コカイン

出典: meddic

cocaine
cocainum
塩酸コカイン cocaine hydrochloride
薬物濫用麻薬
コカアルカロイド系製剤


概念

  • 俗名"crack","freebase" (BBS.74)
  • コカの葉に含まれるアルカロイド。精製するとコカインとなる。
  • 濫用薬物としての分類はstimutans(see. 薬物濫用)
  • 麻酔作用がある → エステル型の局所麻酔薬として使われる

構造

作用機序

薬理作用

  • 局所麻酔作用
  • 交感神経興奮作用
  • 中枢神経興奮作用

動態

  • 皮膚からの吸収:悪い
  • 粘膜からの吸収:良好

適応

注意

MAO阻害薬を服用している場合、神経終末部のニューロン内でノルアドレナリン濃度の上昇を期待→コカインはノルアドレナリンのuptake1を抑制→MAO阻害薬の作用が減弱

麻薬としてのコカイン

  • 種類:stimulants
  • 症状:幻覚、性欲亢進、不眠。精神依存強
  • 妊娠中の妊婦がコカインを使用すると、新生児にhyperactivityやgrowth retardationが見られる
  • 虫が体を這うような幻触(tactile hallucination)が見られる("cocaine bugs")
  • "crack", "freebase"は安価なコカインであり、喫煙により吸入する。精製したコカインは鼻孔から嗅いで吸引する。



Wikipedia preview

出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/06/12 00:08:51」(JST)

wiki ja

[Wiki ja表示]

UpToDate Contents

全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.

和文文献

  • WNH : WORLD NEWS HEADLINE AMERICAS : MEXICO メキシコの麻薬組織が"年商2400億円の企業"だったら… 「コカイン株式会社」CEOに学ぶ"洗練"と"革新"の経営手法
  • Picture Power 手軽なコカインが少年をゾンビに変える
  • テレノベラ El clonにおける麻薬中毒者の表象とその背景 : ナタリア・フェレルの転落と更生を中心に (飯田秀敏教授 退職記念号)
  • 野内 遊,水戸 博之
  • 言語文化論集 33(2), 113-128, 2012
  • NAID 40019309423

関連リンク

コカインを摂取した場合、中枢神経興奮作用によって快感を得て、一時的に爽快な気分 になることがある。また、コカインは薬物依存症の原因になる。コカインによる依存症は 極めて強い部類に含まれるが、主に精神依存であり、肉体依存は弱いと言われる。
クラック・コカイン(別名クラック、ロック)は、煙草で吸引できる状態にしたコカインの塊で ある。その成分は、コカイン塩酸塩(粉末コカイン)を重曹(炭酸水素ナトリウム)または水 酸化ナトリウム処理し、コカイン塩酸塩からコカインを遊離させることで生成する、 ...

関連画像


押しても画像が表示されない場合はサーバが混雑しています。2週間ほどあけて、再度押下してください。
コカの葉コカインコカイン00 し 逮捕 コカイン所持 覚せい剤コカインの粉末ちんゾウニュースコカインコカイン

添付文書

販売名

  • コカイン塩酸塩「タケダ」原末

組成

有効成分

  • 日本薬局方 コカイン塩酸塩

効能または効果

  • 表面麻酔
  • 通常、粘膜には、5?10%溶液、点眼には、0.5?4%溶液、外用には、1?5%の軟膏として使用する。ただし、年齢・麻酔領域・部位・組織・症状・体質により適宜増減する。必要に応じ、アドレナリンを添加して使用する。

慎重投与

  • (次の患者に血管収縮剤「アドレナリン、ノルアドレナリン」を添加して投与する場合には、慎重に投与すること)
  • シクロプロパン、ハロタン等のハロゲン含有吸入麻酔剤使用患者
    [心疾患患者ではこれらの麻酔薬は交感神経興奮性作用に対する心筋の感受性を高めることがある。]
  • 三環系抗うつ剤服用中の患者
    [心血管作用の増強がみられることがある。]


