カベルゴリン

出典: meddic

cabergoline
カバサール



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和文文献

  • 間脳・下垂体腫瘍の治療 薬物治療 プロラクチン産生腺腫(プロラクチノーマ) (内分泌腺腫瘍--基礎・臨床研究のアップデート) -- (間脳・下垂体腫瘍)
  • 小野 昌美,三木 伸泰
  • 日本臨床 69(-) (995), 207-211, 2011-03
  • NAID 40018749367
  • カベルゴリン投与で血中プロラクチン値改善を認めたものの腫瘍増大に至った巨大プロラクチノーマの1例
  • 齋藤 清貴,福島 剛,横上 聖貴,上原 久生,山下 真治,池田 俊勝,武石 剛,秋山 寛,竹島 秀雄
  • 脳神経外科ジャーナル 19(11), 856-861, 2010-11-20
  • … ン(PRL)値が3,459ng/mlと高値を示し,ドパミンアゴニストであるカベルゴリンを漸増して使用したが,PRL値は低下したものの正常化には至らず,画像上腫瘍は増大した.そのため二期的に摘出術を行い,内服継続によりPRL値は正常化した.病理組織診断では異型は軽度のPRL産生下垂体腺腫であったが,増殖能が高い部分を認めた.本症例では,カベルゴリンによってPRLを正常化させるうえで手術による腫瘍容積減少 …
  • NAID 110007817768

関連リンク

カバサールとは?カベルゴリンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる( おくすり110番:病気別版)
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添付文書

薬効分類名

  • ドパミン作動薬

販売名

カバサール錠0.25mg

組成

1錠中:
有効成分(含量)

  • カベルゴリン (0.25mg)

添加物

  • 無水乳糖
    L-ロイシン

禁忌

  • 麦角製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 心エコー検査により、心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限及びこれらに伴う狭窄等の心臓弁膜の病変が確認された患者及びその既往のある患者[症状を悪化させるおそれがある(「重要な基本的注意」の項参照)。]
  • 妊娠中毒症の患者[産褥期に痙攣、脳血管障害、心臓発作、高血圧が発現するおそれがある。]
  • 産褥期高血圧の患者[産褥期に痙攣、脳血管障害、心臓発作、高血圧が発現するおそれがある。]

効能または効果

パーキンソン病

  • 通常、成人にはカベルゴリンとして1日量0.25mgから始め、2週目には1日量を0.5mgとし、以後経過を観察しながら、1週間毎に1日量として0.5mgずつ増量し、維持量を定めるが、最高用量は1日3mgとする。いずれの投与量の場合も1日1回朝食後経口投与する。

効能又は効果/用法及び用量
乳汁漏出症
高プロラクチン血性排卵障害
高プロラクチン血性下垂体腺腫(外科的処置を必要としない場合に限る)

  • 通常、成人には1週1回(同一曜日)就寝前経口投与とし、カベルゴリンとして1回量0.25mgから始め、以後臨床症状を観察しながら、少なくとも2週間以上の間隔で1回量を0.25mgずつ増量し、維持量(標準1回量0.25〜0.75mg)を定める。
    なお、年齢、症状により適宜増減するが、1回量の上限は1.0mgとする。

効能又は効果/用法及び用量
産褥性乳汁分泌抑制

  • 通常、成人にはカベルゴリンとして1.0mgを胎児娩出後に1回のみ食後に経口投与する。
  • パーキンソン病治療において、非麦角製剤の治療効果が不十分又は忍容性に問題があると考えられる患者のみに投与すること。[「重要な基本的注意」及び「副作用」の項参照]
  • 本剤投与は、少量から開始し、消化器症状(悪心、嘔吐等)、血圧等の観察を十分に行い、慎重に維持量まで増量すること。
  • パーキンソン病治療において、本剤の減量・中止が必要な場合は、漸減すること。[本剤の急激な減量又は中止により、悪性症候群(Syndrome malin)があらわれることがある(「副作用」の項参照)。]
  • 産褥性乳汁分泌の抑制に投与する際には、胎児娩出後4時間以内の投与は避け、呼吸、脈拍、血圧等が安定した後、投与すること。また、胎児娩出後2日以内に投与することが望ましい。投与後(特に投与当日)は観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。[類薬において血圧上昇、頭痛、中枢神経症状等があらわれたとの報告がある。]

