シクロスポリン
出典: meddic
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特徴
- 骨髄でのリンパ球の新生や増殖には影響しない
作用機序
- 活性化したT細胞のIL-2産生の抑制
- (正常) :カルモジュリン+Ca2+の存在下でカルシニューリンのphosphatase活性が上昇し、不活性型のNFAT(リン酸化状態)を活性型のNFAT(脱リン酸化)にする。活性型のNFATは核内に移行しIL-2の転写につなげる。
- (CsA投与):シクロスポリンは細胞質でシクロフィリンと結合し、これがカルシニューリンに結合してphosphatase活性を抑制する。この結果IL-2の産生が低下する。
薬理作用
- 免疫抑制
動態
副作用
- 腎毒性
- CsAによりTGF-β産生を亢進させ、TGF-βは細胞外マトリクスを増加させる→間質の線維化
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/04/19 10:38:38」(JST)
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UpToDate Contents
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- 1. シクロスポリンおよびタクロリムスの薬理作用および副作用 pharmacology and side effects of cyclosporine and tacrolimus
- 2. 肺移植後の免疫抑制の維持 maintenance immunosuppression following lung transplantation
- 3. シェーグレン症候群におけるドライアイの治療 treatment of dry eyes in sjogrens syndrome
- 4. シクロスポリンおよびタクロリムスの腎毒性 cyclosporine and tacrolimus nephrotoxicity
- 5. 小児におけるステロイド抵抗性特発性ネフローゼ症候群 steroid resistant idiopathic nephrotic syndrome in children
和文文献
- 皮膚筋炎の発症を契機に診断された小細胞肺癌の1 例
- 戸田 正夫,大西 祥五,増田 浩之,原澤 寛,中元 隆明,曾田 紗世,神谷 周良,福島 康次,石井 芳樹,福田 健
- Dokkyo journal of medical sciences 38(1), 127-134, 2011-03-25
- … に続き,構音障害および嚥下障害,四肢筋肉痛並び脱力が出現し,起立困難となり入院となった.CK, ALD, AST, LDH 等筋原性酵素の著明上昇及び臨床所見により皮膚筋炎と診断された.高用量ステロイド療法その後シクロスポリンの追加にて治療開始し,検査所見に続き,臨床所見も改善傾向にあった.同時にproGRP 高値並びに全身CT 画像上縦隔リンパ節腫大認め,気管支鏡下気管支粘膜生検にて小細胞肺癌の病理診断が得られ,CBDCA+CPT-11 …
- NAID 110008464231
- 自己免疫疾患治療薬 シクロスポリン、タクロリムス (ナースのためのハイリスク薬30 知っておきたいガイド) -- (免疫疾患・移植医療に対する薬)
- エキスパートナース 27(6), 68-72, 2011-05
- NAID 40018818612
- 薬と食の相互作用(132)3.薬と食事の相性(72)シクロスポリンと食事
- 澤田 康文,佐藤 宏樹
- 医薬ジャ-ナル 47(4), 142-149, 2011-04
- NAID 40018802219
関連リンク
- シクロスポリン(サイクロスポリンとも呼ばれる。英: cyclosporin または ciclosporin , cyclosporine)とは真菌が産生する環状ポリペプチド抗生物質のひとつ。商品は サンディミュン、ネオーラルなど。 ...
- サンディミュン,ネオーラルとは?シクロスポリンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや 薬価も調べられる(おくすり110番:病気別版)
関連画像







添付文書
薬効分類名
- 免疫抑制剤
販売名
シクロスポリンカプセル10mg「マイラン」
組成
成分・含量
- 1カプセル中 日本薬局方 シクロスポリン 10mg含有
添加物
- プロピレングリコール脂肪酸エステル他3成分
カプセル本体にコハク化ゼラチン、グリセリン、ポリソルベート80、酸化チタン
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦、妊娠している可能性のある婦人又は授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- タクロリムス(外用剤を除く)、ピタバスタチン、ロスバスタチン、ボセンタン、アリスキレンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- ※肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを服用中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
下記の臓器移植における拒絶反応の抑制
- 腎移植、肝移植
骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制
ベーチェット病(眼症状のある場合)
尋常性乾癬(皮疹が全身の30%以上に及ぶものあるいは難治性の場合)、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、関節症性乾癬
再生不良性貧血(重症)、赤芽球癆
ネフローゼ症候群(頻回再発型あるいはステロイドに抵抗性を示す場合)
全身型重症筋無力症(胸腺摘出後の治療において、ステロイド剤の投与が効果不十分、又は副作用により困難な場合)
- ネフローゼ症候群患者に投与する場合には、副腎皮質ホルモン剤に反応はするものの頻回に再発を繰り返す患者、又は副腎皮質ホルモン剤治療に抵抗性を示す患者に限ること。
- 再生不良性貧血に使用する場合において、本剤を16週間以上継続して投与する場合並びに寛解例で本剤投与中止後に再燃したため再投与する場合の有効性及び安全性については、十分な評価が確立していないので、患者の状態をみながら治療上の有益性が優先すると判断される場合にのみ投与すること。
- 全身型重症筋無力症では、本剤を単独で投与した際の有効性については使用経験がなく明らかでない。
腎移植の場合
- 通常、移植1日前からシクロスポリンとして1日量9?12mg/kgを1日2回に分けて経口投与し、以後1日2mg/kgずつ減量する。維持量は1日量4?6mg/kgを標準とするが、症状により適宜増減する。
肝移植の場合
- 通常、移植1日前からシクロスポリンとして1日量14?16mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。以後徐々に減量し、維持量は1日量5?10mg/kgを標準とするが、症状により適宜増減する。
骨髄移植の場合
- 通常、移植1日前からシクロスポリンとして1日量6?12mg/kgを1日2回に分けて経口投与し、3?6ヵ月間継続し、その後徐々に減量し中止する。
ベーチェット病の場合
- 通常、シクロスポリンとして1日量5mg/kgを1日2回に分けて経口投与を開始し、以後1ヵ月毎に1日1?2mg/kgずつ減量又は増量する。維持量は1日量3?5mg/kgを標準とするが、症状により適宜増減する。
乾癬の場合
- 通常、1日量5mg/kgを2回に分けて経口投与する。効果がみられた場合は1ヵ月毎に1日1mg/kgずつ減量し、維持量は1日量3mg/kgを標準とする。なお、症状により適宜増減する。
再生不良性貧血の場合
- 通常、シクロスポリンとして1日量6mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により、適宜増減する。
