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ストックホルム症候群(ストックホルムしょうこうぐん、Stockholm syndrome)は、精神医学用語の一つで、誘拐事件や監禁事件などの犯罪被害者が、犯人と長時間過ごすことで、犯人に対して過度の同情や好意等を抱くことをいう。
目次
- 1 概要
- 2 関連事件
- 3 リマ症候群
- 4 ストックホルム症候群を題材にした作品
- 5 文献
- 6 関連項目
概要
1973年8月に発生したストックホルムでの銀行強盗人質立てこもり事件(ノルマルム広場強盗事件)において、人質解放後の捜査で、犯人が寝ている間に人質が警察に銃を向けるなど、人質が犯人に協力して警察に敵対する行動を取っていたことが判明した。また、解放後も人質が犯人をかばい警察に非協力的な証言を行ったことなどから名付けられた。
この問題を調査したフランク・オックバーグ(英語版) 博士は、FBIとイギリス警察に、次のような報告を行った[1]。「人は、突然に事件に巻き込まれて、人質となる。そして、死ぬかもしれないと覚悟する。犯人の許可が無ければ、飲食も、トイレも、会話もできない状態になる。犯人から食べ物をもらったり、トイレに行く許可をもらったりする。そして、犯人の小さな親切に対して、感謝の念が生じる。犯人に対して、好意的な印象を持つようになる。犯人も、人質に対する見方を変える。」
犯人と人質が閉鎖空間で長時間非日常的体験を共有したことにより高いレベルで共感し、犯人達の心情や事件を起こさざるを得ない理由を聞くとそれに同情したりして、人質が犯人に信頼や愛情を感じるようになる。また「警察が突入すれば人質は全員殺害する」となれば、人質は警察が突入すると身の危険が生じるので突入を望まない。ゆえに人質を保護する側にある警察を敵視する心理に陥る。
オーストリア少女監禁事件の被害者ナターシャ・カンプッシュ(英語版)は、2010年のガーディアンのインタビューで次のように述べている[1]。「被害者に、ストックホルム症候群という病名を付けることには反対する。これは病気ではなく、特殊な状況に陥った時の合理的な判断に由来する状態である。自分を誘拐した犯人の主張に、自分を適合させるのは、むしろ当然である。共感やコミュニケーションを行って、犯罪行為に正当性を見い出そうとするのは、病気ではなく、生き残るための当然の戦略である」。
関連事件
- 1974年に、犯行グループによって誘拐された女性が、後にその犯行グループと共に銀行強盗の一味に加わっていたという事件。
- エリザベス・スマート誘拐事件
- オーストリア少女監禁事件
- よど号ハイジャック事件
- ある乗客は、「北帰行」を歌って犯人を激励した。また、別の乗客は飛行機を降りる時に「頑張って下さい」と言って犯人を激励した。乗客と犯人には、奇妙な連帯感があった[2]。
- 三菱銀行人質事件
- 福島悪魔払い殺人事件
- 在ペルー日本大使公邸占拠事件
リマ症候群
リマ症候群は、ストックホルム症候群とは逆に、監禁者が被監禁者に親近感を持って攻撃的態度が和らぐ現象のこと。被監禁者がストックホルム症候群になっている状況下で、監禁者が被監禁者よりも人数が極端に少なく、かつ被監禁者に比して監禁者の生活や学識・教養のレベルが極端に低い場合に起こるとされる。
1996年から1997年にかけて発生した在ペルー日本大使公邸占拠事件では、教育も十分に受けずに育った若いゲリラ達は人質と生活を共にするにつれ、室内にあった本などを通じて異国の文化や環境に興味を示すようになり、日本語の勉強を始めた者が出てきた。ペルー軍特殊部隊が強行突入をする中、人質部屋で管理を任されていた1人の若いゲリラ兵は短機関銃の引き金に指をかけていたが、人質への親近感から引き金を引くことができずに部屋を飛び出し、直後にペルー軍特殊部隊に射殺された。
ストックホルム症候群を題材にした作品
- 映画『狼たちの午後』(1975年)
- 映画『完全なる飼育』シリーズ
- 映画『スペーストラベラーズ』(2000年日本)
- 映画『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』(1999年)
- 漫画『ゴルゴ13』 - 第415話「人質HOSTAGE」
- 小説『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』(2004年)
- ドラマ『アンフェア the special ダブル・ミーニング 〜連鎖』(2015年)
文献
- ^ a b What is Stockholm syndrome? BBC
- ^ 人生、これからが本番(私の履歴書) 日野原重明
関連項目
嫌がらせ |
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ハラスメント |
パワーハラスメント - セクシャルハラスメント - ブラッドタイプ・ハラスメント - モラルハラスメント - アルコールハラスメント - スモークハラスメント - アカデミックハラスメント - ドクターハラスメント - エレクトロニック・ハラスメント - マタニティハラスメント - ストーカー
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差別 |
人種差別 - 言語差別 - 年齢差別 - 性差別(男性差別・女性差別)- 障害者差別 - 部落差別 - 職業差別(性風俗産業に対する差別) - 学歴差別 - 宗教的迫害 - えこひいき(ひいき) - ヘイトスピーチ(憎悪表現)(日本のヘイトスピーチ)
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いじめ |
職場いじめ(職員室のいじめ)- 性的いじめ - しかと - 村八分 - 共同絶交 - 吊し上げ
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虐待 |
