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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/11/02 16:41:41」(JST)
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- 鉄道において線路を配置する形態の一つ。本項で細説。
- 放射線の一種。荷電粒子が高速で物質中を通過する際に、原子、分子などからたたき出される電子のうち、それ自身が大きなエネルギーをもち放射線として観測されるようなものをデルタ線(δ-ray)と呼ぶ。
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- 信頼性について検証が求められています。確認のための情報源が必要です。(2011年8月)
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- 日本中心に書かれており、世界的観点からの説明がされていないおそれがあります。(2011年8月)
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デルタ線(デルタせん)は、三角線(さんかくせん)とも言い、三角形に敷設された線路のことである[要検証 – ノート]。列車の進行方向を変えずに各方向に直通できる。英語ではwye(ワイ)という。また転車台(ターンテーブル)の代わりに、各頂点の分岐点(分岐駅)で折り返して機関車、電車などの車両や列車の編成の向きを変えるためにも用いられる。ギリシャ文字のデルタ(Δ)に形が似ていることから名付けられた。
目次
- 1 デルタ線の利用例
- 2 日本のデルタ線一覧
- 2.1 現存するデルタ線
- 2.2 廃止されたデルタ線
- 2.3 計画されているデルタ線
- 3 関連項目
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デルタ線の利用例
1950年代に運行されていた特別急行列車「つばめ」・「はと」は、上下列車とも編成の最後尾に展望車を配する必要や、また三等車スハ44形の2人がけ座席が一方向き固定式であることから、東京・品川、大阪の双方において、全編成を方向転換させるという方法を採った。このような方向転換方法は三角線回し(さんかくせんまわし)と呼ばれている。なお、このような編成の方向転換については、電車列車の場合でもまれに行われることがあり、京浜東北線に投入されているE233系電車を試運転後、浦和電車区に搬入する際に山手貨物線 - 大崎 - 品川 - 東京経由としたため、京浜東北線では向きが逆になってしまうことから事前に武蔵野線を利用して方向転換が行われた。また、1997年に上野駅停車時の騒音源を離すため「北斗星」・「あけぼの」等の荷物車・電源車の向きを逆転させるために、同じく武蔵野線及び青森駅構内を利用してこのようにして全ての使用編成の方向転換を行ったことがある。
また、蒸気機関車も車両の進行方向によって前後が決まっているため、進行したい方向によって、車両全体の向きを転換する必要がある。通常はターンテーブルが用いられる。しかし、ターンテーブルを設置せずにデルタ線を使用して、方向転換する事もあった。敷地が確保できる場合、ターンテーブルよりデルタ線の方がコスト的に安いためか、軽便鉄道等に多く見られた。数は少ないが、国鉄にも蒸気機関車の方向転換を目的としたデルタ線がかつて存在していた。
日本国内では路線の分岐の数に比してデルタ線の数は多くない。一方海外では路線の分岐する所はデルタ線が設けられているところが多く、日本が手がけた韓国の鉄道においても多くのデルタ線が敷設されている。
デルタ線の例 |
「つばめ」・「はと」で行われた、デルタ線を使用しての宮原客車区への入出
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京葉線西船橋駅付近写真。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を元に作成