また、罹病期間が短い患者の方が良好な治療効果が得られる可能性があることから、目安として罹病期間が6ヵ月未満の患者を対象とすることが望ましい。
ネフローゼ症候群の場合
- 通常、シクロスポリンとして下記の用量を1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
頻回再発型の症例
- 成人には1日量1.5mg/kgを投与する。また、小児の場合には1日量2.5mg/kgを投与する。
ステロイドに抵抗性を示す症例
- 成人には1日量3mg/kgを投与する。また、小児の場合には1日量5mg/kgを投与する。
全身型重症筋無力症の場合
- 通常、シクロスポリンとして1日量5mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。効果がみられた場合は徐々に減量し、維持量は3mg/kgを標準とする。なお、症状により適宜増減する。
- サンディミュンを服用している患者に本剤を切り換えて投与する場合は、原則として1:1の比(mg/kg/日)で切り換えて投与するが、シクロスポリンの血中濃度(AUC、Cmax)が上昇して副作用を発現するおそれがあるので、切り換え前後で血中濃度の測定及び臨床検査(血清クレアチニン、血圧等)を頻回に行うとともに患者の状態を十分観察し、必要に応じて投与量を調節すること。ただし、通常の開始用量(初めてサンディミュンを服用する時の投与量)より高い用量を服用している患者で、一時的に免疫抑制作用が不十分となっても病状が悪化して危険な状態に陥る可能性のない患者では、切り換え時の投与量は多くても通常の開始用量とし、血中濃度及び患者の状態に応じて投与量を調節すること。
- 本剤の投与にあたっては血中トラフ値(trough level)を測定し、投与量を調節すること。
- 臓器移植患者に投与する際には、過量投与による副作用の発現及び低用量投与による拒絶反応の発現等を防ぐため、血中濃度の測定を移植直後は頻回に行い、その後は1ヵ月に1回を目安に測定し、投与量を調節すること。
- ベーチェット病、乾癬、再生不良性貧血、ネフローゼ症候群、全身型重症筋無力症患者に投与する際には、副作用の発現を防ぐため、1ヵ月に1回を目安に血中濃度を測定し、投与量を調節することが望ましい。
- 臓器移植において、3剤あるいは4剤の免疫抑制剤を組み合わせた多剤免疫抑制療法を行う場合には、本剤の初期投与量を低く設定することが可能な場合もあるが、移植患者の状態及び併用される他の免疫抑制剤の種類・投与量等を考慮して投与量を調節すること。
- 再生不良性貧血患者に投与する際には8?16週間を目安とし、効果がみられない場合は他の適切な治療法を考慮すること。
- ネフローゼ症候群に対する本剤の効果は、通常、1?3ヵ月であらわれるが、3ヵ月以上継続投与しても効果があらわれない場合には投与を中止することが望ましい。また、効果がみられた場合には、その効果が維持できる用量まで減量することが望ましい。
- ネフローゼ症候群患者に投与する際、本剤の使用前に副腎皮質ホルモン剤が維持投与されている場合は、その維持量に本剤を上乗せすること。症状により、副腎皮質ホルモン剤は適宜減量するが、増量を行う場合には本剤の使用は一旦中止すること。
慎重投与
- サンディミュン内用液又はカプセルから切り換えて本剤を服用する患者〔血中濃度が上昇して副作用が発現するおそれがある。〕
- 腎機能障害のある患者〔腎機能が悪化するおそれがある。〕
- 肝機能障害のある患者〔肝機能が悪化し、本剤の代謝あるいは胆汁中への排泄が遅延するおそれがある。〕
- 膵機能障害のある患者〔膵機能が悪化するおそれがある。〕
- 高血圧症の患者〔血圧の上昇及び症状の悪化が報告されている。〕
- 感染症のある患者〔免疫抑制により感染症が悪化するおそれがある。〕
- 悪性腫瘍又はその既往歴のある患者〔免疫抑制により進行又は再発するおそれがある。〕
- PUVA療法を含む紫外線療法中の患者(「相互作用」の項参照)
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 低出生体重児、新生児又は乳児(「小児等への投与」の項参照)
重大な副作用
腎障害:
(頻度不明)
- 腎機能障害は、本剤の副作用として高頻度にみられる。主な発現機序は用量依存的な腎血管収縮作用によると考えられ、通常、減量又は休薬により回復する。〔BUN上昇、クレアチニン上昇を示し腎血流量減少、糸球体濾過値の低下がみられる。尿細管機能への影響としてカリウム排泄減少による高カリウム血症、尿酸排泄低下による高尿酸血症、マグネシウム再吸収低下による低マグネシウム血症がみられる。〕また、器質的な腎障害(尿細管萎縮、細動脈病変、間質の線維化等)があらわれることがある。〔移植後の大量投与や、腎疾患のある患者への使用あるいは腎毒性のある薬剤(「相互作用」の項参照)との併用により起こりやすい。〕なお、腎移植後にクレアチニン、BUNの上昇がみられた場合は、本剤による腎障害か拒絶反応かを注意深く観察し、鑑別する必要がある。
※肝障害、肝不全:
(頻度不明)
- 肝機能障害、黄疸等の肝障害、肝不全があらわれることがあるので、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDH、ビリルビンの上昇等の異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症等の中枢神経系障害:
(頻度不明)
- 可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症等の中枢神経系障害があらわれることがあるので、全身痙攣、意識障害、失見当識、錯乱、運動麻痺、小脳性運動失調、視覚障害、視神経乳頭浮腫、不眠等の症状があらわれた場合には、CT、M R Iによる画像診断を行うとともに、本剤を減量又は中止し、血圧のコントロール、抗痙攣薬の投与等適切な処置を行うこと。
神経ベーチェット病症状:
(頻度不明)
- ベーチェット病患者において神経ベーチェット病症状(頭痛、発熱、情動失禁、運動失調、錐体外路症状、意識障害、髄液細胞増多等)が誘発又は悪化することがあるので、このような場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
感染症:
(頻度不明)
- ※※
細菌、真菌あるいはウイルスによる重篤な感染症(肺炎、敗血症、尿路感染症、単純疱疹、帯状疱疹等)を併発することがある。また、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎やC型肝炎の悪化があらわれることがある。強力な免疫抑制下では急激に重症化することがあるので、本剤を投与する場合は観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
進行性多巣性白質脳症(PML):
(頻度不明)
- 進行性多巣性白質脳症(PML)があらわれることがあるので、本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合は、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
BKウイルス腎症:
(頻度不明)
- BKウイルス腎症があらわれることがあるので、このような場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性膵炎:
(頻度不明)
- 急性膵炎(初期症状:上腹部の激痛、発熱、血糖上昇、アミラーゼ上昇等)があらわれることがあるのでこのような場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血栓性微小血管障害:
(頻度不明)
- 溶血性尿毒症症候群(HUS:血小板減少、溶血性貧血、腎不全を主徴とする)、血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)様症状(血小板減少、微小血管性溶血性貧血、腎機能障害、精神神経症状を主徴とする)等の血栓性微小血管障害があらわれることがあるので、このような場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
