- 英
- copper deficiency
- 関
- 銅欠乏
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/18 03:31:23」(JST)
[Wiki ja表示]
銅欠乏(英: copper deficiency)は、ヒトやその他の動物に貧血・汎血球減少・神経変性を引き起こすことがある。銅欠乏による神経変性は、反芻類において脊柱湾曲症として以前から知られていた。影響を受けた動物は運動失調や痙性(en:spasticity)を呈するようになる。
症状
銅欠乏がヒトに貧血を起こす事例は稀であるが、長年にわたり知られている。
近年、反芻類の脊柱湾曲症に類似した症状、すなわち、進行性の痙性・運動失調・ニューロパチーも生じることが分かってきた。 貧血を伴うこともある。 臨床症状は、亜急性連合性脊髄変性症とほぼ同じである。亜急性連合性脊髄変性症は古くから知られている疾患で、頻度も比較的多く、 ビタミンB12欠乏によって生じる。
原因
反芻類の銅欠乏の原因としては、牧草地や飼料の銅不足が挙げられる。
ヒトでは、銅を十分に含まない高カロリー輸液や胃バイパス手術(en:gastric bypass surgery)が原因となることがある。銅の推奨摂取量は0.9mg/日だが、典型的なアメリカ人の食生活ではこれに達しないことがある。亜鉛は消化管からの吸収において銅と競合するため、亜鉛を長期に渡って摂りすぎると銅欠乏が生じることがある。亜鉛の取りすぎは、例えば義歯接着剤の使いすぎで起こる。逆に、銅過剰状態(ウィルソン病など)を治療するため、亜鉛製剤を用いることがある。
参考文献
- Pang Y, MacIntosh DL, Ryan PB (2001). "A longitudinal investigation of aggregate oral intake of copper.". Journal of Nutrition. PMID 11481413.
- Kumar N (2006). "Copper deficiency myelopathy (human swayback).". Mayo Clinic Proceedings. PMID 17036563.
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 銅欠乏による汎血球減少症とESA療法低反応性を呈した維持血液透析患者の1例
- 青森県で発生した子山羊の原発性銅欠乏症とミネラルサプリメント給与による予防効果
Related Links
- 銅欠乏症による貧血 貧血とは、血液中にある成分である赤血球数、ヘモグロビン(Hb)、赤血球容積率(Ht)が減少し血液の成分が薄くなっなった状態をいいます。赤血球とヘモグロビンは、全身の細胞に酸素を送り届ける働きがあります。
- 通常の食生活であれば銅が不足することはほとんどありません。銅の欠乏症が見られるのは銅が加えられていない高カロリー輸液を行ったとき、銅の含有量の少ないミルクによる栄養管理中、未熟児、タンパク栄養障害、難治世下痢症 ...
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- deficiency、deprivation
- 関
- 欠失、欠損、欠損症、欠乏、欠乏性、剥脱、欠くこと
[★]
- 英
- deficit
- 同
- 欠乏症 deficiency
- 関
- 欠損
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
- 英
- copper deficiency
- 関
- 銅欠乏症