ウイルス性髄膜炎

出典: meddic

viral meningitis
無菌性髄膜炎
viral meningoencephalitis髄膜炎


疫学

  • 発症例:2000-8000/年。髄膜炎全体の約2割を占める。
  • 好発年齢:全年齢。特に小児に多い。

病原体

  • 頻度:エンテロウイルス(66%)、ムンプスウイルス(5.1%)、単純ヘルペスウイルス&HBウイルス(2.1%)、麻疹ウイルス(1.5%)、水痘ウイルス(1.1%)、風疹ウイルス(1%)、インフルエンザウイルス(0.9%)、アデノウイルス(0.9%)、肺炎マイコプラズマ(0.6%)、パルボウイルス(0.2%)、MCLSなど(1.1%)、その他の無菌性髄膜炎(19.5%) (IMD.1045)
  • 上記の他にHIVでも生じうる(HIV髄膜炎)。


  • エンテロウイルス:夏~秋に流行するが、年中あり得る。流行する年や地域性との関連がある。糞口感染。新生児~乳幼児の感染が多い(糞口感染への免疫力が低い?)。


検査

免疫血清検査

  • 末梢血:ウイルス抗原陽性
  • 髄液 :ウイルス抗原陽性

髄液所見

  • 細胞:10-1000/ulの細胞増多で、単核球優位 : 正常:0-5 /ul
  • 蛋白:ごく軽度の増加(正常~100mg/dL)   : 正常:15-45/mg/dl
  • 糖 :正常                 : 正常:50-80/mg/dl

予後

  • 良好


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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/09/07 16:04:21」(JST)

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和文文献

  • 成人の髄膜炎 : 注意すべき診療のポイント (特集 髄膜炎 : 迅速・的確な治療を求めて)
  • 小児のウイルス性髄膜炎 (特集 髄膜炎 : 迅速・的確な治療を求めて) -- (症例にみる髄膜炎治療の実際)
  • コンサルテーシヨン症例から学ぶ 診療つまずきポイント(前編)細菌性髄膜炎--ウイルス性髄膜炎との鑑別に注意!
  • 北川 泉,川田 純也
  • レジデントノ-ト 12(15), 2680-2683, 2011-02-00
  • NAID 40018281559
  • ウイルス性髄膜炎を発症し,梅毒を合併した急性HIV 感染症の1例 : 総合診療科での外来診療経過の検討
  • 楠 裕明,森山 明博,仲井 雅浩,塚本 真知,山下 直人,本多 啓介,井上 和彦,西 隆司,砂田 芳秀,堅田 真司
  • 川崎医学会誌 37(1), 67-73, 2011-00-00
  • NAID 110008600596

関連リンク

ウイルス性髄膜炎。ウイルス性髄膜炎とはどんな病気か 春から夏にかけてはエンテロウイルス、ムンプスなどによるウイルス性髄膜炎が多くみられます。通常特別な治療を必要としません。無菌性髄膜炎は本症と同義的に用いられて ...
家庭の医学 病気検索ランキング 今注目されている病気 RSウイルス感染症 ウイルス性髄膜炎(無菌性髄膜炎) 不安神経症(全般性不安障害) 卵巣腫瘍 白血球増加と白血球減少 拡張型心筋症 心膜炎 急性腎盂腎炎 心筋梗塞
2児のママ 家族|生後6日発症|2011-12年のおたより 生後5日目に発熱し、抗生剤を打ち6日目に髄液検査を行った所、細胞総数が177と出て髄膜炎の可能性が高いと言われました。CRPの数値からウイルス性(エンテロウイルス)の可能性 ...

関連画像

細菌性髄膜炎の画像所見無菌性髄膜炎症候群とは?原因  性髄膜炎(ウイルス性髄膜炎 ウイルス性髄膜炎と考えられてリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルスウイルス性髄膜炎 ウイルス性髄膜炎は自然に治るウイルス性髄膜炎


★リンクテーブル★
国試過去問097D048
リンク元無菌性髄膜炎」「viral meningoencephalitis」「viral meningitis
関連記事髄膜炎」「ウイルス」「髄膜」「

097D048」

  [★]

  • 51歳の男性。3日前から39℃前後の発熱と激しい頭痛とがあり、家族に伴われて来院した。意識は混濁し、項部硬直を認めた。体温39.7℃。呼吸数18/分。脈拍92/分、整。血圧152/70mmHg。血液所見:赤沈70mm/1時間、白血球14,000(好中球68%、単球6%、リンパ球26%)、血小板41万。血糖102mg/dl,CRP10.5mg/dl(基準0.3以下)。脳脊髄液所見:初圧190mmH2O(基準70~170)、黄色混濁、細胞数15,000/mm3(基準0~2)(多核球85%)、蛋白77.4mg/dl(基準15~45)、糖15mg/dl基準50~75)。最も考えられるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 097D047]←[国試_097]→[097D049

無菌性髄膜炎」

  [★]

aseptic meningitis
meningitis aseptica
漿液性髄膜炎 serous meningitis
髄膜炎ウイルス性髄膜炎非細菌性髄膜炎


徴候

  • 発熱、頭痛、嘔吐、髄膜刺激症状 → 髄膜炎を疑う。
(教科書的には)うっ血乳頭は症状としてはない。

診断

  • 脳脊髄液検査の結果で診断する。



viral meningoencephalitis」

  [★] ウイルス性髄膜炎、ウイルス性髄膜脳炎

viral meningitis」

  [★] ウイルス性髄膜炎


髄膜炎」

  [★]

meningitis
脳脊髄膜炎
蛋白細胞解離


病因

  • 感染症(細菌、ウイルス、真菌など)、悪性腫瘍の浸潤 → 髄膜の炎症

分類

病原体

  • 菌血症→脳脈絡叢→髄腔
  • 菌体成分(LPSなど)→BBB, 上衣細胞、脳細胞の障害。神経膠細胞による炎症サイトカインの分泌
  • 血行性、あるいは神経軸索によりウイルスが髄腔に波及。

