ウロビリノゲン

出典: meddic

urobilinogen
ウロビリノーゲン
エールリッヒアルデヒド試験
ビリルビンウロビリノゲンウロビリン

ビリルビンの運命

HBC.290
  • 1. ビリルビン(非極性の分子なので)は肝臓でグルクロン酸抱合される(結局、2分子のグルクロン酸と反応)。 酵素:glucuronosyltransferase, ERに局在, 基質はUDP-glucuronic acid. 別名: bilirubin-UGT。
  • 2. 抱合されたビリルビンは能動輸送によって胆汁に排泄される;この部分が胆汁代謝のrate limiting。MRP-2(multidrug resistance like protein 2),別名:multispecific organic anion transporter(MOAT)が輸送に関わる。これらの輸送体はbile canalicular membrane上に存在する
  • 3. 排泄された抱合型ビリルビンは腸内細菌が産生するβ-glucuronidaseにより非抱合化ビリルビンになる。
  • 4. 非抱合型ビリルビンは腸内細菌によって還元され(8分子のプロトン付加)、ウロビリノゲンが産生される。
  • 5. 回腸末端もしくは大腸でウロビリノゲンは吸収され、血行性に肝臓に輸送され、再び胆汁中に排泄される(腸肝循環)。
  • 6-1. 血中のウロビリノゲンは腎臓で尿中に排泄される。腎臓で(おそらく一部の)ウロビリノゲンは酸化され(2分子のプロトン喪失)黄褐色のウロビリンに変換される
  • 6-2. 終末回腸や大腸の細菌はウロビリノゲンを酸化してウロビリンとなり、尿中に排泄される。

きちゃないトリビア

  • 排泄された糞便の色が経時的に茶褐色に変化していくのは、ウロビリノゲンが酸化されてウロビリンに変化するためである。(HBC.290)

ビリルビンの排泄の変化と疾患

胆汁酵素と黄疸

HBC.292
  血清ビリルビン 尿ウロビリノゲン 尿ビリルビン 糞ウロビリノゲン
正常 D-Bil: 0.1-0.4 mg/dL
I-Bil: 0.2-0.7
0-4 mg/24h 40-280mg/24h
溶血性貧血 ↑I-Bil
肝炎 ↑I-Bil, D-Bil 閉塞ありなら↓ 閉塞ありなら有り
閉塞性黄疸 ↑D-Bil 有り





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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/12/29 13:57:35」(JST)

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和文文献

  • 尿検査 尿中ウロビリノーゲン,ウロビリン,ビリルビン (広範囲 血液・尿化学検査,免疫学的検査(第7版・1)その数値をどう読むか) -- (一般検査(尿・髄液・糞便検査を含む))
  • 試験紙法による尿検査(2)尿白血球エステラーゼ・尿亜硝酸塩・尿ウロビリノゲン・尿ビリルビン・ケトン体・アスコルビン酸 (特集 尿を科学する) -- (尿検査各論)
  • 高松 典通,土井 俊夫
  • 綜合臨床 58(5), 1207-1211, 2009-05
  • NAID 40016697216
  • 尿糖, 尿ケトン体, 尿ビリルビン, 尿ウロビリノーゲン, 尿潜血反応
  • 尿ビリルビンと尿ウロビリノーゲン

関連リンク

ウロビリノゲンとは,胆汁に含まれているビリルビリン(胆汁色素)が腸の中で細菌によ つて分解されてできた物質です。ウロビリノゲンは便に混じって排泄されるものですが, 一部は腸管から吸収され,血液の中に入って,肝臓に戻って再び胆汁の中に排泄され ます ...
ウロビリノーゲン(Urobilinogen)は、ヘムの分解によって生成するビリルビンの還元 によって生成される無色の代謝物である。 [編集] 概要. ウロビリノーゲンは、腸内微生物 の活動によって腸内でビリルビンが還元されて生成される。ウロビリノーゲンの一部は、 腸 ...

関連画像


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★リンクテーブル★
国試過去問099C049」「100D035」「104B018」「101B074」「095E030
リンク元ビリルビン」「尿胆汁色素」「尿ウロビリノゲン」「閉塞性黄疸」「尿
拡張検索尿中ウロビリノゲン

099C049」

  [★]

