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ウメ |
ウメの花(白梅)
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分類 |
界 |
: |
植物界 Plantae |
門 |
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被子植物門 Magnoliophyta |
綱 |
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双子葉植物綱 Magnoliopsida |
目 |
: |
バラ目 Rosales |
科 |
: |
バラ科 Rosaceae |
属 |
: |
サクラ属 Prunus |
種 |
: |
ウメ P. mume |
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学名 |
Prunus mume (Sieb.) Sieb. et Zucc. |
和名 |
ウメ(梅) |
英名 |
Japanese apricot[1] |
ウメ(梅、学名:Prunus mume、英: Japanese apricot[1])は、バラ科サクラ属の落葉高木、またはその果実のこと。花芽はモモと異なり、一節につき1個となるため、モモに比べ、開花時の華やかな印象は薄い。毎年2月から4月に5枚の花弁のある1センチメートルから3センチメートルほどの花を葉に先立って咲かせる。花の色は白、またはピンクから赤。葉は互生で先がとがった卵形で、周囲が鋸歯状。
目次
- 1 分類
- 2 果実
- 2.1 薬効と毒性
- 2.2 日本における作付けと収穫
- 3 主な品種
- 3.1 大梅
- 3.2 小梅
- 3.3 花梅
- 3.4 スモモウメ
- 4 日本における梅の文化
- 4.1 語源
- 4.2 家紋
- 4.3 梅にまつわる言葉
- 4.4 日本の梅の名所
- 5 ウメをシンボルとする国・地域
- 6 脚注
- 7 関連項目
- 8 外部リンク
分類
梅には500種以上の品種があると言われている。近縁のアンズ、スモモと複雑に交雑している為、主に花梅を園芸上は諸説の分類があり、実梅も同じ種であるので同様に分類できるが[2]、実梅の分類は一般には用いられない[3]。梅は、野梅系、緋梅(紅梅[4])系、豊後系に大きく3系統に分類できる[5]。
果実
果実は、2センチメートルから3センチメートルのほぼ球形の核果で、実の片側に浅い溝がある。6月頃に黄色く熟す。七十二候の芒種末候には、「梅子黄(梅の実が黄ばんで熟す)」とある。特定の地域のみで栽培される地方品種が多く、国内どこでも入手可能な品種は比較的限定される。又、品種によっては花粉が無かったり自家受粉しない品種もあり、その場合は開花時期が重なるように授粉用の品種も必要となる。
薬効と毒性
果実を梅干し、梅酒、梅酢、梅醤やジャムなどにして食用とする。また甘露梅やのし梅などの菓子や、梅肉煮などの料理にも用いられる。強い酸味が特徴であり、クエン酸をはじめとする有機酸などを多く含むので健康食品としても販売されている。果実から種を取り出すための専用器具も販売されている。 また、果実だけでなく食べた後の種核、俗にいう天神様も食用にでき、梅茶漬けにアクセントとして添える。等の利用法がある。
中国では紀元前から酸味料として用いられており、塩とともに最古の調味料だとされている。日本語でも使われるよい味加減や調整を意味する単語「塩梅(あんばい)」とは、元々はウメと塩による味付けがうまくいったことを示した言葉である。また、話梅(広東語: ワームイ)と呼ばれる干して甘味を付けた梅が菓子として売られており、近年では日本にも広まっている。
さらに漢方薬の「烏梅(うばい)」は藁や草を燃やす煙で真っ黒にいぶしたウメの実で、健胃、整腸、駆虫、止血、強心作用があるとされるほか、「グラム陽性菌、グラム陰性の腸内細菌、各種真菌に対し試験管内で顕著な抑制効果あり」との報告がある[6]。
