触診上子宮底は臍下2cm、強度の圧痛を訴える。膣鏡診で、子宮口は開いており、悪臭を伴う赤色帯下が中等量認められる。血液所見:赤血球350万、Hb 10.5 g/dl、白血球22,000、血小板17万。血清生化学所見:GOT160単位(基準40以下)、GPT120単位(基準35以下)。
  • 適切な治療薬はどれか。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 095G055]←[国試_095]→[095G057

095D058」

  [★]

  • 52歳の男性。会社の健康診断で胸部エックス線検査を受け、異常を指摘されて来院した。自覚症状は特にない。胸部エックス線写真、経気管支肺生検組織PAS及びGrocott染色標本を以下に示す。適切な治療薬はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 095D057]←[国試_095]→[095D059

107D011」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 107D010]←[国試_107]→[107D012

100B072」

  [★]

  • 頻度が最も高い非淋菌性尿道炎に対する治療薬はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100B071]←[国試_100]→[100B073

091A071」

  [★]

  • 抗生物質と副作用との組み合わせで正しい物
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)

088B060」

  [★]

  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

重症筋無力症」

  [★]

my asthenia gravi
myasthenia gravis, MG
神経筋接合部
  • first aid step1 2006 p.189,201,294,414

概念

  • 自己免疫疾患 
  • 抗アセチルコリン受容体抗体による神経筋接合部伝達障害
  • アセチルコリン受容体に対する自己抗体が、アセチルコリンの結合を阻害し、アセチルコリン受容体の数を減少させ、あるいは補体系を介した細胞膜破壊を引き起こす。

病因

疫学

  • MGの有病率:1-7/10,000。女性20-30歳代最大に多い。男性50-60歳代に多い。男女比:3:2。(HIM.2672-)

遺伝形式

病変形成&病理

病態

  • 筋脱力、易疲労性と症状の変動(夕方、反復動作で悪化。朝、休息後、睡眠後に軽快)

症状

  • 筋脱力
  • 眼  :眼瞼下垂、複視
  • 舌  :舌筋の萎縮
  • 喉頭 :言語障害
  • 咽頭 :嚥下障害
  • 横隔膜:呼吸困難
  • 肋間筋:呼吸困難
  • 四肢 :歩行障害(近位筋優位・上肢優位の筋脱力)

HIM.2672-

  • 主要な症状は筋脱力と疲労性。筋肉の反復使用で悪化。急速や睡眠で改善。MGの経過は様々(個人差が大きいってことか)。発病から2,3年は緩解したり発症したりする。まれに完全に緩解する。全身疾患や未治療の感染症があると筋脱力が悪化したりmyasthenic crisisを起こしたりする。。
  • 筋脱力の分布は特徴的。頭部特に眼瞼や外眼筋にみられる。複視や眼瞼下垂が普通の最初の訴えである。
  • 表情筋の筋脱力で笑おうとしたときに"snarling"を生じる。咬筋の筋脱力は咀嚼を長い間したときに認められる。
  • Speech may have a nasal timbre caused by weakness of the palate or a dysarthric "mushy" quality due to tongue weakness. *Difficulty in swallowing may occur as a result of weakness of the palate, tongue, or pharynx, giving rise to nasal regurgitation or aspiration of liquids or food
  • Bulbar weaknessはMuSK antibody?positive MGのときにとくに著明となる。
  • 85%までの患者で筋脱力が全身性となる。3年以上、筋脱力が外眼筋に限局している場合、筋脱力が全身性になることはない。→ ocular MG
  • MGの筋脱力は近位部であり、非対称性である。深部腱反射は保たれる。筋脱力が呼吸筋におよび呼吸補助が必要になったら、その患者はin crisisと呼ばれる。

重症筋無力症と関連する疾患。(HIM.2672-)

