イミペネム

出典: meddic

imipenem
イミスタンイミペナームイミペネム・シラスタチンインダストチエクールチエナムチエペネム
イミペネム水和物 imipenem hydrate

UpToDate Contents

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和文文献

  • 重症急性膵炎を呈した腎細胞癌膵転移の1例
  • 浅野 賢道,岩井 和浩,狭間 一明,川崎 亮輔,妻鹿 成治
  • 日本消化器外科学会雑誌 42(12), 1837-1842, 2009-12-01
  • … 梗塞を発症し当院に紹介となる.血清アミラーゼの高値(1,883IU/L)を呈し,腹部造影CT上,膵臓の腫大と網嚢腔および左腎周囲への液体貯留を認め,重症急性膵炎と診断した.ただちに,メシル酸ナファモスタットとイミペネムの動注を行った.症状が改善した後.精査を行ったところ腹部造影CTにて膵頭部に良好に造影される3cm大の腫瘍を認めた.以上より,腎細胞癌膵転移を疑い,8月下旬,膵頭十二指腸切除術およびnecrosectomyを施行し …
  • NAID 110007482813
  • O17-010 DPCデータを用いた後発医薬品臨床評価の検討 : 注射用セフォチアム及びイミペネムについて(一般演題 口頭発表,糖尿病/後発医薬品,医療薬学の創る未来 科学と臨床の融合)
  • 濱邊 秋芳,森宗 芳,平尾 幸一
  • 日本医療薬学会年会講演要旨集 19, 290, 2009-09-15
  • NAID 110007484635

関連リンク

2010年7月31日 ... イミペネム/シラスタチン, カルバペネム系(水解酵素阻害剤配合). 1. ... イミペネムとして1 日0.5~1g(力価)を2~3回に分け、小児には30~80 mg(力価)/kgを3~4回に分け、30 分以上かけて点滴静注(増減); 重症・難治性感染症には、1日2g(力 ...
カルバペネム系の抗生物質には、メロペネム三水和物(薬)(MEPM)、イミペネム・ シラスタチン(薬)(IPM/CS:シラスタチンはイミペネム代謝阻害剤である)、パニペネム・ ベタミプロン(薬)(PAPM/BP)がある。嫌気性菌、大部分のグラム陽性球菌(腸球菌、 メチシリン ...

関連画像

D00206チエナム(イミペネム水和物 発売開始年月日発売開始年月日イミスタン点滴静注用0.25gイミペネム・シラスタチン点滴

添付文書

薬効分類名

  • カルバペネム系抗生物質製剤

販売名

チエナム筋注用0.5g

組成

有効成分の名称

  • 日本薬局方 イミペネム水和物/日本薬局方 シラスタチンナトリウム

含量: イミペネム水和物 (イミペネムとして)/シラスタチンナトリウム (シラスタチンとして)

  • 0.5g (力価)/0.5g

懸濁用液

  • 日本薬局方 リドカイン注射液 (0.5w/v%)

懸濁用量

  • 2mL

禁忌

  • 本剤の成分によるショックの既往歴のある患者
  • バルプロ酸ナトリウム投与中の患者〔点滴用製剤との併用により、バルプロ酸の血中濃度が低下し、てんかんの発作が再発することがある。(「相互作用」の項参照)〕
  • リドカイン等のアニリド系局所麻酔剤に対し過敏症の既往歴のある患者 (添付の懸濁用液はリドカインを含有している。)

効能または効果

適応菌種

  • イミペネムに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属

適応症

  • 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、骨髄炎、関節炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎 (急性症、慢性症)、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎
  • 通常成人にはイミペネムとして、1日0.5〜1.0g (力価) を2回に分割し、筋肉内へ注射する。

なお、年齢・症状に応じて適宜増減する。
筋肉内注射に際しては、本剤0.5g (力価)/0.5gに対し添付の日局リドカイン注射液 (0.5w/v%) を2mL用い、よく振盪して懸濁する。

  • 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最少限の期間の投与にとどめること。

慎重投与

  • カルバペネム系、ペニシリン系又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
  • 高度の腎障害を有する患者〔痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすい。〕
  • 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
  • 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者〔ビタミンK 欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。〕
  • てんかんの既往歴あるいは中枢神経系障害を有する患者〔痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすい。〕
  • 肝障害のある患者〔肝障害が悪化するおそれがある。〕