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京葉線西船橋駅付近模式図 |
日本のデルタ線一覧
現存するデルタ線
本四備讃線デルタ線右辺側から。右辺側は高松から岡山、左辺側は松山から岡山、底辺側は松山から高松方面へ各路線分岐している。
枇杷島分岐点付近 国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を元に作成
- 東日本旅客鉄道
- 東海道本線品川駅 - 山手貨物線 - 大崎駅 - 大崎支線 - 蛇窪信号場 - 品鶴線…大崎駅構内扱い
- 武蔵野線と中央本線・南武線・東北本線・常磐線・京葉線との連絡路線
- 中央本線・南武線立川駅 - 南武線・武蔵野線府中本町駅 - 武蔵野線新小平駅
- 東北本線与野駅 - 別所信号場 - 武蔵野線西浦和駅 - 武蔵浦和駅…西浦和駅構内扱い
- 武蔵野線南流山駅 - 常磐線北小金駅 - 馬橋駅
- 武蔵野線・京葉線西船橋駅 - 京葉線市川塩浜駅 - 南船橋駅(上記図を参照)
- 信越本線越後石山駅 - 信越本線・白新線上沼垂信号場 - 白新線東新潟駅
- 塩尻駅 篠ノ井線と中央東・西線の短絡線
- 東日本旅客鉄道・青い森鉄道
- 青森駅 奥羽本線と青い森鉄道線、奥羽本線の貨物支線(奥羽本線と青い森鉄道線を連絡)
- 西日本旅客鉄道
- 東海道本線塚本駅 - 尼崎駅 - 宮原操車場(網干総合車両所宮原支所)(上記図を参照)
- 東海道本線大阪駅 - 東淀川駅 - 宮原操車場…新大阪駅構内扱い[要検証 – ノート]
- 東海道本線京都駅 - 西大路駅 - 山陰本線丹波口駅
- 関西本線久宝寺駅 - 平野駅(百済第一信号場) - おおさか東線正覚寺信号場[要検証 – ノート]
- 東海道本線 新大阪駅 - 吹田駅 - おおさか東線(現:城東貨物線、工事中)
- 四国旅客鉄道
- 本四備讃線児島駅 - 予讃線宇多津駅 - 坂出駅…宇多津駅構内扱い
- 西武鉄道
- 東村山駅 - 国分寺線 - 小川駅 - 拝島線 - 小平駅 - 新宿線 - 東村山駅
- 名古屋鉄道
- 名古屋本線東枇杷島駅 - 西枇杷島駅 - 犬山線砂入信号所…枇杷島分岐点と呼ばれているが、西枇杷島駅の構内扱い
- 近畿日本鉄道
- 名古屋線桃園駅 - 山田線伊勢中川駅 - 大阪線川合高岡駅…伊勢中川駅構内扱い
- 東京都交通局(東京都電)
- 多摩都市モノレール
- 多摩都市モノレール線車両基地出入庫線(高松駅北側。ただし、双方の線が向き合う方向で合流するため、方向転換はできない)
- 広島電鉄
- 本線紙屋町東電停 - 紙屋町西電停間 紙屋町交差点
- 本線・横川線十日市町電停
- 宇品線・皆実線皆実町六丁目電停
- 広島高速交通
- 伊予鉄道
- 土佐電気鉄道
- 伊野線・後免線・桟橋線はりまや橋電停[要検証 – ノート]
- 長崎電気軌道
- 本線・蛍茶屋支線西浜町電停
- 桜町支線・蛍茶屋支線公会堂前電停
- 鹿児島市交通局
- 第一期線・第二期線高見馬場電停
- 谷山線・唐湊線郡元電停
廃止されたデルタ線
※路面電車は実例が多いため割愛。
- 東日本旅客鉄道
- 東北本線小山駅
- 東北本線間々田駅と水戸線小田林駅を小山駅ホームを通らずに短絡する連絡線が存在した。東北本線と常磐線を短絡する目的の貨物線として1950年8月23日に完成し同年12月15日から使用開始。
- 当短絡線を使用した初めての定期旅客列車は準急(のち急行)「つくばね」で、1962年10月1日から運行開始。
- 水戸線から東北本線上り線へは直接進入できるが、東北本線下り線から水戸線へ進入する際は運行頻度の高い上り線を横切る形となるため、東北本線上り線と下り線の間に700メートル程の待避可能な中線を設けた(短絡中線と呼ばれた)。
- 外房線・東金線大網駅
- 1972年の大網駅と外房線の移設後、元の外房線ルートが貨物用として引き続き使用されていた。1997年に廃止。
- 秩父鉄道秩父駅 太平洋セメント工場引込線