  • MG患者の~75%が胸腺の異常を有している。
  • 40歳以上の患者で胸腺が肥大していたら胸腺腫が疑わしい。
  • 患者の3-8%が甲状腺機能亢進症を有しており、重症筋無力症の症状を悪化させる。
  • 甲状腺機能検査はMGを疑う患者すべてに行うべき。
  • どんな慢性感染症でもMGを悪化させる。
  • 呼吸機能検査はやる価値がある。MGでは頻繁にそして重度の呼吸機能低下をきたす。
  • 胸腺の疾患:胸腺腫、胸腺過形成
  • 他の自己免疫疾患:橋本病、グレーブス病、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、自己免疫性の皮膚疾患、他の家族性の自己免疫疾患
  • 重症筋無力症を悪化させる疾患:甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、潜在性の感染症、治療中の他の疾患
  • 治療に干渉する疾患:結核、糖尿病、消化性潰瘍、消化管出血、腎疾患、高血圧、ぜんそく、骨粗鬆症、肥満

診断

鑑別診断

(CASES)
上位and/or下位
運動ニューロン
motor neurone disease
運動ニューロン疾患
線維束性攣縮。進行例では筋力低下
muscular dystrophy
筋ジストロフィー
ある種の筋肉が選択的に筋力低下する。家族歴がある。
dystrophia myotonica
筋強直性ジストロフィー
咬筋、側頭筋、胸鎖乳突筋の筋萎縮、四肢遠位端の筋萎縮。顔貌が特徴的(前頭部脱毛、無表情、窪んだ頬)。家族歴ある。筋電図が診断に有用(急降下爆撃音)。
polymyositis
多発筋炎
普通は皮疹と関節痛が出現。CKが上昇。筋生検が診断に有用
myopathy
ミオパチー
甲状腺中毒性ミオパチー、甲状腺機能低下症によるミオパチー、クッシング症候群によるミオパチー、アルコール性のミオパチー
神経筋接合部 non-metastatic associations of malignancy
(paraneoplastic syndrome(傍腫瘍性症候群 = 腫瘍随伴症候群)のこと)
胸腺腫の症例の10%に重症筋無力症がみられる。ランバート・イートン筋無力症症候群は小細胞癌と関連がある。
     
(HIM.2674)
神経筋接合部 congenital myasthenia syndrome
先天性筋無力症症候群
 
神経筋接合部 drug-induced myasthenia
薬剤性筋無力症
重症筋無力症の誘発:ex. ペニシラミン(強皮症や関節リウマチの治療薬。筋力低下は軽度で拭くよう中断で改善)
重症筋無力症の悪化:ex. アミドグリコシド系抗菌薬、プロカインアミド
神経筋接合部 Lambert-Eaton myasthenic syndrome
ランバート・イートン筋無力症症候群
全身の筋肉が冒されるが、特に下肢の近位筋が冒される。MGと同じように~70%の患者で脳神経所見(眼瞼下垂、複視など)が認められる。MGと違うのは(1)反射が消失・減弱すること、(2)自律神経系の変化(口渇、勃起不全)を生じる、(3)神経刺激検査で漸増(waxing)が見られることである。病因は神経筋接合部のP/Q type calcium channelsに対する抗体の出現であり、85%の患者で見いだされる。治療はMGのように血漿交換や免疫抑制薬が使われる。3,4-DAPやpyridostigmineは症状に対する治療のために用いる。前者は運動神経の終末部でカルシウムチャネルをブロックし活動電位を延長させる。後者はアセチルコリンエステラーゼを阻害してシナプスにおける神経伝達物質の濃度を上げる。
精神疾患 neurasthenia
神経衰弱症
歴史的な用語。器質的な障害を伴わない筋無力症のような脱力を伴う症候群。患者は筋脱力や疲労を訴えてやってくる。筋肉の検査では器質的変化は認めないが"jerky release"あるいは"give-away weakness"が認められる。患者の主訴は反復動作による筋力低下よりむしろ疲労や感情鈍麻である。
内分泌疾患 hyperthyroidism
甲状腺機能亢進症
MGが疑われる患者にはthyroid function testをルーチンにやる。甲状腺機能異常は筋無力症の筋力低下を大きくすることがある。
神経筋接合部 botulism
ボツリヌス症
ボツリヌス毒素はシナプス前膜からの神経伝達物質の開口分泌を妨げる。症状はbulbar weakness (複視、構音障害、嚥下困難)。感覚障害はない。深部腱反射は初期には保たれている。進行すれば反射は見られなくなる。筋脱力は全身性。呼吸困難に陥ることがある。精神状態は正常。自律神経症状(麻痺性イレウス、便秘、urinary retention、瞳孔の散大、瞳孔の反応性低下、口渇)。確定診断は血清中の毒素の検出だけど、見つかることはまれ。神経伝導検査(nerve conduction studies):compound muscle action potentials (CMAPs)の低下。高頻度の刺激で振幅が増加。治療:intubation for airway protection、呼吸補助、aggressive inpatient supportive care(e.g., nutrition, DVT prophylaxis)。馬の抗毒素を検査結果が帰ってくる前に投与する(?)。
上位運動ニューロン intracranial mass lesions
頭蓋内占拠病変
複視はintracranial mass lesionが外眼筋の神経を圧迫することにより生じる。
progressive external ophthalmoplegia
進行性外眼筋麻痺
外眼筋の筋脱力を伴う。四肢の近位筋の筋力低下やそのほかの全身症状を伴うことがある。ミトコンドリアの異常を有する。