重大な副作用

痙攣 (0.1%未満、点滴用で0.14%)、呼吸停止(頻度不明)、意識障害 (頻度不明)注)、意識喪失 (頻度不明)、呼吸抑制 (頻度不明)、錯乱 (頻度不明)、不穏 (頻度不明)

  • 中枢神経症状があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。特に、腎障害や中枢神経障害のある患者に起こりやすいので、投与する場合には注意すること。

ショック、アナフィラキシー様症状

(ともに頻度不明)

  • 初期症状として、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗又は呼吸困難、全身潮紅、浮腫等があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。

皮膚粘膜眼症候群 (Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症 (Lyell症候群)

(ともに頻度不明)

重篤な肝障害

  • 劇症肝炎 (頻度不明)、肝炎 (頻度不明) 等の重篤な肝障害、肝不全 (頻度不明)、黄疸 (頻度不明)注) があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと。

気管支痙攣 (頻度不明)注)、間質性肺炎 (頻度不明)、PIE症候群 (頻度不明)

  • 喘息発作及び誘発等の気管支痙攣、また発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

汎血球減少症 (頻度不明)注)、骨髄抑制 (頻度不明)注)、無顆粒球症 (頻度不明)、溶血性貧血 (頻度不明)

  • 重篤な血液障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと。

急性腎不全、尿崩症

(ともに頻度不明)

  • 重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を実施するなど観察を十分に行うこと。

偽膜性大腸炎

(頻度不明)注)

  • 血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

薬効薬理

抗菌作用10)、11)

  • イミペネムは嫌気性菌を含むグラム陽性及びグラム陰性菌に対し広範な抗菌スペクトルを有し、特に黄色ブドウ球菌、腸球菌、緑膿菌及びバクテロイデス・フラジリスに対しセフチゾキシム、セフォペラゾン等の第3世代セフェム系抗生物質よりも強い抗菌力を示す。更に、β‐ラクタマーゼに対し安定であり、かつ緑膿菌、大腸菌等のグラム陰性菌の産生するβ‐ラクタマーゼに対し阻害作用を示す。

作用機序

  • イミペネムは細菌のペプチドグリカン細胞壁の特異的合成阻害により強力な殺菌作用を有する。

シラスタチンナトリウムの薬理作用12)、13)

  • イミペネムは優れた抗菌力を示すにもかかわらず、腎の酵素dehydropeptidase‐Iにより代謝を受け、不活性化されることから、この不活性化を抑制するためにシラスタチンナトリウムが配合された。シラスタチンナトリウムは、dehydropeptidase‐Iによるイミペネムの代謝・不活性化を抑制するのみならず、動物実験でみられるイミペネムの腎毒性も抑制する。なお、シラスタチンナトリウムには抗菌活性が認められず、イミペネムの抗菌活性にも影響を与えない。

腎毒性

  • イミペネムをウサギに100mg/kg以上及びサルに180mg/kg 1回静脈内投与すると、BUN、クレアチニンの上昇及び腎近位尿細管上皮細胞の壊死を主症状とする腎障害が認められた。しかしこの腎障害はシラスタチンを同量配合することにより完全に消失した。14) 一方、ラットではイミペネムを1, 000mg/kg 1回静脈内投与しても腎毒性は発現しなかった。
  • ※菌種名は承認申請資料に基づき記載している。

有効成分に関する理化学的知見


★リンクテーブル★
先読みimipenem hydrate
リンク元敗血症」「耐性菌」「Pseudomonas aeruginosa」「腸球菌属」「シラスタチン
拡張検索イミペネム・シラスタチン」「イミペネム・シラスタチンナトリウム合剤」「イミペネム水和物
関連記事ペネム

imipenem hydrate」

  [★]

imipenem


敗血症」

  [★]

sepsis, (昔の概念→)septicemia

定義

  • 感染症による全身性炎症反応症候群(SIRS)をセプシス(sepsis, 広義の敗血症?)とする
  • 感染症の病原体は、一般細菌(グラム陽性菌・陰性菌)、真菌、寄生虫、ウイルスなど
  • 皮膚や粘膜の傷とか、種々の臓器にある感染巣から、細菌がリンパ流から血中に入り、全身に播種されて、新たに転移性の感染巣をつくり、重篤な全身症状を引き起こす。

