シスチン尿症

出典: meddic

cystinuria
cystine-lysinuria
シスチン

概念

病因

疫学

遺伝形式

病態

  • 近位尿細管におけるシスチンの再吸収が障害され、シスチンが尿中に排泄されることでシスチン結石を形成する。

症状

診断

検査

治療

予後

予防

UpToDate Contents

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和文文献

  • I-17.巨大膀胱結石で発見されたシスチン尿症の1男児例(要望演題2「短腸症候群症例の栄養管理TPN・経腸栄養,他」,第39回日本小児外科代謝研究会)
  • 青木 寛明,吉澤 穣治,栗原 英明,山岡 正慶,小林 尚明,豊田 茂
  • 日本小児外科学会雑誌 46(2), 315, 2010-04-20
  • NAID 110007594008
  • クエン酸製剤内服によりESWL施行側の多量の残石が完全に溶解した両側サンゴ状シスチン結石の1例
  • 長島 政純,宇田川 幸一,藤浪 潔,村井 哲夫,野口 和美,Nagashima Masazumi,Udagawa Koichi,Fujinami Kiyoshi,Murai Tetsuo,Noguchi Kazumi
  • 泌尿器科紀要 53(11), 809-812, 2007-11
  • … 更に尿中アミノ酸分析でもシスチンを始めとするアミノ酸が異常高値を示し, シスチン尿症・シスチン結石の確定診断に至った。 …
  • NAID 120001177948

関連リンク

シスチン尿症は、アミノ酸の一種であるシスチンが尿中に排出されてしまうまれな病気で、しばしば尿路内にシスチン結石が形成されます。 シスチン尿症は尿細管の遺伝的な異常が原因で発生します。シスチン尿症の原因となる遺伝子 ...
シスチン尿症とは,アミノ酸シスチンの再吸収障害により尿中排泄が増加する結果,尿路内にシスチン結石の形成を来す,尿細管における遺伝性の欠陥のことである。症状は,結石とおそらくは尿路感染症か腎不全後遺症を原因とする ...
症状 シスチン尿症(しすちんにょうしょう)の初期段階では結石の発生した尿管において痛みが感じられます。これは尿管の痙攣に起因するものです。次第に腎機能がうまく作用しなくなり、発症部位には細菌感染も惹起されやすく ...

関連画像

シスチン尿症メモ とホモシスチン尿症の障害部位ホモシスチン尿症 - Homocystinuriaホモシスチン尿症シスチン は 難溶性 であるから ホモシスチン尿症 - Homocystinuriaホモシスチン尿症 | Image - 8 (max


★リンクテーブル★
国試過去問100B043」「100B041」「100B042」「093B053」「077B087」「093B055
リンク元尿沈渣」「先天代謝異常症」「尿路結石」「アミノ酸代謝異常症」「シスチン結石
拡張検索ホモシスチン尿症
関連記事シスチン」「

100B043」

  [★]

  • 疾患と尿所見の組合せで正しいのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100B042]←[国試_100]→[100B044

100B041」

  [★]

  • 疾患と症候の組合せで正しいのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100B040]←[国試_100]→[100B042

100B042」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 100B041]←[国試_100]→[100B043

093B053」

  [★]

  • 正しいのは?
  • a. 尿中のシュウ酸塩結晶は熱すると溶ける
  • b. 尿酸結石は単純X線CTで描出できない
  • c. 海綿腎には結石が多発する
  • d. シスチン尿症X連鎖劣性遺伝する
  • e. 腎尿細管性アシドーシスII型(近位尿細管型)には結石を伴いやすい

077B087」

  [★]

093B055」

  [★]