重大な副作用

表面麻酔用剤(口腔、咽頭、咽喉、気道、尿道等粘膜用剤)として用いる場合
(いずれも頻度不明)

  • ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧降下、顔面蒼白、脈拍の異常、呼吸抑制等があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  • 振戦、痙攣等の中毒症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)の投与等の適切な処置を行うこと。

眼科用剤として用いる場合には下記の点にも注意すること

  • 長期投与により、び爛、混濁、剥離等の角膜障害(頻度不明)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止すること。


薬効薬理

局所作用

  • 本剤は、粘膜への適用により、知覚神経末梢を速やかに麻痺させ局所麻酔作用をあらわす。また、血管収縮作用を有するアドレナリンを併用すると局所麻酔作用が持続する。

中枢作用

  • 本剤は、中枢神経系に対し、初め刺激作用、のち抑制作用を示す。すなわち、初めに快活・雄弁となり、疲労感を消失させる。延髄の呼吸・血管運動中枢を興奮させて血圧上昇・呼吸興奮をもたらし、また、種々の交感神経刺激症状をあらわす。過量では、間代性痙攣・呼吸麻痺等をもたらす。

有効成分に関する理化学的知見

一般名

  • コカイン塩酸塩(Cocaine Hydrochloride)〔JAN〕

化学名

  • (1R,2R,3S,5S)-2-Methoxycarbonyl-8-methyl-8-azabicyclo[3.2.1]oct-3-yl benzoate monohydrochloride

分子式

  • C17H21NO4・HCl

分子量

  • 339.81

性状

  • コカイン塩酸塩は無色の結晶又は白色の結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、無水酢酸に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。


★リンクテーブル★
リンク元高血圧」「常位胎盤早期剥離」「先天異常」「催奇形因子」「局所麻酔
拡張検索コカイン中毒」「コカイン依存」「コカイン依存症」「コカイン嗜癖

高血圧」

  [★]

hypertension, HT, high blood pressure
(国試)高血圧症
低血圧

定義

  • 収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上 (1999年改正)

原因による分類

高血圧の病因

PHD.319

exogenous cause

  • 1. エストロゲン(避妊薬などに含まれる):肝臓でのアンジオテンシノゲンの産生量を増加させる。)
  • 2. 糖質コルチコイド:鉱質コルチコイド作用
  • 3. シクロスポリン
  • 4. エリスロポエチン:赤血球を増加させることで、血液の粘稠度が上昇したり、末梢の虚血性の血管拡張が解除される事による。
  • 5. 交換刺激刺激薬:例えば、普通感冒薬
  • 6. コカイン・慢性のアルコール過剰摂取:どちらも交感神経の活動性をあげる。

renal cause

mechanical cause

endocrine cause

高血圧のリスクファクター

  • 年齢、ナトリウム過剰摂取、飲酒、肥満、運動不足、妊娠中の高血圧、家族歴

高血圧による病変

PHD.323

  • 通常は無症候であるが、多くの臓器(血管、心臓、網膜、腎臓)に多大な影響を及ぼす

高血圧による細動脈変化 BPT.356

  • 急激な血圧上昇をきたす病態に特徴的(例えば、悪性高血圧(拡張期血圧120mmHg以上))
  • 組織的には細動脈のonion-skinningが特徴的。血管平滑筋の増生、基底膜の肥厚による(血管の構造→血管)
  • 悪性高血圧ではこれらの過形成的な変化に加えて、フィブリノイドの沈着と血管壁の壊死(necrotizing arteriolitis)が特に腎臓で顕著に見られる。

症候

身体所見

  • 胸部:II音の亢進(IIA音)、心基部の収縮期雑音

検査

心電図

  • 左室肥大 ← 求心性左室肥大 ← 後負荷に打ち勝って左室が収縮できるように。
097D017
[show details]

重症度と治療(QB.C-324)