全身性炎症反応症候群の診断基準

  • 下記項目のうち2項目以上が当てはまる
  • 1. 体温>38℃ or 体温<36℃
  • 2. 心拍数>90bpm
  • 3. 呼吸数>20回/min or PaCO2<32mmHg
  • 4. (白血球数>12,000/ul or 白血球数<4,000/ul) or ( 幼若好中球>10% ) ← ここでいう幼若好中球とは桿状好中球のことである。

敗血症の周辺疾患概念

  • 発熱や白血球増加などの全身の炎症の徴候によって特徴づけられる病態(SIRSの診断基準に合致する病態)
  • SIRSが感染の結果である場合
  • 主要臓器障害を伴う敗血症
  • 輸液投与に不応性の低血圧を伴う重症敗血症
  • 2つ以上の主要臓器の機能異常
  • 2つ以上の主要臓器の不全状態

病態生理

  • LPS
  • LPSが血液凝固を促進→血小板、フィブリノゲン、凝固因子消費 → 血栓形成 → プラスミノゲンを消費して血栓溶解 (FDP産生) →
→出血傾向 → 皮下出血、歯肉出血、顕微鏡的血尿(出血性敗血症)

原因となる病原体

  • 細菌:グラム陽性球菌(ブドウ球菌、レンサ球菌)、グラム陰性桿菌(大腸菌、緑膿菌、肺炎桿菌、プロテウス)
  • 真菌:Candida albicans

症状

  • 悪寒、戦慄を伴う発熱、頻脈、頻呼吸、全身倦怠感、呼吸困難、意識障害、ショック、乏尿
  • 敗血症による多臓器不全で障害を受けやすい臓器:肺、腎臓、心血管系、中枢神経系

検査

血液検査

  • 白血球:12,000/ul以上のことが多い(SIRSの定義)
左方移動、重症例では白血球減少
  • 血小板数:血管内凝固に伴い低下
  • CRP:基準値以上
  • 凝固系・線溶系:凝固能低下、線溶系亢進

培養

  • 血液培養
  • カテーテルの先端(留置カテーテルがある場合)

治療 (ICU.644)

酸素投与

敗血症における組織の酸素化

  • 敗血症では細胞の酸素摂取能が損なわれている → 重症敗血症患者の組織酸素濃度がなぜ健常者よりも高くなる (ICU.645)
  • 重症敗血症や敗血症性ショックにおいては

敗血症における酸素摂取量(ICU.645)

初期蘇生

  • 重症敗血症や敗血症性ショックの患者に対する最初の6時間の管理目標
  • 1.中心静脈庄8-12mmHg
  • 2.平均動脈庄≧65mmHg
  • 3.尿量≧0.5 mL/kg/h
  • 4.SVO2≧70% or SCVO2≧70%
SVO2:混合静脈血酸素飽和度、肺動脈血酸素飽和度
SCVO2:中心静脈血酸素飽和度、上大静脈血酸素飽和度

輸液負荷

  • 循環血液量減少が明らかであるか疑われる場合:
  • 1. 500-1,000mLの晶質液 or 300-500mLの膠質液を30分かけて投与
  • 2. 初期蘇生の目標値に達するまで、または輸液過多寸前になるまで1)を行う。

昇圧薬(ICU.646)

  • 1. 輸液負荷を行っても低血圧が持続する場合、ドパミン or ノルアドレナリンを投与
ドパミン:5-20 ug/kg/min:心拍出量増加:腹腔内蔵機の血流減少
ノルアドレナリン:0.2-1.3 ug/kg/min:心拍出量不変、血管収縮
  • 2. 1. に不応の場合、パソプレシン
パソプレシン:0.01-0.04 U/min:血管収縮薬:心拍出量減少→心不全の既往で慎重

経験的抗菌薬治療(ICU.646)