検査

HIM.2672-

  • 画像検査:胸部のCT, MRI → 胸腺腫のスクリーニング
  • 血清学的検査:全身性エリテマトーデスのスクリーニング検査、抗核抗体、リウマトイド因子、抗甲状腺抗体
  • 甲状腺機能検査
  • PPD skin test:結核の検査
  • 胸部X線検査:結核の検査
  • 空腹時血糖検査:耐糖能異常(糖質コルチコイドの副作用)
  • 肺機能検査:重症筋無力症の病態把握
  • 骨密度検査(老人):糖質コルチコイドの副作用

治療 IMD.1075

  • 薬物療法
  • 抗アセチルコリンエステラーゼ薬
  • 適応:眼症状のみ、高齢者
  • 糖質コルチコイド ← (CASES p.36によると第一選択らしいが)
  • 適応:症状が強く全身性で、血清抗AChR抗体高値、かつ胸腺腫
  • 免疫抑制薬
  • 適応:難治例
  • 手術療法
  • 胸腺摘除
  • 適応:症状が強く全身性で、血清抗AChR抗体高値、かつ胸腺腫。良い適応は診断後5年以内かつ胸腺腫が無い場合(CASES.36)。
  • 適応:難治例
  • 放射線療法
  • 適応:悪性胸腺腫か胸腺異所迷入例であって胸腺摘除後

HIM.2672-

  • 薬物療法:コリンエステラーゼ、グルココルチコイド、免疫抑制薬、免疫グロブリン製剤
  • 手術療法:胸腺摘出術
  • その他の治療:血漿交換

禁忌

医療禁忌マニュアル
  • ベンゾジアゼピン系薬などの筋弛緩作用を有する薬物の投与により呼吸不全の危険がある ex. ミダゾラム
  • アミドグリコシド系抗菌薬は神経接合部作用があり、重症化の恐れ
  • インターフェロンα:クリーゼを起こしたという報告があり、一旦起こると薬物を中止しても進行し重症化しうる。

予後

  • ほとんどの患者が適切な処置によりfull productive livesに復帰できる。(HIM.2672-)

国試

参考

  • 1. [charged] Treatment of myasthenia gravis - uptodate [1]



薬物性肝障害」

  [★]

drug-induced liver injury, drug-induced hepatopathy, drug-induced liver disease
薬剤性肝障害
薬物性肝炎 drug-induced hepatitis
[show details]
  • 090716 III 消化器系

概念

  • 薬剤に使用によりもたらされた肝障害

疫学

分類

  • 中毒性肝障害:薬物が肝細胞を障害
  • アレルギー性肝障害:IV型アレルギーの機序により肝細胞が障害

原因薬物

  • 抗菌薬(21.9%)が最も多く、抗炎症薬(11.86%)がこれに次ぐ。(第32回日本肝臓学会西部会より)