慎重投与

  • 高度の肝機能障害又はその既往のある患者[外国で重度の肝不全患者で本剤の血中AUCが上昇することが明らかにされている。]
  • 胸膜炎、胸水、胸膜線維症、肺線維症、心膜炎、心嚢液貯留、後腹膜線維症又はその既往歴のある患者[これらを悪化させるおそれがある(「副作用」の項参照)。]
  • 消化性潰瘍や消化管出血又はその既往歴のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
  • レイノー病の患者[末梢血管障害を悪化させるおそれがある。]
  • 精神病又はその既往歴のある患者[ドパミン受容体作動性のため統合失調症の症状である幻覚、妄想などを悪化させる可能性がある。]
  • 低血圧症患者[血圧低下がみられることがある。]
  • 重篤な心血管障害又はその既往歴のある患者[外国で狭心症の報告がある。]
  • 下垂体腫瘍がトルコ鞍外に進展し、視力障害などの著明な患者[外科的な処置を必要とする下垂体腺腫の場合、類薬の使用により残存腺腫の線維化及び易出血性の変化が起こり、手術の際に腺腫の摘出に支障を来すことや、髄液鼻漏を来すことが報告されている。]
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。ただし、パーキンソン病の患者に対しては投与しないことが望ましい。[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
  • 授乳婦[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
  • 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

重大な副作用

幻覚(2.0%)、妄想(0.6%)、失神(0.1%未満)、せん妄(0.1%)、錯乱(0.1%未満)

  • 幻覚、妄想、失神、せん妄、錯乱があらわれることがあるので、このような場合には、減量、休薬又は投与中止等の適切な処置を行うこと。

悪性症候群(Syndrome malin)(0.1%未満)

  • パーキンソン病治療において、本剤の急激な減量又は中止により、高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、血清CK(CPK)上昇等があらわれることがある。このような場合には、再投与後、漸減し、体冷却、水分補給等の適切な処置を行うこと。なお、投与継続中に同様の症状があらわれることがある。

間質性肺炎(0.1%未満)

  • 間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、速やかに胸部X線検査を実施し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

胸膜炎(頻度不明)注)、胸水(0.1%未満)、胸膜線維症(頻度不明)注)、肺線維症(頻度不明)注)、心膜炎(頻度不明)注)、心嚢液貯留(頻度不明)注)

  • 胸膜炎、胸水、心嚢液貯留があらわれることがある。また、本剤の長期投与又はドパミン受容体刺激作用を有する麦角製剤の治療歴のある患者に本剤を投与した場合、胸膜線維症、肺線維症、心膜炎があらわれることがある。本剤の投与中に胸痛、浮腫、呼吸器症状等があらわれた場合には、速やかに胸部X線検査を実施し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

心臓弁膜症(頻度不明)注)

  • 十分な観察(聴診等の身体所見、胸部X線、CT等)を定期的に行い、心雑音の発現又は増悪等があらわれた場合には、速やかに胸部X線検査、心エコー検査等を実施すること。心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限及びこれらに伴う狭窄等の心臓弁膜の病変が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

後腹膜線維症(頻度不明)注)

  • 後腹膜線維症が報告されているので、観察を十分に行い、背部痛、下肢浮腫、腎機能障害等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

突発的睡眠(0.1%未満)

  • 前兆のない突発的睡眠があらわれることがあるので、このような場合には、減量、休薬又は投与中止等の適切な処置を行うこと。

肝機能障害(0.9%)、黄疸(頻度不明)注)

  • AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

狭心症(頻度不明)注)、肢端紅痛症(頻度不明)注)

  • 狭心症、肢端紅痛症があらわれたとの報告がある。
  • 注)国内又は海外での自発報告のため頻度不明

薬効薬理

  • 本剤は持続的なドパミンD2受容体刺激作用を有し、中枢神経系に対しては黒質線条体のドパミンD2受容体に作用して抗パーキンソン作用を示す。また、内分泌系に対しては下垂体前葉のドパミンD2受容体に作用してプロラクチン分泌を特異的に抑制し、抗プロラクチン作用を示す。

中枢神経系に対する作用

脳内ドパミンD2受容体に対する親和性25)

  • ラット線条体のドパミンD2受容体に強い親和性を示した。

旋回運動誘発作用26)

  • 黒質破壊ラット(Ungerstedtモデル)において破壊側と反対側への旋回運動を示した。

MPTP誘発パーキンソン様症状の改善作用27)