  • 重症敗血症や敗血症性ショックと診断したら1時間以内に抗菌薬を静脈内投与する
  • 抗菌薬投与前に少なくとも2セットの血液検体を採取 → 血液培養&感受性検査のため
  • イミペネム/メロペネムの単剤
  • MRSAのリスクリスク有り:イミペネム/メロペネム + バンコマイシン/リネゾリド

コルチコステロイド(ICU.646)

  • 昇庄薬を必要とするすべての敗血症性ショック患者に推奨
  • ヒドロコルチゾン:200-300mg用を2-3回に分割して静脈内投与もしくは経口投与、7日間継続
  • 副腎不全の改善




耐性菌」

  [★]

resistant bacterium
薬剤耐性菌 drug resistance bacterium drug resistant bacterium
菌交代症R因子


医療系の雑誌より(日経カデット11月?)

表1抗菌薬投与後に出現する可能性か高い耐性菌

系統 前投与抗菌薬 抗菌薬投与後に高頻度に検出される細菌
自然耐性菌 獲得耐性菌
ペニシリン系 アンピシリン Klebsiella pneumoniae 大腸菌黄色ブドウ球菌(MSSAMRSA)
ピベラシリン 緑膿菌
セフエム系(第1・2世代) セフアゾリン、セフォチアム 緑膿菌腸球菌 黄色ブドウ球菌(MRSA)、大腸菌
セフエム系(第3世代) セフ卜リアキソン 腸球菌 黄色ブドウ球菌(MRSA)、緑膿菌大腸菌
セフタジジム
セフエビム
カルバペネム系 メロペネム Stenotrophomonas maltophilia 黄色ブドウ球菌(MRSA)、緑膿菌
イミペネム
アミノグリコシド系 アミカシン 腸球菌嫌気性菌 緑膿菌, Serratia marcescens
トブラマイシン レンサ球菌肺炎球菌
マクロライド系 クラリスロマイシン 腸内細菌科 黄色ブドウ球菌肺炎球菌化膿性レンサ球菌
アジスロマシン
テトラサイクリン系 ミノサイクリン Proteus mirabilis 黄色ブドウ球菌(MRSA)、Brukholderia cepacia、 Acinetobacter baumannii
Morganella morganii
Providencia rettgeri
キノロン系 レポフロキサシン レンサ球菌 黄色ブドウ球菌(MRSA大腸菌緑膿菌

表2主な耐性菌と治療薬

主な耐性菌 治療薬
緑膿菌 アズトレオナム+ブラマイシン、シプロフロキサシン(感性株)、(コリスチン)
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA) バンコマイシン、テイコプラ二ン、アルベカシンリネゾリド、(ST合剤リファンピシン)
ESBLs産生大腸菌 ドリペネムメロペネムイミペネムアミカシンST合剤
グルコース非発酵性グラム陰性桿菌 ミノサイクリン、ピベラシリン、アンピシリン+スルバクタムクロラムフェニコールST合剤、(コリスチン)
バンコマイシン耐性腸球菌 テイコプラ二ン(VanB型)、リネゾリドキヌプリスチン/ダルホプリスチン
()は多分保険適用かないか、日本では未発売



Pseudomonas aeruginosa」

  [★]

Pseudomonas aeruginosa
シュードモナス・エルジノーサ
日和見感染SPACE
  • 院内感染症
  • 健常人には病原性は低い

治療



腸球菌属」

  [★]

Enterococcus
Enterococcusエンテロコッカス
腸球菌腸球菌属Enterococcus属、エンテロコックス、エンテロコッカス属、エンテロコックス属


概念

腸球菌属



シラスタチン」

  [★]

cilastatin
シラスタチンナトリウム cilastatin sodium
イミスタンイミペナームインダストチエクールチエナムチエペネム
  • ジヒドロペプチダーゼ1阻害薬、イミペネム作用増強の合剤成分


イミペネム・シラスタチン」

  [★] イミペネム水和物(イミペネム)、シラスタチンナトリウム(シラスタチン)


イミペネム・シラスタチンナトリウム合剤」

  [★]

imipenem/cilastatin sodium mixture, IMP/CS
チエナム


イミペネム水和物」

  [★]

imipenem hydrate
イミペネム


ペネム」

  [★]

penem
ペネム系抗生物質




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