重症度 血圧 治療
I度高血圧 140/90mmHg ライフスタイルの改善、半年-1年で改善しなければ降圧薬投与
II度高血圧 160/100mmHg 降圧薬投与(経口)
III度高血圧 180/110mmHg 降圧薬投与(経口)
高血圧緊急症 臓器障害(脳、心臓、腎臓など) 降圧薬投与(経静脈)

治療

  • まず生活指導を行った上で、薬物治療の必要がある場合にこれを開始する。ただし、高リスク群に関しては直ちに薬物治療を開始する。
  • 生活習慣の修正(参考1より)
1. 減塩(→ナトリウム) 6g/日未満
2. 食塩以外の栄養素 ・野菜・果物の積極的摂取*
・コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える
・魚(魚油)の積極的摂取
3. 減量 ・BMI<25未満
4. 運動 ・心血管病のない高血圧患者が対象で、中等度の強度の有酸素運動を中心に定期的に(毎日30分以上を目標に)行う
5. 節酒 ・エタノールで男性は20-30ml/日以下、女性は10-20ml/以下
6. 禁煙  
 生活習慣の複合的な修正はより効果的である
*重篤な腎障害を伴う患者では高K血症をきたすリスクがあるので、野菜・果物の積極的摂取は推奨しない。糖分の多い果物の過剰な摂取は、特に肥満者や糖尿病などのカロリー制限が必要な患者では勧められない。

降圧目標

参考4 JSH2014
患者背景 年齢 診察室 家庭血圧
血圧
若年、中年、 <75 140/90mmHg未満 5 ポ イ ン ト 低 く
前期高齢者
後期高齢者 ≧75 150/90mmHg未満
(忍容性があれば収縮期血圧140mmHgで)
糖尿病 130/80mmHg未満
蛋白尿陽性の慢性腎臓病
脳血管障害 140/90mmHg未満
冠動脈疾患
参考1
  診察室血圧 家庭血圧
若年者・中年者 135/85mmHg未満 125/80mmHg未満
高齢者 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満
糖尿病患者
腎臓病患者
心筋梗塞後患者
130/80mmHg未満 125/75mmHg未満
脳血管障害患者 140/90mmHg未満 135/85mmHg未満

注:診察室血圧と家庭血圧の目標値の差は、診察室血圧140/90mmHg、家庭血圧135/85mmHgが、高血圧の診断基準であることから、この二者の差を単純にあてはめたものである。

JNC-7

  • 一般的:140/90mmHg未満
  • DM,CKD:130/80mmHg未満

幼児・小児の高血圧

参考2 参考3
健診用の高血圧基準
  収縮期血圧
(mmHg)
拡張期血圧
(mmHg)
乳児(注) ≧110 ≧70
幼児 ≧120 ≧70
小学校 低学年 ≧130 ≧80
高学年 ≧135 ≧80
中学校 男子 ≧140 ≧85
女子 ≧135 ≧80
高等学校 ≧140 ≧85
  • 注:乳児の値は検診用の基準かは不明

女性と高血圧

妊娠期間と降圧薬

参考

  • 1. 高血圧治療ガイドライン
[display]http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html
  • 2. 高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)
http://www.jpnsh.org/manuscript080920.html リンク切れ
  • 3. 高血圧 日本高血圧学会高血圧治療GL作成委員会/医療・GL(09年)/ガイドライン 第10章 小児の高血圧
[display]http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0019/1/0019_G0000180_0063.html
  • 4. 高血圧治療ガイドライン2014 電子版
[display]http://www.jpnsh.jp/guideline.html