尿沈渣」

  [★]

urinary sediment
尿沈渣検査 urinary sediment examination尿沈液


概念

  • 尿中に含まれる各種の細胞、円柱、結晶、微生物などの有形成分。
  • 尿沈渣の検査は腎・尿路系疾患の診断、進行度、予後の推定を目的に行う。

検体

  • 検体は早朝起床時尿(早朝第一尿)の中間尿約10mL。早朝第一尿では円柱がみられやすい
  • 検体は採尿後1時間以内になるべく早く観察 → 室温2時間以上放置すると細菌が増殖し、アルカリ化が進む。尿路感染が分からなくなるうえ、円柱や細胞が崩壊して観察できない。
  • 古い尿やアルカリ性尿では血球、円柱、上皮細胞の崩壊が強く正しい判定ができないことがある。
  • 女性の場合、月経時における血液の混入、腟分泌物の混入(中間尿を採るようにしてもらう)

方法

  • 1. 新鮮尿10mLを尿沈渣用試験管にとり500Gで5分間遠心する
  • 2. 上清を捨て残液約0.2mLとする
  • 3. そのまま、あるいは尿沈渣用染色液を加えて混和する
  • 4. 1滴(15μl)をスライドガラスに載せカバーガラスをかけ鏡検する

観察方法

  • 光学顕微鏡
  • LPF(low power field 、弱拡大、100倍):3.14 mm2、7.27ul
  • HPF(high power field、強拡大、400倍):0.196 mm2、0.45ul

病的所見

  • 赤血球と白血球はそれぞれ5/HPF以上、硝子円柱は1/HPF以上、上皮細胞性円柱、顆粒円柱、蝋様円柱、脂肪円柱、赤血球円柱、白血球円柱の各種円柱類、異常結晶(ビリルビン、チロジン、ロイシン、コレステロール、シスチン、2,8-ジヒドロキシアデニンなど)、細菌、真菌、原虫、虫卵、腫瘍細胞の出現

判断基準

赤血球 ≧5個/HPF
白血球 ≧5個/HPF
上皮細胞(正常) 扁平上皮細胞をのぞく全て(移行上皮、尿細管上皮、円柱上皮)
上皮細胞(異常) すべて(卵円系脂肪体、多核巨細胞、封入体細胞)
異型細胞 癌細胞
大食細胞 ≧1個/HPF
円柱 <1個/HPFの硝子円柱をのぞく全て
粘液系 ≧1+
結晶 病的結晶(シスチン、チロシン、ロイシン、ビリルビン、コレステロール、DHA結晶)。正常結晶(尿酸結晶)で≧2+の時
細菌 ≧1+(>/HPFの桿菌)
真菌 すべて
原虫 すべて
寄生虫 すべて

OLM.53

尿沈渣成分の基準値
  強拡大視野あたり(/HPF)
赤血球数 1/4-7≧
白血球数 1-2/4-7≧
上皮細胞数 1/10≧
円柱 1/20≧

結晶 (LAB.217)

液性 成分 形態
酸性 尿酸 菱形 黄褐色
 
アルカリ性~酸性 シュウ酸カルシウム 正八面体  
リン酸カルシウム 板状、針状 灰白色
 
アルカリ性 炭酸カルシウム 顆粒状ダンベル型 無色~灰白色
リン酸アンモニウムマグネシウム 長方形 無色
尿酸アンモニウム 棘のある小円状 黄褐色~茶褐色
  • アルカリ性尿で見られる血症はウレアーゼ産生菌のプロテウスやクレブシエラなどによる尿路感染症でみられるが、正常尿でも見られうる。

病的意義のある結晶

液性 病的結晶成分 形態 疾患
  シスチン 正六角形板状構造 無色 シスチン尿症
ロイシン 円形放射状   重症肝障害
チロシン 針状  
ビリルビン 針状  
コレステロール 長方形板状 無色 ネフローゼ症候群

急性腎不全を背景とする場合

液性 病的結晶成分 形態 疾患
  尿酸     腫瘍崩壊症候群
シュウ酸カルシウム     エチレングリコール中毒

円柱 (LAB.214)