溶血性貧血、血小板減少:
(頻度不明)
- 溶血性貧血、血小板減少があらわれることがあるので、このような場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症:
(頻度不明)
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には減量又は投与を中止し、適切な処置を行うこと。
悪性リンパ腫、リンパ増殖性疾患、悪性腫瘍(特に皮膚):
(頻度不明)
- 他の免疫抑制剤(副腎皮質ホルモン剤を除く)と併用する場合に、過度の免疫抑制により発現の可能性が高まることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
クリーゼ:
(頻度不明)
- 全身型重症筋無力症ではクリーゼを起こすことがあるので、使用に際しては患者の状態をよく観察し、このような症状があらわれた場合には人工呼吸器等の適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 動物で腎、肝及び骨髄の同種移植片の生着期間を延長させ、また骨髄移植の移植片対宿主反応に対する予防及び治療効果を示す。この効果はリンパ球に対する特異的かつ可逆的な免疫抑制作用による。主にヘルパーT細胞の活性化を抑制するが、サプレッサーT細胞の活性化は阻害しないことが示されている。この作用のメカニズムは、本薬がT細胞の受容たん白であるシクロフィリンと結合し、この複合体がカルシニューリンのホスファターゼ活性を阻害することによる。その結果、ヘルパーT細胞のサイトカイン発現に関与する転写因子(NFATc)の核内移行が抑制され、T細胞増殖因子であるインターロイキン-2などの産生が低下する。5)
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
- 〔日局〕 シクロスポリン (Ciclosporin)
〔日局別名〕 サイクロスポリンA
化学名:
- cyclo{-[(2S,3R,4R,6E)-3-Hydroxy-4-methyl-2-methylamino-6-octenoyl]-L-2-aminobutanoyl-N-methylglycyl-N-methyl-L-leucyl-L-valyl-N-methyl-L-leucyl-L-alanyl-D-alanyl-N-methyl-L-leucyl-N-methyl-L-leucyl-N-methyl-L-valyl-}
分子式:
- C62H111N11O12
分子量:
- 1202.61
- 本品は白色の粉末である。
本品はアセトニトリル、メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、ジエチルエーテルに溶けやすく、水にはほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
| 先読み | 「Neoral」「CsA」 |
| 国試過去問 | 「101A014」「099G033」「105A033」「101G035」「101G032」「095D032」「097A033」「101A035」「098D033」「103A029」「105I071」「101G052」「098G103」「104B025」「088B060」「093A060」 |
| リンク元 | 「脂質異常症」「高血圧」「骨髄異形成症候群」「乾癬」「全身性強皮症」 |
「Neoral」
「CsA」
[★] シクロスポリンA、cyclosporin A、cyclosporine A
「101A014」
- 45歳の男性。息切れを主訴に来院した。30歳ころから咳嗽、粘膿性痰および喘鳴を自覚していた。1年前から坂道と階段とでの息切れを自覚するようになった。小学生時から慢性副鼻腔炎があり、2回の手術歴がある。喫煙歴はない。
- 身長171cm、体重56kg。体温37.1℃。脈拍76/分、整。血圧112/74mmHg。手指に軽度のバチ指を認める。両側胸部に吸気時のcoarse cracklesと呼気時のwheezesとを聴取する。血液所見:赤沈37mm/1時間、白血球9,600。血清生化学所見:IgG1,850mg/dl(基準960~1,960)、IgA620mg/dl(基準110~410)、IgM280mg/dl(基準65~350)。免疫学所見:CRP8.3mg/dl、寒冷凝集反応512倍(基準128以下)。喀痰からムコイド型の緑膿菌が検出された。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.42、PaO2 64Torr、PaCO2 42Torr。胸部エックス線写真と胸部単純CTとを以下に示す。
- 治療として適切なのはどれか。
- a. シクロスポリン内服
- b. エリスロマイシン内服
- c. シクロホスファミド内服
- d. 副腎皮質ステロイド薬内服
- e. 副腎皮質ステロイド薬吸入
※国試ナビ4※ [101A013]←[国試_101]→[101A015]
「099G033」
- 24歳の女性。四肢の紫斑と歯肉出血とのため来院し、当日入院した。3日前に手足の紫斑に気付き、1日前から歯肉出血が止まらなかった。意識は清明。体温37.5℃。脈拍88/分、整。血圧106/56mmHg。上腕と下腿との皮膚に点状出血と径1cmの紫斑とが散在している。眼瞼結膜は蒼白。口腔内では歯肉の出血と頬粘膜の点状出血とを認める。腹部は平坦、軟で、肝・肺は触知しない。血液所見:赤血球290万、Hb8.7g/dl、Ht28%、白血球5,600、血小板1.2万、フィプリノゲン120mg/dl(基準200~400)、血清FDP34μg/ml(基準10以下)。血清生化学所見:総蛋白6.7g/dl、アルブミン4.3g/dl、尿素窒素22mg/dl、クレアチニン1.3mg/dl、尿酸8.8mg/dl、総コレステロール130mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST38単位、ALT35単位、LDH520単位(基準176~353)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
- 治療法はどれか。2つ選べ。
- a. シクロスポリン
- b. アントラサイクリン
- c. L-アスパラギナーゼ
- d. 副腎皮質ステロイド薬
- e. 全トランス型レチノイン酸
※国試ナビ4※ [099G032]←[国試_099]→[099G034]
「105A033」
- 45歳の女性。右視力低下と排尿障害とを主訴に来院した。 3か月前にものが二重に見えたが1週間で軽快した。 1か月前から右眼瞼が閉じにくくなり、その後右顔面の感覚鈍麻に気付いた。 5日前から排尿障害があり、昨日急に右視力が低下した。 10年前から高血圧症の治療を受けている。意識は清明。視力は右0.1(矯正不能)、左1.0(矯正不能)。眼底に異常を認めない。眼球運動は右眼の外転が不十分である。右顔面の痛覚低下を認める。両側上下肢の軽い運動麻痺があり、両側上下肢で腱反射が亢進し、Babinski徴候は両側陽性である。脳脊髄液検査で細胞数 6/mm3(全て単核球)(基準0-2)、蛋白 56mg/dl(基準15-45)である。
- 直ちに行うべき治療はどれか。
- a 高圧酸素療法
- b シクロスポリン投与
- c ステロイドパルス療法
- d インターフェロンβ投与
- e ガンマグロブリン大量静注
※国試ナビ4※ [105A032]←[国試_105]→[105A034]
「101G035」