高血圧と糖尿病を合併する病態

救急外来での高血圧

研修医当直御法度 第5版 p.33

救急

準急球

  • 拡張期血圧115以上であるが、臓器障害がない。
→ 経口降圧薬を処方し外来受診。


収縮期高血圧 動脈コンプライアンス低下 動脈硬化
大動脈の人工血管置換術後
心拍出量の変化 大動脈弁閉鎖不全症
甲状腺機能亢進症
発熱
動静脈瘻
動脈管開存症
過動心症候群
拡張期高血圧 体液量の増加 腎実質性高血圧 糸球体腎炎
糖尿病性腎症
慢性腎盂腎炎
多発性嚢胞腎
膠原病
など
副腎皮質疾患 Cushing症候群
原発性アルドステロン症
薬物性 経口避妊薬
副腎皮質ステロイド
エリスロポエチン
レニン-アンジオテンシン系の亢進
(循環血液量・末梢血管抵抗の増大)
腎血管性高血圧 腎動脈硬化症
線維筋性異形成
レニン産生腫瘍
血管抵抗の増大 交感神経系の亢進 褐色細胞腫
急性ストレス反応
薬物中断症候群
多発性神経炎
大血管の狭窄・閉鎖 大動脈狭窄症
解離性大動脈瘤
原因不明(多因子) 本態性高血圧





常位胎盤早期剥離」

  [★]

early separation of placenta
abruptio placentae
胎盤早期剥離子宮胎盤溢血 apoplexia uteri uteroplacental apoplexy
胎盤後血腫


定義

  • 正常位置すなわち子宮体部に付着している胎盤が、妊娠中または分娩経過中の胎児娩出以前に、子宮壁より剥離するもの(NGY)

病因

  • 妊娠高血圧症候群、早期胎盤剥離の既往、切迫早産(前期破水)、外傷(交通事故など)(GUI)
  • 妊娠高血圧症候群(常位胎盤早期剥離の50-70%に妊娠高血圧症が存在するとも(NGY))
  • 早産例では絨毛膜羊膜炎(NGY)
  • 外傷(交通事故、暴行(腹部打撲)、外回転術、臍帯、羊水穿刺) (NGY)(PRI)
  • 急激な羊水腔圧の低下(羊水過多の破水時、双胎の第1児娩出後) (NGY)

リスクファクター(GUI)

  • 常位胎盤早期剥離:10倍
  • 母体の妊娠中期のAFP高値を示す妊婦:10倍
  • 慢性高血圧:3.2倍
  • 妊娠24週の子宮動脈血流波形にnotch がみられる症例:4.5倍
  • 子宮内感染例:9.7倍
  • 前期破水:(48時間未満)2.4倍、(48時間以上)9.9倍

疫学

  • 発生率:総分娩数の約0.5-1.3% (NGY)。全妊娠の約0.5%(PRI)
  • 胎児死亡やDICを合併する重症例:全妊娠の0.1-0.2%(PRI)
  • 重症例の母体死亡率:約1-2%(NGY)(PRI)。
  • 児の周産期死亡率:30-50% (NGY)、20-80%(PRI)

病態形成(PRI)

  • 早期剥離は基底脱落膜の出血に始まり、形成された胎盤後血腫がこれに接する胎盤をさらに剥離・圧迫し、最終的には胎盤機能を障害する。剥離部位によって外出血をみる場合と,剥離した胎盤と子宮の間に血腫を形成し外出血をみない潜伏出血といわれる状態になる場合とがある。
  • 胎盤の剥離は、子宮内出血と胎児環境の悪化を同時にもたらす。出血のために腹痛,子官内圧の上昇,子宮壁の硬化,そして外出血が起こる。胎児は低酸素症のために急速に胎児仮死に陥り,剥離の程度によっては救命処置を行う余裕のないまま子宮内胎児死亡に至る。子宮内圧の上昇のために子宮筋層内に血液が浸潤し,子宮胎盤溢血の状態となる。胎盤の剥離の進行とともに,トロンボプラスチンの豊富な繊毛成分が母体の静脈から大循環へと流入しDICを引き起こす。

症状

  • 常位胎盤早期剥離は臨床症状の程度によって4群に分類され、重傷度により異なる(表)(GNY)
  • 初発症状:急激な下腹痛、子宮壁の硬化(板状硬)、子宮収縮、外出血(PRI)
  • 典型的には切迫早産様症状(性器出血,子宮収縮,下腹部痛)(GUI)

1. 下腹部痛(NGY)