児童虐待(兄弟姉妹間の虐待)- 高齢者虐待 - 障害者虐待 - 動物虐待 - 身体的虐待 - 心理的虐待(ガスライティング)- 過干渉 - ネグレクト - 性的虐待(児童性的虐待・少年への性的虐待・女性による性的虐待)- 経済的虐待
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暴力 |
私刑 - 体罰 - 校内暴力 - 家庭内暴力 - ドメスティックバイオレンス - ジェンダーバイオレンス - デートDV - 言葉の暴力(暴言)- 数の暴力
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ネット |
ネットいじめ - サイバー暴力 - サイバーテロ - サイバーストーカー - いじめ動画 - 荒らし - DoS攻撃 - チェーンメール - スパム(迷惑メール)- 炎上 - リベンジポルノ - ハッピー・スラッピング
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その他 |
破壊活動 - 悪戯 - 迷惑電話 - 電凸 - 落書き - 流言蜚語・デマ - 風説の流布 - 悪口(誹謗中傷) - 侮蔑 - ネガティブ・キャンペーン - ほめ殺し - クレーマー - 愉快犯 - 報復 - モラル・パニック - 逆ギレ
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被害 |
心的外傷(トラウマ) - 心的外傷後ストレス障害 (PTSD) - 急性ストレス障害 (ASD) - 複雑性PTSD - 適応障害 - 被虐待児症候群 - 共依存 - ストックホルム症候群 - 報道被害 - 風評被害 - 片親引き離し症候群
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罪 |
暴行罪 - 傷害罪 - 脅迫罪 - 恐喝罪 - 強要罪 - 信用毀損罪・業務妨害罪 - 詐欺罪 - 名誉毀損罪 - 侮辱罪 - 器物損壊罪 - 共同危険行為 - 自殺教唆罪 - 性犯罪 - 強姦罪 - 強制わいせつ罪 - 偽証罪 - 虚偽告訴罪 - 憎悪犯罪(ヘイトクライム)- 少年犯罪
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法律 |
治安維持法 - 組織犯罪処罰法 - 軽犯罪法 - 児童虐待の防止等に関する法律 - いじめ防止対策推進法 - 暴力団対策法 - 破壊活動防止法 - 静穏保持法 - 騒音規制法 - 公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律 - 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律 - ストーカー行為等の規制等に関する法律 - 酒に酔つて公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律 - 高齢者の虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律 - 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律
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条例 |
公安条例 - 迷惑防止条例 - 淫行条例 - 暴力団排除条例 - 暴走族追放条例 - 拡声機暴騒音規制条例 - いじめ防止条例
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Category:暴力 | Category:人権侵害 |
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UpToDate Contents
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- 1. 人身売買:医療現場での発見および評価human trafficking identification and evaluation in the health care setting [show details]
…fear of the trafficker, distrust of authorities, feelings of shame and hopelessness, trauma bonds (ie, Stockholm syndrome), and threats . Threats used by traffickers can include acts of retribution against …
- 2. 入院が必要な浅達性熱傷の治療treatment of superficial burns requiring hospital admission [show details]
Japanese Journal
- 暴力被害女性のサバイバル物語として読む「原阿佐緒」
Related Links
- 「ストックホルム症候群」とは - 誘拐や監禁の被害者が、極限状態の中で犯人に同情や連帯感を抱くようになること。 概要 1973年にスウェーデンのストックホルム市で起きた銀行強盗においては、1週間に及ぶ立てこもり...
- 概要 [編集] 1973年8月に発生したストックホルムでの銀行強盗人質立てこもり事件(ノルマルム広場強盗事件)において、人質解放後の捜査で、犯人が寝ている間に人質が警察に銃を向けるなど、人質が犯人に協力して警察に敵対する ...
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- stock
- 関
- 系統、台木、貯蔵物、仕入れる、貯える
[★]
- 英
- symptom and sign
- 関
- 症状, 徴候 兆候