- 3歳の男児。紫斑を主訴に来院した。2週前に38.7℃の発熱が2日間続き、近医で咽頭炎と診断された。昨日から全身に赤~紫色の点状の皮疹が出現している。診察前に鼻出血があり、止血に20分を要した。体温36.9℃。脈拍88/分、整。全身の皮膚に紫斑を認める。口腔内に粘膜出血を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球340万、Hb10.5g/dl、白血球6,700、血小板0.6万。血清生化学所見:AST31IU/l、ALT28IU/l、LDH284IU/l(基準176~353)。CRP0.11mg/dl。骨髄塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
- 治療として適切なのはどれか。2つ選べ。
※国試ナビ4※ [101G034]←[国試_101]→[101G036]
「101G032」
- 65歳の女性。坂道での動悸と息切れとを主訴に来院した。3か月前から家族に顔色不良を指摘されていた。1か月前から主訴を自覚しはじめ、徐々に悪化した。脈拍96/分、整。血圧134/64mmHg。表在リンパ節の腫大はない。左肋骨弓下に脾を2cm触知する。血液所見:赤沈123mm/1時間、赤血球145万、Hb6.6g/dl、Ht17%、網赤血球23%(230%。)、白血球8,900、血小板36万。血清生化学所見:ハプトグロビン10mg/dl以下(基準19~170)、総ビリルビン2.7mg/dl、間接ビリルビン1.9mg/dl、AST50IU/l、ALT32IU/l、LDH650IU/l(基準176~353)。免疫学所見:直接Coombs試験陽性、寒冷凝集反応32倍(基準128以下)。
- 治療法として適切なのはどれか。
- a. 蛋白同化ステロイド薬投与
- b. 副腎皮質ステロイド薬投与
- c. アザチオプリン投与
- d. シクロスポリン投与
- e. 脾摘術
※国試ナビ4※ [101G031]←[国試_101]→[101G033]
「095D032」
- 65歳の女性。坂道での動悸と息切れとを主訴に来院した。3か月前から家族に顔色不良を指摘されていた。1か月前から主訴を自覚しはじめ、徐々に悪化した。脈拍96/分、整。血圧134/64mmHg。表在リンパ節腫大はない。腹部で左肋骨弓下に脾を2cm触知する。血液所見:赤沈123mm/1時間、赤血球145万、Hb 6.6g/dl、Ht20%、MCV 138μm3、網赤血球 230‰、白血球8,900、血小板36万。血清生化学所見:総ビリルビン2.7 mg/dl、間接ビリルビン1.9mg/dl、GOT50単位(基準40以下)、GPT32単位(基準35以下)、LDH650単位(基準175~353)、ハプトグロビン10mg/dl以下(基準19~170)。直接Coombs試験陽性、寒冷凝集反応32倍(基準128以下)。
- 適切な治療法はどれか。
- a. 副腎皮質ステロイド薬投与
- b. 蛋白同化ステロイド薬投与
- c. シクロスポリン投与
- d. アザチオプリン投与
- e. 摘脾術
※国試ナビ4※ [095D031]←[国試_095]→[095D033]
「097A033」
- 65歳の男性。3日前から続く鼻出血のために来院した。3週前から全身倦怠感を自覚している。皮膚は蒼白で紫斑と点状出血とを認める。血液所見:赤血球210万、Hb7.2g/dl、Ht22%、網赤血球1‰、白血球1,900(桿状核好中球1%、分核好中球18%、好酸球1%、単球2%、リンパ球78%)、血小板0.8万。血清生化学所見:総蛋白8.1g/dl、アルブミン4.2g/dl、クレアチニン0.8mg/dl、AST32単位(基準40以下)、ALT26単位(基準35以下)。骨髄生検H-E染色標本を以下に示す。
- まず行う治療はどれか。
- (1) ガンマグロブリン大量投与
- (2) シクロスポリン投与
- (3) 抗胸腺細胞グロブリン(ATG)投与
- (4) 多剤併用化学療法
- (5) 同種骨髄移植
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
※国試ナビ4※ [097A032]←[国試_097]→[097A034]
「101A035」
- 9歳の男児。今朝からの眼瞼浮腫と血尿とを主訴に来院した。2週前に扁桃炎で治療を受けた。体温36.5℃。脈拍96/分、整。血圧180/102mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。脛骨前面を指で圧迫すると圧痕が残る。尿所見:蛋白2+、糖(-)、沈渣に赤血球多数/1視野、白血球4~6/1視野、赤血球円柱3~5/1視野を認める。血清生化学所見:総蛋白6.4g/dl。アルブミン3.8g/dl、尿素窒素44mg/dl、クレアチニン2.3mg/dl、総コレステロール160mg/dl。免疫学所見:ASO128単位(基準250以下)、CH50 12U/ml(基準25~35)。
- 治療薬として適切なのはどれか。
- a. ヘパリン
- b. フロセミド
- c. ゲンタマイシン
- d. シクロスポリン
- e. 副腎皮質ステロイド薬
※国試ナビ4※ [101A034]←[国試_101]→[101A036]
「098D033」
- 41歳の男性。1週前から続く易疲労感と鼻出血とを訴えて来院した。
- 眼瞼結膜と口腔粘膜とに貧血を認め、歯肉にも出血を認める。腹部は平坦で肝・肺を触知しない。
- 体温37.6℃。脈拍88/分、整。血圧124/72mmHg。
- 血液所見:赤血球210万、Hb7.1g/dl、Ht23%、網赤血球2‰、白血球2,300、血小板2万。
- 血清生化学所見:総蛋白6.8g/dl、アルブミン4.2g/dl、総ビリルビン1.1mg/dl、AST25単位(基準40以下)、ALT19単位(基準35以下)、LDH680単位(基準176~353)。
- 骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
- 適切な治療法はどれか。
- a. 多剤併用化学療法
- b. シクロスポリン投与
- c. ステロイドパルス療法
- d. インターフェロン投与
- e. 全トランス型レチノイン酸投与
※国試ナビ4※ [098D032]←[国試_098]→[098D034]
「103A029」
- 65歳の男性。3日前から続く鼻出血を主訴に来院した。3週前から全身倦怠感を自覚している。皮膚は蒼白で紫斑と点状出血とを認める。血液所見:赤血球210万、Hb 7.2g/dl、Ht 22%、網赤血球 0.1%、白血球1,900(桿状核好中球1%、分葉核好中球18%、好酸球1%、単球2%、リンパ球78%)、血小板0.8万。血液生化学所見:総蛋白8.1g/dl、アルブミン4.2g/dl、クレアチニン0.8mg/dl、AST 32IU/l、ALT 26IU/l。骨髄生検H-E染色標本(別冊No.7)を以下に示す。
- 治療として適切なのはどれか。3つ選べ。
- a. シクロスポリン投与
- b. 血小板輸血
- c. 免疫グロブリン大量投与
- d. 抗胸腺細胞グロブリン投与 ATG
- e. 同種骨髄移植
※国試ナビ4※ [103A028]←[国試_103]→[103A030]
「105I071」
- 34歳の女性。右手のしびれ感を主訴に来院した。2か月前から右手のしびれ感が断続的に続いていた。脈拍68/分、整。血圧120/68mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。頚椎に異常を認めない。右上腕二頭筋反射と腕橈骨筋反射とに異常を認めない。握力は両側上肢とも正常範囲内である。右手関節を屈曲するとしびれ感が増強する。触覚低下を認める領域を斜線で表した図を示す。
- この患者の初期治療として適切なのはどれか。2つ選べ。
※国試ナビ4※ [105I070]←[国試_105]→[105I072]
「101G052」
- 17歳の男子。全身倦怠感を主訴に来院した。身長168cm、体重54kg。体温36.8℃。脈拍72/分、整。血圧110/70mmHg。眼球結膜に黄染を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を4cm触知する。脾は触知しない。血液所見:赤血球380万、Hb11.2g/dl、白血球5,600、血小板18万。血清生化学所見:AST120IU/l、ALT265IU/l、LDH420IU/l(基準176~353)、Cu30μg/dl(基準68~128)、セルロプラスミン5.1mg/dl(基準21~37)。免疫学所見:CRP0.1mg/dl、HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。尿中Cu排泄量500μg/日(基準100以下)。