  • 急激に子宮底が上昇し,腹壁が強く緊張し(板状硬,子宮強直)、胎児部分の触知は困難となる。子宮体部、とくに胎盤の付着部位に圧痛を認める。

2. 性器出血(NGY)

  • 前置胎盤と異なり外出血は比較的少量であり、陣痛間欠期に増量する。破水後であれば血性羊水を認めることがある。出血量が多い場合、母体は出血性ショックに陥り、血圧低下、頻脈、顔面蒼白などの症状を呈する。とくに内出血(胎盤後血腫)が多い症例では血腫内で凝固因子が消費され、また組織トロンボプラスチンが母体血中へ流入することにより母体にDICを発症するため予後はきわめて不良である。

軽症例(PRI)

  • 下腹痛,満期に入る前に突然起こる陣痛が初発症状であることが多い。その場合、I期出血、破水しているときの血性羊水が特徴的な症状である。分娩は比較的急速に進行し、胎児心拍で胎児仮死徴候が明らかとなることが多い。

中等症例(PRI)

  • 早期にはshockあるいはDICの臨床症状は呈さないが、処置が遅れると重症例に近い経過になる。

重症例(PRI)

  • 発症直後に胎児死亡をきたし、大量の出血のために母体はshock状態となり、DICによる出血傾向が出現する。その場合,腹痛や外出血が著明であることがほとんどである。

診断

診断方針 (GUI)

  • 妊娠後半期に切迫早産様症状(性器出血,子宮収縮,下腹部痛)と同時に異常胎児心拍パターンを認めた時は常位胎盤早期剥離を疑い以下の検査を行う。
超音波検査
血液検査(血小板,アンチトロンビン活性[以前のアンチトロンビンIII 活性],FDPあるいはD-dimer,フィブリノゲン,GOT,LDH など)
  • 鑑別診断として前置胎盤,切迫早産を念頭に置く(NGY)。

外診

  • 腹部は全体に緊満し、全体的に圧痛を認めるが胎盤剥離部位に一致して強い圧痛がある。子宮筋の緊張のために胎児部分の触知は困難である。内出血量が多い場合は子宮底の上昇が認められる(PRI)。

内診

  • 外出血を認めることが多い。未破水で子営口が拡大している場合は、緊満した胎胞を触知する。既破水の場合は血性羊水の流出を認める(PRI)。

全身所見

  • 出血の程度によって貧血症状を認める。外出血の程度に比べて重症感が強いのが特徴的である(PRI)。

分娩監視装置による胎児心拍陣痛図(CTG)の所見

  • 胎盤剥離面積の程度に伴い、基線細変動の消失、遅発一過性徐脈、遷延性徐脈、sinusoidal pattern、児心音の消失を認める(NGY)(GUI)。子宮収縮曲線ではさざ波様の子宮収縮、過強陣痛を認めることがある(NGY)。

超音波断層法

  • 胎盤の所見は剥離が起こってからの時間経過によって変化する。剥離直後は、胎盤後血腫を胎盤実質から区別することは困難で、胎盤実質の「肥厚・巨大化」という印象を受ける。やや時間が経過すると血腫部分のechogenicityが低下してecho free spaceとして描出され、胎盤と区別できる(PRI)。1週間以内には低輝度となる(GUI)。超音波での常位胎盤早期剥離の診断は感度24%、特異度96%であり(GUI)、超音波所見がなかったからといって常位胎盤早期剥離を否定できない。
  • 胎児心拍動の有無を確認する。次に胎盤の肥厚像(5cm以上),胎盤後血腫の有無を確認する。中等症~重症では明らかなecho free spaceを認めるが、軽症では必ずしも血腫像を認めるとは限らない(NGY)。

検査所見

  • Hb値の低下、DIC所見(血小板数の減少、出血・凝固時間の延長、PT-APTTの延長、フイブリノーゲンの低下、AT IIIの低下、FDPの上昇)が認められる(NGY)。特にFDP高値(D-dimer高値)、フィブリノゲン低値を伴いやすい(GUI)。