なお、サッポロ飲料株式会社・近畿大学生物理工学部・和歌山県工業技術センターの共同研究で、梅の果実成分による疲労軽減効果が実証されている[7]。
6か月の梅酒の飲用で、HDLコレステロールが有意に増加し、動脈硬化指数が有意に低下し、血圧が低下傾向となり、血糖値は変化が認められなかった、との報告がある[8]。
毒性
青梅には青酸が含まれているので、食べると死ぬ、という警告が知られている[9]。
実際に、バラ科植物の葉や未熟な果実や種子には、青酸配糖体(アミグダリン、プルナシン)が含まれており、これは、未熟な種子や腸内細菌が持つ酵素の作用でシアンが生成する事がある。これをヒトが食べた場合は、胃酸により有毒性を発揮する恐れがあり、痙攣や呼吸困難、さらには、麻痺状態になって死亡するといわれている。
ただし、胃酸や胃の消化酵素だけでは、シアンの生成は起こらず、中毒の危険は、大量の未熟な種子をかみ砕いてその酵素を併せて摂取した、特殊なケース(アンズの種子を大量に食べた事による重症例がある)に限られる。 よって、幼児などが青梅の果肉を囓った程度では、ほぼ心配ないとされている。また、梅酒の青い実や梅干しの種の中身などは、アルコールや塩分、天日干しの熱により酵素が失活し、毒性は低下している。
これらとは別に、過敏症、アレルギーの症状が、複数報告されている[6]。
日本における作付けと収穫
農林水産省が平成26年11月25日に公表した統計によると、
- 全国結果樹面積は、 16,200ha
- 全国の収穫量は、 111,400t
- 和歌山県の収穫量は、71,400t
- 群馬県の収穫量は、 5,400t
- 奈良県の収穫量は、 2,750t
- 長野県の収穫量は、 2,190t
- 三重県の収穫量は、 1,870t
農林水産省の平成24年産特産果樹生産動態等調査によると、
- 南高の栽培面積は、 5,633ha
- 白加賀の栽培面積は、2,307ha
- 竜峡小梅の栽培面積は、 511ha
- 小粒南高の栽培面積は、 393ha
- 豊後の栽培面積は、 361ha
- 鴬宿の栽培面積は、 359ha
- 病害虫 - プラムポックスウイルス
- 2009年に東京都青梅市のウメがプラムポックスウイルスという植物ウイルスに感染している事が判明した。人体に害はないが葉や果実に斑紋などの症状が出て商品価値が無くなってしまう為、感染したウメの木は焼却処分にする他に手だてがない。プラムポックスウイルスに感染した梅の盆栽が関東地方から出荷されており、2010年に滋賀県の長浜市で発見され焼却処分されている[10]。ウメ以外にモモ、スモモ、アンズ、アーモンドなどのバラ科の果樹にも感染するとされており十分な注意が必要である。
主な品種
大梅
- 南高梅(なんこううめ)
- 現在の国内梅栽培の中心品種。1902年に和歌山県日高郡上南部村(現在のみなべ町)の高田貞楠が発見。1954年に和歌山県旧南部川村の「梅優良母樹調査選定委員会」で優良品種の1つに選抜。1965年に種苗名称登録。花は白の一重、果実重25~35g、陽光面があざやかに紅となる。果肉が厚くて柔らかく、さらに種が小さいため梅干しに最適である。自家不和合性のため受粉樹が必要。
- 小粒南高(こつぶなんこう)
- 南高梅の小粒品種。花は白の一重、果実重25~30g。南高梅の受粉樹として使え、さらに実の品質は南高梅と同等で同時収穫・出荷が可能であるため受粉樹としての使い勝手がよく、南高梅の栽培園地に混植されることが多い。自家不和合性のため受粉樹が必要。
- パープル南高(ぱーぷるなんこう)
- 南高梅の枝変わり。2002年に和歌山県田辺市稲成町の中田繁と同市上芳養の畑谷健次により発見。2012年8月に品種登録された。木の性質などは南高梅と同じだが、果実の表面が紅紫色で、梅酒や梅シロップに加工するとエキスがピンク色になる。自家不和合性のため受粉樹が必要。育成者権をJA紀南が保持しているため、苗木の供給はJA紀南管内に限られ、栽培にはJA紀南との契約が必要である。また、「パープル南高」の商標権もJA紀南が保持している。
