- 英
- chloral
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- クロラール(DDTに用いる)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/10/25 19:34:25」(JST)
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クロラール |
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|
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識別情報 |
CAS登録番号 |
75-87-6 |
KEGG |
C14866 |
|
特性 |
化学式 |
C2HCl3O |
モル質量 |
147.387 g/mol |
密度 |
1.512 g/cm3 at 20 °C |
融点 |
−57.5 °C
|
沸点 |
97.8 °C
|
水への溶解度 |
抱水クロラールを形成 |
エタノールへの溶解度 |
混和性 |
ジエチルエーテルへの溶解度 |
混和性 |
クロロホルムへの溶解度 |
混和性 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
クロラール (Chloral) は示性式が CCl3CHO と表される有機化合物で、有機ハロゲン化物、アルデヒドの一種。IUPAC命名法ではトリクロロエタナール (trichloroethanal) と表される。トリクロロアセトアルデヒドとも呼ばれる。CAS登録番号は [75-87-6]。融点 −57.5 ℃、沸点 97.5 ℃ の無色の刺激臭のある油状液体で、水、エタノールに易溶。 電気陰性度の高い塩素原子が 3つ、クロラールのカルボニル基のα位に位置し、カルボニル炭素への求核的付加反応が有利となっている。
クロラールを水に溶解すると速やかに付加反応が起こり、抱水クロラール (CCl3CH(OH)2) に変わる。エタノールに溶解するとヘミアセタールであるトリクロロエチルアルコラートを生じる。そのため、通常、鎖状化合物ではアルデヒドに比べ不利な構造であるアセタールやヘミアセタールがクロラールでは安定に存在する。このような性質を持つためクロラールの単体を得ることは比較的困難である。 アルカリと反応してクロロホルムとギ酸に分解する。また、硫酸を触媒として重合し 3量体の白色固体を生成する。
クロラールには、抱水クロラールと同様に沈静、催眠、抗けいれん作用があるが、その目的で使用されることは無い。服用すると水分、胃酸などにより容易に分解するためである。またクロラール自体の刺激性も強いためである。
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Japanese Journal
- 子どもの検査時鎮静と鎮痛 : 麻酔科医ならこうする (第115回日本小児科学会学術集会 教育講演)
- 堀本 洋
- 日本小児科学会雑誌 = The journal of the Japan Pediatric Society 116(11), 1653-1665, 2012-11
- NAID 40019490160
- 鎮静・催眠薬 (特集 エキスパートが教える研修医のための薬の使いかた)
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- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - 抱水クロラールの用語解説 - C2H3Cl3O2 。刺激性の臭気をもつ無色の結晶で,融点 51.6 。トリクロロアセトアルデヒド (クロラール) の水和物であり,加熱すると 96 でクロラールと水に分解する。
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Japan Pharmaceutical Reference
販売名
エスクレ坐剤「250」
組成
有効成分
含量(1個中)
添加物
- グリセリン、香料(エチルバニリン)、ゼラチン、D-ソルビトール、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸メチル、マクロゴール400
禁忌
- 本剤の成分(ゼラチン等)に対して過敏症の既往歴のある患者
[本剤のカプセルの主成分はゼラチンである。ワクチン類に安定剤として含まれるゼラチンに対し過敏症の患者に、本剤を投与したところ過敏症が発現したとの報告がある。また、本剤投与によりショック様症状を起こした患者の血中にゼラチン特異抗体を検出したとの報告がある。]
- トリクロホスナトリウムに対して過敏症の既往歴のある患者
[本剤は、生体内でトリクロロエタノールとなる。]
- 急性間けつ性ポルフィリン症の患者
[ポルフィリン症の症状を悪化させる。]
効能または効果
- 理学検査時における鎮静・催眠
静脈注射が困難なけいれん重積状態
- 抱水クロラールとして、通常小児では30〜50mg/kgを標準とし、直腸内に挿入する。
なお、年齢・症状・目的に応じ適宜増減する。
総量1.5gを越えないようにする。
坐剤の挿入について
- ○直腸内への挿入は、図のように矢印の方向に挿入すること。
- ○使用に際して、カプセル表面または肛門部にゼリー様の油性物質を塗ると挿入が容易になる。あるいは肛門部を水でぬらしてから挿入する(カプセルに水をつけると膨潤・変形して挿入困難になることがある)。
慎重投与
- 肝障害、腎障害のある患者
[本剤は肝臓において加水分解され、トリクロロエタノールとなり、また腎臓より排泄されるため、これらの患者では血中濃度の持続・上昇により副作用を増強するおそれがある。]
- 虚弱者
[呼吸抑制を起こすおそれがある。]
- 呼吸機能の低下している患者
[呼吸抑制を起こすおそれがある。]
- 重篤な心疾患又は不整脈のある患者
[心機能抑制により症状を悪化させるおそれがある。]
重大な副作用
無呼吸、呼吸抑制
(頻度不明)
- 無呼吸、呼吸抑制が起こることがあり、心肺停止に至った症例も報告されているので、呼吸状態の観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
ショック
(頻度不明)
- ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、チアノーゼ、血圧低下、浮腫、全身発赤等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
依存性
(頻度不明)
- 連用により薬物依存を生じることがあるので観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。
また、大量投与又は連用中の投与量の急激な減少ないし投与の中止により、まれに痙れん発作、せん妄、振戦、不安等の禁断症状があらわれることがあるので投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
薬効薬理
- 抱水クロラールは中枢神経系(大脳皮質)に作用し、中枢抑制・催眠作用ならびに抗けいれん作用をあらわす。抱水クロラールは、生体内でトリクロロエタノールに変化し、これが活性物質として中枢抑制作用を示すが、抱水クロラール自身にも中枢抑制作用があり、投与直後の作用は抱水クロラールによるもので、その後の作用はトリクロロエタノールによるものとされている。しかしながら、本剤の薬物動態検討結果及び薬効強度比の文献値(抱水クロラール:トリクロロエタノール=1:1.18)2)より、本剤の薬効発現本体はトリクロロエタノールと考えられた。
- イヌに抱水クロラール500mg/kgを直腸投与し、脳波を測定したところ、投与後20〜200分にわたり、麻酔第1〜3期の麻酔深度を示す自発脳波の変化がみられた。3)
- ウサギに抱水クロラール200〜250mg/kgまたは500〜600mg/kg直腸投与により、I〜IV度(坂本の方法による麻酔深度)の麻酔効果が認められた。4)
- マウスまたはラットを用い、抱水クロラール500mg/kgを直腸投与し、一般症状を観察したところ、数分以内に運動量の減少、眼瞼下垂、歩行失調及び正向反射の消失がみられた。3)
- マウスまたはラットに抱水クロラールを直腸内前投与することにより、各種の実験的けいれん発現(電気ショック、ペンテトラゾール、ストリキニーネ、ニコチン)に対する抑制効果が認められた。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 2,2,2-trichloroethane-1,1-diol
分子式
性状
- 無色の結晶で、刺激性のにおいがあり、味は刺激性でやや苦い。
水に極めて溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けやすい。
空気中で徐々に揮散する。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- chloral hydrate
- ラ
- chlorali hydras
- 商
- エスクレ、抱水クロラール
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1123001X1020_2_02/1123001X1020_2_02?view=body
[★]
- 英
- pentaerythritol chloral
- 同
- ペトリクロラール petrichloral
[★]
- 英
- petrichloral
- 関
- ペンタエリトリトールクロラール
[★]
- 英
- acetylglycinamide chloral hydrate