鑑別診断(PRI)

1. 前置胎盤

  • 突発する外出血が特徴的である。腹痛はないことが多いが、子宮収縮に伴って出血が起こった場合には鑑別の必要が生じる。今日では、超音波断層検査によって前置胎盤の疑診は比較的容易である。発症前に前置胎盤の診断がなされていれば問題ないが、発症後に初めて超音波検査を行う場合、早期剥離例では胎盤の「肥厚・巨大化」所見のために、胎盤が内子宮口付近に存在しているように描出されることがあり、注意が必要である。

2. 子宮破裂

  • 突発する下腹痛・外出血・ショック状態という点で共通する。外出血の割に重症感が強い点も同一である。子宮破裂の場合、発症からショック状態への進行がきわめて迅速であること、胎児の腹腔内への脱出が起こり、その結果胎児部分の触知が容易であることが鑑別点となる。消費性の凝固障害をきたすことが多いので、出血傾向の有無を鑑別診断に用いることは危険である。

治療

  • 治療は(1)母胎状態の安定化、(2)子官内容の速やかな除去、(3)DICの予防・早期離脱が軸となる(PRI)(GUI)。

母胎状態の安定化(PRI)(GUI)

  • 常位胎盤早期剥離と診断がついた時点で母体がショック・DICに陥っている場合は、母体の全身管理を優先とする。母体の全身状態が安定している場合はただちに児を急速遂娩する(NGY)(GUI)。
  • 1. 直ちに血管確保を行い、輸液を開始し、大量の輸血の準備をする。
  • 2. 血液検査として重要なのは、血算、出血時間、凝固時間(臨床的には活性化凝固時間が迅速に結果が出て有効である)、血沈、PT、 APTT、fibrinogen、FDP、ATIII、血液生化学などである。尿蛋白の有無を調べる。
  • 3. 膀胱にカテーテルを留置し,時間尿量の測定を行う。
  • 4. 出血量を評価し、必要量の輸血を行う。新鮮血が望ましいが、入手が困難な場合は濃厚赤血球でもよい。凝固系検査で凝固因子の低下が推測される場合は新鮮凍結血漿を追加する。
  • 5. 輸液・輸血により母体のショック状態の改善を図り、 1時間最低限50mlの尿量を確保する。その際、過剰に急速な大量の輸液・輸血は肺水腫・心不全を引き起こす危険がある。中心静脈カテーテルを留置して,中心静脈圧を測定しながら輸液量を決めることが望ましい(中心静脈カテーテルの挿入部位は患者の状態によって決定されるべきである。出血傾向のある場合、鎖骨下からのアプローチは血腫形成の危険もあるので最善とは限らない。むしろ肘静脈からのアプローチのほうが安全である場合もある)。
  • 6. 児が生存している場合は、分娩監視装置を装着し連続監視を行う。発症当初、胎児に問題が認められない例でも、急速に胎児の状態が悪化することがある。
  • 7. 帝王切開術を行う必要が生じる場合が多いので,手術に耐える状態に安定させることが大切である。

分娩の時期・方法

  • 常位胎盤早期剥離と診断された場合、母児の状況を考慮し、原則、急速遂娩を図る(GUI)。DICの進行は母体の生命予後にかかわるので待期治療の余地はない。児の胎外生活能の有無は考慮されない(PRI)。
  • non-reassuring fatal statusのない例では、経腹分娩をめざしてもよい(PRI)。その場合は慎重に母体の凝固系的検査・胎児モニタリングを続け、DICの症状が進行する場合、non-reassuring fatal statusのある場合は急速遂娩を行う(PRI)(GIO)。経膣分娩が短時間で終了する見込みのない場合は(1)帝王切開術を施行するか、(2)人工破膜を行う(PRI)(GUI)。人工破膜は子宮内圧を低下させ、トロンボプラスチンや活性化凝固因子の大循環への流入低減、子宮収縮による剥離部位での出血量低減に効果が期待されているがその証明はなされていない(GUI)。
  • 胎児死亡をきたしている例、DICに注意しながら積極経膣分娩もしくはDICに注意しながらの急遂分娩が推奨されている(GUI)
  • 子宮が子宮胎盤溢血の状態にある例では、子宮筋が互いに離断され、子宮収縮による止血が不十分になるために胎児胎盤の娩出後に弛緩出血を起こしやすい。子宮収縮が不良で出血が持続する場合には子宮を摘出する。全身状態が子宮全摘術に耐えないと判断される場合は、腹上部切断術を選択することがある。