薬物と障害部位

肝細胞傷害型 肝壊死型 中心帯壊死(zone 3) 四塩化炭素,アセトアミノフェン,ハロタン
中間帯壊死(zone 2) フロセミド
周辺帯壊死(zone 1) リン,硫酸鉄
肝炎型 イソニアジド,メチルドパ,ケトコナゾール
肝線維症型 メトトレキサート,塩化ビニル,ビタミンA
脂肪肝型 小滴性 テトラサイクリン,バルプロ酸,リン
大滴性 エタノール,メトトレキサート
リン脂質症 アミオダロン,DH剤
胆汁うっ滞型 hepatocanalicular クロルプロマジン,エリスロマイシンエストレート
canalicular C-17アルキル化ステロイド,経口避妊薬,シクロスポリンA
ductular ベノキサプロフェン
血管障害型 肝静脈血栓 経口避妊薬,抗腫瘍薬
門脈血栓 経口避妊薬
静脈閉塞性疾患 蛋白同化ステロイド,経口避妊薬,抗腫瘍薬
肝紫斑病 蛋白同化ステロイド,経口避妊薬,トロトラスト,アザチオプリン,ファロイジン,塩化ビニル
肉芽腫形成型 アロプリノール,カルバマゼピン
腫瘍形成型 限局性結節性過形成 経口避妊薬
腺腫 経口避妊薬,蛋白同化ステロイド
癌腫 経口避妊薬,蛋白同化ステロイド,トロトラスト,塩化ビニル
血管肉腫 トロトラスト,塩化ビニル,蛋白同化ステロイド

病態

  • 投与開始から5-90日の経過で発症し、肝障害に基づく症状・検査値異常をきたす。  ←  長期間服用(例えば2年)している薬物は除外できる。最近服用を始めた薬物の問診が重要

身体所見

  • 肝腫大、圧痛、(アレルギー性)発熱、発疹、掻痒感

症状

  • 食欲不振、悪心、腹痛、黄疸

検査

  • 肝機能異常、
  • (アレルギー性)好酸球増加

治療

薬物性肝障害判定基準

参考1
表 DDW-J 2004薬物性肝障害ワークショップのスコアリング(肝臓 2005; 46: 85-90より引用)
  肝細胞障害型   胆汁うっ滞または混合型   スコア
1. 発症までの期間 初回投与 再投与 初回投与 再投与  
a.投与中の発症の場合
投与開始からの日数
5~90日 1~15日 5~90日 1~90日 2
<5日、>90日 >15日 <5日、>90日 >90日 1
b.投与中止後の
発症の場合
投与中止後の日数
15日以内 15日以内 30日以内 30日以内 1
>15日 >15日 >30日 >30日 0
2. 経過 ALTのピーク値と正常上限との差   ALPのピーク値と正常上限との差  
投与中止後のデータ 8日以内に50%以上の減少   (該当なし) 3
30日以内に50%以上の減少   180日以内に50%以上の減少 2
(該当なし)   180日以内に50%未満の減少 1
不明または30日以内に50%未満の減少   不変、上昇、不明 0
30日後も50%未満の減少か再上昇   (該当なし) -2
投与続行および不明     0
3. 危険因子 肝細胞障害型 胆汁うっ滞または混合型  
飲酒あり 飲酒または妊娠あり 1
飲酒なし 飲酒、妊娠なし 0
4. 薬物以外の原因の有無2) カテゴリー1、2がすべて除外 2
カテゴリー1で6項目すべて除外 1
カテゴリー1で4つか5つが除外 0
カテゴリー1の除外が3つ以下 -2
薬物以外の原因が濃厚 -3
5. 過去の肝障害の報告 過去の報告あり、もしくは添付文書に記載 1
  なし 0
6.好酸球増多(6%以上) あり 1
  なし 0
7. DLST 陽性 2
  擬陽性 1
  陰性および未施行 0
8.偶然の再投与が行われた時の反応 肝細胞障害型 胆汁うっ滞または混合型  
単独再投与 ALT倍増 ALP(T.Bil)倍増 3
初回肝障害時の併用薬と共に再投与 ALT倍増 ALP(T.Bil)倍増 1
偶然の再投与なし、または判断不能     0
1) 薬物投与前に発症した場合は「関係なし」、発症までの経過が不明の場合は「記載不十分」
と判断して、スコアリングの対象としない。
投与中の発症か、投与中止後の発症化により、a またはb どちらかのスコアを使用する。
2) カテゴリー1:HAV、 HBV、 HCV、 胆道疾患(US)、アルコール、ショック肝 カテゴリー
2:CMV、 EBV.
ウイルスはIgM HA 抗体、HBs 抗原、HCV 抗体、IgM CMV 抗体、IgM EB VCA 抗体で判断する。
判定基準:総スコア 2点以下:可能性が低い 3、4点:可能性あり 5点以上:可能性が高い