  • 硝子円柱は正常でも見られるので病的意義はない。尿量の少ないとき、運動後や利尿薬の使用時にみられる。
  上皮円柱 剥離した尿細管上皮細胞 尿細管の病変と尿細管腔の閉塞 ネフローゼ症候群急性尿細管壊死アミロイドーシス子癇移植腎急性拒絶反応
顆粒円柱 崩壊した上皮円柱中の尿細管上皮細胞   急性腎盂腎炎尿細管間質性腎炎糸球体腎炎
ろう様円柱 微細顆粒円柱が変性・脱水し均一無構造化 長期間の尿細管腔の局所的閉塞と無尿 慢性腎不全
血球円柱 赤血球円柱 赤血球が尿細管腔内で集結 糸球体の出血 糸球体腎炎(IgA腎症膜性増殖性腎炎巣状糸球体硬化症溶連菌感染後急性糸球体腎炎ループス腎炎など)、血管炎腎梗塞
白血球円柱 尿細管腔ないへの白血球の浸潤   急性腎盂腎炎尿細管間質性腎炎糸球体腎炎(溶連菌感染後急性糸球体腎炎膜性増殖性腎炎ループス腎炎ANCA関連腎炎など)
脂肪円柱 脂肪顆粒   重症ネフローゼ症候群、ループス腎炎糖尿病腎症



先天代謝異常症」

  [★]

inborn error of metabolism, inborn errors of metabolism
先天性代謝異常症
先天性代謝異常
先天代謝異常症先天性代謝異常先天性代謝疾患先天代謝異常metabolic disease
  • 「先天代謝異常症」と「先天性代謝異常症」は同じ意味?
[show details]


代表的な先天性代謝異常症の症状

症状 疾患
特異的な顔貌 ムコ多糖症
糖蛋白代謝異常症
皮膚の異常 白皮症
チロシン血症II型
Fabry病
毛髪の異常 Menkes病
アルギニノコハク酸尿症
フェニルケトン尿症
角膜混濁、白内障など ムコ多糖症
ガラクトース血症
チロシン血症II型
水晶体脱臼 ホモシスチン尿症
cherry-red spot リピドーシス
糖蛋白代謝異常症
肝腫脾腫 糖原病
ガラクトース血症
Wilson病
リソソーム病
骨異常 ホモシスチン尿症
リソソーム病
退行現象 リソソーム病
自傷行為 Lesch-Nyhan症候群
反復する嘔吐 尿素サイクル代謝異常症
有機酸血症
持続する下痢 乳糖不耐症
Wolman病
筋症状 筋型糖原病
脂肪酸代謝異常症

代表的な先天性代謝異常症の検査所見

検査 疾患 所見
尿 メープルシロップ尿症 異臭
有機酸尿症
シスチン尿症 腎結石
Lesch-Nyhan症候群
白血球 リソソーム病 空胞化、異染性顆粒
生化学 糖原病 低血糖
有機酸・脂肪酸代謝異常症
尿素サイクル・有機酸代謝異常症 アンモニア↑
有機酸血症 代謝性アシドーシス
肝臓 糖原病IV型 肝硬変
ガラクトース血症
Wilson病
腎臓 ガラクトース血症 腎不全
チロシン血症
脊髄液 高尿酸血症 乳酸↑
異染性白質ジストロフィー 蛋白↑
Krabbe病

参考

[display]http://www.jc-metabolomics.com/index.html




尿路結石」

  [★]

urolithiasis
尿路結石症尿管結石症 尿管結石

疫学

  • 男女比=2.4:1

まとめ

CBT QB vol2 p.382改
結石の種類 X線での描写 形成されやすい尿pH 酸解離定数
リン酸カルシウム アルカリ性 pKa1=2.12 pKa2=7.21 pKa3=12.67
シュウ酸カルシウム 酸性 pKa1=1.27 pKa2=4.27
シスチン 酸性 pKCOOH<1 pKCOOH<2.1 pKNH3+=8.02 pKNH3+=8.71 pI=5.03
尿酸 酸性 pK1=5.8 pK2=10.3
キサンチン 酸性  

成分による区分

  • シュウ酸結石:(15-30%)
  • リン酸結石 :(約20%)
  • 尿酸結石  :(約10%)