DICへの対処

  • 母体にDICを認める場合は可及的速やかにDIC治療を開始する(GUI)。
  • DIC徴候が認められる場合は、メシル酸ガバキサート(FOY)、ナフモスタット(FUTHAN)などを投与して凝固系・線洛系の抑制を図る。ATIIIの低下が認められるときはATIII製剤を投与する。子宮内容の除去が迅速に行われてDICの原因が取り除かれれば、 DICの諸徴候は急速に消失することが多い(PRI)。

分娩後の処置

  • 分娩後はDICに伴う多臓器不全(特に肝腎機能障害、Sheehan症候群、手術部位の血腫形成、輸血後肝炎、術後感染症などに注意する。(PRI)
  • 帝王切開時に胎盤付着部の子宮漿膜面が青紫色に変色していた場合(Couvelaire uterus)は子宮収縮が不良となりやすいため弛緩出血に十分注意する。難治性の弛緩出血に対してはPorro手術を行う(NGY)。

国試


先天異常」

  [★]

congenital anomaly, congenital abnormality
congenitalis anomalia
先天性異常
[[]]
[show details]




発生

  • 発生第3-8週(妊娠第5-11週)に器官原基形成(発生第3週に三胚葉性胚盤となり、第3週末に中枢神経の分化が始まり第8週までに主要な器官原基が確立される。

感受性の高い時期

妊娠区分 妊娠初期
胎齢     0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
妊娠週数 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
妊娠月数 第1月 第2月 第3月 第4月
  器官原基形成  

原因

NGY.512
  • 外因的因子
  • 感染因子
  • 物理的因子
  • X線:小頭症、二分脊椎、口蓋裂、四肢の異常
  • 高熱:無脳症
  • 化学的因子
  • 耐糖能異常合併妊娠:種々の奇形:心臓や神経管の異常
  • 内因的因子
  • 染色体異常
  • 遺伝子異常



催奇形因子」

  [★]

teratogen, teratogenic factor
催奇形性物質、催奇形物質奇形発生因子催奇形剤


L.138

催奇形因子 先天異常
感染因子 風疹 白内障,緑内障,心臓異常,聾,歯異常
サイトメガロウイルス 小頭症,盲目,精神発達遅滞,胎児死亡
単純ヘルペスウイルス 小眼球症,小頭症,網膜異形成
水痘ウイルス 肢低形成,精神発達遅滞,筋萎縮
HIV 小頭症,発育遅延
トキソプラズマ症 水頭症,大脳実質石灰化,小眼球症
梅毒 精神発達遅滞,聾
物理的因子 X線 小頭症,脊椎裂,口蓋裂,四肢の異常
高熱 無脳症
化学的因子 サリドマイド 四肢の異常,心臓異常
アミノプテリン 無脳症,水頭症,唇裂と口蓋裂
ジフェニルヒダントイン(フェニトイン) 胎児性ヒダントイン症候群:顔面異常,精神発達遅滞
バルプロ酸 神経管異常,心,頭蓋顔面,肢異常
トリメタジオン 口蓋裂,心臓異常,泌尿生殖器と骨格の異常
リチウム 心臓異常
アンフェタミン 唇裂と口蓋裂,心臓異常
ワルファリン 軟骨形成不全,小預症
ACE阻害薬 発育遅延,胎児死亡
コカイン 発育遅延,小頭症,行動異常,腹壁破裂
アルコール 胎児性アルコール症候群,短眼険裂,上顎骨発育不全,心臓,異常,精神発達遅滞
イソトレチノイン(ビタミンA) ビタミンA胚子病:小さい異常な形をした耳,下顎骨発育不全,口蓋裂,心臓異常
有機水銀 脳性麻痺類似の神経症状
発育遅延,神経学的障害
ホルモン 男性化ホルモン(工チステロン,ノル工チステロン) 女性生殖器男性化:陰唇の癒着,陰核肥大
ジエチルスチルベストロール(DES) 子宮,卵管,および腟上部の異常;腟癌;精巣異常
母親の糖尿病 さまざまな種類の異常;心臓と神経管の異常が最も一般的