参考

  • 1. 重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬物性肝障害 平成20年4月 厚生労働省
http://www.info.pmda.go.jp/juutoku/file/jfm0804002.pdf
  • 2. 薬物性肝障害スコア計算ソフト 帝京大学医学部内科 滝川一 田辺三菱製薬 提供
http://www.jsh.or.jp/medical/date/scoresoft.xls
  • 3. 薬物性肝障害診断基準
http://www.jsh.or.jp/medical/date/dil05.pdf


-薬剤性肝障害


性感染症」

  [★]

sexually transmitted disease, STD, STI
性行為感染症
性病

定義

  • 性行為を介して、ヒトからヒトへ病原微生物が直接伝播する感染症の総称
  • 性行為は性交のみに限らず、また異性間の場合も同性間の場合も含まれ,性器以外の性交に類似した行為も該当する。

疫学

♂:淋菌性尿道炎 > クラミジア性尿道炎 > 性器ヘルペス > 尖圭コンジローマ ♀:クラミジア性尿道炎 > 性器ヘルペス > 尖圭コンジローマ > 淋菌性尿道炎

性感染症

病原体 感染症 原因ウイルス
ウイルス 性器ヘルペス 単純ヘルペスウイルス
尖圭コンジローマ子宮頚癌 ヒト乳頭腫ウイルス
B型肝炎 B型肝炎ウイルス
C型肝炎 C型肝炎ウイルス
エイズ ヒト免疫不全ウイルス
成人T細胞白血病 ヒトTリンパ球向性ウイルス
サイトメガロウイルス感染症 サイトメガロウイルス
伝染性軟属腫 伝染性軟属腫ウイルス
伝染性単核症 EBウイルス
細菌 梅毒 梅毒トレポネーマ
性器クラミジア感染症 クラミジア・トラコマチス
淋病 淋菌
軟性下疳 ヘモフィルス・デュクレイ
鼠径部肉芽腫 肉芽腫カリマトバクテリウム
赤痢 赤痢菌
非淋菌性尿道炎 クラミジア・トラコマチスマイコプラズマウレアプラズマ
真菌 口腔カンジダ症 カンジダ
非淋菌性尿道炎 カンジダ
寄生虫、
原虫
いろいろ トリコモナス
非淋菌性尿道炎 腟トリコモナス
アメーバ赤痢 赤痢アメーバ
毛ジラミ症 Phthirus pubis
疥癬 疥癬虫
白癬 Trichophyton rubrum, Trichophyton mentagrophytes
ランブル鞭毛虫下痢症 ランブル鞭毛虫

治療薬

QB.Q-265
淋疾 淋菌 ペニシリン、セフェム(セフトリアキソン)
非淋菌性尿道炎 クラミジア・トラコマティスなど テトラサイクリンマクロライド
外陰ヘルペス 単純ヘルペス アシクロビル
梅毒 梅毒スピロヘータ ペニシリン
鼡径リンパ肉芽腫症 クラミジア・トラコマティス テトラサイクリンマクロライド
軟性下疳 ヘモフィルス・デュクレイ マクロライドテトラサイクリン
疥癬 疥癬虫 安息香酸ベンジル
伝染性単核球症 EBウイルス  

URL

  • 性感染症
http://sks.oriaca.net/
  • STDの現状と取り扱い
http://www.jsog.or.jp/PDF/51/5109-203.pdf




ATM療法」

  [★]

潰瘍性大腸炎AFM療法
  • 慈恵医大柏病院(千葉県柏市)消化器・肝臓内科の大草敏史教授ら
  • 抗生物質3剤を2週間服用するATM療法を行うと、半数の患者の症状が著しく改善
  • Fusobacterium variumがUCの発症に関与していると考えて考えられた治療
  • レジメン

PMID 20216533

Newly developed antibiotic combination therapy for ulcerative colitis: a double-blind placebo-controlled multicenter trial.
Ohkusa T, Kato K, Terao S, Chiba T, Mabe K, Murakami K, Mizokami Y, Sugiyama T, Yanaka A, Takeuchi Y, Yamato S, Yokoyama T, Okayasu I, Watanabe S, Tajiri H, Sato N; Japan UC Antibiotic Therapy Study Group.
Am J Gastroenterol. 2010 Aug;105(8):1820-9. Epub 2010 Mar 9.

