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- Swiss theologian (born in France) whose tenets (predestination and the irresistibility of grace and justification by faith) defined Presbyterianism (1509-1564) (同)John Calvin, Jean Cauvin, Jean Caulvin, Jean Chauvin
- United States chemist noted for discovering the series of chemical reactions in photosynthesis (1911-) (同)Melvin Calvin
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- カルビン(『John~』;1909‐64;宗教改革の指導者)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/10 20:02:42」(JST)
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この項目では、炭素化学種について説明しています。人名については「カルヴィン」をご覧ください。 |
カルビン (carbyne) は、下記に述べる炭素化学種の呼称である。炭素の線状ポリマーと 1配位型炭素ラジカルの共通の呼称として用いられる。
目次
- 1 ポリマー
- 2 1配位の炭素ラジカル
- 3 カルビン錯体
- 4 参考文献
- 5 関連項目
ポリマー
ポリマーの カルビン は、炭素の単体(同素体)のひとつ。黒色の粉末である。
炭素原子がおのおの2つずつの炭素原子とsp混成軌道で共有結合し、直鎖状になっている。三重結合と単結合が交互に繰り返されている構造と、二重結合が連なっている構造の共鳴限界式で表される。
- ……−C≡C−C≡C−C≡C−C≡C−C≡C−…… ……=C=C=C=C=C=C=C=C=C=C=……
炭素の同素体には、カルビンの他に、3原子とsp2結合した平面状のグラファイト、4原子とsp3結合した立体のダイヤモンドがある。フラーレンやカーボンナノチューブが発見されるまでは、これら3つが炭素の結晶として知られていた。
きわめて不安定で、詳しい性質はわかっていない。不安定さを活かして、カーボンナノチューブや超多孔質の活性炭などの原材料として注目されている。
末端の "end cap" として立体障害となる部位[1][2][3]を導入したり、ロタキサン構造の軸とする[4]ことでカルビン構造を安定化させたという報告がある。特に Lagow らの研究では、レーザー光で処理することでより長い鎖状構造への変換を観測している[2]。Chalifouxらは2009年に末端部位をtert-butyl基で保護することで安定化、tert-Bu-(C≡C)10-tert-Buまでの各種分子を合成し、X線構造解析によりその結合交代がどう変化するかを報告している[5]。それによれば炭素数の増加とともに三重結合と単結合の長さが近づきpolyyne構造からcumulene構造に近づくものの、その傾向は次第に飽和していき、最後まで結合交代は残っている(つまり無限長の炭素鎖においても、cumulene構造ではなくpolyyne構造が安定となる)可能性が示唆されている。
1配位の炭素ラジカル
カルビン は、1配位で価電子を5個持つ炭素ラジカル (R-C:•) の呼称でもある。カルベン (R-C:-R') は 2配位で価電子を6個持つ炭素種であるが、そこからさらに C-R 結合がホモリティックに開裂して生じる化学種に相当する。
カルビン錯体
有機金属化合物のうち、構造が形式的に金属-炭素三重結合 (R-C≡M) で表されるものをカルビン錯体 (carbyne complex) と呼ぶ。アルキンメタセシスの触媒として Moore らが開発したモリブデン錯体 Et-C≡Mo[NAr(t-Bu)]3 (Ar = 3,5-Me2C6H3-) はその一例である[6]。
参考文献
- 総説: "Carbyne forms of carbon: do they exist?" Smith, P. P. K.; Buseck, P. R. Science, 1982, 216, 984-6. DOI: 10.1126/science.216.4549.984
- ^ 例: Jones, E. R. H.; Lee, H. H.; Whiting, M. C. J. Chem. Soc. 1960, 3483.
- ^ a b Lagow, R. J.; Kampa, J. J.; Wei, H.-C.; Battle, S. L.; Genge, J. W.; Laude, D. A.; Harper C. J.; Bau, R.; Stevens, R. C.; Haw, J. F.; Munson E. Science 1995, 267, 362-367. DOI: 10.1126/science.267.5196.362
- ^ デンドリマー を末端に導入した例: Gibtner, A.; Hampel, F.; Gisselbrecht, J.; Hirsh, A. Chem. Eur. J. 2002, 8, 408-432.
- ^ Sugiyama, J.; Tomita, I. Eur. J. Org. Chem. 2007, 4651-4653. DOI: 10.1002/ejoc.200700630
- ^ Chalifoux, W.A.; McDonald, R.; Ferguson, M.J.; Tykwinski, R.R. Angew. Chem. Int. Ed., 2009, 48, 7915-7919. DOI: 10.1002/anie.200902760
- ^ Zhang, W.; Moore, J. S. J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 12796. DOI: 10.1021/ja046531v
関連項目
炭素の同素体 |
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sp3型 |
ダイヤモンド(立方晶) - ロンズデーライト(六方晶ダイヤモンド)
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sp2型 |
グラファイト - グラフェン - フラーレン類(バックミンスターフラーレン - カーボンナノチューブ - カーボンナノホーン - カーボンナノバッド) - ガラス状炭素
|
|
sp型 |
直鎖アセチレン性炭素
|
|
sp3/sp2混合型 |
無定形炭素 - カーボンナノフォーム
|
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その他 |
C1 - C2 - C3 - C8
|
|
仮説上 |
チャオ石 - C3 - C6 - 金属炭素
|
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関連物質 |
活性炭 - カーボンブラック - 木炭 - 炭素繊維 - ダイヤモンド・ナノロッド凝集体
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- 由里本 博也,阪井 康能
- バイオサイエンスとインダストリー = Bioscience & industry 69(1), 46-48, 2011-01-01
- NAID 10027617195
- 葉緑体の光合成活性測定 : 単離葉緑体を用いた炭酸固定測定
- 真野 純一
- 低温科学 = Low Temperature Science 67, 159-160, 2009-03-31
- … 2章 個体・環境の測定 5単離葉緑体での炭酸固定測定によって,カルビン回路成分の機能的統合性に関する生化学的解析ができる.酸素電極を用いた炭酸固定測定法と,光合成部分活性測定法を紹介する.Intact chloroplasts that have high activity of CO2 fixation are useful for investigating the integrity of the Calvin cycle components and the electron transport chain. …
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