- 治療薬はどれか。
- a. キレート薬
- b. シクロスポリン
- c. インターフェロン
- d. 免疫グロブリン製剤
- e. 副腎皮質ステロイド薬
※国試ナビ4※ [101G051]←[国試_101]→[101G053]
「098G103」
- 薬物と副作用の組合せで誤っているのはどれか。
※国試ナビ4※ [098G102]←[国試_098]→[098G104]
「104B025」
- 治療薬物モニタリング TDMを行うのはどれか。3つ選べ。
※国試ナビ4※ [104B024]←[国試_104]→[104B026]
「088B060」
- 腎毒性の強い薬物
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
「093A060」
- 尿路結石形成の誘因となるものは?2つ
- (1) アセタゾラミド
- (2) サイアザイド系利尿薬
- (3) インスリン
- (4) シクロスポリン
- (5) 副腎皮質ステロイド薬
「脂質異常症」
定義
- 血清:
Total-CHO≧220 mg/dl。LDL-C≧140 mg/dl。TG≧150 mg/dl。HDL-C<40 mg/dl
病型
- 原発性
- 家族性
- 特発性
- 二次性
分類
原発性高脂血症のWHO分類
| 型分類 | 増加するリポ蛋白 | 血清脂質の変動 | コレステロール (mg/dl) | トリグリセリド (mg/dl) | ||
| 正常 | - | - | <220 | <150 | ||
| I型高脂血症 | 高カイロミクロン血症 | hyperchylomicronemia | カイロミクロン | 中性脂肪著明増加 | <260 | >1000 |
| IIa型高脂血症 | 高コレステロール血症 | hypercholesterolemia | LDL | コレステロール増加 | >220 | >150 |
| IIb型高脂血症 | 複合型高脂血症 | combined hyperlipidemia | LDL, VLDL | コレステロールと中性脂肪増加 | >220 | 150-300 |
| III型高脂血症 | 異常βリポ蛋白血症 | dysbetalipoproteinemia | IDL | 電気泳動でbroad β | 350-500 | 350-500 |
| IV型高脂血症 | 高トリグリセリド血症 | hypertriglyceridemia | VLDL | 中性脂肪増加 | <240 | 200-1000 |
| V型高脂血症 | 複合型高トリグリセリド血症 | mixed hypertriglyceridemia | カイロミクロン, VLDL | 中性脂肪著明増加 | <300 | >1000 |
原発性高脂血症の型分類 (臨床検査法提要第32版 p.533)
| I型 | II型 | III型 | IV型 | V型 | |||
| IIa型 | IIb型 | ||||||
| 高カイロミクロン血症 | 高コレステロール血症 | 複合型高脂血症 | 異常βリポ蛋白血症 | 高トリグリセリド血症 | 複合型高トリグリセリド血症 | ||
| 増加リポ蛋白 | CM | ++ | + | ||||
| VLDL | + | + | + | ||||
| IDL | + | ||||||
| LDL | + | + | |||||
| 血漿脂質 | TC | + | +++ | ++ | ++ | /+ | + |
| TG | +++ | ++ | ++ | ++ | +++ | ||
| TC/TG | <0.2 | >1.6 | 不定 | ≒ | 0.6-1.6 | <0.6 | |
| 病因 | ・LPL欠損 ・アポCII欠損 (外因性高脂血症) | LDL受容体異常 | 不明 | アポE異常 (E2/E2など) | 不明 (内因性高脂血症) | LPL欠損へテロ(一部) (外因性高脂血症 and (内因性混合型高脂血症) | |
| 臨床所見 | 発症時期 | 小児期 | 小児期~成人 | 成人 | 成人 | 小児期~成人 | |
| 肝脾肥大 | +++ | - | + | +++ 脾のみ | +++ | ||
| 腹痛 | + | + | + | ||||
| 膵炎 | + | + | |||||
| 網膜脂血症 | + | + | |||||
| 肥満 | + | + | |||||
| 角膜輪 | + | + | |||||
| 冠動脈疾患 | まれ | 最も高率 | 高率 | 中程度 | 比較的まれ | ||
| 黄色腫 | 発疹状 | 黄色板状 結節状 腱黄色腫 | 手掌線 結節状 発疹状 | 発疹状 | |||
| 耐糖能 | 正常 | 正常 | 正常 | 異常多い | 異常多い | ||
| 高尿酸血症 | なし | なし | 少ない | 多い | 多い | ||
| 遺伝 | 劣性遺伝 | 優性遺伝 | 劣性遺伝 | 優性遺伝 | 不明 | ||
| 頻度 | まれ | 多い 500人中 1人(ヘテロ) 100万人中 1人(ホモ) | 多い 200人中 1人 | 少ない 1万人中 2-3人 | 最も多い | まれ | |
| 血清静置試験 | 上層:乳濁 | 透明 | わずかに混濁 | 混濁、 時にミルク状 | 混濁 | 上層:乳濁 | |
| 下層:透明 | 下層:混濁 | ||||||
| 特徴 | small dense LDL の存在 | broad β | |||||
- 頻度:IIa > IIb > IV
- 遺伝(AR)I, III (AD)その他
- 症状
- 動脈硬化:IIa,IIb,III
- 膵炎:TG多い:I,IV,V
- TC優位に多いのがIIa, TG優位に多いのがIV
- リポ蛋白のパターンは、IIa + IV = IIb で IIIはその中間(IDL)。I + IV = V
原発性高脂血症
| 血清TG | 血清TC | ||
| 内分泌代謝疾患 | 甲状腺機能低下症 | +++ | |
| クッシング症候群 | + | ++ | |
| 先端性肥大症 | + | ||
| 糖尿病 | +++ | +~++ | |
| 痛風 | + | ||
| 神経性食思不振症 | ++ | ||
| ウェルナー症候群 | ++ | ||
| 肝疾患 | 閉塞性肝・胆道疾患 | +++ | |
| 肝癌 | ++ | ||
| 腎疾患 | ネフローゼ症候群 | ++ | +++ |
| 慢性腎不全 | +++ | ||
| 免疫異常 | 全身性エリテマトーデス | +++ | |
| 骨髄腫 | ++ | + | |
| 薬剤など | サイアザイド | + | + |
| β遮断薬 | + | ||
| シクロスポリン | + | ||
| 経口避妊薬 | +++ | ||
リスク別脂質管理目標値 (http://jas.umin.ac.jp/pdf/guideline_summary.pdf)
| 治療方針の原則 | カテゴリー | 脂質管理目標値(mg/dL) | |||||
| リスク群 | LDL-C以外の主要危険因子 | LDL-C | HDL-C | TG | |||
| 一次予防 | まず生活習慣の改善を 行った後、薬物治療の 適応を考慮する | I | 低リスク群 | 0 | <160 | ≧40 | <150 |
| II | 中リスク群 | 1~2 | <140 | ||||
| III | 高リスク群 | 3以上 | <120 | ||||
| 二次予防 | 生活習慣の改善とともに 薬物治療を考慮する | 冠動脈疾患の既往 | <100 | ||||
- LDL-C値以外の主要危険因子
- 加齢(男性≧45歳、女性≧55歳)、高血圧、糖尿病(耐糖能異常を含む)、喫煙、冠動脈疾患の家族歴、低HDL-C血症(<40mg/dL)
- 糖尿病、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症の合併はカテゴリーIIIとする。