  • カニクイザルのMPTP誘発パーキンソン様症状を持続的に改善した。

レセルピン誘発運動障害モデルの改善作用28)

  • マウスあるいはラットのレセルピン誘発アキネジア、カタレプシー及び固縮を持続的に改善した。

L-ドパとの併用効果28,29)

  • カニクイザルのMPTP誘発パーキンソン様症状及びマウスのレセルピン誘発カタレプシーに対してL-ドパとの併用により、その効果の増強が認められた。

内分泌系に対する作用

プロラクチン分泌に対する作用30,31)

  • 雌性ラット及びマーモセットを用いた各種高プロラクチン血症モデルにおいて、血清プロラクチン濃度を用量依存的に低下させた。

乳汁分泌抑制作用32)

  • 授乳中のラットにおいて、0.03mg/kgより用量依存的に乳汁分泌を抑制した。

高プロラクチン血性排卵障害に対する作用33)

  • ラットの高プロラクチン血性排卵障害モデルにおいて、0.003mg/kgより用量依存的に無排卵状態を改善した。

下垂体腺腫に対する作用34)

  • ラットのプロラクチン産生下垂体腺腫モデルにおいて、用量依存的に血清プロラクチン濃度を低下させ、下垂体重量の増加を抑制した。

内分泌ホルモンに対する影響30,35)

  • ラットのプロラクチン分泌を抑制したが、LH、FSH、TSH、ACTH、GHには影響しなかった。


有効成分に関する理化学的知見

一般名

  • カベルゴリン(cabergoline)

化学名

  • (-)-1-[(6aR,9R,10aR)-7-allyl-4,6,6a,7,8,9,10,10a-octahydroindolo[4,3-fg]quinoline-9-carbonyl]-1-(3-dimethylaminopropyl)-3-ethylurea

分子式

  • C26H37N5O2

分子量

  • 451.60

性状

  • 白色の結晶性の粉末で、光によって徐々に着色する。
    メタノールに極めて溶けやすく、アセトニトリル又はエタノール(95)に溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けやすく、水に極めて溶けにくい。


★リンクテーブル★
リンク元下垂体腺腫」「先端巨大症」「下垂体卒中」「抗パーキンソン剤
関連記事リン」「ベル

下垂体腺腫」

  [★]

pituitary adenoma
脳腫瘍下垂体腫瘍下垂体前葉ホルモン下垂体

概念

  • 脳下垂体前葉(の内分泌腺細胞)を発生母地とする良性腫瘍

分類

  • 成長ホルモン産生腺腫 GH産生腺腫
  • プロラクチン産生腺腫 PRL産生腺腫
  • 副腎皮質刺激ホルモン産生腺腫 ACTH産生腺腫
  • 甲状腺刺激ホルモン産生腺腫 TSH産生腺腫
  • ゴナドトロピン産生腺腫
  • 混合腺腫
  • 非機能性腺腫

放射線診断学的分類

  • 鞍内型(enclosed type):手術による治療率が高い、とかなんとか?
  • 浸潤型

大きさによる分類

  • マクロアデノーマ macroadenoma:10mm以上
  • 微小腺腫 マイクロアデノーマ microadenoma:10mm以下

疫学

  • 原発性脳腫瘍の16%(IMD.1040)。(頭蓋内腫瘍の約10%。全脳腫瘍の約17%(2000年統計)。)
  • 成人の下垂体の5-20%に腺腫が存在するらしい(IMD.1040)。
  • 好発年齢:成人(30-50歳)。小児はまれ。

症状

  • 腫瘍による圧迫:視力障害、頭痛
  • 下垂体の上に視交叉があるため、下垂体が広がるとトルコ鞍の骨を薄くし風船のように膨らむので視交叉を圧迫するので、視力低下が進行し両耳側半盲などになる。
  • 内分泌症状
  • 腫瘍組織による下垂体前葉機能低下
  • 腫瘍組織より分泌されるホルモンによる機能障害

下垂体腺腫 鞍上部腫瘍の圧迫による内分泌障害

  • 生殖・成長に関わるホルモンは真っ先に切られる。
  • TSHは代謝のアクセル。代謝をゆるめてみる?
  • ACTHはストレス耐性、異化・同化に関わるから重要。
  • PRL・・・授乳は生命維持と必要ない・・・けど、下垂体前葉の内分泌細胞数として2番目に多いからと理解?