- 白加賀(しらかが)
- 花は白の一重、果実重25~30g。自家不和合性のため受粉樹が必要。また、雄性不稔性のため他品種の受粉樹には使えない。
- 豊後(ぶんご)
- 花は淡紅、白の一重、八重、果実重40~70g、耐寒性強。自家不和合性のため受粉樹が必要。また、雄性不稔性のため他品種の受粉樹には使えない。他の主要品種に比べ開花時期が遅いため受粉樹もその時期に合うものが必要。「豊後梅」の名は、豊後を親として品種改良された豊後系品種の総称としても用いられる。豊後系品種の中には自家和合性や稔性を持つものもある。
- 鴬宿(おうしゅく)
- 徳島県の主要品種、花は淡紅の一重、果実重25~40g。花梅の鴬宿とは異なる品種である。自家不和合性のため受粉樹が必要。
- 古城梅(ごじろうめ)
- 別名「青いダイヤ」。大正時代後期、和歌山県田辺市長野の那須政右ヱ門により発見される。身が固く、梅酒や梅シロップなどに漬け込んだ際に身崩れしにくくエキスがよく出るため梅酒用として根強い需要がある。原木系と白加賀系の2種類の系統が栽培されている。原木系は自家不和合性のため受粉樹が必要。また、雄性不稔性のため他品種の受粉樹には使えない。他の主要品種に比べ開花時期が遅いため受粉樹もその時期に合うものが必要。白加賀系は豊産性であるが小粒である。白加賀系には自家受粉するものもある。いずれの系統も栽培が難しいため、近年は栽培面積は減少し続けている。
- 改良内田(かいりょううちだ)
- 病害虫に強く、樹勢も強い豊産性の品種。南高梅と相性がいいため受粉樹として用いられることが多い。生理落果が多い。自家不和合性のため受粉樹が必要。
- 地蔵梅(じぞううめ)
- 深根性で乾燥に強い品種。自家受粉する。
- 加賀地蔵(かがじぞう)
- 白加賀と地蔵梅の交雑種。自家不和合性のため受粉樹が必要。また、雄性不稔性のため他品種の受粉樹には使えない。
- 剣先(けんさき)
- 福井県の主要品種。梅酒用に適している。自家受粉する。
- NK14(えぬけーじゅうよん)
- 南高梅と剣先の交雑種。和歌山県果樹試験場で育成される。2009年品種登録。梅酒および梅干しに適する。自家受粉し豊産性である。南高梅よりやや小粒。苗木の供給は和歌山県内に限定されている。
- 橙高(とうこう)
- 南高梅と地蔵梅の交雑種。和歌山県果樹試験場で育成される。2009年品種登録。完熟すると果肉がオレンジ色になる。βカロテンを多く含み、梅ジャムなどでの加工利用が模索されている。自家受粉する。苗木の供給は和歌山県内に限定されている。
- ミスなでしこ(みすなでしこ)
- 別名「紫宝梅」。南高梅とパープルクイーンの交雑種。果実の表面が紫色。パープル南高よりやや小粒。自家受粉する。
- 八郎(はちろう)
- 地蔵梅の自然交雑実生から選抜された品種。農研機構果樹研究所が育成。2000年品種登録。自家受粉し豊産性のため栽培しやすい。梅干しに適する。また開花時期が遅いため、古城梅の受粉樹にも相性が良い。
- 翠香(すいこう)
- 月世界と梅郷の交雑種。農研機構果樹研究所が育成。2009年品種登録。漬けた時の香りが強く、梅酒や梅シロップに適する。自家不和合性のため受粉樹が必要。
小梅
- 竜峡小梅(りゅうきょうこうめ)
- 花は白の一重、果実重3~5g。核が小さく、果実は円形に近い。自家受粉する。長野県の選抜品種、信濃小梅1号の名称登録(第116号)名。
- 甲州最小(こうしゅうさいしょう)
- 花は白の一重、果実重5~8g。自家受粉する。甲州の名が付いているが、発見地は山梨県ではなく奈良市。大正十四年に発表された。甲州は小梅であること(当時の山梨は小梅の産地として有名であった)、最小は最も小さいことを表している。
- 白王(はくおう)
- 和歌山県田辺市で甲州系小梅から選抜された。梅干しやカリカリ梅に適する。南高梅の受粉樹としても相性が良い。自家受粉する。