PMID 16334443

Effectiveness of antibiotic combination therapy in patients with active ulcerative colitis: a randomized, controlled pilot trial with long-term follow-up.
Ohkusa T, Nomura T, Terai T, Miwa H, Kobayashi O, Hojo M, Takei Y, Ogihara T, Hirai S, Okayasu I, Sato N.
Scand J Gastroenterol. 2005 Nov;40(11):1334-42.

PMID 15813838

Mucosa-associated bacteria in ulcerative colitis before and after antibiotic combination therapy.
Nomura T, Ohkusa T, Okayasu I, Yoshida T, Sakamoto M, Hayashi H, Benno Y, Hirai S, Hojo M, Kobayashi O, Terai T, Miwa H, Takei Y, Ogihara T, Sato N.
Aliment Pharmacol Ther. 2005 Apr 15;21(8):1017-27.

クロラムフェニコール」

  [★]

chloramphenicol, CP
コハク酸クロラムフェニコールナトリウム
クロロマイセチンサクシネートクロロマイセチン Chloromycetin、(クロラムフェニコールコリスチンメタンスルホン酸ナトリウム)オフサロンコリマイコリナコール。(クロラムフェニコールフラジオマイシンプレドニゾロン)クロマイハイセチンPハイセチン
抗菌薬化膿性疾患用剤


特徴

  • a broad-spectrum bacteriostatic agent ← クロラムフェニコールテトラサイクリン
  • 50SリボソームのA siteに結合してpeptide bond formationを妨げる。
  • 静菌的に作用する。
  • 毒性が強いので、激しい感染症のケース、または局所薬として用いられる。

作用機序

  • リボソームの50Sサブユニットに作用
  • inhibits 50S peptidyltransferase

適応

  • 副作用のためUSでの使用は稀
  • meningitis (Haemophilus influenzae, Neisseria meningitidis, Streptococcus pneumoniae).

禁忌

肝機能や腎機能が未熟なため

副作用

  • 稀であるが、以下のものがある



テトラサイクリン系抗菌薬」

  [★]

tetracyclines antibiotics
抗菌薬
  • first aid step1 2006 p.170

特徴

  • 静菌的作用
  • 抗菌薬の1st choiceになりやすい

構造

  • 六員環が4つ連結した構造 → 日光過敏との関連

作用機序

薬理作用

抗菌スペクトル

  • グラム陽性菌、グラム陰性菌、リケッチア、マイコプラズマ、アメーバ

動態

  • 酸に強く経口投与可能
  • 上部消化管から吸収される
  • 脳脊髄液には移行しづらい。
  • 胆汁、尿にそのまま排泄される

適応

注意

禁忌

  • 妊婦

副作用

  • 歯牙の着色:妊婦、授乳中の女性、8歳以下の子供には避ける
  • 日光過敏
  • 催奇性:骨の発育阻害
  • 菌交代症

テトラサイクリン系抗菌薬



テトラサイクリン塩酸塩パスタ」

  [★] テトラサイクリン塩酸塩

歯科用抗生物質製剤


テトラサイクリン系耐性肺炎球菌」

  [★]

tetracycline-resistant Streptococcus pneumoniae


デメチルクロルテトラサイクリン塩酸塩」

  [★] デメチルクロルテトラサイクリン


リン」

  [★]

phosphorus P
serum phosphorus level

分子量

  • 30.973762 u (wikipedia)

基準値

血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
  • (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
  • 2.5-4.5 mg/dL (QB)

尿細管での分泌・再吸収

近位尿細管 70%
遠位尿細管 20%
排泄:10%

尿細管における再吸収の調節要素

臨床関連

参考

  • 1. wikiepdia
[display]http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3








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