病理

  • 組織学的に一様な腺腫細胞が、血管に富んだ結合組織の隔壁によって分画。(IMD)

検査

画像検査 IMD.1041,YN J-198

  • 頭蓋単純X線写真
  • トルコ鞍の拡大(ballooning)。前後13mm、深さ17mm以上
  • トルコ鞍底の二重輪郭(double floor)。


  • 血管造影:前大脳動脈水平部(A1)および前交通動脈の挙上。
  • 頭部CT:トルコ鞍から鞍上槽部へ進展する
  • 単純:等吸収~高吸収。微小腺腫は低吸収
  • 造影:ほぼ均一に増強
  • MRI:腫瘍と周囲組織との関係が明瞭。術前検査として有効。矢状断と前頭断で微小腺腫の診断を行う
  • T1強調像:低信号
  • T2強調像:高信号
  • 造影:ほぼ均一に増強

内分泌検査

ホルモン名称 腫瘍 頻度
(IMD.1040)
頻度
(RNT. 64)
症候 検査(IMD.1041より引用)
成長ホルモン 成長ホルモン産生腺腫 20%. 20%. 頭痛、視野欠損、手足の成長、顔貌粗造、手根管症候群、いびきおよび閉塞性睡眠時無呼吸、下顎成長および下顎前突症、骨関節炎および関節痛、過剰発汗、醜形恐怖 ・安静空腹時のGHが10ng/ml以上と持続的に高値。
・75gOGTTによっても5ng/ml以下にならない。
TRHおよびLH-RH負荷に反応してGH増大。
L-ドパまたはブロモクリプチンに対する増加反応がない。(正常:DRアゴニスト→GH↑)
ソマトメジンC(IGF-I)高値。
プロラクチン プロラクチン産生腺腫 32%. 30%. 頭痛、視野欠損、希発月経または無月経、妊孕性の低下、性欲喪失、勃起不全、エストロゲンで初回刺激を受けた(estrogen-primed)女性乳房における乳汁漏出 ・抗精神病薬、乳房刺激などの原因を除外しても血清PRL濃度が100ng/ml以上。
・インスリン負荷(IRI)(0.1U/kg)による低血糖刺激(正常:低血糖→TRH↑→PRL↑)、TRH負荷(500μg)(正常:TRH↑→PRL↑)、クロルプロマジン負荷(25mg)(正常:D2R↓→PRL↑)による反応減少。
副腎皮質刺激ホルモン ACTH産生腺腫 3%. 5%. 頭痛、視野欠損、近位筋障害、求心性の脂肪分布、神経精神医学的症状、線条、易傷性、皮膚の菲薄化、多毛、骨減少 ・血中コルチゾールが高値、かつ日内変動なし。
・尿中17-ヒドロキシコルチコステロイド(17-OHCS)、尿中17-ケトステロイド(17-KS)、尿中コルチゾールが高値。
CRH試験(CRH100μg静注)
 ・健常者:血中ACTHは30分後に、血中コルチゾールは60分後に、それぞれ前値の約2倍に上昇。
 ・Cushing病:過剰反応
 ・副腎腫瘍・異所性ACTH産生腫瘍によるCushing症候群:無反応
甲状腺刺激ホルモン       動悸、振戦、体重減少、不眠、過剰な排便(hyperdefecation)、発汗 *freeT3、freeT4上昇。
*TSHが、(1)上昇、(2)T3で抑制されない、(3)TRH負荷で無反応。
卵胞刺激ホルモン ゴナドトロピン産生腺腫 10%.      
黄体形成ホルモン      
  非機能性腺腫 18%. 40%. 頭痛、視野欠損、下垂体不全、などmassの圧排による続発性性腺機能低下症。まれに、卵巣過剰刺激、精巣増大、またはテストステロン値の上昇、  

診断

  • トルコ鞍を中心とした脳内局所圧迫症状 + 下垂体ホルモンの過剰・欠乏症状 + 画像所見(CT、MRI)


合併症

  • 下垂体卒中:発生頻度は7-9%。血管に富んでいるため腫瘍内出血や梗塞が起こりやすく、急激かつ高度に生じた場合に致命的となる。病理的には出血性壊死による下垂体腫瘍の突然の腫大がみられ、鞍隔膜の破裂をきたすとくも膜下出血となる。脳動脈瘤の合併率は高いらしい。髄膜刺激症状+血性髄液がみられ、クモ膜下出血と誤診されることがある。(IMD.1040)