- 紅王(べにおう)
- 果実が熟すと黄色と紅に色づき見栄えが良い。日の丸弁当の梅干しなどに利用される。樹勢は弱い。自家不和合性のため受粉樹が必要。
- 衣笠(きぬがさ)
- 果皮が固く、漬けても破れにくいため梅干しに適する。果頂部が尖っている。自家受粉する。
- パープルクィーン(ぱーぷるくいーん)
- 白王の枝変わり。和歌山県田辺市中三栖の廣畑治により発見される。1996年品種登録。果実全体が紫色に色づき、梅酒や梅シロップとして漬け込むとエキスがピンク色になる。自家受粉する。「パープルクィーン」の商標権をJA紀南が保持する。
花梅
スモモウメ
- 李梅(りばい)
- ニホンスモモとウメの自然種間雑種。浜松市で栽培されている。自家不和合性のため受粉樹が必要。また、雄性不稔性のため他品種の受粉樹には使えない。
- 露茜(つゆあかね)
- ニホンスモモ「笠原巴旦杏」と養青梅の種間雑種。梅酒や梅シロップにすると紅色のエキスが出る。自家不和合性のため受粉樹が必要。受粉樹にはスモモは使えず、梅もしくはアンズの受粉樹が必要。
- 紅の舞(べにのまい)
- スモモ「筑波2号」と鶯宿の種間雑種。群馬県農業技術センターが1994年に育成。平成19年3月に品種登録。梅酒や梅シロップにすると紅色のエキスが出る。自家不和合性のため受粉樹が必要。
日本における梅の文化
別名に好文木(こうぶんぼく)、春告草(はるつげぐさ)、木の花(このはな)、初名草(はつなぐさ)、香散見草(かざみぐさ)、風待草(かぜまちぐさ)、匂草(においぐさ)などがある。
江戸時代以降、花見といえばもっぱらサクラの花を見ることとされている。しかし奈良時代以前に「花」といえば、むしろウメを指すことの方が多かった。ウメよりサクラがより一般に愛好されはじめるのは、平安時代からのことである[11]。そしてウメは古里(ふるさと=奈良平城京)の静かな美しさと文化的郷愁の花となり[12]、和歌や能に取り上げられることになる[13]。
天文14年(1545年)4月17日に当時の天皇が、京都の賀茂神社に梅を奉納したと『御湯殿上日記』にあることにちなみ、「紀州梅の会」が新暦の6月6日を梅の日に定めている[14][15]。 また、古来より梅の名所として「梅は岡本、桜は吉野、みかん紀の国、栗丹波」と唄われた岡本梅林(兵庫県神戸市東灘区岡本)は、起源は明確ではないが山本梅崖の『岡本梅林記』に羽柴秀吉の来訪が記されており、寛政10年(1798年)には摂津名所図会に岡本梅林の図が登場するほどの名所であった[16][17]。
平安時代の碩学菅原道真が梅をこよなく愛したことから、道真およびその神格化である学問の神天神のシンボルとして使用されることが多い。たとえば、江戸時代の禅僧で禅画を多く描いた白隠の代表作の一つ「渡唐天神図」には、「唐衣(からころも)おらで北野の神ぞとは そでに持ちたる梅にても知れ」(意訳:これが天衣無縫の唐衣を着た北野天満宮の神であることを、彼が袖に持っている梅によっても知りなさい)の賛が残されている(古くは『菅神入宋授衣記』にほぼ同様の和歌が記載されている)[18]。
語源
「ウメ」の語源には諸説ある。ひとつは中国語の「梅」(マイあるいはメイ)[19]の転という説で、伝来当時の日本人は、鼻音の前に軽い鼻音を重ねていた(現在[いつ?]も東北方言などにその名残りがある)ため、meを/mme/(ンメ)のように発音していた、これが「ムメ」のように表記され、さらに読まれることで/mume/となり/ume/へと転訛した、というものである。今日[いつ?]でも「ンメ」のように発音する方言もまた残っている。
家紋
梅紋(うめもん)は、ウメの花を図案化した日本の家紋である。その一種で「梅鉢(うめばち)」と呼ばれるものは、中心から放射線状に配置した花弁が太鼓の撥に似ていることに由来している。奈良時代に文様として用いられはじめ、菅原道真が梅の花を好んだことにより天満宮の神紋として用いられ始めたと考えられている。
使用