「高血圧」
- 英
- hypertension, HT, high blood pressure
- 同
- (国試)高血圧症
- 関
- 低血圧
定義
- 収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上 (1999年改正)
原因による分類
高血圧の病因
PHD.319
exogenous cause
- 1. エストロゲン(避妊薬などに含まれる):肝臓でのアンジオテンシノゲンの産生量を増加させる。)
- 2. 糖質コルチコイド:鉱質コルチコイド作用
- 3. シクロスポリン
- 4. エリスロポエチン:赤血球を増加させることで、血液の粘稠度が上昇したり、末梢の虚血性の血管拡張が解除される事による。
- 5. 交換刺激刺激薬:例えば、普通感冒薬
- 6. コカイン・慢性のアルコール過剰摂取:どちらも交感神経の活動性をあげる。
renal cause
mechanical cause
endocrine cause
高血圧のリスクファクター
- 年齢、ナトリウム過剰摂取、飲酒、肥満、運動不足、妊娠中の高血圧、家族歴
高血圧による病変
PHD.323
- 通常は無症候であるが、多くの臓器(血管、心臓、網膜、腎臓)に多大な影響を及ぼす
高血圧による細動脈変化 BPT.356
- hyaline arteriolosclerosis
- hyperplastic arteriolosclerosis
症候
身体所見
- 胸部:II音の亢進(IIA音)、心基部の収縮期雑音
検査
心電図
- 左室肥大 ← 求心性左室肥大 ← 後負荷に打ち勝って左室が収縮できるように。
重症度と治療(QB.C-324)
| 重症度 | 血圧 | 治療 |
| I度高血圧 | 140/90mmHg | ライフスタイルの改善、半年-1年で改善しなければ降圧薬投与 |
| II度高血圧 | 160/100mmHg | 降圧薬投与(経口) |
| III度高血圧 | 180/110mmHg | 降圧薬投与(経口) |
| 高血圧緊急症 | 臓器障害(脳、心臓、腎臓など) | 降圧薬投与(経静脈) |
治療
- まず生活指導を行った上で、薬物治療の必要がある場合にこれを開始する。ただし、高リスク群に関しては直ちに薬物治療を開始する。
- 生活習慣の修正(参考1より)
| 1. 減塩(→ナトリウム) | 6g/日未満 |
| 2. 食塩以外の栄養素 | ・野菜・果物の積極的摂取* ・コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える ・魚(魚油)の積極的摂取 |
| 3. 減量 | ・BMI<25未満 |
| 4. 運動 | ・心血管病のない高血圧患者が対象で、中等度の強度の有酸素運動を中心に定期的に(毎日30分以上を目標に)行う |
| 5. 節酒 | ・エタノールで男性は20-30ml/日以下、女性は10-20ml/以下 |
| 6. 禁煙 | |
| 生活習慣の複合的な修正はより効果的である | |
| *重篤な腎障害を伴う患者では高K血症をきたすリスクがあるので、野菜・果物の積極的摂取は推奨しない。糖分の多い果物の過剰な摂取は、特に肥満者や糖尿病などのカロリー制限が必要な患者では勧められない。 | |
- 降圧目標
- 参考1
| 診察室血圧 | 家庭血圧 | |
| 若年者・中年者 | 135/85mmHg未満 | 125/80mmHg未満 |
| 高齢者 | 140/90mmHg未満 | 135/85mmHg未満 |
| 糖尿病患者 腎臓病患者 心筋梗塞後患者 | 130/80mmHg未満 | 125/75mmHg未満 |
| 脳血管障害患者 | 140/90mmHg未満 | 135/85mmHg未満 |
注:診察室血圧と家庭血圧の目標値の差は、診察室血圧140/90mmHg、家庭血圧135/85mmHgが、高血圧の診断基準であることから、この二者の差を単純にあてはめたものである。
幼児・小児の高血圧
- 参考2 参考3
- 健診用の高血圧基準
| 収縮期血圧 (mmHg) | 拡張期血圧 (mmHg) | ||
| 乳児(注) | ≧110 | ≧70 | |
| 幼児 | ≧120 | ≧70 | |
| 小学校 | 低学年 | ≧130 | ≧80 |
| 高学年 | ≧135 | ≧80 | |
| 中学校 | 男子 | ≧140 | ≧85 |
| 女子 | ≧135 | ≧80 | |
| 高等学校 | ≧140 | ≧85 | |
- 注:乳児の値は検診用の基準かは不明
参考
- 1. 高血圧治療ガイドライン
- 2. 高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)
- 3. 高血圧 日本高血圧学会高血圧治療GL作成委員会/医療・GL(09年)/ガイドライン 第10章 小児の高血圧
高血圧と糖尿病を合併する病態
- クッシング症候群:糖質コルチコイドによる糖新生亢進・インスリン拮抗作用と鉱質コルチコイド様作用による。
- 先端巨大症:成長ホルモンの抗インスリン作用と電解質代謝作用(Na,K,Cl濃度増加、細胞外液増加)
- 褐色細胞腫:交感神経緊張亢進によるα1,β1作用による血圧上昇、α2, β2作用による血糖上昇
- 原発性アルドステロン症:過量のアルドステロンによるナトリウム再吸収、カリウム排泄亢進により体液量貯留、低カリウムによるインスリン作用低下
救急外来での高血圧
- 研修医当直御法度 第5版 p.33
救急
準急球
- 拡張期血圧115以上であるが、臓器障害がない。
- → 経口降圧薬を処方し外来受診。
| 収縮期高血圧 | 動脈コンプライアンス低下 | 動脈硬化 | |
| 大動脈の人工血管置換術後 | |||
| 心拍出量の変化 | 大動脈弁閉鎖不全症 | ||
| 甲状腺機能亢進症 | |||
| 発熱 | |||
| 動静脈瘻 | |||
| 動脈管開存症 | |||
| 過動心症候群 | |||
| 拡張期高血圧 | 体液量の増加 | 腎実質性高血圧 | 糸球体腎炎 |
| 糖尿病性腎症 | |||
| 慢性腎盂腎炎 | |||
| 多発性嚢胞腎 | |||
| 膠原病 | |||
| など | |||
| 副腎皮質疾患 | Cushing症候群 | ||
| 原発性アルドステロン症 | |||
| 薬物性 | 経口避妊薬 | ||
| 副腎皮質ステロイド | |||
| エリスロポエチン | |||
| レニン-アンジオテンシン系の亢進 (循環血液量・末梢血管抵抗の増大) | 腎血管性高血圧 | 腎動脈硬化症 | |
| 線維筋性異形成 | |||
| レニン産生腫瘍 | |||
| 血管抵抗の増大 | 交感神経系の亢進 | 褐色細胞腫 | |
| 急性ストレス反応 | |||
| 薬物中断症候群 | |||
| 多発性神経炎 | |||
| 大血管の狭窄・閉鎖 | 大動脈狭窄症 | ||
| 解離性大動脈瘤 | |||
| 原因不明(多因子) | 本態性高血圧 | ||
「骨髄異形成症候群」
まとめ
- 異常な幹細胞(造血幹細胞レベルでの原因不明の質的異常)から単クローン性に血球が産生される疾患であり、慢性・非可逆性に進行する。治療不応性の経過をとり、予後不良であり、高率に白血病に移行する。汎血球減少がみられ、また形態の異常がみられる。NAPスコアは減少する。骨髄では無効造血がみられ、正形成~過形成となる。症状は無症状であることがあり、ある場合は汎血球減少に基づく症状である。治療は造血幹細胞移植が根治量であるが、適応がない場合は免疫抑制薬、ステロイド、造血因子(蛋白同化ステロイド)の投与、また赤血球、血小板の輸血を行う。
概念
- 異常な幹細胞(造血幹細胞レベルでの原因不明の質的異常)から単クローン性に血球が産生される
- 無効造血による血球減少、異形成(血球形態異常)、治療不応性、前白血球病的(白血病への移行)性質
- 本疾患に含まれる不応性貧血は難病に指定されている。
疫学
- 中高年層に好発し、50歳以上が70%以上。男女比は1.6:1。
病因
- 続発性:ファンコニ貧血
- 薬剤性・医原性:化学物質、放射線、抗悪性腫瘍薬(アルキル化剤)