  • 次の文を読み、49、50の問いに答えよ。
  • 20歳の男性。右下腹部痛を主訴に夕方来院した。
  • 現病歴 : 朝から心窩部痛と悪心とがあった。市販の胃腸薬を内服したが軽快せず、午後になって痛みが右下腹部に限局してきた。朝から排便はない。 既往歴・家族歴 : 特記すべきことはない。
  • 現症 : 意識は清明。身長171cm、体重65kg。体温37.8℃。脈拍76/分、整。血圧102/60mmHg。腹部は平坦で、腸雑音は減弱している。肝・脾は触知しない。右下腹部に圧痛を認め、Blumberg徴候が陽性である。
  • 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、ウロビリノゲン(±)、ビリルビン(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球510万、Hb17.0 g/dl、 Ht48%、白血球18,000(桿状核好中球20%、分葉核好中球49%、好酸球1%、単球2%、リンパ球28%)、血小板30万。プロトロンビン時間12秒(基準10~14)。
  • 血清生化学所見:総蛋白7.5g/dl、尿素窒素11mg/dl、クレアチニン1.0mg/dl、AST20単位、ALT18単位、LDH 230 単位(基準176~353)、アミラーゼ150単位(基準37~160)、CK 18単位(基準10~40)。CRP8.3mg/dl。
  • 最も考えられるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 099C048]←[国試_099]→[099C050

100D035」

  [★]

  • 次の文を読み、35、36の問いに答えよ。
  • 38歳の男性。直下型地震で倒壊した家屋の下敷きになり救急車で搬入された。
  • 現病歴 :地震で倒れた柱に両側下肢を挟まれ、救助隊が到着するまで身動きができなかった。両側下肢に激痛がある。尿は出ていない。
  • 現症 : 意識は混濁。身長177cm、体重72kg。体温37.1℃。脈拍112/分、整。血圧76/32mmHg。皮膚は蒼白で冷たい。頸静脈拍動が臥位で認められない。両側下肢に皮下出血と腫脹とを認める。救出から搬入まで尿は出ておらず、入院後にカテーテルの導尿によって10mlの尿が得られた。
  • 検査所見:尿所見:色調はコーラ色、蛋白1+、糖(-)、潜血1+。血液所見:赤血球310万、Hb11.2g/dl、Ht30%、白血球13,700、血小板34万。血清生化学所見:総蛋白6.5g/dl、アルブミン4.5g/dl、尿素窒素40mg/dl、クレアチニン2.5mg/dl、尿酸8.0mg/dl、総ビリルビン0.9mg/dl、AST700単位、ALT140単位、CK10,200単位(基準10~40)、Na135mEq/l、K7.1mEq/l、Cl111mEq/l。心電図でT波の増高が認められる。
  • 尿がコーラ色なのは何を含んでいるためか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100D034]←[国試_100]→[100D036

104B018」

  [★]

  • 灰白色便を呈する患者で尿中排泄が低下するのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 104B017]←[国試_104]→[104B019

101B074」

  [★]

  • 灰白色便を呈する患者で尿中排泄が低下するのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 101B073]←[国試_101]→[101B075

095E030」

  [★]

  • 尿試験紙法で測定できないのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 095E029]←[国試_095]→[095E031

ビリルビン」

  [★]

bilirubin
ヘマトイジン類血素 hematoidin
黄疸

血清ビリルビンの由来

  • 70-80%が網内系での老廃赤血球の破壊に由来、20-30%が骨髄での無効増血と肝臓での代謝回転の早いヘム由来のシャントビリルビンに由来。
  • 70-75%が脾臓、肝臓などで老化赤血球に由来、10-20%が骨髄の無構造血、約10%が肝臓などのヘム蛋白に由来。1日に250-300mg生成される。
  • 細網系由来:ヘモグロビンは細胞内秘計でヘムとグロビンに分解され、ヘムはヘムオキシゲナーゼにより開裂切断を受けてビリベル人となり、さらにビリベル人還元酵素の作用を受けて遊離型ビリルビンになる。遊離型ビリルビンは水溶性が低いため血中で血清アルブミンと結合して存在し、肝臓に運ばれてミクロソーム内のUDP-グルクロニダーゼにより、グルクロン酸抱合されて抱合型ビリルビンとなる。抱合型ビリルビンの大部分は胆道系を経て胆汁に排泄され、一部は血液中に漏れだし、尿中に排泄される。胆汁中の縫合ビリルビンは腸内に排泄され腸内細菌により還元されウロビリノゲン隣、大部分は便中に排泄される。一部のウロビリノゲンは小腸で再吸収されて血液中に移行し、大部分は肝臓で処理され胆汁に移行(腸肝循環)するが、一部は尿中に排泄される(LAB.563)。

基準値

血清ビリルビン

単位:1 μmol/L = 0.058 mg/dl

(流れが分かる臨床検査マニュアル上 p.13)

HIM.A-4

  • total bilirubin: 5.1-22μmolL, 0.3-1.3 mg/dl
  • direct bilirubin: 1.7-6.8μmolL, 0.1-0.4 mg/dl
  • indirect bilirubin: 3.4-15.2μmolL, 0.2-0.9 mg/dl

ビリルビンの吸収波長

  • 450-460nm


臨床関連




尿胆汁色素」

  [★]