「梅」は、太宰府天満宮、「星梅鉢」は北野天満宮が用いている。武家では、菅原氏の末裔や美濃斉藤氏の一族が菅原天神信仰に基づいて用いた。おもに、加賀前田氏の「加賀梅鉢」や相良氏の「相良梅鉢」などがある。また、天理教の紋が「梅鉢紋」であるのは、教祖・中山みきの中山家の家紋に由来する。
図案
図案は、「梅(うめ)」、「梅鉢(うめばち)」、「捻じ梅(ねじうめ)」、「実梅鉢(みうめばち)」などがある。「匂い梅(においうめ)」や「向う梅(むこううめ)」などの写実的な図案の梅花紋と、「梅鉢」などの簡略的な図案の梅鉢紋に大別される。
梅にまつわる言葉
- 「桜伐(き)る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿」
- 春先に咲く代表的な花である桜と梅のふたつを対比しつつ、栽培上の注意を示したもの。桜はむやみに伐ると切り口から腐敗しがちであり、剪定には注意が必要。一方、梅の樹は剪定に強く、むしろかなり切り詰めないと徒枝が伸びて樹形が雑然となって台無しになるばかりでなく、実の付き方も悪くなる。花芽は年々枝先へと移動する結果、実が付く枝は通常数年で枯れ込んでしまう。実の収穫を目的とするのであれば、定期的に枝の更新を図る必要があるからである。
- 「東風(こち)吹かば にほひおこせよ梅の花 主なしとて 春な忘れそ」
- 菅原道真が大宰府に左遷されるとき、道真の愛した庭の梅の花に別れを惜しんで詠んだ歌。後に庭の梅木が道真を追って大宰府に飛んできた、という「飛梅伝説」がある。
- 「桃栗三年、柿八年、柚(ゆず)の馬鹿野郎十八年、梅はすいすい十六年」
- 種を植えてから実を収穫できるまでの期間を指す俚謡。本来は「桃栗三年柿八年」で一つの諺。「物事は簡単にうまくいくものではなく、一人前になるには地道な努力と忍耐が必要だ」という教訓である。
- 「梅の木学問」
- 『広辞苑』では「梅の木が成長は速いが大木にならないように、進み方は速いが学問を大成させないままで終わること」である。反対は「楠学問」で「クスノキが成長は遅いが大木になるように、進み方はゆっくりであるが学問を大成させること」。
- 「梅と桜」
- 美しい物が並んでいること[20]
- 「梅に鶯」
- とりあわせの良いこと
- 「梅の木分限」
- 実を付けるのが早いが大木がないことから、なりあがりのこと。反対は「楠分限」[20]
- 「梅は食うとも核食うな、中に天神寝てござる」
- 生梅の核に毒のあること[20]
- 「塩梅あんばい、えんばい」
- 料理の味加減から、ものごとのかげん[20]。
日本の梅の名所
- 全国の天満宮 - 梅がシンボルになっている。
- みかさ梅林邦梅園(北海道三笠市) - 北海道最大の梅園であり、約1万本が植栽されている。
- 平岡公園(北海道札幌市清田区)- 広さ6.5ヘクタールの敷地に約1,200本の梅がある。紅梅種と白梅種との比率は約6:4。
- 偕楽園(茨城県水戸市) - 約3千本の梅がある日本庭園。日本三名園の一つ、また関東三大梅林の一つ。
- 筑波山梅林(茨城県つくば市) - 約1千本の梅がある、日本百名山の一つ。
- 吉野梅郷(東京都青梅市)- 約2万5千本の梅がある。
- 府中市郷土の森梅園(東京都府中市) - 広さ17ヘクタールの敷地内に、約60種、1100本の梅がある。
- 秋間梅林(群馬県安中市) - 約50ヘクタールの敷地に35,000本を超える梅がある。
- 越生梅林(埼玉県越生町)- 関東三大梅林のひとつ。
- 田浦梅林(神奈川県横須賀市)- 三浦半島随一のウメの名所。約2700本が植えられている。
- 曽我梅林(神奈川県小田原市)
- 湯河原梅林(神奈川県湯河原町)幕山公園内にあり4,000本の梅が幕山の山肌に咲く姿を広場から一望できる。
- 不老園(山梨県甲府市)- 甲府盆地随一の梅園。20数種、約3200本が植えられている。
- 熱海梅園(静岡県熱海市)- 関東三大梅林のひとつ。