- 放射線や抗悪性腫瘍薬(アルキル化剤)による悪性腫瘍は治療後5-7年後に起こることが多く、MDSを経てAMLとなる。染色体異常は-5/5q or -7/7q-が多い。
分類
- FAB分類とWHO分類がある。芽球の比率におけるMDSの定義が異なり、FAB分類では芽球の比率30%未満。WHO分類では芽球の比率20%未満としている。これ以上は急性白血病としている。
FAB分類
| 急性白血病 移行リスク | 病型 | 末梢血中芽球 | 骨髄中芽球 | |||
| low risk | 不応性貧血 | refractory anemia | RA | <1% | <5% | |
| 環状鉄芽球を伴う不応性貧血 | RA with ringed sideroblast | RARS | <1% | <5% | 環状鉄芽球>15% | |
| high risk | 芽球増加を伴う不応性貧血 | RA with excess of blasts | RAEB | <5% | 5~20% | |
| 移行期のRAEB | RAEB in transformation | RAEB-t | ≧5% | 20~30% | Auer小体 | |
| 慢性骨髄単球性白血病 | chronic myelomonocytic leukemia | CMML | <5% | <20% | 末梢血単球>1,000/μl | |
WHO分類
病態
- 造血幹細胞に発生した遺伝子異常に基づく血球減少症。
- 染色体異常は40-60%で認められ、-5、5q-、-7、7q-や第8染色体のトリソミーがある。
検査
末梢血
- 汎血球減少(1-3系統):(頻度)汎血球減少47.9%、貧血+血小板減少17.7%、貧血+白血球減少17.2%、貧血13.2%
- 赤血球:
- 数:正球性~大球性の貧血。ときに小球性。網赤血球数は低下するが、ときに上昇
- 形態:大小不同や奇形
- 白血球:
- 数:好中球減少。
- 形態:好中球の過分葉。偽ペルゲル・フェット核異常。顆粒の減少。NAPスコア低下
- 血小板
- 数:減少
- 形態:顆粒異常。巨大血小板
骨髄
- 正形成~過形成 ← 造血能は失われておらず、補償的に過形成となるのではないか?異常な血球が産生される結果、無効造血をきたす。
- 80-90%の症例:正~過形成骨髄
- 10-20%の症例:低形成 → 再生不良貧血との鑑別必要
- 芽球比率は予後を左右する
鉄代謝
- 無効造血を反映
症状
- 無症状であることがあり、健診の血液検査異常で見つかることがある。
- 汎血球減少に基づく諸症状。
- 赤血球減少:貧血(動悸、息切れ、倦怠感)
- 白血球減少:不明熱、易感染性(発熱、咽頭痛)
- 血小板減少:出血傾向
- 肝脾腫は少ない。
合併症
- 約1/3の症例で急性骨髄性白血病(AML)に進展 ← 異常造血幹細胞の増殖は前白血病状態であり、進展は遺伝子異常の付加がきっかけとなる。
- Sweet症候群(急性好中球性皮膚症)(発熱、好中球増加、好中球湿潤性紅斑)
- 壊疽性膿皮症
治療
- 同種造血幹細胞移植:根治療法。適応は55歳以下。
- 免疫抑制薬、ステロイド、造血因子(蛋白同化ステロイド)
- 赤血球、血小板の輸血。
- 参考1
- リスクで治療法が変わる。
- 低リスク:
- 保存的治療(対症療法)
- 免疫抑制療法
- (保健適応外):シクロスポリン、抗胸腺グロブリン
- 高リスク
ガイドライン
- 1. 造血細胞移植ガイドライン骨髄異形成症候群(成人)
参考
- 1. 難病情報センター | 不応性貧血(骨髄異形成症候群)
- [display]http://www.nanbyou.or.jp/entry/327
- 2. 財団法人国際医学情報センター:がん Info / 骨髄異形成症候群
- 3. 骨髄異形成症候群:[がん情報サービス]
- 4. [charged] 骨髄異形成症候群の臨床症状および診断 - uptodate [1]
- 5. IV.MDS の治療 1. 本邦における診療のガイドライン (京都大学 内山 卓/石川隆之)2005.4.4 改訂
症例
- 78歳男性。微熱と全身倦怠感のため来院した。赤血球220万、Hb6.2g/dL、Ht23%、白血球2700、骨髄球3%、後骨髄球4%、好酸球3%、好塩基球2%、血小板3.6%、LDH 320IU/dL、CRP 3.4mg/dL、骨髄の過形成像、微小巨核球。
国試
「乾癬」
概念
- 慢性再発性難治性の炎症性角化症
- 代表的炎症性疾患のひとつで原因は不明:遺伝因子+環境因子(生活習慣、気候、薬物) → HLA-B27と関連していることからautoimmune diseaseとも考えられている。
- 青年から中年に好発。厚い銀白色の麟屑を伴った紅斑・丘疹が出没、表皮の炎症と表皮細胞のターンオーバーの亢進を認める。
乾癬の階層
病型
- 四肢で著名で厚い麟屑を付着した紅斑
- 背部に散在する軽度の麟屑を伴う紅斑、丘疹 Gibertばら色粃糠疹との区別が重要
- 先行感染(溶連菌)や慢性経過の乾癬が存在していることが多い。
- 広範囲の皮膚の潮紅 紅潮皮膚の上に環状に配列する無菌性膿疱
- 通常尋常性乾癬を伴う 長期間のコントロールが必要
- 難病指定
- 膜様の麟屑を伴う 全身皮膚潮紅
- 関節炎を伴う
- 爪の租造化
- 爪の租造化は水虫でも見られる
- 手指の関節の著名な変形
- 尋常性乾癬を伴うことがある
病因
- 遺伝的+誘発因子, 悪化因子
- 誘発因子、悪化因子(外傷、感染症、日光、薬剤、低Ca血症、肥満、妊娠、アルコール摂取、ストレス)
遺伝的背景
- 家族内発症率→多因子遺伝が発症に関与
- 両親が乾癬:50%、片親:16.4%、家族歴:4倍
- HLA-Cw6と相関
- HLA-A1, HLA-B13, HLA-BW16, HLA-B17, HLA-B37, HLA-CW6, HLA-DR7も関連
- HLA-B27
疫学
- 初発年齢:20歳前後に大きなピーク。60歳代に小さなピーク。
- 白人1-2%(5%に達する国もある), 日本人0.1% ←人種者あり
病変形成&病理
- keratinocyteとlymphocyteの相互作用
- 乾癬患者と正常者の角化細胞を比べると、乾癬患者の方がT細胞の増殖への影響が大きい
- 乾癬患者のT細胞は正常者の表皮に乾癬を生じさせた
- 表皮細胞の遊走能などをTNF-α、IL-8などによって促進
- 炎症部位に好中球や樹上細胞などを呼び寄せるようなケモカインが出される
- 血管増殖因子を出す
- transglutaminaseが感染患者では表皮全てで発現?
- keratinocyteの分化に関わる
- 通常は顆粒層のみで発現
- 樹状細胞の関与?
病理組織像
- 表皮肥厚 acanthosis:規則的に波打っている
- 顆粒層消失 → ケラトヒアリン顆粒を作らないうちに角層に移行するため。
- 錯核化 parakeratosis:角質層に核が残る
- ムンロ微小膿瘍(好中球による無菌性膿瘍)
- 真皮上層までリンパ球浸潤。好中球、樹状細胞の浸潤が認められる。
- 病変部、非病変部移行部のkeratin16発現
- keratinocyteの最終分化に関与
- ケラチン16は炎症がひどいときに発現する
症状
- 角化性丘疹が癒合した大小さまざまな紅色の局面を特徴とし、表面には典型的な鱗屑が付着
診断
検査
- 蝋片現象陽性:皮疹の爪を爪などでこすった際に白色鱗屑が見られる
- Auspitz現象陽性:鱗屑を剥がすと点状出血を認める(顆粒層減少と毛細血管拡張による)
- Kobner現象陽性:しヒンのない部位に外傷などの刺激が加わるとそこに乾癬の皮疹ができる。
治療
- 完全に治癒することはなく慢性に経過し、悪化・軽快の反復。日常生活に支障がなくなる程度まで直す。
軽症
- 外用療法(つまり、局所療法)
- 第一選択薬は活性型ビタミンD3 → 再発までの期間を延長できる
- ボンアルファ、ボンアルファハイ、カルシポトリオール(ボネックス)、オキサロール
- 効果が不十分な場合はステロイド外用も考慮
- ただし、very strong以上のステロイドを漫然と投与することは避けるべき
- 少量のステロイドとビタミンD3の併用療法がトレンドらしい?