臨床経過

宿主要因と髄膜炎に関わる病原体

頻度・年齢階層が資料によって異なるため混乱しないように注意。

YN.J-137改変

4ヶ月未満 B群溶連菌(50%) 大腸菌(25%) インフルエンザ菌(20%) リステリア菌(1%)  
4ヶ月~6歳未満 インフルエンザ菌(70%) 肺炎球菌(25%)      
6歳~50歳未満 肺炎球菌(65%) インフルエンザ菌(10%) 髄膜炎菌  
50歳以上 肺炎球菌(80%) 黄色ブドウ球菌      
免疫不全者 クレブシエラ 連鎖球菌 緑膿菌 黄色ブドウ球菌 真菌

first aid step1 2006 p.161

Newborn (0–6 mos) Children (6 mos–6 yrs) 6–60 yrs 60 yrs +
Streptococcus agalactiae Streptococcus pneumoniae Neisseria meningitidis Streptococcus pneumoniae
Escherichia coli Neisseria meningitidis Enteroviruses Gram-negative rods
Listeria Haemophilus influenzae type B Streptococcus pneumoniae Listeria
  Enteroviruses HSV  
incidence of H. influenzae meningitis has ↓ greatly with introduction of H. influenzae vaccine in last 10–15 years.

CBT QB vol2 p.562

  1位 2位 3位
新生児 大腸菌 B群溶連菌 リステリア菌
小児期(6歳以下) インフルエンザ菌 肺炎球菌  
成人 肺炎球菌 髄膜炎菌  

IMD.1042

年齢 病原体
3ヶ月未満 B群溶連菌 大腸菌 リステリア菌
3ヶ月以上の乳小児 インフルエンザ菌 肺炎球菌  
成人 肺炎球菌 髄膜炎菌  
高齢者 肺炎球菌 グラム陰性桿菌 リステリア菌

小児細菌性髄膜炎起炎菌(PED.606)

<3か月 3か月≦
グラム陽性 球菌 Streptococcus agalactiae
Streptococcus pneumoniae
Staphylococcus
Enterococcus faecalis
Streptococcus pneumoniae(PSSP/PISP/PRSP)
桿菌 Listeria monocytogenes Listeria monocytogenes
グラム陰性 球菌 Neisseria meningitidis Neisseria meningitidis
桿菌 Escherichia coli
Enterobacter cloacae
Serratia marcescens
Haemophilus influenzae type b

新生児

  • Streptococcus agalactiaeは産道感染
  • Escherichia coliもおそらく産道感染

新生児と老人

  • Listeria monocytogenesは産道感染するので新生児に多い。新生児と老人に多いのは通性細胞内寄生菌で細胞性免疫の弱い宿主に感染やすいため?

乳児~幼児

  • Haemophilus influenzae type B

乳児~大人

  • Enteroviruses
  • Neisseria meningitidis

小児~大人

  • Herpes simplex virus

乳児~老人

  • Streptococcus pneumoniae

老人

  • グラム陰性桿菌は老人

髄膜炎の鑑別

  細菌性髄膜炎 ウイルス性髄膜炎 結核性髄膜炎 真菌性髄膜炎 癌性髄膜炎
外観 混濁 clear 水様~
キサントクロミー
日光微塵
clear~
日光微塵
clear~
キサントクロミー

70-180
(mmH2O)
↑↑
200~800以上

200~300

200~800

200~800

200~300
細胞
0-5
(/mm3)
500~数百万 10~1,000 25~1,000 25~1,000 25~500
好中球 リンパ球 リンパ球 リンパ球 好中球
タンパク
15-45
mg/dl
↑↑
50~1,500

正常~100

50~500

100~500

50~500

50-80
mg/dl
↓↓
0~40

正常
↓↓
~40
↓↓
~40

~40

予後不良因子

  • 入院時の状態に依存する:痙攣、意識レベルの変化、低血圧 (IRE.407)

国試




ウイルス」

  [★]

virus
ウイルス粒子 virus particleビリオン virion
微生物学抗ウイルス薬国試に出がちなウイルス

ウイルス一覧

感染経路による分類 SMB.374

呼吸器粘膜の局所感染 ライノウイルス
アデノウイルス
コロナウイルス
RSウイルス
インフルエンザウイルス
全身感染 ムンプスウイルス
麻疹ウイルス
風疹ウイルス
ハンタウイルス
水痘・帯状疱疹ウイルス
ラッサウイルス
天然痘ウイルス

学名

目(order, -virales), 科(family, -viridae), 亜科(subfamily, -virinae), 属(genus, -virus), 種(species)

増殖過程

  • 吸着 absorption
  • 侵入 penetration
  • 脱殻 uncoating
  • ゲノムの複製 replication、遺伝子発現 transcription
  • ウイルス粒子の組み立て assembly
  • 放出 release

感染の分類

持続時間

  • 急性感染
  • 慢性感染

ゲノム

  • 一本鎖RNA(-)をゲノムとするウイルスはウイルス粒子内にRNA依存性RNA合成酵素を有する。





髄膜」

  [★]

meninx, meninges (M)
脳脊髄膜




炎」

  [★]

  • n.
  • comb form.
  • (炎症の接尾辞)itis
炎光炎症




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