治療

治療法別

薬物療法

  • ブロモクリプチン:ドパミンD2受容体作動薬
  • 麦角アルカロイド系:ドパミンD2受容体作動薬
  • PRL分泌、GH分泌に対する生理的抑制因子。血漿PRL値、GH値の低下、腫瘍縮小の効果がある。
  • オクトレオチド:ソマトスタチン誘導体
  • ブロモクリプチンで効果不十分な例、外科手術困難例に用いる。
  • 50%で腺腫の縮小がみられる。

外科的治療

腫瘍別

プロラクチン産生下垂体腫瘍(2)

  • ドパミンアゴニスト(カベルゴリン(麦角由来)・ブロモクリプチン)で腫瘍の縮小・症状の寛解を狙う。手術は一般に、ドパミンアゴニストに耐えられない患者、治療中に下垂体卒中を被る患者、またはマクロプロラクチノーマが医学療法に反応しない患者にのみ行われる。最終的に放射線療法を必要とする。
  • ほとんどの微小腺腫と大腺腫はドパミンアゴニストに反応。
  • カベルゴリンは、ブロモクリプチン副作用が少なく、ブロモクリプチンに抵抗性の患者また不耐性の患者に有用。
  • 妊孕性の回復を目標とする場合、妊娠中の安全性を考慮しブロモクリプチンが第一選択となる。
  • 薬物療法に対して微小腺腫では大きさに変化はほとんど認められないが、大腺腫では縮小が期待できる。

参考

  • 1. 日本脳神経外科学会 脳神経外科疾患情報ページ
[display]http://square.umin.ac.jp/neuroinf/medical/205.html
  • 2. がん情報サイト|PDQR日本語版(医療専門家向け)下垂体腫瘍の治療(PDQR)
[display]http://cancerinfo.tri-kobe.org/pdq/summary/japanese-s.jsp?Pdq_ID=CDR0000062915
  • 3. プロラクチン(PRL)分泌過剰症の診断と治療の手引き(平成22年度改訂)
[display]http://square.umin.ac.jp/kasuitai/doctor/guidance/prolactin_surplus.pdf


名称 構造 分泌細胞 下垂体前葉細胞
全細胞に対する
産生細胞の割合
染色性 腫瘍 頻度
(IMD.1040)
頻度
(RNT. 64)
症候
成長ホルモン GH ペプチド somatotroph 40-50% 好酸性   成長ホルモン産生腺腫 成長ホルモン分泌細胞腺腫 20%. 20%. 頭痛、視野欠損、手足の成長、顔貌粗造、手根管症候群、いびきおよび閉塞性睡眠時無呼吸、下顎成長および下顎前突症、骨関節炎および関節痛、過剰発汗、醜形恐怖
プロラクチン PRL mammotroph 10-25% 好酸性   プロラクチン産生腺腫 プロラクチノーマ 32%. 30%. 頭痛、視野欠損、希発月経または無月経、妊孕性の低下、性欲喪失、勃起不全、エストロゲンで初回刺激を受けた(estrogen-primed)女性乳房における乳汁漏出
副腎皮質刺激ホルモン ACTH corticotroph 0.1 好塩基性 嫌色素性 ACTH産生腺腫 コルチコトロフ腺腫 3%. 5%. 頭痛、視野欠損、近位筋障害、求心性の脂肪分布、神経精神医学的症状、線条、易傷性、皮膚の菲薄化、多毛、骨減少
甲状腺刺激ホルモン TSH 糖タンパク thyrotroph 0.05 好塩基性     甲状腺刺激ホルモン分泌細胞腺腫     動悸、振戦、体重減少、不眠、過剰な排便(hyperdefecation)、発汗
卵胞刺激ホルモン FSH gonadotroph 10-15% 好塩基性   ゴナドトロピン産生腺腫   10%.    
黄体形成ホルモン LH 好塩基性        
  非機能性腺腫 非機能性腺腫 18%. 40%. 頭痛、視野欠損、下垂体不全、などmassの圧排による続発性性腺機能低下症。まれに、卵巣過剰刺激、精巣増大、またはテストステロン値の上昇、




先端巨大症」

  [★]

acromegaly
先端肥大症 末端肥大症マリー症候群 Marie syndrome
成長ホルモン難病
[show details]