- ビタミンD3による高カルシウム血症に注意
- 全身療法
- 紫外線照射、ビタミンA酸誘導体内服、免疫抑制薬内服
中等症
- 紫外線治療(PUVA、narrow band UVB)
- 作用メカニズム;表皮角化細胞の増殖抑制、免疫抑制作用
- 副作用;火傷、発癌作用(ほかの免疫抑制剤との併用禁忌)、色素沈着(UVAの場合、まだら模様になりうる→narrow band UVBなら防ぐことができる)
重症
- 全身療法
- シクロスポリン
- 作用メカニズム:T cellの活性化抑制
- 副作用:腎機能障害(血清クレアチニンが30%以上上昇した場合、投与量を少なくするか、投与を中止することが必要)。紫外線療法との併用は禁忌(発癌リスク↑)
- 作用メカニズム:分化誘導作用
- 副作用;催奇形性(女性2年、男性6ヶ月の避妊が必要)、骨形成阻害(小児への長期投与は慎重に)、肝機能障害、高脂血症。(高頻度)口唇炎、手指の落屑。
- 副作用が強いので最後の手段として使用する。
- 作用メカニズム:表皮角化細胞の増殖抑制
- 副作用:肝機能障害
日常生活治療、指導、補助
- 痒みに対する処置~抗ヒスタミン剤、入浴、食べ物(刺激の強い食べ物)
- 肥満、糖尿病、高脂血症の予防
- アルコールの抑制、肝機能障害
- スキンケア
- 角化傾向が強い場合はサリチル酸
参考
- 1. [charged] Epidemiology, pathophysiology, clinical manifestations, and diagnosis of psoriasis - uptodate [2]
- 2.
USMLE
- Q book p.289 9
- A 30-year-old woman has chronic, silver-white, scaly patches with an erythematous border on the skin of her knees and elbows.
「全身性強皮症」
- 英
- systemic sclerosis, systemic scleroderma, SSc
- 同
- 汎発性強皮症 diffuse sclerosis、進行性全身性硬化症 progressive systemic sclerosis PSS、全身性硬化症
- 関
- 強皮症、膠原病
- 難病
概念
- 皮膚硬化を特徴とする強皮症のうち、皮膚のみでなく全身の諸臓器(肺、消化管、心、腎、関節など)に病変がみられるもの。
病因
- 遺伝
- 環境因子
- 珪肺症患者:リスク110倍
- 美容などの豊胸手術後に発症:シリコンがアジュバンドとして作用
- 塩化ビニル工場従事者に多い
- 薬剤(ブレオマイシン、トリプトファン)
- マイクロキメリズム(胎児由来血液幹細胞が母胎に移行)
疫学
- 30-50歳に好発。男女比は1:3-4。(NDE.171)
病型
- limited cuteneous SSc, dissuse cuteneous SSc
limited cuteneous SSc
- 皮膚硬化は肘から末梢に限局
- 内臓病変:軽度
- 予後:良好
- 自己抗体:抗セントロメア抗体
CREST症候群
- 全身性強皮症の一亜型
- C:carcinosis:石灰沈着
- R:Raynaud's phenomenon:レイノー現象
- E:esophageal dysfunction:食道機能不全
- S:sclerodacrylia:強指症
- T:teleangiectasia:毛細血管拡張
dissuse cuteneous SSc
- 皮膚硬化は肘から近位
- 内臓病変:急速に進行
- 予後:不良
- 自己抗体:抗Scl-70抗体
症状
- 初発症状:レイノー現象、指、手の硬化
- 関節炎、食道蠕動運動低下、下部食道の拡張、肺線維症(55%)、肺高血圧(5%)、心症状(不整脈、伝導障害)(10-20%)、心膜炎(3%)、吸収不良症候群、強皮腎(悪性高血圧症。5%)、橋本甲状腺炎
- 強皮腎:血管内皮細胞の障害→血管内膜の肥厚、内腔の狭窄→血管の攣縮・虚血→輸入動脈、糸球体係蹄の壊死→レニン産生の亢進→悪性高血圧→急性腎不全
症状の出現頻度
- 100%:皮膚硬化、レイノー現象
- 60%:食道機能障害、肺線維症
- 20%:小腸、大腸、ミオパチー
- 10%:心肥大
- 5%:肺高血圧、強皮腎
| 病態 | レイノー現象 | 抗核抗体 | リウマトイド因子 | 抗好中球細胞質抗体 | 皮疹 | 皮下結節 | 関節炎 | 筋炎 | 漿膜炎 | 自己抗体 | |
| Scl-70 | |||||||||||
| 病理 | 壊死性血管炎 | 糸球体腎炎 | 間質性肺炎 | 心炎 | 唾液腺炎 | オニオンスキン病変 | ワイヤーループ病変 | ヘマトキシリン体 | LE細胞 | ||
検査
診断
(1) 大基準 手指あるいは足趾を越える皮膚硬化※1 (2) 小基準 ① 手指あるいは足趾に限局する皮膚硬化 ② 手指尖端の陥凹性瘢痕,あるいは指腹の萎縮※2 ③ 両側性肺基底部の線維症 ④ 抗トポイソメラーゼⅠ(Scl-70)抗体または抗セントロメア抗体陽性 (3) 除外基準 ① ※1 限局性強皮症(いわゆるモルフィア)を除外する ② ※2 手指の循環障害によるもので,外傷などによるものを除く (4) 診断の判定 大基準を満たすものを強皮症と診断する。 大基準を満たさない場合は,小基準の①かつ②~④のうち1項目以上を満たすものを強皮症と判断する
治療
- ステロイド → 皮膚の初期病変に対しては浮腫を除いて無効
- 皮膚硬化:D-ペニシラミン
- 肺線維症:ステロイド、IFN-γ、シクロホスファミド、シクロスポリン
- 消化管病変:PPI、(逆流性食道炎)H2ブロッカー、(吸収不良症候群)カナマイシン
- 関節炎:NSAID、ステロイド
- レイノー現象:血管拡張薬(カルシウム拮抗薬、PGI2製剤、PGE1製剤)
- 肺高血圧:血管拡張薬(カルシウム拮抗薬、PGI2製剤、PGE1製剤)
- 強皮腎:ACE阻害薬
- 進行性腎不全に陥り予後は重大であるが、早期のACE阻害薬による治療が予後を改善させた(REU.195)
予後
- 5年生存率 :93.7%
- 10年生存率 :76.6%
予後因子
- 全身の皮膚硬化
- 腎病変
- 心、血管病変
- 抗Scl-70抗体 ←予後不良
- 抗セントロメア抗体 ←予後良好









