- 岩本山公園(静岡県富士市)- 400本程度しかないが、富士山との撮影ポイントとして有名。
- 佐布里池梅林 (愛知県知多市) - 25種類、約4900本。佐布里緑と花のふれあい公園。
- 県営大高緑地(愛知県名古屋市緑区) - 約400本
- 岐阜市梅林公園(岐阜県岐阜市) - 約1300本
- 安八百梅園(岐阜県安八町) - 約1200本
- 南部丘陵公園(三重県四日市市) - 約3000本
- 福祉と環境を融合した花園「かざはやの里」~かっぱのふるさと~(三重県津市)[21] -伊勢温泉ゴルフクラブの中に梅が500本あります。
- 三方五湖(福井県三方町)- 梅丈岳の麓三方五湖湖畔の梅林(農園)。
- 京都御苑(京都御所、京都市中京区)- 京都市内の梅の名所。
- 青谷梅林(京都府城陽市) - 約1万本の梅がある。広さ20ヘクタール、鎌倉時代からの歴史がある。
- 大阪城公園(大阪市) - 大阪城公園内。1.7haの広さに約1,270本。大阪市の都市公園事業。無料回遊梅林(果実は使用農薬の品種から採取不許可)。大阪府立北野高校開校100周年事業より。
- 月ヶ瀬梅林(奈良県奈良市)- 名勝。旧添上郡月ヶ瀬村の梅林。約1万3千本の梅がある。樹齢600年の古木が存在。
- 追分梅林 (奈良市中町追分)広さ10ヘクタール6000本。追分本陣跡近く。
- 賀名生梅林(奈良県五條市) - 南北朝時代の和歌にも詠まれる、約2万本の梅林。
- 綾部山梅林・室津(兵庫県たつの市) - 瀬戸内海を「ひとめ2万本」と称される。
- 岡本梅林公園(兵庫県神戸市東灘区岡本) - 江戸時代に「梅は岡本、桜は吉野、みかん紀の国、栗丹波」と唄われたという。面積は4566平方メートルと狭いが、37種153本の梅が揃う。
- 南部梅林(和歌山県みなべ町) - 「一目100万本、香り十里」と称される南高梅の梅林。
- 岩代大梅林(和歌山県みなべ町) - 広さ30ヘクタール、梅木2万本の南高梅の梅林。
- 千里梅林(和歌山県みなべ町) - 熊野古道の千里の浜を見おろす丘にある約6千本の南高梅の梅林。
- 紀州田辺梅林(和歌山県田辺市) - 30万本の梅木、大蛇峰山麓にある。
- 阿川梅の里(徳島県名西郡神山町) - 30ヘクタールの敷地に1万6千本の鶯宿梅の梅林。
- 牛尾梅林(佐賀県小城市) - 広さ22ヘクタールの面積に約1万3千本の梅林。由来は不明だが江戸末期から梅の名所として知られる。
- 伊万里梅園(佐賀県伊万里市) - 栽培用。25ヘクタールに6500本。1993年栽培開始と歴史は浅い。
その他、長浜盆梅展(滋賀県長浜市)、平城京旧跡(奈良県)。
梅関連の施設
- うめ振興館・道の駅みなべうめ振興館(和歌山県)
- 紀州梅干館 - 梅干しの博物館
- 農林水産総合技術センターうめ研究所(和歌山県)
- 全国梅サミット
ウメをシンボルとする国・地域
- 県花(県木)
-
- 茨城県(県木)
- 大阪府(県花)
- 和歌山県(県花)
- 福岡県(県花)
- 大分県(県木県花:ブンゴウメ)
- 市花(町花・村花)
-
- 北海道:豊浦町
- 宮城県:大河原町
- 秋田県:横手市・羽後町
- 山形県:最上町・真室川町
- 福島県:白河市・会津高田町
- 茨城県:水戸市・五霞町・常陸大宮市
- 群馬県:安中市
- 埼玉県:児玉町・美里町・北川辺町・嵐山町・越生町
- 千葉県:成田市
- 東京都:大田区・府中市・国立市・青梅市
- 神奈川県:小田原市・川崎市高津区・横浜市港北区・横浜市磯子区・横浜市都筑区
- 山梨県:都留市
- 長野県:小諸市・宮田村
- 新潟県:糸魚川市・見附市
- 静岡県:熱海市
- 富山県:小矢部市(紅梅)
- 石川県:金沢市・小松市
- 福井県:あわら市
- 岐阜県:関ケ原町・美濃市・輪之内町
- 滋賀県:長浜市
- 京都府:福知山市・綾部市・城陽市
- 大阪府:東大阪市・藤井寺市・泉南市・熊取町・大阪市中央区
- 兵庫県:たつの市・神戸市東灘区
- 奈良県:天理市・王寺町
- 和歌山県:田辺市・みなべ町・上富田町