概念

  • 下垂体前葉より成長ホルモンが長期間、過剰に分泌されるために骨、結合組織、内臓の過剰発育をきたす疾患。
  • 特定疾患治療研究事業の対象となる難病

病因

  • GH産生下垂体腺腫

診断基準

(参考1)
  • 1.主要項目
(1)主症候(注1)
①手足の容積の増大
②先端巨大症様顔貌(眉弓部の膨隆、鼻・口唇の肥大、下顎の突出など)
③巨大舌
(2)検査所見
①成長ホルモン(GH)分泌の過剰:血中GH値がブドウ糖75g経口投与で正常域まで抑制されない。(注2)
②血中IGF-1(ソマトメジンC)の高値(年齢・性別基準値の2SD以上)。(注3)
③CTまたはMRIで下垂体腺腫の所見を認める。(注4)
  • 2.参考事項
副症候および検査所見
(1)発汗過多
(2)頭痛
(3)視野障害
(4)女性における月経異常
(5)睡眠時無呼吸症候群
(6)耐糖能異常
(7)高血圧
(8)咬合不全
(9)頭蓋骨および手足の単純X線の異常(注5)
  • 3.診断基準
確実例:1(1)①から③の1項目以上を満たし、かつ1(2)①から③すべての項目を満たすもの。
可能性を考慮:ブドウ糖負荷でGHが正常域に抑制されたり、臨床症候が軽微な場合でも、IGF-1が高値で、1(2)③を満たすもの。
(注1)発病初期例や非典型例では症候が顕著でない場合がある。
(注2)正常域とは血中GH底値1ng/ml(リコンビナントGHを標準品とするGH測定法)未満である。糖尿病、肝疾患、腎疾患、青年では血中GH値が正常域まで抑制されないことがある。また、本症では血中GH値がTRHやLH-RH刺激で増加(奇異性上昇)することや、ブロモクリプチンなどのドパミン作動薬で血中GH値が増加しないことがある。さらに、腎機能が正常の場合に採取した尿中GH濃度が正常値に比べ高値である。
(注3)健常者の年齢・性別基準値を参照する。栄養障害、肝疾患、腎疾患、甲状腺機能低下症、コントロール不良の糖尿病などが合併すると血中IGF-Iが高値を示さないことがある。IGF-Ⅰの基準値としては別添の資料を参考のこと。
(注4)明らかな下垂体腺腫所見を認めない時や、ごく稀にGHRH産生腫瘍の場合がある。
(注5)頭蓋骨単純X線でトルコ鞍の拡大および破壊、副鼻腔の拡大と突出、外後頭隆起の突出、下顎角の開大と下顎の突出など、手X線で手指末節骨の花キャベツ様肥大変形、足X線で足底部軟部組織厚heelpadの増大=22mm以上を認める。

負荷試験のまとめ

検査 先端巨大症 正常 備考
グルコース負荷試験 高値を維持 低下  
TRH負荷試験 上昇 不変 奇異性上昇
LHRH負荷試験
ドパミン作動薬(ブロモクリプチン) 低下 上昇  
日内変動 なし あり 調節を失う

病態

参考2
  • 甲状繊維状:甲状腺は肥大するが、甲状腺ホルモンの量は正常である事が多い。一方で、下垂体腫瘍により中枢性の甲状腺機能低下症をきたす患者が少数存在する。
  • 心血管系:高血圧(43%の症例に存在)、心肥大(高血圧、およびGHの直接的効果)、心筋症( → 拡張障害 + 不整脈 )、心不全(3-10%の症例)、弁膜症(心エコー上、30%の症例でAR, 5%の症例でMRが見いだされた)
  • 睡眠時無呼吸
  • 代謝:インスリン抵抗性を伴う高インスリン血症による糖尿病は10-20%の症例で見られ、耐糖能異常は50%の患者で見られる。
  • 結腸の腫瘍:結腸粘膜上皮細胞の増殖におけるIGF-Iの関与、PPAR(peroxisome proliferator-activated receptor)遺伝子の発現低下が腫瘍発生のメカニズム?
  • 腺腫の頻度は2.5倍
  • 結腸癌の頻度は4倍

検査

負荷試験の結果の見方

QB-D253
  成長ホルモン GH プロラクチン PRL
先端巨大症 正常 PRL産生腫瘍 正常
グルコース負荷試験
L-ドーパ負荷試験 ↓/→(1)
TRH      
LH-RH
(1) QB.D-254 参考1 → 増加しない

QB.D-254

  • ブドウ糖負荷試験:GH→ (正常:↓)  ← コントロール不能?
  • TRHLH-RH:GH↑ (正常:→?)
  • インスリン、低血糖、L-dopa負荷:GH→ (正常:↑)  ← 十分にGHが分泌されているから、これ以上反応できない?

