- 日
- かんこう
- 英
- calomel, sweet precipitate
- ラ
- hydrargyri subchloridum
- 同
- カロメル calomel、塩化第一水銀 mercurous chloride
WordNet
- a tasteless colorless powder used medicinally as a cathartic (同)mercurous_chloride
PrepTutorEJDIC
- 塩化第一水銀(下剤・殺菌剤用の白色の粉末)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/01/21 12:12:44」(JST)
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塩化水銀(I) |
|
|
|
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
10112-91-1 |
EINECS |
233-307-5 |
国連番号 |
3077 |
RTECS番号 |
OV8750000 |
特性 |
化学式 |
Hg2Cl2 |
モル質量 |
472.09 g/mol |
外観 |
白色の固体 |
密度 |
7.150 g/cm3 |
沸点 |
383 °C (昇華)
|
水への溶解度 |
0.2 mg/100 mL |
危険性 |
MSDS |
ICSC 0984 |
EU分類 |
有害(Xn)
環境への危険性(N) |
EU Index |
080-003-00-1 |
Rフレーズ |
R22, R36/37/38, R50/53 |
Sフレーズ |
(S2), S13, S24/25, S46, S60, S61 |
関連する物質 |
その他の陰イオン |
フッ化水銀(I)
臭化水銀(I)
ヨウ化水銀(I) |
その他の陽イオン |
塩化水銀(II) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
塩化水銀(I)(えんかすいぎん いち、calomel)は、水銀の塩化物の1つ。水銀の塩化物である塩化水銀は2種類あり、もう1つは塩化水銀(II) である。Hg2Cl2 という組成をもち、塩化第一水銀(えんかだいいちすいぎん)、甘汞(かんこう)、カロメルとも言う。水銀原子同士が共有結合により結合しているため HgCl とは表記しない。
目次
- 1 性質
- 2 構造
- 3 用途
- 4 脚注
- 5 外部リンク
性質[編集]
光に当たると塩化水銀(II) と金属水銀に分解する。毒性は塩化水銀(II)よりは弱いが、毒物および劇物取締法で劇物に指定されている。白色またはやや黄ばんだ白色をしていて水には溶けにくい。
アンモニア水と反応すると黒色に変わる。反応式は次の通りである。
- Hg2Cl2 + 2NH3 → Hg + Hg(NH2)Cl + NH4+ + Cl−
構造[編集]
水銀は第12族元素では唯一 M-M 結合を形成する元素で、Cl-Hg-Hg-Clの単位構造をとる。
Hg-Hgの結合長は253 pmで、Hg-Clの結合長は243 pmである[1]。全体的に水銀原子を中心とした八面体形構造をとり、2番目に近い4個の塩素原子との距離は321 pmである。
用途[編集]
かつては化粧品(白粉)や下剤・利尿剤として利用されていたが、水銀中毒の危険があるために現在は使用されていない。塩化水銀(I) は電極として利用されることがある。
脚注[編集]
- ^ Wells A.F. (1984) Structural Inorganic Chemistry 5th edition Oxford Science Publications ISBN 0-19-855370-6
外部リンク[編集]
水銀の化合物 |
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二元化合物 |
HgBr2 · Hg2Br2 · HgCl2 · Hg2Cl2 · HgF2 · HgF4 · Hg2F2 · Hg2H2 · HgI2 · Hg2I2 · HgO · Hg2O · HgS · Hg2S · HgSe · HgTe
|
|
三元化合物 |
Hg(CH3)2 · Hg(C2H5)2 · Hg(ClO3)2 · Hg2(ClO3)2 · Hg(CN)2 · Hg2(CN)2 · Hg(NO3)2 · Hg2(NO3)2 · Hg(OH)2 · Hg2(OH)2 · HgSO4 · Hg2SO4
|
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四元・五元化合物 |
CH3HgX · Hg(CH3COO)2 · Hg2(CH3COO)2 · Hg(NH2)Cl · Hg(ONC)2 · Hg(ONC) · Hg(SCN)2 · Hg2(SCN)2 · Hg[Si(CH3)3]2
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- 木村 博,荘村 泰治
- 歯科材料・器械 3(6), 821-825, 1984-11-25
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