黄疸胆汁ビリルビンウロビリノゲン
  • 赤血球中のHbは間接ビリルビンとなり、肝臓でグルクロン酸抱合されて、直接ビリルビンになる。尿中には直接ビリルビンが排泄される。
直接ビリルビンは胆管から腸管に排泄されて腸内細菌によりウロビリノーゲンとなり、血中再吸収後、一部は尿中へ排泄される。
尿中に出てくるウロビリノーゲンと抱合型ビリルビンの変動でどこが悪いか分かる。
  • ビリルビン↑、ウロビリノーゲン↑:黄疸(肝細胞性)、肝炎、肝硬変やアルコール性肝障害など
肝細胞傷害により直接ビリルビンの排泄が妨げられる。また胆汁中に排泄された直接ビリルビリンはウロビリノゲンに転換された小腸で再吸収されるが、肝臓での再吸収が妨げられる。このためにウロビリノゲンが上昇する。
  • ビリルビン↑、ウロビリノーゲン→:黄疸(閉塞性)、腫瘍や結石による胆道閉塞、胆汁うっ滞
肝臓で産生された直接ビリルビンは、胆汁として排泄できないために血液中に直接ビリルビンが排泄され、そのまま尿として排泄される。このため、ウロビリノゲンはかわらずウロビリノゲンのみ上昇する。
  • ビリルビン→、ウロビリノーゲン↑:黄疸(溶血性)、溶血性貧血などによる赤血球破壊の亢進
血管内で産生された間接ビリルビンはにより、血清ビリルビリンは経度上昇するが、肝機能は正常であるために大量のウロビリノゲンが産生され排泄される。このため、ビリルビンは軽度上昇、ウロビリンは著明に上昇する。


尿ウロビリノゲン」

  [★]

urine urobilinogen UU
ウロビリノゲン尿ウロビリノゲン、尿ビリルビン

意義

QB.B-262(改変) OLM.41 see also LAB.185

尿ウロビリノゲン高値

材料産生過多、
  • 溶血:肝機能が正常であれば、I-Bil↑→D-Bil↑となり材料となるビリルビンが豊富に存在することになる。
  • 肝炎の回復期:ビリルビンが豊富なため
  • シャント高ビリルビン血症:ビリルビンが豊富なため
  • 肝細胞障害/肝機能低下:ウロビリノゲン処理能低下により、ウロビリノゲンが血中に増加し尿ウロビリノゲンが増加。
直接ビリルビンの増加???
  • 肝内輸送障害:Dubin-Johnson症候群、Rotor症候群  ← 間接ビリルビンのみ増加し、直接ビリルビンが増加しない病態ではウロビリノゲンは動かない;Criglar-Nager症候群?、Gilbert症候群
腸管吸収過多
  • 小腸内への細菌侵入があって、小腸でのウロビリノゲン生成が促進された場合
最終産物排泄増加
  • アルカリ尿:腎臓におけるウロビリノゲンの再吸収が低下
濃縮
  • 乏尿

尿ウロビリノゲン低値

材料分泌減少
  • 胆道閉塞(閉塞性黄疸):胆汁分泌低下
  • 急性肝炎極期:胆汁分泌低下
材料加工不良
  • 抗菌薬:腸内細菌叢の変化により腸管でのウロビリン産生が低下
最終産物排泄障害
  • 腎不全:腎からのウロビリノゲン排泄障害
最終産物排泄減少
  • 酸性尿:腎臓におけるウロビリノゲンの再吸収が増加
希釈
  • 多尿


[show details]


閉塞性黄疸」

  [★]

obstructive jaundice
外科的黄疸 surgical jaundice機械的黄疸 mechanical jaundice肝外胆汁うっ滞症 extrahepatic cholestasis
黄疸高ビリルビン血症


原因

  • 胆石
  • 悪性腫瘍
  • 胆管癌
  • 十二指腸膵頭部癌

病態

  • 直接ビリルビンの胆汁としての排泄が減少 → (1)直接ビリルビンの血管への漏出、尿中へのビリルビンの出現、(2)疎水性ビタミンの吸収低下(ビタミンK欠乏による凝固低下)

検査

  • 手順:スクリーニング検査(尿検査、便検査、血算、血液検査) → 超音波検査

尿検査

超音波検査

  • 胆道の拡張を証明

心電図

  • 閉塞性黄疸では徐脈になるらしい。高ビリルビン血症による心筋伝導系障害のためらしい。


尿」

  [★]

urine
urina
尿浸透圧尿量


臨床関連

尿中への代謝物質の異常排出

尿の色

決定する要素:ウロビリノゲンヘモグロビンミオグロビンなど


尿中ウロビリノゲン」

  [★] 尿ウロビリノゲン




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