治療

方針:手術療法(腺腫摘出術)が第1選択となり、手術が不可能な例や拒否例、残存腺腫により高GHである例などで薬物療法を行う
  • 手術療法:
  • 経蝶形骨洞下垂体腺腫摘除術(ハーディ手術):トルコ鞍内に限局している例
  • 経前頭骨下垂体腺腫摘除術:トルコ鞍上に進展している例
  • 薬物療法
  • 放射線療法
  • 定位的放射線照射:従来の外部照射に比べ良好な治療成績が得られているが、放射線障害による下垂体機能低下が問題となっている。

治療効果の判定

  • 足底部軟部組織厚heelpadは治療によって減少し、治療効果の判定に用いられる。(QB.D-253)
  • IGF-1は治療効果の判定に有用、らしい。

参考

  • 1. 先端巨大症 - 難病情報センター
[display]http://www.nanbyou.or.jp/entry/287
  • 2. [charged] Causes and clinical manifestations of acromegaly - uptodate [1]



下垂体卒中」

  [★]

apoplexy
pituitary apoplexy
下垂体


概念

  • 下垂体腺腫の存在下で腫瘍内出血や梗塞が高度に急速に生じることで生じる症候
下垂体腺腫は血管に富む。非分泌性腺腫、プロラクチン分泌腺腫に時々見られる(QB.J-203)。

疫学

  • 下垂体腫瘍の1-25%に見られる。

誘因

参考1
  • 薬物(ブロモクリプチンカベルゴリン)
  • 放射線治療
  • 下垂体機能検査(各種の内分泌検査)
  • 糖尿病
  • 外傷
  • 血小板減少症
  • 外科手術
  • 高血圧
出典不明
  • 抗凝固薬投与

症状

  • 突然する激しい頭痛、意識障害、視力障害(一側/両側)、外眼筋麻痺(特にCN III)、視野障害、項部硬直

検査

  • 頭部単純CT:鞍上槽内の濃染領域

参考

  • 1. Pituitary tumor apoplexy.
  • Chang CV, Felicio AC, Toscanini AC, Teixeira MJ, Cunha-Neto MB.SourceHospital das Clínicas, Universidade de São Paulo, SP, Brazil. chang.cv@gmail.com
  • Arquivos de neuro-psiquiatria.Arq Neuropsiquiatr.2009 Jun;67(2A):328-33.
  • Pituitary tumor apoplexy is a medical emergency due to acute infarction or hemorrhage in the pituitary gland. In this review, the authors discuss the sellar anatomy, the pituitary gland and adenomas' vascularization and the general aspects of the syndrome such as its ethiopatogenesis, predisposing f
  • PMID 19547836
  • 2. Pituitary apoplexy presenting as Addisonian crisis after coronary artery bypass grafting.
  • Mattke AF, Vender JR, Anstadt MR.SourceDepartment of Surgery, Medical College of Georgia, Augusta 30912-4010, USA.
  • Texas Heart Institute journal / from the Texas Heart Institute of St. Luke's Episcopal Hospital, Texas Children's Hospital.Tex Heart Inst J.2002;29(3):193-9.
  • Addisonian crisis, also commonly referred to as adrenal crisis, occurs when the cortisol produced by the adrenal glands is insufficient to meet the body's acute needs. The symptoms are nonspecific and can mimic other processes, such as sepsis. Hypotension, lethargy, and fever can all be presenting s
  • PMID 12224722
  • 3.
[display]http://www.severe-headache-expert.com/pituitary-apoplexy.html


抗パーキンソン剤」

  [★]

antiparkinsonian drug
抗パーキンソン病薬

商品


リン」

  [★]

phosphorus P
serum phosphorus level

分子量

  • 30.973762 u (wikipedia)

基準値

血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
  • (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
  • 2.5-4.5 mg/dL (QB)

尿細管での分泌・再吸収

近位尿細管 70%
遠位尿細管 20%
排泄:10%

尿細管における再吸収の調節要素

臨床関連

参考

  • 1. wikiepdia
[display]http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3






ベル」

  [★]

人名

生理的な音の感受性を考慮した音の強さの単位

bel
デシベル





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