組成

  • 有機基質:2.5%
  • 結晶質:97.5%
頻度を%で示す。

成因

尿の性状と結石形成

  • a. 結石を構成する晶質の尿中排泄増加
  • b. 尿のpH
  • c. 尿停滞と濃縮 ← 長期臥床・尿路通過障害・海綿腎
  • 長期臥床⇒骨吸収↑⇒尿中Ca濃度↑⇒尿路結石
⇒閉経前の女性は男性より尿中クエン酸量が3倍ほど多い
 

その他の結石形成因子

大きさと排石

  • 5-6mm程度の大きさの場合、自己での排石は不能らしい。




アミノ酸代謝異常症」

  [★]

aminoacidopathy, disorder of aminoacid metabolism disorders of amino acid metabolism
アミノ酸代謝異常先天性アミノ酸代謝異常症 先天性アミノ酸代謝異常 inborn error of amino acid metabolism
[show details]

アミノ酸代謝異常症

国試で出たことが有るレベル


アミノ酸代謝異常で痙攣を呈さないもの


シスチン結石」

  [★]

cystine urinary lithiasis
シスチン尿症


ホモシスチン尿症」

  [★]

homocystinuria
シスタチオニン合成酵素欠損症 cystathionine synthase deficiencyシスタチオニン合成酵素異常症
新生児マススクリーニング遺伝性代謝性疾患アミノ酸代謝異常症
[show details]


概念

病型

  • シスタチオニン合成酵素欠損症:I型
  • メチルコバラミン合成障害:II型
  • メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素欠損症:III型

病因

  • 1. (I型)シスタチオニン合成酵素異常症
  • 新生児マススクリーニングでスクリーニングされるタイプ。最も多い。
  • ホモシステインがシスタチオニンβ-シンターゼ(補酵素:VB6)によりシスタチオニンに変換されないために、ホモシステインとメチオニンが蓄積する。
  • 2. (II,III型)葉酸・B12代謝異常症
  • 新生児マススクリーニングでスクリーニングされるタイプ。まれ。
  • ホモシステインがメチオニン合成酵素によりメチオニンに変換されないために、ホモシステインが蓄積する一方でメチオニンは蓄積しない(このために新生児マススクリーニングでスクリーニングされない)。

疫学

遺伝形式

症状

  • 微小血栓症→梗塞→臓器障害
  • 知能障害、痙攣、精神症状、水晶体の亜脱臼、くも状指、骨粗鬆症、血栓塞栓症など
  • 精神発達遅滞、マルファン症候群患者に類似した症状(眼球異常(レンズの亜脱臼)、細長い手足、血栓形成、大動脈中膜障害)などが特徴的である。

診断

  • 新生児マススクリーニングによりスクリーニングされる。

検査

治療

  • シスタチオニン合成酵素欠損症:I型
  • シスチン添加低メチオニン食。ベタインの併用もありうる。
  • ビタミンB6大量療法が有効な場合がある
  • メチルコバラミン合成障害:II型
  • ビタミンB12
  • メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素欠損症:III型
  • 葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12。ベタインの併用もありうる

予後

予防

シスチン」

  [★]

cystine
3,3'-ジチオビス(2-アミノプロピオン酸) 3,3'-dithiobis(2-aminopropionic acid)
システイン cysteine


  • システインが酸化されて2分子結合したもの。
  • 溶解度は低い。
  • システインのpK1=1.92, pK=10.7がそのまま適応できるとすれば、等電点であるpI=6.31に向かって溶解度が低下する。このため、酸性条件でシスチン結石が形成されやすいと考えられる。
  • pKCOOH<1 pKCOOH=2.1 pKNH3+=8.02 pKNH3+=8.71 pI=5.03 (参考文献(1)より)

臨床関連

参考

  • 1. 物性
[display]http://www.ajinomoto.co.jp/kfb/amino/aminoscience/bc/amino_05.html


症」

  [★]

sis, pathy
  • 検査や徴候に加えて症状が出ている状態




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