局所麻酔」

  [★]

local anesthesia, regional anesthesia
全身麻酔浸潤麻酔局所麻酔薬局所麻酔薬中毒

局所麻酔の様式

SPC.171
局所麻酔の様式 コカイン リドカイン テトラカイン プロカイン ブピバカイン メピバカイン  
表面麻酔 surface anesthesia       粘膜、角膜に浸透。皮膚からの浸透は悪い。
外傷、潰瘍、火傷への使用は注意を要する
浸潤麻酔 infiltration anesthesia       皮下や筋肉内に注射してまわりに浸潤させ
小手術部の知覚を麻痺させる
伝導麻酔 conduction anesthesia       神経管、神経叢、神経節の周囲に注射して
伝導を遮断する
硬膜外麻酔 epidural anesthesia       硬膜外腔に注入して脊髄神経が椎間孔を
出たところで伝導を遮断する。術後や癌の痛み
脊髄麻酔 spinal anesthesia       L2-S1の間で局所麻酔薬をクモ膜下腔に投与し、
脊椎神経の伝導を遮断


コカイン中毒」

  [★]

cocaine addiction
コカイン乱用コカイン依存コカイン嗜癖コカイン関連疾患コカイン常習者
麻薬及び向精神薬取締法麻薬#中枢神経興奮薬 stimulants



コカイン依存」

  [★]

cocaine dependence
コカイン乱用コカイン依存症コカイン中毒コカイン関連疾患コカイン常習者



コカイン依存症」

  [★]

cocaine dependence
コカイン依存


コカイン嗜癖」

  [★]

cocaine addiction
コカイン中毒




★コメント★

[メモ入力エリア]
※コメント5000文字まで
ニックネーム:
コメント:




表示
個人用ツール


  meddic.jp

リンク
連絡
週間・日々の人気記事
最近7日間の人気記事
 タイトル表示
1CATTLE BLEEDING LINE mail9
2OVINE LEG B IN mail5
3BEEF / SILVERSIDE BONELESS mail4
4MONOSODIUM GLUTAMAT mail4
5Norpseudoephedrine mail4
6グリコフォームとは4
7Squilla mantis a species of mantis shrimp mail4
8CATTLE SKIN DEHIDER mail4
9ソーセージ様手指とは4
10SI 血清鉄 3
11+371 copper sulphate .lv mail3
12+多発性単純性腎嚢胞+皮質3
13パリスターキリアン3
14急性出血性白質脳炎3
15疑核3
16トレッドミル運動負荷試験+禁忌3
17Anthranilic acid its esters and its salts (Methaqualone and analogues) mail3
18CATTLE BLEEDING PAN mail3
19CATTLE BLEEDING HOOK mail3
20子宮底高3

昨日の人気記事
 タイトル表示
1トレッドミル運動負荷試験+禁忌3
2apache2スコア+評価表2
3ICG+代謝2
4todd麻痺2
5ハンター舌炎+画像2
6末梢静脈圧 mmHg2
7NYHA2
8パラメトリックマップ2
9子宮内感染症2
10BPRS2
11gottron疹2
12Llyn Aquaculture Ltd mail2
13Banquet Foods mail2
14ガフキー号数2
15びらん性胃炎2
16男性の場合GnRHの役割2
17大顆粒リンパ球2
18アブミ骨反射検査1
19心臓 Brock1
20カントゥ症候群1