- 島根県:大田市
- 岡山県:佐伯町・奈義町
- 広島県:三原市・竹原市・坂町
- 山口県:防府市・光市
- 徳島県:阿南市・神山町
- 福岡県:太宰府市・香春町
- 佐賀県:多久市
- 長崎県:島原市
- 熊本県:人吉市
- 宮崎県:新富町
- 鹿児島県:日置市
- 日本国外
-
-
- 中華人民共和国:南京市・武漢市・無錫市・梅州市・丹江口市・鄂州市・泰州市・淮北市
- 大韓民国:金海市・東海市
脚注
- ^ a b 近縁種のアンズを意味する“apricot”ではなく、スモモ亜属全般、また特にセイヨウスモモを意味する“plum”を訳語とする場合がある。たとえば、英語版記事Prunus mume(2011年12月2日9:00 (UTC) の版)では、英名として“Japanese apricot”とともに“Chinese plum”を挙げている。
- ^ 梅田操(2009)[ウメの品種図鑑]誠文堂新光
- ^ (2003年)[大阪城の梅花]東方出版
- ^ (昭和48年)[別冊家庭画報茶花暦シリーズ二梅]世界文化社
- ^ 梅の会[編](昭和48年)[梅入門]池田書店
- ^ a b 「健康食品」の安全性・有効性情報 国立健康・栄養研究所]
- ^ 〜梅果実成分に関する研究成果を日本農芸化学会2010年度大会において学会発表〜
- ^ 吉川 賢太郎ほか、6カ月間の梅酒飲用による健康人の血中脂質と血圧に及ぼす効果の予備的研究、栄養学雑誌 Vol. 62 (2004) No. 3、http://doi.org/10.5264/eiyogakuzashi.62.161
- ^ 『青梅』v1.00 保健師・薬剤師・看護師向け中毒情報 PDF - 公益財団法人 日本中毒情報センター
- ^ プラムポックスウイルスによる植物の病気の発生調査について
- ^ 一例として、次の 1 と 2 の「花」は「梅」を、3 と 4 の「花」は「桜」を指している:
- 難波津の咲くやこの花ふゆごもり いまは春べと咲くやこの花(王仁)
- 人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞむかしの香に匂ひける(紀貫之)
- 花の色はうつりにけりないたずらに わがみ世にふるながめせしまに(小野小町)
- ひさかたの光のどけき春の日に しづ心なく花ぞ散るらむ(紀友則)
- ^ 関口時正責任編集『総合文化研究 Trans-cultural Studies』vol.9 (「和歌における故郷のディアレクティク」 村尾誠一 )2006年3月 東京外語大総合文化研 p.22〜23
- ^ 樹下文隆 「謡曲〈胡蝶〉の構想 - 「梅花に縁なき蝶」をめぐって - 」『中世文学』32 中世文学会 1987年 p.89-98
- ^ 梅専門情報発信 - 6月6日は梅の日
- ^ 和歌山県みなべ町 みなべの梅 「梅の日」
- ^ 神戸観光壁紙写真集「神戸 岡本梅林・岡本公園の梅の花」
- ^ 神戸市「東灘区 区の紹介」
- ^ 芳澤勝弘 『白隠 - 禅画の世界』 中央公論新社、2005年5月25日、196-198頁。ISBN 978-4121017994。
- ^ 亀井 孝 他 [編] (1963)『日本語の歴史1 民族のことばの誕生』(平凡社)
- ^ a b c d 広辞苑第5版
- ^ “正寿会”. 2013年8月28日閲覧。
関連項目
- 梅干し
- カリカリ梅
- 梅酒
- 梅雨
- 徳川光圀
- 天神
- プラムポックスウイルス
- アミグダリン
- 梅肉エキス
外部リンク
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- 紀州梅効能研究会(梅のさまざまな効能、効用、健康効果を医学的に検証)
- ウメ - 「健康食品」の安全性・有効性情報 (国立健康・栄養研究所)
- なんでも雑学 梅のプロフィール
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