- 1988年の蒸気機関車牽引列車「パレオエクスプレス」運転開始当時、終点三峰口駅に転車台がなかったため、当引込線まで機関車を回送し方向転換を行っていた。
- 名古屋鉄道
- 三河線知立駅
- 1959年に移転した後の知立駅への線路(海線・山線)と、海線から移転前の知立駅(現:三河知立駅)への線路がデルタ線を形成していた。三河線の海線・山線間直通線は1970年代初めに使用停止となり、1976年の知立駅 - 重原駅間複線化の際に撤去された。
- 名古屋鉄道・東海旅客鉄道
- 伊奈駅 - 名鉄小坂井支線 - 小坂井駅 - 国鉄飯田線 - 平井信号場 - 名鉄名古屋本線 - 伊奈駅
- 名鉄小坂井支線存在時は伊奈駅から分岐して平井信号場、小坂井駅の両箇所で国鉄飯田線に接続し、両箇所とも国鉄線への乗り入れが行われていた。1954年、小坂井支線廃止。
- 阪急電鉄
- 神戸線西宮北口駅
- 神戸線と直角平面交差(ダイヤモンドクロッシング)する今津線との連絡線が、今津線の開業時は大阪方、神戸方の両方にあり、これをもってデルタ線を形成していた。京都線のP-6形電車の方向転換に使用されたことがある。神戸方連絡線が1960年頃に撤去されたため、現在はデルタ線にはなっていない。
- 宝塚線・箕面線石橋駅
- 西日本旅客鉄道
- 城東貨物線・淀川貨物線巽信号場
- 片町線鴫野駅方面・城東貨物線吹田駅方面・淀川貨物線淀川電車区(旧)方面に相互に行き来ができた。
- 山陽本線英賀保駅
- 山陽本線岡山駅 - 宇野線大元駅 - 岡山操車場(現:西岡山駅(貨物駅))
- 1984年に大元駅 - 岡山操車場間の連絡線が廃止。
- 山陽本線広島駅 - 向洋駅 - 宇品線南段原駅([貨]東広島駅構内?)
- 九州旅客鉄道
- 鹿児島本線吉塚駅 - 香椎駅 - 勝田線志免駅
- 香椎線と勝田線を接続し、デルタ線を形成していた。「かもめ」の折り返しで実際に使用した。
- 長崎本線肥前山口駅構内 - 蒸気機関車の方向転換を行っていた。
- 幌内鉄道(北海道旅客鉄道幌内線)
計画されているデルタ線
- 東京都交通局(都営地下鉄)
- 浅草線東銀座駅 - 東京駅 - 日本橋駅
- 東京駅と成田空港及び羽田空港へのアクセス向上に向けた計画の一つである。ただし、2008年10月に都営浅草線のバイパス線計画が具体化したため、バイパス線計画が採用された場合はこのデルタ線は未成線となる。
関連項目
鉄道線路の形状と配置 |
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本線 |
単線 • 単線並列 • 交換駅 • 行き違い施設 • 複線 • 単複線 • 複々線 • 待避駅 • 信号場 • 片渡り線
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側線 |
終端用ループ線 • 機回し線 • 転車台 • 引き上げ線 • 留置線 • 車両基地 • 操車場 • 安全側線
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交差 |
平面交差 • 立体交差 • ダイヤモンドクロッシング • 二重交差 • フェイシング・アンド・トレイリング • グランドユニオン • デルタ線 • スイッチ / ターンアウト / ポイント / 可動クロッシング • 踏切
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駅 |
単式ホーム • 島式ホーム • 頭端式ホーム • 相対式ホーム • 終着駅 • 終端用ループ線 • 乗降分離 • 対面乗り換え • 安全地帯
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登山 |
つづら折れ • スイッチバック • ループ線
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Related Links
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